JP6018815B2 - ロータ、及び電動モータ - Google Patents
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Description
特許文献1によれば、各スロットにおけるロータコアの外周近傍に、そのスロット幅が拡大された領域を有する端部を形成することにより、ロータコアの外周近傍の漏れ磁束を減少させることができる。このため、ステータとロータとの間の空隙における磁束(フラックス)集中を改善でき、モータ特性の低下を防止できる。
また、回転軸の外周面、及びロータコアの内周面に、互いの相対回転を防止するための回り止め部が形成されているので、回転軸とロータコアとの相対位置のずれを防止し、高精度に回転制御を行うことが可能になる。
また、回転軸の外周面、及びロータコアの内周面に、互いの相対回転を防止するための回り止め部が形成されているので、回転軸とロータコアとの相対位置のずれを防止し、高精度に回転制御を行うことが可能になる。
(ブラシレスモータ)
次に、この発明の第1参考例を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、ブラシレスモータの構成図、図2は、図1のA部拡大図である。
図1、図2に示すように、ブラシレスモータ1は所謂インナーロータであって、ステータ2と、ステータ2の径方向内側に回転自在に配置されたロータ3とを有している。
ステータコア12は、外周部を形成する環状のコア本体15を有しており、このコア本体15の外周面がステータハウジング11の内周面に焼嵌め等によって固定されている。コア本体15は、ステータコア12の環状の磁路を形成する部分である。
尚、ステータコア12は、周方向に分割して各々ティース部14を有する複数のコアユニットを互いに接合して構成してもよいし、周方向に分割せずに一体成形としてもよい。
ロータ3は、例えば、アルミ焼結材等の非磁性材により形成された回転軸21を有している。この回転軸21の外周面には、ステータコア12に対応する箇所に、スプライン22が形成されている。スプライン22は、軸方向に沿って延びる複数の凸条部22aが周方向に等間隔に配置されることにより形成される。すなわち、回転軸21の外周面は、ステータコア12に対応する箇所に、軸方向に沿って延びる凸条部22aと、各凸条部22aの間に形成され、軸方向に延びる凹部22bとが交互に形成された状態になっている。
スリット25は、径方向に沿って、軸孔24からロータコア23の外周面23aよりもやや手前に至る間に延出するように形成されている。また、ロータコア23の軸方向全体に亘ってスリット25が形成されている。
ここで、スリット25の周方向の幅W1と、回転軸21の凸条部22aの周方向の幅W2は、ほぼ同一に設定されており、回転軸21にロータコア23を外嵌固定させた状態では、スリット25と凸条部22aとが面一になる。
このような構成のもと、ロータコア23に、ステータコア12に巻装された巻線16鎖交する磁束が形成される。
一方、永久磁石27の径方向内側端面27aは、非磁性材からなる回転軸21に当接した状態になっており、磁路が絶たれている。このため、永久磁石27の厚さ方向一面から厚さ方向他面への磁束の回り込みが防止される。
したがって、上述の第1参考例によれば、永久磁石27からの磁束量のうち、ロータコア23側に迂回する磁束量を減少させることができる。とりわけ、永久磁石27の径方向内側端面27aにあっては、非磁性材からなる回転軸21に当接しているので、磁束の回り込みが確実に防止できる。このためブラシレスモータ1のモータ特性の低下を防止することができる。
次に、この発明の第2参考例を図3に基づいて説明する。
図3は、第2参考例におけるブラシレスモータの構成図である。尚、第1参考例と同1態様には、同一符号を付して説明する(以下の参考例、及び実施形態についても同様)。
この第2参考例において、ブラシレスモータ101は所謂インナーロータであって、ステータ2と、ステータ2の径方向内側に回転自在に配置されたロータ103とを有している点、ステータ2は、径方向内側に向かって突設された複数のティース部14を有するステータコア12を備えている点、ロータ103は、回転軸21と、回転軸21に外嵌固定されたロータコア23とを有し、ロータコア23に放射状に形成され、且つ軸孔24に連通するように形成された複数のスリット25に、平板状の永久磁石27が挿入されている点、永久磁石27の径方向内側端面27aが回転軸21に当接している点等の基本的構成は、前述の第1参考例と同様である(以下の参考例、及び実施形態についても同様)。
すなわち、永久磁石27の径方向内側端面27aは、回転軸21の凸条部22aに当接している一方、永久磁石27の径方向外側端面27bとスリット25との間には、空隙部K1が形成されている。また、永久磁石27の厚さ方向一面27cとスリット25との間には、空隙部K2が形成されている。
このような構成のもと、空隙部K1によって永久磁石27の径方向外側端面27b側の磁路が絶たれる。また、空隙部K2によって永久磁石27の厚さ方向一面27c側の磁路が絶たれる。
次に、この発明の第3参考例を図4に基づいて説明する。
図4は、第3参考例におけるロータの平面図である。
この第3参考例と第1参考例との相違点は、第3参考例のロータ203の形状と第1参考例のロータ3の形状とが異なる点にある。
より具体的には、図4に示すように、第3参考例の回転軸221の外周面には、ステータコア12に対応する箇所に、軸方向に沿って延びる凸条部222aと、各凸条部222aの間に形成され、軸方向に延びる凹部222bとが交互に形成されている。これら凸条部222a、及び凹部222bの形状が、第1参考例と異なる。
一方、ロータコア223の軸孔224の形状は、回転軸221の形状に対応するように形成されている。すなわち、ロータコア223の軸孔224には、スリット25と、各スリット25間に形成され、軸方向に延びる凸条部226とが交互に形成され、回転軸221に、ロータコア223が外嵌固定される。
すなわち、例えば、第3参考例にあっては、回転軸221の凸条部222aの個数を永久磁石27の個数に応じて設定すればよい。
次に、この発明の第4参考例を図5、図6に基づいて説明する。
図5は、第4参考例におけるロータの平面図、図6は、図5のB−B線に沿う断面図である。
この第4参考例と第3参考例との相違点は、第4参考例の回転軸321は、軸本体305と、この軸本体305に外嵌固定されているリブ部306の2重構造に構成されているのに対し、第3参考例では、回転軸221が2重構造に構成されていない点にある。
次に、この発明の第5参考例を図7に基づいて説明する。
図7は、第5参考例におけるロータの平面図である。
この第5参考例と前述の第1参考例との相違点は、第5参考例におけるロータ403の回転軸421の外周面に形成されている凸条部422a、及び凹部422bの位置が、第1参考例の回転軸21の外周面に形成されている凸条部22a、及び凹部22bの位置と逆になっている点にある。
また、凹部422bの溝幅W4は、スリット425の周方向の幅W5とほぼ同一に設定されている。このため、回転軸421にロータコア423を外嵌固定させた状態では、スリット425と凹部422bとが面一になる。
次に、この発明の第6参考例を図8に基づいて説明する。
図8は、第6参考例におけるロータの平面図である。
この第6参考例と前述の第1参考例との相違点は、第6参考例におけるロータ503の回転軸521の外周面に形成されている凸条部522a、及び凹部522bの形状が、第1参考例の回転軸21の外周面に形成されている凸条部22a、及び凹部22bの形状と異なる点にある。
次に、この発明の第7参考例を図9に基づいて説明する。
図9は、第7参考例におけるロータの平面図である。
この第7参考例と第1参考例との相違点は、第7参考例のロータ603の形状と第1参考例のロータ3の形状とが異なる点にある。
より具体的には、図9に示すように、第7参考例の回転軸621は、断面略6角形状に形成されている。一方、第7参考例のロータコア623の軸孔624も回転軸621の形状に対応するように、断面略6角形状に形成されている。
このような構成のもと、回転軸621の断面略6角形状が、この回転軸621とロータコア623との相対回転を防止する回り止め部605として機能する。
尚、回転軸621の形状は、断面略6角形状に限られるものではなく、回り止め部605として機能するように多角形状であればよい。また、回転軸621の平坦部621bに、永久磁石27の径方向内側端面27aが当接可能な形成であればよい。
次に、この発明の第8参考例を図10に基づいて説明する。
図10は、第8参考例におけるロータの平面図である。
同図に示すように、この第8参考例と第1参考例との相違点は、第8参考例におけるロータ703の回転軸721には、外周面にキー溝721aが3箇所形成されているのに対し、第1参考例の回転軸21の外周面には、スプライン22が形成されている点にある。各キー溝721aは、ロータコア723に形成されているスリット25に対応する位置を避けるように、周方向に等間隔で3箇所配置されている。
次に、この発明の実施形態を図11、図12に基づいて説明する。
図11は、実施形態におけるロータコアの斜視図、図12は、図11のC部拡大図である。
この実施形態と第3参考例との相違点は、実施形態のロータコア823を構成する複数の金属板806と、第3参考例のロータコア223を構成する複数の金属板206(図4参照)との形状が異なる点にある。
金属板806は、略円板状に形成されたものであって、径方向中央に回転軸221を圧入可能な軸孔824が形成されている。軸孔824には、回転軸Oを中心にして対向するように一対の舌片部824a,824aが径方向内側に向かって延出形成されている。
例えば、上述の第1参考例では、ステータコア12のコア本体15に、12個のティース部14が突設されている場合について説明したが、これに限られるものではなく、ティース部14の個数を任意に設定することが可能である。
2 ステータ
3,203,303,403,503,603,703,803 ロータ
5,605 回り止め部
21,221,321,421,521,621,721 回転軸
22 スプライン
22a,222a,422a,522a 凸条部
22b,222b,422b,522b 凹部
23,223,323,423,523,623,723,823 ロータコア
25,825 スリット
26 凸条部
27,427 永久磁石
27a,427a 径方向内側端面
721a キー溝
806 金属板
824 軸孔
824a 舌片部
K1,K2 空隙部
Claims (5)
- 少なくとも外周面が非磁性体の回転軸と、
前記回転軸に外嵌固定され、複数の磁性材の金属板を積層してなるロータコアと、
前記ロータコアの径方向に沿うように、且つ周方向に放射状に配置される複数の永久磁石とを備え、
前記金属板は、
前記回転軸を挿通可能な軸孔と、
前記永久磁石が挿入され、周方向に等間隔に形成される複数のスリットと、
周方向で隣り合う2つの前記スリットの間の中央に位置するように、且つ前記軸孔に前記回転軸を中心にして対向するように形成されると共に、径方向内側に向かって延出するように形成された一対の舌片部とを有し、
前記舌片部は、前記金属板の所定枚置きに軸方向に並んで配置されていると共に、各前記スリットの間に配置され、
前記回転軸の外周面、及び前記ロータコアの内周面に、互いの相対回転を防止するための回り止め部を形成すると共に、
前記永久磁石の径方向内側端面は、前記回転軸の外周面に当接されていることを特徴とするロータ。 - 前記回転軸の外周面に、複数の凸条部を周方向に等間隔に形成すると共に、前記ロータコアの内周面の前記凸条部に対応する箇所に、この凸条部を受け入れ可能な凹部を形成し、
前記凸条部に、前記永久磁石の径方向内側端面を当接させたことを特徴とする請求項1に記載のロータ。 - 前記回転軸の外周面に複数の凹部を周方向に等間隔に形成し、これら凹部に前記永久磁石の径方向内側端を挿入したことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
- 前記ロータコアにおける前記永久磁石の径方向外側端に対応する箇所に、空隙部を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のロータ。
- 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のロータと、
このロータの周囲を取り囲むように形成され、巻線が巻装されているステータとを備えたことを特徴とする電動モータ。
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