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JP6038707B2 - 噛合チェーン式昇降装置 - Google Patents

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JP6038707B2
JP6038707B2 JP2013072233A JP2013072233A JP6038707B2 JP 6038707 B2 JP6038707 B2 JP 6038707B2 JP 2013072233 A JP2013072233 A JP 2013072233A JP 2013072233 A JP2013072233 A JP 2013072233A JP 6038707 B2 JP6038707 B2 JP 6038707B2
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Description

本発明は、各種製造分野の製造設備、運輸分野の移送設備、医療福祉分野の介護設備、芸術分野の舞台設備などに用いて噛合チェーンの先端側を設置面に対して垂直に昇降させる噛合チェーン式昇降装置に関する。
従来、駆動モータの動力を伝達して一対の噛合チェーンの先端側の昇降テーブルを昇降方向に移動させる噛合チェーン式昇降装置が知られている(例えば、特許文献1)。
このような従来の噛合チェーン式昇降装置として、例えば、図10に示すような噛合チェーン式昇降装置700がある。
ここで、図10は、従来技術の噛合チェーン式昇降装置700を示す斜視図である。
従来の噛合チェーン式昇降装置700は、昇降テーブルである被作動体750と、一対の噛合チェーン720と、一対のチェーン収納部730と、ベースフレーム735と、昇降ガイド740と、減速ユニット710とを備えていた。
このうち、ベースフレーム735には、一対のチェーン収納部730と、昇降ガイド740とが配設されていた。
一対のチェーン収納部730は、一対の噛合チェーン対向方向Yに一対となるように配設されていた。
さらに、減速ユニット710は、駆動モータを有し、一対のチェーン収納部730の近傍に配設されていた。
また、昇降ガイド740は、一対のチェーン収納部730および減速ユニット710に対してチェーン幅方向外側となる位置に一対配設されていた。
ここで、一対の昇降ガイド740のうちの一方のみについて説明し、他方については一方と同様であるのでその説明を省略する。
具体的に、昇降ガイド740は、X字状構造Aを有し、X字状構造Aは、第1アーム741と第2アーム742とを交差させて構成されていた。
第1アーム741の中間部分と第2アーム742の中間部分とに支軸749が挿通され、第1アーム741と第2アーム742とが支軸749を支点に回動自在に設けられていた。
そして、第1アーム741のベース側端部741aは、ベースフレーム735と接続されていた。
他方、第2アーム742のベース側端部742aは、一対の噛合チェーン対向方向Yに延設されたベース側スライド機構734を介してベースフレーム735と接続されていた。
同様に、第1アーム741の被作動体側端部741bは、一対の噛合チェーン対向方向Yに延設された被作動体側スライド機構751を介して被作動体750と接続されていた。
他方、第2アーム742の被作動体側端部742bは、被作動体750と接続されていた。
特開2011−6264号公報
しかしながら、上述した従来の噛合チェーン式昇降装置700は、昇降ガイド740が一対のチェーン収納部730および減速ユニット710に対してチェーン幅方向外側となる位置で一対配設されてベースフレーム735と接続された構造であったため、部品点数が多いという問題や、省スペース化が困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、従来の構成と比べて部品点数を削減するとともに省スペース化する噛合チェーン式昇降装置を提供することである。
本請求項1に係る発明は、被作動体の昇降方向に伸縮して被作動体をベースに対して昇降方向にガイドする昇降ガイドと、駆動モータの動力を被作動体へ伝達して被作動体を昇降させる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの噛み外れ部分をそれぞれ収納する一対のチェーン収納部とを備えた噛合チェーン式昇降装置において、前記昇降ガイドが、前記一対の噛合チェーンの剛直化した噛み合い部分のチェーン幅方向両側に左右一対配設されるとともに、前記昇降方向に1つまたは複数連続して配設されたX字状構造を有し、該X字状構造の昇降方向降側の一端が、前記ベースを構成する一対のチェーン収納部のうちの一方のチェーン収納部の上側と接続され、前記X字状構造の昇降方向降側の他端が、前記一対のチェーン収納部のうちの他方のチェーン収納部の上側に配設され昇降方向と直交する一対の噛合チェーン対向方向に延設されたスライド機構を介して他方のチェーン収納部の上側と接続されていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された噛合チェーン式昇降装置の構成に加えて、前記スライド機構が、前記他方のチェーン収納部の上側の配設範囲内で延設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された噛合チェーン式昇降装置の構成に加えて、前記一対のチェーン収納部が、前記チェーン幅方向外側に配設されチェーン幅方向および昇降方向に延びた板状補強部材をそれぞれ有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明の噛合チェーン式昇降装置は、被作動体の昇降方向に伸縮して被作動体をベースに対して昇降方向にガイドする昇降ガイドと、駆動モータの動力を被作動体へ伝達して被作動体を昇降させる一対の噛合チェーンと、この一対の噛合チェーンの噛み外れ部分をそれぞれ収納する一対のチェーン収納部とを備えていることにより、被作動体を昇降させることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明の噛合チェーン式昇降装置によれば、昇降ガイドが、一対の噛合チェーンの剛直化した噛み合い部分のチェーン幅方向両側に左右一対配設されるとともに、昇降方向に1つまたは複数連続して配設されたX字状構造を有し、このX字状構造の昇降方向降側の一端が、ベースを構成する一対のチェーン収納部のうちの一方のチェーン収納部の上側と接続され、X字状構造の昇降方向降側の他端が、一対のチェーン収納部のうちの他方のチェーン収納部の上側に配設され昇降方向と直交する一対の噛合チェーン対向方向に延設されたスライド機構を介して他方のチェーン収納部の上側と接続されていることにより、従来のベースフレームが不要となるため、その分部品点数を削減できる。
さらに、スライド機構の位置がチェーン収納部の幅方向外側ではなく上側でありチェーン幅方向での装置全体の寸法が従来の構成と比べて小さくなるため、省スペース化できる。
また、従来のベースフレームが不要となるため、その分だけ容易に噛合チェーン式昇降装置を組み立てることができる。
本請求項2に係る発明の噛合チェーン式昇降装置によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、スライド機構が、他方のチェーン収納部の上側の配設範囲内で延設されていることにより、スライド機構が他方のチェーン収納部の上側からはみ出ていないため、はみ出ている構成と比べて省スペース化できる。
本請求項3に係る発明の噛合チェーン式昇降装置によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、一対のチェーン収納部が、チェーン幅方向外側に配設されチェーン幅方向および昇降方向に延びた板状補強部材をそれぞれ有していることにより、チェーン幅方向に作用する力が受け止められるため、チェーン収納部がチェーン幅方向に倒れることを防止して被作動体の位置を安定させることができる。
さらに、チェーン収納部の剛性が高くなるため、騒音や振動を低減できる。
本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置の概略を示す斜視図。 噛合チェーン式昇降装置に用いられる一対の噛合チェーンの一部の分解斜視図および一対の噛合チェーンの斜視図。 本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置の下降状態を示す正面図。 本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置の上昇状態を示す正面図。 図4に示す符号5で視た噛合チェーン式昇降装置の側面図。 図1に示す符号6で視た一方のチェーン収納部の斜視図。 図6に示す符号7で視た一方のチェーン収納部の正面図。 図1に示す符号8で視た他方のチェーン収納部の斜視図。 図8に示す符号9で視た他方のチェーン収納部の正面図。 従来技術の噛合チェーン式昇降装置を示す斜視図。
本発明は、被作動体の昇降方向に伸縮して被作動体をベースに対して昇降方向にガイドする昇降ガイドと、駆動モータの動力を被作動体へ伝達して被作動体を昇降させる一対の噛合チェーンと、この一対の噛合チェーンの噛み外れ部分をそれぞれ収納する一対のチェーン収納部とを備えた噛合チェーン式昇降装置において、昇降ガイドが、一対の噛合チェーンの剛直化した噛み合い部分のチェーン幅方向両側に左右一対配設されるとともに、昇降方向に1つまたは複数連続して配設されたX字状構造を有し、このX字状構造の昇降方向降側の一端が、ベースを構成する一対のチェーン収納部のうちの一方のチェーン収納部の上側と接続され、X字状構造の昇降方向降側の他端が、一対のチェーン収納部のうちの他方のチェーン収納部の上側に配設され昇降方向と直交する一対の噛合チェーン対向方向に延設されたスライド機構を介して他方のチェーン収納部の上側と接続されていることにより、従来の構成と比べて部品点数を削減するとともに、省スペース化するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、駆動モータの動力を噛合チェーンに伝達する駆動スプロケットは、一対の噛合チェーンの両側に1つずつ配設してもよいし、片側に1つ配設してもよい。
また、噛合チェーンは、チェーン幅方向左右一対で配置される内歯プレートからなる内リンクユニットをチェーン幅方向に複数列接続した多列構造でもよいし、単列構造でもよい。
さらに、噛合チェーンは、ブシュを配置しないで連結ピンのみで内歯プレート及び外歯プレートを多数連結して構成された噛合チェーンでもよいし、ブシュ或いはブシュに遊嵌されたローラに駆動スプロケットを係合させて駆動されるものであってもよい。
また、本発明の噛合チェーン式昇降装置で用いる噛合チェーンの内歯プレート及び外歯プレートなどのプレートの具体的な形状については、相互に対向する同種のプレート同士をそれぞれ噛み合せて一体とするとともにそれぞれ噛み外して分岐するものであれば如何なる形状を呈するものであってもよい。
以下に、本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置100について、図1乃至図9に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置100の概略を示す斜視図であり、図2(A)は、噛合チェーン式昇降装置100に用いられる一対の噛合チェーン120の一部の分解斜視図であり、図2(B)は、噛合チェーン式昇降装置100に用いられる一対の噛合チェーン120の斜視図であり、図3は、噛合チェーン式昇降装置100の下降状態を示す正面図であり、図4は、噛合チェーン式昇降装置100の上昇状態を示す正面図であり、図5は、図4に示す符号5で視た噛合チェーン式昇降装置100の側面図であり、図6は、図1に示す符号6で視た一方のチェーン収納部130Aの斜視図であり、図7は、図6に示す符号7で視た一方のチェーン収納部130Aの正面図であり、図8は、図1に示す符号8で視た他方のチェーン収納部130Bの斜視図であり、図9は、図8に示す符号9で視た他方のチェーン収納部130Bの正面図である。
本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置100は、図1乃至図9に示すように、被作動体150の昇降方向Zに伸縮して被作動体150をベースBに対して昇降方向Zにガイドする昇降ガイド140と、駆動モータ111の動力を被作動体150へ伝達して被作動体150を昇降させる一対の噛合チェーン120と、この一対の噛合チェーン120の噛み外れ部分120Hをそれぞれ収納する一対のチェーン収納部130とを備えている。
そして、一対のチェーン収納部130に収納された一対の噛合チェーン120の噛み外れ部分120Hをそれぞれ一対のチェーン収納部130から引き出しながら向きを変えて噛み合わせ、この噛み合って剛直化した噛み合い部分120Gを昇降方向昇側へ移動させ、一体化した噛み合い部分120Gを昇降方向降側へ移動させながら向きを変えて噛み外し、この噛み外れ部分120Hを一対のチェーン収納部130に収納するように構成されている。
具体的に、噛合チェーン式昇降装置100は、被作動体150と、一対の噛合チェーン120と、一対のチェーン収納部130と、昇降ガイド140と、減速ユニット110とを備えている。
このうち、被作動体150は、テーブル状に形成され、物や人を上に載せることができるように設けられている。
また、一対の噛合チェーン120は、噛み合った噛み合い部分120Gが剛直化して駆動モータ111の動力を被作動体150へ伝達し被作動体150を昇降させるように構成されている。
そして、一対のチェーン収納部130は、一対の噛合チェーン対向方向Yに一対となるように配設され、それぞれ噛合チェーンの噛み外れ部分120Hを収納するように構成されている。
さらに、昇降ガイド140は、被作動体150をベースBに対して昇降方向Zへ案内するように設けられている。
また、減速ユニット110は、駆動モータ111と、減速機構112とから構成され、一対の噛合チェーン120を介して被作動体150へ動力を伝達するように設けられている。
ここで、噛合チェーン式昇降装置100に使用される一対の噛合チェーン120について説明する。
図2(A)および図2(B)に示すように、一対の噛合チェーン120は、一方の噛合チェーン120Aと他方の噛合チェーン120Bとから構成されている。
一対のうちの一つ(一方)の噛合チェーンは、一例として、内歯プレート121と、外歯プレート122と、ブシュ123と、連結ピン124と、ローラ125とから構成されている。
このうち、内歯プレート121は、チェーン幅方向Xに一対で離間配置され、チェーン長手方向前後に配設されたブシュ孔を有している。
また、外歯プレート122は、一対の内歯プレート121の外側に一対配置され、チェーン長手方向前後に配設されたピン孔を有している。
そして、ローラ125に回動自在に挿通されたブシュ123の両端が一対の内歯プレート121のブシュ孔に圧入されるとともに、連結ピン124をブシュ123に回動自在に挿通してこの連結ピン124が一対の外歯プレート122のピン孔に圧入されることにより、内歯プレート121と外歯プレート122とがチェーン長手方向に連結されている。
さらに、一対の内歯プレート121とブシュ123とローラ125とからなる内歯ユニットUが、チェーン幅方向Xで2列構成されている。
なお、本実施例では、内歯ユニットUが2列構成されているが、1列でも3列以上でもよいのは言うまでもない。
減速ユニット110の駆動モータ111が、例えば、正転駆動すると、駆動モータ111の動力が、図示しない駆動スプロケットと介して、一対のチェーン収納部130に収納された一対の噛合チェーン120の噛み外れ部分120Hをそれぞれ引き出して噛合チェーンの噛み合い部分120G側である昇降方向昇側(進退方向進出側)へ移動させる。
そして、噛み外れ部分120Hが動力を受けて移動しながら図示しない二本のガイド溝の合流によって順次互いに噛み合って一体化し、一体化した噛み合い部分120Gが昇降方向昇側へ移動する。
他方、駆動モータ111が逆転駆動すると、一対の噛合チェーン120の噛み合い部分120Gが動力を受けて昇降方向降側へ移動しながら図示しない一本のガイド溝の分岐によって互いに噛み外れ、噛み外れ部分120Hがチェーン長手方向他端側(進退方向退避側)へ移動して一対のチェーン収納部130にそれぞれ収納されるように構成されている。
続いて、昇降ガイド140について詳しく説明する。
図1および図5に示すように、昇降ガイド140が、一対の噛合チェーン120の剛直化した噛み合い部分120Gのチェーン幅方向両側に左右一対配設されている。
ここで、左右一対の昇降ガイド140については、一方のみについて詳しく説明することとし、他方については、一方と同様であるのでその詳しい説明を省略する。
図3および図4に示すように、昇降ガイド140が、昇降方向Zに一例として2つ連続して配設されたX字状構造Aを有している。
なお、X字状構造Aは、昇降方向Zに1つでもよいし、3つ以上でもよい。
1つ目のX字状構造Aは、第1アーム141と第2アーム142とで構成されている。
具体的には、第1アーム141の中間部分と第2アーム142の中間部分とに第1支軸145が挿通され、第1アーム141と第2アーム142とが第1支軸145を支点に回動自在に設けられている。
同様に、2つ目のX字状構造Aは、第3アーム143と第4アーム144とで構成されている。
具体的には、第3アーム143の中間部分と第4アーム144の中間部分とに第2支軸146が挿通され、第3アーム143と第4アーム144とが第2支軸146を支点に回動自在に設けられている。
このうち、このX字状構造Aの昇降方向降側の一端である第1アーム141のベース側端部141aが、ベースBを構成する一対のチェーン収納部130のうちの一方のチェーン収納部130Aの上側と接続されている。
他方、X字状構造Aの昇降方向降側の他端である第2アーム142のベース側端部142aが、一対のチェーン収納部130のうちの他方のチェーン収納部130Bの上側に配設されている。
さらに、第2アーム142のベース側端部142aが、昇降方向Zと直交する一対の噛合チェーン対向方向Yに延設されたベース側スライド機構134を介して他方のチェーン収納部130Bの上側と接続されている。
ここで、ベース側スライド機構134は、他方のチェーン収納部130Bの上側を一対の噛合チェーン対向方向Yにスライド自在なスライド部材134aを有しており、第2アーム142のベース側端部142aは、スライド部材134aと接続されている。
また、第1アーム141の被作動体側端部141bが、第1ガイド連結ピン147で第4アーム144のベース側端部144aと連結されている。
同様に、第2アーム142の被作動体側端部142bが、第2ガイド連結ピン148で第3アーム143のベース側端部143aと連結されている。
さらに、第3アーム143の被作動体側端部143bが、被作動体150で一対の噛合チェーン対向方向Yに延設された被作動体側スライド機構151を介して被作動体150と接続されている。
ここで、被作動体側スライド機構151は、一対の噛合チェーン対向方向Yに延設されたスライドレール151aを有しており、第3アーム143の被作動体側端部143bは、スライドレール151aと接続されている。
また、第4アーム144の被作動体側端部144bが、被作動体150と接続されている。
つまり、昇降ガイド140のX字状構造Aが一対のチェーン収納部130の上側に配設されている。
これにより、従来のベースフレーム(図10に示す符号735)が不要となる。
さらに、図1および図5に示すように、ベース側スライド機構134の位置が他方のチェーン収納部130Bのチェーン幅方向外側ではなく上側であり、チェーン幅方向Xでの装置全体の寸法が従来の構成と比べて小さくなる。
また、本実施例では、図1、図3、図4および図8に示すように、ベース側スライド機構134が、他方のチェーン収納部130Bの上側の配設範囲内で延設されている。
これにより、ベース側スライド機構134が、他方のチェーン収納部130Bの上側からはみ出ていない。
続いて、一対のチェーン収納部130について詳しく説明する。
図6乃至図9に示すように、一対のチェーン収納部130が、噛合チェーンの噛み外れ部分120Hを案内するとともに収納する収納ガイドレール132をそれぞれ有している。
具体的には、一方のチェーン収納部130Aおよび他方のチェーン収納部130Bが、収納ケース131と、収納ガイドレール132と、板状補強部材133とをそれぞれ有している。
このうち、収納ケース131は、収納された噛合チェーンの噛み外れ部分120Hを覆うように設けられている。
また、収納ガイドレール132は、チェーン幅方向Xと直交する一対のチェーン対向方向Yおよび昇降方向Zに延びた板状部材であり、板状部材の一部を切り抜いて形成したレールに沿って噛合チェーンの噛み外れ部分120Hを案内し収納するように構成されている。
本実施例では、図2を用いて前述したように、噛合チェーンの一対の内歯プレート121とローラ125とからなる内歯ユニットUが、チェーン幅方向Xに2列配設されている。
そして、一方のチェーン収納部130Aおよび他方のチェーン収納部130Bのそれぞれで、収納ガイドレール132が、2列の内歯ユニットUのローラ125に対応して2つ並設されている。
これにより、内歯ユニットUが単列の構成と比べて、一対のチェーン収納部130の昇降方向Zの剛性が高くなる。
なお、内歯ユニットUがチェーン幅方向Xに3列以上の場合、収納ガイドレール132の並設数は、3列以上の内歯ユニットUのローラ125の数に対応して3枚以上となるのは言うまでもない。
さらに、板状補強部材133は、収納ケース131のチェーン幅方向外側に配設されチェーン幅方向Xおよび昇降方向Zに延設されている。
これにより、チェーン幅方向Xに作用する力が受け止められ、チェーン収納部の剛性が高くなり、振動や騒音が低くなる。
このようにして得られた本発明の実施例である噛合チェーン式昇降装置100は、昇降ガイド140が、一対の噛合チェーン120の剛直化した噛み合い部分120Gのチェーン幅方向両側に左右一対配設されるとともに、昇降方向Zに1つまたは複数連続して配設されたX字状構造Aを有し、このX字状構造Aの昇降方向降側の一端である第1アーム141のベース側端部141aが、ベースBを構成する一対のチェーン収納部130のうちの一方のチェーン収納部130Aの上側と接続され、X字状構造Aの昇降方向降側の他端である第2アーム142のベース側端部142aが、一対のチェーン収納部130のうちの他方のチェーン収納部130Bの上側に配設され昇降方向Zと直交する一対の噛合チェーン対向方向Yに延設されたベース側スライド機構134を介して他方のチェーン収納部130Bの上側と接続されていることにより、従来のベースフレーム(図10に示す符号735)が不要となる分だけ部品点数を削減でき、従来の構成と比べて省スペース化できるとともに、従来のベースフレームが不要となる分だけ容易に噛合チェーン式昇降装置100を組み立てることができる。
さらに、ベース側スライド機構134が、他方のチェーン収納部130Bの上側の配設範囲内で延設されていることにより、はみ出ている構成と比べて省スペース化できる。
また、一対のチェーン収納部130が、噛合チェーンの噛み外れ部分120Hを案内するとともに収納する収納ガイドレール132をそれぞれ有し、この収納ガイドレール132が、チェーン幅方向Xと直交する方向に延びた板状部材であり、噛合チェーンの一対の内歯プレート121とローラ125とからなる内歯ユニットUが、チェーン幅方向Xに2列以上配設され、収納ガイドレール132が、2列以上の内歯ユニットUのローラ125に対応して2つ以上並設されていることにより、内歯ユニットUが単列の構成と比べて、一対のチェーン収納部130が昇降ガイド140をしっかりと支持して被作動体150の位置を安定させることができるとともに、騒音や振動を低減できる。
また、一対のチェーン収納部130が、チェーン幅方向外側に配設されチェーン幅方向Xおよび昇降方向Zに延びた板状補強部材133をそれぞれ有していることにより、一対のチェーン収納部130がチェーン幅方向Xに倒れることを防止して被作動体150の位置を安定させることができるとともに、騒音や振動を低減できるなど、その効果は甚大である。
100、 700 ・・・ 噛合チェーン式昇降装置
110、 710 ・・・ 減速ユニット
111 ・・・ 駆動モータ
112 ・・・ 減速機構
120、 720 ・・・ 一対の噛合チェーン
120A ・・・ 一方の噛合チェーン
120B ・・・ 他方の噛合チェーン
120G ・・・ 噛み合い部分
120H ・・・ 噛み外れ部分
121 ・・・ 内歯プレート
122 ・・・ 外歯プレート
123 ・・・ ブシュ
124 ・・・ 連結ピン
125 ・・・ ローラ
130、 730 ・・・ 一対のチェーン収納部
130A ・・・ 一方のチェーン収納部
130B ・・・ 他方のチェーン収納部
131 ・・・ 収納ケース
132 ・・・ 収納ガイドレール
133 ・・・ 板状補強部材
134、 734 ・・・ ベース側スライド機構
134a ・・・ スライド部材
735 ・・・ ベースフレーム
140、 740 ・・・ 昇降ガイド
141、 741 ・・・ 第1アーム
141a、741a・・・ ベース側端部
141b、741b・・・ 被作動体側端部
142、 742 ・・・ 第2アーム
142a、742a・・・ ベース側端部
142b、742b・・・ 被作動体側端部
143 ・・・ 第3アーム
143a ・・・ ベース側端部
143b ・・・ 被作動体側端部
144 ・・・ 第4アーム
144a ・・・ ベース側端部
144b ・・・ 被作動体側端部
145 ・・・ 第1支軸
146 ・・・ 第2支軸
147 ・・・ 第1ガイド連結ピン
148 ・・・ 第2ガイド連結ピン
749 ・・・ 支軸
150、 750 ・・・ 被作動体(テーブル)
151、 751 ・・・ 被作動体側スライド機構
151a ・・・ スライドレール
A ・・・ X字状構造
B ・・・ ベース
U ・・・ 内歯ユニット
X ・・・ チェーン幅方向
Y ・・・ 一対の噛合チェーン対向方向
Z ・・・ 昇降方向

Claims (3)

  1. 被作動体の昇降方向に伸縮して被作動体をベースに対して昇降方向にガイドする昇降ガイドと、駆動モータの動力を被作動体へ伝達して被作動体を昇降させる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの噛み外れ部分をそれぞれ収納する一対のチェーン収納部とを備えた噛合チェーン式昇降装置において、
    前記昇降ガイドが、前記一対の噛合チェーンの剛直化した噛み合い部分のチェーン幅方向両側に左右一対配設されるとともに、前記昇降方向に1つまたは複数連続して配設されたX字状構造を有し、
    該X字状構造の昇降方向降側の一端が、前記ベースを構成する一対のチェーン収納部のうちの一方のチェーン収納部の上側と接続され、
    前記X字状構造の昇降方向降側の他端が、前記一対のチェーン収納部のうちの他方のチェーン収納部の上側に配設され昇降方向と直交する一対の噛合チェーン対向方向に延設されたスライド機構を介して他方のチェーン収納部の上側と接続されていることを特徴とする噛合チェーン式昇降装置。
  2. 前記スライド機構が、前記他方のチェーン収納部の上側の配設範囲内で延設されていることを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーン式昇降装置。
  3. 前記一対のチェーン収納部が、前記チェーン幅方向外側に配設されチェーン幅方向および昇降方向に延びた板状補強部材をそれぞれ有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の噛合チェーン式昇降装置。
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