以下、図1〜図11を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本実施形態の遊技機は、パチンコ機(弾球遊技機)であるが、本発明はパチンコ機に限らず、スロットマシン(回動式遊技機)等の他の遊技機を含むものでもよい。
なお、以下の説明において遊技機(パチンコ機)の各部の左右方向は、その遊技機に対面する者にとっての左右方向に合わせて説明する。即ち、遊技機の正面から説明する場合は、遊技機の正面に対面する者(例えば、遊技者)の視点を基準とし、背面から説明する場合は、遊技機の背面に対面する者の視点を基準とする。
(遊技機)
図1に示すように、本実施形態の遊技機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤30と、本体枠3の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、遊技盤30を視認させるよう中央に大きくガラス窓4aが設けられたガラス扉4と、本体枠3の下側に開閉自在に設けられ、遊技球を貯留する受皿6を有する前面ボード5と、本体枠3内の下部に配設された遊技球を発射するための発射装置7B(図4参照)と、前面ボード5に取り付けられ、遊技者の回転操作に基づいて遊技球を発射装置7Bに発射させるためのハンドル7と、ガラス扉4の左右の上部にそれぞれ設けられ、遊技の状況に応じた効果音を出力するスピーカ8と、ガラス扉4の左右両側にそれぞれ設けられ、遊技の状況に応じて点灯、消灯及び点滅する照明演出を行う照明装置9とを備える。さらに、受皿6の前縁部の中央には所定の状態のときに遊技者の押下操作によって後述する演出表示装置51を含む演出装置の演出等を変化させることが可能な操作ボタンEが設けられる。
図2に示すように、遊技機1の背面側には、支持部材等を介して、主制御装置100(抽選手段)と、カバー部材に覆われたサブ制御装置200と、払出制御装置300とが設けられている。主制御装置100、サブ制御装置200、及び払出制御装置300は何れもCPUと、コンピュータプログラム及び遊技処理に必要なデータを格納したROMと、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAMとを備えるマイクロコンピュータである。
また、図2におけるサブ制御装置200の右隣には、入賞した賞球を払い出すための賞球払出装置301が設けられており、払出制御装置300の左隣には、各制御装置に電力を供給するための電源装置400が設けられている。
主制御装置100は、遊技機1全体を制御するための各種処理を実行し、その処理結果に基づいて、遊技を制御するための各種の制御コマンドを演算処理して出力する。詳細な説明は後述するが、例えば、第1特別図柄に係る電子抽選(第1特別図柄抽選)、第2特別図柄に係る電子抽選(第2特別図柄抽選)等をそれぞれ所定の契機で実行し、抽選結果に基づいて、例えば、後述する特別電動役物(アタッカ駆動装置66B)を作動させ、大入賞口65を開放することによって、役物連続作動装置が作動する(大当り遊技が開始される)ようになっている。
サブ制御装置200は、主制御装置100からの制御コマンドを受信して、スピーカ8、照明装置9、後述する演出表示装置51等の演出装置へ制御コマンドを送信して演出に係る制御を実行する。
払出制御装置300は、主制御装置100からの制御コマンドを受信して、賞球払出装置301の作動を制御して、受皿6へ遊技球の払出しを行う。ここで、賞球払出装置301は、遊技球が入賞口に入賞したことを契機に、払出制御装置300の制御によって入賞口毎に予め対応付けられている賞球の払出個数を賞球として払出すようになっている。
また、払出制御装置300は、ハンドル7の回転操作量に応じて発射装置7Bの作動を制御し、遊技領域31へ遊技球の打ち出しを行う。遊技者の操作によって、ハンドル7の回転操作量が大となると、払出制御装置300は、発射装置7Bに対する遊技球の射出力が大となるように制御するため、遊技球を遊技領域31の右側まで発射させることができる。
(遊技領域)
主に図3に示すように、遊技盤30はその盤面に遊技球が流下する遊技領域31を備える。受皿6に貯留された遊技球は、発射装置7Bにより発射されて図3に示す矢印X方向へ飛んで発射口34を通過し、遊技領域31の上部に到達し、遊技領域31内を流下することになる。
遊技領域31は、ガラス窓4a(図1参照)を透して視認することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されている。換言すると、遊技領域31は遊技球規制レール33より内側と外側に区画され、その外側、より具体的には、遊技盤30の右下隅部に、2桁の7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bと、2つのLEDランプからなる普通図柄表示装置41とが設けられている。
(特別図柄表示装置)
第1特別図柄表示装置40Aは、遊技球が後述する第1始動入賞口61に入賞したことを契機に、主制御装置100により実行される第1特別図柄抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、当該電子抽選の結果に基づいて数字や絵柄等の特別図柄(単に、特図ともいう。)を変動させた後に、所定の特別図柄を導出表示(停止表示)させるという態様で抽選結果が表示されるように主制御装置100により制御されるものである。
第2特別図柄表示装置40Bは、遊技球が後述する第2始動入賞口62に入賞したことを契機に、主制御装置100により実行される第2特別図柄抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、電子抽選の結果に基づいて数字や絵柄等の特別図柄を変動させた後に、所定の特別図柄を停止表示させるという態様で抽選結果が表示されるように主制御装置100によりにより制御されるものである。
なお、本実施形態の遊技機においては、遊技球の第1始動入賞口61への入賞を契機として変動する特別図柄を第1特別図柄とし、遊技球の第2始動入賞口62への入賞を契機として変動する特別図柄を第2特別図柄としており、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動及び停止表示は、特別図柄の種類に応じた予め定めた優先順位の抽選処理の順番に基づいて主制御装置100により行われる。
(普通図柄表示装置)
普通図柄表示装置41は、遊技球が後述するスルーチャッカ64を通過したことを契機に、普通図柄(単に、普図ともいう)に係る電子抽選(普図抽選)の結果、普図当り、または外れが表示されるよう主制御装置100により制御されるものである。
遊技領域31における遊技球規制レール33の内側には、センター役物50と、演出表示装置51と、第1始動入賞口61と、第2始動入賞口62と、電動チューリップ63と、スルーチャッカ64と、大入賞口65と、アタッカ装置66と、複数の一般入賞口67と、アウト口68と、遊技領域31内の遊技球の流下方向に変化を与える複数の遊技釘N及び風車Pとが設けられている。
なお、以下の遊技領域31内に配置された上述の各構成部材の説明は、他に示すものが無い限り図3を参照するものであり、その旨の記載は省略する。
(センター役物)
センター役物50は、遊技領域31のほぼ中央において、遊技領域31から前方へ突出し、その中央に前後方向の開口部50aを有する枠状をなしている。センター役物50の後方には、矩形状の演出表示装置51が設けられており、センター役物50の左側には、遊技領域31に打ち出された遊技球の一部を、センター役物50内に導入可能とするための遊技球案内路50bが設けられている。センター役物50の下部中央には、遊技球案内路50bから導入された遊技球を、誘導し、かつ揺動させるステージ52が設けられている。ステージ52の左右は中央へ向かって傾斜しており、ステージ52の中央には前後方向の溝52Aが、僅かに前側が傾斜するように形成されている。この溝52Aの真下の位置には第1始動入賞口61が配置されているため、溝52Aから落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口61に導かれる。
(演出表示装置)
演出表示装置51は、本実施形態の遊技機においては表示領域を有する液晶表示装置からなり、サブ制御装置200の制御に基づいて、所定の演出態様をセンター役物50の開口部50aを透して表示するものである。
演出表示装置51には、所定の演出態様として、第1特別図柄表示装置40Aに表示される第1特別図柄の変動と連動して変動表示される第1演出図柄S1と、第2特別図柄表示装置40Bに表示される第2特別図柄の変動と連動して変動表示される第2演出図柄S2とが、共通化されて液晶画像の表示領域内で表示制御される。また、各演出図柄S1、S2の表示上の裏側には遊技状態に対応する背景画像(変動画像または静止画像)が表示制御される。また、各演出図柄S1、S2が縮小表示され、背景画像が前面に表示されるような特別演出及び後述する擬似連続演出等の特殊演出が表示制御される場合がある。
なお、第1演出図柄S1及び第2演出図柄S2を共通化した演出図柄としないで表示制御するようにしてもよい。また、後述するモード状態などの遊技状態の変化に応じて演出図柄の形状などの意匠を変化させる表示制御をするようにしてもよい。
さらに、演出表示装置51の下部には、第1特別図柄抽選に対応する後述する保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う表示領域A1が設けられ、当該表示領域とは別に、第2特別図柄抽選に対応する保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う表示領域A2が設けられる。
(入賞口及びスルーチャッカ)
第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口65、スルーチャッカ64、一般入賞口67のそれぞれには、遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93、スルーチャッカ検知センサ94、一般入賞口検知センサ95が内蔵されている(図4参照)。
これらの検知センサ91〜95は、遊技球の通過に伴い遊技球検知信号(電気信号)を出力する磁気センサであり、その遊技球検知信号は主制御装置100に入力される(図4参照)。
ここで、本実施形態の遊技機における「入賞口」は、入球した遊技球を、遊技領域31の裏側に回収し排出された遊技球(排出球)として処理する遊技球排出口である。なお、排出球は、遊技機1の裏面に設けられた排出球受皿、または遊技機を設置する為の遊技機設置設備等(図示省略)に一時的に貯留され、再度遊技に使用する遊技球として払出制御装置300によって払出可能な状態となるように循環処理される。
また、「スルーチャッカ」は、遊技領域31に設けた遊技球の通過部を通過した後に、引き続き遊技領域31を流下させる遊技球通過口である。
また、本実施形態の遊技機における「1遊技(1ゲーム(1G)ともいう)」は、第1特別図柄表示装置40A、または第2特別図柄表示装置40Bが作動することとなる第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の入賞または保留球入賞を含む契機の作動を始期とし、第1特別図柄表示装置40A、または第2特別図柄表示装置40Bの特別図柄が変動を開始したときから、当該変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する特別図柄の停止表示時を終期とする遊技とする。
また、「擬似連続演出」とは、1遊技において、複数回、連続的に演出がされるような一連の演出のことであって、第1演出図柄S1または第2演出図柄S2が所謂リーチ状態となるリーチ演出に発展する場合がある。本実施形態の遊技機において、後述するSTファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出(ステップアップ演出)は、この擬似連続演出のうちの一つである。
(始動入賞口)
第1始動入賞口61は、遊技領域31の略中央部におけるステージ52の下方に位置する。遊技球の第1始動入賞口61への入賞(第1始動入賞口検知センサ91による遊技球の検知)を契機に、主制御装置100により第1特別図柄抽選等が実行される。
第2始動入賞口62は、遊技球を所定のタイミングで受入れ可能とするための電動チューリップ63を有し、遊技領域31の右側部に位置している。遊技球の第2始動入賞口62への入賞(第2始動入賞口検知センサ92による遊技球の検知)を契機に、主制御装置100により第2特別図柄抽選等が実行される。
本実施形態の遊技機においては、遊技者の操作により遊技球が、遊技領域31の左側部を流下する場合、第1始動入賞口61に入賞し易く、遊技球が右側部を流下しなければ第2入賞口62に入賞し得ない盤面構成となっている。
電動チューリップ63は、第2始動入賞口62の上部の入口側に設けられ、遊技盤30の前面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材63Aと、これら1対の羽根部材を駆動する電動チューリップ駆動装置(ソレノイド)63Bとを備え、そのソレノイド63Bへの通電により1対の羽根部材63Aの先端が互いに離れる方向に回動し、第2始動入賞口62の入口を拡大するものである。
電動チューリップ63は1対の羽根部材63Aを閉じた状態において、第2始動入賞口62の上方に稙設された遊技釘との間隔が、遊技球が通過不可能なものであるため、1対の羽根部材63Aが閉じた状態では第2始動入賞口62への遊技球の入賞は不可能である。
電動チューリップ63は、普通図柄に係る電子抽選(普通図柄抽選、または普図抽選という)の結果が当りとなった場合に、1対の羽根部材63Aが開放し、遊技球が受入れ可能となるように主制御装置100により制御される。
(スルーチャッカ)
スルーチャッカ64は、上述したように遊技球が通過可能なゲート構造をなしたものであり、本実施形態の遊技機においては、遊技盤30の右側部に位置している。
遊技球がスルーチャッカ64を通過することを契機に、主制御装置100により普通図柄抽選を行う。
従って、本実施形態の遊技機では、遊技者がハンドル7の回転操作量を大とする操作をして、遊技球を遊技領域の右側に打ち出して、スルーチャッカ64に遊技球を通過させなければ普図抽選も行われないため、第2始動入賞口62への遊技球の入賞は不可能となっている。
(大入賞口)
大入賞口65は横長な長方形の開口であり、第2始動入賞口62の下方に設けられる。
アタッカ装置66は、大入賞口65における開口の下辺部に水平な軸を中心として前後方向にフラップ状に回動白在に設けられ、大入賞口65の形状とほぼ同じ長方形の蓋部材66Aを駆動させるアタッカ駆動装置66B(図4参照)の駆動により蓋部材66Aが閉鎖状態から前方向に回動して大入賞口65を開放状態とする(役物作動装置または役物連続作動装置を作動状態とする)ものである。
アタッカ装置66は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に行われる第1特別図柄に係る第1特別図柄抽選の結果が当り(第1特図当り、特図当り、大当り、または単に「当り」ともいう)となった場合、または第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に行われる第2特別図柄に係る第2特別図柄抽選の結果が当り(第2特図当り、特図当り、大当り、または単に「当り」ともいう)となった場合に、主制御装置100によって決定された大当りの種類(ラウンド数)に基づいて大入賞口65を開放するラウンド処理が実行され、通常遊技よりも多くの遊技球が大入賞口65に入賞可能となる。これによって遊技者にとって通常遊技より有利な当り遊技(大当り遊技または有利遊技ともいう)が提供される。
本実施形態に係る遊技機において、大入賞口65を複数回に分けて開放状態とする有利遊技(役物連続作動装置を作動状態とする)におけるラウンド数は2ラウンド(2Rともいう)、3ラウンド(3Rともいう)、10ラウンド(10Rともいう)又は15ラウンド(15Rともいう)であり、1ラウンドあたりの遊技球の最大入賞可能個数は例えば、9個で、かつ、アタッカ装置66の最長開放時間は30秒である。
即ち、例えば、1ラウンドが上記条件(最大入賞可能個数が9個、アタッカ装置66の開放時間が30秒)の場合は、アタッカ装置66の開放時点から30秒経過する前に大入賞口65への遊技球の入賞個数が9個に達した場合と、大入賞口65への遊技球の入賞個数が9個に達する前にアタッカ装置66の開放時点から30秒が経過した場合に、1ラウンドが終了するようになっている。
なお、当り遊技が、2ラウンド、3ラウンド、10ラウンド又は15ラウンドの何れのラウンドとなるかは、主制御装置100による抽選の結果によって決定する。
例えば、主制御装置100による抽選(役物作動装置または役物連続作動装置における条件装置の作動許可とさせるか否かの抽選)の結果、有利遊技が15ラウンド(15ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒×15回の開閉パターン(当りパターン)を伴うことで約1000個〜1700個程度の期待出玉量となり、同じく、10ラウンド(10ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒×10回の開閉パターンを伴うことで約600個〜1200個程度の期待出玉量となり、同じく、3ラウンド(3ラウンド当り)となった場合には、大入賞口65が例えば30秒×3回の開閉パターンを伴うことで約200個〜350個程度の期待出玉量となる。
一方、主制御装置100による抽選の結果(後述する2R特別図柄Aに係る当り)、有利遊技が2ラウンドとなった場合には、大入賞口65は例えば0.5秒×2回程度しか開放せず、殆ど入賞や出玉が期待できない。このような大当り遊技は、殆ど入賞や出玉が期待できない代わりに、大当り終了後は、後述する持ち遊技球が殆ど減少しない「時短機能」を伴った、2ラウンド時短(2R時短)または、時短機能を伴った状態であって、かつ特図当りの確率が通常状態と比較して高く設定された確率状態(予め定められた遊技状態(後述する特図高確遊技モードまたは確変状態))へ移行する2ラウンド確変(2R確変または突確)となる。この他に、「時短機能」は伴わず、特図高確遊技モードとなり、遊技者には遊技状態における演出態様が通常状態と変わらない潜伏確変状態(潜確状態)や「時短機能」及び特図高確遊技モードを伴わない小当り遊技の状態(役物作動装置を作動状態とする)がある。
なお、本実施形態において、確変状態の当否抽選の当選確率を1/64に設定している。
ここで、本実施形態に係る遊技機における「1ラウンド」は、アタッカ装置66を作動させる1回分のコマンド(主制御装置100からの指令)で得られる大入賞口65の開放処理としている。そのため、1回分のコマンド(1ラウンド)に基づいて蓋部材66Aを駆動させる回数は1回に限らず、所定の複数回とすることもできる。
従って、例えば5ラウンドの当り遊技となる場合は、アタッカ装置66を作動させる1回分のコマンドが個別に5回分連続生成されることに基づいて、当該5ラウンドの当り遊技を実行することもできる。
アウト口68は、遊技領域31の最下部に設けられ、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口65、一般入賞口67の何れにも入賞せずに流下してきた遊技球を排出球として回収する。
(遊技機の制御)
図4を参照し、主要な制御装置について詳説しながら本実施形態の遊技機の機能(制御)を説明する。
なお、本実施形態の遊技機は、主制御装置100及びサブ制御装置200によって制御され、主制御装置100及びサブ制御装置200の以下に説明する機能は、ROMに予め記憶されている所定のプログラム(ソフトウェア)による情報処理が、CPUやROMやRAM、その他演出装置等のハードウェア資源により具体的に実現されることによって達成される。
(主制御装置)
図4に示すように、主制御装置100は、各検知センサ91〜95からの遊技球の検知信号の入力に基づいて、遊技に係る抽選や制御を実行する。
主制御装置100は、遊技に係る抽選や制御を実行するため、乱数抽選手段(抽選手段)105、特別図柄用当否判定手段110、特別図柄用種類判定手段115、特別図柄用変動表示判定手段(変動パターン抽選手段)120、特別図柄変動表示制御手段130、乱数保留制御手段140、保留球乱数先判定手段145、当り遊技制御手段150、遊技モード制御手段160、普通図柄用当否抽選手段170、電動チューリップ制御手段180、払出制御手段190等を有する。
乱数抽選手段(抽選手段)105は、第1特別図柄または第2特別図柄に係る当りか否か(大当り遊技状態へ移行するか否か)を決定するための当否用乱数と、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bに停止表示させる特別図柄の停止表示パターン(例えば、複数の記号又は数値の組合せ)の種類を決定するため図柄種類用乱数と、特別図柄に係る変動パターングループを決定するための変動パターングループ決定乱数と、変動パターンモードを決定するための変動パターンモード決定乱数と、変動パターン決定乱数とを生成し、第1始動入賞口61または第2始動入賞口62への遊技球の始動入賞に基づいてそれら各乱数を抽出する。
なお、本実施形態の遊技機における「乱数」とは、ハードウェア乱数生成手段やソフトウェア乱数生成手段などにより、高速で複数の数値をループ的に更新させて発生させるとともに、所定センサに基づく検知タイミングに応じて1の数値(ランダム値)の抽出を可能とした擬似乱数(電子抽選)であるものとする。
特別図柄用当否判定手段110は、第1始動入賞口検知センサ91からの検知信号の入力を契機に、当該信号入力時の遊技状態(例えば、特図高確遊技モードまたは特図低確遊技モード)に基づいて当否判定を行うための第1特別図柄当否用テーブル(例えば、特図高確遊技判定用テーブル又は特図低確遊技用判定用テーブル)を決定し、当該第1特別図柄当否用テーブルを参照して抽出された第1特別図柄当否用乱数を判定し当否を決定する。
また、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力を契機に、当該信号入力時の遊技状態(例えば、特図高確遊技モードまたは特図低確遊技モード)に基づいて当否判定を行うための第2特別図柄当否用テーブル(例えば、特図高確遊技判定用テーブル又は特図低確遊技判判定用テーブル)を決定し、当該第2特別図柄当否用テーブルを参照して抽出された第2特別図柄当否用乱数を判定し当否を決定する。
特別図柄用種類判定手段115は、第1始動入賞口検知センサ91からの検知信号の入力に基づいて、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果及び遊技状態等に応じて、第1特別図柄の種類を判定するための第1特別図柄種類テーブル(例えば、当り停止表示用テーブル又は外れ停止表示用テーブル)を決定し、当該第1特別図柄種類テーブルを参照して抽出された図柄種類用乱数を判定し、停止表示される第1特別図柄を決定する。
また、特別図柄用種類判定手段115は、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力に基づいて、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果及び遊技状態等に応じて第2特別図柄の種類を判定するための第2特別図柄種類テーブルを決定し、当該第2特別図柄種類テーブルを参照して抽出された図柄種類用乱数を判定し、停止表示される第2特別図柄を決定する。
なお、本実施形態に係る遊技機で用いられる当りに係る特別図柄の種類は、2R特別図柄A、5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄Aの4種類であって、2R特別図柄Aは2ラウンド、5R特別図柄A、5R特別図柄Bは5ラウンド、15R特別図柄Aは15ラウンドの当り遊技に対応するようにそれぞれ設定されている。
特別図柄用変動表示判定手段(変動パターン抽選手段)120は、第1特別図柄表示装置40Aにおいて変動表示させる第1特別図柄、及び第2特別図柄表示装置41Aにおいて変動表示させる第2特別図柄に係る変動パターン(以下、特別図柄変動パターン、または変動パターンともいう)を決定する。本実施形態の遊技機においては、様々な遊技状態及び所定条件に基づいて変動パターンを決定付けるべく、当否判定、変動パターングループ及び変動パターンモード等の決定に基づいて、総合的に変動パターンを決定する。
変動パターンの判定(抽選)については、変動パターングループ、変動パターンモード及び変動パターン等(ノード)の関係をツリー構造(多分木)で表すことができる(図5参照)。
なお、図5に示すツリー図は、一遊技状態(例えば、特図高確遊技モード)の変動パターンの判定についてのノード同士の関係を示すものであって、遊技状態に応じて、最適な演出制御を実行すべく各ノード同士の関係が最適化されたものが設定されている。
図5に示すように、変動パターンの判定においては、特別図柄用当否判定手段110による当否判定結果(「当り」、「外れ」)が最も上位の根ノードであって、例えば、図5の120−01は、当りとする抽選確率(1/64)の設定状態を示すものであり、図5の120−02は、外れとする抽選確率(63/64)の設定状態を示すものである。
当該当否判定の結果の「当り」または「外れ」に応じて、子ノードとして連結している「当り保留球乱数グループ」または「外れ保留球乱数グループ」へ振り分けがされる。
また、振り分けられた「当り変動パターングループ」または「外れ変動パターングループ」は、保留球乱数の数に応じて振り分け先を定める個数範囲設定がされている。
図5の120−03は、当り保留球乱数グループにおいて、当りと判定されたタイミングにおける保留球乱数の設定個数に対応した値(0個〜8個)の設定状態を示すものである。
図5の120−04は、外れ保留球乱数グループにおいて、外れと判定されたタイミングにおける保留球乱数の設定個数に対応した値(0個〜8個)の設定状態を示すものである。
なお、本実施形態では、特図高確遊技モードの状態(予め定めた遊技状態、確変状態)であることを条件にして、第1特別図柄抽選に係る上限として定めた保留記憶個数(4個)と第2特別図柄抽選に係る上限として定めた保留記憶個数(4個)とを加算した最大の保留記憶個数(8個)の範囲ならば(すなわち、保留記憶個数に関係なく1:1で)、連結された子ノードの「当り変動パターングループ」または「外れ変動パターングループ」の何れかが決定されるようになっている。
従って、変動パターングループの種類(例えば、期待度の高い種類の演出とするか否か)の決定は上位のノード(先祖)である当否判定結果及び保留球乱数の数の影響を受ける。
本構成以外の場合において「保留球乱数の数に応じて振り分け先を定める個数範囲設定」は、記憶された保留球乱数の数に基づいて複数にグループ化されるものであっても良い。
例えば、保留球乱数が記憶可能な上限(例えば4)及び上限−1(例えば3)の保留記憶個数3個〜4個の範囲設定のグループαと、保留記憶個数2個〜0個の範囲設定のグループβに分ける。そして、グループαまたはグループβに連結させたそれぞれに対応する子ノードの「変動パターングループα」と「変動パターングループβ」に決定させることができる。
変動パターングループは、変動パターンモードの上位の属性を有し、当り変動パターングループまたは外れ変動パターングループが確定すると、確定した当否に応じた変動パターングループの子ノードである当否に応じた変動パターンモードの種類が決定するようになっている。
また、当否に応じた変動パターングループは、抽出された変動パターングループ決定乱数(乱数範囲)に対応して、複数種類設定されており、変動パターングループ記憶手段122に記憶されている。
図5の120−05は、当りと判定されたときの変動パターングループにおいて、変動パターングループ決定乱数に係る抽出値に対応した値(0〜9)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と当り変動パターングループにおける値との照合一致によって変動パターングループを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「当り変動パターンモード」を決定することができるようになっている。
図5の120−06は、外れと判定されたときの変動パターングループにおいて、変動パターングループ決定乱数に係る抽出値に対応した値(0〜9)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と外れ変動パターングループにおける値との照合一致によって変動パターングループを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「外れ変動パターンモード」を決定することができるようになっている。
なお本実施形態では、特図高確遊技モードの状態であることを条件にして、変動パターングループ決定乱数に係る抽出値に関係なく1:1の対応で、当否に基づいて1種類の「当り変動パターンモード」または1種類の「外れ変動パターンモード」へ振り分けられるようにしている。
変動パターンモードは、変動パターンの上位の属性を有し、当り変動パターンモードまたは外れ変動パターンモードが確定すると、確定した当否に応じた変動パターンモードの子ノードである当否に応じた変動パターンの種類が決定するようになっている。
また、当否に応じた変動パターンモードは、抽出された変動パターンモード決定乱数(乱数範囲)に対応して、複数種類設定されており、変動パターンモード記憶手段124に記憶されている。
図5の120−07は、当りと判定されたときの変動パターンモードにおいて、変動パターンモード決定乱数に係る抽出値に対応した値(0〜9)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と当り変動パターンモードにおける値との照合一致によって変動パターンモードを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「当り変動パターン」を決定することができるようになっている。
図5の120−08は、外れと判定されたときの変動パターンモードにおいて、変動パターンモード決定乱数に係る抽出値に対応した値(0〜9)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と外れ変動パターンモードにおける値との照合一致によって変動パターンモードを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「外れ変動パターン0〜外れ変動パターン4」を決定することができるようになっている。
なお、本実施形態では、特図高確遊技モードの状態であることを条件にして、変動パターンモード決定乱数に係る抽出値に関係なく1:1の対応で、当り判定の場合には1種類の「当り変動パターン(特殊変動パターン)」へ振り分けられるようにしている。外れ判定の場合には、変動パターン決定乱数に係る抽出値に応じて、変動パターンモードの種類が共通する「外れ変動パターン0〜外れ変動パターン4(特殊変動パターン)」の何れかへ振り分けられるようにしている。
このように、例えば、通常遊技状態(当選確率が1/400)から、特図高確遊技モード状態(当選確率が1/64)、即ち確変状態に移行したときに特殊変動パターンが選択されうるようにした場合、変動パターン抽選によって発展演出を表示しうる回数が最も多い第1特殊変動パターンまたは第2特殊変動パターンが決定される確率を6.25倍にして出現し易くすることができる。これにより遊技者は、期待感をもって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が向上する。
変動パターンは、上述のように特別図柄を変動表示させるための情報であって、図柄変動開始から図柄変動停止までの変動時間の概念が含まれている。
なお、詳細は後述するが、演出表示装置51に表示される演出図柄等を表示可能とする演出時間は変動時間と同一または略同一となるように設定されている。
従って、当否に応じた変動パターンが決定されることに伴い、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて特別図柄を変動表示させる当否に応じた変動時間が定まるようになっている。
また、当否に応じた変動パターンは、抽出された変動パターン決定乱数(乱数範囲)に対応して、複数種類設定されており、変動パターン記憶手段126に記憶されている。
図5の120−09は、当りと判定されたときの変動パターンにおいて、変動パターン決定乱数に係る抽出値に対応した63個の値(0〜62)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と当り変動パターンにおける値との照合一致によって変動パターンを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「当り演出パターン」(例えば、演出時間に対応する当りを示唆する演出態様)を決定することができるようになっている。
図5の120−10は、外れと判定されたときの各変動パターンにおいて、変動パターン決定乱数に係る抽出値に対応した63個の値(0〜36、37〜51、52〜58、59〜61、62)の設定状態を示すものである。このように設定することにより、当該抽出値と外れ変動パターンにおける値との照合一致によって変動パターンを振り分け可能とし、振分け先の連結された子ノードである「外れ演出パターン0〜外れ演出パターン4」(例えば、演出時間に対応する外れを示唆する演出態様)を決定することができるようになっている。
なお、本実施形態では、特図高確遊技モードの状態において、当り判定の場合には、変動パターン決定乱数に係る抽出値に関係なく1:1の対応で、1種類の「当り演出パターン」へ振り分けられるようにしている。従って、当り演出パターンの抽選の確率は、当り判定とする抽選確率(1/64)と同一確率(1/64)となるように設定されている。
また、特図高確遊技モードの状態における外れ変動パターン4とする決定条件において、変動パターン決定乱数に係る抽出値に対応した値を単一(62)とすることによって、外れ変動パターン4の変動パターン抽選確率は、当り判定とする抽選確率(1/64)と同一確率(1/64)となるように設定されている(詳細は後述する)。従って、外れ変動パターン4に連結している単一の子ノードである外れ演出パターン4も当り判定とする抽選確率(1/64)と同一確率(1/64)となるように設定されている。
当り演出パターン及び外れ演出パターン4の抽選確率を同一とすることによって、後述する発展演出の表示回数が最も多いときに係る後述する所定の導入態様の演出が表示された場合には、外れの際に選択される外れ変動パターン4(第1特殊変動パターン)か、当りの際に選択される当り演出パターン(第2特殊変動パターン)かの何れかが選択された確率を1/2とみなすことができる。即ち、当りの期待度(確率)が1/2と予想可能になるため、遊技者は発展演出に期待感をもって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が向上する。
なお、当り演出パターン及び外れ変動パターン4の変動パターン抽選の確率は、当否抽選における当り抽選確率と必ずしも同一である必要はなく、略同一となるようにしてもよい。
これは、例えば、変動パターンにおいて、出現頻度が極めて低く設定された(例えば、抽選確率0.1%)プレミアム演出等の変動パターンを設定した場合、確率を調整する為に外れ変動パターン4の変動パターン抽選の確率を「1/64(1.56%)−0.1%」としてもよい。この場合、当り判定とする抽選確率と同一の関係とはならないが、「同一」の場合の効果を奏しうる略同一の関係であり、略同一の関係であっても本発明の目的を達成できるからである。
また、「外れ変動パターン0〜外れ変動パターン4」は、外れ変動パターン0から外れ変動パターン4となるに従って、後述するようにステップアップ演出(発展演出の表示可能回数が互いに異なる演出)において、勝利する態様の演出(発展演出)回数が段階的に増加するように設定されている。また、「外れ変動パターン0〜外れ変動パターン4」の変動パターン抽選確率は、設定された勝利する態様の演出回数に反比例するように、1/2(予め定めた確率値)ずつ、段階的に低下するように設定されている。換言すると、図5に示す上段及び下段の外れ変動パターン(例えば、外れ変動パターン1と外れ変動パターン2)において、上段の変動パターン決定乱数に係る抽出値の範囲の大きさ(乱数個数)に対し、下段の変動パターン決定乱数に係る抽出値の範囲の大きさが約1/2(予め定めた確率値)ずつ小さくなる関係となるように設定されている。
具体的には、外れ変動パターン0(乱数個数;37個)>外れ変動パターン1(乱数個数;15個)>外れ変動パターン2(乱数個数;7個)>外れ変動パターン3(乱数個数;3個)>外れ変動パターン4(乱数個数;1個)の関係で段階的に選択され難くなる(抽選確率が低くなる)ように設定されている。
なお、詳細は後述するが、当り変動パターンと連結する子ノードの「当り演出パターン(第2特殊変動パターン)」と、外れ変動パターン4と連結する子ノードの「外れ演出パターン4(第1特殊変動パターン)」とは、変動パターンモードに係る演出の種類が共通するとともに、複数種類の発展演出のうち、一の発展演出から他の発展演出へ移行させて表示しうる移行回数が最多となる場合の移行契機において発展演出の前に共通の導入態様を表示するように設定されている。
さらに、外れ変動パターン0(移行回数:0回)<外れ変動パターン1(移行回数:1回)<外れ変動パターン2(移行回数:2回)<外れ変動パターン3(移行回数:3回)<外れ変動パターン4(移行回数:4回)の関係で、発展演出を表示しうる回数が段階的に多くなる態様となるように設定されている。
また、外れ変動パターン0(演出時間:5秒)<外れ変動パターン1(演出時間:5秒×2=10秒)<外れ変動パターン2(演出時間:5秒×3=15秒)<外れ変動パターン3(演出時間:5秒×4=20秒)<外れ変動パターン4(演出時間:5秒×5=25秒)の関係で、全回数に係る発展演出に基づく表示時間が段階的に長くなる態様となるように設定されている。即ち、移行契機から発展演出完了までに要する1回あたりの時間が例えば5秒となり、それぞれの発展演出を表示しうる回数が満了した時点で、演出時間が終了(抽選結果の報知となる図柄停止表示)するようなっている。
このように、発展演出を表示しうる回数が多い特殊変動パターンほど抽選され難くし、また、例えば、後述するように、遊技者による操作ボタンEの押下操作等(移行契機)に基づいて、発展演出の表示回数(発展分岐数)が増加する際、換言すると表示が継続する際に行う所謂発展の成功に係る演出が表示されるたびに、発展演出を表示しうる回数が最も少ない特殊変動パターン(第N特殊変動パターン)よりも抽選確率が低い特殊変動パターンが選択されていることを示唆することによって、遊技者はそのときの発展成功に係る導入演出に基づいて、実際上どの程度の期待度が向上したか把握し易くなって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が向上する。
なお、変動パターングループ、変動パターンモード及び変動パターンは、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応するように、第1特別図柄変動パターングループ、第1特別図柄変動パターンモード、第1特別図柄変動パターン、第2特別図柄変動パターングループ、第2特別図柄変動パターンモード、及び第2特別図柄変動パターンがそれぞれ設けられているが、区別せずに、1つの変動パターングループ、1つの変動パターンモード、及び1種類の変動パターンからなるようにしてもよい。
特別図柄用変動表示判定手段120は、特別図柄用当否判定手段110による当否判定結果及び保留記憶個数に応じて変動パターングループの振り分けをし、変動パターングループ決定乱数に基づいて変動パターングループ記憶手段122に記憶されている当り変動パターングループ(120−05)または外れ変動パターングループ(120−06)における複数種類の変動パターングループのうち、決定された変動パターングループにおける子ノードの範囲内において、1つの変動パターングループを決定する。
また、特別図柄用変動表示判定手段120は、変動パターンモード決定乱数に基づいて変動パターンモード記憶手段124に記憶されている当り変動パターンモード(120−07)または外れ変動パターンモード(120−08)における複数種類の変動パターンモードのうち、決定された変動パターングループにおける子ノードの範囲内において、1つの変動パターンモードを決定する。
また、特別図柄用変動表示判定手段120は、変動パターン決定乱数に基づいて変動パターン記憶手段126に記憶されている当り変動パターン(120−09)または外れ変動パターン0〜外れ変動パターン4(120−10)における複数種類の変動パターンのうち、決定された変動パターンモードにおける子ノードの範囲内において、1つの変動パターンを決定する。
特別図柄変動表示制御手段130は、特別図柄用当否判定手段110による当否判定の結果に基づいて、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて変動時間の概念を含む所定の変動パターンの変動表示(例えば、序列が定められた複数の記号又は数値を所定速度で順番に更新表示)をさせるための表示制御を行う。
特別図柄変動表示制御手段130は、決定した変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bにおいて第1特別図柄または第2特別図柄を所定時間変動表示させてから、上記当否の結果に応じた態様となるようにして第1特別図柄または第2特別図柄を停止させる制御を行う。
乱数保留制御手段140は、上述の大当り遊技の移行中、または第1特別図柄表示装置40Aまたは第2特別図柄表示装置40Bが第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示しているときに、第1始動入賞口検知センサ91または、第2始動入賞口検知センサ92からの検知信号の入力(保留球入賞)に基づいて乱数の抽出処理が発生した場合に、規定数となるまでは判定許可待ちの保留処理として当該抽出乱数(保留球乱数ともいう)を記憶する。乱数保留制御手段140により記憶された保留球乱数は、変動中の特別図柄の停止表示、又は当り遊技の終了に基づいて、入賞順で1つずつ処理の許可条件が満たされる度に1つずつ判定処理され、この判定に係る保留球乱数の記憶が消去される。なお、記憶可能な保留球乱数の数(規定数)は、第1始動入賞口検知センサ91に係る乱数処理の場合は「4」、第2始動入賞口検知センサ92に係る乱数処理の場合も「4」であって、合計「8」の保留球乱数を記憶することができる。
また、特別図柄用変動表示判定手段120は、特別図柄の変動表示を開始させるときに乱数保留制御手段140で記憶された保留球乱数の数に基づいて、上述の当り保留球乱数グループ(120−03)または外れ保留球乱数グループ(120−04)を選択することができる。
保留球乱数先判定手段145(仮判定手段)は、乱数保留制御手段140による保留球乱数の仮判定を行う。具体的には、新規に記憶する保留記憶に係る第1及び第2特別図柄抽選用の乱数(当り乱数)、第1または第2特別図柄表示抽選用の乱数(当り図柄乱数)、変動パターン抽選用の乱数(変動パターン乱数)等の仮判定を行う。即ち、当該保留記憶に係る遊技において、特図当りか否か、どの特図の停止表示パターンが選択されるか、どの変動パターン(変動時間の概念を含む)が選択されるかを仮判定する。
保留球乱数先判定手段145は、保留記憶が新たに記憶された更新状態の判定を行い、新規の保留記憶があった場合に、上記各種乱数の仮判定処理を行う。仮判定処理の結果コマンド(仮判定情報)はサブ制御装置200へ送信される。
なお、仮判定の結果は、特別図柄用当否判定手段110、特別図柄用種類判定手段115及び特別図柄用変動表示判定手段120による判定結果と同一となり、両者の判定の結果に差違はない。
当り遊技制御手段150は、特図当り時における特図当りの種類に基づいて、遊技者に有利な遊技状態において、アタッカ駆動装置66Bにおける開閉パターン(開閉回数、開放時間等)の制御を行い、獲得可能な払出し賞球の出玉量の増減を制御する。
具体的には、特図当り時における特図当りの種類が2Rに対応する2R特別図柄Aである場合にアタッカ装置66を2ラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供するものであり、特図当り時における特図当りの種類が5Rに対応する5R特別図柄A又は5R特別図柄Bである場合にアタッカ装置66を5ラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供するものであり、特図当り時における特図当りの種類が15Rに対応する15R特別図柄Aである場合にアタッカ装置66を15ラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供するものである。
遊技モード制御手段160は、特別図柄用種類判定手段115において抽選決定された第1特別図柄又は第2特別図柄の種類等に基づいて、大当り遊技状態の終了後に所定期間移行させる遊技状態に影響を与えるモード状態(移行遊技状態)の種類の決定(抽選)を行う。
ここでいう、モード状態は、複数種類設定されており、具体的は、特図当りが通常遊技状態時と比較して当選し易い「特図高確遊技モード」、特図当りが特図高確遊技モードと比較して当選し難い「特図低確遊技モード」、普図当りが通常遊技状態時と比較して当選し易い「普図高確遊技モード」、普図当りが普図高確遊技モードと比較して当選し難い「普図低確遊技モード」、又はこれら遊技モードの組合せ等である。
このモード状態の変化に基づいて、変動パターン及び演出パターンの選択に係る設定等及びそれらに依存する演出制御も変化する。
本実施形態の遊技機においては、特図低確遊技モード及び普図低確遊技モードを組み合わせた状態が「通常状態」であり、特図高確遊技モード及び普図低確遊技モードを組み合わせた状態が例えば「潜確状態」であり、特図低確遊技モード及び普図高確遊技モードを組み合わせた状態が例えば「時短状態」、特図高確遊技モード及び普図高確遊技モードは例えば上述の「確変状態」(突確を含む)である。
本実施形態の遊技機における確変には、確変遊技回数に制限がない、または、遊技機における最大遊技数(例えば、1万回)を制限設定とすることによって実質的に制限がないとみなすことができる単なる「確変」と、確変遊技回数に実質的な制限を設けた「ST確変(遊技数制限型確変)」とが設定されている。
さらに、ST確変状態(遊技数制限型確変状態の有限遊技期間)は、大当り遊技状態の終了後に遊技回数が予め設定されているもの(遊技回数設定型)と、確変遊技中に低確率移行抽選を実行して確変遊技数を制限するもの(モード転落抽選型)がある。
遊技回数設定型のST確変状態は、例えば、大当り遊技状態の終了後から76G(76回の入賞判定が行われたゲーム)のとなった場合に確変遊技を終了させる有限遊技期間が予め設定されており、ST確変遊技終了間際の残りのゲーム数(例えば、71G〜76Gの6G)において、後述する特殊演出を実行可能なSTファイナルチャンスゾーン(複数回の遊技に亘って抽選を継続させる特殊変動パターン抽選期間)を設ける。
このように、特殊演出を実行可能な遊技数を1遊技のみと限定せずに、複数回の遊技に亘って抽選を継続させる特殊変動パターン抽選期間とした場合には、特殊変動パターンが抽選されうる機会が複数回となることとになり、当該特殊変動パターン抽選期間を設定することにより、特殊変動パターンに係る演出が出現しないという統計的な期待感の低下を抑制できるようになる。
一方、モード転落抽選型のST確変状態は、1遊技(当否判定を行う1ゲーム開始)毎に遊技モード制御手段160による低確率移行抽選を行い、その結果、当否抽選確率状態の低確率状態への移行が決定した後、特別図柄の変動表示に係る報知処理において特殊演出を実行可能なSTファイナルチャンスゲーム(1回の遊技限定で抽選させる特殊変動パターン抽選遊技)を設ける。
普通図柄用当否抽選手段170は、スルーチャッカ検知センサ94からの検知信号に基づいて、乱数の抽出及び抽出した乱数の判定を行う普通図柄用当否抽選を実行する。また、普通図柄用当否抽選の結果、上記モード状態に対応した普通図柄を普通図柄表示装置41に所定時間、変動表示をさせた後、抽選の当否情報に対応した普通図柄の組み合わせを停止表示させる。
電動チューリップ制御手段180は、普通図柄用当否抽選手段170の普通図柄用当否抽選の結果、普図当りに当選した場合、電動チューリップ63のソレノイド63Bへの通電を行い、電動チューリップ63の1対の羽根部材63A(遊技球を誘導可能とする所定の可動部材)を当該普通図柄用当否抽選時のモード状態(普図低確遊技モードまたは普図高確遊技モード)に応じた開閉パターンとなるようにして開閉制御する。
払出制御手段190は、検知センサ91〜93、95等からの検知信号の入力に基づいて、各入賞口に予め対応付けられている賞球の払出個数に係る賞球信号を、払出制御装置300に送信する。
主制御装置100は、上記の各制御手段により処理された所定の結果を制御コマンドとしてサブ制御装置200へ送信する。
(サブ制御装置)
図4に示すように、サブ制御装置200は、演出パターン決定乱数抽出手段205、演出図柄変動表示制御手段(演出表示制御手段)210、ST確変遊技カウント手段220を備える。
演出パターン決定乱数抽出手段205は、後述する変動パターンモードの種類に応じた演出パターン(演出時間に対応し、当りまたは外れを示唆する演出態様)を決定するための演出パターン決定乱数を生成し、変動パターンの決定に基づいて1つの演出パターン決定乱数を抽出する。
演出図柄変動表示制御手段(演出表示制御手段)210は、演出表示装置51において変動表示させる演出図柄(第1演出図柄S1及び第2演出図柄S2を共通化した演出図柄)の変動表示パターン(以下、演出パターンという)を決定するとともに、当該演出パターンに基づいて演出図柄を変動表示させる制御を実行する。演出パターンには、第1演出図柄S1及び第2演出図柄S2やその背景の変動に係る情報がそれぞれ設定されている。
演出図柄変動表示制御手段210は、特別図柄用変動表示判定手段120により決定された変動パターンに基づいて、当該変動パターンと演出パターンとの対応関係を規定する複数種類の演出パターンテーブル215(当り演出変動表示用テーブル及び外れ演出変動表示用テーブル)から1つの演出パターンテーブル215を決定する。なお、本実施形態では、演出パターンテーブル215における1態様として、後述の特殊演出パターンテーブルが含まれることとする。
また、当該演出パターンテーブル215に基づいて抽出された演出パターン決定乱数を判定し、当選に対する期待度を示唆させる態様等の予告演出パターンに係る処理を決定する。
演出図柄変動表示制御手段210は決定された演出パターンに基づいて、第1演出図柄S1、第2演出図柄S2の変動表示(例えば、序列が定められた複数の記号又は数値を所定速度で順番にリールが回転するが如く更新表示)するとともに、特別図柄の変動時間の経過に伴って第1特別図柄、第2特別図柄の停止時期と略同期して、演出図柄を特別図柄用種類判定手段115の判定結果を示す態様で停止表示する演出図柄変動表示制御を実行する。即ち、変動パターンにおける変動時間は、実質的には演出図柄等を表示可能な演出時間と同一または略同一となるように設定されている。なお、演出図柄変動表示制御手段210は、演出の実行状況に基づいて予告演出パターンに係る出力表示制御することができる。
サブ制御装置200は、所定の期間(例えば、STファイナルチャンスゾーン)において、操作ボタンEの押下操作、換言すると、操作スイッチE1のON/OFFの有効化及び無効化制御する。操作スイッチE1のON/OFFが有効化された後、遊技者に押下操作されるか(操作スイッチE1からのON信号を受信するか)、または操作スイッチE1のON/OFFを有効化したときから所定期間経過した場合(操作スイッチE1のON/OFFを有効化したときから所定期間、操作スイッチE1からのON信号を受信しなかった場合)には押下操作されたもの判断して、操作ボタンEの押下操作が無効化される。
さらに、演出図柄変動表示制御手段210は、操作ボタンEの押下操作、または押下操作を有効化したときから所定期間経過したこと(移行契機)に基づいて、演出が変化しうる特殊演出パターン(演出図柄の変動表示から停止表示までの間に設定された初期契機時に表示する演出との間に演出的な継続性を有する発展演出を実行可能なパターン)に関する回数を、それぞれ回数が異なる複数の特殊演出パターンテーブル(図5の当り演出パターン、外れ演出パターン0〜外れ演出パターン4)を参照して決定する。演出図柄変動表示制御手段210は、この特殊演出パターンに基づいて特殊演出を表示制御する。
特殊演出パターンは、具体的には、操作ボタンEの押下操作の検知、または操作ボタンEの押下操作の有効時間経過に基づいて、互いに関連性のある演出として演出的な継続性を有する所定の演出態様へと段階的に演出を発展させ(変化させ)、大当り等を示唆するステップアップ演出等を表示可能なものがある。
本実施形態の遊技機では、演出図柄変動表示制御手段210は、ST確変状態におけるSTファイナルチャンスゾーン(ST確変状態において所定遊技数を行った状態)であることを条件として、特殊演出パターンに基づいて、遊技者の操作ボタンEの押下操作等に応じてステップアップ演出を表示制御する。
ST確変遊技カウント手段220は、主制御装置100から、大当り遊技状態の終了後から特別図柄の変動表示処理(ST確変遊技1G)毎に送信される変動パターンコマンドをカウントして、ST確変遊技回数を数え上げる。ST確変遊技カウント手段220が、ST確変遊技において71G〜76G間をカウントするとき、演出図柄変動表示制御手段210は、STファイナルチャンスゾーンとして、特殊演出パターンテーブルを演出パターンテーブルとして選択し、特殊演出パターンの抽選を行う。
このように、演出図柄変動表示制御手段210により、ST確変遊技の終了契機前の残り所定遊技区間(71G〜76G間)に特殊演出パターンの抽選を実行することによって、遊技進行に基づいてST確変遊技が終了してしまうという焦燥感と相俟って特殊変動パターンに係る演出展開の注目度をより向上させることができるようになる。
(払出制御装置)
払出制御装置300は、ハンドル7の回動操作量に対応して増減する発射ボリューム(可変抵抗器)7Aからの入力に基づいて所定の強度で遊技球が発射されるように発射装置7Bを駆動制御するようになっている。
また、払出制御装置300には、ハンドル7の円周上に設けられた発射停止スイッチ7Cやハンドル7に配設され、ハンドル7の回転操作が有効となる条件とするハンドル7の表面接触検出を行うためのタッチセンサ7Dが接続されている。
(STファイナルチャンスゾーンにおける変動表示及び演出表示に係る制御)
STファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出パターンに係る演出について説明する。
上述の通り、STファイナルチャンスゾーンは、大当り遊技状態の終了後から開始するST確変遊技において71G〜76G間、換言すると、ST確変遊技終了前6G間おいて、特殊演出を実行することによって、遊技者が、確変遊技が終了してしまう焦燥感だけではなく、大当りへの期待を高めることができる遊技区間である。
図6に示すように、STファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出パターンに係るステップアップ演出(発展演出の表示可能回数が異なる演出)は、例えば、カジノのディーラーと遊技者とが投下等されたコインの表裏を予想する勝負を行うダブルアップシステムを採用したものがある。コインの表裏を予想する態様から当該勝敗の結果は1/2(表裏)となり、勝利する度に演出がステップアップ(演出図柄の変動表示から停止表示までの間に設定された初期契機の際に表示される演出との間に演出的な継続性を有する発展演出を表示)し、5回勝利すると大当りとなるようになっている。なお、勝負の結果を表示する前には、コイントス演出(所定の導入態様)が表示されるようになっている。
大当りに対する信頼度も勝利する度に上昇し、4回勝利することによって50%となるように設定されている。具体的には、1回の勝利で6.25%、2回の勝利で12.5%、3回の勝利で25%、4回の勝利で50%というように信頼度がダブルアップ(2倍ずつ上昇)するようになっている(図9参照)。大当りの信頼度については詳細を後述する。
なお、最終回数(例えば、5回)−1回(例えば、4回)の勝利で50%となれば、最終回数−1回よりも前(例えば、0回〜3回)の勝利においては、信頼度を適宜変更して勝利に応じた信頼度の上昇率を変更してもよい。
また、STファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出パターンは、当否抽選の結果が外れに係る「外れ演出パターン0〜4」と、当否抽選の結果が当りに係る「当り演出パターン」とが設定されている(図5等参照)。なお、外れ演出パターン1〜4及び当り演出パターンは、演出の開始時に共通開始演出(初期契機の際に表示される演出)が表示される。共通開始演出は、例えば、対戦するディーラーやそのディーラーのプロフィール等を表示するものとしてもよい。
図6を参照しながら、「外れ演出パターン0〜4」及び「当り演出パターン」に基づく演出の流れについて説明する。
「外れ演出パターン0」は、(初期契機となっても)共通開始演出が表示されず、または一部のみ表示された後、所定の導入演出から開始する(発展する)勝負演出前に演出が終了して外れを報知(外れを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する(大当りの信頼度0%)。
「外れ演出パターン1」は、(初期契機に基づいて)共通開始演出が表示された後、1回目の勝負を示唆する所定の導入演出において勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(1回目)を促す演出後、コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第1ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(6.25%)を示唆するための報知をする。
次の2回目の勝負を示唆する所定の導入演出において勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(2回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに敗北した演出を表示するとともに外れを報知(外れを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する。
従って、外れ演出パターン1は、ディーラーに1勝した時点で、後の継続的な発展演出に基づいて2勝、3勝、4勝、5勝する可能性(現状の特殊演出が、発展演出を少なくとも2回(1勝+1負)表示し得る演出パターンのうち、変動パターン抽選確率が予め定められた確率値ずつ段階的に低下している外れ演出パターン1〜4、当り演出パターンに基づくものである可能性)があることの期待を持たせるが、ディーラーに1勝した後に負ける結果として、外れ報知とする演出態様である。
「外れ演出パターン2」は、(初期契機に基づいて)共通開始演出が表示された後、1回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(1回目)を促す演出後、コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第1ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(6.25%)を示唆するための報知をする。
次の2回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(2回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第2ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(12.5%)を示唆するための報知をする。
更に次の3回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(3回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに敗北した演出を表示するとともに外れを報知(外れを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する。
従って、外れ演出パターン2は、ディーラーに2勝までした時点で、後の継続的な発展演出に基づいて3勝、4勝、5勝する可能性(現状の特殊演出が、発展演出を少なくとも3回(2勝+1負)表示し得る演出パターンのうち、変動パターン抽選確率が予め定められた確率値ずつ段階的に低下している外れ演出パターン2〜4、当り演出パターンに基づくものである可能性)のあることの期待を持たせるが、ディーラーに2勝した後に負ける結果として、外れ報知とする演出態様である。
「外れ演出パターン3」は、(初期契機に基づいて)共通開始演出が表示された後、1回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(1回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第1ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(6.25%)を示唆するための報知をする。
次の2回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(2回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第2ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(12.5%)を示唆するための報知をする。
更に次の3回目勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(3回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第3ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(25%)を示唆するための報知をし、次の4回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(4回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに敗北した演出を表示するとともに外れを報知(外れを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する。
従って、外れ演出パターン3は、ディーラーに3勝までした時点で、後の継続的な発展演出に基づいて4勝、5勝する可能性(現状の特殊演出が、発展演出を少なくとも4回表示し(3勝+1負)得る演出パターンのうち、変動パターン抽選確率が予め定められた確率値ずつ段階的に低下している外れ演出パターン3〜4、当り演出パターンに基づくものである可能性)のあることの期待を持たせるが、ディーラーに3勝した後に負ける結果として、外れ報知とする演出態様である。
「外れ演出パターン4(第1特殊変動パターン)」は、(初期契機に基づいて)共通開始演出が表示された後、1回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(1回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第1ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(6.25%)を示唆するための報知をする。
次の2回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(2回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第2ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(12.5%)を示唆するための報知をする。
更に次の3回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(3回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第3ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(25%)を示唆するための報知をし、次の4回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(4回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第4ステップアップ演出)を表示するとき(発展演出の表示回数が最多となる場合の移行契機時)、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(50%)を示唆するための報知(第1特殊変動パターン、または第2特殊変動パターンのいずれかが選択されている確率が1/2となったことを示唆する導入態様を表示)をする。
そして、最後の5回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を示唆(抽選確率が低下する旨の示唆)する画像を表示し、操作ボタンEの押下操作(5回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、敗北した演出を表示するとともに外れを報知(外れを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する。
従って、外れ演出パターン4は、ディーラーに4勝までした時点で、後の継続的な発展演出に基づいて5勝する可能性(現状の特殊演出において、発展演出を少なくとも5回表示し(4勝+1負)得る演出パターンのうち、変動パターン抽選確率が予め定められた確率値ずつ段階的に低下している外れ演出パターン4または当り演出パターンに基づくものである可能性)のあることの期待を持たせるが、ディーラーに4勝した後に負ける結果として、外れ報知とする演出態様である。
「当り演出パターン(第2特殊変動パターン)」は、(初期契機に基づいて)共通開始演出が表示された後、1回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を表示し、操作ボタンEの押下操作(1回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第1ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(6.25%)を示唆するための報知をする。
次の2回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を表示し、操作ボタンEの押下操作(2回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第2ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(12.5%)を示唆するための報知をする。
更に次の3回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を表示し、操作ボタンEの押下操作(3回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第3ステップアップ演出)を表示するとともに、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(25%)を示唆するための報知をし、次の4回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を表示し、操作ボタンEの押下操作(4回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、ディーラーに勝利した演出(第4ステップアップ演出)を表示するとき(発展演出の表示回数が最多となる場合の移行契機時)、大当りの信頼度が予め定められた確率値が向上したこと(50%)を示唆するための報知(第1特殊変動パターン、または第2特殊変動パターンのいずれかが選択されている確率が1/2となったことを示唆する導入態様を表示)をする。
そして、最後の5回目の勝負を示唆する所定の導入態様に基づいて勝利確率(1/2)を表示し、操作ボタンEの押下操作(5回目)を促す演出後、(移行契機に対応させて)コイントス演出を表示して、勝利した演出を表示するとともに大当りを報知(当りを報知する特別図柄の停止態様の表示)して特殊演出を終了する。
従って、当り演出パターンは、ディーラーに4勝までした時点で、後の継続的な発展演出に基づいて5勝する可能性(現状の特殊演出において、発展演出を少なくとも5回表示し(4勝+1負)得る演出パターンのうち、変動パターン抽選確率が予め定められた確率値ずつ段階的に低下している外れ演出パターン4または当り演出パターンに基づくものである可能性)のあることの期待を持たせた後にディーラーに5勝した結果として、当り報知とする演出態様である。
(STファイナルチャンスゾーンにおける演出パターン判定)
次に、図5を参照して、STファイナルチャンスゾーンにおける演出パターン判定について説明する。
根ノードである確変遊技(ST確変遊技)における大当りに係る当否抽選の確率は、当り「1/64」、外れ「63/64」となっている。
当否抽選の結果、当りの場合は、特別図柄用変動表示判定手段120は、保留球乱数の数(0〜8個)に関わらず、当り保留球乱数グループを選択し、抽出された当り変動パターングループ決定乱数(0から9の10の乱数値が設定されている。)のいずれにも関わらず、当り変動パターングループを選択し、抽出された当り変動パターンモード決定乱数(0から9の10の乱数値が設定されている。)のいずれにも関わらず、当り変動パターンモードを選択する。即ち、STファイナルチャンスゾーンにおいて当否抽選の結果が当りの場合は、特別図柄用変動表示判定手段120は、当り保留球乱数グループ、当り変動パターングループ、及び当り変動パターンモードを100%の確率で選択する。
同じく外れの場合は、特別図柄用変動表示判定手段120は、保留球乱数の数(0〜8個)に関わらず、外れ保留球乱数グループを選択し、抽出された外れ変動パターングループ決定乱数(0から9の10の乱数値が設定されている。)のいずれにも関わらず、外れ変動パターングループを選択し、抽出された外れ変動パターンモード決定乱数(0から9の10の乱数値が設定されている。)のいずれにも関わらず、外れ変動パターンモードを選択する。即ち、STファイナルチャンスゾーンにおいて当否抽選の結果が外れの場合は、特別図柄用変動表示判定手段120は、外れ保留球乱数グループ、外れ変動パターングループ、及び外れ変動パターンモードを100%の確率で選択する。
従って、当否抽選の結果にかかわらず、例えば、作動保留球数が例えば上限(4個または8個)の場合であっても、遊技を滞りなく終了させるために変動時間を短くし、早く演出を終了させるような変動パターンが選択されることはなく、所定時間以上の変動時間が設定された変動パターンを決定することにより、遊技者に対してSTファイナルチャンスゾーンの演出を十分堪能させることが可能となる。
変動パターンモードの下位ノードである変動パターンは、当否抽選の結果が当りの場合、1つの当り変動パターンが設定されているため、抽出された変動パターン決定乱数(0〜62の63の乱数値が設定されている(図7参照)。)のいずれにも関わらず、特別図柄用変動表示判定手段120により100%の確率で当り変動パターン(第2特殊変動パターン)が選択されるようになっている。
一方、当否抽選の結果が外れの場合は、複数種類の変動パターンが設定されている。図8に示すように、外れに係る変動パターン決定乱数(0〜62の63の乱数値が設定されている。)のうち、抽出された変動パターン決定乱数が0〜36の場合には外れ変動パターン0が選択され(抽選確率37/63)、抽出された変動パターン決定乱数が37〜51の場合には外れ変動パターン1が選択され(抽選確率15/63)、抽出された変動パターン決定乱数が52〜58の場合には外れ変動パターン2が選択され(抽選確率7/63)、抽出された変動パターン決定乱数が59〜61の場合には外れ変動パターン3が選択され(抽選確率3/63)、抽出された変動パターン決定乱数が62の場合には外れ変動パターン4(第1特殊変動パターン)が選択される(抽選確率1/63)ようになっている。
従って、当り変動パターン(第2特殊変動パターン)の合算抽選確率は1/64(1/64×1×1×1×1)となり、外れ変動パターン0の合算抽選確率は37/64(63/64×1×1×1×37/63)、外れ変動パターン1の合算抽選確率は15/64(63/64×1×1×1×15/63)、外れ変動パターン2の合算抽選確率は7/64(63/64×1×1×1×7/63)、外れ変動パターン3の合算抽選確率は3/64(63/64×1×1×1×3/63)、外れ変動パターン4(第1特殊変動パターン)の合算抽選確率は1/64(63/64×1×1×1×1/63)となる。
演出パターンは、上位ノードの変動パターンの決定に依存する。即ち、当り変動パターンが選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数(図示省略)に関わらず、当り演出パターンが選択される。外れ変動パターン0が選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数に関わらず、外れ演出パターン0が選択される。外れ変動パターン1が選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数に関わらず、外れ演出パターン1が選択される。外れ変動パターン2が選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数に関わらず、外れ演出パターン2が選択される。外れ変動パターン3が選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数に関わらず、外れ演出パターン3が選択される。外れ変動パターン4が選択されているときは、抽出された演出パターン決定乱数に関わらず、外れ演出パターン4が選択される。
従って、演出パターンの選択確率は、上記の対応する変動パターンの合算抽選確率と等しい。
(大当りの信頼度)
図9を参照して、特殊変動パターンにおけるステップアップ演出(発展演出)に係る大当りの信頼度について説明する。
本実施形態の遊技機においては、特殊変動パターンにおけるステップアップ演出(発展演出)に係る大当りの信頼度は、当り変動パターンの合成抽選確率と外れ変動パターンの合成抽選確率との関係等により算出している。
共通開始演出が表示されない、または一部のみしか表示されない場合の大当りの信頼度は、当り変動パターンでは必ず共通開始演出が完全に表示されるため、0%とする。
第1ステップアップ演出の信頼度は、第1ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン1の合成抽選確率である15/64と、当り変動パターンの合成抽選確率である1/64との共通する分母を払って、分子の15(外れ)及び1(当り)の関係から、1/16(6.25%)とする。
第2ステップアップ演出の信頼度は、第2ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン2の合成抽選確率である7/64と、当り変動パターンの合成抽選確率である1/64との共通する分母を払って、分子での7(外れ)及び1(当り)の関係における当選確率として、1/8(12.5%)とする。
第3ステップアップ演出の信頼度は、第3ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン3の合成抽選確率である3/64と、当り変動パターンの合成抽選確率である1/64との共通する分母を払って、分子の3(外れ)及び1(あたり)の関係における当選確率として、1/4(25%)とする。
第4ステップアップ演出の信頼度は、第4ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン4の合成抽選確率である1/64と、当り変動パターンの合成抽選確率である1/64との共通する分母を払って、分子の1(外れ)及び1(あたり)の関係における当選確率として、1/2(50%)とする。
即ち、第4ステップアップ演出が実行された時点で、外れ演出パターン4または当り演出パターンのいずれかが選択されていることとなり、1/2の(信頼度)確率で大当りとなる。遊技者は、演出表示されるディーラーとの勝負(勝利確率1/2)と、遊技における大当りの期待度(1/2)と重ね合わせて、勝負演出に参加しつつ大当りを期待しながら遊技を行うことができる。
(STファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出パターン判定フロー)
図10を参照して、STファイナルチャンスゾーンにおける特殊演出パターン判定の流れを説明する。
ST確変遊技カウント手段220によりST確変遊技において71G〜76G間をカウントするとき、換言すると遊技状態がSTファイナルチャンスゾーンのとき(S100でYES)、特別図柄用当否判定手段110による当否抽選の結果、当選しなかった場合(S110でNO)、特別図柄用変動表示判定手段120は外れの変動パターン抽選を実行する(S120)。抽選の結果、外れ変動パターン0が選択された場合(S130でYES)、演出図柄変動表示制御手段210は外れ演出パターン0を選択する(S140)。外れ変動パターン0が選択されず(S130でNO)、外れ変動パターン1が選択された場合(S150でYES)、演出図柄変動表示制御手段210は外れ演出パターン1を選択する(S160)。外れ変動パターン1が選択されず(S150でNO)、外れ変動パターン2が選択された場合(S170でYES)、演出図柄変動表示制御手段210は外れ演出パターン2を選択する(S180)。外れ変動パターン2が選択されず(S170でNO)、外れ変動パターン3が選択された場合(S190でYES)、演出図柄変動表示制御手段210は外れ演出パターン3を選択する(S200)。外れ変動パターン3が選択されず(S190でNO)、外れ変動パターン4が選択された場合(S210でYES)、演出図柄変動表示制御手段210は外れ演出パターン4を選択する(S220)。
一方、当否抽選の結果、当選した場合(S110でYES)、特別図柄用変動表示判定手段120は当り変動パターンを選択し(S230)、演出図柄変動表示制御手段210は当り演出パターンを選択する(S240)。
(特殊演出パターンにおける操作ボタンEに係る演出制御フロー)
図11を参照して、特殊演出パターンにおける操作ボタンEに係る演出制御の流れを説明する。
演出図柄変動表示制御手段210は、当り演出パターンまたは外れ演出パターン0〜4のいずれかを選択した場合(S300でYES)で、共通開始演出が表示されたとき(S310でYES)、操作ボタンEに係る押下操作を有効化する(S320)。
演出図柄変動表示制御手段210は、演出表示装置51に、勝率が1/2である旨を表示し(S330)、操作ボタンEの押下操作を促す旨の演出を表示する(S335)。その後、操作ボタンEが押下操作された場合(S340でYES)、操作ボタンEに係る押下操作を無効化する(S350)。一方、操作ボタンEが押下操作されなかった場合(S340でNO)であっても、操作ボタンEに係る押下操作を有効化してから所定期間経過したとき(S345でYES)、操作ボタンEに係る押下操作を無効化する(S350)。
操作ボタンEの押下操作、または操作ボタン有効化から所定期間経過を契機に、演出図柄変動表示制御手段210は、演出パターンに基づく勝利または敗北を示唆する演出を演出表示装置51に表示する(S360)。その後、勝利を示唆する演出が5回表示されていない場合、または敗北を示唆する演出が表示されていない場合(S370でYES)は、S320(操作ボタンEに係る押下操作を有効化する)に戻る。一方、勝利を示唆する演出が5回表示された場合、または敗北を示唆する演出が表示された場合(S370でNO)、当否抽選の結果を示唆する演出表示をする(S380)。即ち、勝利を示唆する演出後は当否抽選に当選した旨の演出表示を行い、敗北を示唆する演出後は当否抽選にはずれた旨の演出表示を行う。
なお、外れ演出パターン0〜4または当り演出パターンのいずれも選択されなかった場合(S300でNO)、または、操作ボタンEに係る演出制御は終了する。また、当り演出パターンまたは外れ演出パターン0〜4のいずれかを選択した場合(S300でYES)で、共通開始演出が表示されなかった場合(S310でNO)は、外れ変動パターン0が選択されており、当否抽選の結果、外れたことを示唆する演出表示をする(S380)。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態の遊技機に対して、次のような変形や変更を施すことが可能である。なお、上述の本発明の一実施形態、及び下記変形例におけるそれぞれの構成要件及び遊技上の条件等を組み合わせることが可能である。
また、変形例で説明する構成要件以外は、上記の実施例の構成要件と同様のものを採用する。また、上記実施例において説明した構成要素であっても、変形例において機能が拡充したものについては、改めてその説明をしている。
(変形例1)
保留球乱数先判定手段145による、選択されるべき変動パターンついての保留球乱数の仮判定の結果に基づいて、演出図柄変動表示制御手段210は、当該変動パターンに係る予告演出を表示する。
例えば、仮判定された変動パターンが、第4ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン4や当り変動パターン等の当りの期待度が高い演出を実行可能な変動パターンの場合に、演出表示装置51の表示領域A1または表示領域A2に、通常とは異なるような態様で保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う。
また、保留球乱数先判定手段145による、大当り遊技に係る当否の仮判定の結果に基づいて、演出図柄変動表示制御手段210は、当該変動パターンに係る予告演出を表示してもよい。例えば、当りと仮判定された場合、演出表示装置51の表示領域A1または表示領域A2に、通常とは異なるような態様で保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う。
例えば、当り期待度が低い第1ステップアップ演出のみを実行可能な外れ変動パターン1を仮判定した場合は、灰色のコイン図柄を表示し、当り期待度が高い第4ステップアップ演出を実行可能な外れ変動パターン4を仮判定した場合は、金色や赤色のコイン図柄を表示する。このように、通常とは異なるような態様で保留球乱数が記憶された旨を表示することによって、遊技者は大当りの期待感をもって、当該保留球乱数に係る遊技を行うことができる。
以下に変形例1における遊技機に係る発明に必要な構成要素について説明する。
遊技機1は、遊技球が流下可能な遊技領域31を有する遊技盤30と、遊技領域31に設けられ遊技球が入賞可能な始動入賞口61、62と、遊技球の始動入賞口61、62への入賞を契機に、遊技者が有利となりうる当り遊技に係る当否抽選を実行可能な乱数抽選手段105と、当否抽選の結果を表す特別図柄を変動表示及び停止表示させる特別図柄表示制御手段130と、当否抽選結果に基づいて、複数種類の変動パターンから一つの変動パターンを選択するための抽選を行う変動パターン抽選手段120と、変動パターンに基づいて演出図柄を変動表示させ、当否抽選の結果に応じて変動表示させた演出図柄を停止表示させる演出表示制御手段210と、特別図柄の変動表示中、または当り遊技の移行中において、遊技球が始動入賞口61、62へ入賞した場合、抽選手段による抽選に係る判定は即座に実行されず、遊技球が始動入賞口61、62へ入賞した際の抽選時に取得され保留される入賞情報に基づいて、当り遊技に係る当否、及び/または選択されるべき変動パターンを、始動入賞口61、62への遊技球入賞時に仮判定する仮判定手段145とを備える。
変動パターン抽選手段120は、確変状態等の予め定めた遊技状態において、複数種類の変動パターンのうち、演出図柄の変動表示から停止表示までの間に設定された初期契機に基づいて、初期契機の際に表示される演出との間に演出的な継続性を有する発展演出を表示しうる回数がそれぞれ異なり、かつ一回ごとの発展演出に係る移行契機に対応させて発展演出の表示態様とは異なる所定の導入態様を表示してから発展演出を表示しうる複数種類の特殊変動パターンから1つの特殊変動パターンを抽選する。
前記特殊変動パターンは、乱数抽選手段105による当否抽選の結果が外れの際にのみ選択され、前記発展演出を表示しうる回数が最も多い第1特殊変動パターンと、当該当否抽選の結果が当りの際にのみ選択され、第1特殊変動パターンと前記発展演出を表示しうる最も多い回数が同一に設定された第2特殊変動パターンとを含む。
第1特殊変動パターンが選択される変動パターン抽選確率及び前記第2特殊変動パターンが選択される変動パターン抽選確率を、予め定めた遊技状態における当り遊技に係る当否抽選確率と同一または略同一とする。
演出表示制御手段210は、発展演出の表示回数が最多となる場合の移行契機に基づいて、変動パターンの選択において第1特殊変動パターン、または第2特殊変動パターンのいずれかが選択されている確率が1/2となったことを示唆するための所定の導入態様を表示してから発展演出へと変化させるように演出表示しうるようにしたものであって、演出表示制御手段210は、仮判定の結果が事前に得られることに基づいて特殊変動パターンに基づく発展演出を表示しうる回数が予め定めた回数以上となる場合に、当該回数の示唆に係る予告報知を現状の特別図柄の変動中の所定タイミングにおいて実行する。
変形例1における遊技機の構成によれば、現状の変動パターンに基づく特別図柄の変動表示中において、所謂保留球による先判定(仮判定)をすることができ、これにより保留球乱数に基づいて特殊変動パターンに係る発展演出の表示回数の推測が可能となるため、例えば、先判定した結果、発展演出の表示回数が最も多い特殊変動パターンが選択される場合、当りの期待度が高いことを示唆するような予告演出を、所謂保留球に基づく特殊変動パターンによる演出が実行される前に実行することによって、遊技者は次回の遊技(演出)に対しても期待感をもって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が向上する。