以下、本発明を、遊技機に対応してそれぞれ各台計数機が設けられた遊技場用システムに適用した一実施形態について図面を参照して説明する。図1は遊技場用システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場には、遊技機としてのスロットマシン2に対応して各台計数機3及び表示装置4が設置されている。2台のスロットマシン2、2台の各台計数機3及び2台の表示装置4は1台の中継装置5に接続されており、中継装置5はLAN6を介して管理装置7に接続されている。管理装置7は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、主装置8、遊技場の管理者が操作するマウス9及びキーボード10、モニタ11やプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。尚、図1では省略しているが、数100台のスロットマシン2が管理装置7の管理対象となる。又、本実施形態では遊技機がスロットマシン2であるので、遊技媒体はメダルである。遊技機がパチンコ機であれば、遊技媒体はパチンコ玉である。
スロットマシン2は、遊技者がリールを視認可能な表示窓12、有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部13、表示パネル14、クレジットメダルの投入を行うクレジットボタン15、クレジットメダルの精算を行う精算ボタン16、メダルを投入するメダル投入口17、スタートレバー18、左ストップボタン19、中ストップボタン20、右ストップボタン21、受け皿22等を有する。受け皿22には「600〜800枚」のメダル(貸単価が例えば「20円」であれば「12000〜16000円」相当のメダル)が収納可能である。
スロットマシン2は、メダルが投入された状態でスタートレバー18が操作されると(ゲーム開始操作が行われると)、各リールを始動(回転)させ、発生する乱数の中から1つの乱数を抽出して内部抽選を実行すると共に、内部当選役がある場合には当該内部当選役に対応するフラグを成立させ、この状態で各ストップボタン19〜21が操作されると、対応するリールの回転を停止させる。続いて、内部当選役のフラグに応じて各リールの停止位置を決定するための図示しない停止テーブルに基づいて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御(各リールを内部当選役フラグの種類に応じた入賞図柄又はハズレ図柄で停止表示させる制御)を実行する。引込制御は、各ストップボタン19〜21の操作を検知した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。尚、内部当選役フラグに対応する図柄が引込範囲内に存在しないときは、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させることができないので、入賞が発生せず、所謂取りこぼしとなる。
スロットマシン2は、以下に示す遊技信号を出力する。
「アウト信号」:遊技に使用された遊技媒体数(使用数、アウト)を特定可能な信号である。ゲームの開始操作に応じてBET状態のメダル数(3枚又は1枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1をアウトとして特定する。尚、リプレイ役入賞時にも対応分が出力される。
「セーフ信号」:遊技者に付与した(遊技者が獲得した)遊技媒体数(付与数、セーフ)を特定可能な信号である。メダルが1枚払出される毎に1パルスが出力されるので、セーフ信号数×1をセーフとして特定する。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分が出力される。
「BB信号」:BB(ビッグボーナス)状態を特定可能な信号である。BB状態中にレベル出力されるので、BB信号入力中をBB状態中として特定する。大当たり状態の発生を特定可能な大当たり信号である。
「RB信号」:RB(レギュラーボーナス)状態を特定可能な信号である。RB状態中にレベル出力されるので、RB信号入力中をRB状態中として特定する。BB信号と同様に、大当たり状態の発生を特定可能な大当たり信号である。
表示装置4は、各種の遊技情報(BB状態やRB状態の発生回数、スタート回数、ARTの発生回数、平均獲得枚数等)を表示する情報表示部23、遊技場の従業員を呼出すときに遊技者が押下する呼出ボタンや情報表示部23が表示する遊技情報を切換えるときに遊技者が押下する切換ボタン等を含む操作部24、遊技場の従業員が所持する操作リモコン(図示せず)から送信されたリモコン信号を受信する受光部25等を有する。又、表示装置4は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、スロットマシン2や各台計数機3や管理装置7との間で各種信号を入出力する入出力部等を有する。
表示装置4は、制御部が予め記憶している制御プログラムを実行し、スロットマシン2から遊技信号(アウト信号、セーフ信号、BB信号、RB信号)を入力したり、遊技者が操作部24を操作したり、操作リモコンからリモコン信号を受光部25により受信したりすることで、各種の遊技情報を情報表示部23に表示する等の処理を行う。尚、表示装置4は、リモコン信号を受光部25により受信すると、その受信したリモコン信号(後述する開放信号又は閉鎖信号)を特定可能な信号を各台計数機3に出力する。
管理装置7は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、スロットマシン2や各台計数機3や表示装置4との間で各種信号を入出力する入出力部等を有する。管理装置7は、制御部が予め記憶している制御プログラムを実行し、スロットマシン2から入力する遊技信号(アウト信号、セーフ信号、BB信号、RB信号)、各台計数機3から入力する貸出信号等に基づいて、スロットマシン2の遊技情報(アウト、セーフ、差メダル、BB回数、RB回数等)を集計したり、貸出情報(売上情報)を算出したりする等の処理を行う。
各台計数機3は、図2にも示すように、その筐体26の正面26a側に、各台計数機3の動作状態を示す状態表示ランプ27、遊技者が紙幣を投入するための紙幣投入口28、遊技者が会員カードや持玉券を挿入したり新規の持玉券を発行したりするためのカード挿入口29、テンキーを含むパスワード入力ボタン群30や貸出ボタン31や開放ボタン32や払出ボタン33や発行ボタン34を含む操作部35、残クレジット数を表示する残クレジット数表示部36、持玉数(後述する計数済持玉数であり、計数部41により計数した計数値から払出部40により払出した払出値を差し引いた持玉数)を表示する持玉数表示部37、遊技者がメダルを取り出すための取出口38、遊技者がメダルを投入する投入口39等を有する。
筐体26の内部には、メダルを払出す払出部40(貸出手段に相当)、メダルを計数する計数部41(計数手段に相当)が設けられている。筐体26の裏面26b側には、メダルを払出部40に補給するための補給路42(補給手段に相当)、メダルを計数部41から回収するための回収路43(回収手段に相当)が設けられている。
払出部40は、メダルを収納する収納容器44、回転盤45を有する回転盤本体46、回転盤45を回転させるモータ47、回転盤本体46から上記した取出口38にメダルを排出する排出路48等を有する。収納容器44にはメダルを回転盤本体46に排出する排出路49が一体的に形成されており、その排出路49の途中部位には補給検知センサ50が設けられている。又、回転盤本体46から取出口38に連なる排出路48の途中部位には払出検知センサ51が設けられている。
払出部40においては、補給路42から筐体26の裏面26bの開口部52を介してメダルが補給されると、その補給されたメダルは、収納容器44に収納されて排出路49の補給検知センサ50を通過して回転盤本体46に排出される。回転盤本体46に排出されたメダルは回転盤45がモータ47により回転軸53を回転中心として例えば反時計周りに回転することで、回転盤45に形成されている5個の穴部54のうち何れかに挿入された状態で所定位置まで回転されると、ガイドピン55により排出路48に送出される。排出路48に送出されたメダルは払出検知センサ51を通過した後に筐体26の正面26aの開口部56を介して取出口38に排出される。尚、遊技者によるメダルの払出操作を検知したことを契機として回転盤45が回転するように構成されている。
計数部41は、基本的には上記した払出部40と同様の構造である。計数部41は、メダルを収納する収納容器57、回転盤58を有する回転盤本体59、回転盤58を回転させるモータ60、回転盤本体59から上記した回収路43にメダルを排出する排出路61等を有する。収納容器57にはメダルを回転盤本体59に排出する排出路62が一体的に形成されており、その排出路62の途中部位には投入検知センサ63が設けられている。又、回転盤本体59から回収路43に連なる排出路61の途中部位には計数検知センサ64(不正計数検知手段に相当)が設けられている。
計数部41においては、遊技者がメダルを投入口39に投入すると、その投入されたメダルは、筐体26の正面26aの開口部65を介して収納容器57に収納されて排出路62の投入検知センサ63を通過して回転盤本体59に排出される。回転盤本体59に排出されたメダルは回転盤58がモータ60により回転軸66を回転中心として例えば反時計周りに回転することで、回転盤58に形成されている5個の穴部67のうち何れかに挿入された状態で所定位置まで回転されると、ガイドピン68により排出路61に送出される。排出路61に送出されたメダルは計数検知センサ64を通過した後に筐体26の裏面26bの開口部69を介して回収路43に排出される。そして、回収路43に排出されたメダルはベルトコンベア70により排出される。尚、投入検知センサ63がメダルの通過を検知したことを契機として回転盤58が回転するように構成されている。尚、図2(b)に示すように、払出部40における回転盤本体46から排出路48が延設されている方向(払出されるメダルが送出される方向)と、計数部41における回転盤本体59から排出路61が延設されている方向(計数されるメダルが送出される方向)とは、実際の構成では反対であるが、図2(c)では便宜上同一として示している。
投入口39の上方には、投入口39の開口部39aを開放する開放位置(図2(b)にて実線にて示す位置)と閉鎖する閉鎖位置(図2(b)にて二点鎖線にて示す位置)との間を往復移動可能な平板形状の開閉部材71が設けられている。図3(a)に示すように、開閉部材71が開放位置に移動された開放状態は、開口部39aを開放していることで、メダルの投入口39への投入が可能(メダルの計数が可能)な投入可能状態である。開放状態では、開閉部材71の全体が筐体26の内部に格納されることで、開口部39aの何れの領域でも開閉部材71に覆われることはなく、遊技者がメダルを投入口39に投入する作業を一切妨げない。
一方、図3(b)に示すように、開閉部材71が閉鎖位置に移動された閉鎖状態は、開口部39aを閉鎖していることで、メダルの投入口39への投入が不可能(メダルの計数が不可能)な投入不可能状態である。閉鎖状態では、投入口39の開口部39aの全域が開閉部材71により覆われ(密閉され)、遊技者がメダルを投入口39に投入する作業を一切受付けない。勿論、メダル以外の例えばタバコや飲料等の異物を投入することも不可能である。
図4は、各台計数機3の電気的な構成を機能ブロック図により示している。制御部72は、CPU72a、ROM72b、RAM72c、I/O72dを有するマイクロコンピュータにより構成されており、状態表示ランプ27、操作部35、残クレジット数表示部36、持玉数表示部37、紙幣投入口28に投入された紙幣を処理する(種類や枚数等を判定する)紙幣処理部73、カード挿入口29に挿入された会員カードに記録されている会員IDや貯玉数を読み出したり更新したり、カード挿入口29に挿入された持玉券に記録されている計数済持玉数を読み出したり更新したり、新しく発行する持玉券に計数済持玉数を記録したりするカード処理部74、払出部40、計数部41、開閉部材71を開放位置と閉鎖位置との間で移動させる例えばモータにより構成される駆動部75、中継装置5との間で各種信号を入出力する入出力部76を接続している。尚、制御部72を含む他の機能ブロック(紙幣処理部73やカード処理部74等)は、上記した払出部40及び計数部41と共に、筐体26の内部に収容されている。具体的には、図2では制御部72のみを示すが、紙幣処理部73は紙幣投入口28の背後に設置され、カード処理部74はカード挿入口29の背後に設置される。
制御部72は、駆動指令信号を払出部40のモータ47に出力することで、メダルを貸出したり払出したりする。このとき、補給検知センサ50は、メダルが通過する毎に検知信号を制御部72に出力し、制御部72は、補給検知センサ50から検知信号を入力することで、メダルの貸出しや払出しを検知する。払出検知センサ51は、メダルが通過する毎に検知信号を制御部72に出力し、制御部72は、払出検知センサ51から検知信号を入力することで、貸出されたり払出されたりするメダルの枚数を検知する。
同様に、制御部72は、駆動指令信号を計数部41のモータ60に出力することで、遊技者が投入したメダルを計数する。このとき、投入検知センサ63は、メダルが通過する毎に検知信号を制御部72に出力し、制御部72は、投入検知センサ63から検知信号を入力することで、メダルの投入を検知する。計数検知センサ64は、通過するメダルを撮像するカメラやスキャナを有し、メダルが通過する毎にカメラやスキャナにより撮像したメダル(通過したメダル)の模様やサイズを特定可能な画像を制御部72に出力する。この場合、カメラやスキャナの個数は任意であり、メダルの表面だけを撮像した画像、メダルの裏面だけを撮像した画像、メダルの表面と裏面の双方を撮像した画像の何れを出力しても良い。
各台計数機3は、制御部72が予め記憶している制御プログラムを実行することで以下に示すメダルの貸出、メダルの計数、メダルの払出、持玉券の発行、開閉部材71の開閉、不正なメダルの投入の検知を行う。
(1)メダルの貸出
「千円札」、「2千円札」、「5千円札」、「1万円札」の4種類の紙幣を紙幣投入口28にて受付可能であり、何れかの紙幣を紙幣投入口28にて受付けると、50枚のメダルを払出部40により貸出す。即ち、例えばメダルの貸単価が20円であれば、1000円分に相当するメダルを貸出す。この場合、「千円札」の紙幣を紙幣投入口28にて受付けていれば、1000円分に相当する50枚のメダルを貸出し、残クレジット数(メダルに換金していない金額)を0円として記憶し、「5千円札」の紙幣を紙幣投入口28にて受付けていれば、1000円分に相当する50枚のメダルを貸出し、残クレジット数を4000円として記憶する。尚、メダルを5枚貸出す毎に貸出信号を1パルスで出力する。即ち、1000円分に相当する50枚のメダルを貸出す際には貸出信号を10パルスで出力する。貸出信号数×5が貸出メダル数に相当し、その貸出メダル数に貸出単価を乗じた値が売上額に相当する。残クレジット数がある状態では、遊技者が貸出ボタン31を押下する毎に、1000円分のメダルを払出部40により貸出し、残クレジット数を更新する。
(2)メダルの計数
遊技者がメダルを投入口39に投入したことに応じて、投入検知センサ63がメダルを検知すると、投入口39から計数部41に排出されたメダルを計数部41により計数する(回転盤58を回転させてメダルを計数検知センサ64に排出し、排出したメダルを検知する)。計数検知センサ64がメダルを検知することに応じて、計数部41により計数した計数値を計数済持玉数としてRAM72cに一時的に記憶する。計数検知センサ64が最後にメダルを検知してからの時間を計測し、その時間が5秒に達すると、回転盤58を1秒間逆方向に回転させ、更に回転盤58を5秒間順方向に回転させる。その間に、計数検知センサ64がメダルを検知しなければ、計数を終了する。回転盤58を逆方向に回転させるのは、メダル詰まりを解消するためである。上記したように基本的には計数を自動的に開始するが、メダルが詰まった(回転盤58の回転が停止した)場合や投入検知センサ63がメダルを検知しなかった場合には、遊技者が開放ボタン32を押下したことを契機として計数を開始する。
(3)メダルの払出
遊技者が払出ボタン33を押下すると、これよりも前にメダルを計数しており、そのメダルの計数によりRAM72cに一時的に記憶しておいた計数済持玉数が50枚以上であれば、その範囲内でメダルを50枚単位で払出部40により払出し、計数済持玉数が50枚未満であれば、その50枚未満の全てのメダルを払出部40により払出す。
(4)持玉券の発行
遊技者が発行ボタン34を押下すると、これよりも前にメダルを計数しており、その
メダルの計数によりRAM72cに一時的に記憶しておいた計数済持玉数を持玉券に記録し、その計数済持玉数を記録した持玉券をカード挿入口29から発行すると共に、発行した持玉券に固有のID(持玉券ID)と計数済持玉数とを対応付けた信号を管理装置7に出力する。但し、計数済持玉数が所定の発行下限数(遊技場側の設定値であり、例えば50枚)未満である場合には、持玉券を発行しない。尚、会員カードが挿入されている状態で遊技者が発行ボタン34を押下した場合には、計数済持玉数に関わらず、その会員カードのIDに対応する貯玉情報(当日貯玉数)を更新した後に会員カードをカード挿入口29から発行する。
(5)開閉部材71の開閉
通常は、開閉部材71を閉鎖位置に移動させて電磁的に施錠し、開放不可能状態に切り替えており(閉鎖状態を形成しており)、遊技者が開放ボタン32を押下すると、開放指令信号を駆動部75に出力し、開閉部材71の電磁的な施錠を解除し、開放不可能状態から開放可能状態に切り替え、閉鎖位置から開放位置に移動させる(開放状態を形成する)。開閉部材71を一旦開放位置に移動させた後は、計数検知センサ64が最後にメダルを検知してからの時間を計測し、その時間が5秒に達するまでは開放状態を維持し、その時間が5秒に達すると、閉鎖指令信号を駆動部75に出力し、開閉部材71を開放位置から閉鎖位置に移動させて電磁的に施錠する。尚、計数検知センサ64が最後にメダルを検知してからの時間を計測することに代えて、投入検知センサ63が最後にメダルを検知してからの時間を計測して開放状態を維持したり開閉部材71を閉鎖位置に移動させて電磁的に施錠したりしても良い。勿論、計数検知センサ64が最後にメダルを検知してからの時間と、投入検知センサ63が最後にメダルを検知してからの時間とを併用しても良い。又、スロットマシン2の受け皿22にメダルが残った状態で遊技を終了する場合に対応するように、遊技場の従業員が所持する操作リモコンからのリモコン信号(開放信号又は閉鎖信号)に応じて開閉部材71を開放位置と閉鎖位置との間で移動させる。
(6)不正なメダルの投入の検知
[背景技術]の欄で記載したように、遊技場においては、不正なメダルが各台計数機3に投入される場合があるので、不正なメダルが各台計数機3に投入される場合を考慮し、投入されたメダルが正規のメダルであるか不正なメダルであるかを特定する必要がある。正規のメダルとは、自店が発行したメダルであり、不正なメダルとは、自店が発行したメダル以外のメダルであり、他店が発行したメダルや遊技者が偽造したメダル等である。
この場合、計数検知センサ64から画像を入力すると、その画像を解析してカメラやスキャナにより撮像したメダル(投入されたメダル)の模様やサイズを特定し、その特定した模様やサイズを予め登録している正規のメダルの模様やサイズと照合し、投入されたメダルが正規のメダルであるか不正なメダルであるかを特定する。具体的には、正規のメダルの模様におけるヒストグラム(模様の輝度(明暗の度合い)の分布を数値化したグラフ)等の特徴量を予め記憶しておき、投入されたメダルの模様におけるヒストグラム等の特徴量を算出し、両者の一致度が所定値以上であれば、投入されたメダルが正規のメダルであると特定し、投入されたメダルの枚数を加算する。一方、両者の一致度が所定値未満であれば、投入されたメダルが不正なメダルであると特定し、不正なメダルの投入を検知した各台計数機3を特定可能な不正検知信号を入出力部76から後述するメダル補給装置81に出力する。
又、投入されたメダルの凹凸の形状を正規のメダルの凹凸の形状と照合し、投入されたメダルが正規のメダルであるか不正なメダルであるかを特定しても良い。又、メダルに周波数や信号パターンが異なる発信信号を発信するICチップを埋め込み、電磁誘導により磁界を発生させ、ICチップから発信される発信信号を非接触通信モジュール等により受信させて周波数や信号パターンを解析することで、正規のパチンコ玉であるか不正なパチンコ玉であるかを特定しても良い。又、一の遊技場において貸出単価や景品交換率の違い等により複数種類のメダルを正規のメダルとする場合には、模様、刻印、色、材質等を異ならせ、それぞれの特徴量を予め記憶しておけば良いし、ICチップに登録する周波数や信号パターンを異ならせれば良い。即ち、自店が貸出単価や景品交換率の違い等により複数種類のメダルを正規のメダルとして発行する場合、一のメダルは、そのメダルが対応する貸出単価や景品交換率と同じ貸出単価や景品交換率が設定されているコーナーで使用される場合には正規のメダルとなるが、一方、そのメダルが対応する貸出単価や景品交換率とは異なる貸出単価や景品交換率が設定されているコーナーで使用される場合には不正なメダルとなるので、このようにすることで、自店が発行したメダルが自店で不正なメダルとして使用される場合にも対応可能となる。尚、投入されたメダルが不正なメダルであると特定することが、不正な遊技媒体を計数しようとした不正行為を検知することに相当する。
さて、遊技場には、図5に示すように、複数のスロットマシン2及び各台計数機3を含む遊技機島毎にメダル補給装置81が設置されている。メダル補給装置81は、スロットマシン2及び各台計数機3から上記した回収路43を介してメダルを回収すると共に、メダルを上記した補給路42を介してスロットマシン2及び各台計数機3に補給する装置であり、LAN6を介して中継装置5に接続されている(図1参照)。
メダル補給装置81は、経路切換装置82(不正遊技媒体排出手段、経路切換手段に相当)、洗浄機83、不正メダル排出装置84(不正遊技媒体排出手段に相当)、不正メダル貯留部85(貯留部に相当)、メダル補給部86等を有する。経路切換装置82は、スロットマシン2及び各台計数機3から回収路43を介して搬送されたメダル(回収されたメダル)を取り込み、その取り込んだメダルを正常時経路87及び異常時経路88の何れかに振り分ける。
具体的に説明すると、経路切換装置82は、図6に示すように、回収路43を正常時経路87と異常時経路88とに分岐し、回収路43と正常時経路87との間を開放又は閉鎖するゲート89と、回収路43と異常時経路88との間を開放又は閉鎖するゲート90とを有する。ゲート89は、モータユニット91に格納されているモータ92が駆動することで開放位置と閉鎖位置との間を往復移動可能となっており、開放位置に移動されている状態では回収路43から正常時経路87へのメダルの通過を許可する一方、閉鎖位置に移動されている状態では回収路43から正常時経路87へのメダルの通過を禁止する。同様に、ゲート90は、モータユニット93に格納されているモータ94が駆動することで開放位置と閉鎖位置との間を往復移動可能となっており、開放位置に移動されている状態では回収路43から異常時経路88へのメダルの通過を許可する一方、閉鎖位置に移動されている状態では回収路43から異常時経路88へのメダルの通過を禁止する。経路切換装置82は、図6(a)に示すように、ゲート89を開放位置に移動させている状態ではゲート90を閉鎖位置に移動させる一方、図6(b)に示すように、ゲート90を開放位置に移動させている状態ではゲート89を閉鎖位置に移動させるように制御する。即ち、回収路43から経路切換装置82に取り込まれたメダルは正常時経路87及び異常時経路88の何れかに択一的に流れる。
洗浄機83は、経路切換装置82から正常時経路87に流れたメダルを取り込み、その取り込んだメダルを洗浄し、洗浄したメダルを経路95を介してメダル補給部86に供給する。メダル補給部86は、洗浄機83から経路95に流れたメダルを取り込み、その取り込んだメダルを補給路42に供給する。
不正メダル排出装置84は、メダルの経路が異常時経路88に切換わっている期間を含む期間で駆動し、即ち、メダルの経路が正常時経路87から異常時経路88に切換わったタイミングで駆動を開始し、メダルの経路が異常時経路88から正常時経路87に切換わってから所定時間(メダルが経路切換装置82から不正メダル排出装置84に搬送されるまでの時間を考慮した時間)が経過したタイミングで駆動を終了する。不正メダル排出装置84は、経路切換装置82から異常時経路88に流れたメダルを取り込み、その取り込んだメダルを正規のメダルと不正なメダルとに振り分ける。具体的に説明すると、不正メダル排出装置84は、図7及び図8に示すように、異常時経路88から落下したメダルを収納する収納容器96、回転盤97を有する回転盤本体98、回転盤97を回転させるモータ99、回転盤本体98からメダルを排出する排出路100等を有する。収納容器96にはメダルを回転盤本体97に排出する排出路101が一体的に形成されており、その排出路101の途中部位には通過検知センサ102が設けられている。又、排出路100の途中部位には不正メダル検知センサ103(不正遊技媒体検知手段に相当)が設けられている。尚、図7は、収納容器96を省略した状態を示している。
不正メダル排出装置84においては、異常時経路88から落下したメダルは収納容器96に収納されて回転盤本体98に排出される。回転盤本体98に排出されたメダルは回転盤97がモータ99により回転軸104を回転中心として例えば反時計周りに回転することで、回転盤97に形成されている5個の穴部105のうち何れかに挿入された状態で所定位置まで回転されると、ガイドピン106により排出路100に送出される。排出路100に送出されたメダルは不正メダル検知センサ103の検知結果に応じてメダル振分部107(案内手段に相当)にて洗浄機83へと続く経路108及び不正メダル貯留部85へと続く経路109の何れかに振り分けられる。
即ち、不正メダル検知センサ103は、各台計数機3に設けられている上記した計数検知センサ64と同様の構成であり、通過するメダルを撮像するカメラやスキャナを有し、カメラやスキャナにより撮像したメダル(通過したメダル)の模様やサイズを特定可能な画像を取得する。この場合も、カメラやスキャナの個数は任意であり、メダルの表面だけを撮像した画像、メダルの裏面だけを撮像した画像、メダルの表面と裏面の双方を撮像した画像の何れを取得しても良い。不正メダル排出装置84は、このようにして不正メダル検知センサ103が取得した画像を解析してカメラやスキャナにより撮像したメダルの模様やサイズを特定し、その特定した模様やサイズを予め登録している正規のメダルの模様やサイズと照合し、通過したメダルが正規のメダルであるか不正なメダルであるかを特定する。
具体的には、この場合も、正規のメダルの模様におけるヒストグラム等の特徴量を予め記憶しておき、通過したメダルの模様におけるヒストグラム等の特徴量を算出し、両者の一致度が所定値以上であれば、通過したメダルが正規のメダルであると特定し、その正規のメダルであると特定したメダルをメダル振分部107にて洗浄機83へと続く経路108に振り分け、一方、両者の一致度が所定値未満であれば、通過したメダルが不正なメダルであると特定し、その不正なメダルであると特定したメダルをメダル振分部107にて不正メダル貯留部85へと続く経路109に振り分ける。尚、回転盤97の5個の穴部105が等間隔に設けられており、回転盤97の回転速度が一定であれば、回転盤本体98からメダル振分部107へと続く排出路100ではメダルが1個ずつ等間隔で規則的に流れることになる。即ち、不正メダル検知センサ103がメダルを正規のメダルであるか不正なメダルであるかを特定した時点から当該特定の対象となったメダルがメダル振分部107に到達するまでの時間(タイムラグ)は、排出路100を流れるメダルで一定となる。このような構成により、メダル振分部107は、不正メダル検知センサ103を通過したメダルを当該不正メダル検知センサ103の検知結果に応じて精度良く振り分けることが可能である。尚、メダル振分部107がメダルを振り分ける具体的な構成としては、例えば上記した経路切換装置82のようにゲートを採用した構成であれば良い。又、通過検知センサ102がメダルの通過を検知したことを契機として回転盤97が回転するように構成されている。
上記した構成において、経路切換装置82は、回収路43から正常時経路87へのメダルの通過と、回収路43から異常時経路88へのメダルの通過との切換を以下のようにして行う。不正なメダルが各台計数機3に投入され、不正なメダルが投入されたことが各台計数機3の計数検知センサ64により検知されると、上記したように、その不正なメダルが投入された各台計数機3を特定可能な不正検知信号が当該各台計数機3からメダル補給装置81に出力される。遊技機島においては、メダル補給装置81が島端に設置されているので、それぞれの各台計数機3からメダル補給装置81までの距離は各台計数機3毎に異なる。このような事情を考慮し、経路切換装置82は、図9に示すように、各台計数機3に対応して異なる経路切換時間を設定している。
図9に示す「到達するまでの時間」は、メダルが各台計数機3に投入された場合に、そのメダルが各台計数機3から回収路43に落下した時点から当該回収路43の端部(経路切換装置82におけるメダルを取り込む部分)に搬送されるまでの時間であり、メダル補給装置81に近く設置されている各台計数機3ほど短く設定し、メダル補給装置81から遠く設置されている各台計数機3ほど長く設定している。尚、この「到達するまでの時間」は、メダルの回収速度(回収路43のベルトコンベア70の回転速度)に依存する。図9では、例えば台番(遊技機番号)「1」のスロットマシン2に対応する計数機番号「101」の各台計数機3に対しては「15秒」を例示している。
図9に示す「経路切換時間」は、各台計数機3(の制御部72)が不正なメダルを検知した時点、即ち、不正なメダルを検知した各台計数機3から出力された不正検知信号がLAN6を介してメダル補給装置81に入力された時点を「0」とし、正常時経路87から異常時経路88に切換える時間である。「到達するまでの時間」と対応し、「到達するまでの時間」が短いほど切換開始のタイミング及び切換終了のタイミングを早く設定し、「到達するまでの時間」が長いほど切換開始のタイミング及び切換終了のタイミングを遅く設定している。図9では、例えば台番(遊技機番号)「1」のスロットマシン2に対応する計数機番号「101」の各台計数機3に対しては「15〜45秒」を例示している。即ち、計数機番号「101」の各台計数機3から出力された不正検知信号がメダル補給装置81に入力された時点から15秒後に正常時経路87から異常時経路88に切換え、45秒後に(正常時経路87から異常時経路88に切換えた時点から30秒後に)異常時経路88から正常時経路87に切換える。
上記した「到達するまでの時間」及び「経路切換時間」はあくまでも例示であり、以下のような事態を考慮して柔軟に可変としても良い。即ち、一のメダル補給装置81に対して複数の各台計数機3が設置された遊技機島では、複数の遊技者がそれぞれの各台計数機3にてメダルの計数を行うタイミングが重なると、一度に大量のメダルが回収路43に流れ、メダルが渋滞することが想定されるので、回収路43に流れているメダルの量を逐一監視し、各台計数機3から出力された不正検知信号が入力された時点で回収路43に流れているメダルの量に応じて「到達するまでの時間」及び「経路切換時間」を決定しても良い。例えば各台計数機3から出力された不正検知信号が入力された時点で回収路43に流れているメダルの量が多い場合には、その不正の検知の対象となったメダルがメダル補給装置81に取り込まれるまでの時間が長引く可能性があるので、例えば切換開始のタイミングをそのままとする(変更しない)一方で、切換終了のタイミングを遅らせるように変更しても良い。尚、回収路43に流れているメダルの量を監視する方法としては、それぞれの各台計数機3の計数履歴(計数部42の稼働状況)を解析して特定する方法、回収路43に流れているメダルを撮像し、その撮像した画像を解析して特定する方法等を採用すれば良い。
又、同じ各台計数機3から不正検知信号が出力されてから再度出力される場合もあり得るので、先の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換終了タイミングに達する前に、後の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換開始タイミングが達した場合には、先の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換終了タイミングに達したとしても、異常時経路88から正常時経路87に切換えずに、異常時経路88に切換えている状態を継続するようにしても良い。又、先の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換終了タイミングと後の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換開始タイミングとの間隔が極めて短い場合にも、先の不正検知信号が入力されたことに対応する経路切換時間の切換終了タイミングに達したとしても、異常時経路88から正常時経路87に切換えずに、異常時経路88に切換えている状態を継続するようにしても良い。
又、異なる各台計数機3から不正検知信号が出力されるタイミングが重なる場合もあり得るので、例えば先に不正検知信号を出力した一の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換終了タイミングに達する前に、後から不正検知信号を出力した別の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換開始タイミングが達した場合には、先に不正検知信号を出力した一の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換終了タイミングに達したとしても、異常時経路88から正常時経路87に切換えずに、異常時経路88に切換えている状態を継続するようにしても良い。又、先に不正検知信号を出力した一の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換終了タイミングと後から不正検知信号を出力した別の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換開始タイミングとの間隔が極めて短い場合にも、先に不正検知信号を出力した一の各台計数機3に対応して設定している経路切換時間の切換終了タイミングに達したとしても、異常時経路88から正常時経路87に切換えずに、異常時経路88に切換えている状態を継続するようにしても良い。
尚、上記した構成では、経路切換装置82にて正常時経路87から異常時経路88に切換えること、不正メダル排出装置84を駆動すること(通過するメダルを撮像すること)が、不正な遊技媒体を循環経路から排出するように駆動することに相当する。又、投入されたメダルが不正なメダルであると特定した(不正な遊技媒体を計数しようとした不正行為を検知した)場合に、正常時経路87から異常時経路88に切換え、不正なメダルを排出するように動作するが、投入されたメダルが不正なメダルであると特定していない(不正な遊技媒体を計数しようとした不正行為を検知していない)場合には、正常時経路87から異常時経路88に切換えず、不正なメダルを排出するように動作しない。
又、図5に示した構成では、メダル補給装置81は、メダルを自身が設置されている遊技機島のスロットマシン2や各台計数機3から回収路43を介して回収するだけでなく、自身が設置されている遊技機島以外の他の遊技機島のスロットマシンや各台計数機(図示せず)からも島渡し回収路110を介して回収すると共に、メダルを自身が設置されている遊技機島のスロットマシン2や各台計数機3に補給路42を介して補給するだけでなく、自身が設置されている遊技機島以外の他の遊技機島のスロットマシンや各台計数機(図示せず)にも島渡し補給路111を介して補給する構成を例示しているが、自身が設置されている遊技機島のスロットマシン2や各台計数機3だけを回収や補給の対象とする構成でも良い。尚、補給路42からスロットマシン2や各台計数機3に補給されなかったメダルは回収路43へと循環される。
又、メダル補給装置81において、経路切換装置82からメダル補給部86までの経路、即ち、経路切換装置82から洗浄機83に続く正常時経路87と、洗浄機83からメダル補給部86に続く経路95と、経路切換装置82から不正メダル排出装置84に続く異常時経路88と、不正メダル排出装置84から洗浄機83に続く経路108との4つの経路が、メダルを遊技機島に循環させる(回収した後に補給する)循環経路112である。要するに、メダル補給装置81内の循環経路112の途中部位に、不正なメダルを循環経路112から排出する不正メダル排出装置84が設けられている。
以上に説明したように本実施形態によれば、メダルが回収路43からメダル補給装置81の循環経路112を経由して補給路42に補給されるまでの区間(メダル補給装置81内の循環経路112の途中部位)に、不正なメダルを循環経路112から排出する不正メダル排出装置84を設けたので、不正なメダルがスロットマシン2や各台計数機3に補給される前に、不正なメダルを循環経路112から排出することができ、不正なメダルがスロットマシン2や各台計数機3に補給されてしまうことを抑制することができる。又、各台計数機3に不正なメダルを排除する構成を設ける必要をなくすことができる。又、大量のメダルが循環されることが想定されるが、遊技者が各台計数機3にて不正なメダルを計数しようとした不正行為を検知した場合に、不正メダル排出装置84を駆動するようにしたので、不正メダル排出装置84を常に駆動する必要がなく、循環中のメダルの全てに対して一様に不正なメダルであるか否かを判定する場合に比べ、メダルの循環速度を速くしたり、不正メダル排出装置84に過度な負荷がかかることを抑制したりすることができる。
又、不正なメダルが不正メダル貯留部85に貯留されるようにしたので、遊技場の管理者が不正なメダルを容易に回収することができる。
又、不正メダル検知センサ103による検知が行われる異常時経路88と、不正メダル検知センサ103による検知が行われない正常時経路87とを切換えるようにしたので、循環中のメダルの全てに対して一様に検知を行う場合に比べ、メダルの循環速度が遅くなることを抑制することができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。又、それぞれの変形例を組み合わせても良い。
遊技者が投入した紙幣を受付けることでメダルを貸出す機構と、遊技者が払出ボタン33を押下したことで計数済持玉数の範囲内でメダルを払出す機構とが、払出部40として兼用される構成を例示したが、それらが別々に設けられる構成でも良い。
払出部40と計数部41とが同一の筐体26内に収容される構成を例示したが、払出部40及び計数部41がスロットマシン2毎に設けられる構成であれば、別々の筐体内に収容される構成でも良い。
開閉部材71が往復移動することで開放状態及び閉鎖状態を形成する構成を例示したが、回動することで開放状態及び閉鎖状態を形成する構成でも良い。又、伸縮することで開放状態及び閉鎖状態を形成する構成でも良い。伸縮可能な部材を用いる場合には、伸縮可能な部材が伸びた状態でメダルの投入口39への投入を可能な開放状態を形成し、伸縮可能な部材が縮んだ状態でメダルの投入口39への投入を不可能な閉鎖状態を形成する構成でも良い。
メダルを投入可能な投入可能状態と投入不可能な投入不可能状態とを切換える方法として、投入口39を固定的に設け、開閉部材71を往復移動可能に設ける構成を例示したが、投入口を例えば凹部を有する形状で且つ往復移動可能に構成し、その投入口がメダルを投入可能な投入可能位置と投入不可能な投入不可能位置との間で往復移動することで、投入口の開口部の開放状態と閉鎖状態とを切換え、投入可能状態と投入不可能状態とを切換える構成でも良い。勿論、投入口が回動することで、投入可能状態と投入不可能状態とを切換えても良い。
スロットマシン2と各台計数機3とが1対1に対応する構成を例示したが、スロットマシン2と各台計数機3とがn(nは2以上の整数)対1に対応する構成でも良い。
各台計数機3において、計数検知センサ64の検知結果に基づいて、投入されたメダルが正規のメダルであると特定すると、投入されたメダルの枚数を加算する一方、投入されたメダルが不正なメダルであると特定すると、不正なメダルを計数しようとした不正行為を検知する構成を例示したが、投入されたメダルの枚数を加算するためのセンサと、不正行為を検知するためのセンサとを別々に設ける構成でも良い。
計数検知センサ64が排出路61の途中部位として収納容器57の下方に設けられた構成を例示したが、収納容器57の下方でなくても良い。即ち、遊技者が不正なメダルを計数しようとした不正行為を検知可能であればどのような部位に設けられる構成でも良く、例えば計数検知センサ64が撮像した画像を各台計数機3の内部(制御部72)ではなく外部で解析する構成であれば、計数検知センサ64が各台計数機3の外部に設けられる構成でも良い。即ち、メダルが投入されてから回収路43により循環経路112に案内されるまでの区間であれば、どのような部位に設けられる構成でも良い。
メダル補給装置81において、正常時経路87と異常時経路88とを切換可能とし、各台計数機3が不正なメダルの投入を検知したことを契機として所定時間が経過した後に正常時経路87から異常時経路88に切換える構成を例示したが、正常時経路87と異常時経路88とを設けずに、不正なメダルであるか否かに関わらずメダルが一の経路を通過し、その一の経路に不正なメダルを検知する不正メダル排出装置84を設け、各台計数機3が不正なメダルの投入を検知したことを契機として所定時間が経過した後に当該不正メダル排出装置84を駆動する構成でも良い。又、不正メダル排出装置84を常に駆動しておき、各台計数機3が不正なメダルの投入を検知したことを契機としてメダルが一の経路を通過する通過速度を遅くすることで、不正なメダルの検知精度を高めるようにしても良い。即ち、各台計数機3が不正なメダルの投入を検知した場合に、不正なメダルの検知精度を高めることができれば、どのような構成を採用しても良い。
メダル補給装置81において、不正メダル排出装置84を回収路43からメダル補給部86までの区間に設けることで、不正なメダルをメダル補給部86の前段階で排出する構成を例示したが、不正メダル排出装置84に相当する構成をメダル補給部86から補給路42までの区間に設けることで、不正なメダルをメダル補給部86の後段階で排出する構成でも良い。その場合、不正なメダルがメダル補給部86から流れる可能性の高いタイミングで、不正メダル排出装置84に相当する構成を駆動すれば良い。又、不正なメダルを遊技場の管理者が目視にて排除しても良い。
不正メダル排出装置84がメダル補給装置81に設けられた構成を例示したが、不正メダル排出装置84がメダル補給装置81の外部に(メダル補給装置81とは別に)設けられる構成でも良い。例えば不正メダル排出装置84が回収路43の途中部位に設けられ、各台計数機3に投入された不正なメダルが回収路43の端部まで搬送される前に、回収路43から排出される構成でも良い。又、一の遊技機島に対して不正メダル排出装置84が複数設置される構成でも良く、一の不正メダル排出装置84がメダル補給装置81に設置されると共に別の不正メダル排出装置84が回収路43の途中部位に設置される構成や、複数の不正メダル排出装置84が回収路43の異なる途中部位に設置される構成でも良い。
遊技媒体がメダルであり、各台計数機3がメダルを計数する構成を例示したが、遊技媒体がパチンコ玉であり、各台計数機3がパチンコ玉を計数する構成であれば、投入されたパチンコ玉が正規のパチンコ玉であるか不正なパチンコ玉であるかを以下のように特定すれば良い。即ち、パチンコ玉の模様、刻印、色、材質等を識別するセンサ(光電センサ、磁気センサ、通電センサ、画像センサ等)を設け、正規のパチンコ玉の特徴量を予め記憶しておき、投入されたパチンコ玉の特徴量を算出し、両者の一致度が所定値以上であれば、投入されたパチンコ玉が正規のパチンコ玉であると特定する一方、両者の一致度が所定値未満であれば、投入されたパチンコ玉が不正なパチンコ玉であると特定すれば良い。一の遊技場において貸出単価や景品交換率の違い等により複数種類のパチンコ玉を正規のパチンコ玉とする場合には、刻印、模様、色、材質等を異ならせ、それぞれの特徴量を予め記憶しておけば良い。又、パチンコ玉に周波数や信号パターンが異なる発信信号を発信するICチップを埋め込んだり、そのICチップに登録する周波数や信号パターンを異ならせたりしても良い。