JP6153416B2 - Current sensor and measuring device - Google Patents
Current sensor and measuring device Download PDFInfo
- Publication number
- JP6153416B2 JP6153416B2 JP2013166055A JP2013166055A JP6153416B2 JP 6153416 B2 JP6153416 B2 JP 6153416B2 JP 2013166055 A JP2013166055 A JP 2013166055A JP 2013166055 A JP2013166055 A JP 2013166055A JP 6153416 B2 JP6153416 B2 JP 6153416B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- coil
- frequency
- voltage
- inductor element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 40
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 35
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 30
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 29
- 230000003071 parasitic effect Effects 0.000 claims description 14
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 19
- 230000003321 amplification Effects 0.000 description 5
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 description 5
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 238000007716 flux method Methods 0.000 description 1
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
- Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
Description
本発明は、磁気コアに巻回されたコイルを有して、磁気コアの内部に挿通された測定対象に流れる被測定電流を検出する電流センサ、およびこの電流センサを備えた測定装置に関するものである。 The present invention relates to a current sensor that has a coil wound around a magnetic core and detects a current to be measured that flows through a measurement target inserted into the magnetic core, and a measuring apparatus including the current sensor. is there.
この種の電流センサとして、下記特許文献1に開示されている電流センサが知られている。この電流センサは、ゼロフラックス法を採用した電流センサであって、測定対象(被測定線路)が挿通される磁気コア、磁気コアに配設されたホール素子などの磁電変換出力部、磁気コアに巻回されたコイル(帰還コイル)、電圧−電流変換増幅器および電圧検出抵抗を備えている。
As this type of current sensor, a current sensor disclosed in
この電流センサでは、直流を含む低周波数領域では、磁電変換出力部が、測定対象に流れる電流によって磁気コア内に誘起された磁束を電圧として取り出し、電圧−電流変換増幅器が、この電圧を予め規定された利得で増幅すると共に電流に変換してコイルの一端側に供給する。この場合、コイルは、電圧−電流変換増幅器から供給される電流によって磁気コア内に逆極性の磁束を発生させて、測定対象に流れる電流による磁束を打ち消してゼロにする。電圧検出抵抗は、コイルの他端側に接続されて、コイルに流される電流(帰還電流)を電圧に変換して、測定対象に流れている電流を示す電圧信号として出力する。 In this current sensor, in a low-frequency region including direct current, the magnetoelectric conversion output unit takes out the magnetic flux induced in the magnetic core by the current flowing through the measurement object as a voltage, and the voltage-current conversion amplifier predefines this voltage. Amplified with the gain and converted into a current and supplied to one end of the coil. In this case, the coil generates a magnetic flux of reverse polarity in the magnetic core by the current supplied from the voltage-current conversion amplifier, and cancels the magnetic flux caused by the current flowing through the measurement object to zero. The voltage detection resistor is connected to the other end of the coil, converts a current (feedback current) flowing through the coil into a voltage, and outputs the voltage signal indicating the current flowing through the measurement target.
また、この電流センサでは、下記特許文献1には記載されてはいないが、上記の低周波数領域における上限側の周波数領域に下限側の周波数領域が重なる高周波数領域(磁電変換出力部および電圧−電流変換増幅器の動作周波数領域における上限側の周波数領域を下限側に含む周波数領域)では、コイルが単体でCT(カレントトランス)として機能して、測定対象に流れる電流を検出して、この電流の振幅に応じて振幅が変化する電流信号を出力する。これにより、電圧検出抵抗は、この電流信号を電圧信号に変換して、測定対象に流れている電流を示す電圧信号として出力する。
Further, in this current sensor, although not described in
また、この電流センサでは、検出周波数特性の高周波数領域での特性を改善するために、電圧−電流変換増幅器の出力端子とコイルとを接続している接続ラインに容量性の負荷を接続している。 In this current sensor, in order to improve the detection frequency characteristic in the high frequency region, a capacitive load is connected to the connection line connecting the output terminal of the voltage-current conversion amplifier and the coil. Yes.
ところが、上記の電流センサには、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、この電流センサでは、上記したような容量性の負荷の接続により、検出周波数特性の高周波数領域での特性を改善してはいるものの、電流センサのさらなる高周波化(広帯域化)が望まれている。このさらなる高周波化は、高周波数領域においてCTとして機能するコイルのターン数を減らす構成を採用することで、実現できることが知られている。しかしながら、この構成では、測定対象に流れている電流の電流値が同じであっても、コイルに流れる電流が増加するため、コイルに使用する線材を線径のより太い線材に変更したり、電圧検出抵抗に使用する抵抗をワット数のより大きな抵抗に変更したりするなどの大幅な設計変更が必要になる。 However, the above current sensor has the following problems to be improved. That is, in this current sensor, although the characteristic in the high frequency region of the detection frequency characteristic is improved by connecting the capacitive load as described above, it is desired to further increase the frequency (broadband) of the current sensor. ing. It is known that this further increase in frequency can be realized by adopting a configuration that reduces the number of turns of a coil that functions as a CT in a high frequency region. However, in this configuration, even if the current value of the current flowing through the measurement target is the same, the current flowing through the coil increases, so the wire used for the coil can be changed to a wire with a larger wire diameter, Significant design changes are required, such as changing the resistance used for the sensing resistor to a higher wattage resistor.
本発明は、かかる課題を改善すべくなされたものであり、大幅な設計変更を行うことなく、検出周波数特性の高周波化を簡易に実現し得る電流センサおよび測定装置を提供することを主目的とする。 The present invention has been made in order to improve such a problem, and has as its main object to provide a current sensor and a measuring apparatus that can easily realize high frequency detection frequency characteristics without making a significant design change. To do.
上記目的を達成すべく請求項1記載の電流センサは、内部に測定対象が挿通される磁気コアと、前記磁気コアに巻回されて一端が基準電位側に接続されたコイルと、前記コイルの他端と前記基準電位との間に配設されると共に前記測定対象に流れる被測定電流の電流値に応じた電流値で前記コイルに流れる検出電流を検出電圧に変換する電流電圧変換部と、前記コイルの前記一端と前記基準電位との間、および前記コイルの前記他端と前記電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、前記コイルの寄生容量および前記インダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、前記インダクタ素子が接続されていない状態での前記検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、および当該カットオフ周波数未満であって、前記検出電圧の通過帯域における振幅−周波数特性が平坦となる周波数帯域での振幅に対するピーク値が3[dB]以内に収まるQ値となる周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
In order to achieve the above object, the current sensor according to
また、請求項2記載の電流センサは、請求項1記載の電流センサにおいて、前記コイルの他端および前記電流電圧変換部は、予め決められた特性インピーダンスの伝送路を介して接続され、前記インダクタ素子は、前記コイルの他端と前記伝送路における当該コイル側の端部との間に接続されている。
The current sensor according to
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の電流センサと、当該電流センサによって変換された前記検出電圧に基づいて前記被測定電流の前記電流値を測定する測定部とを備えている。 According to a third aspect of the present invention, there is provided a measuring apparatus comprising: the current sensor according to the first or second aspect; and a measuring unit that measures the current value of the current to be measured based on the detected voltage converted by the current sensor. I have.
請求項1記載の電流センサおよび請求項3記載の測定装置では、コイルの一端と基準電位との間、およびコイルの他端と電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、コイルの寄生容量およびインダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、インダクタ素子が接続されていない状態での検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、およびカットオフ周波数未満であって、検出電圧の通過帯域における振幅−周波数特性が平坦となる周波数帯域での振幅に対するピーク値が3[dB]以内に収まるQ値となる周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
The current sensor according to
したがって、この電流センサおよび測定装置によれば、共振周波数が上記のような周波数になる適切なインダクタンスのインダクタ素子を接続するだけの簡易な構成でありながら、インダクタ素子が接続されていない状態での電流センサおよび測定装置よりも、検出電圧についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。 Therefore, according to the current sensor and the measuring apparatus, it is a simple configuration in which an inductor element having an appropriate inductance having a resonance frequency as described above is connected, but the inductor element is not connected. The upper limit frequency in the high frequency region of the amplitude-frequency characteristic of the detected voltage can be extended to a higher frequency side than the current sensor and the measuring device.
請求項2記載の電流センサおよび請求項3記載の測定装置によれば、コイルの他端と電流電圧変換部とを伝送路を介して接続する構成を採用したときに、伝送路の一端とコイルの他端との間にインダクタ素子を接続するようにしたことにより、伝送路の一端と電流電圧変換部との間にインダクタ素子を接続する構成のときよりも、検出電流の反射の影響を良好に低減することができる。
According to the current sensor of
以下、添付図面を参照して、電流センサ1および測定装置MDの実施の形態について説明する。
Hereinafter, embodiments of the
まず、電流センサ1の構成について、図1を参照して説明する。
First, the configuration of the
電流センサ1は、図1に示すように、一例として、磁気コア2、磁電変換出力部3、電圧電流変換増幅部4、コイル5、容量性負荷6、インダクタ素子7、伝送路8および電流電圧変換部9を備え、ゼロフラックス方式の電流センサとして構成されて、磁気コア2に挿通された測定対象としての測定電路21に流れる被測定電流I1を検出する。
As shown in FIG. 1, the
磁気コア2は、一例として、基端部(図1中の下端部)を中心として開閉可能な分割型で形成されて、活線状態の測定電路21をクランプ可能(内部に測定電路21を挿通可能)に構成されている。なお、磁気コア2については、分割型に限定されず、貫通型(非分割型)とすることもできる。
As an example, the
磁電変換出力部3は、本例では一例としてホール素子(以下、「ホール素子3」ともいう)で構成されて、磁気コア2に形成されているギャップ内に配設されている。ホール素子3は、作動状態において、磁気コア2の内部に発生する磁束を検出して、磁束密度に応じた(具体的には、比例、またはほぼ比例した)電圧値の出力電圧V1を出力する。この場合、磁気コア2の内部に発生する磁束とは、磁気コア2に挿通された測定電路21に被測定電流I1が流れることによって発生する磁束φ1と、コイル5に後述する負帰還電流I2が流れることによって発生する磁束φ2との差分(φ1−φ2)の磁束である。なお、磁電変換出力部3には、ホール素子以外に、フラックスゲート型磁気検出素子などを使用することができる。
In this example, the magnetoelectric
電圧電流変換増幅部4は、ホール素子3から出力電圧V1を入力すると共に、この出力電圧V1に基づいて検出電流としての負帰還電流I2を生成して、コイル5の一端5aに供給する。この場合、電圧電流変換増幅部4は、出力電圧V1がゼロボルトになるように、つまり、ホール素子3において検出される磁気コア2の内部に発生している磁束(φ1−φ2)の磁束密度がゼロになるように(言い換えれば、磁束φ2で磁束φ1を相殺するように)、負帰還電流I2の電流値を制御する。
The voltage-current conversion amplifier 4 receives the output voltage V1 from the
コイル5は、磁気コア2に線材が巻回されることによって形成されている。また、コイル5の一端5aは、基準電位(グランドG)側に接続されている。本例では一例として、コイル5の一端5aは、抵抗6a(一例として50Ω)とコンデンサ6b(一例として0.1μF)の直列回路で構成される容量性負荷6を介して基準電位(グランドG)に接続されることにより、コイル5に流れる電流(負帰還電流I2または後述する電流I3)の周波数がクロスオーバー周波数(負帰還電流I2の周波数特性と電流I3の周波数特性とが交差する周波数)以上のときの電位がほぼグランドGの電位に規定される。なお、容量性負荷6を構成する抵抗6aとコンデンサ6bについては、図1に示すようにコンデンサ6bをグランドG側に配置する構成に代えて、抵抗6aをグランドG側に配置することもできる。
The
インダクタ素子7は、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間に接続されている。本例では一例として、コイル5の他端5bは、伝送路8を介して電流電圧変換部9に接続される構成のため、インダクタ素子7は、コイル5の他端5bと伝送路8の一端8aとの間に接続されている。また、インダクタ素子7は、電流センサ1の各構成要素を電気的に接続する導体パターンや配線などのインダクタンス成分ではなく、インダクタ(コイル)のような独立した電子部品で構成されている。
The
また、インダクタ素子7は、後述するコイル5の寄生容量5d(図2参照)との並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態(コイル5の他端5bが伝送路8の一端に直接接続されている構成)での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域でのカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるようにそのインダクタンスが規定されている。
Further, the
伝送路8は、特性インピーダンスが予め規定された値に規定されている。本例では一例として、伝送路8は、同軸ケーブルで構成されることにより、特性インピーダンスが50Ωまたは75Ω(本例では50Ω)に規定されている。なお、伝送路8は、同軸ケーブルに限定されるものではなく、特性インピーダンスが予め決められた一定の値の特性インピーダンスに規定されるものであれば、例えばツイストペアケーブルなどの種々の伝送路で構成することもできるのは勿論である。
In the
電流電圧変換部9は、本例では一例として、伝送路8の他端8bとグランドGとの間に接続された終端抵抗あるいはオシロスコープなどの測定器の入力抵抗で構成されている(以下、「終端抵抗9」ともいう)。この構成により、終端抵抗9は、コイル5に流れる電流(負帰還電流I2または後述する電流I3)を検出電圧V2に変換して出力する。
As an example in this example, the current-voltage conversion unit 9 includes a termination resistor connected between the
次に、この電流センサ1を備えた測定装置MDの構成について、図1を参照して説明する。測定装置MDは、電流センサ1、測定部10および出力部11を備え、電流センサ1によって変換された検出電圧V2に基づいて、磁気コア2に挿通された測定対象としての測定電路21に流れる被測定電流I1を測定可能に構成されている。
Next, the configuration of the measuring apparatus MD including the
測定部10は、一例として、A/D変換部およびCPUを備え、A/D変換部が電流センサ1によって変換された検出電圧V2をデジタル値に変換し、CPUがこのデジタル値に基づいて被測定電流I1の電流値I1aを測定(算出)する。また、測定部10は、測定した電流値I1aを出力部11に出力する。
As an example, the
出力部11は、一例としてLCDなどの表示装置で構成されて、測定部10から出力される電流値I1aを画面上に表示する。なお、出力部11は、表示装置に限定されず、例えば外部インターフェース回路で構成することもできる。この場合には、測定装置MDは、外部インターフェース回路に伝送路(有線伝送路や無線伝送路)を介して接続された他の外部装置に電流値I1aを出力したり、外部インターフェース回路に接続された外部記憶装置に電流値I1aを記憶したりすることが可能になる。
The
続いて、電流センサ1の動作と併せて測定装置MDの動作について図面を参照して説明する。
Next, the operation of the measuring device MD together with the operation of the
まず、測定電路21に流れる被測定電流I1が直流を含む低周波数領域内の周波数の信号のときには、ホール素子3および電圧電流変換増幅部4が作動する周波数領域であるため、ホール素子3が、磁気コア2の内部に発生する磁束(上記の差分(φ1−φ2)の磁束)を検出して、出力電圧V1を出力する。次いで、電圧電流変換増幅部4は、ホール素子3から出力電圧V1を入力すると共に、この出力電圧V1に基づいて負帰還電流I2を生成して、コイル5の一端に供給する。この場合、電圧電流変換増幅部4は、出力電圧V1がゼロボルトになるように、つまり、ホール素子3において検出される磁気コア2の内部に発生している磁束(φ1−φ2)の磁束密度がゼロになるように(言い換えれば、磁束φ2で磁束φ1を相殺するように)、負帰還電流I2の電流値を制御する。これにより、負帰還電流I2の電流値は、コイル5のターン数をnとしたときに、おおよそ被測定電流I1の電流値をターン数nで除算した値になる。
First, when the measured current I1 flowing through the
この場合、負帰還電流I2は、コイル5、インダクタ素子7および伝送路8を介して終端抵抗9に流れる。このため、終端抵抗9は、この負帰還電流I2を検出電圧V2に変換する。この低周波数領域では、負帰還電流I2の周波数が低いため、インダクタ素子7はインピーダンスとして殆ど機能しない状態にある。このため、この低周波数領域では、電流センサ1は、ホール素子3および電圧電流変換増幅部4の周波数特性で測定電路21に流れる被測定電流I1を検出して、検出電圧V2を出力する。
In this case, the negative feedback current I2 flows to the termination resistor 9 via the
次いで、測定電路21に流れる被測定電流I1がホール素子3および電圧電流変換増幅部4の動作周波数領域における上限側の周波数領域(上記の低周波数領域における上限側の周波数領域)を下限側に含む高周波数領域内の周波数の信号のときには、コイル5が単体でCTとして機能して、測定電路21に流れる被測定電流I1を検出して、この被測定電流I1の振幅(電流値)に応じて振幅(電流値)が変化する検出電流としての電流I3を出力する。この電流I3は、コイル5の他端5b、インダクタ素子7、伝送路8、終端抵抗9、グランドG、および容量性負荷6を介して、コイル5の一端5aに至る電流経路に流れる。このため、終端抵抗9は、この電流I3を検出電圧V2に変換して出力する。
Next, the current to be measured I1 flowing in the
この高周波数領域では、電流I3の周波数が高いため、インダクタ素子7はインダクタとして機能する。また、この高周波数領域では、コイル5はCTとして機能するため、図2に示すように、等価的に、上記したように電流I3を出力する電流源(高インピーダンスの信号源)5cと、コイル5を形成する線材間に存在している寄生容量5dとの並列回路とみなすことができる。これにより、インダクタ素子7は、この寄生容量5dと並列共振回路を構成する。なお、実際の電流センサ1には、線材や配線パターンなどに含まれるインダクタンス成分などのインダクタ素子7以外のインダクタンス成分や、浮遊容量などのコイル5の寄生容量5d以外の容量成分が存在しているが、これらはインダクタ素子7や寄生容量5dよりも十分に小さい。このため、上記の並列共振回路は、主としてインダクタ素子7および寄生容量5dで構成される共振回路とみなすことができる。
In this high frequency region, since the frequency of the current I3 is high, the
電流センサ1では、上記したように、インダクタ素子7とコイル5の寄生容量5dとの並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域でのカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるように、インダクタ素子7のインダクタンスが規定されている。
In the
具体的に、図2に示す等価回路で説明する。一例として、電流源5cは20mAの電流I3を供給する定電流源であり、寄生容量5dは10pFであり、終端抵抗9は50Ωであるものとする。この場合、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域のカットオフ周波数fc0は、寄生容量5dの容量をCとし、終端抵抗9の抵抗をRとしたときに、式(1/(2×π×C×R)で表される。これにより、本例では、カットオフ周波数fc0は、318MHzに規定されている。
Specifically, the equivalent circuit shown in FIG. As an example, the
したがって、インダクタ素子7のインダクタンスをLとしたときに、インダクタ素子7とコイル5の寄生容量5dとの並列共振回路の共振周波数fr(=1/(2×π×√(L×C)))が、カットオフ周波数fc0(=318MHz)以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0(=318MHz)未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるように、インダクタンスLが規定されている。
Therefore, when the inductance of the
この例では、図3に示すように、インダクタンスLを5nHから、10nH、20nH、30nH、40nH、50nH、60nH、100nHというように8段階で変化させたとき(なお、ゼロnHは、インダクタ素子7が接続されていない状態(コイル5の他端5bが伝送路8の一端8aに接続されている状態)である)には、同図に示すように、共振周波数frが712MHzから、503MHz、356MHz、291MHz、252MHz、225MHz、205MHz、159MHzというように変化する。このため、この例では、インダクタ素子7は、この同図に示す8つのインダクタンスLのうちの、共振周波数frがカットオフ周波数fc0以上となる5nH、10nHおよび20nH、並びに共振周波数frがカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0の近傍(共振周波数frがカットオフ周波数fc0未満になると、図4に示す検出電圧V2の振幅−周波数特性で示されるように、並列共振回路のピークの鋭さを示すQ値(=1/R×√(L/C))がより大きくなって、検出電圧V2の振幅が周波数によって大きく変化し過ぎる状態になることから、通過帯域における振幅−周波数特性が平坦となる周波数領域での振幅に対するピーク値が3[dB]以内に収まるQ値(1.26)となる共振周波数fr(252MHz)までをここでのカットオフ周波数fc0の近傍とする)となる30nHおよび40nHのうちのいずれかのインダクタンスLに規定されている。
In this example, as shown in FIG. 3, when the inductance L is changed in 8 steps from 5 nH to 10 nH, 20 nH, 30 nH, 40 nH, 50 nH, 60 nH, 100 nH (zero nH is the
これにより、この電流センサ1では、インダクタ素子7のインダクタンスLが、5nH、10nH、20nH、30nHおよび40nHのうちのいずれかに規定されることから、図3に示すように、いずれのインダクタンスLのときであっても、インダクタ素子7を接続したときの電流センサ1についての振幅−周波数特性の高周波数領域のカットオフ周波数fcを、インダクタ素子7を接続しないときのカットオフ周波数fc0(=318MHz)よりも、高くすることができる。また、これにより、この電流センサ1では、図4に示すように、電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数は、インダクタ素子7を接続しないとき(図4において破線で示す振幅−周波数特性。0nHの振幅−周波数特性)よりも、高周波側に伸びた状態になっている。
Thereby, in this
なお、図3,4に示すように、共振周波数frがカットオフ周波数fc0以上となる範囲では、カットオフ周波数fc(振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数)は、常にカットオフ周波数fc0よりも高い周波数になるものの、共振周波数frがある周波数(本例では、503MHz近傍)を超えたときから次第に低下する。また、検出電圧V2についての振幅−周波数特性も、インダクタ素子7が接続されていない状態での振幅−周波数特性に次第に近づいて、高周波数領域での振幅の低下が大きくなる。このため、共振周波数frは、高周波数領域での振幅の低下が許容範囲に収まる周波数以下にするのが好ましい。
As shown in FIGS. 3 and 4, in the range where the resonance frequency fr is equal to or higher than the cutoff frequency fc0, the cutoff frequency fc (the upper limit frequency in the high frequency region of the amplitude-frequency characteristic) is always the cutoff frequency fc0. However, the resonance frequency fr gradually decreases from when it exceeds a certain frequency (in this example, near 503 MHz). In addition, the amplitude-frequency characteristic of the detection voltage V2 gradually approaches the amplitude-frequency characteristic in a state where the
測定装置MDでは、測定部10が、上記のように電流センサ1から出力される検出電圧V2に基づいて、被測定電流I1の電流値I1aを測定して出力部11に出力し、出力部11が、この電流値I1aを画面上に表示する。
In the measurement apparatus MD, the
このように、この電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと終端抵抗9との間に接続されたインダクタ素子7を備え、コイル5の寄生容量5dおよびインダクタ素子7で主として構成される並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態での検出電圧V2の振幅−周波数特性におけるカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
Thus, the
したがって、この電流センサ1および測定装置MDによれば、共振周波数frが上記のような周波数になる適切なインダクタンスLのインダクタ素子7を接続するだけの簡易な構成でありながら、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1よりも、検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。
Therefore, according to the
なお、上記の電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを接続する伝送路8のコイル5の他端5b側の端部である伝送路8の一端8aと、コイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成を採用しているが、伝送路8の他端8bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成も考えられる。しかしながら、実験の結果、伝送路8の他端8bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用したときには、伝送路8の一端8aとコイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成と比較して、電流I3の反射の影響が顕著に現れることが確認された。このため、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを伝送路8を介して接続する構成を採用したときには、電流I3の反射の影響を良好に低減できるため、伝送路8の一端8aとコイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成が好ましい。
In the
また、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを伝送路8を介することなく、直接接続したり、通常の電線や配線パターンを介して接続したりする構成を採用することもでき、これらの構成においては、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間の任意の位置にインダクタ素子7を接続することができる。
Moreover, the
また、上記の電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用しているが、この構成に限定されず、コイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用することもでき、この構成においても、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と同様にして、電流センサの検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。
Further, in the
このコイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成では、図1に示すように、コイル5の一端5aおよび容量性負荷6を接続する接続ラインと、電圧電流変換増幅部4の出力側のラインとの接続点を点A(以下、「接続点A」ともいう)としたときに、コイル5の一端5aと接続点Aとの間に接続する構成、および接続点Aと容量性負荷6との間に接続する構成の少なくとも一方の構成を採用することができる。
In the configuration in which the
また、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と、上記したコイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成とを併用する構成を採用することもでき、この構成においても、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と同様の効果を奏することができる。
Further, the configuration in which the
1 電流センサ
2 磁気コア
3 ホール素子
4 電圧電流変換増幅部
5 コイル
7 インダクタ素子
8 伝送路
9 終端抵抗
10 測定部
11 出力部
21 被測定電線
G グランド
I1 被測定電流
I2 負帰還電流
I3 電流
MD 測定装置
1 Current sensor
2 Magnetic core
3 Hall element
4 Voltage-current conversion amplifier
5 coils
7 Inductor element
8 Transmission path
9
G Ground I1 Current to be measured I2 Negative feedback current I3 Current MD Measuring device
Claims (3)
前記磁気コアに巻回されて一端が基準電位側に接続されたコイルと、
前記コイルの他端と前記基準電位との間に配設されると共に前記測定対象に流れる被測定電流の電流値に応じた電流値で前記コイルに流れる検出電流を検出電圧に変換する電流電圧変換部と、
前記コイルの前記一端と前記基準電位との間、および前記コイルの前記他端と前記電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、
前記コイルの寄生容量および前記インダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、前記インダクタ素子が接続されていない状態での前記検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、および当該カットオフ周波数未満であって、前記検出電圧の通過帯域における振幅−周波数特性が平坦となる周波数帯域での振幅に対するピーク値が3[dB]以内に収まるQ値となる周波数のいずれか一方の周波数に規定されている電流センサ。 A magnetic core into which the measurement object is inserted;
A coil wound around the magnetic core and having one end connected to a reference potential side;
Current-voltage conversion that is arranged between the other end of the coil and the reference potential and converts the detected current flowing through the coil to a detected voltage with a current value corresponding to the current value of the current to be measured flowing through the measurement target. And
An inductor element connected between at least one of the one end of the coil and the reference potential and between the other end of the coil and the current-voltage conversion unit;
The resonance frequency of the parallel resonance circuit mainly composed of the parasitic capacitance of the coil and the inductor element is equal to or higher than the cutoff frequency in the frequency characteristic of the detection voltage in a state where the inductor element is not connected, and the cut It is less than the off-frequency, and the peak value with respect to the amplitude in the frequency band in which the amplitude-frequency characteristic in the pass band of the detection voltage is flat is set to any one of the frequencies having a Q value that falls within 3 [dB]. Specified current sensor.
前記インダクタ素子は、前記コイルの他端と前記伝送路における当該コイル側の端部との間に接続されている請求項1記載の電流センサ。 The other end of the coil and the current-voltage converter are connected via a transmission line having a predetermined characteristic impedance,
The current sensor according to claim 1, wherein the inductor element is connected between the other end of the coil and an end of the transmission line on the coil side.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013166055A JP6153416B2 (en) | 2013-08-09 | 2013-08-09 | Current sensor and measuring device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013166055A JP6153416B2 (en) | 2013-08-09 | 2013-08-09 | Current sensor and measuring device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015034758A JP2015034758A (en) | 2015-02-19 |
JP6153416B2 true JP6153416B2 (en) | 2017-06-28 |
Family
ID=52543376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013166055A Active JP6153416B2 (en) | 2013-08-09 | 2013-08-09 | Current sensor and measuring device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6153416B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6625395B2 (en) * | 2015-10-26 | 2019-12-25 | 日置電機株式会社 | Current sensors and measuring devices |
CN105807124B (en) * | 2016-05-27 | 2018-07-17 | 重庆大学 | A kind of DC side electric current of Parallel Resonant load determines method |
JP7274313B2 (en) | 2019-03-12 | 2023-05-16 | 日置電機株式会社 | Current sensor and measuring device |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02236174A (en) * | 1989-03-09 | 1990-09-19 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Current sensor |
JP2000121711A (en) * | 1998-10-13 | 2000-04-28 | Tdk Corp | Current supply equipment for generating magnetic field, magnetic sensor device and current sensor device |
JP2005055300A (en) * | 2003-08-05 | 2005-03-03 | Hioki Ee Corp | Electric current sensor |
EP2515124B1 (en) * | 2011-04-21 | 2016-06-22 | Abb Ag | Current sensor operating in accordance with the principale of compensation |
-
2013
- 2013-08-09 JP JP2013166055A patent/JP6153416B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015034758A (en) | 2015-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6305184B2 (en) | Current sensor and measuring device | |
JP6423708B2 (en) | Current sensor and measuring device | |
JP6490160B2 (en) | Enhancement of planar RF sensor technology | |
JP7274313B2 (en) | Current sensor and measuring device | |
US10901005B2 (en) | Low power based Rogowski coil | |
US10295573B2 (en) | Compensated rogowski coil | |
JP6153416B2 (en) | Current sensor and measuring device | |
JP2022162171A (en) | Current detection device and measuring device | |
JP2023024575A (en) | Current detection device and current measurement device | |
CN108226601B (en) | Rogowski current sensor with active capacitance compensation | |
CN108226602B (en) | Method and sensor for measuring the time derivative of an alternating current | |
JP2000147023A (en) | Large-aperture current probe with sensitivity-adjusting function | |
JP2019027970A (en) | Current sensor and measurement device | |
JP6667968B2 (en) | Measuring device for measurement of electromagnetic signals including high Q coil | |
JP2019020369A (en) | Current sensor and measurement device | |
JPWO2012133569A1 (en) | Eddy current sensor | |
JP2007274026A (en) | Noise filter | |
JP2003298403A (en) | Copper resistance compensating circuit for coil | |
JP6985317B2 (en) | Discharge measurement circuit | |
CN107942124A (en) | A kind of DC current compares measuring device | |
CN105929313A (en) | Hollow coil sensor for high-voltage equipment partial discharge measurement | |
WO2011030359A1 (en) | A transducer for measuring variable currents | |
US20140167785A1 (en) | Method and apparatus to detect and measure current and transfer charge | |
PL227150B1 (en) | Current transformer with Rogowski coil, with distributed resistance | |
JP2007281790A (en) | Noise filter |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160630 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170321 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170530 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6153416 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |