JP6014287B1 - 同期放送システム、配信装置、送信装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示の別の態様に係る送信装置は、受信部と、送信側基準取得部と、付加情報分離部と、付加タイミング抽出部と、遅延算出部と、遅延ゆらぎ算出部と、遅延調整部と、放送波送信部とを備える。なお、これら各部は、上述の同期放送システムを構成する送信装置の各部と同様のものである。
[1.システム構成]
図1に示す同期放送システム1は、演奏所に設置される配信装置2と複数の送信所のそれぞれに設置される送信装置3、4を備える。配信装置2は、IEC60958等により標準化されているAES/EBU規格のフォーマット(以下「AES/EBUフォーマット」という)の音声フレームを、各伝送網を介して各送信装置3、4に配信する。送信装置3は伝送網Aを介して受信した音声フレームから抽出した音声信号に従って、送信装置4は伝送網Bを介して受信した音声フレームから抽出した音声信号に従って、同期放送を行う。なお、図では、送信装置3、4を備えているが、送信装置を3つ以上備えていてもよい。また、伝送網A、伝送網Bは、例えばATM伝送網、IP伝送網などで構成されるが、これらに限定されるものではない。
AES/EBUフォーマットは、音声信号をデジタルデータに変換された音声データを順次送信するためのフォーマットである。図2に示すように、最小単位のサブフレームは、32ビットで構成され、4ビットのプリアンブル、4ビットの補助データ、20ビットの音声データ、以下各1ビットの妥当性表示フラグ(V)、ユーザデータ(U)、チャネルステータス(C)、パリティビット(P)からなる。なお、補助データは、音声データが24ビットで表される場合に使用される。但し、音声データは、フレーム中の27ビット目側がMSBとなるように格納される。
一つのフレームを構成する二つのサブフレームは、ステレオ音声の左チャネルのデータ伝送に使用するチャネル1と、ステレオ音声の右チャネルのデータ伝送に使用するチャネル2とからなる。つまり、フレームの伝送スピードは、音声データのサンプリング周波数の64倍となる。サンプリング周波数は、例えば、48kHz、44.1kHz、32kHzの中から選択される。以下では、音声信号をサンプリングした音声データの系列を総称する場合に音声信号ともいう。音声信号以外の信号についても同様である。また、以下では、数値を用いた具体的な説明をする場合、サンプリング周波数が48kHzであるものとする。
図1に戻り、配信装置2は、音声フレーム生成部21と、配信側基準取得部22と、同期情報付加部23と、配信部24と、IP伝送送信部25と、IP伝送送信部26とを備える。配信装置2は、その全部をハードウェアによって実現してもよいし、少なくとも一部を、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、非遷移的実体的記録媒体ともいう)を有する周知のマイクロコンピュータが実行する処理によって実現してもよい。この場合、マイクロコンピュータが実現する各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
同期情報付加部23は、図3に示すように、デジタル音声入力部231と、時刻情報生成部232と、同期信号生成部233と、同期化信号生成部234と、同期化信号付加部235とを備える。
送信装置3は、IP伝送受信部31と、送信側基準取得部32と、遅延同期部33と、変調送信部34と、アンテナ35とを備える。送信装置3は、配信装置2と同様に、その全部をハードウェアによって実現してもよいし、少なくとも一部を、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、非遷移的実体的記録媒体ともいう)を有する周知のマイクロコンピュータが実行する処理によって実現してもよい。この場合、マイクロコンピュータが実現する各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
遅延同期部33は、図10に示すように、付加情報分離部331と、時刻情報復調部332と、位相検出部333と、伝送路遅延検出部334と、遅延ゆらぎ検出部335と、遅延調整部336とを備える。
同期放送システム1において、配信装置2は、音声フレームを用いて各送信装置3,4に向けて音声データを配信する。この音声データは、図11に示すように、サンプリング周期Ts(=1/Fs)の一定間隔で配信装置2から送信される。各音声データは、伝送経路に応じた伝送路遅延を受けて送信装置3,4で受信される。また、送信装置3,4で受信される各音声データの受信間隔は一定とはならず、付加タイミングを基点としたサンプリング周期Ts毎のタイミングである規定タイミングに対して前後する遅延ゆらぎを有したものとなる。なお、遅延ゆらぎは、伝送装置25,26,31,41での処理時間や伝送路中の中継器での処理時間が、伝送路の負荷状況等によってばらつくことによって生じる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(6a)同期放送システム1によれば、伝送路の相違によって生じる送信装置3,4毎に異なった伝送路遅延時間Dだけでなく、一つの送信装置3,4に対する伝送であっても個々の音声データ間で異なる遅延ゆらぎ時間Δτも含めて遅延調整が行われる。このため、各送信装置3,4からの放送波に使用される音声信号の波形、および、その音声信号の出力タイミングを、いずれも精度よく一致させることができる。
同期放送システム1による遅延の調整機能を、図12に示す実験用システムを用いて測定した結果について説明する。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
Claims (7)
- デジタル化された音声信号を配信する配信装置と、
前記配信装置から配信された前記音声信号を用いて予め指定された周波数の搬送波を変調した電波を同一タイミングで送信することで、同一周波数を用いた同期放送を実施する複数の送信装置と、
を備え、
前記配信装置は、
既存の標準時刻を表す時刻情報によって特定される一定周期のタイミングである基準タイミングを取得する配信側基準取得部と、
予め設定された音声帯域以外の周波数を有し、前記配信側基準取得部にて取得された基準タイミングに同期した同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記配信側基準取得部にて取得された基準タイミングを表すタイミング情報および前記同期信号生成部にて生成された同期信号の位相を表す位相情報を、前記音声信号に付加する信号付加部と、
前記信号付加部により前記タイミング情報および前記位相情報が付加された音声信号を、前記基準タイミングに同期したタイミングでサンプリングした音声データの系列として、前記複数の送信装置に配信する配信部と、
を備え、
前記送信装置は、
前記配信装置から配信された前記音声データの系列を受信する受信部と、
前記配信側基準取得部と同じ基準タイミングを取得する送信側基準取得部と、
前記受信部にて受信された前記音声データの系列から前記タイミング情報および前記位相情報を分離する付加情報分離部と、
前記付加情報分離部にて分離された前記タイミング情報から特定されるタイミングである付加タイミングを抽出する付加タイミング抽出部と、
前記送信側基準取得部にて取得された基準タイミングから、前記付加タイミング抽出にて抽出された付加タイミングまでの時間である伝送路遅延時間を求める伝送路遅延検出部と、
前記配信装置にて前記音声データのそれぞれに対応付けられる前記基準タイミングを基点とした前記同期信号の位相を基本位相とし、前記付加情報分離部にて分離された前記位相情報が示す位相を検出位相とし、前記付加タイミングを基点とした前記音声データのサンプリング周期毎のタイミングを規定タイミングとして、前記受信部にて受信された音声データ毎に、前記基本位相と前記検出位相の位相差から、前記規定タイミングに対する前記音声データの受信タイミングのずれ量である遅延ゆらぎ時間を求める遅延ゆらぎ検出部と、
前記配信装置から前記送信装置への配信の過程で発生し得る遅延の最大値以上に設定された設定遅延時間から、前記伝送路遅延時間と前記遅延ゆらぎ時間の合計値を減じた時間を調整遅延時間として、前記音声データ毎に、該音声データの受信タイミングを前記調整遅延時間だけ遅延させる遅延調整部と、
前記遅延調整部にて個々の音声データの遅延が調整された音声信号を用いて前記同期放送に用いる放送波を生成して送信する放送波送信部と、
を備える同期放送システム。 - 請求項1に記載の同期放送システムであって、
前記同期信号の周波数は、前記音声信号のサンプリング周波数の1/2以下である、同期放送システム。 - 請求項1または請求項2に記載の同期放送システムであって、
前記音声信号は、右音声信号および左音声信号を有するステレオ音声信号であり、
前記配信装置において、
前記信号付加部は、前記位相情報として、前記同期信号の同相成分および直交成分を用い、前記同相成分および直交成分のうち、一方を前記右音声信号、他方を前記左音声信号に付加し、
前記送信装置において、
前記遅延ゆらぎ算出部は、前記同相成分および前記直交成分の振幅比から前記同期信号の位相を特定する、
同期放送システム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の同期放送システムであって、
前記配信装置において、
前記信号付加部は、前記タイミング情報として、前記基準タイミングを表す基準信号を用い、該基準信号によって前記同期信号を変調することによって、前記タイミング情報を付加し、
前記送信装置において、
前記付加情報分離部は、前記音声信号を構成する前記音声データの系列から分離した同期信号を復調して前記基準信号を得ることによって前記付加タイミングを抽出する、
同期放送システム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の同期放送システムであって、
前記時刻情報として、GPS受信機から得られる1秒パルス信号を用いる、
同期放送システム。 - デジタル化された音声信号の配信を受け、該音声信号により予め指定された周波数の搬送波を変調した電波を同一タイミングで送信する複数の送信装置と共に、同一周波数を用いた同期放送を実施する同期放送システムを構成し、前記複数の送信装置に対して、前記デジタル化された音声信号を配信する配信装置であって、
既存の標準時刻を表す時刻情報によって特定される一定周期のタイミングである基準タイミングを取得する配信側基準取得部と、
予め設定された音声帯域以外の周波数を有し、前記配信側基準取得部にて取得された基準タイミングに同期した同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記配信側基準取得部にて取得された基準タイミングを表すタイミング情報および前記同期信号生成部にて生成された同期信号の位相を表す位相情報を、前記音声信号に付加する信号付加部と、
前記信号付加部により前記タイミング情報および前記位相情報が付加された音声信号を、前記基準タイミングに同期したタイミングでサンプリングした音声データの系列として、前記複数の送信装置に配信する配信部と、
を備える配信装置。 - デジタル化された音声信号を配信する配信装置と共に同期放送システムを構成し、前記配信装置から配信された前記音声信号を用いて予め指定された周波数の搬送波を変調した電波を送信することで、同一周波数を用いた同期放送を実施するする送信装置であって、
既存の標準時刻を表す時刻情報によって特定される一定周期のタイミングを基準タイミングとし、予め設定された音声帯域以外の周波数を有し前記基準タイミングに同期した信号を同期信号として、前記基準タイミングを表すタイミング情報および前記同期信号の位相を表す位相情報が付加された音声信号を、既存の標準時刻を表す時刻情報によって特定される一定周期のタイミングである基準タイミングに同期したタイミングでサンプリングした音声データの系列を、前記配信装置から受信する受信部と、
前記基準タイミングを取得する送信側基準取得部と、
前記受信部にて受信された前記音声データの系列から前記タイミング情報および前記位相情報を分離する付加情報分離部と、
前記付加情報分離部にて分離された前記タイミング情報から特定されるタイミングである付加タイミングを抽出する付加タイミング抽出部と、
前記送信側基準取得部にて取得された基準タイミングから、前記付加タイミング抽出にて抽出された付加タイミングまでの遅延時間である伝送路遅延時間を求める遅延算出部と、
前記配信装置にて前記音声データのそれぞれに対応付けられる前記基準タイミングを基点とした前記同期信号の位相を基本位相とし、前記付加情報分離部にて分離された前記位相情報が示す位相を検出位相とし、前記付加タイミングを基点とした前記音声データのサンプリング周期毎のタイミングを規定タイミングとして、前記受信部にて受信された音声データ毎に、前記基本位相と前記検出位相の位相差から、前記規定タイミングに対する前記音声データの受信タイミングのずれ量を表す遅延ゆらぎ時間を求める遅延ゆらぎ算出部と、
前記配信装置から前記送信装置への配信の過程で発生し得る遅延の最大値以上に設定された設定遅延時間から、前記伝送路遅延時間と前記遅延ゆらぎ時間の合計値を減じた時間を調整遅延時間として、前記音声データ毎に、該音声データの受信タイミングを前記調整遅延時間だけ遅延させる遅延調整部と、
前記遅延調整部にて個々の音声データの遅延が調整された音声信号を用いて前記同期放送に用いる放送波を生成して送信する放送波送信部と、
を備える送信装置。
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JP2000244437A (ja) * | 1999-02-17 | 2000-09-08 | Sony Corp | データ多重化装置及びデータ多重化方法 |
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