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JP6039748B1 - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジングの薄肉化によって軽量・コンパクト化を図ると共に、ねじ軸の衝突を回避して信頼性の向上を図った電動アクチュエータを提供する。【解決手段】ハウジングにねじ軸10を収容する袋孔12が形成され、これに円筒状のスリーブ17が回り止めされた状態で嵌合されると共に、スリーブ17の内周に軸方向に延びる凹溝17aが形成され、ねじ軸10の端部に係止ピン15が植設されて凹溝17aに係合され、ハウジングに対してねじ軸10が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、スリーブ17の凹溝17aの一方の端面から凹溝17aに平行して溝幅が段階的に大きくなる方向に複数の螺旋階段状の段部31、32、33が形成されているので、出力側からの逆入力が負荷された時にねじ軸10が回転し、係止ピン15が段部31に係止されて回転が阻止されてロック状態になる。【選択図】図4

Description

本発明は、一般産業用の電動機、自動車等の駆動部に使用されるボールねじ機構を備えた電動アクチュエータ、詳しくは、自動車のトランスミッションやパーキングブレーキ等で、電動モータからの回転入力を、ボールねじ機構を介して駆動軸の直線運動に変換する電動アクチュエータに関するものである。
各種駆動部に使用される電動アクチュエータにおいて、電動モータの回転運動を軸方向の直線運動に変換する機構として、台形ねじあるいはラックアンドピニオン等の歯車機構が一般的に使用されている。これらの変換機構は、滑り接触部を伴うため動力損失が大きく、電動モータの大型化や消費電力の増大を余儀なくされている。そのため、より効率的なアクチュエータとしてボールねじ機構が採用されるようになってきた。
従来の電動アクチュエータとしては、例えば、ハウジングに支持された電動モータにより、ボールねじを構成するボールねじ軸を回転駆動自在とし、このボールねじ軸を回転駆動することによってナットに結合された出力部材を軸方向に変位可能としている。ボールねじ機構は、摩擦が非常に低く、高効率であるため、出力側からの逆入力に対しても高効率となる。そのため、逆入力が入力側に伝達されてしまう。すなわち、出力部材側に作用するスラスト荷重によって簡単にボールねじ軸が回転してしまうので、電動モータが停止時に出力部材を位置保持する必要がある。
また、前述の電動アクチュエータでは、システムエラー等で制御不能になった時、荷重に押されてハウジングの内壁にボールねじ軸が慣性力で衝突するのを防止した電動アクチュエータが知られている。この電動アクチュエータ51は、図7に示すように、電動パーキングブレーキ駆動装置として使用され、円筒状のモータハウジング51aとハウジング本体51bとを備えている。モータハウジング51a内には電動モータ52が備えられている。電動モータ52は、回転駆動部として機能する回転軸52aと、ステータ52bと、ロータ52cを有している。回転軸52aは、軸受53を介してモータハウジング51aに回転自在に支持されている。
回転軸52aは中空で、かつ、一方の軸方向端部(図中右側の端部)が大径となるように構成され、その外周面が軸受54によってモータハウジング51aの内周面に支持されている。回転軸52aは、大径側の軸方向端面から軸方向に突出した複数の爪部52dを有している。
ハウジング本体51bは、大径の円筒部と小径の円筒部とを軸方向に連結したような形状を有し、大径の円筒部の内周面には、外輪55が圧入等によって回転不能に取り付けられている。外輪55の径方向内側には、爪部52d同士の間にロック部材であるころ56と、キー57とが配されている。外輪55の一方の軸方向端部(図中右側)には径方向内側に突出するようにフランジ55aが形成されている。ころ56は、このフランジ55aによって軸方向に移動することが防止されている。
ハウジング本体51bの内周面には、軸受58を介して回転被駆動部59が回転自在に支持され、ころ56はこの回転被駆動部59の外周面を転動可能に配されている。回転被駆動部59の内周面にはナット60が止めねじ等によって回転被駆動部59と相対回転不能に取り付けられている。
ナット60を貫通するようにねじ軸61が設けられている。ねじ軸61は一方の端部(図中左側端部)が回転軸52aの内側に挿入されるように配されている。また、ねじ軸61の外周面において、ナット60と径方向に対向する箇所には図示しないねじ溝が形成されている。また、ナット60の内周面には、ねじ軸61のねじ溝に対応するように図示しないねじ溝が形成されている。それぞれのねじ溝によって区画される螺旋状の空間には多数のボールが転動自在に配置されている。
ねじ軸61の他方の端部(図中右側端部)には円筒状の移動ケース62が配置され、この移動ケース62の端部に形成されたキー溝に配されたキー62aを介して、ねじ軸61が移動ケース62に回転不能に取り付けられている。
移動ケース62の軸方向端面(図中右側端面)には、図示しないワイヤの一端が連結され、移動ケース62がこのワイヤを介して被駆動部材であるパーキングブレーキ装置に連結されている。そして、ワイヤが左側に移動することで、パーキングブレーキ装置を作動して図示しない車輪に制動力を付与し、右側に移動することで、パーキングブレーキ装置の制動を解除するように構成されている。
ここで、移動ケース62は、内周面に形成された軸方向に延びる直線状の溝を有し、この直線状の溝に係合するようにピン62bが設けられ、このピン62bによって、移動ケース62がハウジング本体51bに対して軸方向に移動することが可能に取り付けられている。つまり、移動ケース62は、ハウジング本体51bに対して相対回転不能であるが、軸方向に移動可能に構成されている。
移動ケース62に取り付けられたワイヤは、図示しないバネ等によって常に図中右側に付勢される。つまり、パーキングブレーキ装置を作動させた状態において、移動ケース62およびねじ軸61が常に軸方向右側に引っ張られている。
図8(a)および図9(a)〜(c)に示すように、回転被駆動59の外周面にはキー溝59bと3つのカム溝59cが互いに等間隔に形成されている。カム面59aは、時計回りの方向に軸心から遠ざかる(外輪55の内周面に近づく)ように一方に傾いた斜面を有している。図9(a)〜(c)に示すように、カム面59aは、ころ56が外輪55と回転被駆動部59との間に食い込ませることなく転動可能な傾斜部59dと、ころ56を両者に食い込ませる傾斜部59eとを有している。ころ56を外輪55と回転被駆動部59との間に食い込ませた状態で、キー57と、その両側の爪部52dとの間隔をaとし、ころ56が外輪55と回転被駆動部59との間に食い込んだ状態における図8(a)中の左側の爪部52dとの間隔をb、同右側の爪部52dとの間隔をcとすると、b>a>cなる関係が成立するようになっている。
図7および図8(b)に示すように、ハウジング本体51bの内周面には一方向クラッチとしての機能を備えたローラクラッチ63が取り付けられている。また、回転被駆動部59の外周面に円環状に形成されたスリーブ64がわずかな隙間を有して嵌合されている。スリーブ64はローラクラッチ63を介してハウジング本体51bの内周面に回転可能に支持されている。スリーブ64は、例えば、軸受鋼等で焼入れされたものであり、その外径面はローラクラッチ63の転動面で、その軸方向側面の一方が摩擦材との摺動面となるものである。
図7に示すように、ローラクラッチ63は、スリーブ64が本図の反時計回りに回転するとき、転動体であるローラが食い込みを生じることでロック状態となる。回転被駆動部59の外周面においてスリーブ64と軸方向に隣接するように摩擦材(摩擦手段)65aが配され、この摩擦材65aは回転被駆動部59と一体に回転するよう構成されている。さらに、回転被駆動部59の外周面にはねじ66が設けられ、このねじ66は、摩擦材65bを介してスリーブ64の軸方向端部を押圧し、スリーブ64と摩擦材65aとを当接させている。ねじ66は、回転被駆動部59がローラクラッチ63の食い込み方向に回転した際に摩擦力によって緩まない方向のねじであって、この場合左ねじである。
ローラクラッチ63は、回転被駆動部59が図9(a)の矢印A方向に回転するときには、ロック状態となり、スリーブ64と回転被駆動部59とが相対回転するように構成されている。一方、矢印A方向とは反対に方向する回転するときには非ロック状態となり、スリーブ64と回転被駆動部59とが一体に回転することを許容するように構成されている。
電動パーキングブレーキ駆動装置を作動させると、電動モータ52に電力が供給され、回転軸52a(図8参照)が回転被駆動部59に対して相対回転する。このとき、図9(c)に示すように、爪部52dが矢印C方向に回転し、爪部52dの端部がキー57を押圧することで回転軸52a(図7参照)と回転被駆動部59が一体的に回転する。なお、このとき、回転被駆動部59がC方向に回転するので、ころ56は傾斜部59dに自ら寄せられるので外輪55と回転被駆動部59との間に食い込むことがない。そして、図7に示すように、回転被駆動部59の回転に伴いナット60が回転すると、ねじ軸61が軸方向電動モータ52側(図中左側)に移動する。このとき、ねじ軸61に支持された移動ケース62も軸方向に移動し、ワイヤを介して被駆動部材であるパーキングブレーキ装置に動力を伝達し、図示しない車輪に制動力を付与する。
ボールねじ機構67は、回転軸52aおよび回転被駆動部59を図9(c)の矢印C方向に回転させることでねじ軸61が図中左側に移動するように構成されている。このとき、図7のような状態となり、被駆動部材であるパーキングブレーキ装置は作動状態となる。また、ボールねじ機構は、回転軸52aおよび回転被駆動部59を図9(c)矢印C方向とは反対側に回転させることでねじ軸61が図の右側に移動するように構成されている。このとき、被駆動部材であるパーキングブレーキ装置は作動が解除された状態となる。
このように、パーキングブレーキ装置が作動している状態において、電動モータ52が静止した後、ワイヤにかかるバネなどによる付勢力によって、移動ケース62およびねじ軸61には軸方向に対して図7の右側に向かって外部荷重がかかる。この外部荷重はナット60を介して回転被駆動部59を図9(b)の矢印B方向に回転させる力に変換される。また、回転被駆動部59が矢印B方向に回転し、ころ56が相対的に傾斜部59eに移動し、外輪55と回転被駆動部59との間に食い込まれ、回転被駆動部59の回転が阻止される。このときの状態を位置保持機構のロックという。
また、被駆動部材であるパーキングブレーキ装置を解除する際には、電動モータ52に電力が供給され、回転軸52aが回転すると、図9(a)に示すように、爪部52dが矢印A方向に回転し、爪部52dの1つがキー57を押圧することで、回転被駆動部59を矢印A方向に回転せしめる。すると、ころ56は爪部52dの端面から押圧されるので、傾斜部59dに移動し、食い込むことなく、回転軸52aと回転被駆動部59と一体的に回転する。
ここで、仮に、回転被駆動部59に制動力を付与しないで位置保持機構のロックを解除する場合を考える。回転軸52aの回転に伴い爪部52dを矢印A方向に回転させた際に、爪部52dがころ56を傾斜部59dに押し出し、別の爪部52dがキー57を押圧することで、回転軸52aと回転被駆動部59とが回転し始める。しかし、その直後、回転被駆動部59が外部荷重からの力によって回転軸52aより大きい回転加速度で回転を始めると、一旦は爪部52dに押し出されたころ56が相対的に傾斜部59eに移動することとなる。すると、ころ56が再び外輪55と回転被駆動部59との間に食い込むことがある。つまり、これが、位置保持機構のがたつきの要因となる。
そこで、図9(a)に示すように、被駆動部材であるパーキングブレーキ装置を解除する際に、回転被駆動部59の、外部荷重による回転に対して制動力を作用させる機構を有している。図7および図8(b)に示すように、ハウジング本体51bに設けられたローラクラッチ63は、回転被駆動部59が図9(a)の矢印Aの方向に回転しようとする際に、スリーブ64が回転被駆動部59と一体に回転しないようにロック状態となる。このとき、スリーブ64はハウジング本体51bに実質的に固定された状態になる。一方、摩擦材65aは、スリーブ64に当接するように設けられており、回転被駆動部59と一体に回転する。すると、スリーブ64と摩擦材65aとの間で摩擦力が生じ、制動力が付与されることによって回転被駆動部59は図9(a)の矢印A方向の回転加速度が低下する。
これにより、パーキングブレーキ装置の作動を解除する際において、外部荷重を受けた回転被駆動部59の回転加速度を回転駆動部(回転軸52a)の回転加速度に比して小さくすることができる。このため、パーキングブレーキ装置の作動を解除する際に位置保持機構においてがたつきが生じることを防止することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4214371号公報
こうした従来の電動アクチュエータ51では、ローラクラッチ63の解除とロックを繰り返すため、その度に異音や振動が発生する。また、こうしたクラッチ機構では、部品点数が多くなるだけでなく組立が煩雑となるため、軽量・コンパクト化と低コスト化の阻害要因となっていた。
本発明は、こうした従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、システムエラーが生じて制御不能となった場合でも、ねじ軸がハウジングに衝突しない安全機構に着眼し、ハウジングの薄肉化によって軽量・コンパクト化を図ると共に、ねじ軸の衝突を回避して信頼性の向上を図った電動アクチュエータを提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力を、モータ軸を介して伝達し、前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸とで構成されると共に、前記ハウジングに前記ねじ軸を収容する袋孔が形成され、この袋孔に円筒状のスリーブが回り止めされた状態で嵌合されると共に、このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、前記ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて前記凹溝に係合され、前記ハウジングに対して前記ねじ軸が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、前記スリーブの凹溝に前記係止ピンを軸方向に保持できる段部が形成されている。
このように、ハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力を、モータ軸を介して伝達し、電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、駆動軸と同軸状に一体化され、外周にナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸とで構成されると共に、ハウジングにねじ軸を収容する袋孔が形成され、この袋孔に円筒状のスリーブが回り止めされた状態で嵌合されると共に、このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて凹溝に係合されてハウジングに対してねじ軸が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、スリーブの凹溝に係止ピンを軸方向に保持できる段部が形成されているので、出力側からの逆入力が負荷された時、この逆入力によりねじ軸が回転し、係止ピンが凹溝から移動して段部に係止されてスリーブによってその回転が阻止されてロック状態になり、システムエラーが生じて制御不能となった場合でも、ねじ軸がハウジングに衝突するのを防止することができ、ハウジングの薄肉化によって軽量・コンパクト化を図ると共に、ねじ軸の衝突を回避して信頼性の向上を図った電動アクチュエータを提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記スリーブの段部が前記ねじ軸の軸心に対して螺旋階段状に複数形成されていれば、ねじ軸の適宜な位置で保持することができ、逆入力が常に負荷される状態であっても、所定の位置でねじ軸を保持することができ、設計自由度が大きくなると共に、電動アクチュエータの適用範囲が広がる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記スリーブの外周に平坦面が形成されると共に、この平坦面に対応して前記ハウジングの袋孔に平坦面が形成され、これら平坦面同士を一致させた状態で前記スリーブが前記袋孔に嵌合されていれば、ハウジングに対してスリーブを回り止めすることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ねじ軸の周方向の対向する位置に前記係止ピンが固定され、これらの係止ピンを収容し、前記スリーブの内周に対向して前記凹溝が形成されていれば、スリーブに対するねじ軸の位相合せが簡素化され、組立作業の工数を低減させることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記スリーブがMIMによって成形された焼結金属で構成されていれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
本発明に係る電動アクチュエータは、ハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力を、モータ軸を介して伝達し、前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸とで構成されると共に、前記ハウジングに前記ねじ軸を収容する袋孔が形成され、この袋孔に円筒状のスリーブが回り止めされた状態で嵌合されると共に、このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、前記ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて前記凹溝に係合され、前記ハウジングに対して前記ねじ軸が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、前記スリーブの凹溝に前記係止ピンを軸方向に保持できる段部が形成されているので、出力側からの逆入力が負荷された時、この逆入力によりねじ軸が回転し、係止ピンが凹溝から移動して段部に係止されてスリーブによってその回転が阻止されてロック状態になり、システムエラーが生じて制御不能となった場合でも、ねじ軸がハウジングに衝突するのを防止することができ、ハウジングの薄肉化によって軽量・コンパクト化を図ると共に、ねじ軸の衝突を回避して信頼性の向上を図った電動アクチュエータを提供することができる。
本発明に係る電動アクチュエータの一実施形態を示す縦断面図である。 図1のボールねじ機構を示す縦断面図である。 図1の中間歯車部を示す要部拡大図である。 図1のスリーブを示す要部拡大図である。 (a)は、図1のボールねじ機構のロック時を示す説明図、(b)は、(a)のロック解除時を示す説明図である。 図1のスリーブとねじ軸を示す斜視図である。 従来の電動アクチュエータを適用した電動パーキングブレーキ駆動装置を示す縦断面図である。 (a)は、図7の電動パーキングブレーキ駆動装置のVIIIa−VIIIa線に沿った横断面図、(b)は、同上、VIIIb−VIIIb線に沿った横断面図である。 (a)〜(c)は、図7の電動パーキングブレーキ駆動装置の動作を示す要部拡大断面図である。
アルミ合金製のハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力を、モータ軸を介して伝達する減速機構と、この減速機構を介して前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸とで構成されると共に、前記ハウジングに前記ねじ軸を収容する袋孔が形成され、この袋孔に円筒状のスリーブが回り止めされた状態で嵌合されると共に、このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、前記ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて前記凹溝に係合され、前記ハウジングに対して前記ねじ軸が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、前記スリーブの凹溝の一方の端面から当該凹溝に平行してその溝幅が段階的に大きくなる方向に、前記ねじ軸の軸心に対して複数の螺旋階段状の段部が形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動アクチュエータの一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1のボールねじ機構を示す縦断面図、図3は、図1の中間歯車部を示す要部拡大図、図4は、図1のスリーブを示す要部拡大図、図5(a)は、図1のボールねじ機構のロック時を示す説明図、(b)は、(a)のロック解除時を示す説明図、図6は、図1のスリーブとねじ軸を示す斜視図である。
この電動アクチュエータ1は、図1に示すように、円筒状のハウジング2と、このハウジング2に取り付けられた電動モータMと、この電動モータのモータ軸3aに取付けられた入力歯車3に噛合する中間歯車4、およびこの中間歯車4に噛合する出力歯車5からなる減速機構6と、この減速機構6を介して電動モータMの回転運動を駆動軸7の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構8とを備えている。
ハウジング2はA6063TEやADC12等のアルミ合金からなり、第1のハウジング2aと、その端面に衝合された第2のハウジング2bとからなり、固定ボルト(図示せず)によって一体に固定されている。第1のハウジング2aには電動モータMが取り付けられると共に、これら第1のハウジング2aと第2のハウジング2bには、ねじ軸10を収容するための貫通孔11と袋孔12が形成されている。
電動モータMのモータ軸3aは、その端部に入力歯車3が圧入により相対回転不能に取り付けられ、第2のハウジング2bに装着された深溝玉軸受からなる転がり軸受13によって回転自在に支持されている。また、平歯車からなる中間歯車4に噛合する出力歯車5は、後述するボールねじ機構8を構成するナット18にキー14を介して一体に固定されている。
駆動軸7は、ボールねじ機構8を構成するねじ軸10と一体に構成され、この駆動軸7の一端部(図中右端部)に係止ピン15が植設されている。また、第2のハウジング2bの袋孔12には後述する円筒状のスリーブ17が嵌合されている。そして、このスリーブ17の内周に軸方向に延びて形成された凹溝17aにねじ軸10の係止ピン15が係合され、ねじ軸10が、回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されている。
ボールねじ機構8は、図2に拡大して示すように、ねじ軸10と、このねじ軸10にボール19を介して外挿されたナット18とを備えている。ねじ軸10は、外周に螺旋状のねじ溝10aが形成されている。一方、ナット18は、ねじ軸10に外挿されると共に、内周にねじ軸10のねじ溝10aに対応する螺旋状のねじ溝18aが形成され、これらねじ溝10a、18aとの間に多数のボール19が転動自在に収容されている。そして、ナット18は、第1、第2のハウジング2a、2bに対して、2つの支持軸受20、20を介して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支承されている。21は、ナット18のねじ溝18aを連結して循環部材を構成する駒部材で、この駒部材21によって多数のボール19が無限循環することができる。
各ねじ溝10a、18aの断面形状は、サーキュラアーク形状であってもゴシックアーク形状であっても良いが、ここではボール19との接触角が大きくとれ、アキシアルすきまが小さく設定できるゴシックアーク形状に形成されている。これにより、軸方向荷重に対する剛性が高くなり、かつ振動の発生を抑制することができる。
ナット18はSCM415やSCM420等の肌焼き鋼からなり、真空浸炭焼入れによってその表面に55〜62HRCの範囲に硬化処理が施されている。これにより、熱処理後のスケール除去のためのバフ加工等を省略することができ、低コスト化を図ることができる。一方、ねじ軸10はS55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼から円柱状に形成され、ねじ溝10aは旋削等の機械加工ではなく転造加工によって形成されている。そして、高周波焼入れ、あるいは浸炭焼入れによってその表面に55〜62HRCの範囲に硬化処理が施されている。これにより、量産性が向上し、低コスト化を図ることができる。
ナット18の外周面18bには減速機構6を構成する出力歯車5が一体に固定されると共に、この出力歯車5の両側に2つの支持軸受20、20が所定のシメシロを介して圧入されている。これにより、駆動軸7からスラスト荷重が負荷されても支持軸受20、20と出力歯車5の軸方向の位置ズレを防止することができる。また、2つの支持軸受20、20は、両端部にシールド板20a、20aが装着された密封型の深溝玉軸受で構成され、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から摩耗粉等が軸受内部に侵入するのを防止している。
また、本実施形態では、ナット18を回転自在に支持する支持軸受20が同じ仕様の深溝玉軸受で構成されているので、前述した駆動軸7からスラスト荷重および出力歯車5を介して負荷されるラジアル荷重の両方を負荷することができると共に、組立時に誤組み防止のための確認作業を簡便化することができ、組立作業性を向上させることができる。なお、ここで、同じ仕様の深溝玉軸受とは、軸受の内径、外径、幅寸法をはじめ、転動体サイズ、個数および軸受内部すきま等が同一なものを言う。
また、ここでは、一対の支持軸受20、20のうち一方(図中左側)の支持軸受20がリング状の弾性部材からなるワッシャ27を介して第1のハウジング2aに装着されている。このワッシャ27は、強度や耐摩耗性が高いオーステナイト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS304系等)、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC系等)からプレス加工にて形成されたウェーブワッシャからなる。そして、その内径Dが支持軸受20の内輪外径dよりも大径に形成されている。これにより、一対の支持軸受20、20の軸方向ガタをなくすことができ、円滑な回転性能を得ることができると共に、ワッシャ27が、支持軸受20の外輪のみに当接して回転輪となる内輪とは干渉しないため、逆スラスト荷重が生じてナット18が第1のハウジング2a側に押し付けられても支持軸受20の内輪が第1のハウジング2aに当接して摩擦力が上昇するのを防止し、ロック状態になるのを防止することができる。
減速機構6を構成する中間歯車4は、図3に示すように、転がり軸受23を介して第1、第2のハウジング2a、2bに植設された歯車軸22に回転自在に支承されている。歯車軸22の端部のうち、例えば、第1のハウジング2a側の端部を圧入する場合、第2のハウジング2b側の端部をすきま嵌めに設定することにより、ミスアライメント(組立誤差)を許容して円滑な回転性能を確保することができる。本実施形態では、転がり軸受23は、中間歯車4の内径4aに圧入される鋼板プレス製の外輪24と、保持器25を介して外輪24に転動自在に収容された複数の針状ころ26とを備えた、所謂シェル型の針状ころ軸受で構成されている。これにより、入手性が高く、低コスト化を図ることができる。
また、中間歯車4の両側にはリング状のワッシャ28、28が装着され、中間歯車4が直接第1、第2のハウジング2a、2bに接触するのを防止している。ここで、中間歯車4の歯部4bの幅が歯幅よりも小さく形成されている。これにより、ワッシャ28との接触面積を小さくすることができ、回転時の摩擦抵抗を抑えて円滑な回転性能を得ることができる。ここで、ワッシャ28は、強度や耐摩耗性が高いオーステナイト系ステンレス鋼板、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼板からプレス加工にて形成された平ワッシャからなる。なお、これ以外にも、例えば、黄銅や焼結金属、または、GF(グラス繊維)等の繊維状強化材が所定量充填されたPA(ポリアミド)66等の熱可塑性の合成樹脂で形成されていても良い。
さらに、転がり軸受23の幅が中間歯車4の歯幅よりも小さく設定されている。これにより、摩擦による軸受側面の摩耗や変形を防止することができ、円滑な回転性能を得ることができる。
図4に示すように、ねじ軸10を回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持するスリーブ17は、第2のハウジング2bの袋孔12に嵌合されている。具体的には、スリーブ17の外周の対向する位相に平坦面17b、17bが形成されると共に、これらの平坦面17b、17bに対応して第2のハウジング2bの袋孔12の対向する位相にも平坦面12a、12aが形成されている。また、第2のハウジング2bの袋孔12の開口端部に環状溝29が形成されると共に、この環状溝29に止め輪30が装着され、両平坦面17b、12a同士を一致させ、スリーブ17を底部12bに向けて嵌合することにより、第2のハウジング2bに対してスリーブ17が回り止めされた状態で、軸方向に位置決め固定されている。
ここで、スリーブ17は、内周に凹溝17aの一方の端面からねじ軸10の軸心に対して螺旋階段状の複数(ここでは3段)の段部31、32、33が形成されている。具体的には、凹溝17aに平行して溝幅が段階的にそれぞれ大きくなる方向に段部31、32、33が形成され、これらの段部壁面31a、32a、33aが、ねじ軸10のねじ溝10aのリード角に沿って形成されると共に、これら段部31、32、33の段部幅面31b、32b、33bがねじ溝10aのピッチよりも幅広に設定されている(図6参照)。なお、ここでいう「リード」というのは、ねじ軸10が1回転する時に軸方向に移動する長さで、「リード角」とは、ねじ山のつる巻き線と、その上の1点を通るねじ軸10に直角な平面とがなす角度、また、「ピッチ」というのは、ねじ山の相隣り合う山の対応する2点間の距離をいう。例えば、ねじ上の1点が軸方向に移動した距離1本のつる巻線に沿ってねじ山を設けた1条ねじでは、ピッチ=リードとなり、1本の円筒に2本のつる巻線を等間隔に巻き付けた2条ねじでは、リード=2×ピッチとなる。
次に、図5を用いて、本発明に係る安全機構の作用について説明する。
図5(a)に示すように、ねじ軸10が右ねじ、かつ図中右方向に荷重を受けつつ、荷重に逆らって図中左方向に軸を作動させる場合、通常、ナット18の回転に伴い、ねじ軸10の係止ピン15は段部壁面31b(段部側)に沿って摺動する。ねじ軸10がスリーブ17に対して、回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されているが、出力側からの逆入力(図中、右方向)が負荷され、かつ電動モータのトルクがOFFの時、この逆入力によりねじ軸10は、図中矢印に示すように、右回転(時計回りの方向)し、係止ピン15は段部31に係止される。具体的には、段部31の段部壁面31bに沿って移動して段部幅面31aに衝合し、係止ピン15が軸方向に固定される。これにより、ねじ軸10はスリーブ17によってその回転が阻止されてロック状態になり、システムエラーが生じて制御不能となった場合でも、ねじ軸10が第2のハウジング2bに衝突するのを防止することができ、ハウジングの薄肉化によって軽量・コンパクト化を図ると共に、ねじ軸10の衝突を回避して信頼性の向上を図った電動アクチュエータを提供することができる。
一方、ねじ軸10のロック解除時は、図5(b)に示すように、入力側から軸を図中右方向に作動させることで逆入力以上の荷重を加えることにより、ねじ軸10が左回転(反時計回りの方向)し、係止ピン15が段部31から上方向に移動する。すなわち、ねじ軸10の係止ピン15が段部31との係合が解かれてロックが解除され、ねじ軸10が、スリーブ17に対して、回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されて通常状態に復帰する。
本実施形態では、図6に示すように、スリーブ17の内周に螺旋階段状の複数の段部31、32、33が形成されているので、ねじ軸10の適宜な位置で保持することができる。これにより、逆入力が常に負荷される状態であっても、所定の位置でねじ軸10を保持することができ、設計自由度が大きくなると共に、電動アクチュエータの適用範囲が広がる。
また、ねじ軸10の周方向の対向する位置に係止ピン15、15が固定され、この係止ピン15、15を収容し、ねじ軸10の回転を阻止する凹溝17a、17aがスリーブ17の内周に対向して形成されているので、スリーブ17に対するねじ軸10の位相合せが簡素化され、組立作業の工数を低減させることができる。
このスリーブ17はS55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼から鍛造加工あるいは冷間圧造法によって形成されても良いが、本実施形態では、スリーブ17は、金属粉末を可塑状に調整し、射出成形機で成形される焼結合金からなる。この射出成形に際しては、まず、金属粉と、プラスチックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレット状に造粒する。造粒したペレットは、射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱溶融状態で押し込む、所謂MIM(Metal Injection Molding)により成形されている。こうしたMIMによって成形される焼結合金であれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
前記金属粉として、後に浸炭焼入が可能な材質、例えば、C(炭素)が0.13wt%、Ni(ニッケル)が0.21wt%、Cr(クロム)が1.1wt%、Cu(銅)が0.04wt%、Mn(マンガン)が0.76wt%、Mo(モリブデン)が0.19wt%、Si(シリコン)が0.20wt%、残りがFe(鉄)等からなるSCM415を例示することができる。なお、スリーブ17は、浸炭焼入れおよび焼戻し温度を調整して行われる。
また、スリーブ17の材料としてこれ以外にも、Niが3.0〜10.0wt%含有し、加工性、耐食性に優れた材料(日本粉末冶金工業規格のFEN8)、あるいは、Cが0.07wt%、Crが17wt%、Niが4wt%、Cuが4wt%、残りがFe等からなる析出硬化系ステンレスSUS630であっても良い。このSUS630は、固溶化熱処理で20〜33HRCの範囲に表面硬さを適切に上げることができ、強靭性と高硬度を確保することができる。
なお、本実施形態では、減速機がある場合での実施の形態について説明を行ったが、特に減速機がある場合に限定されず、減速機がない場合でも実施することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る電動アクチュエータは、一般産業用の電動機、自動車等の駆動部に使用され、電動モータからの回転入力を、ボールねじ機構を介して駆動軸の直線運動に変換するボールねじ機構を備えた電動アクチュエータに適用できる。
1 電動アクチュエータ
2 ハウジング
2a 第1のハウジング
2b 第2のハウジング
3 入力歯車
3a モータ軸
4 中間歯車
4a 中間歯車の内径
4b 歯部
5 出力歯車
6 減速機構
7 駆動軸
8 ボールねじ機構
10 ねじ軸
10a、18a ねじ溝
11 貫通孔
12 袋孔
12a、17b 平坦面
12b 袋孔の底面
13、23 転がり軸受
14 キー
15 係止ピン
16 止め輪
17 スリーブ
17a 凹溝
18 ナット
18b ナットの外周面
19 ボール
20 支持軸受
20a シールド板
21 駒部材
22 歯車軸
24 外輪
25 保持器
26 針状ころ
27、28 ワッシャ
29 環状溝
30 止め輪
31、32、33 段部
31a、32a、33a 段部壁面
31b、32b、33b 段部幅面
51 電動アクチュエータ
51a モータハウジング
51b ハウジング本体
52 電動モータ
52a 回転軸
52b ステータ
52c ロータ
52d 爪部
53、54、58 軸受
55 外輪
55a フランジ体
56 ころ
57、62a キー
59 回転被駆動部
59a カム面
59b キー溝
59c カム溝
59d、59e 傾斜部
60 ナット
61 ねじ軸
62 移動ケース
62b ピン
63 ローラクラッチ
64 スリーブ
65a、65b 摩擦材
66 ねじ
67 ボールねじ機構
a、b、c キーと爪部との間隔
d 支持軸受の内輪外径
D ワッシャの内径
M 電動モータ

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    このハウジングに取り付けられた電動モータと、
    この電動モータの回転力を、モータ軸を介して伝達し、前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、
    このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
    このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸とで構成されると共に、
    前記ハウジングに前記ねじ軸を収容する袋孔が形成され、この袋孔に円筒状のスリーブが回り止めされた状態で嵌合されると共に、
    このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、前記ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて前記凹溝に係合され、前記ハウジングに対して前記ねじ軸が回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持された電動アクチュエータにおいて、
    前記スリーブの凹溝に前記係止ピンを軸方向に保持できる段部が形成されていることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記スリーブの段部が前記ねじ軸の軸心に対して螺旋階段状に複数形成されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記スリーブの外周に平坦面が形成されると共に、この平坦面に対応して前記ハウジングの袋孔に平坦面が形成され、これら平坦面同士を一致させた状態で前記スリーブが前記袋孔に嵌合されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記ねじ軸の周方向の対向する位置に前記係止ピンが固定され、これらの係止ピンを収容し、前記スリーブの内周に対向して前記凹溝が形成されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記スリーブがMIMによって成形された焼結金属で構成されている請求項1乃至4いずれかに記載の電動アクチュエータ。
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