JP6159002B1 - 推定装置、推定方法及び推定プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
まず、図1を用いて、推定装置10が実行する推定処理の概念について説明する。図1は、実施形態に係る推定装置が発揮する作用効果の一例を説明するための図である。例えば、推定装置10は、サーバ装置やクラウドシステム等、単数または複数の情報処理装置により実現され、移動通信網や無線LAN(Local Area Network)等のネットワークN(例えば、図2参照)を介して、所定の情報配信サーバ100や利用者U01が使用する端末装置200と通信可能な情報処理装置である。
そこで、推定装置10は、以下の推定処理を実行する。例えば、推定装置10は、現象と、その現象と因果関係を有する結果と、その結果が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性とを対応付けた意味構造データベース33(すなわち、「概念情報」)を保持する。また、推定装置10は、意味構造データベース33から、所定の現象と、所定の現象と因果関係を有する結果と、結果の極性との組を特定する。そして、推定装置10は、特定した組に基づいて、所定の現象が生じた際における結果と、その結果が利用者に対して及ぼす利害とを推定する。
図2は、実施形態に係る推定装置が有する機能構成の一例を説明する図である。図2に示すように、推定装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置200との間で、質問や応答の送受信を行う。
以下、図6に示すフローチャートを用いて、各処理部41〜44が実行・実現する生成処理の内容について説明する。図6は、実施形態に係る推定装置が実行する生成処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
次に、図7に示すフローチャートを用いて、各処理部45〜47が実行・実現する推定処理の内容について説明する。図7は、実施形態に係る推定装置が実行する推定処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
なお、上述した説明では、意味構造データベース33に登録された要素、すなわち、主体、現象および結果を示す要素であって、それぞれ極性が付与された要素を辿ることで、因果関係とその結果が利用者に対して及ぼす利害を推定する処理について説明した。また、上述した説明では、推定した因果関係とその結果が利用者に対して不利益を及ぼす場合は、極性が逆の概念を対応付けた極性対辞書データベース32を用いて、不利益となる結果を回避するような現象を推定する処理について記載した。
上述した実施形態に係る推定装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の推定装置10の他の実施形態について説明する。
例えば、推定装置10は、現象や結果のみならず、利用者の行動まで推定を行ってもよい。例えば、推定装置10は、特定した因果関係が利用者の不利益となると推定される場合は、かかる因果関係に含まれる結果を解消することができるような利用者の行動の推定を行ってもよい。例えば、推定装置10は、利用者の行動に関する事象や結果を意味構造データベース33に登録することで、利用者に対して不利益を及ぼす何等かの現象が生じた際に、かかる不利益を回避するための事象を推定し、推定した事象から、不利益を回避するための利用者の行動を推定してもよい。
上述した推定装置10は、ある要素から辿ることができる他の要素を示す項目「構造」を各要素と対応付けて記憶することで、ある原因からその原因が生じる事象へと遡ることができるか否かを判定可能とした。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、推定装置10は、結果から原因となる事象に遡上可能であるか否かを示す情報を記憶してもよい。
ここで、推定装置10による推定結果は、単に利用者U01へと提供されるだけではなく、任意の処理に用いることができる。例えば、推定装置10による推定結果は、IoT(Internet of Things)やPIM(Personal Information Manager)等、利用者U01に対して任意のサービスを提供する際に用いられてもよい。例えば、推定装置10が、「電車が遅延したので遅刻する」といった因果関係を推定するとともに、不利益を回避するため、「目覚ましを早く鳴らす」といった行動を推定した場合は、かかる推定結果に基づいて、利用者U01の目覚ましを早く鳴らしたり、家の電気をつけたりといった処理に用いられてもよい。
なお、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、本出願における機能構成、データ構造、フローチャートに示す処理の順序や内容などは例示に過ぎず、各要素の有無、その配置や処理実行などの順序、具体的内容などは適宜変更可能である。例えば、上述した生成処理や推定処理は、上記実施形態で例示したように推定装置10が実現する以外にも、クラウドシステムにおける装置、方法やプログラムとして実現することもできる。
上述したように、推定装置10は、現象と、その現象と因果関係を有する結果と、その結果が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性とを対応付けた概念情報から、所定の現象と、所定の現象と因果関係を有する結果と、その結果の極性との組を特定する。そして、推定装置10は、特定した組に基づいて、所定の現象が生じた際における結果と、その結果が利用者に対して及ぼす利害とを推定する。このため、推定装置10は、因果関係によって生じる利用者の利害を容易に推定することができる。
20 通信部
30 記憶部
31 構造情報データベース
32 極性対辞書データベース
33 意味構造データベース
40 制御部
41 収集部
42 判定部
43 付与部
44 構造化部
45 取得部
46 特定部
47 推定部
100 情報配信サーバ
200 端末装置
Claims (9)
- 現象と、当該現象と因果関係を有する結果と、当該結果に関連付けられ当該結果が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性と、を対応付けた概念情報から、所定の現象と、当該所定の現象と因果関係を有する結果と、当該結果の極性との組を特定する特定部と、
前記特定部が特定した組に基づいて、所定の現象が生じた際における結果と、当該結果が前記利用者に対して及ぼす利害とを推定する推定部と
を有することを特徴とする推定装置。 - 前記特定部は、前記所定の現象として、所定の主体と当該所定の主体に関する所定の事象との組合せとなる現象を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。 - 前記特定部は、前記事象が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性をさらに対応付けた概念情報から、前記所定の現象と、当該現象に含まれる事象の極性と、当該所定の現象と因果関係を有する結果と、当該結果の極性との組を特定し、
前記推定部は、前記特定部が特定した組に含まれる事象の極性と結果の極性とに基づいて、前記利用者に対して及ぼす利害を推定する
ことを特徴とする請求項2に記載の推定装置。 - 前記推定部は、前記特定部が特定した組に基づいて推定した結果が前記利用者に対して不利益を及ぼす場合は、対となる概念を有する事象または結果同士を対応付けた対情報を用いて、前記所定の現象が生じた際における利害を反転させるための結果または事象を推定する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の推定装置。 - 前記推定部は、前記特定部が特定した組に含まれる結果と対応する現象であって、前記特定部が特定した組には含まれていない現象を前記概念情報から検索し、前記対情報を用いて、検索した現象に含まれる事象を対となる概念を有する事象に変更した現象を推定する
ことを特徴とする請求項4に記載の推定装置。 - 前記推定部は、主体同士の概念構造を示す構造情報を用いて、前記特定部が特定した現象の主体を他の主体に変更し、当該現象の主体を変更した際における結果を推定する
ことを特徴とする請求項2〜5のうちいずれか1つに記載の推定装置。 - 前記特定部は、前記利用者の行動が前記結果に対して与える影響の有無または程度の少なくともいずれか一方を示す遡上情報に基づいて、特定した結果と因果関係を有する他の現象を特定する、
ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の推定装置。 - 推定装置が実行する推定方法であって、
現象と、当該現象と因果関係を有する結果と、当該結果に関連付けられ当該結果が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性と、を対応付けた概念情報から、所定の現象と、当該所定の現象と因果関係を有する結果と、当該結果の極性との組を特定する特定工程と、
前記特定工程で特定した組に基づいて、所定の現象が生じた際における結果と、当該結果が前記利用者に対して及ぼす利害とを推定する推定工程と
を含むことを特徴とする推定方法。 - 現象と、当該現象と因果関係を有する結果と、当該結果に関連付けられ当該結果が利用者に対して及ぼす利害の指標となる極性と、を対応付けた概念情報から、所定の現象と、当該所定の現象と因果関係を有する結果と、当該結果の極性との組を特定する特定手順と、
前記特定手順で特定した組に基づいて、所定の現象が生じた際における結果と、当該結果が前記利用者に対して及ぼす利害とを推定する推定手順と
をコンピュータに実行させるための推定プログラム。
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