1.遊技機の構成
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として、説明する。
図1に示すように、第1形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2(図9参照)とを備えている。遊技機枠50は、図2に示すように、パチンコ遊技機1の外郭を形成するものであり、外枠51と内枠52と前枠(ガラス扉枠)53とを備えている。外枠(基枠部)51は、パチンコ遊技機1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠(保持枠部)52は、外枠51の内側に配置されていて、遊技盤2を取付ける縦長方形状の枠体である。前枠(前扉部)53は、外枠51及び内枠52の前面側に配置されていて、遊技盤2を保持する縦長方形状のものである。
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えて構成されている。このヒンジ部54により、前枠53は、外枠51及び内枠52に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠52は、外枠51及び前枠53に対してそれぞれ回動自在になっている。前枠53の中央部には開口部53aが形成されていて、遊技者が後述する遊技領域(所定の領域)3を視認できるように透明のガラス板(窓部)55が開口部53aに取付けられている。
前枠53は、図3に示すように、上側に上側装飾ユニット200を備え、左側に左側装飾ユニット210を備え、右側に右側装飾ユニット220を備え、下側に操作機構ユニット230を備え、後側に上側装飾ユニット200と左側装飾ユニット210と右側装飾ユニット220と操作機構ユニット230とを組付けるベース部材240を備えている。ベース部材240の左右上側には、音を出力するスピーカ67がそれぞれ設けられている。
操作機構ユニット(遊技媒体貯留部)230の右方側には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作手段)60が設けられている。また操作機構ユニット230には、遊技球(遊技媒体)を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また操作機構ユニット230には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63やセレクトボタン(十字キー)64が設けられている。なおセレクトボタン64は、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。更に操作機構ユニット230の左方側には、図4に示すように、ホールの従業員を呼び寄せるための呼び出しスイッチ180が設けられている。この呼び出しスイッチ180は、セレクトボタン64の隣で遊技者から視認し易い位置に配されている。呼び出しスイッチ180の詳細な説明については、後述する。
上側装飾ユニット(上部装飾部)200は、図5及び図6に示すように、上側が開放した箱状の収容部290と、この収容部290に収容された左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rとを備えている。収容部290の左右方向の中央には前後方向に延びる回転軸441が取付けられていて、回転軸は前方に向かって下方に傾斜している。左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、回転軸441に対して回転可能に取付けられている。
左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、初期状態では、図5に示す収納位置(待機位置)にある。そして、所定の演出時(SPリーチ演出や大当たり演出の実行時)には、左側枠可動体600Lは収納位置から回転軸441周りに時計方向に90度回転して、図7に示す突出位置(動作位置)になる。同時に、右側枠可動体600Rは収納位置から回転軸441周りに反時計方向に90度回転して、図7に示す突出位置(動作位置)になる。左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rは、枠可動体駆動モータ600a(図13参照)によって駆動される。なお以下では、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rをまとめて「枠可動体600」と呼ぶことにする。
こうして本形態では、枠可動体600は、収納位置にあるときには図5に示すように、遊技機枠50(前枠53)の上縁50Uよりも下方にある。そして枠可動体600が、突出位置に移動すると図7に示すように、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出する。これにより、遊技者に強いインパクトを与えることが可能である。なお図5及び図7に示すように、遊技機枠50の外縁部分である枠縁50Wは、上側の上縁50Uと下側の下縁50Dと左側の左縁50Lと右側の右縁50Rとで構成されている。
本形態では図6に示すように、上側装飾ユニット200の前端位置P1は、操作機構ユニット230の前端位置P2よりも前方にある。つまり、上側装飾ユニット200が、遊技機枠50(前枠53)のうちどのユニット(部材)よりも前方に突出している。そのため本形態の遊技機枠50では、上側装飾ユニット200が遊技者に向かって迫出すようになっていて、形状面においてインパクトを与えることが可能である。なお上側装飾ユニット200が前方に大きく突出していることで、収容部290が大きくなって、枠可動体600を大きく構成することが可能になっている。
また図5に示すように、上側装飾ユニット200の前壁部には、枠ランプ66が設けられている。具体的に枠ランプ66は、左側から右側に向かって順番に、「L」字形状の第1発光部と、「O」字形状の第2発光部と、「G」字形状の第3発光部と、「O」字形状の第4発光部とにより構成されている。こうして枠ランプ66は「LOGO」から成る一連の意味ある文字列を形成している。「LOGO」とは、本パチンコ遊技機1の機種名の略称(「ロゴ」)であると共に、主人公キャラの名称を意味している。
ところで本パチンコ遊技機1の上方には、図5及び図6に示すように、データ表示器160が設置されている。データ表示器160は、接続されている本パチンコ遊技機1の動作状況に関する表示を行うものである。このデータ表示器160は、垂直壁面SHに固定されている固定装置161と、この固定装置161に対して前後に傾動可能に取付けられている表示装置162と、ホールの従業員を呼び寄せるための呼び出しボタン163と、当該データ表示器160が呼出状態(呼出中)であることを示すための呼び出し用ランプ164とを備えている。
呼び出しボタン163を押下操作すると、データ表示器160から後述するホールコンピュータ170(図12参照)に呼出用の信号が送信される。これにより、ホールコンピュータ170は、データ表示器160が呼出状態になっているのを把握することが可能である。この場合、ホールの従業員は呼び出しボタン163が押下操作されたパチンコ遊技機1に向かうことになる。またこのときには、呼び出しボタン163の押下操作に基づいて、呼び出し用ランプ164が発光(点灯)し続ける。これにより、遊技者や周りの従業員等にデータ表示器160が呼出状態になっているのを示すことになる。
そして、データ表示器160が呼出状態であるときに、遊技者や呼び寄せられたホールの従業員が呼び出しボタン163を押下操作すると、当該データ表示器160からホールコンピュータ170に非呼出用の信号が送信される。これにより、ホールコンピュータ170は、データ表示器160が非呼出状態(通常状態)に切替わったのを把握することが可能である。またこのときには、呼び出しボタン163の押下操作に基づいて、呼び出し用ランプ164が点灯から消灯に切替わる。これにより、遊技者や周りの従業員等にデータ表示器160の呼出状態が解除されたのを示すことになる。
表示装置162には、後述するように、特別図柄が変動表示された回数を示すスタート回数表示部165(図12参照)や、今日の大当たりの当選回数を示す大当たり回数表示部166(図12参照)、賞球数(獲得出玉数)を示す賞球数表示部(図示省略)が設けられている。なお表示装置162に設けられている表示部は、スタート回数表示部165、大当たり回数表示部166、賞球数表示部に限られるものではなく、高確率状態の発生回数を示す高確発生回数表示部や、前日の大当たりの当選回数を示す前日大当たり回数表示部等が設けられていても良く、適宜変更可能である。
表示装置162は、図6に示すように、固定装置161に対する前傾角度θを15度から25度まで可変できるようになっている。このように表示装置162が前傾姿勢になることで、座っている遊技者にとっては表示装置162が見え易くなる。しかしながら上述したように、枠可動体600が遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出すると、枠可動体600が表示装置162に干渉する可能性が出てくる。
そこで本形態では枠可動体600が、図8に示すように側面視で、斜め前方に向かって突出する。これにより、枠可動体600と表示装置162との干渉を回避している。その結果、枠可動体600が突出位置にあるときには、枠可動体600の前端位置P3が、上側装飾ユニット200の前端位置P1よりも前方に位置している。つまり、突出位置にある枠可動体600が、前方に突出している上側装飾ユニット200よりも更に前方に飛び出ている。よって、突出位置にある枠可動体600が遊技者に対してより接近することなり、遊技者に与えるインパクトを強めることが可能である。なお枠可動体600が突出位置にあるときに、枠可動体600の垂直壁面SHに対する前傾角度φ(図8参照)は25度である。
次に、図9に基づいて遊技盤2について説明する。図9に示すように、遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図13参照)が設けられている。なお遊技盤2は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置7、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(表示手段)7が配されている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示(変動表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの可変表示(変動表示)を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄8L,8C,8Rを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図11参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述する第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述する第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留画像9A,9Bの表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図11参照)にて表示される第1特図保留の記憶数や、第2特図保留表示器43b(図11参照)にて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10には、画像表示装置7の表示画面7aよりも前方で移動可能な盤可動体15が設けられている。盤可動体15は初期状態において、図9に示すように前方からほとんど視認できない退避位置にある。そして盤可動体15は、退避位置から表示画面7aの大部分を隠す露出位置(図示省略)へ移動可能になっている。この盤可動体15は、盤可動体駆動モータ15a(図13参照)によって駆動される。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1入球口や、第1始動入賞口、固定入球口ともいう)20を備える第1始動入賞装置(第1入球手段や固定入球手段ともいう)19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域3における第1始動口20の下方には、第2始動口(第2入球口や、第2始動入賞口、可変入球口ともいう)21を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)22が設けられている。電チュー22を、可変入球手段や、第2入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、開閉部材(可動部材)23を備え、開閉部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。開閉部材23は、電チューソレノイド24(図12参照)により駆動される。開閉部材23が開状態にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(第1特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別入賞手段や第1特別可変入賞装置ともいう)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図12参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方には、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別入賞手段や第2特別可変入賞装置ともいう)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(第2特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図12参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、図10(A),(B)に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。
図10(A)は、振分部材ソレノイド73の通電時を示している。図10(A)に示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を許容する第1の状態(通過許容状態)にある。振分部材71が第1の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
図10(B)は、振分部材ソレノイド73の非通電時を示している。図10(B)に示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を妨げる第2の状態(通過阻止状態)にある。振分部材71が第2の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。また、第1大入賞装置31には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。すなわち非特定領域しか設けられていない。
図9に戻り、遊技領域3における第1大入賞口30の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過口、通過領域ともいう)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー22が開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、第2大入賞装置36と、ゲート28と、第1大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過や、第2大入賞口35、第1大入賞口30、及び第2始動口21への入賞を狙うことができる。
また図9に示すように、遊技盤2の右上部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図11に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図12参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図12参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図12参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ4個となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。なお本形態では、第2特図保留が第1特図保留よりも優先して消化される。即ち、第2特別図柄の可変表示が第1特別図柄の可変表示よりも優先して実行されるように構成されている。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図11参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図12参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図12及び図13に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図12及び図13に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80と払出制御基板110はそれぞれ、遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板に相当する。主制御基板80と払出制御基板110は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、サブ駆動基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7やスピーカ67、枠ランプ66、盤ランプ5、枠可動体600、盤可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路191が設けられている。バックアップ電源回路191は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ195が接続されている。電源スイッチ195のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板190には、主制御基板80に対してRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ192が実装されている。電源基板190を含めて本パチンコ遊技機1が備えている各種の制御基板は、本パチンコ遊技機1の裏面側(後面側)に配されている。従って、遊技機枠50を開放することが可能な遊技場の従業員等でなければ、電源スイッチ195やRAMクリアスイッチ192を操作することはできない。すなわち、電源スイッチ195やRAMクリアスイッチ192は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。RAMクリアスイッチ192の操作に基づく信号は、電源基板190から主制御基板80に出力される。
図12に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン(遊技制御手段)81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて、第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて、第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内に設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の開閉部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、特別図柄表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。
払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従って遊技球の払い出しに係る制御処理を行う払出制御用ワンチップマイコン(以下「払出制御用マイコン」)116を実装している。払出制御用マイコン(払出制御手段)116には、払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM118、ワークメモリとして使用されるRAM119、ROM118に記憶されたプログラムを実行するCPU117、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)109が含まれている。なお、ROM118は外付けであってもよい。また払出制御基板110は、制御手段として少なくともCPU117を備えていればよい。
払出制御用マイコン116は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検出されて、賞球センサ122による検出信号が払出制御基板110に出力される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検出されて、球貸センサ132による検出信号が払出制御基板110に出力される。
なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図13に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン(演出制御手段)91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、サブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の制御を行わせる。
画像制御基板100は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶したROM103、ワークメモリとして使用されるRAM104、及び、ROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。なお、ROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプ(LED)の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプ(LED)の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して枠可動体600、盤可動体15の駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠可動体600、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体駆動モータ600a、盤可動体駆動モータ15aの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図4参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押下操作されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図4参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押下操作されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図12及び図13は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図12及び図13に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図12又は図13に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図12又は図13に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
図12に示すように、外部端子板150は、払出制御基板110に接続されていて、払出制御用マイコン116により出力された信号に基づいて、各種の信号をデータ表示器160やホールコンピュータ170といった本パチンコ遊技機1の外部に配された外部装置に出力する。また外部端子板150は、払出制御基板110を介して主制御基板80に接続されていて、遊技制御用マイコン81により出力された信号に基づいて、各種の信号をデータ表示器160やホールコンピュータ170に出力する。
外部端子板150には、外部出力用の複数のチャネルが設けられている。各チャネルに対応するコネクタと、データ表示器160側のコネクタとは、ケーブルによって接続されている。そして各コネクタからそれぞれ1つの信号が外部に出力されるようになっている。
外部端子板150は、複数のチャネルのうち1つのチャネルから大当たり信号を出力可能である。大当たり信号は、大当たり遊技の実行中であることを示す信号である。また外部端子板150は、複数のチャネルのうち1つのチャネルから図柄確定信号を出力可能である。図柄確定信号は、変動表示されていた特別図柄が停止表示したことを示す信号である。また外部端子板150は、複数のチャネルのうち1つのチャネルから賞球情報信号を出力可能である。賞球情報信号は、所定数(例えば10球)の賞球がなされたことを示す信号である。また外部端子板150は、複数のチャネルのうち1つのチャネルから呼出信号を出力可能である。呼出信号は、後に詳述する呼び出しスイッチ180が押下操作されたことを示す信号である。
なお上述した信号の他にも、外部端子板150は、例えば遊技機枠50が開放されていることを示す枠開放信号や、電チュー22や大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の未作動時にこれらの装置に係る入賞口に入賞があったことを示すセキュリティー信号、第1始動口20又は第2始動口21への入賞があったことを示す始動口信号、後述する高確率状態中であることを示す高確状態信号を各チャネルから出力できるようになっている。また上述した大当たり信号に加えて、大当たり遊技の実行中又は後述する電サポ制御状態中であることを示す信号(大当たり電サポ信号)等を出力可能に構成しても良く、外部端子板150から出力される信号の種類は適宜変更可能である。
本形態では、払出制御用マイコン116が外部端子板150に対して出力する信号(外端出力信号)や、遊技制御用マイコン81が外部端子板150に対して出力する信号(外端出力信号)は、それぞれ別個の信号(パラレルデータ)になっていて、パラレルデータのまま外部端子板150に入力される。パラレルデータが外部端子板150に入力されると、各チャネルに対応して設けられているフォトリレー等の信号伝達素子は、それぞれの入力信号に応じて導通状態/非導通状態を切替える。その結果、フォトリレーが導通状態になったチャネルから、外部出力信号(大当たり信号、図柄確定信号、賞球情報信号、呼出信号等)が出力されることになる。
なお、払出制御用マイコン116が外部端子板150に対して出力する信号や、遊技制御用マイコン81が外部端子板150に対して出力する信号を、複数ビットの情報量を持つシリアルデータとしても良い。この場合には、シリアルデータが、図示しないS/P変換回路(シリアル/パラレル変換回路)によってパラレルデータに変換されて、パラレルデータとして外部端子板150に入力されることになる。
データ表示器160は、図柄確定信号の非受信から受信への切替わり(ONエッジ)に基づいて特別図柄の変動表示が行われた回数をカウントし、そのカウント値をデータ表示器160のスタート回数表示部165に表示する。即ち、第1始動口センサ20a又は第2始動口センサ21aが入球を検出すると、検出信号が中継基板88を介して主制御基板80に入力される。これにより遊技制御用マイコン81は、後述する大当たり乱数等の各種乱数値(図18(A)参照)を取得し、大当たりか否かを判定する。そして遊技制御用マイコン81は、大当たりか否かの判定結果を示す特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)を変動表示させたあと、停止表示(確定表示)する。このとき(停止表示されたタイミングにて)遊技制御用マイコン81は、特別図柄の確定表示を示す外端出力信号を払出制御基板110に出力する。そして、払出制御用マイコン116は、入力した特別図柄の確定表示を示す外端出力信号を外部端子板150に出力する。これにより外部端子板150は、図柄確定信号をデータ表示器160に出力する。その結果、データ表示器160は、スタート回数表示部165にて、特別図柄の変動表示が行われた回数を1だけ増加させて表示するようになっている。
またデータ表示器160は、大当たり信号の非受信から受信への切替わり(ONエッジ)に基づいて大当たりの発生回数をカウントし、そのカウント値をデータ表示器160の大当たり回数表示部166に表示する。即ち、上述したように遊技制御用マイコン81が、取得した大当たり乱数に基づいて大当たりか否かを判定し、判定結果が大当たり当選である場合、大当たり当選であることを示す特別図柄を変動表示したあと、停止表示する。そして遊技制御用マイコン81は、大当たり当選であることを示す特別図柄の停止表示が終了すると、大当たり遊技(オープニング遊技、ラウンド遊技、エンディング遊技)の実行中であることを示す外端出力信号を払出制御基板110に出力する。なお、大当たり遊技の実行中であることを示す外端出力信号は、エンディング遊技が終了するまで出力され続ける。そして、払出制御用マイコン116は、入力した大当たり遊技の実行中を示す外端出力信号を外部端子板150に出力する。これにより外部端子板150は、大当たり信号をデータ表示器160に出力する。その結果、データ表示器160は、大当たり回数表示部166にて、大当たりの発生回数を1だけ増加させて表示するようになっている。
またデータ表示器160は、賞球情報信号の非受信から受信への切替わり(ONエッジ)に基づいて賞球数が10球増加するようにカウントし、そのカウント値をデータ表示器160の賞球数表示部(図示省略)に表示する。即ち、遊技球が第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、又は普通入賞口27に入賞した後に、賞球センサ122が実際に払い出された遊技球を検出すると、検出信号が払出制御基板110に入力される。これにより払出制御用マイコン116は、払い出した遊技球が10球に到達したと判定すると、賞球表示の増加を示す外端出力信号を外部端子板150に出力する。なお払出制御用マイコン116は、払い出した遊技球が10球に到達したと判定しなければ、賞球表示の増加を示す外端出力信号を出力しない。こうして、賞球表示の増加を示す外端出力信号を入力した外部端子板150は、賞球情報信号をデータ表示器160に出力する。その結果、データ表示器160は、図示しない賞球数表示部にて、賞球数を10だけ増加させて表示するようになっている。なおデータ表示器160が、外部端子板150から呼出信号を受信した場合については、後に説明する。
ホールコンピュータ170は、本パチンコ遊技機1を含め、ホール内に設置された各パチンコ遊技機の動作状況等の情報を集計して、営業管理や遊技管理等を行うための装置である。このホールコンピュータ170は、ホールの管理室等に設置されていて、データ表示器160を介してパチンコ遊技機1に接続されている。そのためホールコンピュータ170にも、上記した各種の外部出力信号(大当たり信号、図柄確定信号、賞球情報信号、呼出信号等)が入力される。なおホールコンピュータ170は、データ表示器160を介さずに外部端子板150に接続されていても良い。
3.呼び出しスイッチの構成
次に、呼び出しスイッチ180の構成について説明する。本形態では、呼び出しスイッチ180が、遊技機の外部ではなく、本パチンコ遊技機1自体に設けられている点に特徴がある。図4に示すように、呼び出しスイッチ180は、遊技者によって押下操作可能な操作手段(呼出操作手段)であり、呼び出しスイッチ180に対する押下操作は、当該呼び出しスイッチ180に内蔵されている呼び出しセンサ181(図12参照)により検出される。呼び出しセンサ(第2信号出力手段)181は、光を発光する発光部と、発光部からの光を受光する受光部とを有するフォトセンサであり、押下操作によって発光部からの光が遮られることで当該押下操作を検出するものである。従って呼び出しセンサ181は、押下操作されている間だけ検出しているというモーメンタリ動作タイプである。
この呼び出しスイッチ180は、表面側にスモークレンズ175を有するとともに、スモークレンズ175から見て内側に名称表示部材176及び発光部材182(以下「呼び出し用LED182」と呼ぶ、図12参照)を有している。名称表示部材176は、「呼び出しスイッチ」の文字部分だけが赤色カラーフィルタになっているシール部材を、シール台座178に貼付したものである。呼び出し用LED(呼出報知手段)182は、名称表示部材176の下方に配されていて、上方に向かって光を照射可能なものである。シール部材177及びシール台座178は、共に光透過性を有する部材で構成されている。またスモークレンズ175は、光透過性を有する灰色又は黒色の合成樹脂材で構成されている。
本パチンコ遊技機1に対して電源投入されると、電源基板190から供給される電力は、各種制御基板の他、呼び出し用LED182にも供給されるようになっている。そのため本形態では、呼び出し用LED182は、電源投入後に点灯(発光)し続ける点灯状態になる。これにより、呼び出し用LED182が放つ上向きの光は、名称表示部材176及びスモークレンズ175を通って遊技者に届く。そのため図4に示すように、呼び出しスイッチ180では、名称表示部材176に施された「呼び出しスイッチ」の文字が赤色の文字として遊技者からはっきりと視認可能となる。その結果、遊技者には呼び出しスイッチ180が使用できる状態になっていることを認識させることが可能である。
これに対して、呼び出しスイッチ180が押下操作されると、呼び出しセンサ181による検出信号が、呼び出し用LED182の点灯を制御する制御基板(図示省略)に入力される。これにより、その制御基板は、呼び出しセンサ181による検出信号の非受信から受信への切替わり(ONエッジ)に基づいて、呼び出し用LED182を点灯状態から点滅状態に切替える。そのため図14に示すように、呼び出しスイッチ180では、名称表示部材176に施された「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅するように視認可能となる。その結果、遊技者には呼び出しスイッチ180が押下操作されて、使用中の状態(呼出中)になっていることを認識させることが可能である。その後に、呼び出しスイッチ180を押下操作すれば、再び呼び出しセンサ181による検出信号が、呼び出し用LED182の点灯を制御する制御基板に入力される。これにより、その制御基板は呼び出し用LED182を点滅状態から点灯状態に切替えることになる。なお呼び出しスイッチ180において「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅(図14参照)が、呼び出しスイッチ180に対して押下操作が行われたことを報知する呼出報知に相当する。
本形態では、図12に示すように、呼び出しスイッチ180(呼び出しセンサ181)は、払出制御基板110を介して外部端子板150に接続されている。但し、呼び出しセンサ181による検出信号(第2信号)は、払出制御基板110に入力されるものの、払出制御用マイコン116の制御処理に用いられることはなく、そのまま外部端子板150に出力される。つまり、払出制御基板110は、呼び出しスイッチ180と外部端子板150との間では、中継基板の役割を果たすことになる。
ここで図15に基づいて、払出制御基板110と外部端子板150の電気回路図について、説明する。払出制御基板110には、呼び出しセンサ181側にフォトカプラ125が実装されていて、外部端子板150側にDMOSトランジスタアレイ127が実装されていて、フォトカプラ125とDMOSトランジスタアレイ127の間に、CMOSデジタル集積回路126が実装されている。フォトカプラ125では、呼び出しセンサ181から検出信号を入力すると、ダイオードが光る。これにより、フォトトランジスタが照らされ、フォトトランジスタのコレクタ‐ベース間に電流(光電流)が流れて、導通状態なる。CMOSデジタル集積回路126では、入力端子A1へ電流が流れると、出力端子Y1からDMOSトランジスタアレイ127へ電流を流す。DMOSトランジスタアレイ127では、入力端子I4へ電流が流れると、出力端子O4から外部端子板150へ電流を流す。
外部端子板150には、フォトMOSリレー151が実装されている。フォトMOSリレー151では、DMOSトランジスタアレイ127からの電流が流れると、ダイオードが光る。これにより、光発電セルがFET(電界効果型トランジスタ)のゲート容量を充電して、FETが導通状態になる。その結果、外部端子板150からデータ表示器160へ呼出信号が出力されるようになっている。このように払出制御基板110が呼び出しセンサ181による検出信号を入力しても、その検出信号と払出制御用マイコン116による払い出しに係る制御処理とは無関係になっている。
以上により、呼び出しスイッチ180が押下操作されることに基づいて、外部端子板150からデータ表示器160に呼出信号が出力されると、データ表示器160は、呼出状態を示すために呼び出し用ランプ164を発光させる。そしてデータ表示器160は、ホールコンピュータ170(図12参照)に呼出用の信号を送信して、当該データ表示器160が呼出状態になっているのを把握させることが可能である。これにより、ホールの従業員を、呼び出しスイッチ180が押下操作された本パチンコ遊技機1に呼び寄せることが可能である。またこのときには、図14に示すように、呼び出し用LED182が点滅するため、遊技者は呼び出しスイッチ180が押下操作されたことを視覚的に把握することが可能である。
その後、遊技者や、呼び寄せられたホールの従業員が呼び出しスイッチ180を押下操作すると、呼び出しスイッチ180による検出信号が、払出制御基板110を介して外部端子板150に出力される。これにより、外部端子板150は、呼出信号をデータ表示器160に出力する。こうして、呼出状態であるときに呼出信号を入力したデータ表示器160は、非呼出状態を示すために呼び出し用ランプ164を消灯させる。そしてデータ表示器160は、ホールコンピュータ170(図12参照)に非呼出用の信号を送信して、当該データ表示器160が非呼出状態に切替わったのを把握させることが可能である。またこのときには、図14に示す状態から図4に示すように、呼び出し用LED182が点滅から点灯に切替わるため、遊技者は再び呼び出しスイッチ180が押下操作されたことを視覚的に把握することが可能である。
次に、図16に基づいて、データ表示器160の呼出状態と非呼出状態との切替わりについて、説明する。先ず初期状態においては、データ表示器160は非呼出状態(呼び出し用ランプ164の消灯状態)になっている。そして、時刻t1のときに、呼び出しスイッチ180が押下操作されると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、時刻t1の直後である時刻t2のときに、データ表示器160が非呼出状態から呼出状態(呼び出し用ランプ164の点灯状態)に切替わる。こうして、本パチンコ遊技機1の周りを徘徊しているホールの従業員に対して、データ表示器160が呼出状態になっているのを把握させることが可能である。つまり、呼び出しスイッチ180の押下操作に基づいて、呼び出しスイッチ180で「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅する(図14参照)と共に、本パチンコ遊技機1の上方にある呼び出し用ランプ164も発光する。そのため、徘徊しているホールの従業員に呼出状態を気付かせ易くすることが可能である。
本形態の呼び出しスイッチ180は、上述したように、押下操作されている間だけ検出信号を出力するというモーメンタリ動作タイプである。従って、呼び出しスイッチ180に対する押下操作が解除されると、呼び出しセンサ181による検出信号が出力されなくなり、外部端子板150からの呼出信号も出力されなくなる。しかしながら、データ表示器160は、時刻t2のときに呼出状態に切替わった後、呼出信号を受信しなくなっても、呼出状態のままである。
そして、時刻t3のときに、再び呼び出しスイッチ180が押下操作されると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、時刻t3の直後である時刻t4のときに、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態に切替わる。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164が点灯から消灯に切替わる。こうして、時刻t1のときに呼び出しスイッチ180を押下操作した後、例えば遊技者が誤操作であったことを認識した場合には、再び呼び出しスイッチ180を押下操作することで、呼出状態を解除することが可能である。
その後、時刻t5のときに、呼び出しスイッチ180が押下操作されると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、時刻t5の直後である時刻t6のときに、データ表示器160が非呼出状態から呼出状態に切替わる。そして呼出状態に切替わった後、時刻t7のときにデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作したとする。この場合、時刻t7の直後である時刻t8のときに、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態に切替わる。つまり、呼び出し用ランプ164が点灯から消灯に切替わる。こうして、呼び出しスイッチ180の押下操作に基づいて呼出状態になった後、例えば呼び寄せられたホールの従業員がデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作しても、呼出状態を解除することが可能である。
次に本形態の技術的意義について説明する。本形態では図6に示すように、上側装飾ユニット200の前端位置P1は、操作機構ユニット230の前端位置P2よりも前方にあるため、遊技者から見れば上側装飾ユニット200が迫出すように見えて、上側装飾ユニット200を強調して見せることが可能である。しかしながら、座りながら遊技を行っている遊技者にとっては、前方に突出する上側装飾ユニット200により、遊技機1の上方に設置されているデータ表示器160の視認性及び操作性が悪化する。特に、図7に示すように、枠可動体600が突出位置にあるときには、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方にあるため、データ表示器160の呼び出しボタン163に手が届き難くなる。加えて、図8に示すように、枠可動体600の前端位置P3が、前方に突出している上側装飾ユニット200よりも更に前方に飛び出ているため、背の低い遊技者では座った状態で呼び出しボタン163を押下操作するのは、ほぼ不可能になる。
そこで本形態では、パチンコ遊技機1自体に呼び出しスイッチ180を設けている。そのため、遊技中に不具合又は故障が生じたとき、背の低い遊技者でも呼び出しスイッチ180を押下操作することで、座った状態でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。また本形態の呼び出しスイッチ180では、押下操作される前において図4に示すように、呼び出し用LED182の発光により、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色の文字として視認可能になっている。従って、パチンコ遊技機1に呼び出しスイッチ180が設けられているのを知らない遊技者に対して、呼び出しスイッチ180の存在を分かり易くしている。
ところで、背の低い遊技者では、前方に突出する上側装飾ユニット200や、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出する枠可動体600により、データ表示器160の呼び出し用ランプ164の発光が見え難い、又は完全に見えない可能性がある。つまり、呼び出しスイッチ180を押下操作した後、現時点が呼出中(データ表示器160の呼出状態)になっているか否かが分からないおそれがある。そこで本形態では、呼び出しスイッチ180を押下操作すると、図14に示すように、呼び出し用LED182が点滅することで、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅するように視認可能となる。これにより、呼び出しスイッチ180を押下操作した遊技者は、呼び出し用ランプ164の点灯を見ないでも、現時点が呼出中になっているのを把握することが可能である。
また本形態では、押下操作した呼び出しスイッチ180において、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅することになる(図14参照)。つまり、呼び出しスイッチ180以外の部位で、呼び出しスイッチ180が押下操作されたことを報知するわけではない。そのため、遊技者にとっては、呼び出しスイッチ180の押下操作と、現時点が呼出中であることの報知との関係が、把握し易くなっている。その後、再び呼び出しスイッチ180を押下操作すれば、当該呼び出しスイッチ180において「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅が終了する(図4に示すように、赤色で点灯し続ける状態に切替わる)。従って、現時点が呼出中であることの報知の終了方法も、把握し易くなっている。
ところで呼出中の報知を、既存の発光手段(例えば枠ランプ66(図5参照))を利用する方法が考えられる。しかしながら既存の発光手段は、遊技演出の実行中に演出効果を高めるべく発光し得るものである。そのため仮に、既存の発光手段を呼出中の報知で利用してしまうと、遊技演出の実行中に既存の発光手段による発光を止めなければならない。そうなると演出効果が低下してしまう。また呼出中の報知として、既存の発光手段の発光態様を変えるようにしても、遊技者にとっては呼出中の報知なのかが分かり難くなってしまう。更にこの場合には、呼出中の報知を演出制御用マイコン91による制御で行うことになり、制御処理の変更を伴うことにもなる。以上の理由により本形態では、既存の発光手段を利用せずに、新たな呼び出し用LED182を設けて、呼出中の報知を行うことにしている。そして、呼出中の報知を行うための構成を、演出制御用マイコン91による制御を伴わないで、ハード的な構成で実現することにしている。
また本形態では、図4に示すように、呼び出しスイッチ180が、操作機構ユニット230に設けられている。その理由は、以下に基づく。即ち、操作機構ユニット230は、上側装飾ユニット200、左側装飾ユニット210、右側装飾ユニット220よりも遊技者の手に近い。そして、操作機構ユニット230には、演出ボタン63やセレクトボタン64のように、遊技者による操作が可能な操作手段が配置され易いという印象がある。よって本形態では、遊技者の操作性の観点、及び操作手段としての把握し易さの観点から、呼び出しスイッチ180が操作機構ユニット230に設けられている。また本形態において上側装飾ユニット200に、枠可動体600や枠ランプ66が配されていて、更にこれらの制御基板も搭載されている。従って、上側装飾ユニット200に新たに呼び出しスイッチ180を配置するためのスペースを確保することが難しい。これに対して、操作機構ユニット230であれば、新たな部品を配置するためのスペースを比較的確保し易いため、呼び出しスイッチ180を操作機構ユニット230に設けることにしている。
また本形態では、図4に示すように、呼び出しスイッチ180が、操作機構ユニット230のうち左右方向の中央よりも左方側に配されている。これは、操作機構ユニット230の右方側に、ハンドル60が配されているため、遊技者が右手でハンドル60を回転操作しつつ、左手で呼び出しスイッチ180の押下操作を行い易くするためである。つまり、遊技中の遊技者がハンドル60の回転操作を中止しないで、左手で呼び出しスイッチ180の押下操作を可能にするためである。
ここで本形態では、図12に示すように、呼び出しセンサ181による検出信号が、払出制御基板110に入力されるものの、払出制御用マイコン116の制御処理に用いられることなく、外部端子板150に出力される。これは、払出制御用マイコン116が払い出しに係る制御処理しか実行できなくて、呼び出しセンサ181による検出信号を払出制御用マイコン116が入力できないためである。更に本形態では、呼び出しセンサ181による検出信号が、主制御基板80や遊技制御用マイコン81に入力されることもない。従って、既存の遊技制御用マイコン81の制御処理を全く変更する必要がなく、既存の主制御基板80をそのまま用いることが可能である。なお、呼び出しセンサ181による検出信号は、サブ制御基板90や演出制御用マイコン91に入力されることもない。こうして本形態は、既存のパチンコ遊技機に対して、呼び出しスイッチ180と払出制御基板110と外部端子板150というハード的な構成の変更だけで実施することが可能である。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図17に示す通りである。図17に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。特定大当たりと通常大当たりである。特定大当たりを「Vロング大当たり」ともいい、通常大当たりを「Vショート大当たり」ともいう。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が容易に可能な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。
より具体的には、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な「Vロング大当たり」は、1Rから8Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大0.1秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は9Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。このVロング大当たりでは9Rから15Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。なお、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過が容易に可能である。また、特図1の抽選によって「特定大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_特定図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な「Vロング大当たり」は、1Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりは実質的なラウンド数も16Rである。もちろん、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過が容易に可能である。特図2の抽選によって「特定大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_特定図柄」が停止表示される。
これに対して、特図1の抽選にて当選可能な「Vショート大当たり」は、1Rから8Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大0.1秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は8Rである。
このVショート大当たりにおける16Rでは、第2大入賞口35の開放時間が極めて短く、第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。なお、Vショート大当たりにおける16Rでは、第2大入賞口35の開放時間が短いことだけでなく、第2大入賞口35の開放タイミングと振分部材71の作動タイミング(第2状態(図10(B)参照)から第1状態(図10(A)参照)に制御されるタイミング)との関係からも、特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。特図1の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選にて当選可能な「Vショート大当たり」は、1Rから15Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、16R(最終ラウンド)では第2大入賞口35を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は15Rである。もちろん、16Rでは、第2大入賞口35内の特定領域39への通過がほぼ不可能となっている。特図2の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当たり遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、上記のVロング大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させ得る。これに対して、Vショート大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができないため、その大当たり遊技後の遊技状態は、後述の通常確率状態(非高確率状態)となる。
但し、通常確率状態に制御された場合であっても、後述する時短状態には制御される。なお、この場合の時短回数は100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
なお、図17に示すように、特図1の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が50%、Vショート大当たり(通常大当たり)が50%となっている。これに対して、特図2の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が80%、Vショート大当たり(通常大当たり)が20%となっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図1の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図2の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図18(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜9までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図18(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
5.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図19(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図20参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図19(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では4秒であるが、時短状態では1秒である(図19(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図21参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図21参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では160回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていなければ(なされることは略ない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図9参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
6.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態(第1形態)のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180に対して押下操作すると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、パチンコ遊技機1に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180に対して押下操作すると、図14に示すように、当該呼び出しスイッチ180において「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅する。これにより、データ表示器160の呼び出し用ランプ164を見ないでも、現時点が呼出中であることを把握することが可能である。特に、押下操作した呼び出しスイッチ180自体が呼出中の報知を行っているため、呼び出しスイッチ180の押下操作と呼出中の報知との関係を分かり易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図6に示すように、遊技機枠50の上側装飾ユニット200が操作機構ユニット230よりも前方に突出しているため、遊技機枠50の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上側装飾ユニット200により、当該パチンコ遊技機1の上方に設置されているデータ表示器160の呼び出しボタン163を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該パチンコ遊技機1に設けられている呼び出しスイッチ180に対する押下操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図7に示すように、枠可動体600が突出位置にあるときには、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該パチンコ遊技機1の上方に設置されているデータ表示器160の視認性及び操作性が悪化する。そこで、枠可動体600が遊技機枠50の上縁50Uよりも上方にあっても、遊技者は呼び出しスイッチ180に対する押下操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図8に示すように、枠可動体600が突出位置にあるときには、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方にあるだけでなく、上側装飾ユニット200の前端位置P1よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器160に対して一層手が届き難くなるものの、呼び出しスイッチ180に対する押下操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
また本形態パチンコ遊技機1によれば、図12に示すように、既存のパチンコ遊技機のように、賞球センサ(第1信号出力手段)122による検出信号(第1信号)は、払出制御基板110の払出制御用マイコン116で制御処理される。この制御処理により、賞球表示の増加を示す外端出力信号(制御処理信号)が、払出制御基板110から外部端子板150に出力される。そして、その外端出力信号を入力した外部端子板150が、賞球情報信号をデータ表示器160に出力する。ところで本形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しセンサ181による検出信号(第2信号)が、払出制御基板110の払出制御用マイコン116の制御処理に用いられることなく、外部端子板150に出力される。そして、その検出信号を受信した外部端子板150が、呼出信号をデータ表示器160に出力する。このようにして、呼び出しセンサ181による検出信号という新たな情報(信号)を、払出制御基板110を介して外部端子板150(更にはデータ表示器160)に送る場合に、払出制御用マイコン116の制御処理の負担を増加させることなく実現可能にしている。
7.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
<第2形態>
図22〜図37に基づいて第2形態のパチンコ遊技機1について説明する。上記第1形態では、パチンコ遊技機1に電源が投入されていれば、呼び出しスイッチ180が使用可能になった。これに対して第2形態では、呼び出しスイッチ180が有効に設定されているという条件の下、呼び出しスイッチ180が使用可能になるように構成されている。以下、第1形態と異なる点、及び第1形態では説明していない点を中心に説明する。
第2形態では、図22に示すように、呼び出しスイッチ180(呼び出しセンサ181と呼び出し用LED182の動作を制御可能な制御基板)が、中継基板108とサブ駆動基板107とを介して、サブ制御基板90に接続されている。そのため演出制御用マイコン91は、サブ駆動基板107と中継基板108とを介して、呼び出しセンサ181と呼び出し用LED182の動作を制御可能である。なお第1形態で説明したように、呼び出しスイッチ180は、払出制御基板110を介して外部端子板150にも当然に接続されている(図12参照)。
呼び出しセンサ181は、電源基板190から供給される電力により動作(検出)できるようになっている。そこで第2形態では、演出制御用マイコン91が呼び出しセンサ181の動作を制御する制御基板に停止信号を出力すると、呼び出しセンサ181に対する電力の供給が停止される。これにより、呼び出しセンサ181が動作(機能)しないようにすることが可能である。こうして、呼び出しセンサ181の機能が停止すると、呼び出しスイッチ180を押下操作しても、呼び出しセンサ181による検出信号が出力されることがない。この場合、外部端子板150から呼出信号が出力されないことになる。
呼び出し用LED182は、電源基板190から供給される電力により動作(発光)できるようになっている。そこで第2形態では、演出制御用マイコン91が呼び出し用LED182の動作を制御する制御基板に停止信号を出力すると、呼び出し用LED182に対する電力の供給が停止される。これにより、呼び出し用LED182が動作(機能)しないようにすることが可能である。こうして、呼び出し用LED182の機能が停止すると、呼び出し用LED182がスモークレンズ175の内側で発光しなくなる。この場合、図36に示すように、呼び出しスイッチ180において「呼び出しスイッチ」の文字が視認できなくなり、呼び出しスイッチ180が使用不可能になっているのを遊技者に把握させることが可能である。
次に、第1形態で説明していない遊技制御用マイコン81の動作を、図23〜図26に基づいて説明し、演出制御用マイコン91の動作を図27〜図34に基づいて説明する。
[主制御メイン処理]主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図23に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図18に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[電源投入時処理]図24に示すように電源投入時処理(S001)では、まずRAM84へのアクセスの許可設定を行う(S011)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。続いて、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアスイッチ192(図12参照)が操作されたか否か(ONか否か)を判定する(S012)。即ちRAMクリアスイッチ192の操作に基づく信号が、電源基板190から入力したか否かを判定する。RAMクリアスイッチ192が操作されていれば(S012でYES)、ステップS018に進む。これに対して、操作されていなければ(S012でNO)、続いて電源断フラグがONであるか否かを判定する(S013)。電源断フラグは、電断の発生を示すフラグであり、後述する電源断監視処理(図26参照)でONにされるフラグである。
電源断フラグがONでなければ(S013でNO)、正常に電源が遮断されていない可能性があるため、ステップS018に進む。一方、電源断フラグがONであれば(S013でYES)、チェックサムを算出して(S014)、これを電断時に算出しておいたチェックサム(図26のステップS1002参照)と比較する(S015)。チェックサムの値が一致しなければ(S015でNO)、RAM84の記憶内容が正常ではないため、ステップS018に進む。これに対して、チェックサムの値が一致すれば(S015でYES)、RAM84の記憶内容が正常であると判断し、ステップS016に進む。
ステップS016では、復電時におけるRAM84の作業領域の設定処理を行う。この設定処理では、ROM83から復電時情報を読み出し、この復電時情報をRAM84の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン81は、電源断フラグをOFFして(S017)、ステップS021に進む。
また、ステップS018では、RAM84に記憶されている全ての遊技情報をクリアする(S018)。その後、遊技制御用マイコン81は、RAM84の作業領域の初期設定を行う(S019)。この初期設定の処理では、ROM83から読み出された初期設定情報がRAM84の作業領域にセットされる。続いて遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを行ったことを通知するためのRAMクリア通知コマンドをサブ制御基板90に対して出力する(S020)。そして、ステップS021に進む。ステップS021ではその他の初期設定として、例えば、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等を行う。
[メイン側タイマ割り込み処理]遊技制御用マイコン81は、図25に示すメイン側タイマ割り込み処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、遊技制御用マイコン81は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たりの種類を決めるための大当たり種別乱数、装飾図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる普通図柄乱数(当たり乱数)等を更新する乱数更新処理を行う(S101)。
次に、遊技制御用マイコン81は、入力処理を行う(S102)。入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図12参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをRAM84の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S103)、特別動作処理(S104)、および普通動作処理(S105)を実行する。始動口センサ検出処理(S103)では、第1始動口センサ20a又は第2始動口センサ21aがONしていれば、ONした始動口に対応する保留記憶が4個未満であることを条件に大当たり乱数等の乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得する。また、ゲートセンサ28aがONしていれば、すでに記憶されている当たり乱数が4個未満であることを条件に普通図柄乱数を取得する。
特別動作処理(S104)では、始動口センサ処理にて取得した大当たり乱数等の乱数を判定し、その判定結果を報知するための特別図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。この特別図柄の表示に際しては、特別図柄の変動表示の変動パターンの情報を含む変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。そして、大当たり乱数の判定の結果、大当たりに当選していた場合には、所定の開放パターン(開放時間や開放回数)に従って第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる大当たり遊技(特別遊技)を行う。
普通動作処理(S105)では、始動口センサ処理にて取得した普通図柄乱数を判定し、その判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通図柄当たりに当選していた場合には、所定の開放パターン(開放時間や開放回数)に従って電チュー22を開放させる補助遊技を行う。
次に、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてセットしたコマンド等をサブ制御基板90等に出力する出力処理を行う(S106)。次いで、特別図柄の確定表示を示す外端出力信号や、大当たり遊技の実行中であることを示す外端出力信号等を、払出制御基板110を介して外部端子板150に出力する外部端子出力処理を行う(S107)。そして、後述する電源断監視処理を実行して(S108)、本処理を終える。
[電源断監視処理]図25に示すように、電源断監視処理(S108)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S1001)、入力がなければ(S1001でNO)この処理を終了する。電源断信号は、電断により電源電圧が低下し始めたときに遊技制御用マイコン81に入力される信号である。ステップS1001において電源断信号の入力があれば(S1001でYES)、チェックサムを算出してRAM84の所定の記憶領域に格納するとともに(S1002)、電源断フラグをONする(S1003)。そして、RAM84へのアクセスの禁止設定を行う(S1004)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが不可能になる。その後はメイン側タイマ割り込み処理(図25参照)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図27に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、サブ側電源断フラグ(電断時にONにされるフラグ)がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4001)。そしてこの判定結果がNOであれば(S4001でNO)、つまり、サブ側電源断フラグがONでない場合、又はサブ側電源断フラグがONであってもRAM94内容が正常でない場合には、RAM94の初期化をして(S4002)、ステップS4005に進む。
一方、ステップS4001の判定結果がYESであれば、つまり、電断によりサブ側電源断フラグがONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には、続いて、RAMクリア通知コマンドを受信しているか否かを判定する(S4003)。RAMクリア通知コマンドを受信していれば(S4003でYES)、主制御基板80のRAM84はクリアされている。そのため、RAMクリアフラグをONするとともに(S4004)、サブ制御基板90のRAM94をクリアして(S4002)、ステップS4005に進む。これに対して、RAMクリア通知コマンドを受信していなければ(S4003でNO)、ステップS4004及びS4002を実行せずにステップS4005に進む。
ステップS4005では、その他の初期設定を行う。その他の初期設定では例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。また、サブ側電源断フラグがONであればOFFにする。
ステップS4006では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4007)。乱数シード更新処理(S4007)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4007)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4008)。コマンド送信処理(S4008)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(変動演出や、大当たり演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)、客待ち演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、サブ駆動基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5を発光させたり、枠可動体600や盤可動体15を駆動させたりする。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4009)。以降、ステップS4006〜S4009をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4010)では、図28に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80の出力処理(S106)により送信されてきた各種のコマンドをRAM94に格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図29に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4201)。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a、及びセレクトボタン検出スイッチ64aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理を行う(S4202)。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ66や盤ランプ5を発光させるべく、ランプデータ(発光のためのデータ)をサブ駆動基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理を行う(S4203)。駆動制御処理(S4203)では、画像演出等の演出に合うタイミングで枠可動体600や盤可動体15を駆動させるべく、駆動データ(駆動のためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って枠可動体600や盤可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4204)、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図30に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4012)ではまず、後述する初期設定処理を行う(S4301)。次いで、後述する受信コマンド解析処理を行って(S4302)、本処理を終える。
[初期設定処理]図31に示すように、初期設定処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、設定画像表示中フラグがONか否かを判定する(S5001)。設定画像表示中フラグは、図35(B)に示す初期設定画像Q2、図35(C)に示す呼び出しスイッチ有効設定画像Q3、図35(D)に示す呼び出しスイッチアナウンス設定画像Q4といった設定画像の表示中であることを示すフラグである。この設定画像表示中フラグは、後述するステップS5005でONされるフラグである。
設定画像表示中フラグがONでなければ(S5001でNO)、続いて、RAMクリア後の所定期間中か否かを判定する(S5002)。本形態ではRAMクリア後の所定期間は、30秒に設定されている。RAMクリア後の所定期間内でなければ(S5002でNO)、直ちに本処理を終える。一方、RAMクリア後の所定期間内であれば(S5002でYES)、続いて、所定の設定画像呼出操作(表示操作ともいう)がなされたか否かを判定する(S5003)。本形態では、設定画像呼出操作は、演出ボタン63を連続して5回押下することである。勿論、設定画像呼出操作をどのような操作とするかは適宜変更可能である。
ステップS5003において設定画像呼出操作がなされていなければ、直ちに本処理を終える。これに対して、設定画像呼出操作がなされていれば(S5003でYES)、初期設定画像表示処理を行う(S5004)。初期設定画像表示処理(S5004)では、表示画面7aに図35(B)に示す初期設定画像Q2を表示させるための表示コマンドを出力バッファにセットする。その後、演出制御用マイコン91は、設定画像表示中フラグをONにして(S5005)、本処理を終える。なお電源投入後で、初期設定画像Q2が表示される前においては、図35(A)に示す電源投入後画像Q1が表示されるようになっている。
ステップS5004でセットされた表示コマンドを受信した画像制御基板100は、表示画面7aに図35(B)に示す初期設定画像Q2を表示させる。このとき、ホールの従業員等の設定者は、種々の設定項目の中から任意の設定項目を選択することが可能である。この設定項目の中には、呼び出しスイッチの有効又は無効を設定するための「呼び出しスイッチ有効設定」と、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFを設定するための「呼び出しスイッチアナウンス設定」の項目が含まれている。
ところで第2形態では、呼び出しスイッチ180の有効又は無効を設定可能になっている。呼び出しスイッチ180の有効とは、当該呼び出しスイッチ180に対する押下操作により、外部端子板150が呼出信号を出力可能な状態を意味する。一方、呼び出しスイッチ180の無効とは、当該呼び出しスイッチ180に対する押下操作を行っても、外部端子板150が呼出信号を出力不能な状態を意味する。なお遊技者は、パチンコ遊技機1の後側に配されているRAMクリアスイッチ192を実質的に操作できないため、ホールの従業員が呼び出しスイッチ180の有効又は無効を設定することができることになる。
このように、呼び出しスイッチ180の有効又は無効を設定できるのは、以下の理由に基づく。呼び出しスイッチ180は、遊技者が押下操作可能なものであるため、悪戯で操作されたり、誤操作される可能性がある。その一方、上述したように遊技者が座った状態で呼び出しスイッチ180を押下操作できることで、ホールの従業員を呼び寄せることが可能になる。こうした事情から、ホールの従業員の意向に応じて呼び出しスイッチ180の有効又は無効を選択できることで、柔軟な対応が可能となる。
即ち、呼び出しスイッチ180が悪戯で操作され易い、又は誤操作され易いパチンコ遊技機であれば、ホールの従業員は、そのパチンコ遊技機における呼び出しスイッチ180を無効に設定しておく。これにより、遊技者による悪戯や誤操作でホールの従業員が呼び寄せられる事態を回避することが可能である。これに対して、不具合が比較的生じ易いパチンコ遊技機であれば、ホールの従業員は、そのパチンコ遊技機における呼び出しスイッチ180を有効に設定しておく。これにより、実際に不具合が生じた場合に、遊技者は呼び出しスイッチ180に対する押下操作で、簡易にホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
また第2形態では、呼び出しスイッチアナウンスを実行可能になっている。呼び出しスイッチアナウンスは、遊技者に呼び出しスイッチ180の機能等を把握させるために、表示画面7aで行う画像表示のことである。具体的には、図37(A)に示すエンディング演出の後に、図37(B)に示す説明画像G1、図37(C)に示す説明画像G2、図37(D)に示す説明画像G3、図37(E)に示す説明画像G4が順に表示されるようになっている。
説明画像G1は、呼び出しスイッチ180に対して、左手で押下操作する状況を示す画像である。説明画像G2は、押下操作された呼び出しスイッチ180で「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅する状況を示す画像である。なお説明画像G2には、呼出中に切替わったことを分かり易くするために、「呼び出し中」の文字が含まれている。こうして、説明画像G1と説明画像G2が表示されることで、呼び出しスイッチ180が従業員を呼び寄せるためのものであることを遊技者に示すことが可能である。よって、遊技者に呼び出しスイッチ180がどんな機能を果たすものなのかを把握させて、誤操作され難くすることが可能である。図37(B),(C)に示す説明画像G1,G2の表示が、呼び出しスイッチ180の機能を説明する機能説明表示に相当する。
説明画像G3は、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅している呼び出しスイッチ180に対して、左手で押下操作する状況を示す画像である。なお説明画像G3には、「呼び出し中」の文字が含まれている。説明画像G4は、押下操作された呼び出しスイッチ180で、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅が終了した(点灯状態に切替わった)状況を示す画像である。なお説明画像G4には、呼出中が終了したことを分かり易くするために、「呼び出し解除」の文字が含まれている。こうして、説明画像G3と説明画像G4が表示されることで、呼出中(データ表示器160の呼出状態、及び「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)の終了の仕方を遊技者に示すことが可能である。よって、遊技者が呼出中の解除方法が分からずに困惑するのを回避することが可能である。図37(D),(E)に示す説明画像G3,G4の表示が、解除説明表示に相当する。
また第2形態では、上述した呼び出しスイッチアナウンス(図37参照)のON又はOFFを設定可能になっている。呼び出しスイッチアナウンスのONとは、呼び出しスイッチアナウンスが実行可能な状態を意味する。なお後述するように、呼び出しスイッチアナウンスがONに設定されていたとしても、呼び出しスイッチが無効に設定されていれば、呼び出しスイッチアナウンスが実行されないことになる(図34のステップS7003参照)。一方、呼び出しスイッチアナウンスのOFFとは、呼び出しスイッチアナウンスが実行不能な状態を意味する。なお遊技者は、パチンコ遊技機1の後側に配されているRAMクリアスイッチ192を実質的に操作できないため、ホールの従業員が呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFを設定することができることになる。
このように、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFを設定できるのは、以下の理由に基づく。呼び出しスイッチ180は新たに設けられている操作手段であるため、呼び出しスイッチ180の機能を把握していない遊技者が誤操作する可能性がある。従って、遊技者による誤操作を回避すべく、呼び出しスイッチアナウンスを実行するのが好ましい。しかしながら、ホールに設置されているデータ表示器160が、外部端子板150からの呼出信号の入力に対応していない場合があり得る。この場合、呼び出しスイッチ180の押下操作でホールの従業員を呼び寄せることができないにも拘わらず、呼び出しスイッチアナウンスが実行されると、遊技者を混乱させてしまう。従ってこの場合には、呼び出しスイッチアナウンスが実行されないのが好ましい。こうした事情により、ホールの従業員が呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFを選択して、柔軟に対応できるようになっている。
図31に示す初期設定処理(S4301)の説明に戻る。ステップS5001にて設定画像表示中フラグがONであれば、図32に示すステップS5006に進む。ステップS5006では、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示中に、「呼び出しスイッチ有効設定」の項目が選択されたか否かを判定する。この選択操作は、セレクトボタン(設定操作手段)64の操作によりカーソル画像を移動させて、「呼び出しスイッチ有効設定」の選択欄の画像(選択用アイコン)にカーソル画像を合わせ、演出ボタン(設定操作手段)63を押下操作するという操作である。
ステップS5006において選択操作されていなければ、直ちにステップS5008に進む。一方、選択操作されていれば(S5006でYES)、呼び出しスイッチ有効設定画像表示処理を行って(S5007)、ステップS5008に進む。呼び出しスイッチ有効設定画像表示処理(S5007)では、表示画面7aに図35(C)に示す呼び出しスイッチ有効設定画像Q3を表示させるための表示コマンドを出力バッファにセットする。ステップS5007でセットされた表示コマンドを受信した画像制御基板100は、表示画面7aに呼び出しスイッチ有効設定画像Q3を表示させる。この画像Q3の設定項目には、スイッチ有効設定とスイッチ無効設定とがある。
ステップS5008では、図35(C)に示す呼び出しスイッチ有効設定画像Q3の表示中に、「有効(有効設定)」の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS5008において選択操作されていなければ、直ちにステップS5010に進む。一方、選択操作されていれば(S5008でYES)、スイッチ有効設定情報をRAM94の所定の記憶領域にセットして(S5009)、ステップS5010に進む。なおステップS5008で選択操作されると、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示に切替わるようになっている。こうしてスイッチ有効設定情報がセットされている間、演出制御用マイコン91は、呼び出しセンサ181と呼び出し用LED182の動作を制御する制御基板に停止信号を出力することはない。従って、呼び出しセンサ181及び呼び出し用LED182に対する電力は供給されるため、呼び出しセンサ181及び呼び出し用LED182は正常に機能することが可能である。
ステップS5010では、図35(C)に示す呼び出しスイッチ有効設定画像Q3の表示中に、「無効(無効設定)」の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS5010において選択操作されていなければ、直ちにステップS5012に進む。一方、選択操作されていれば(S5010でYES)、スイッチ無効設定情報をRAM94の所定の記憶領域にセットして(S5011)、ステップS5012に進む。なおステップS5010で選択操作されると、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示に切替わるようになっている。こうしてスイッチ無効設定情報がセットされると、演出制御用マイコン91は、呼び出しセンサ181と呼び出し用LED182の動作を制御する制御基板に停止信号を出力する。これにより、呼び出しセンサ181及び呼び出し用LED182に対する電力の供給が停止するため、呼び出しセンサ181及び呼び出し用LED182を機能させないようにすることが可能である。なお第2形態では、初期状態においてスイッチ有効設定情報がセットされている。しかしながら、スイッチ無効設定情報がセットされているようにしても良い。
ステップS5012では、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示中に、「呼び出しスイッチアナウンス設定」の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS5012において選択操作されていなければ、直ちにステップS5014に進む。一方、選択操作されていれば(S5012でYES)、呼び出しスイッチアナウンス設定画像表示処理を行って(S5013)、ステップS5014に進む。呼び出しスイッチアナウンス設定画像表示処理(S5013)では、表示画面7aに図35(D)に示す呼び出しスイッチアナウンス設定画像Q4を表示させるための表示コマンドを出力バッファにセットする。ステップS5013でセットされた表示コマンドを受信した画像制御基板100は、表示画面7aに呼び出しスイッチアナウンス設定画像Q4を表示させる。この画像Q4の設定項目には、アナウンスON設定とアナウンスOFF設定とがある。
ステップS5014では、図35(D)に示す呼び出しスイッチアナウンス設定画像Q4の表示中に、「ON(説明可能設定)」の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS5014において選択操作されていなければ、直ちにステップS5016に進む。一方、選択操作されていれば(S5014でYES)、アナウンスON設定情報をRAM94の所定の記憶領域にセットして(S5015)、ステップS5016に進む。アナウンスON設定情報がセットされている場合の作用については、後述するエンディング演出選択処理(S6010、図34参照)で説明する。なおステップS5014で選択操作されると、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示に切替わるようになっている。
ステップS5016では、図35(D)に示す呼び出しスイッチアナウンス設定画像Q4の表示中に、「OFF(説明不能設定)」の項目が選択されたか否かを判定する。ステップS5016において選択操作されていなければ、直ちにステップS5018に進む。一方、選択操作されていれば(S5016でYES)、アナウンスOFF設定情報をRAM94の所定の記憶領域にセットして(S5017)、ステップS5018に進む。アナウンスOFF設定情報がセットされている場合の作用については、後述するエンディング演出選択処理(S6010、図34参照)で説明する。なおステップS5016で選択操作されると、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示に切替わるようになっている。この第2形態では、初期状態においてアナウンスOFF設定情報がセットされている。しかしながら、アナウンスON設定情報がセットされているようにしても良い。
ステップS5018では、図35(B)に示す初期設定画像Q2の表示中に、初期設定画像Q2の表示を終了させる終了操作が行われたか否かを判定する。この終了操作は、セレクトボタン65の操作によりカーソル画像を図35(B)に示す「戻る」の欄に合わせ、演出ボタン63を押下操作するという操作である。
ステップS5018において終了操作されていなければ、直ちに本処理を終える。これに対して、終了操作なされていれば(S5018でYES)、初期設定画像終了処理を行うとともに(S5019)、設定画面表示中フラグをOFFして(S5020)、本処理を終える。初期設定画像終了処理(S5019)では、図35(B)に示す初期設定画像Q2を終了させるための表示コマンドを出力バッファにセットする。ステップS5019でセットされた表示コマンドを受信した画像制御基板100は、初期設定画像Q2の表示を終了して、通常の遊技演出の画像を表示画面7aに表示させる。
[受信コマンド解析処理]図33に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S6001)、受信していれば変動演出開始処理を行う(S6002)。変動演出開始処理(S6002)では、変動開始コマンドを解析し、その解析結果に基づいて変動演出パターンを選択する。また、停止図柄としての演出図柄や、予告演出も選択する。そして、選択した演出内容にて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S6003)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S6004)。変動演出終了処理(S6004)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S6005)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S6006)。オープニング演出選択処理(S6006)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S6007)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S6008)。ラウンド演出選択処理(S6008)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S6009)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理を行う(S6010)。
続いて、演出制御用マイコン91は、RAMクリアフラグ(電源投入時にRAMクリアがあったことを示すフラグ)がONか否かを判定する(S6011)。RAMクリアフラグがONでなければ(S6011でNO)、ステップS6014に進む。一方、RAMクリアフラグがONであれば(S6011でYES)、図35(B)に示す初期設定画像Q2を表示可能な所定期間の計測を開始して(S6012)、RAMクリアフラグをOFFする(S6013)。本形態では上述したように、所定期間は30秒に設定されている。勿論、所定期間の長さは適宜変更可能である。
ステップS6014では、その他の処理として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、特定領域39への通過を示すV通過コマンドに基づいてV通過報知を行う処理等)を行う。そして、受信コマンド解析処理(S4302)を終える。
[エンディング演出選択処理]図34に示すように、エンディング演出処理(S6010)ではまず、演出制御用マイコン91は、エンディングコマンドを解析する(S7001)。そして、解析結果に基づいて、初当たりによるエンディングであるか否か、即ち通常遊技状態での大当たりの当選に基づく大当たり遊技のエンディングであるか否かを判定する。初当たりによるエンディングでなければ(S7002でNO)、通常エンディング演出パターンを選択する(S7006)。
これに対して、初当たりによるエンディングであれば(S7002でYES)、続いてRAM94の所定の記憶領域に、スイッチ有効設定情報がセットされているか否かを判定する(S7003)。セットされていなければ(S7003でNO)、通常エンディング演出パターンを選択する(S7006)。一方、スイッチ有効設定情報がセットされていれば(S7003でYES)、続いて、アナウンスON設定情報がセットされているか否かを判定する(S7004)。セットされていなければ(S7004でNO)、通常エンディング演出パターンを選択する(S7006)。
こうしてステップS7006で通常エンディング演出パターンが選択された場合、通常エンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7007)。これにより、画像制御基板100は、表示画面7aにてエンディング演出の終了間際に図37(B)〜(E)に示す呼び出しスイッチアナウンスを実行しないことになる。
これに対して、ステップS7002,S7003,S7004で共にYESと判定された場合、特別エンディング演出パターンを選択する(S7005)。そして特別エンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7007)。これにより、画像制御基板100は、表示画面7aにてエンディング演出の終了間際に図37(B)〜(E)に示す呼び出しスイッチアナウンスを実行することになる。
以上詳細に説明したように、第2形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180に対して押下操作すると、上述した第1形態と同様に、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、パチンコ遊技機1に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。しかしながら、呼び出しスイッチ180の機能を知らない遊技者が、呼び出しスイッチ180を演出ボタン63等と誤認して、誤操作するおそれがある。そこで、エンディング演出の終了間際に、図37(B)(C)に示す説明画像G1,G2を表示し得ることで、呼び出しスイッチ180への誤操作を生じ難くすることが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機1によれば、エンディング演出の終了間際に、図37(D)(E)に示す説明画像G3,G4を表示し得る。これにより、呼び出しスイッチ180を押下操作したことがない遊技者でも、呼出中(データ表示器160の呼出状態、及び「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)の終了の仕方を把握させることが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機1によれば、図35(C)に示すように、呼び出しスイッチ180の有効又は無効を設定することが可能である。つまり、呼出信号を出力可能な有効設定と、呼出信号を出力不能な無効設定とのいずれかに設定することが可能である。そのため、ホールの従業員の意向に応じて、呼び出しスイッチ180が使用できるパチンコ遊技機1か否かを選択することが可能である。従って、例えば不具合が比較的生じ易いパチンコ遊技機に対しては、呼び出しスイッチ180を使用できるように有効設定にしたり、呼び出しスイッチ180に対する悪戯が多いパチンコ遊技機に対しては、呼び出しスイッチ180を使用できないように無効設定にすることが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180が無効に設定されていると、呼び出し用LED182が消灯する。そのため、図36に示すように、呼び出しスイッチ180において「呼び出しスイッチ」の文字が視認できなくなる。これにより遊技者は、呼び出しスイッチ180が使用できない状況であることを視覚的に把握することが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機1によれば、図35(D)に示すように、呼び出しスイッチアナウンスをOFFに設定することが可能である。従って、呼出信号を出力不能な無効設定にも拘わらず、図37(B)〜(E)に示す呼び出しアナウンスが実行されてしまって、呼び出しスイッチ180が使用できるような印象を与えるのを防ぐことが可能である。第2形態のその他の作用効果は、第1形態の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
<第3形態>
図38及び図39に基づいて第3形態のパチンコ遊技機1について説明する。上記第1形態では、呼び出しスイッチ180が操作機構ユニット230に設けられていた。これに対して第3形態では、図38に示すように、呼び出しスイッチ180が上側装飾ユニット200に設けられている。以下、第1形態及び第2形態と異なる点を中心に説明する。
第3形態の呼び出しスイッチ180は、上側装飾ユニット200の前壁部の左方側に設けられていて、枠ランプ66の隣で遊技者から視認し易い位置に配されている。第3形態の呼び出しスイッチ180と第1形態の呼び出しスイッチ180(図4参照)とは、配置箇所が異なるだけで、機能は同じである。第3形態では、第2形態で説明したように呼び出しスイッチアナウンスが実行可能になっている。第3形態の呼び出しスイッチアナウンスでは、図39(A)に示すエンディング演出の後に、図39(B)に示す説明画像J1、図39(C)に示す説明画像J2、図39(D)に示す説明画像J3、図39(E)に示す説明画像J4が順に表示される。
説明画像J1は、呼び出しスイッチ180に対して、左手で押下操作する状況を示す画像である。説明画像J2は、押下操作された呼び出しスイッチ180で「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅する状況を示す画像である。なお説明画像J2には、呼出中に切替わったことを分かり易くするために、「呼び出し中」の文字が含まれている。こうして、説明画像J1と説明画像J2とが表示されることで、呼び出しスイッチ180が従業員を呼び寄せるためのものであることを遊技者に示すことが可能である。よって、遊技者に呼び出しスイッチ180がどんな機能を果たすものなのかを把握させて、誤操作され難くすることが可能である。図39(B),(C)に示す説明画像J1,J2の表示が、呼び出しスイッチ180の機能を説明する機能説明表示に相当する。
説明画像J3は、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅している呼び出しスイッチ180に対して、左手で押下操作する状況を示す画像である。なお説明画像J3には、「呼び出し中」の文字が含まれている。説明画像J4は、押下操作された呼び出しスイッチ180で、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅が終了した(点灯状態に切替わった)状況を示す画像である。なお説明画像J4には、呼出中が終了したことを分かり易くするために、「呼び出し解除」の文字が含まれている。こうして、説明画像J3と説明画像J4とが表示されることで、呼出中(データ表示器160の呼出状態、及び「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)の終了の仕方を遊技者に示すことが可能である。よって、遊技者が呼出中の解除方法が分からずに困惑するのを回避することが可能である。図39(D),(E)に示す説明画像J3,J4の表示が、解除説明表示に相当する。
以上、第3形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180に対して押下操作すると、上述した第1形態と同様に、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、パチンコ遊技機1に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。更に、呼び出しスイッチ180が操作機構ユニット230ではなく、上側装飾ユニット200に配されているため、遊技者が呼び出しスイッチ180を操作機構ユニット230に配されている演出ボタン63等と誤認して、誤操作し難くすることが可能である。
更に、呼び出しスイッチ180を上側装飾ユニット200に設けた場合(図38参照)、操作機構ユニット230に設ける場合(図4参照)よりも、呼び出しスイッチ180がパチンコ遊技機1の上方側に配されていることになる。従って、呼び出しスイッチ180の押下操作で、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅しているとき、巡回しているホールの従業員が呼び出しスイッチ180における赤色の点滅に気付き易い。更に、呼び寄せられたホールの従業員が、呼出中(データ表示器160の呼出状態、及び「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)を解除するとき、呼び出しスイッチ180が上側装飾ユニット200に設けられている方が、操作機構ユニット230に設けられている場合よりも、押下操作し易い。従って、ホールの従業員による気付き易さ及び操作性の観点において、呼び出しスイッチ180が上側装飾ユニット200に設けられているのが好ましい。
第3形態のパチンコ遊技機1によれば、図38に示すように、呼び出しスイッチ180が、上側装飾ユニット200のうち左右方向の中央よりも左方側に配されている。これは、操作機構ユニット230の右方側に、ハンドル60が配されているため、遊技者が右手でハンドル60を回転操作しつつ、左手で呼び出しスイッチ180の押下操作を行い易くするためである。こうして遊技中の遊技者は、ハンドル60の回転操作を中止しないで、左手で呼び出しスイッチ180を押下操作することが可能である。第3形態のその他の作用効果は、第1形態及び第2形態の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
<第4形態>
図40〜図42に基づいて第4形態のパチンコ遊技機1について説明する。上記第1形態では、呼び出しスイッチ180を押下操作した後、再び呼び出しスイッチ180を押下操作することで、呼出中(データ表示器160の呼出状態、及び「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)の解除が可能になった。これに対して第4形態では、呼び出しスイッチ180Aを押込操作した後、所定時間(本形態では30秒)経過すると、自動的に呼出中の解除が可能になっている。第4形態では、第1形態の呼び出しスイッチ180の構成と異なるだけであるため、以下では第4形態の呼び出しスイッチ180Aの構成を中心に説明する。
第4形態の呼び出しスイッチ180Aは、図40に示すように、第1形態で説明した呼び出しセンサ181及び呼び出し用LED182を備えると共に、解除タイマ183と収容ケース184と押込保持機構185と押込解除機構186とを更に備えている。そして呼び出しスイッチ180Aでは、図41(A)に示すように収容ケース184の内部に、スモークレンズ175、名称表示部材176、呼び出しセンサ181、呼び出し用LED182、解除タイマ183、押込保持機構185、押込解除機構186が配されている。
押込保持機構185(図41では図示省略)は、スモークレンズ175が下方へ押込操作されたときに、図41(B)に示すように、スモークレンズ175が押し込まれた位置を保持するものである。スモークレンズ175が押し込まれた位置にあるとき、呼び出しセンサ181が検出信号を出力し続けるようになっている。これにより外部端子板150は、データ表示器160に呼出信号を出力し続けることになる。またこのときには、呼び出し用LED182が点滅して、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅し続けるようになっている。
解除タイマ(計時手段)183は、スモークレンズ175が下方へ押込操作されてからの時間を計測するものである。押込解除機構186(図41では図示省略)は、スモークレンズ175に対する押込保持機構185の保持を解除するものである。この押込解除機構186は、図41(B)に示すようにスモークレンズ175が押し込まれた位置にあるとき、解除タイマ183により所定時間(30秒)が計測されると、図示しない解除用ソレノイドを駆動させる。これにより、図41(C)に示すようにスモークレンズ175に対する押込保持機構185の保持が解除されて、スモークレンズ175が初期状態の位置に復帰する。
こうしてスモークレンズ175が初期状態に位置に復帰すると、呼び出しセンサ181が検出信号を出力しなくなる。これにより外部端子板150は、データ表示器160に呼出信号を出力しなくなる。またこのときには、呼び出し用LED182が点灯して、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色の点滅から点灯に切替わるようになっている。その結果、遊技者には、呼出中の報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)が終了したのを視覚的に把握させることが可能である。なお呼出中の報知が終了するまでの所定時間は30秒に限られるものではなく、例えば1分であっても良く、適宜変更可能である。
以上説明したように、第1形態の呼び出しスイッチ180は、押下操作した間(瞬間)だけ呼び出しセンサ181による検出信号を出力するモーメンタリ動作タイプであるのに対して、第4形態の呼び出しスイッチ180Aは、押込操作した後にその押込操作を解除しない限り、呼び出しセンサ181による検出信号を出力し続けるオルタネイト動作タイプである。そして第4形態では、呼び出しスイッチ180Aに対して押込操作した後、30秒経過するとその押込操作を自動的に解除することができる。なお、呼び出しスイッチ180Aでは、押込操作を人為的に解除することもできる。即ち、スモークレンズ175が押し込まれた位置で保持されているときに、遊技者又はホールの従業員等が更にスモークレンズ175を押し込もうとすると、スモークレンズ175に対する押込保持機構185の保持が解除されて、スモークレンズ175が初期状態の位置に復帰する。
次に、図42に基づいて、第4形態におけるデータ表示器160の呼出状態と非呼出状態との切替わりについて、説明する。なお第4形態のデータ表示器160は、呼出信号を受信している間だけ呼出状態になるものである。つまり、呼出信号の非受信から受信の切替わり(ONエッジ)に基づいて呼出状態になる。しかしながら、第1形態のデータ表示器160と異なり、呼出信号の受信から非受信の切替わり(OFFエッジ)に基づいて非呼出状態になるものである。
先ず初期状態においては、データ表示器160は非呼出状態になっている。そして、時刻s1のときに、呼び出しスイッチ180Aが押込操作されると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、時刻s1の直後である時刻s2のときに、データ表示器160が非呼出状態から呼出状態に切替わる。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164が消灯から点灯に切替わる。更に呼び出しスイッチ180Aでは、図41(A)から図41(B)に示すように、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点灯から点滅に切替わる。こうして呼び出し用ランプ164の点灯、及び呼び出しスイッチ180Aでの点滅により、徘徊しているホールの従業員に呼出状態を気付かせることが可能である。なお呼び出しスイッチ180A(スモークレンズ175)は、時刻s1の後、押し込まれた位置に保持されるため、呼び出しセンサ181による検出信号を出力し続けて、外部端子板150が呼出信号を出力し続けることになる。
そして、時刻s3のときに、押し込まれた位置に保持されている呼び出しスイッチ180Aに対して、更に押込操作を行うと、呼び出しスイッチ180Aが初期状態の位置に復帰して、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力されなくなる。なお時刻s3は、時刻s1から30秒経過していない時刻である。こうして、時刻s3の直後である時刻s4のときに、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態に切替わる。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164が点灯から消灯に切替わる。更に呼び出しスイッチ180Aでは、図41(B)から図41(C)に示すように、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅から点灯に切替わる。よって、呼び出し用ランプ164での消灯の切替わり、及び呼び出しスイッチ180Aでの点灯の切替わりにより、遊技者に呼出状態が解除されたのを視覚的に把握させることが可能である。
その後、時刻s5のときに、呼び出しスイッチ180Aが押込操作されると、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力される。これにより、時刻s5の直後である時刻s6のときに、データ表示器160が非呼出状態から呼出状態に切替わる。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164が消灯から点灯に切替わる。更に呼び出しスイッチ180Aでは、図41(A)から図41(B)に示すように、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点灯から点滅に切替わる。ここで、時刻s7のときにデータ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作したとする。
この場合、呼び出しスイッチ180Aが押し込まれた位置に保持されているため、呼び出しセンサ181が検出信号を出力し続けていて、外部端子板150が呼出信号をデータ表示器160に出力し続けている。従って、時刻s7のときに呼び出しボタン163が押下操作されても、データ表示器160は呼出状態のままである。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164は点灯し続けたままである。また呼び出しスイッチ180Aでは、図41(B)に示すように、「呼び出しスイッチ」の文字が赤色で点滅し続けたままである。即ち、呼出中の報知が終了しない。
そして時刻s5から30秒(所定時間)が経過して時刻s8になると、呼び出しスイッチ180Aの押込操作が自動的に解除される。これにより呼び出しスイッチ180Aが、図41(B)から図41(C)に示すように初期状態の位置に復帰する。こうして時刻s8の直後である時刻s9のときに、外部端子板150から呼出信号がデータ表示器160に出力されなくなる。そのため、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態に切替わる。つまり、データ表示器160の呼び出し用ランプ164が点灯から消灯に切替わる。更に呼び出しスイッチ180Aでは、図41(B)から図41(C)に示すように、「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅から点灯に切替わる。よって、遊技者には自動的に呼出中の報知が解除されたのを視覚的に把握させることが可能である。
以上、第4形態のパチンコ遊技機1によれば、オルタネイト動作タイプである呼び出しスイッチ180Aを用いることで、呼び出しスイッチ180Aが押込操作されれば、必ずデータ表示器160を呼出状態にして、呼び出しスイッチ180Aの押込操作が解除されれば、必ずデータ表示器160を非呼出状態にすることが可能である。従って、呼び出しスイッチ180Aでの呼出中の報知態様と、データ表示器160での呼出中の表示態様とがずれるのを回避することが可能である。つまり、呼び出しスイッチ180Aで呼出中の報知をしている(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)にも拘わらず、データ表示器160が非呼出状態(呼び出し用ランプ164の消灯)になっていたり、呼び出しスイッチ180Aで呼出中の報知をしていないにも拘わらず(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点灯)、データ表示器160が呼出状態(呼び出し用ランプ164の点灯)になっているのを回避することが可能である。
また第4形態のパチンコ遊技機1によれば、呼び出しスイッチ180Aを押込操作してから30秒が経過すると、呼び出しスイッチ180Aの押込操作が自動的に解除される。これにより、外部端子板150からの呼出信号の出力を自動的に停止させることが可能であると共に、呼び出しスイッチ180Aで呼出中の報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)を自動的に終了させることが可能である。従って、遊技者が呼出中の終了の仕方が分からない場合や、席を外している場合等に、外部端子板150が呼出信号を出力し続けたり、呼出中の報知が実行され続けるのを回避することが可能である。第4形態のその他の作用効果は、第1形態の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
<第5形態>
図43に基づいて第5形態のパチンコ遊技機1について説明する。上記第1形態では、図12に示すように、呼び出しスイッチ180が、払出制御基板110を介して外部端子板150に接続されている。これに対して第5形態では、図43に示すように、呼び出しスイッチ180が、主制御基板80を介して外部端子板150に接続されている。
第5形態では、図43に示すように、呼び出しセンサ181による検出信号が、主制御基板80に入力される。しかしながら、遊技制御用マイコン81の制御処理に用いられることがなく、そのまま外部端子板150に出力される。つまり主制御基板80は、呼び出しスイッチ180と外部端子板150との間では、中継基板の役割を果たすことになる。従って、呼び出しセンサ181の検出信号により、遊技制御用マイコン81の制御処理の負担が増加するのを防ぐことが可能である。つまり既存のパチンコ遊技機では、遊技制御用マイコン81のCPU82の処理性能、及びROM83やRAM84の使用領域等を最大限に使用している。このような場合に、遊技制御用マイコン81に新たな制御処理を行わせるのは実質的に不可能である。よって、呼び出しスイッチ180による検出信号を、遊技制御用マイコン81を介さずに外部端子板150に出力することにしている。
第5形態のパチンコ遊技機1によれば、既存のパチンコ遊技機のように、例えば始動口センサ(第1信号出力手段)20a,21aが入球を検出すると、その検出信号(第1信号)が主制御基板80に入力される。これにより遊技制御用マイコン81は、大当たりか否かを判定し、判定結果を示す特別図柄を変動表示させたあと、停止表示(確定表示)する。このとき主制御基板80から、特別図柄の確定表示を示す外端出力信号(制御処理信号)が払出制御基板110を介して外部端子板150に出力され、外部端子板150から図柄確定信号がデータ表示器160に出力される。こうして主制御基板80から外部端子板150に外端出力信号を出力する場合、遊技制御用マイコン81が、主制御基板80に接続されているセンサ(例えば始動口センサ20a,21a)の検出信号に対して制御処理を行ってから、外端出力信号を出力するのが通常である。
ところで第5形態のパチンコ遊技機1では、呼び出しセンサ(第2信号出力手段)181による検出信号(第2信号)が、主制御基板80の遊技制御用マイコン81の制御処理に用いられることなく、外部端子板150に出力される。そして、その検出信号を受信した外部端子板150が、呼出信号をデータ表示器160に出力する。このようにして、呼び出しセンサ181による検出信号という新たな情報(信号)を、主制御基板80を介して外部端子板150(更にはデータ表示器160)に送る場合に、遊技制御用マイコン81の制御処理の負担を増加させることなく実現可能にしている。その結果、既存の遊技制御用マイコン81の制御処理を全く変更せずに、データ表示器160に呼出信号を出力するパチンコ遊技機1を構成することが可能である。即ち、ハード的な構成によって、呼出信号を出力するパチンコ遊技機1を簡易に構成することが可能である。第5形態のその他の作用効果は、第1形態の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
<その他の変形例>
上記第5形態では、図43に示すように、呼び出しセンサ181による検出信号が主制御基板80に入力されて、主制御基板80の遊技制御用マイコン81を介さずに、外部端子板150に出力されるように構成した。しかしながら、図44に示す第1変形例のように、呼び出しセンサ181による検出信号が主制御基板80の遊技制御用マイコン81に入力されるように構成しても良い。そして遊技制御用マイコン81が、入力した呼び出しセンサ181による検出信号を外部端子板150に出力するように構成しても良い。この場合には、例えば遊技制御用マイコン81がサブ制御基板90に対して、呼び出しセンサ181の検出信号の入力に基づくコマンドを送信して、演出制御用マイコン91がそのコマンドの受信に基づいて呼び出し用LED182の発光を制御するようにしても良い。
また上記第1形態では、図12に示すように、呼び出しスイッチ180が払出制御基板110を介して外部端子板150に接続されていた。しかしながら、図45に示すように、呼び出しスイッチ180が主制御基板80と払出制御基板110とを介して、外部端子板150に接続されているようにしても良い。この場合、図45に示す第2変形例のように、呼び出しセンサ181による検出信号が遊技制御用マイコン81及び払出制御用マイコン116に入力されずに、外部端子板150に入力されるようにしても良い。又は図46に示す第3変形例のように、呼び出しセンサ181による検出信号が遊技制御用マイコン81に入力されるようにしても良い。
なお呼び出しセンサ181による検出信号を、主制御基板80又は払出制御基板110に入力することなく、直接的に外部端子板150に入力されるようにしても良い。但しこの場合には、呼び出しセンサ181から外部端子板150までの間で、ケーブル(配線)の中継を行わないため、1本として長いケーブルを用いることになる。そうなると、長いケーブルにはノイズ(例えば静電気に基づくサージ電圧)が作用し易くなり、呼び出しセンサ181による検出信号を正しく送信できない事態が生じ易くなる。従って、図12に示す第1形態や図43に示す第5形態のように、払出制御基板110や主制御基板80を中継基板として用いた方が、1本として短いケーブルを用いることができる。その結果、ノイズの影響を受け難くなり、呼び出しセンサ181による検出信号を正しく送信することが可能になる。なお呼び出しセンサ181による検出信号を、主制御基板80又は払出制御基板110ではなく、中継基板を介して外部端子板150に入力されるようにしても良い。
また上記各形態では、遊技制御用マイコン81が出力する外端出力信号(例えば特別図柄の確定表示を示す外端出力信号)が、主制御基板80から払出制御基板110を介して外部端子板150に入力されるようにした。しかしながら、払出制御基板110を介さずに、主制御基板80から直接的に外部端子板150に入力されるようにしても良い。
また上記第1形態では、図12に示すように、呼び出しセンサ(第2信号出力手段)181による検出信号(第2信号)が、払出制御基板110の払出制御用マイコン116を介さずに(制御処理に用いられることなく)、外部端子板150に出力されるようにした。しかしながら、その他のセンサ(第2信号出力手段)による検出信号(第2信号)が、払出制御基板110の払出制御用マイコン116を介さずに、外部端子板150に出力されるようにしても良い。
また上記第5形態では、図43に示すように、呼び出しセンサ(第2信号出力手段)181による検出信号(第2信号)が、主制御基板80の遊技制御用マイコン81を介さずに(制御処理に用いられることなく)、外部端子板150に出力されるようにした。しかしながら、その他のセンサ(第2信号出力手段)による検出信号(第2信号)が、主制御基板80の遊技制御用マイコン81を介さずに、外部端子板150に出力されるようにしても良い。
また上記各形態では、パチンコ遊技機1に対して本発明を実施した。しかしながら図47及び図48に示すように、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)900に対して本発明を実施するようにしても良い。即ち、図47及び図48に示す第4変形例のように、スロットマシン900は、前面が開口する筐体910と、この筐体910の側端に回動自在に取り付けられた前面扉920(前扉部に相当)とを備えている。なお、筐体910における上下左右の壁部910aは、枠状の基枠部に相当する。本形態では、筐体910と前面扉920により遊技機枠が構成されている。
筐体910の内部には、外周面に複数種類の図柄が配列されたリール930L,930C,930R(以下、左リール930L、中リール930C、右リール930Rとも言う)が左右方向に並設されている。各リール930には、それぞれ、各リール930を駆動する駆動モータ(図示せず)と、各リール930の回転位置および停止位置を検出する位置検出器(図示せず)が取り付けられている。なお、リール930L,930C,930Rは、図柄表示部を構成する。
前面扉920の上下方向の略中央に配置されている前面パネル921には、透明の樹脂パネルで形成されたリール窓部922が設けられている。リール窓部922は、各リール930の外周面に描かれた複数種類の図柄(実施形態では各リールそれぞれ21個)のうち連続する複数の図柄(実施形態では各リールそれぞれ3個)を、正面から視認可能としている。なお本形態では、筐体910内部のリール930L,930C,930Rが配されている領域(リール配置領域)が、所定の領域に相当する。
また図47に示すように、前面扉920のリール窓部922の下方側には、メダル(遊技媒体)を投入可能なメダル投入部940が設けられている。また、クレジット(スロットマシン900に記憶されている遊技者所有のメダルの枚数の記憶)を用いてその範囲内において所定の最大賭数(本形態では「3」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ942、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ(スタートレバー)943、各リール930L、930C、930Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ(ストップボタン)944L,944C,944Rが遊技者により操作可能に設けられている。
なお、メダル投入部940の上方には、複数桁の7セグメントLED表示器で構成されたクレジット表示部941が設けられている。クレジット表示部941は、クレジットとしてカウントされているメダルの枚数を表示する。
また、前面扉920におけるストップスイッチ944等の下方には、スロットマシン900を装飾する装飾パネル946が設けられている。また、前面扉920の最下部には、メダルが払い出されるメダル払出口950と、メダル払出口950から払い出されたメダルを受けるメダル受皿部952と、ゲームの進行等に伴って音声を出力するスピーカ960が配されている。
また、前面扉920における前面パネル921の上方には、上側装飾ユニット200が取り付けられている。上側装飾ユニット200は、所定のタイミングで収納位置(図47参照)から突出位置(図48参照)に変位する枠可動体600(左側枠可動体600L,右側枠可動体600R)を備えている。また上側装飾ユニット200の前面200aは、メダル受皿部952の前縁952aよりも前方に突出している(図48参照)。この上側装飾ユニット200(枠可動体600を含む)の構成は、第1形態のものと同様である。
そしてこのスロットマシン900では、スタートスイッチ943の左方に呼び出しスイッチ180が設けられている。この呼び出しスイッチ180の構成は、第1形態のものと同様である。呼び出しスイッチ180は、主制御基板(図示省略)を介して外部端子板(図示省略)に接続されている。但し、呼び出しセンサ181(図12参照)による検出信号は、主制御基板80に入力されるものの、主制御基板の遊技制御用マイコンには入力されないようになっている。こうしてこのスロットマシン900でも、呼び出しスイッチ180を押下操作すると、呼び出しセンサ181による検出信号が外部端子板に出力される。これにより、外部端子板150は呼出信号を出力して、データ表示器160が呼出状態になる。その結果、ホールの従業員を呼び寄せることが可能であり、遊技者が快適に遊技することが可能である。その他の作用効果は、第1形態の作用効果と同様であるため、説明を省略する。
上記した第4変形例のスロットマシン900では、図47に示すように、呼び出しスイッチ180をスタートスイッチ943の左方に設けた。これに対して図49に示す第5変形例のように、呼び出しスイッチ180を上側装飾ユニット200の前壁部の左方側に設けても良い。この場合には、上記した第3形態の作用効果と同様の作用効果を得ることが可能である。なおスロットマシン900として構成した場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化され入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
また上記各形態では、呼び出しスイッチ(操作手段)180,180Aは、スモークレンズ175を備える構成であったが、スモークレンズ175を備えていない構成でも良く、操作手段の構成は適宜変更可能である。例えば操作手段は、トグルスイッチやジョグダイヤル等であっても良く、操作手段に対する呼出操作は、押下操作や押込操作に限られるものではない。また操作手段は、新たに設けられた呼び出しスイッチ180,180Aである必要はなく、既存の操作手段(例えば演出ボタン63)を利用したものであっても良い。
また上記各形態では、呼び出しスイッチ180,180Aにおいて、呼出中でない状態を、図4に示すように呼び出し用LED182が点灯している(発光し続けている)状態とし、呼出中である状態を、図14に示すように呼び出し用LED182が点滅している状態とした。しかしながら、呼び出し用LED182の発光態様は適宜変更可能である。例えば、呼出中でない状態を図36に示すように呼び出し用LED182が消灯している状態とし、呼出中である状態を、図4に示すように呼び出し用LED182が点灯している状態としても良い。
また上記各形態では、呼び出しスイッチ180,180A自体に、呼出中の報知を行うための呼び出し用LED(呼出報知手段)182を設けた。しかしながら、呼び出し用LED182を、呼び出しスイッチ180,180Aとは異なる部位に設けても良い。また呼出報知手段を、既存の発光手段(例えば枠ランプ66)を利用して構成しても良い。例えば、枠ランプ66(図5参照)が赤色で発光したら、呼出中を報知しているようにしても良い。
また上記各形態では、発光手段による発光(呼び出し用LED182の点滅)を、呼び出しスイッチ180,180Aが呼出操作されたことを示す呼出報知とした。しかしながら呼出報知は、発光手段による発光に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば呼び出しスイッチ180,180Aに警報機を設けて、呼び出しスイッチ180,180Aに対する操作で警報機が呼出音を出力するようにしても良い。又は、呼び出しスイッチ180,180Aに対する操作でスピーカ67から呼出音が出力されるようにしても良い。或いは、表示画面7aに「呼出中」の文字画像を表示するようにしても良い。
また上記第1〜第3形態では、呼び出しスイッチ180を押下操作(呼出操作)すれば、呼出報知(呼び出し用LED182の点滅)が開始され、再び呼び出しスイッチ180を押下操作(呼出解除操作)すれば、呼出報知が終了した。しかしながら、呼出操作と呼出解除操作は同じである必要はなく、例えば呼出解除操作は、呼び出しスイッチ180を短時間で連続して押下操作することにしても良い。
また上記各形態では、遊技機枠50(操作機構ユニット230、上側装飾ユニット200)に呼び出しスイッチ180,180Aを設けた。しかしながら、呼び出しスイッチ180,180Aの配置箇所は遊技機枠50に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば枠可動体(可動部材)600に呼び出しスイッチを設けても良い。この場合、枠可動体600が図5に示すように収納位置にあるときには、呼び出しスイッチが露出しないで、遊技者が呼び出しスイッチを押下操作することができないようにする。これより、悪戯や誤操作で呼び出しスイッチが操作されるのを防ぐことが可能である。一方、枠可動体600が図7に示すように突出位置にあるときに、呼び出しスイッチが露出して、遊技者が呼び出しスイッチを押下操作することができるようにする。このとき遊技者は、データ表示器160の呼び出しボタン163を押下操作し難くなるものの、呼び出しスイッチを押下操作することで、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
また上記第1形態では、図4に示すように操作機構ユニット230の左方側に、呼び出しスイッチ180を配した。しかしながら、操作機構ユニット230の左右方向の中央や、右方側に呼び出しスイッチ180を配しても良い。また上記第3形態では、図38に示すように上側装飾ユニット200の左方側に、呼び出しスイッチ180を配した。しかしながら、上側装飾ユニット200の左右方向の中央や、右方側に呼び出しスイッチ180を配しても良い。また、左側装飾ユニット210や右側装飾ユニット220に呼び出しスイッチ180を配しても良い。但し、遊技者による操作性の観点から言えば、左側装飾ユニット210や右側装飾ユニット220の下方側に呼び出しスイッチ180を配すると良く、ホールの従業員による操作性の観点で言えば、左側装飾ユニット210や右側装飾ユニット220の上方側に呼び出しスイッチ180を配すると良い。
また上記第2形態では、呼び出しスイッチ180の機能を説明するために、表示画面7aにて図37(B),(C)に示す説明画像G1,G2を表示(機能説明表示)し、上記第3形態では、表示画面7aにて図39(B),(C)に示す説明画像J1,J2を表示(機能説明表示)した。しかしながら、機能説明表示は、説明画像G1,G2、J1,J2の表示に限られるものではなく、その他の画像の表示であっても良い。また画像表示装置7以外の表示手段(例えばサブ液晶表示装置)にて、機能説明表示を行っても良い。
また上記第2形態及び第3形態では、エンディング演出の終了間際に、機能説明表示を行った(図37及び図39参照)。しかしながら機能説明表示を、その他のタイミングで行っても良い。例えば、客待ち演出中、セリフ予告演出中、変動演出中、オープニング演出中等であっても良い。また演出制御用マイコン91が呼び出し用LED182の発光状態を把握できるようにして、機能説明表示を呼び出しスイッチ180が呼出報知を行っていないとき(呼び出し用LED182の点灯状態)に限って、行うようにしても良い。
また上記第2形態では、呼出中の報知の解除を説明するために、表示画面7aにて図37(D),(E)に示す説明画像G3,G4を表示(解除説明表示)し、上記第3形態では、表示画面7aにて図39(D),(E)に示す説明画像J3,J4を表示(解除説明表示)した。しかしながら、解除説明表示は、説明画像G3,G4、J3,J4の表示に限られるものではなく、その他の画像の表示であっても良い。また画像表示装置7以外の表示手段(例えばサブ液晶表示装置)にて、機能説明表示を行っても良い。
また上記2形態及び第3形態では、エンディング演出の終了間際に、解除説明表示を行った(図37及び図39参照)。しかしながら解除説明表示を、その他のタイミングで行っても良い。例えば、客待ち演出中、セリフ予告演出中、変動演出中、オープニング演出中等であっても良い。また演出制御用マイコン91が呼び出し用LED182の発光状態を把握できるようにして、解除説明表示を呼び出しスイッチ180が呼出報知を行っているとき(呼び出し用LED182の点滅状態)に限って、行うようにしても良い。
また上記第2形態では、呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定を、RAMクリア後の所定期間内に演出ボタン63を連続して5回押下することで、実行可能にした。しかしながら、呼び出しスイッチ180の有効又は無効を設定するタイミングは、適宜変更可能であり、例えば客待ち演出が開始されるタイミングであっても良い。つまり、遊技者が呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定をできるようにしても良い。また、呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定を、演出ボタン63及びセレクトボタン64(設定操作手段)を用いて行ったが、設定操作手段はその他の専用のボタンや、ホールの従業員しか操作できないボタン等であっても良く、適宜変更可能である。
また上記第2形態では、呼び出しスイッチアナウンス(機能説明表示及び解除説明表示)のON又はOFFの設定を、RAMクリア後の所定期間内に演出ボタン63を連続して5回押下することで、実行可能にした。しかしながら、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFを設定するタイミングは、適宜変更可能であり、例えば客待ち演出が開始されるタイミングであっても良い。つまり、遊技者が呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定をできるようにしても良い。また、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFの設定を、演出ボタン63及びセレクトボタン64(設定操作手段)を用いて行ったが、設定操作手段はその他の専用のボタンや、ホールの従業員しか操作できないボタン等であっても良く、適宜変更可能である。
また上記第2形態では、呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定と、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFの設定の両方をできるようにした。しかしながら、呼び出しスイッチ180の有効又は無効の設定だけをできるようにしても良く、呼び出しスイッチアナウンスのON又はOFFの設定だけをできるようにしても良い。また、呼び出しスイッチアナウンスでは、機能説明表示(図37(B),(C)に示す説明画像G1,G2の表示)と解除説明表示(図37(D),(E)に示す説明画像G3,G4の表示)の両方が実行されるようにしたが、何れか一方だけが実行されるようにしても良い。
また上記第1〜第3形態において、データ表示器160が呼出状態であるときに、外部端子板150が呼出信号をデータ表示器160に出力すると、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態(呼び出し用ランプ164が点灯から消灯)に切替わった。しかしながら、呼び出しスイッチ180とは別の操作手段を設けて、その操作手段が操作されると、外部端子板150が呼出信号とは異なる非呼出信号を出力するように構成しても良い。そして、データ表示器160が呼出状態であるときに、上記した操作手段の操作に基づいて、外部端子板150が非呼出信号をデータ表示器160に出力すると、データ表示器160が呼出状態から非呼出状態に切替わるようにしても良い。
また上記各形態では、枠可動体600が、図5に示すように収納位置(待機位置)にあるときには、遊技機枠50の上縁50Uよりも下方にあって、図7に示すように突出位置(動作位置)にあるときには、遊技機枠50の上縁50よりも上方にあった。しかしながら枠可動体600の待機位置や動作位置は、図5や図7に示す位置でなくても良く、適宜変更可能である。例えば枠可動体600が待機位置(初期状態の位置)又は動作位置の何れであっても、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方にあるようにしても良い。
また上記各形態では、呼び出しスイッチ180,180Aを操作すると、呼出報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)が開始され、再び呼び出しスイッチ180,180Aを操作すると、呼出報知が終了した。しかしながら、呼出報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)が開始された後、例えば外部装置(データ表示器160やホールコンピュータ170)の操作手段(例えば呼び出しボタン163)を操作すると、その操作に基づく信号がパチンコ遊技機1に送信されて、呼出報知が終了するようしても良い。
また上記各形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記各形態では、いわゆるV確機(特定領域39の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成したが、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成してもよい。また上記各形態では、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成したが、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成しても良い。
また上記各形態では、特図2の変動を特図1の変動に優先して実行するように構成した。これに対して、特図2の変動と特図1の変動を始動口への入賞順序に従って実行するように構成してもよい。この場合、第1特図保留と第2特図保留とを合算して記憶可能な記憶領域をRAM84に設け、その記憶領域に入賞順序に従って判定用情報を記憶し、記憶順の古いものから消化するように構成すればよい。また、特図2の変動中であっても特図1の変動を実行でき、且つ、特図1の変動中であっても特図2の変動を実行できるように構成してもよい。つまり、所謂同時変動を行う遊技機として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
なお上記各形態の特徴及び変形例の特徴をそれぞれ組合わせて実施することは勿論可能である。また上記各形態で説明した形状、機構等はあくまで一例であって適宜変更可能である。
8.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の手段1〜手段37に係る発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈A〉
手段1に係る発明は、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン900)において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)と、
前記操作手段を操作する呼出操作(押下操作、押込操作)に基づいて、前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部(データ表示器160)に出力可能な呼出信号出力手段(外部端子板150)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、遊技機の外部(データ表示器やホールコンピュータ等の外部装置)に、呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記操作手段には、前記呼出操作が行われたことを報知する呼出報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)を実行可能な呼出報知手段(呼び出し用LED182)が設けられていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行った後、呼出報知により、呼出中であることを把握し易くすることが可能である。特に、操作手段に呼出報知手段が設けられているため、操作手段の呼出操作と呼出報知との関係を分かり易くすることが可能である。
手段3に係る発明は、
手段1又は手段2に記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段4に係る発明は、
手段3に記載の遊技機において、
前記遊技機枠に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁(50U)よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段5に係る発明は、
手段4に記載の遊技機において、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記上部装飾部の前端(前端位置P1)よりも前方にある位置である(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるだけでなく、上側装飾部の前端よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器に対して一層手が届き難くなるものの、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
〈B〉
手段6に係る発明は、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン900)において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)と、
前記操作手段を操作する呼出操作(押下操作、押込操作)に基づいて、前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部(データ表示器160)に出力可能な呼出信号出力手段(外部端子板150)と、
前記呼出操作が行われたことを報知する呼出報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)を実行可能な呼出報知手段(呼び出し用LED182)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、遊技機の外部(データ表示器やホールコンピュータ等の外部装置)に、呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。更に、操作手段に対して呼出操作を行った後、呼出報知により、呼出中であることを把握し易くすることが可能である。
手段7に係る発明は、
手段6に記載の遊技機において、
前記呼出報知手段は、前記呼出報知の実行中に前記操作手段に対して呼出解除操作(押下操作、押込操作)が行われると、前記呼出報知を終了するものである(図16参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと呼出報知が開始されて、同じ操作手段に対して呼出解除操作を行うと呼出報知が終了する。従って、呼出報知の終了の仕方を分かり易くすることが可能である。
手段8に係る発明は、
手段7に記載の遊技機において、
遊技の進行に伴う演出を制御可能な演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、所定の表示手段にて、前記呼出報知の実行中に前記操作手段に対して呼出解除操作が行われると前記呼出報知が終了することを説明する解除説明表示(図37(D),(E)に示す説明画像G1,G2の表示、図39(D)(E)に示す説明画像J3,J4の表示)を実行可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、解除説明表示により、操作手段を操作したことがない遊技者でも、呼出報知の終了の仕方を把握させることが可能である。
手段9に係る発明は、
手段6乃至手段8の何れかに記載の遊技機において、
時間を計時する計時手段(解除タイマ183)を備え、
前記呼出報知手段は、前記呼出報知の実行中に前記計時手段により所定時間(30秒)が計時されることに基づいて、前記呼出報知を終了するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、呼出報知が開始されてから所定時間が経過すると、呼出報知を自動的に終了させることが可能である。従って、遊技者が呼出報知の終了方法が分からない場合や席を外している場合等に、呼出報知が実行され続けるという不都合を回避することが可能である。
手段10に係る発明は、
手段6乃至手段9の何れかに記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段11に係る発明は、
手段10に記載の遊技機において、
前記遊技機枠に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁(50U)よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段12に係る発明は、
手段11に記載の遊技機において、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記上部装飾部の前端(前端位置P1)よりも前方にある位置である(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるだけでなく、上側装飾部の前端よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器に対して一層手が届き難くなるものの、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
〈C〉
手段13に係る発明は、
外郭を形成する遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)と、
前記操作手段を操作する呼出操作に基づいて、前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部(データ表示器160)に出力可能な呼出信号出力手段(外部端子板150)と、を備え、
前記操作手段は、前記上部装飾部に配されていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、遊技機の外部(データ表示器やホールコンピュータ等の外部装置)に、呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。更に、操作手段が遊技媒体貯留部の近傍ではなく上部装飾部に配されているため、遊技者が操作手段を遊技媒体貯留部の近傍にある演出ボタン等と誤認して、誤操作し難くすることが可能である。
手段14に係る発明は、
手段13に記載の遊技機において、
前記操作手段には、前記呼出操作が行われたことを報知する呼出報知(「呼び出しスイッチ」の文字による赤色の点滅)を実行可能な呼出報知手段(呼び出し用LED182)が設けられていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行った後、呼出報知により、呼出中であることを把握し易くすることが可能である。特に、操作手段に呼出報知手段が設けられているため、操作手段の呼出操作と呼出報知との関係を分かり易くすることが可能である。
手段15に係る発明は、
手段14に記載の遊技機において、
前記呼出報知手段は、前記呼出報知の実行中に前記操作手段に対して呼出解除操作(押下操作、押込操作)が行われると、前記呼出報知を終了するものである(図16参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、呼出報知の実行中に同じ操作手段に対して呼出解除操作を行うと呼出報知が終了するため、呼出報知の終了の仕方を分かり易くすることが可能である。そして、呼び寄せられたホールの従業員にとっては、操作手段が上部装飾部に配されているため、例えば遊技媒体貯留部の近傍に配されている場合に比べて、呼出報知を終了させる操作を行い易くすることが可能である。
手段16に係る発明は、
手段13乃至手段15の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技媒体貯留部の右方側に、前記遊技媒体としての遊技球を前記所定の領域としての遊技領域に向けて発射可能な発射操作手段(ハンドル60)が配されていて、
前記上部装飾部の左方側に、前記操作手段(呼び出しスイッチ180A)が配されている(図38参照)ことを特徴とする遊技機。
仮に上部装飾部の右方側に操作手段が配されていると、遊技者は右手で発射操作手段を操作しつつ、左手で操作手段を操作し難くなる。そこでこの構成の遊技機によれば、上部装飾部の左方側に操作手段が配されているため、遊技者は右手で発射操作手段を操作しつつ、左手で操作手段への操作を行い易くすることが可能である。
手段17に係る発明は、
手段13乃至手段16の何れかに記載の遊技機において、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段18に係る発明は、
手段13乃至手段17の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技機枠に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段19に係る発明において、
手段18に記載の遊技機において、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記上部装飾部の前端(前端位置P1)よりも前方にある位置である(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるだけでなく、上側装飾部の前端よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器に対して一層手が届き難くなるものの、操作手段に対する呼出操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
〈D〉
手段20に係る発明は、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)と、
前記操作手段を操作する呼出操作(押下操作、押圧操作)に基づいて、前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部(データ表示器160)に出力可能な呼出信号出力手段(外部端子板150)と、
遊技の進行に伴う演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記演出制御手段は、所定の表示手段(画像表示手段7)にて、前記操作手段の機能を説明する機能説明表示(図37(B),(C)に示す説明画像G1,G2の表示、図41(B),(C)に示す説明画像J1,J2の表示)を実行可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、遊技機の外部(データ表示器やホールコンピュータ等の外部装置)に、呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。しかしながら操作手段が新たに設けられていると、遊技者が操作手段を演出ボタン等と誤認して、誤操作するおそれがある。そこで操作手段の機能を説明する機能説明表示が実行することで、操作手段への誤操作を生じ難くすることが可能である。
手段21に係る発明は、
手段20に記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段22に係る発明は、
手段20に記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)と、
前記遊技機枠に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁(50U)よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段23に係る発明は、
手段20乃至手段22の何れかに記載の遊技機において、
操作可能な設定操作手段(演出ボタン63、セレクトボタン64)と、
前記設定操作手段を操作する設定操作に基づいて、前記演出制御手段が前記機能説明表示を実行し得る説明可能設定(呼び出しスイッチアナウンスのON)と、前記演出制御手段が前記機能説明表示を実行しない説明不能設定(呼び出しスイッチアナウンスのOFF)とのいずれかに設定可能な説明設定手段(ステップS5015又はS5017を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、例えばホールの従業員の意向に応じて、機能説明表示の実行の有無を任意に選択することが可能である。そのため、例えば不具合が比較的生じ易い遊技機に対しては、機能説明表示が実行され得る説明可能設定にしたり、操作手段に対する悪戯が多い遊技機に対しては、機能説明表示が実行されない説明不能設定にすることが可能である。
〈E〉
手段24に係る発明は、
遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な制御手段(遊技制御用マイコン81、払出制御用マイコン116)と、
前記制御手段を実装する主基板(主制御基板80、払出制御基板110)と、を備え、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン900)において、
所定の第1信号を前記主基板に出力可能な第1信号出力手段(例えば始動口センサ20a,21a)と、
所定の第2信号を前記主基板に出力可能な第2信号出力手段(呼び出しセンサ181)と、
入力した信号に基づいて当該遊技機の外部(データ表示器160)に所定の信号(外部出力信号)を出力可能な外部端子板(150)と、を備え、
前記主基板に入力される第1信号は、前記制御手段により制御処理されて、当該制御処理に基づく制御処理信号(図柄確定信号等の外端出力信号、賞球表示の増加を示す外端出力信号)が、前記主基板から前記外部端子板に出力される一方、
前記主基板に入力される第2信号(呼び出しセンサ181による検出信号)は、前記制御手段の制御処理に用いられることなく、前記外部端子板に出力されることを特徴とする遊技機。
既存の遊技機のように、第1信号出力手段(例えば始動口センサ)から出力された第1信号は、主基板の制御手段で制御処理される。この制御処理により、制御処理信号(例えば特別図柄の確定表示を示す外端出力信号)が、主基板から外部端子板に出力される。そして外部端子板が、制御処理信号に基づく信号(例えば図柄確定信号)を外部装置(データ表示器やホールコンピュータ等)に出力する。ところでこの構成の遊技機によれば、第2信号出力手段から出力された第2信号については、主基板の制御手段の制御処理に用いられることなく、外部端子板に出力される。そして外部端子板が、第2信号の入力に基づく信号を外部装置に出力することが可能である。このようにして、第2信号に係る新たな情報を主基板を介して外部端子板(外部装置)に送る場合に、主基板の制御手段による制御処理の負担が増加するのを回避することが可能である。
手段25に係る発明は、
手段24に記載の遊技機において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)を備え、
前記第2信号出力手段は、前記操作手段を操作する呼出操作(押下操作、押圧操作)に基づいて前記第2信号を出力するものであり、
前記外部端子板は、前記第2信号の入力に基づいて前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部に出力可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、外部端子板が外部装置に呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。
手段26に係る発明は、
手段25に記載の遊技機において、
前記制御手段は、前記制御処理として遊技の進行を制御する遊技制御処理(主制御メイン処理)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)であり、
前記主基板は、前記遊技制御手段を実装する主制御基板(80)であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段の操作に基づく呼出信号を外部装置に送る場合に、主制御基板の遊技制御手段の負担を増加させることなく実現することが可能である。つまり、既存の遊技制御手段の遊技制御処理を変更することなく、外部装置に呼出信号を出力する遊技機を構成することが可能である。
手段27に係る発明は、
手段26に記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段28に係る発明は、
手段27に記載の遊技機において、
前記遊技機枠に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁(50U)よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段29に係る発明は、
手段28に記載の遊技機において、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記上部装飾部の前端(前端位置P1)よりも前方にある位置である(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるだけでなく、上側装飾部の前端よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器に対して一層手が届き難くなるものの、操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
〈F〉
手段30に係る発明は、
遊技媒体の払い出しに係る制御処理を実行可能な払出制御手段(払出制御用マイコン116)と、
前記払出制御手段を実装する払出制御基板(110)と、を備え、
所定の制御条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態に制御する遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン900)において、
所定の第1信号を前記払出制御基板に出力可能な第1信号出力手段(例えば賞球センサ122)と、
所定の第2信号を前記払出制御基板に出力可能な第2信号出力手段(呼び出しセンサ181)と、
入力した信号に基づいて当該遊技機の外部に所定の信号(外部出力信号)を出力可能な外部端子板(150)と、を備え、
前記払出制御基板に入力される第1信号は、前記払出制御手段により制御処理されて、当該制御処理に基づく第1制御処理信号(賞球表示の増加を示す外端出力信号)が、前記払出制御基板から前記外部端子板に出力される一方、
前記払出制御基板に入力される第2信号(呼び出しセンサ181による検出信号)は、前記払出制御手段の制御処理に用いられることなく、前記外部端子板に出力される(図12参照)ことを特徴とする遊技機。
既存の遊技機のように、第1信号出力手段(例えば賞球センサ)から出力された第1信号は、払出制御基板の払出制御手段で制御処理される。この制御処理により、第1制御処理信号(例えば賞球表示の増加を示す外端出力信号)が、払出制御基板から外部端子板に出力される。そして外部端子板が、第1制御処理信号に基づく信号(例えば賞球情報信号)を外部装置(データ表示器やホールコンピュータ等)に出力する。ところでこの構成の遊技機によれば、第2信号出力手段から出力された第2信号については、払出制御基板の払出制御手段の制御処理に用いられることなく、外部端子板に出力される。そして外部端子板が、第2信号の入力に基づく信号を外部装置に出力することが可能である。このようにして、第2信号に係る新たな情報を払出制御基板を介して外部端子板(外部装置)に送る場合に、払出制御手段による制御処理の負担が増加するのを回避することが可能である。
手段31に係る発明は、
手段30に記載の遊技機において、
遊技者による操作が可能な操作手段(呼び出しスイッチ180,180A)を備え、
前記第2信号出力手段は、前記操作手段を操作する呼出操作(押下操作、押圧操作)に基づいて前記第2信号を出力するものであり、
前記外部端子板は、前記第2信号の入力に基づいて前記呼出操作が行われたことを示す呼出信号を当該遊技機の外部に出力可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、操作手段に対して呼出操作を行うと、外部端子板が外部装置に呼出信号を出力する。これにより、ホールの従業員を呼び寄せることが可能である。つまり、当該遊技機に異常が生じた場合に、遊技者が席を立ってデータ表示器の呼び出しボタンを操作したり、ホールの従業員を呼びに行く必要がないため、快適に遊技させることが可能である。
手段32に係る発明は、
手段31に記載の遊技機において、
前記操作手段が設けられている遊技機枠(50)を備え、
前記遊技機枠は、
当該遊技機枠の内部に設けられている所定の領域(遊技領域3、リール930L,930C,930Rが配されている領域)を視認可能な窓部(ガラス板55、リール窓部922)と、
前記窓部の下方側に位置し、遊技媒体を貯留可能な遊技媒体貯留部(操作機構ユニット230、メダル受皿部952)と、
前記窓部の上方側に位置し、当該遊技機枠の上部を装飾する上部装飾部(上側装飾ユニット200)と、を備え、
前記上部装飾部は、前記遊技媒体貯留部の前端(前端位置P2)よりも前方に突出しているものである(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠の上部装飾部が遊技媒体貯留部の前端よりも前方に突出しているため、遊技機枠の形状面におけるインパクトを強めることが可能である。しかしながら前方に突出する上部装飾部により、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の呼び出しボタン等を操作し難くなる。そこで遊技者は、当該遊技機に設けられている操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段33に係る発明は、
手段32に記載の遊技機において、
前記上部装飾部に設けられている可動部材(枠可動体600)と、
前記可動部材を所定の待機位置(収納位置)又は動作位置(突出位置)に移動させることが可能な可動部材制御手段(ステップS4203を実行可能な演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記遊技機枠の上縁(50U)よりも上方にある位置である(図5参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるため、演出効果を高めることが可能である。しかしながらこのときには、当該遊技機の上方に設置されているデータ表示器の視認性及び操作性が悪化する。そこで遊技者は、可動部材が遊技機枠の上縁よりも上方にあっても、操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。
手段34に係る発明は、
手段33に記載の遊技機において、
前記動作位置は、前記可動部材の少なくとも一部が前記上部装飾部の前端(前端位置P1)よりも前方にある位置である(図6、図48参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材が動作位置にあるときには、遊技機枠の上縁よりも上方にあるだけでなく、上側装飾部の前端よりも前方に飛び出ているようになる。従って、データ表示器に対して一層手が届き難くなるものの、操作手段に対する操作により、簡易な方法でホールの従業員を呼び寄せることが可能である。