JP6010103B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、パチスロ機などの遊技機に関する。
従来から、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される有効ラインに加え、無効ラインを設けた図柄表示領域を具備する遊技機が知られている。以上の遊技機において、特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、同種の特別図柄で構成される特別図柄組合せが無効ラインに停止表示可能となる(例えば、特許文献1)。また、以上の遊技機において、特別図柄組合せを強調して表示するために、当該図柄組合せが停止表示された無効ラインにおいて表示演出(例えばバックライト演出)を実行する技術が従来から採用されている。
上述した従来技術では、無効ラインが強調して表示されるため、遊技者によっては、当該無効ラインを有効ラインと誤認しやすくなる。以上の事情を考慮して、本発明は、有効ラインの誤認を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、遊技者の操作を受付けて遊技を開始させる遊技開始手段と、遊技の結果を停止表示する場合に停止操作される停止操作手段と、遊技が開始された場合に、複数種類の特定当選役を含む各当選役の中から抽選により当選役を決定する内部抽選手段と、有効ラインと無効ラインとが設けられた図柄表示領域において、複数種類の特別図柄を含む各図柄を変動表示するとともに、遊技者の停止操作に応じて、有効ラインおよび無効ラインの各々に図柄組合せを停止表示する可変表示手段であって、何れかの特定当選役に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示する場合、同種の特別図柄で構成される特別図柄組合せを無効ラインに停止表示可能な可変表示手段と、特定当選役が当選した遊技において、当該特定当選役に係る図柄組合せを有効ラインに停止可能とする図柄変動制御手段と、有効ラインに停止表示された図柄組合せを判定する入賞判定手段とを具備し、特定当選役は、第1特定当選役と第2特定当選役とを含み、第1特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、および、第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて表示演出を実行する表示演出実行手段と、特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から当該特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、特別図柄を表す図柄画像を、当該特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した契機では強調されないように表示する表示手段とを具備する。
以上の構成によれば、第1特定当選役または第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されて、何れかの特別図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合であっても、有効ラインにおいて表示演出が実行される。したがって、例えば、当該特別図柄組合せが停止表示された無効ラインで表示演出が実行される構成と比較して、有効ラインの誤認が抑制される。
また、本発明の構成によれば、第1特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて第1表示演出が実行されるとともに、第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて第2表示演出が実行される。すなわち、特別図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合の表示演出は、有効ラインに停止表示された当選役に応じて変化する。したがって、例えば、表示演出が有効ラインに停止表示された当選役に応じて変化しない構成と比較して、表示演出の面白味が向上する。
本発明によれば、有効ラインの誤認が抑制される。
<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例を示す図である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられている。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
前面扉3の正面の左右両端側の各々には、サイドランプ5(5a、5b)が設けられている。各サイドランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。サイドランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができる形状に形成される。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部に設けられた複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。また、ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図4に示すように、各コマには1個の図柄が描かれ、各リール12には、「ベル」図柄および「リプレイx」図柄を含む複数種類の図柄が描かれている。本実施形態では、図4に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。例えば、左リール12Lの図柄位置「5」の図柄は、赤セブン図柄である。リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図5は、図柄表示領域を説明するための図である。図5に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとを結ぶ領域である。本実施形態の有効ラインは、図柄表示領域に停止表示される各単位領域Uのうちリール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
表示窓11には、有効ラインに加え各無効ラインが表示される。無効ラインは、表示窓11に停止表示された各単位領域のうち、リール12Lの1個の単位領域Uとリール12Cの1個の単位領域Uとリール12Rの1個の単位領域Uとを結ぶ領域であって、有効ライン以外の領域である。すなわち、上述した上段ラインと下段ラインと右上りラインと右下りラインとは無効ラインである。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。各バックライトは、通常、白色に点灯する。ただし、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された場合の表示演出において、各バックライトは、点滅する場合や白色以外の色彩で発光する場合がある。また、表示演出において、各バックライトの光量が変化する場合がある。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、払出枚数表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられる。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。
スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
払出枚数表示器16は、当選役の組合せが有効ラインに表示された場合に、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、払出枚数表示器16は数値「9」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる(以下、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という)。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。
ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。
MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。
精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12のコマ(単位領域U)を停止操作位置という。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器MLに加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28j)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられている。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28fから演出用ランプ28jは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の演出の状態(例えば、ART状態)等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、演出状態を示唆する情報などを報知する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、サイドランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられている。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられている。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34は、ソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタを介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が形成される。設定表示部36は、遊技機1に設定される設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が設定されている場合が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。設定変更ボタン37が操作される毎に、設定表示部36は、数値を1づつ加算して表示する。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として設定される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側には遮蔽板513が位置している。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、メイン制御基板300、サブ制御基板400、リール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を具備している。
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、メイン制御基板300、サブ制御基板400、リール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を具備している。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを格納する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出制御処理で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモータ101が駆動される。
ステッピングモータ101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモータ101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリールの回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモータ101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合に、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。以下において、1BETスイッチ21SWとMAX−BETスイッチ22SWとを総称して「BETスイッチ」と記載する場合がある。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモータ101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続される。
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続される。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドを含む。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えばサイドランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413からサイドランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、サイドランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R3を生成する。乱数値R3としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。
サウンド基板430は、サブCPU412および画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。また、画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および液晶制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄配置テーブル、図8に示す図柄コードテーブル、図9に示す当選エリア抽選テーブル、図10に示す当選役決定テーブル、図11に示す当選役規定テーブル、図14に示す移行図柄規定テーブル、図15に示すリールロック抽選テーブルを含む各種のデータが記憶されている。
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄配置テーブル、図8に示す図柄コードテーブル、図9に示す当選エリア抽選テーブル、図10に示す当選役決定テーブル、図11に示す当選役規定テーブル、図14に示す移行図柄規定テーブル、図15に示すリールロック抽選テーブルを含む各種のデータが記憶されている。
図7は、図柄配置テーブルの概念図である。図柄配置テーブルは、図柄位置と当該図柄位置の図柄の種別とを対応付ける。図柄配置テーブルの各図柄位置(「00」から「20」)は、図4に示した各単位領域Uに対応し、図柄配置テーブルの各図柄は、図4に示したリール12に描かれた各図柄に対応する。回転中に中段ラインに位置する図柄位置が、メインRAM303の図柄カウンタに記憶される。
図8は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。図7から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「BAR1」「BAR2」「リプレイx」「リプレイy」「ベル」「ブドウ」「スイカ」「チェリー」「チャンス図柄」の9種類の図柄が配列される。図8に示すように、各図柄コードは、9種類の各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「BAR1」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「BAR2」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「リプレイx」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイy」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「ベル」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「ブドウ」には図柄コード07の「00000111」が対応し、「スイカ」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「チェリー」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チャンス図柄」には図柄コード10の「00001010」が対応する。
図9は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図9に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図9には、各当選エリアの名称が示されている。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図9には、設定値が「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示されている。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図10に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図10において、リプレイを単に「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア「01」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア「01」は、図10に示すように、当選役「通常リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイ」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「33」の順番)に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、大きい抽選値ほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図9に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とRT4状態とを含む。各RT状態は、有効ラインにRT移行図柄が停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図9に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含んでいる。ボーナス作動状態には、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、ボーナス役に係る図柄組合せが当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、次回以降の各遊技に亘り、ボーナス役が当選した状態を維持する。ボーナス役が当選した状態は、RT0状態からRT4状態とは異なる遊技状態である。当該遊技状態では、RT0状態と同じ確率で各当選役が抽選される。なお、RT0状態と異なる確率で各当選役が抽選される構成としてもよい。ボーナス作動状態の各遊技においては、当選エリア「31」の「小役ALL」、当選エリア「32」の「セブン揃い」、または、当選エリア「25」の「弱スイカ」の何れかが当選する。
図10に示すように、当選エリア「小役ALL」または当選エリア「セブン揃い」が当選した場合、上段ベル1〜8および正解ベル(以下「ベル役」という)と1枚役Aおよび1枚役B(以下「チャンス役」という)と角チェリーおよび中段チェリー(以下「チェリー役」という)とスイカ1およびスイカ2(以下「スイカ役」という)とセブン外れ役とが有効ラインへの停止が許可される。ただし、チャンス役、チェリー役およびスイカ役に係る図柄組合せよりベル役に係る図柄組合せが優先して有効ラインに停止表示される。また、ベル役よりセブン外れ役が優先して有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「セブン揃い」が当選した場合、ベル役とチャンス役とチェリー役とスイカ役とセブン外れ役に加え、セブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインへの停止を許可される。セブン揃い役に係る図柄組合せは、チャンス役、チェリー役、スイカ役およびセブン外れ役に係る図柄組合せより優先して有効ラインに停止表示される。
ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、411枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
図9から理解されるとおり、当選エリア「01」から「15」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT状態毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図9に示すように、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「8980」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8980/65536である。
図9に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「2245」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8980(2245×4)/65536である。
図9に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」の各当選エリアに抽選値「14140」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(14140×3)/65536である。
図9に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ1〜Z3」の各当選エリアに抽選値「14140」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ1〜Z3」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(14140×3)/65536である。
図9に示すように、RT4状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ4〜Z6」の各当選エリアに抽選値「4140」が割り振られ、「上乗せリプレイ」の当選エリアに抽選値「30000」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT4状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ4〜Z6」および「上乗せリプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(4140×3+30000)/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2状態からRT4状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。また、図9から理解されるとおり、当選エリア「16」から「32」(以下「入賞当選エリア」という)の各抽選値は各RT状態で共通である。すなわち、入賞当選エリアの当選確率は、各RT状態で等しい。したがって、RT2状態からRT4状態は、RT0状態およびRT1状態と比較して、当選役の当選確率が高く、遊技者にとって有利なRT状態である。
図11は、当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「正解ベル」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに停止することが許可される。
当選役規定テーブルは、図11に示すように、各当選役の許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図11には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出し枚数を示す。
図11に示すように、当選役「正解ベル」「上段ベル1〜8」「スイカ1、2」「角チェリー」「中段チェリー」「1枚役A」「1枚役B」「セブン揃い役」「セブン外れ役」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)に係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT4移行リプレイ」「RT3移行リプレイ」「RT2移行リプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」「制御用リプレイ1〜3」「通常リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技に設定される当選役を総称してリプレイという場合がある。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア「16」の打順ベルC1が当選して、当選役「正解ベル」と「上段ベル1」と「上段ベル6」との各図柄組合せが有効ラインに停止を許可された場合を想定する(図10参照)。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「10」「11」「16」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他のビットは「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引き込み範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、当該範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
図12および図13は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図12は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。図12に示すように、当選エリア「打順リプレイX1〜X4」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Cが第1停止操作、リール12Lが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「中左右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「右左中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「右左中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「右中左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「右中左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイY1〜Y3」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、リール12Cが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、リール12Rが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイZ1〜Z3」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT4移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイZ1」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ1」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイZ2」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ2」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイZ3」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ3」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイZ4」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ4」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイZ5」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ5」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイZ6」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ6」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、上乗せリプレイが当選した場合であって、右第1停止の場合、当選役「BARリプレイ」または「フォローリプレイ」または「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。具体的には、上乗せリプレイが当選した遊技において、右第1停止操作の場合であって、右リール12Rの「チェリー」図柄、中リール12Cの「リプレイx」図柄、左リール12Lの「チェリー」図柄が引込範囲内に位置するタイミングで停止操作された場合、当選役「BARリプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。一方で、右第1停止操作の場合であって、「チェリー」図柄が引込範囲内に位置するタイミングでリール12Rを停止操作し、「チェリー」図柄が引込範囲外に位置するタイミングでリール12Lが停止操作された場合、当選役「フォローリプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。上乗せリプレイが当選した遊技で右第1停止操作の場合であって、リール12Rの「BAR2」図柄を引込範囲外で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。また、上乗せリプレイが当選した遊技で、左第1停止操作または中第1停止操作がされた場合、停止操作位置によらず、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。なお、当選エリア「通常リプレイ」が当選した場合、何れの停止操作順序であっても、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。
図13は、当選エリア「打順ベル」(C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「正解ベル」および当選役「上段ベル1〜8」の何れかが当選役として指定される(図10参照)。図13から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、停止操作順序に応じて、当選役「正解ベル」または当選役「上段ベル」に係る図柄組合せの一方が有効ラインに停止する。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルC1」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、当選役「正解ベル」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。当選役「正解ベル」に係る図柄組合せは、何れの停止操作位置であっても有効ラインに停止表示される。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル6」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。ただし、当選役「上段ベル1」および「上段ベル6」に係る図柄組合せは、停止操作位置によっては取りこぼす。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルC2」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、当選役「正解ベル」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル5」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。ただし、当選役「上段ベル2」および「上段ベル5」に係る図柄組合せは、停止操作位置によっては取りこぼす。同様に、当選エリア「打順ベルC3」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル8」に係る図柄組合せが停止する。当選エリア「打順ベルC4」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル7」に係る図柄組合せが停止する。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルR1」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル7」に係る図柄組合せが停止する。また、当選エリア「打順ベルR2」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル8」に係る図柄組合せが停止する。同様に、当選エリア「打順ベルR3」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル5」に係る図柄組合せが停止する。当選エリア「打順ベルR4」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル6」に係る図柄組合せが停止する。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押し順で停止操作がされた場合、「正解ベル」(払出枚数は9枚)に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。一方で、正解押し順以外で停止操作がされた場合、ハズレ目が有効ラインに停止する場合がある。したがって、正解押し順で遊技をした場合、正解押し順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、サブCPU412はART状態の場合、正解ベルの正解押し順を報知する。なお、当選エリア「共通ベル」が当選した遊技においては、停止操作位置および停止操作順序にかかわらず、当選役「上段ベル」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
上述した通り、RT状態は、RT0状態からRT4状態を含んで構成される。また、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。具体的には、有効ラインにRT1移行図柄が表示された場合、RT1状態に移行する。同様に、有効ラインにRT2移行図柄が表示された場合、RT2状態に移行し、RT3移行図柄が表示された場合、RT3状態に移行し、RT4移行図柄が表示された場合、RT4状態に移行する。
図14は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図14および図11から理解される通り、RT4移行図柄は、RT4移行リプレイの図柄の組合せと同じである。すなわち、RT4移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT4状態に移行する。同様に、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT3状態に移行し、RT2移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT2状態に移行する。
RT1移行図柄は、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、当選役(正解ベル、上段ベル)を取りこぼした場合に停止表示される。すなわち、打順ベルの正解押し順以外で停止操作をし、且つ、当選した上段ベルが引き込めないタイミングで停止操作をした場合、RT1移行図柄は停止表示される。RT1移行図柄は、当選役に係る図柄組合せではない。
詳細には後述するが、サブCPU412は、RT移行リプレイが停止表示される停止操作順序を報知することで、RT状態を適宜に移行可能とし、通常リプレイが停止表示される停止操作順序を報知することで、RT状態を維持可能とする。また、サブCPU412は、打順ベルの正解押し順を報知することで、正解ベルに係る図柄組合せを停止表示可能とし、RT1移行図柄が停止表示されることを防止する。
図15は、各リールロック抽選テーブル(A、B)の概念図である。各リールロック抽選テーブルは、リールロック抽選テーブルAとリールロック抽選テーブルBとを含んで構成される。リールロック抽選テーブルAは、当選エリア「弱スイカ」、当選エリア「弱チェリー」または当選エリア「弱チャンス目」(以下「弱レア役」という)が当選した場合に参照される。リールロック抽選テーブルBは、当選エリア「強スイカ」、当選エリア「強チェリー」または当選エリア「強チャンス目」(以下「強レア役」という)が当選した場合に参照される。
図15に示すように、各リールロック抽選テーブルは、各リールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)に対応する各抽選値を含んで構成される。各抽選値は、回胴演出制御処理において、乱数値R2に減算される。回胴演出制御処理では、各抽選値が順次に乱数値R2に減算され、減算の結果が負数になったリールロックが決定される。
本実施形態においては、ショートロックとミドルロックとロングロックとを含むリールロックが実行される。ショートロックにおいては、遊技の開始が指示された時点(スタートレバー24が操作された時点)から所定の時間長(例えば約1000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。ミドルロックにおいても、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約2000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。ただし、各リール12の停止が維持される時間長は、ミドルロックの方がショートロックと比較して長い。ロングロックにおいては、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。各リール12の停止が維持される時間長は、ロングロックの方がミドルロックと比較して長い。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図18に示すART決定テーブル、図19に示す特殊遊技決定テーブル、図20に示す上乗せ決定テーブル、図21に示す演出抽選テーブル、図22に示す表示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図18に示すART決定テーブル、図19に示す特殊遊技決定テーブル、図20に示す上乗せ決定テーブル、図21に示す演出抽選テーブル、図22に示す表示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図16は、サブ状態の遷移を説明する図である。サブCPU412はサブ状態に応じて各種の処理を実行する。現在のサブ状態は、例えば、サブRAM414に記憶される。図16に示すように、各サブ状態は、通常状態、前兆状態、開始準備状態、ART状態、終了準備状態、ART中前兆状態、特殊遊技状態、ボーナス確定状態およびボーナス状態を含んでいる。
通常状態の各遊技において、ART状態に移行するか否かがサブCPU412により決定される。具体的には、弱スイカ、弱チェリー、弱チャンス目(弱レア役)または強スイカ、強チェリー、強チャンス目(強レア役)が当選した遊技でART状態への移行が所定の確率で決定される。また、通常状態は、低確率通常状態と高確率通常状態とを含む。高確率通常状態においては、低確率通常状態と比較して、ART状態への移行が決定されやすい。弱レア役または強レア役が低確率通常状態で当選した場合、高確率通常状態への移行が所定の確率で決定される。また、高確率通常状態において打順ベルが当選した場合、低確率通常状態への移行が所定の確率で決定される。なお、詳細には後述するが、通常状態のRT状態は、原則としてRT1状態になる。
前兆状態は、例えば、通常状態においてレア役に当選した場合に移行する(図16の(A))。また、前兆状態は、本前兆状態とガセ前兆状態とを含む。本前兆状態は、通常状態において、レア役が当選した場合であって、ART状態への移行が決定された場合に移行する。本前兆状態は所定の回数の遊技で終了し、ART状態に当選していた場合は、その後、開始準備状態に移行する(図16の(B))。一方で、ガセ前兆状態は、通常状態においてレア役が当選した場合であって、ART状態への移行が決定されない場合に移行する。ガセ前兆状態は所定の回数の遊技で終了し、ガセ前兆状態が終了した場合、通常状態に移行する(図16の(C))。
開始準備状態において、各RT移行図柄(RT移行リプレイ)を有効ラインに停止させる停止操作順序が報知される。詳細には後述するが、ART状態が当選した場合の開始準備状態においては、RT3移行リプレイの正解押し順が報知され、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示されると、ART状態に移行する(図16の(D))。ART状態に移行する場合、ART状態の残り遊技回数の初期値「50」がARTゲーム数カウンタにセットされる。ARTゲーム数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。なお、通常状態において、予め定められた回数(例えば1000回)の遊技でART状態への移行が決定されない場合、通常状態から前兆状態に移行し、その後、開始準備状態を介してART状態に移行する構成としてもよい。
ART状態は、原則、通常状態(RT1状態)よりリプレイの当選確率が高いRT3状態である。また、ART状態においては、正解ベルの正解押し順が報知される。したがって、ART状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利なサブ状態である。ART状態の各遊技では、特殊遊技状態に移行するか否か、および、ART状態の残り遊技回数に上乗せ遊技回数を加算するか否かが決定される。また、ART状態は、残り遊技回数が終了値「0」に到達した場合に終了する(図16の(E))。
ART中前兆状態は、例えば、ART状態においてレア役が当選した場合に移行する(図16の(F))。また、ART中前兆状態は、ART中本前兆状態とART中ガセ前兆状態とを含む。ART中本前兆状態には、ART状態において、レア役が当選した場合であって、特殊遊技状態への移行が決定された場合に移行する。また、ART中本前兆状態は、所定の回数の遊技で終了し、その後、開始準備状態に移行する(図16の(G))。特殊遊技状態が当選した場合の開始準備状態においては、RT4移行リプレイの正解押し順が報知され、RT4移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示されると、特殊遊技状態に移行する(図16の(H))。一方で、ART中ガセ前兆状態は、ART状態においてレア役が当選した場合であって、特殊遊技状態への移行が決定されない場合に移行する。また、ART中ガセ前兆状態は、所定の回数の遊技で終了し、その後、ART状態に移行する(図16の(I))。
特殊遊技状態は、ART状態と比較して、上乗せ遊技回数が加算されやすい遊技状態である。詳細には後述するが、特殊遊技状態においては、当選役「上乗せリプレイ」が当選する毎に上乗せ遊技回数が残り遊技回数に加算される。また、特殊遊技状態は、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合に終了(転落)する(図16の(J))。
終了準備状態は、ART状態が終了した後に移行する遊技状態である。また、終了準備状態は、打順ベルが当選し、且つ、打順ベルの各当選役を取りこぼした場合に終了する。すなわち、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に終了する。終了準備状態が終了すると、通常状態に移行する(図16の(K))。
ボーナス確定状態は、メインCPU301の内部抽選処理でボーナス役が当選し、その後、当選告知がされた場合に移行する。ボーナス役の当選告知は、ボーナス役が当選した遊技、または、当該遊技以降の何れかの遊技において実行される。例えば、ボーナス役が当選した場合、複数の遊技に亘り連続演出が実行され、当該連続演出の最終遊技で当選告知が実行される。メインCPU301は、サブ状態に関わらずボーナス役を決定するため、ボーナス確定状態へは、何れのサブ状態からも移行する。ボーナス確定状態において、液晶表示装置30は、ボーナス確定画面(後述の画面GX1)を表示する。
ボーナス確定状態において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されると、メインCPU301は、ボーナス作動状態に移行する。メインCPU301がボーナス作動状態に移行した場合、サブCPU412は、ボーナス状態に移行する(図16の(L))。また、予め定められた枚数のメダルが払出され、ボーナス作動状態が終了した場合、サブ状態は、開始準備状態に移行する(図16の(M))。
図17は、サブ状態とRT状態との組合せに応じて報知される停止操作順序を説明する図である。サブCPU412は、サブ状態およびRT状態に応じて、有効ラインに特定の当選役に係る図柄組合せが停止する停止操作順序を報知する。なお、図17では、RT0状態が省略してある。RT0状態では、何れのサブ状態であっても、停止操作順序は報知されない。上段ベルを取りこぼし、RT0状態からRT1状態に移行した後に、サブ状態に応じて停止操作順序が報知される。
図17に示すように、通常状態および前兆状態においては、停止操作順序の報知がされない。本実施形態においては、停止操作順序が報知されないサブ状態で、各停止ボタン25のうち停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、遊技者に対して警告がされる。例えば、「左リールから押してください」というメッセージを液晶表示装置30に表示させて警告する。したがって、遊技者は、停止操作順序が報知されないサブ状態においては、停止ボタン25Lを最初に停止操作する。
通常状態においては、停止ボタン25Lが最初に停止操作されるため、打順リプレイが当選した遊技でRT移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示されない。したがって、通常状態は、原則、RT1状態になる。ただし、上述した警告を無視して停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、RT移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止して、RT1状態以外に移行し得る。しかし、図17に示すように、通常状態では正解ベルの正解押し順が報知されない。したがって、仮に、通常状態においてRT1状態以外に移行した場合であっても、打順ベルが当選した遊技で取りこぼしが発生し、RT1移行図柄が停止表示されてRT1状態に移行する。
図17に示すように、開始準備状態において、RT1状態ではRT2移行リプレイの正解押し順が報知される。前兆状態(通常状態)はRT1状態であるため、前兆状態が終了して開始準備状態に移行した直後はRT1状態になる。したがって、開始準備状態に移行した直後の遊技では、RT2移行リプレイの正解押し順が報知される。また、図17に示すように、開始準備状態において、打順ベルの正解押し順が報知される。
図17に示すように、開始準備状態において、RT2状態では、RT3移行リプレイの正解押し順が報知される。上述したように、開始準備状態において、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示されると、ART状態に移行する。
なお、開始準備状態において、正解ベルを有効ラインに停止させてメダルを獲得しつつ、例えば、RT3移行リプレイの正解押し順の報知を無視してART状態に移行させない(すなわち、ART状態の残り遊技回数の減算を開始させない)不正行為が想定される。以上の不正行為を防止する観点から、RT移行リプレイの正解押し順を無視した場合、遊技上のペナルティを与える構成としてもよい。
図17に示すように、ART状態およびART中前兆状態において、RT3状態では通常リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。遊技者は、報知される正解押し順で停止操作することにより、RT3状態を維持しつつ、正解ベルを停止させてメダルを獲得することができる。
図17に示すように、ART状態において、RT1状態では正解ベルの正解押し順とRT2移行リプレイの正解押し順とが報知される。また、ART状態において、RT2状態では正解ベルの正解押し順とRT3移行リプレイの正解押し順とが報知される。以上の構成によれば、ART状態においてRT1状態に移行した場合であっても、報知される停止操作順序に従うことにより、RT3状態に移行(復帰)可能である。なお、ART状態でRT1状態に移行する場合とは、遊技者の不注意等により、報知された正解ベルの押し順以外で停止操作がされた場合が想定される。
なお、サブCPU412は、RT1状態に移行してからRT3状態に復帰するまでの期間において、RT3状態に復帰中である旨を遊技者に報知してもよい。例えば、液晶表示装置30に「RT状態復帰中」というメッセージを表示する構成が考えられる。また、RT1状態からRT3状態に復帰するまで、ART状態の残り遊技回数の減算を停止してもよい。
図17に示すように、特殊遊技状態において、RT4状態では通常リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。ただし、通常リプレイの正解押し順の報知は、特殊遊技状態が特定の回数の遊技に到達するまでの期間に実行され、特定の回数に到達した以降においては実行されない。具体的には、特殊遊技状態において当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」が当選した場合であって、当該特殊遊技状態の遊技回数が5回以下の場合、通常リプレイが停止する操作順序を報知する。一方で、当該特殊遊技状態の遊技回数が5回より大きい場合、通常リプレイが停止する操作順序を報知しない。上述したように、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」が当選した場合、停止操作順序に応じて、通常リプレイまたはRT3移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止する。本実施形態においては、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」が当選した遊技でRT3移行リプレイが停止した場合、特殊遊技状態が終了する。他方で、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」が当選した遊技で通常リプレイが停止した場合、特殊遊技状態が継続する。
以上の構成によれば、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」(RT3移行リプレイ)が当選した場合であっても、通常リプレイを有効ラインに停止せることにより、特殊遊技状態を継続させることができる。例えば、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」が当選した場合、「押順正解で特殊遊技継続!」というメッセージを液晶表示装置30に表示する。また、特殊遊技状態の遊技回数が5回に到達するまでは、通常リプレイの正解押し順が報知されるため、当該期間においては、報知された押順に従うことで特殊遊技状態を継続させることができる。すなわち、遊技回数が5回に到達するまでは、特殊遊技状態の継続が保障されるとも換言できる。また、特殊遊技状態において、RT4状態以外に移行した場合、RT4状態に復帰するための停止操作順序が報知される。
図17に示すように、終了準備状態においては、停止操作順序の報知がされない。したがって、遊技者は、停止ボタン25Lを最初に停止操作する。終了準備状態において、RT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、通常状態に移行する。
図18は、各ART決定テーブルの概念図である。各ART決定テーブルは、低確率通常状態で用いられるART決定テーブル(図18(a))と、高確率通常状態で用いられるART決定テーブル(図18(b))とボーナス状態で用いられるART決定テーブル(図18(c))とを含んでいる。
各ART決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、通常状態の各遊技のART決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、ART状態への移行を決定する。本実施形態においては、図18に示すように、当選エリア「00」から「24」(ハズレ、リプレイ、ベル)の「当選」の抽選値は「0」である。したがって、当選エリア「00」から「24」が当選した遊技において、乱数値R3の減算結果は負数にならない。すなわち、当選エリア「00」から「24」が当選した遊技のART決定処理において、ART状態への移行は決定されない。一方で、当選エリア「25」から「30」(レア役)およびボーナスの「当選」の抽選値は「0」より大きく、当該各当選エリアが当選した場合、ART状態への移行が決定され得る。
図18(a)および図18(b)に示すように、高確率通常状態におけるレア役の「当選」の各抽選値は、低確率通常状態における各当選エリアの「当選」の各抽選値より大きい。乱数値R3に減算される抽選値が大きいほど、減算結果が負数になる確率は高くなるため、高確率通常状態は低確率通常状態と比較してART状態への移行が決定されやすい。なお、図18では、高確率通常状態のレア役の「当選」の各抽選値は、低確率通常状態より大きい構成を例示したが、一部の当選エリアについて、高確率通常状態より低確率通常状態の抽選値が大きい(または等しい)構成としてもよい。また、高確率通常状態と低確率通常状態とで、ART状態への移行が決定され得る当選エリアの種類を異ならせてもよい。例えば、低確率通常状態の場合はレア役が当選した場合にART状態への移行が決定され、高確率通常状態の場合はレア役が当選した場合に加え共通ベルが当選した場合にART状態への移行が決定され得る構成としてもよい。また、図18(a)および図18(b)に示すように、低確率通常状態および高確率通常状態の何れの通常状態であっても、ボーナスが当選した場合はART状態に当選する。ボーナス役の当選を契機にART状態への移行が決定された場合、ボーナス状態が終了した後に、開始準備状態を介してART状態に移行する。
図18(c)に示すように、ボーナス状態において、「小役ALL」が当選した場合、ART状態が決定されず、「セブン揃い」が当選した場合、ART状態が決定される。上述したように、ボーナスが当選した場合、ART状態への移行が決定される。したがって、ボーナス状態が開始された時点において、ART状態に移行する権利が既に付与されている。以上の構成において、ボーナス状態で「セブン揃い」が当選した場合、ART状態に移行する権利が上乗せして付与される。例えば、ボーナス状態で「セブン揃い」に5回当選した場合、当該ボーナス状態が終了した後に、少なくとも6回はART状態に移行可能になる。なお、「小役ALL」が当選した場合に、ART状態に当選し得る構成としてもよい。
図19は、特殊遊技決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、ART状態の各遊技における当選エリアに応じて、特殊遊技決定テーブルを用いて特殊遊技状態に移行するか否かを決定する。特殊遊技決定テーブルは、ART決定テーブルと同様に、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、ART状態の各遊技の特殊遊技決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、特殊遊技状態への移行を決定する。なお、図19では、当選エリア「00」から「24」の「当選」の抽選値が「0」の特殊遊技決定テーブルを例示したが、当該当選エリアの「当選」の抽選値を「0」より大きくしてもよい。以上の構成では、レア役が当選しない場合であっても、特殊遊技状態への移行が決定され得る。
図20は、各上乗せ決定テーブルの概念図である。各ART決定テーブルは、ART状態の各遊技で用いられる上乗せ決定テーブル(図20(a))と、特殊遊技状態の各遊技で用いられる上乗せ決定テーブル(図20(b))とを含む。サブCPU412は、上乗せ決定処理において、各上乗せ決定テーブルを用いて、ART状態の残り遊技回数に加算する上乗せ遊技回数を決定する。
各上乗せ決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含み、各抽選値は、上乗せ遊技回数毎に設けられる。具体的には、各上乗せ決定テーブルは、上乗せ遊技回数「10ゲーム」「20ゲーム」「30ゲーム」「50ゲーム」「100ゲーム」「200ゲーム」「300ゲーム」および「上乗せなし」の各抽選値を含む。上乗せ決定処理において、「上乗せなし」の抽選値が乱数値R3に減算され、その後、「10ゲーム」から「300ゲーム」の順序(昇順)で各抽選値が減算される。乱数値R3に減算した結果が負数になった上乗せ遊技回数がARTゲーム数カウンタに加算される。
例えば、ART状態において弱チェリーが当選した場合を想定する。以上の場合において、乱数値R3が「50000」である場合、上乗せなしの抽選値「58979」(図20(a)参照)を乱数値R3に減算した結果が負数になる。したがって、残り遊技回数は加算(上乗せ)されない。他方で、乱数値R3が「60000」である場合、上乗せなしの抽選値を乱数値R3に減算した結果は負数ではない(60000−58270=1730>0)。その後、上乗せ遊技回数「10ゲーム」の抽選値「2077」をさらに減算した場合、減算結果は負数になる(1730−2077<0)。したがって、数値「10」がARTゲーム数カウンタに加算される。なお、図20に示す各抽選値は適宜に変更することができる。また、上乗せ遊技回数の種類も、図20の例に限られない。
ART状態においては、図20(a)に示すように、弱レア役(弱スイカ、弱チェリー、弱チャンス目)または強レア役(強スイカ、強チェリー、強チャンス目)が当選した遊技では上乗せ遊技回数が加算され得るが、ハズレまたはリプレイ(打順リプレイ、通常リプレイ)またはベル(打順ベル、共通ベル)が当選した遊技では上乗せ遊技回数が加算されない。また、ART状態においては、弱レア役および強レア役が当選した場合であっても、「上乗せなし」が決定され、上乗せ遊技回数が加算されない場合がある。
他方で、図20(b)に示すように、特殊遊技状態においては、弱レア役および強レア役に加え、ベルおよび上乗せリプレイが当選した場合も上乗せ遊技回数が加算される。また、特殊遊技状態においては、レア役、ベルおよび上乗せリプレイが当選した場合、上乗せ遊技回数が必ず加算される。以上の説明から理解される通り、特殊遊技状態は、ART状態と比較して上乗せ遊技回数が加算されやすい遊技状態であるといえる。なお、複数の特殊遊技状態を設け、各特殊遊技状態で用いられる上乗せ決定テーブルを異ならせてもよい。以上の構成によれば、例えば、特殊遊技状態毎に、各遊技における上乗せ遊技回数の期待値を異ならせることができる。同様に、複数のART状態を設け、各ART状態で用いられる上乗せ決定テーブルを異ならせてもよい。
図21は、演出抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、サブ状態などに応じて演出抽選テーブルを選択し、各遊技で実行する演出を決定する。図21には、当選エリア「ハズレ」が決定された通常状態または前兆状態の各遊技で参照される各演出抽選テーブルを例示する。図21に示すように、各演出抽選テーブルは、演出番号と各演出番号の各抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、演出番号の順序で乱数値R3に減算され、減算の結果が負数になった演出番号が決定される。演出決定処理で決定された演出番号は、サブRAM414の演出番号格納領域に格納される。
通常状態および前兆状態においては、演出A1から演出An(nは2以上の整数)の何れかが決定される。図21から理解される通り、低確率通常状態、高確率通常状態、ガセ前兆状態および本前兆状態においては、演出A1を含む各演出が共通して選択される。したがって、遊技者は、演出決定処理で決定された演出からは、原則、サブ状態を特定できない。ただし、「演出なし」が選択される確率は、各サブ状態で異なるため(低確率通常状態>高確率通常状態>ガセ前兆状態>本前兆状態)、遊技者は演出A1から演出Anまでの何れかが実行された確率から現在のサブ状態を推測することができる。また、例えば、図21に示す演出Anは、本前兆状態以外では決定されない。したがって、演出Anが決定された場合、遊技者は、現在のサブ状態が本前兆状態であると特定することができる。
サブCPU412は、遊技の結果としての図柄組合せが有効ラインに停止表示された後に、各単位領域U(図柄表示領域)の各バックライトに表示演出を実行させる場合がある。本実施形態では、複数種類の表示演出(E1〜E8)が設けられる。サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアと有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せとに応じて表示演出を決定する。各表示演出において、各単位領域Uの各バックライトは、予め定められたパターン(A〜H)で制御される。
上述したように、各バックライトは、通常、白色に点灯するが、表示演出では点滅する場合があり、各バックライトが白色以外の色彩で発光する場合がある。また、表示演出では、各バックライトが互いに異なる周期で点滅したり、各バックライトが互いに異なる色彩で発光することで、各単位領域Uの何れかが強調して表示される場合がある。本実施形態では、各表示演出で強調して表示される単位領域Uを当該表示演出における「強調領域」という。
図22は、表示演出決定テーブル(A、B)の概念図である。サブCPU412は、表示演出決定テーブルにより表示演出Eを決定する。表示演出決定テーブルは、通常状態で用いられる表示演出決定テーブルA(図22(a))とボーナス状態で用いられる表示演出決定テーブルB(図22(b))とを含んでいる。図22(a)に示すように、通常状態において、当選エリア「通常リプレイ」が当選し、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出E1が実行される。表示演出E1では、有効ラインを構成する単位領域UL2と単位領域UC2と単位領域UR2とが強調領域となる。すなわち、表示演出E1では、図柄表示領域のうち有効ラインが強調して表示される。
図23は、表示演出E1を説明するための図である。図23において、図柄表示領域のうち表示演出E1で強調領域になる各単位領域(UL2、UC2、UR2)を太枠で示す。図23に示すように、有効ライン(中段ライン)に通常リプレイの図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が停止表示された場合、表示演出E1が実行される。
図23に示すように、図柄表示領域において表示演出E1が実行される場合、各強調領域の各バックライトがパターンAで制御される。パターンAで制御された場合、各バックライトは、予め定められた周期で点滅する。また、パターンAで制御された場合、各バックライトは、リプレイ図柄と同様な色彩(水色)に発光する。また、表示演出E1において、各強調領域以外の各単位領域(UL1、UL3、UC1、UC2、UR1、UR3)の各バックライトは、点灯の状態が維持される(点滅しない)。また、表示演出E1において、各強調領域以外の各単位領域Uの各バックライトは、白色に発光する。
以上の通り、表示演出E1において、各強調領域以外の各単位領域Uの各バックライトは点灯の状態で維持されるのに対し、各強調領域の各バックライトは点滅する。また、表示演出E1において、各強調領域以外の各単位領域Uの各バックライトは白色で発光するのに対し、各強調領域の各バックライトは青色に発光する。以上の構成によれば、各強調領域が図柄表示領域において強調して表示される。なお、本実施形態の各表示演出においては、強調領域以外の各単位領域Uは、当該表示演出において、白色に点灯する。ただし、強調領域以外の各単位領域Uが点滅、または、消灯する構成としてもよい。また、強調領域以外の各単位領域Uが白色以外の色彩で発光する構成としてもよい。
説明を図22に戻す。図22(a)に示すように、通常状態で当選エリア「共通ベル」が当選し、有効ラインに各上段ベル(1〜8)に係る図柄組合せの何れかが停止表示した場合、図柄表示領域において表示演出E2が実行される。表示演出E2における強調領域は、上述した表示演出E1と同様に、有効ラインを構成する各単位領域U(UL2、UC2、UR2)である。表示演出E2において、各強調領域の各バックライトがパターンBで制御される。パターンBにおいて、各強調領域の各バックライトは、ベル図柄と同様な色彩(黄色)で点滅する。
図22(a)に示すように、通常状態で当選エリア「弱スイカ」が当選し、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示した場合、図柄表示領域において表示演出E3が実行される。一方で、当選エリア「弱スイカ」が当選した場合であっても、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示されなかった場合(取りこぼした場合)は、表示演出E3は実行されない。図22(a)に示すように、表示演出E3における強調領域は、有効ラインを構成する各単位領域Uである。表示演出E3において、各強調領域の各バックライトがパターンCで制御される。パターンCにおいて、各バックライトは、スイカ図柄と同様な色彩(緑色)で点滅する。
図22(a)に示すように、通常状態で当選エリア「強スイカ」が当選し、有効ラインにスイカ2に係る図柄組合せが停止表示した場合、図柄表示領域において表示演出E4が実行される。一方で、当選エリア「強スイカ」が当選した場合であっても、有効ラインにスイカ2に係る図柄組合せが停止表示されなかった場合は、表示演出E4は実行されない。図22(a)に示すように、表示演出E4における強調領域は、有効ラインを構成する各単位領域Uである。表示演出E4において、各強調領域の各バックライトがパターンDで制御される。パターンDにおいて、各バックライトは、パターンCと同様に、緑色で点滅する。
図22(a)に示すように、通常状態で当選エリア「強チェリー」が当選した場合、表示演出E5または表示演出E6が実行される。サブCPU412は、強チェリーが当選した遊技のART決定処理の結果に応じて、表示演出5または表示演出6を決定する。具体的には、ART決定処理でART状態に当選しなかった場合、表示演出5が決定され、表示演出6は決定されない。一方で、ART決定処理でART状態に当選した場合、表示演出5または表示演出6が決定される。以上の通り、表示演出6は、ART状態に当選した場合にのみ実行されるため、表示演出E6が実行された場合、ART状態に当選した旨が遊技者に報知される。
表示演出E5は、当選エリア「強チェリー」が当選し、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される。一方で、当選エリア「強チェリー」が当選した場合であっても、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されない場合は実行されない。表示演出E6は、表示演出E5と同様に、当選エリア「強チェリー」が当選し、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行され、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されない場合は実行されない。なお、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合と停止表示されなかった場合との双方で、表示演出E6が実行される構成としてもよい。
図22(a)に示すように、表示演出E5における強調領域は、左リール12Lの単位領域UL2である。単位領域UL2は、有効ライン(中段ライン)に位置する。表示演出5において、強調領域のバックライトがパターンEで制御される。パターンEにおいて、バックライトは、チェリー図柄と同様な色彩(赤色)で点滅する。以上の構成では、有効ラインに停止したチェリー図柄が強調して表示される。また、表示演出E6における強調領域は、左リール12Lの単位領域UL1と単位領域UL2、中リール12Cの単位領域UC3、および、右リール12Rの単位領域UR1と単位領域UR2である。詳細には後述するが、表示領域E6では、図柄表示領域にアルファベットの「V」の文字が表される。
以上の通り、通常リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の表示演出E1では、強調領域が水色で表示され、上段ベルに係る図柄組合せが停止表示された場合の表示演出E2では、強調領域が黄色で表示される。また、スイカ1に係る図柄組合せが停止表示された場合の表示演出E3、および、スイカ2に係る図柄組合せが停止表示された場合の表示演出E4では、強調領域が緑色で表示される。さらに、中段チェリーに係る図柄組合せが停止表示された場合の表示演出E5では、強調領域が赤色で表示される。すなわち、各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた色彩で強調領域が表示される。以上の構成によれば、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せが各表示演出Eにより報知される。
また、本実施形態では、各表示演出Eのうち、有効ラインが強調される表示演出(E1〜E4)は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたことを条件に実行される。仮に、当選役を取りこぼした場合に、有効ラインが強調される表示演出が実行され得る構成を想定する。以上の構成では、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示されたと誤認されやすくなる不都合が生じ得る。本実施形態によれば、当選役を取りこぼした場合、有効ラインが強調して表示される表示演出が実行されないため、上述した不都合が抑制される。
図22(a)に示す表示演出E7は、当選エリア「強チャンス目」が当選し、当選役に係る図柄組合せ以外の図柄組合せ(以下「外れ図柄組合せ」という)が有効ラインに停止表示された場合に実行される。具体的には、表示演出E7は、有効ラインに外れ図柄組合せが停止表示された場合であって、右リール12Rのチャンス図柄が図柄表示領域に停止表示された場合に実行される。右リール12Rのチャンス図柄は、当選エリア「強チャンス目」が当選した遊技で1枚役Bを取りこぼした場合に停止表示可能となる。チャンス図柄は、右リール12Rの各単位領域(UR1、UR2、UR3)のうち、無効ラインに位置する単位領域UR1または単位領域UR3に停止可能である。
表示演出E7において、チャンス図柄が停止表示した単位領域(UR1、UR2)が強調領域になる。すなわち、表示演出E7においては、チャンス図柄が強調して表示される。図22(a)に示すように、表示演出E7では、強調領域のバックライトはパターンGで制御される。パターンGでは、バックライトは、所定の周期で白色に点滅する。
以上の構成によれば、チャンス図柄は、当選エリア「強チャンス目」が当選した場合に停止表示される。したがって、チャンス図柄が停止表示された場合、当選エリア「強チャンス目」が当選した旨が遊技者に報知される。また、チャンス図柄が表示演出E7で強調して表示されるため、当選エリア「強チャンス目」が当選した旨を明確に報知することができる。なお、上述したように、当選エリア「強チャンス目」が当選した場合、ART状態に当選するチャンスである。すなわち、表示演出E7により、ART状態に当選するチャンスである旨が報知されるとも換言される。
図22(b)に示すように、ボーナス状態において、当選エリア「小役ALL」が当選してセブン外れ役または上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出E8が実行される。また、ボーナス状態において、当選エリア「弱スイカ」が当選してスイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、セブン外れ役または上段ベルに係る図柄組合せが停止表示された場合と同様に、表示演出E8が実行される。さらに、ボーナス状態において、当選エリア「セブン揃い」が当選して、セブン揃い役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出E8が実行される。すなわち、ボーナス状態において当選エリア「小役ALL」、当選エリア「弱スイカ」または当選エリア「セブン揃い」が当選した場合、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せによらず、共通の表示演出Eが実行される。表示演出E8では、有効ラインを構成する各単位領域Uが強調領域となり、各強調領域の各バックライトは、パターンHで制御される。パターンHでは、各バックライトは、所定の周期で白色に点滅する。
図24(a)は、表示演出E2を説明するための図である。図24において、図柄表示領域のうち表示演出で強調領域になる各単位領域Uを太枠で示す。図24に示すように、各上段ベルに係る図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示された場合、上段ライン(無効ライン)に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示される。上述したように、表示演出E2は、上段ベル(1〜8)に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される。また、表示演出E2では、図柄表示領域のうち有効ラインの各単位領域(UL2、UC2、UR2)がパターンBで強調して表示される。
ところで、従来から、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、複数の特別図柄(例えばベル図柄)で構成される特別図柄組合せ(例えば「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ)が無効ラインに停止表示可能な遊技機が知られている。また、以上の遊技機においては、特別図柄組合せを強調する表示演出が図柄表示領域で実行される場合がある。図24(b)は、上述した従来技術における、表示演出を説明するための図である。図24(b)の従来技術においては、本実施形態と同様に、有効ラインである中段ラインに上段ベルに係る図柄組合せが停止表示された場合、無効ラインである上段ラインに「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示される。また、従来技術においては、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示された上段ラインがパターンBで強調表示される。
以上の従来技術では、無効ライン(上段ライン)が有効ライン(中段ライン)より強調して表示されるため、無効ラインを有効ラインと誤認しやすいという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態の表示演出E2では、無効ラインに特別図柄組合せが停止表示される場合であっても、有効ラインが強調して表示される構成とした。以上の構成によれば、有効ライン(当選役に係る図柄組合せ)の誤認が抑制される。
図25は、各上段ベル(1〜8)に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された図柄表示領域の模擬図である。図25に示すように、当選エリア「共通ベル」が当選した場合、12種類の上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示され得る。具体的には、当選エリア「共通ベル」が当選した場合、「リプレイx−ブドウ−ブドウ」「リプレイx−ブドウ−チャンス図柄」(上段ベル1)、「リプレイx−ブドウ−BAR2」(上段ベル2)、「リプレイx−BAR2−ブドウ」「リプレイx−BAR2−チャンス図柄」(上段ベル3)、「リプレイx−BAR2−BAR2」(上段ベル4)、「リプレイy−ブドウ−ブドウ」「リプレイy−ブドウ−チャンス図柄」(上段ベル5)、「リプレイy−ブドウ−BAR2」(上段ベル6)、「リプレイy−BAR2−ブドウ」「リプレイy−BAR2−チャンス図柄」(上段ベル7)、「リプレイy−BAR2−BAR2」(上段ベル8)の図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示可能となる。
仮に、有効ラインに停止表示された上段ベルに係る図柄組合せの図柄組合せに応じて、異なる表示演出Eが実行される対比例を想定する。以上の対比例では、例えば、共通ベルが当選した場合の表示演出Eとして、12種類の表示演出Eを設ける必要がある。したがって、上段ベルの図柄組合せの種類数によっては、図柄表示領域で実行される表示演出Eの種類数が過大になり、表示演出Eの開発が困難になる場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、当選エリア「共通ベル」が当選した遊技において、各上段ベルに係る図柄組合せの何れが有効ラインに停止表示された場合であっても、表示演出E2が共通して実行される。以上の構成によれば、上述した対比例と比較して表示演出Eの種類数が削減される。
図26(a)は、表示演出E3を説明するための図である。図26(a)において、図柄表示領域のうち表示演出E3で強調領域になる各単位領域(UL2、UC2、UR2)を太枠で示す。スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図26(a)に示すように、右下りライン(無効ライン)に「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示される。上述したように、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図柄表示領域において表示演出E3が実行される。また、表示演出E3では、図柄表示領域のうち有効ラインの各単位領域UがパターンCで強調して表示される。
図26(b)は、表示演出E4を説明するための図である。図26(b)において、図柄表示領域のうち表示演出E4で強調領域になる各単位領域(UL2、UC2、UR2)を太枠で示す。スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図26(b)に示すように、上段ライン(無効ライン)に「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示される。上述したように、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図柄表示領域において表示演出E4が実行される。また、表示演出E4では、図柄表示領域のうち有効ラインの各単位領域UがパターンDで強調して表示される。以上の通り、表示演出E3および表示演出E4では、無効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示される場合であっても、有効ラインが強調して表示される構成とした。以上の構成によれば、有効ライン(当選役に係る図柄組合せ)の誤認が抑制される。
図27(a)は、パターンCで制御されるバックライトの点滅の周期を説明するための図である。上述したように、弱スイカが当選してスイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合、強調領域の各バックライトは、パターンCで制御される。図27(a)に示すように、パターンCにおいて、各バックライトは、点灯(ON状態)と消灯(OFF状態)とを繰返す(点滅する)。具体的には、パターンCでは、各バックライトが時間長T1(例えば約2秒)点滅する。また、パターンCにおける、各バックライトの点滅の周期は時間長TX1(約0.4秒)である。
図27(b)は、パターンDで制御されるバックライトの点滅の周期を説明するための図である。上述したように、強スイカが当選してスイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合、強調領域の各バックライトは、パターンDで制御される。図27(b)に示すように、パターンDにおいて、各バックライトは点滅する。具体的には、パターンDでは、各バックライトが時間長T2(例えば約3秒)点滅する。図27に示すように、パターンDでバックライトが点滅する時間長T2は、パターンCの時間長T1より長い。また、パターンDにおける、各バックライトの点滅の周期は時間長TX2(約0.2秒)である。図27に示すように、パターンDの点滅の周期の時間長TX2は、パターンCの点滅の周期の時間長TX1より短い。以上の通り、強スイカが当選した場合の表示演出E4では、弱スイカが当選した場合の表示演出E3より、バックライトが点滅する期間が長い。また、強スイカが当選した場合の表示演出E4では、弱スイカが当選した場合の表示演出E3より、バックライトが速く点滅する。
本実施形態では、スイカ1(弱スイカ)に係る図柄組合せおよびスイカ2(強スイカ)に係る図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示された場合、無効ライン(右下りライン、上段ライン)に複数のスイカ図柄で構成される「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示される。また、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて表示演出E3が実行されるとともに、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて表示演出E4が実行される。以上の構成によれば、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが無効ラインに停止表示される場合であっても、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せに応じて表示演出Eが変化するため、例えば、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せに応じて表示演出Eが変化しない構成と比較して、表示演出Eの面白味が向上する。また、上述したように、強スイカが当選した場合は、弱スイカが当選した場合よりART状態に当選しやすい(図18参照)。本実施形態では、弱スイカが当選した場合と強スイカが当選した場合とで表示演出Eが変化するため、ART状態の当選の期待度を表示演出Eにより報知することができる。
図28(a)は、表示演出E5を説明するための図である。図28(a)において、図柄表示領域のうち表示演出E5で強調領域になる単位領域(UL2)を太枠で示す。上述したように、表示演出E5は、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される。また、中段チェリーの図柄組合せは「チェリー−リプレイx−ベル」である。したがって、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図28(a)に示すように、左リール12Lの単位領域UL2にチェリー図柄が停止表示される。また、表示演出E5では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL2が強調して表示される。すなわち、表示演出E5では、有効ラインに停止表示された左リール12Lのチェリー図柄が強調して表示される。
図28(b)は、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域を説明するための図である。角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リール12Lの各単位領域ULのうち、単位領域UL1または単位領域UL3にチェリー図柄が停止表示される。具体的には、角チェリーに係る図柄組合せは「BAR2−リプレイx−ベル」である。例えば、左リール12Lの図柄位置「9」のBAR2図柄が有効ライン(単位領域UL2)に停止した場合、左リール12Lの単位領域UL1にチェリー図柄が停止表示される。また、左リール12Lの図柄位置「11」のBAR2図柄が有効ラインに停止した場合、左リール12Lの単位領域UL3にチェリー図柄が停止表示される。図28(b)は、単位領域UL1にチェリー図柄が停止表示した場合の例である。
本実施形態では、中段チェリーが当選した遊技において、有効ラインに位置する単位領域UL2にチェリー図柄が停止可能であり、角チェリーが当選した遊技において、無効ラインに位置する単位領域UL1または単位領域UL3にチェリー図柄が停止可能である。また、チェリー役が当選していない遊技では、左リール12Lの各単位領域ULにチェリー図柄は停止表示されない。すなわち、チェリー役が当選した場合、左リール12Lのチェリー図柄が図柄表示領域に停止表示可能であり、チェリー役が当選していない場合、左リール12Lのチェリー図柄が停止表示できない。ただし、チェリー役が当選していない場合であっても、左リール12Lのチェリー図柄が停止表示可能な構成としてもよい。
図28(b)に示すように、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図柄表示領域の何れの単位領域Uも強調領域とならない。具体的には、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合は、表示演出Eが実行されず、図柄表示領域の各バックライトの点灯の態様は変化しない(白色に点灯した状態が維持される)。すなわち、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合は、左リール12Lのチェリー図柄が強調されない。
ところで、従来から、第1のチェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リールの有効ラインに位置する単位領域にチェリー図柄が停止表示され、第2のチェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リールの無効ラインに位置する単位領域にチェリー図柄を停止可能とする遊技機が知られている。また、以上の遊技機においては、左リールに停止表示されたチェリー図柄を強調して表示する表示演出を図柄表示領域で実行する場合がある。しかし、無効ラインに停止表示されたチェリー図柄を強調した場合、遊技者によっては、当該チェリー図柄が停止表示した無効ラインを有効ラインと誤認しやすくなるという事情がある。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された場合であって、中段チェリーが当選した遊技でチェリー図柄が左リール12Lに停止表示された場合、当該チェリー図柄を強調する表示演出E5を実行し、角チェリーが当選した遊技でチェリー図柄が左リール12Lに停止表示された場合、当該チェリー図柄を強調しない構成とした。以上の構成によれば、左リール12Lのチェリー図柄は、有効ラインに停止表示された場合に強調され、無効ラインに停止表示された場合は強調されない。したがって、チェリー図柄が停止表示された無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が抑制される。
また、本実施形態では、左リール12Lのチェリー図柄が有効ラインに停止表示された場合、表示演出E5または表示演出E6が実行され、左リール12Lのチェリー図柄が図柄表示領域に停止表示されない場合、各表示演出(E1〜E4、E7)が実行される。すなわち、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された場合、左リール12Lのチェリー図柄が無効ラインに停止していないことを条件に、図柄表示領域において表示演出が実行されるとも換言される。仮に、左リール12Lのチェリー図柄が無効ラインに停止表示された場合に表示演出が実行される構成では、表示演出によっては、当該チェリー図柄が強調され、有効ラインが誤認されやすくなる不都合が生じ得る。本実施形態は、左リール12Lのチェリー図柄が無効ラインに停止していないことを条件に表示演出が実行されるため、上述の不都合が抑制される。
図28(c)は、表示演出E6を説明するための図である。図28(c)において、図柄表示領域のうち表示演出E6で強調領域になる各単位領域(UL1、UL2、UC3、UR1、UR2)を太枠で示す。上述したように、表示演出E6は、中段チェリーが当選した遊技でART状態に当選した場合に実行され得る。図28(c)に示すように、表示演出6において、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL1と単位領域UL2、中リール12Cの単位領域UC3、および、右リール12Rの単位領域UR1と単位領域UR2とが強調領域になる。図28(c)に示すように、表示演出E6において、アルファベットの文字「V」が図柄表示領域に表される。
ところで、本実施形態の有効ラインは、上述したように、図柄表示領域の各単位領域のうち、左リール12Lの何れか1個の単位領域(UL2)と中リール12Cの何れか1個の単位領域(UC2)と右リール12Rの何れか1個の単位領域(UR2)とを結ぶ領域である。したがって、各単位領域のうち、有効ラインを構成する単位領域Uと同じ個数(3個)の単位領域Uを強調領域とする表示演出Eを実行した場合、当該各強調領域で構成される領域(ライン)が有効ラインであると認識されやすいという事情がある。例えば、図24(b)で示した対比例のように、左リール12Lの単位領域UL1と右リール12Rの単位領域UC1と右リール12Rの単位領域UR1とを強調領域とした場合、上段ラインが有効ラインと誤認されやすい。
以上の事情を考慮して、本実施形態においては、無効ラインの単位領域Uを強調領域とする場合、有効ラインを構成する単位領域Uの個数より大きい個数(4個以上)の単位領域Uが強調領域となる構成とした。以上の構成では、無効ラインの3個の単位領域Uが強調領域となる表示演出Eと比較して、無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が抑制される。例えば、上述の表示演出E6では、有効ラインを構成する単位領域Uの個数より大きい個数(5個)の単位領域Uが強調領域となる。なお、無効ラインの単位領域Uを含む3個の単位領域Uが強調領域になる表示演出Eが実行され得る構成としてもよい。ただし、以上の構成では、無効ラインが有効ラインと誤認されない態様で、各単位領域Uの各バックライトを制御する必要がある。
図29(a)は、表示演出E7を説明するための図である。図29(a)において、図柄表示領域のうち表示演出E7で強調領域になる単位領域(UR3)を太枠で示す。上述したように、表示演出E7は、当選エリア「強チャンス目」が当選した遊技で、右リール12Rのチャンス図柄が停止表示された場合に実行される。右リール12Rのチャンス図柄は、単位領域UR1または単位領域UR3(無効ライン)に停止表示可能であり、当該チャンス図柄が停止表示された単位領域URが表示演出E7において強調して表示される。また、上述したように、チャンス図柄は、外れ図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、停止表示される。図29(a)には、チャンス図柄が単位領域UR3に停止表示され、有効ラインに外れ図柄組合せ「ベル−スイカ−ベル」が停止表示された場合が例示される。
図29(b)は、対比例における当選役の図柄組合せを説明するための図である。対比例の有効ラインは、本実施形態と同様に、中段ラインであり、中段ライン以外は無効ラインである。対比例では、図29(b)に示すように、中段ラインに停止表示された「ANY−ANY−チャンス図柄」(「ANY」は全ての図柄)が当選役に係る図柄組合せとして設けられる。対比例では、右リール12Rのチャンス図柄が有効ライン(単位領域UR2)に停止表示された場合、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが必ず停止表示され、例えば、2枚のメダルが払出される。
また、対比例において、当選エリア「強チャンス目」が当選した場合であって、外れ図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、本実施形態と同様に、右リール12Rの無効ライン(単位領域UR1または単位領域UR3)にチャンス図柄が停止表示され得る。無効ラインにチャンス図柄が停止表示された場合、本実施形態と同様に、当該チャンス図柄が強調表示される表示演出E7が実行される。
上述したように、表示演出E7は、右リール12Rのチャンス図柄を強調表示することにより、1枚役Bが当選した旨(ART状態に当選するチャンスである旨)を報知することを意図する。しかし、「ANY−ANY−チャンス図柄」が当選役に係る図柄組合せである対比例では、表示演出E7が実行される場合、必ず、当該当選役に係る図柄組合せが無効ラインに停止表示される。例えば、図29の例では、右下りラインに「スイカ−スイカ−チャンス図柄」(ANY=スイカ)が停止表示され、下段ラインに「リプレイx−BAR1−チャンス図柄」(ANY=リプレイx、BAR1)が停止表示されるが、各図柄組合せは、何れも当選役に係る図柄組合せである。したがって、対比例では、表示演出E7で右リール12Rのチャンス図柄を強調することにより、遊技者によっては、当選役「ANY−ANY−チャンス図柄」の入賞が報知されたと誤認する場合がある。
以上の事情を考慮して、本実施形態においては、右リール12Rのチャンス図柄が強調される構成において、「ANY−ANY−チャンス図柄」の図柄組合せを当選役として設けない構成とした。すなわち、本実施形態の外れ図柄組合せには、右リール12Rのチャンス図柄を含む各図柄で構成される図柄組合せが含まれる。例えば、図29(a)における、右下りラインに停止表示された「スイカ−スイカ−チャンス図柄」と下段ラインに停止表示された「リプレイx−BAR1−チャンス図柄」とは、何れも外れ図柄組合せである。以上の構成では、例えば、表示演出E7を実行する場合に必ず当選役に係る図柄組合せが無効ラインに停止表示される構成(例えば、上述の対比例)と比較して、表示演出E7を入賞の報知と誤認する不都合が抑制される。
図30は、表示演出E8を説明するための図である。図30において、図柄表示領域のうち表示演出E8で強調領域になる各単位領域(UL2、UC2、UR2)を太枠で示す。上述したように、表示演出E8は、ボーナス状態において、スイカ1またはセブン外れ役または上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される。図30(a)は、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の模擬図である。また、図30(b)は、セブン外れ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の模擬図であり、図30(c)は、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の模擬図であり、図30(d)は、セブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の模擬図である。図30に示すように、ボーナス状態の各遊技においては、無効ライン(右下りライン)に「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示される場合であっても、無効ライン(右上りライン、上段ライン)に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示された場合であっても、無効ライン(上段ライン)に「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが停止表示された場合であっても、表示演出E8が共通して実行される。以上の構成によれば、ボーナス状態で無効ラインに停止表示された図柄組合せ毎に異なる表示演出Eが実行される構成と比較して、表示演出Eの種類数が削減される。
以上が第1実施形態の各表示演出Eの説明である。第1実施形態の各遊技では、各バックライトにおける表示演出Eの他に、液晶表示装置30で各種の演出が実行される。液晶表示装置30は、各演出において各種の画面を表示する。以下、液晶表示装置30が表示する各画像を説明する。
液晶表示装置30は、特定の当選役(ボーナス役、BARリプレイ、セブン揃い役、上段ベル)が当選した場合、図柄表示領域(有効ライン、無効ライン)に停止表示可能な特別図柄(赤セブン図柄、BAR2図柄、ベル図柄)を表す図柄画像(赤セブン図柄画像ZA、BAR図柄画像ZB、ベル図柄画像ZG)を各演出において表示する。
図31(a−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GX1の模擬図である。液晶表示装置30は、例えば、ボーナス確定状態に移行した場合、画面GX1の表示を開始する。また、画面GX1は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまで表示が維持される。以上の構成では、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される遊技が開始されてからボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまでの期間において、画面GX1は液晶表示装置30に表示される。画面GX1には、例えば、ボーナス役が当選した旨を報知するメッセージが表示される。図31(a−2)は、画面GX1が表示される期間における図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。図31(a−2)に示すように、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前(遊技開始の直後)において、図柄表示領域の各図柄は変動表示される。
図31(b−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GY1の概念図である。図31(b−1)に示すように、画面GY1は、赤セブン図柄画像ZAを含んで構成される。赤セブン図柄画像ZAは、各リール12に描かれる赤セブン図柄を表す。具体的には、赤セブン図柄画像ZAは、例えば、図31(b−1)に示すように、赤セブン図柄と同様な色彩および形状の画像である。ただし、赤セブン図柄画像ZAは、リール12に描かれた赤セブン図柄より大きく液晶表示装置30に表示される。画面GY1に表示される赤セブン図柄画像ZAは1個である。また、画面GY1には、ボーナス役に係る図柄組合せが停止表示された旨のメッセージ、または、ボーナス状態が開始される旨のメッセージが表示される。
液晶表示装置30は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、画面GY1を表示する。以上の構成では、ボーナス確定状態においてボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、画面GX1に替えて画面GY1が液晶表示装置30に表示される。図31(a−1)および図31(b−1)から理解される通り、赤セブン図柄画像ZAは、画面GX1に含まれず、画面GY1に含まれる。すなわち、赤セブン図柄画像ZAは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたタイミングで、液晶表示装置30に表示される。
図31(b−2)は、ボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。図31(b−2)に示すように、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示される場合、無効ライン(右上りライン)に「赤セブン−赤セブン−赤セブン」が停止表示される場合がある。具体的には、有効ラインは中段ラインであり、ボーナス役に係る図柄の組合せは「ブドウ−赤セブン−チェリー」である(図11参照)。したがって、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、左リール12Lの中段(単位領域UL2)にブドウ図柄が停止し、中リール12Cの中段(単位領域UC2)に赤セブン図柄が停止し、右リール12Rの中段(単位領域UR2)にチェリー図柄が停止する。図31(b−2)においては、左リール12Lの各ブドウ図柄(図柄位置「1」「6」「15」「18」)のうち、図柄位置「6」のブドウ図柄が有効ラインに停止し、右リール12Rの各チェリー図柄(図柄位置「9」「18」)のうち、図柄位置「9」のチェリー図柄が有効ラインに停止する例を示す(図4参照)。なお、中リール12Cには2個の赤セブン図柄(図柄位置「5」「18」)が配置されるが、何れの赤セブン図柄が停止した場合であっても、図柄表示領域の中リール12Cに表示される各図柄は同じである。
以上の通り、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合であって、左リール12Lの図柄位置「6」のブドウ図柄と右リール12Rの図柄位置「9」のチェリー図柄とが有効ラインに位置した場合、無効ラインに「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが停止表示される。すなわち、各リール12には、ボーナス役に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示した場合、無効ラインに「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せを停止表示可能に各図柄が配列される。
図31(c−1)および図31(c−2)は、本実施形態の対比例を説明するための図である。対比例と本実施形態とは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効ラインに「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが停止表示される点が共通する。一方、本実施形態と対比例とは、ボーナス役の図柄組合せが相違する。具体的には、本実施形態のボーナス役の図柄組合せは「ブドウ−赤セブン−チェリー」であるのに対し、対比例のボーナス役の図柄組合せは、左リール12の「A」図柄と中リール12の「B」図柄と右リール12の「C」図柄との組合せである。「A」図柄と「B」図柄と「C」図柄とは、赤セブン図柄とは異なる図柄である。すなわち、対比例においては、ボーナス役に係る図柄組合せを構成する各図柄に赤セブン図柄が含まれない。
また、対比例と本実施形態とは、ボーナス確定状態の各遊技で画面GX1が液晶表示装置30に表示される点で共通する。ただし、対比例と本実施形態とは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に液晶表示装置30が表示する画面が相違する。図31(c−1)は、対比例の液晶表示装置30が表示する画面GZ1の模擬図である。画面GZ1は、本実施形態の画面GY1と同様に、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に表示される。図31(c−1)に示すように、画面GZ1は、無効ラインに停止表示される「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せを表す画像が表示される。具体的には、画面GZ1には、3個の赤セブン図柄画像ZAが並列される。以上の対比例においても、赤セブン図柄画像ZAは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたタイミングで、液晶表示装置30に表示される。
図31(c−2)は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示した場合の図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。図31(c−2)に示すように、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、有効ラインに「A−B−C」の図柄組合せが停止表示される。また、図31(c−2)に示すように、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効ラインのうち下段ラインに「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが停止表示される。
ところで、図柄画像が液晶表示装置30に表示される構成では、図柄画像の表示が開始されるタイミングによっては、当該図柄画像が表す図柄は、有効ラインに停止表示された当選役の図柄組合せに含まれると判断されやすいという事情がある。例えば、上述した対比例では、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示するタイミングにおいて、赤セブン図柄画像ZAが液晶表示装置30に表示される。以上の対比例では、ボーナス役の図柄組合せに赤セブン図柄が含まれると判断されやすくなる。しかし、実際は、対比例のボーナス役に係る図柄組合せは、「A」図柄と「B」図柄と「C」図柄とから構成され、赤セブン図柄を含まない。一方で、無効ラインに停止表示された図柄組合せ「赤セブン−赤セブン−赤セブン」には、赤セブン図柄が含まれる。したがって、対比例では、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せがボーナス役の図柄組合せと誤認されやすくなる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、ボーナス役の図柄組合せに赤セブン図柄が含まれる構成とした。以上の構成によれば、ボーナス役の図柄組合せに赤セブン図柄が含まれない構成(例えば上述の対比例)と比較して、当選役の図柄組合せの誤認を抑制することができる。
また、上述の対比例のように、図柄組合せを表す画像(3個の図柄画像)を液晶表示装置30に表示した場合、当該画像が表す図柄組合せは、有効ラインに停止表示された当選役の図柄組合せと判断されやすいという事情がある。例えば、上述した対比例では、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せを表す画像(3個の赤セブン図柄画像ZA)が液晶表示装置30に表示される。したがって、対比例では、無効ラインに停止表示された「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せがボーナス役に係る図柄組合せと誤認されやすくなる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが無効ラインに停止表示される場合であっても、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せを表す画像が液晶表示装置30に表示されない構成とした。具体的には、1個の赤セブン図柄画像ZAを液晶表示装置30に表示する構成とした。以上の構成によれば、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せを表す画像が表示される構成と比較して、無効ラインに停止表示された「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せをボーナス役の図柄組合せと誤認する不都合が抑制される。
図32(a−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GX2の模擬図である。画面GX2は、特殊遊技状態でBARリプレイが当選した直後(BARリプレイに係る図柄組合せが停止表示される以前)から表示が開始される。液晶表示装置30は、全てのリール12が停止されるまで画面GX2の表示を維持する。図32(a−1)に示すように、画面GX2において、例えば、各リール12の各BAR2図柄が停止表示可能なタイミングでの停止操作が指示される。また、画像GX2において、右第1停止(逆押)での停止操作が指示される。画面GX2の指示に従って各リール12が停止操作された場合、有効ラインにBARリプレイに係る図柄組合せが停止表示される。
図32(a−1)に示すように、画面GX2には、BAR図柄画像ZBが表示される。BAR図柄画像ZBは、リール12に描かれるBAR2図柄を表す。BAR図柄画像ZBは、例えば、図32(a−1)に示すように、BAR2図柄と同様な色彩および形状の画像である。図32(a−2)は、画面GX2が表示される期間における図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。図32(a−2)に示すように、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前において、図柄表示領域の各図柄は変動表示される。
図32(b−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GY2の概念図である。液晶表示装置30は、第3停止操作時に画面GX2に替えて画面GYを表示する。図32(b−1)に示すように、画面GY2には、上乗せ回数画像ZCが表示される。上乗せ回数画像ZCは、ART状態の上乗せ遊技回数を表示する画像である。液晶表示装置30は、BARリプレイに係る図柄組合せが停止表示される場合、今回の遊技で決定された上乗せ遊技回数を表す上乗せ回数画像ZCを表示する。図32(b−1)には、BARリプレイが当選した遊技で上乗せ遊技回数「10ゲーム」が決定された場合の上乗せ回数画像ZCが例示される
図32(b−1)に示すように、画面GY2には、BARリプレイ図柄画像ZBが含まれない。したがって、BARリプレイに係る図柄組合せが停止表示され、画面GX2から画面GY2に表示が切替えられた場合、BARリプレイ図柄画像ZBは非表示になる。すなわち、液晶表示装置30は、BARリプレイに係る図柄組合せを有効ラインに停止表示可能な期間において、BAR2図柄を表すBARリプレイ図柄画像ZBを表示し、その後、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される以前において、BARリプレイ図柄画像ZBを非表示にする。
図32(b−2)は、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。上述したように、有効ラインは中段ラインであり、BARリプレイの図柄組合せは「チェリー−リプレイx−チェリー」であるから、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リール12Lの中段にチェリー図柄が停止し、中リール12Cの中段にリプレイx図柄が停止し、右リール12Rの中段にチェリー図柄が停止する。図32(b−2)においては、左リール12Lの図柄位置「10」のチェリー図柄と、中リール12Cの図柄位置「15」のリプレイx図柄と、右リール12Rの図柄位置「18」のチェリー図柄とが有効ラインに停止表示された例を示す。図32(b−2)に示すように、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効ラインのうち上段ラインに「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せが停止表示される。
図32(c−1)および図32(c−2)は、本実施形態の対比例を説明するための図である。対比例のBARリプレイに係る図柄組合せは、本実施形態と同様に、「チェリー−リプレイx−チェリー」であり、有効ラインは中段ラインである。また、対比例において、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、本実施形態と同様に、無効ラインに「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せが停止表示される。また、対比例においては、本実施形態と同様に、BARリプレイに係る図柄組合せが停止表示される以前において、画面GX2が液晶表示装置30に表示される。
対比例においては、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、液晶表示装置30に画面GZ2が表示される。図32(c−1)に示すように、画面GZ2は、BAR2図柄を表すBAR図柄画像ZBが表示される。具体的には、画面GZ2のBAR図柄画像ZBは、画面GX2のBAR図柄画像ZBより大きく表示される。したがって、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、画面GX2から画面GZ2に切替えて表示された場合、BAR図柄画像ZBが拡大(強調)して表示される。また、画面GZ2には、BAR図柄画像ZBに加え、上述した上乗せ遊技回数画像ZCが表示される。
ところで、図柄画像が液晶表示装置30に表示される構成では、当該図柄画像の表示の態様(強調表示等)によっては、当該図柄画像が表す図柄は、有効ラインに停止表示された図柄組合せに含まれると判断されやすいという事情がある。例えば、図32(c−1)および図32(c−2)の対比例のように、BAR図柄画像ZBが強調して表示される構成では、BAR2図柄は、BARリプレイの図柄組合せに含まれると判断されやすくなる。しかし、BARリプレイの図柄組合せは「チェリー−リプレイx−チェリー」であり、BAR2図柄を含まない。一方で、無効ラインに停止表示された「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せは、BAR2図柄を含む。したがって、対比例の構成においては、無効ラインの図柄組合せ「BAR2−BAR2−BAR2」がBARリプレイの図柄組合せと誤認されやすくなる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前に、BAR図柄画像ZBを非表示にする。以上の構成によれば、例えば、BARリプレイに係る図柄組合せが停止表示されるタイミングにおいて、BAR図柄画像ZBが強調して表示される構成と比較して、当選役の図柄組合せの誤認を抑制することができる。
図33(a−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GX3の模擬図である。画面GX3は、ボーナス状態でセブン揃い役が当選した直後(セブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示される以前)に表示が開始される。液晶表示装置30は、全てのリール12が停止されるまで画面GX3の表示を維持する。図33(a−1)に示すように、画面GX3においては、例えば、各リール12の各赤セブン図柄が停止表示可能なタイミングでの停止操作が指示される。画面GX3の指示に従って各リール12が停止操作された場合、有効ラインに赤セブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示される。
図33(a−1)に示すように、画面GX3には、赤セブン図柄画像ZAが表示される。また、画面GX3には、今回のボーナス状態で獲得したメダルの総枚数と、当該ボーナス状態が終了するまでの払出枚数とが表示される。さらに、画面GX3には、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが停止表示された場合、ART状態に移行する権利が上乗せされる旨が報知される。なお、画面GX3において、画面GX1に表示される赤セブン図柄画像ZAを表示したが、赤セブン図柄を表す他の図柄画像を表示する構成としてもよい。図32(a−2)は、画面GX2が表示される期間における図柄表示領域の表示態様を説明するための図である。図32(a−2)に示すように、BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前において、図柄表示領域の各図柄は変動表示される。
図33(b−1)は、液晶表示装置30に表示される画面GY3の概念図である。画面GY3は、セブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に液晶表示装置30に表示される。図33(b−1)に示すように、画面GY3には、赤セブン図柄画像ZAが表示されるとともに、ART状態に移行する権利が付与された旨のメッセージ(図33(b−1)の例では「ART+1」という文字列)が表示される。
図33(b−1)に示すように、画面GY3には、セブン揃い役に係る図柄組合せ「BAR1−ベル−チェリー」を表す組合せ画像ZDが表示される。組合せ画像ZDは、BAR1図柄を表す図柄画像とベル図柄を表す図柄画像とチェリー図柄を表す図柄画像とから構成される。また、図33(b−1)に示すように、組合せ画像ZDの近傍には、当該組合せ画像ZDが表す図柄組合せが有効ラインに停止表示された旨のメッセージが表示される。以上の構成によれば、有効ラインに停止表示された当選役の図柄組合せを報知することができる。
上述したように、図柄画像を液晶表示装置30に表示する構成においては、当該図柄画像が表す図柄は、有効ラインに停止表示された図柄組合せに含まれると判断されやすいという事情がある。例えば、セブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に赤セブン図柄画像ZAを液晶表示装置30に表示する構成では、セブン揃い役の図柄組合せに赤セブン図柄が含まれると誤認しやすくなる。以上の事情を考慮して、本実施形態では、セブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示された場合に、セブン揃い役の実際の図柄組合せを表す組合せ画像ZDを液晶表示装置30に表示する構成とした。以上の構成によれば、実際に有効ラインに停止表示された当選役の図柄組合せが報知されるため、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
図34(a−1)は、ベル図柄演出で表示される画面GAの概念図である。また、図34(a−2)は、ベル図柄演出で表示される画面GBの概念図である。画面GAと画面GBとは、ベル図柄演出のアニメーションを構成する画面である。ベル図柄演出は、共通ベルが当選した遊技において実行され得る。ベル図柄演出が開始された場合、画面GAが液晶表示装置30に表示され、その後、画面GAに替えて画面GBが表示される。なお、共通ベル以外の当選エリアが当選した場合にベル図柄演出が実行され得る構成としてもよい。例えば、打順ベルが当選した遊技において、ベル図柄演出が実行され得る構成としてもよい。
画面GAは、図34(a−1)に示すように、キャラクタ画像ZEと箱画像ZFとを含んで構成される。キャラクタ画像ZEは、特定のキャラクタを表す画像である。また、箱画像ZFは、箱を表す画像である。キャラクタ画像ZEは、箱画像ZFの上側近傍に表示される。図34(a−1)から理解される通り、画面GAには、図柄画像は含まれない。すなわち、画面GAが表示される期間では、図柄画像は非表示になる。
画面GBは、図34(a−2)に示すように、キャラクタ画像ZEと箱画像ZFとに加え、ベル図柄画像ZGを含んで構成される。液晶表示装置30は、画面GAから画面GBに表示を切替えることで、箱画像ZFが表す箱からキャラクタ画像ZEのキャラクタがベル図柄を取出すアニメーションを表示する。すなわち、画面GAから画面GBに切替えられた場合、非表示であったベル図柄画像ZGが表示される。以上の構成では、ベル図柄演出により、上段ベルが当選した可能性が示唆される。
上述したように、共通ベルが当選した遊技では、各上段ベル(1〜8)に係る図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示可能となる。図34(b)には、上段ベル1の図柄組合せ「リプレイx−ブドウ−ブドウ」が停止表示された図柄表示領域が例示される。具体的には、図34(b)には、左リール12Lの図柄位置「12」のリプレイx図柄と中リール12Cの図柄位置「11」のブドウ図柄と右リール12Rの図柄位置「3」のブドウ図柄とが有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域が示される。上述したように、上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、各無効ラインのうち上段ラインに「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示される。
以上の通り、本実施形態では、共通ベルが当選した遊技において、ベル図柄を表すベル図柄画像ZGが液晶表示装置30に表示され、無効ラインに「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示される。上述したように、特定の図柄画像の表示を開始するタイミングによっては、当該図柄画像が表す図柄は、当選役の図柄組合せに含まれると誤認されやすいという事情がある。したがって、本実施形態では、ベル図柄画像ZGが表示されるタイミングによっては、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合が有効ラインに停止表示されたと誤認されやすくなる。以上の事情を考慮して、本実施形態では、以下で説明するように、当選役の図柄組合せの誤認が抑制されるタイミングでベル図柄画像ZGが液晶表示装置30に表示される。
図35は、ベル図柄演出において、画面GAから画面GBに表示が切替えられるタイミング(ベル図柄画像が表示されるタイミング)を説明するための図である。図35の時間軸上には、スタートレバー24に対して開始操作がされた時点と上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された時点とが示される。また、図35には、時間軸上の各時点で液晶表示装置30に表示される各画面が示される。
図35(a)は、本実施形態において、画面GAから画面GBに表示が切替えられるタイミングを説明するための図である。図35(a)に示すように、遊技の開始操作がされると、画面GAが液晶表示装置30に表示される。図35(a)に示すように、画面GAは、遊技が開始されてから時間長T秒(例えば約1秒)が経過するまで液晶表示装置30に表示される。時間長T秒は、遊技者が全てのリール12を停止操作するのに要する時間長(1回の遊技の時間長)より短い。
図35(a)に示すように、遊技が開始されてから時間長T秒が経過した場合、画面GAに替えて画面GBが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、遊技の開始操作から時間長T秒が経過した場合、ベル図柄画像ZGが液晶表示装置30に表示される。上述したように、時間長T秒は、1回の遊技の時間長より短い。したがって、ベル図柄画像ZGの表示が開始されるタイミングは、遊技が終了する以前になる。すなわち、ベル図柄画像ZGは、上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前に液晶表示装置30に表示される。図35(a)に示すように、液晶表示装置30は、上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された以降の期間においても、画面GB(ベル図柄画像ZG)の表示を維持する。なお、遊技の開始と略同時に画面GBが液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。
以上の通り、本実施形態では、上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示する以前から当該上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、ベル図柄画像ZGが液晶表示装置30に表示される。すなわち、ベル図柄画像ZGの表示が開始されるタイミングと、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが無効ラインに停止表示されるタイミングとが時間軸上でずれる。
図35(b)は、対比例において、画面GAから画面GBに表示が切替えられるタイミングを説明するための図である。対比例では、画面GAから画面GBに表示が切替えられるタイミングが本実施形態と相違する。
図35(b)に示すように、対比例では、遊技の開始操作がされると、本実施形態と同様に、画面GAが液晶表示装置30に表示される。また、対比例では、図35(b)に示すように、遊技の開始操作がされてから上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまで、画面GAの表示が維持される。図35(b)に示すように、対比例では、上段ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示されたタイミングで、画面GAに替えて画面GBが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、無効ラインに「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止されるタイミングと略同時に、非表示であったベル画像ZGの表示が開始される。すなわち、ベル図柄画像ZGの表示が開始されるタイミングと、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが無効ラインに停止表示されるタイミングとが時間軸上で略一致する。
例えば、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示されるタイミングで、特定の図柄画像の表示が開始される構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、図柄画像が表す図柄は、有効ラインの当選役の図柄組合せに含まれると判断しやすくなるという事情がある。例えば、上述した対比例においては、上段ベルに係る図柄組合せが有効ライン停止表示されたタイミングで、ベル図柄画像ZGの表示が開始される。したがって、対比例では、上段ベルの図柄組合せにベル図柄が含まれると判断されやすくなる。しかし、上段ベルの図柄組合(例えば、図34(b)の「リプレイx−ブドウ−ブドウ」)はベル図柄を含まない(図11参照)。一方で、無効ラインに停止表示される「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せは、ベル図柄を含む。以上の構成では、上段ベルの図柄組合せを無効ラインの「ベル−ベル−ベル」と誤認しやすくなる。
以上の事情を考慮して、本実施形態においては、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、ベル図柄画像ZGを液晶表示装置30が表示する構成とした。以上の構成によれば、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるタイミングとベル図柄画像ZGの表示が開始されるタイミングとが一致しない。したがって、上段ベルに係る図柄組合せにベル図柄が含まれるとの誤認が抑制される。なお、ベル図柄演出が実行される場合、図柄表示領域において表示演出E2(各バックライトによる演出)を実行してもよい。上述したように、表示演出E2は、有効ラインの上段ベルの図柄組合せが強調して表示される。したがって、当選役の図柄組合せの誤認が抑制されるという効果は格別に顕著である。
図36は、各配当画面GH(1、2)の模擬図である。本実施形態では、非遊技の期間(全リール12が停止表示されている期間)において、各配当画面GHが表示可能である。各配当画面GHは、演出ボタン26と方向指定ボタン27とが適宜に操作された場合、液晶表示装置30に表示される。各配当画面GHには、各当選役の図柄組合せを表す各組合せ画像が表示される。各配当画面GHは、配当画面GH1(図36(a))と配当画面GH2(図36(b))と配当画面GH3(図示略)と配当画面GH4(図示略)とを含んで構成される。遊技者は、各配当画面GHにより、全ての当選役の図柄組合せを確認することができる。また、配当画面GHが表示されている場合、演出ボタン26の操作により、配当画面GHを非表示にすることができる。なお、各配当画面GHにより、一部の当選役の図柄組合せを確認することができる構成としてもよい。
図36(a)は、配当画面GH1の模擬図である。液晶表示装置30は、配当画面GHの表示が指示された場合、配当画面GH1を表示する。また、液晶表示装置30は、配当画面GHが表示される期間において、方向指定ボタン27の右ボタンが操作された場合、各配当画面GHを切替えて表示する。具体的には、液晶表示装置30は、方向指定ボタン27の右ボタンが操作される毎に、配当画面GH1、配当画面GH2、配当画面GH3、配当画面GH4の順に切替えて表示する。また、液晶表示装置30は、左ボタンが操作される毎に、配当画面GH4、配当画面GH3、配当画面GH2、配当画面GH1の順に切替えて表示する。図36に示すように、各配当画面GHには、方向指定ボタン27を操作することで、他の配当画面GHを表示可能である旨のメッセージが表示される。
図36(a)に示すように、配当画面GH1は、各領域R(1〜5)と有効ライン表示画像Yとを含んで構成される。有効ライン表示画像Yは、有効ラインを表示する画像である。具体的には、有効ライン表示画像Yは、図柄表示領域(9個の単位領域)を表す略矩形状の画像と有効ラインを表す略直線状の画像とを含んで構成される。有効ラインを表す画像は、図柄表示領域を表す画像のうち有効ラインに相当する領域に配置される。また、有効ライン表示画像Yは、全ての配当画面GHで共通して表示される。したがって、遊技者は、何れの配当画面GHが表示される期間においても、有効ライン表示画像Yにより有効ラインを確認することができる。ただし、各配当画面GHの一部(例えば、1個)に有効ライン表示画像Yが表示される構成としてもよい。
図36(a)に示すように、各領域Rは、当選役の図柄組合せを表す組合せ画像と特典情報画像M(1〜5)とを含んで構成される。各特典情報画像Mは、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合に付与される特典を表示する。また、各領域Rのうち、領域R2から領域R5は、仕切画像S(1〜4)を含む。各仕切画像Sは、各組合せ画像の間に配置され、一の組合せ画像が表示される領域と他の組合せ画像が表示される領域とを仕切る。各仕切画像Sは、例えば、図36(a)に示すように、略直線状の画像である。
図36(a)に示すように、領域R1には、ボーナス役の図柄組合せ「ブドウ−赤セブン−チェリー」を表す組合せ画像が表示される。上述したように、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行し、入賞小役の当選確率が高くなる。領域R1の特典情報画像M1は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する旨が表示される。以上の構成によれば、ボーナス役に係る図柄組合せ「ブドウ−赤セブン−チェリー」が有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する特典が付与される旨が領域R1により確認することができる。また、領域R1は、合計で411枚のメダルが払出された場合、ボーナス作動状態が終了する旨のメッセージが表示される。
図36(a)に示すように、領域R2には、セブン揃い役「BAR1−ベル−チェリー」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。また、セブン揃い役の組合せ画像の右側には、セブン外れ役「BAR1−ベル−BAR1orチャンス図柄orブドウ」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。領域R2の特典情報画像M2は、セブン揃い役またはセブン外れ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に払出されるメダル枚数「9枚」を表示する。また、セブン揃い役の組合せ画像とセブン外れ役の組合せ画像との間には、仕切画像S1が配置される。仮に、仕切画像Sが配置されない構成を想定する。以上の構成では、セブン揃い役の組合せ画像とセブン外れ役の組合せ画像とが近接して表示された場合、セブン揃い役のチェリー図柄画像とセブン外れ役のBAR1図柄画像(BAR1図柄を表す図柄画像)とが何れの組合せ画像に含まれるのか紛らわしくなる。仕切画像Sを設けた構成によれば、各当選役の組合せ画像が近接した場合であっても、配当画面GHの各図柄画像が何れの組合せ画像を構成するのか明確になる。したがって、各組合せ画像を近接して表示することが可能となり、各配当画面GHに多くの組合せ画像を表示可能となる。
図37は、セブン外れ役の図柄組合せを表す組合せ画像の模擬図である。セブン外れ役の組合せ画像は、図37に示すように、左リール12LのBAR1図柄を表す図柄画像ZHと中リール12Lのベル図柄を表す図柄画像ZGと右リール12Rの各図柄(BAR1、チャンス、ブドウ)を表す図柄画像ZXとを含んで構成される。図柄画像ZHは、領域FLに表示される。また、図柄画像ZGは、領域FCに表示され、図柄画像ZXは、領域FRに表示される。領域FLは領域FCの左側に位置し、領域FRは領域FCの右側に位置する。図柄画像ZXは、図37に示すように、BAR1図柄画像ZHとチャンス図柄画像ZJ(チャンス図柄を表す図柄画像)とブドウ図柄画像ZK(ブドウ図柄を表す図柄画像)とを含んで構成される。また、図柄画像ZXは、図柄仕切画像SR1と図柄仕切画像SR2とを含んでいる。
各図柄仕切画像SR(1、2)は、図柄画像ZXが表示される領域FRを複数の領域(FR1、FR2、FR3)に仕切る。具体的には、各図柄仕切画像SRは、領域FRにおいて、左右方向に配列される。また、各仕切画像は、互いに略平行に配置される。図37の例では、2個の図柄仕切画像SRにより、領域FR1と領域FR2と領域FR3とに領域FRが仕切られる。領域FR1は、領域FRのうち図柄仕切画像SR1より左側の領域である。また、領域FR2は、図柄仕切画像SR1と図柄仕切画像SR2との間の領域であり、領域FR3は、図柄仕切画像AR3より右側の領域である。
図37に示すように、領域FR1には、BAR1図柄画像ZHの一部が表示される。また、領域FR2には、チャンス図柄画像ZJの一部が表示され、領域FR3には、ブドウ図柄画像ZKの一部が表示される。以上の構成によれば、「BAR1−ベル−BAR1」と「BAR1−ベル−チャンス図柄」と「BAR1−ベル−ブドウ」との3個の図柄組合せが1個の組合せ画像で表される。したがって、「BAR1−ベル−BAR1」の組合せ画像と「BAR1−ベル−チャンス図柄」の組合せ画像と「BAR1−ベル−ブドウ」の組合せ画像とを別々に表示する構成と比較して、各組合せ画像が表示される領域の面積を小さくすることができる。
説明を図36(a)に戻す。領域R3には、1枚役A「赤セブン−BAR2−スイカ」を表す組合せ画像が表示される。また、1枚役Aの組合せ画像の右側には、1枚役B「赤セブン−赤セブン−チェリー」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。領域R3の特典情報画像M3は、1枚役Aまたは1枚役Bに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に払出されるメダル枚数「1枚」を表示する。また、1枚役Aの組合せ画像と1枚役Bの組合せ画像との間には、仕切画像S2が表示される。
図36(a)に示すように、領域R4には、中段チェリー「チェリー−リプレイx−ベル」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。また、中段チェリーの組合せ画像の右側には、角チェリー「BAR2−リプレイx−ベル」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。領域R4の特典情報画像M4は、中段チェリーまたは角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に払出されるメダル枚数「2枚」を表示する。また、中段チェリーの組合せ画像と角チェリーの組合せ画像との間には、仕切画像S3が表示される。
図36(a)に示すように、領域R5には、弱スイカ「ベル−スイカ−BAR1orチェリー」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。また、弱スイカの組合せ画像の右側には、強スイカ「ベル−BAR1−リプレイx」の図柄組合せを表す組合せ画像が表示される。領域R5の特典情報画像M5は、弱スイカまたは強スイカに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に払出されるメダル枚数「5枚」を表示する。また、弱スイカの組合せ画像と強スイカの組合せ画像との間には、仕切画像S4が表示される。
図36(b)は、配当画面GH2の模擬図である。図36(b)に示すように、配当画面GH2は、領域R6を含んで構成される。また、配当画面GH2には、配当画面GH1と同様に、有効ライン表示画像Yが表示される。領域R6は、各種のリプレイ(通常リプレイ、BARリプレイ、RT3移行リプレイ、RT2移行リプレイ、RT4移行リプレイ)の図柄組合せの組合せ画像と特典情報画像M6とを含んで構成される。特典情報画像M6には、領域R6に表示される図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与される旨が表示される。
仮に、全ての当選役の組合せ画像が1個の配当画面GHに表示される構成を想定する。以上の構成では、当選役の種類数によっては、1個の配当画面GHに表示する組合せ画像が膨大になる場合がある。以上の場合、配当画面GHの表示が煩雑になる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、各当選役の図柄組合せが複数の配当画面GH(1〜4)に分けて表示される。以上の構成によれば、1個の配当画面GHに表示する組合せ画像の個数は、1個の配当画面GHに全ての組合せ画像を表示する構成と比較して少なくすることができる。したがって、配当画面GHの表示が煩雑になる不都合が抑制される。
また、本実施形態によれば、各配当画面GHにより、各当選役の図柄組合せを確認することができる。したがって、遊技者は、有効ラインに停止表示された図柄組合せが当選役の図柄組合せであるか否かを配当画面GHにより確認することができる。以上の構成によれば、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。具体的各は、サブRAM414は、サブ状態を格納するサブ状態格納領域、各遊技で実行される演出の種別を示す演出番号を格納する演出番号格納領域、ART状態の残り遊技回数示すARTゲーム数カウンタを含む各種の領域を具備する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図38は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図38は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、図39に示す設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図39は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合は、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値に対応する数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止される。また、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図40は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が一回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。詳細には後述するが、例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。ステップS101の初期設定処理は、一回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1および乱数値R2を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、後述の回胴演出制御処理等で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1および乱数値R2をメインRAM303に格納した後に、内部抽選処理(S106)を実行する。内部抽選処理においては、乱数発生器304が生成した乱数値R1と当選エリア抽選テーブルとに基づいて、当選エリアを決定する。
メインCPU301は、内部抽選処理を実行した後に、回胴演出制御処理(S107)を実行する。上述したとおり、メインCPU301は、各リール12に回胴演出を実行させる。回胴演出制御処理においては、例えば、乱数値R2とリールロック抽選テーブルとを用いてリールロックの有無が決定される。
メインCPU301は、回胴演出制御処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S109)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた停止位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、状態移行処理(S112)を実行する。状態移行処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せに応じて、RT状態または遊技状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、有効ラインに停止表示したRT移行図柄に応じてRT状態を移行する。また、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した場合、ボーナス作動状態に移行し、払出されたメダル枚数に応じてボーナス作動状態を終了させる。メインCPU301は、状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図41は、遊技終了時の初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち一回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリアが格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、払出枚数表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、払出枚数表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図42は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理(S109)で設定される。前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に投入コマンドを格納する(S102−2)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S102−3)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。投入間隔タイマをセットすると、メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図43は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図44は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図45は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−3−9)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S103−3−10)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。なお、BET操作受付処理(S103−3−10)の投入間隔タイマは、上述した自動投入処理(図42のS102−3参照)においても用いられる。BET操作受付処理(MAX-BETボタン操作時)および自動投入処理においては、投入コマンドが連続して出力され、投入音が連続して再生される。本実施形態においては、投入間隔タイマが設けられるため、各投入コマンドが送信される時間間隔が所定の時間長以上に確保され、各投入音が出力される期間が所定の時間長以上になる。以上の構成によれば、例えば、今回の投入音の出力を開始した直後に次回の投入音が出力され(今回の投入音が極端に短くなり)、今回の投入音が遊技者に感知されないという不具合が抑制される。投入間隔タイマは、例えば、0.5秒でタイムアップする。
メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S103−3−11)。投入間隔タイマがタイムアップするまでステップS103−3−11を繰り返し(S103−3−11:NO)、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S103−3−11:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−12)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−12:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−12:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−13)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−13:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−13:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−14)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−14:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−14:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図46は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。また、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図47は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、RT状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−4)。例えば、RT0状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「33440」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1で取得した乱数値R1からステップS106−4で取得した抽選値を減算する(S106−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−6)。例えば、RT0状態の遊技において、数値「33440」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値「33440」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「33440」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア「00」から「33」)を指定したか否かを判定する(S106−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−8)、ステップS106−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−4からステップS106−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアを示す当選エリアコマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。また、データ格納処理において、メインCPU301は、RT状態格納領域に格納されるRTフラグを示すRT種別コマンドをコマンド格納領域に格納する。データ格納処理を終了すると、メインCPU301は、内部抽選処理を終了する。
図48は、回胴演出制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出制御処理を開始すると、当選エリア格納領域から当選エリアを取得する(S107−1)。また、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが弱レア役であるか否かを判定する(S107−2)。具体的には、メインCPU301は、当選エリア「28」(弱スイカ)または当選エリア「30」(弱チェリー)または当選エリア「32」(弱チャンス目)であるか否かを判定する。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが弱レア役であると判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルAを参照して回胴演出を決定する(S107−3)。具体的には、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルAの各抽選値を「ロックなし」「ショートロック」「ミドルロック」「ロングロック」の順に乱数値R2から減算し、減算結果が負数になった回胴演出を決定する。また、決定した回胴演出の回胴演出番号を回胴演出番号格納領域に格納する。
当選エリアが弱レア役ではないと判断した場合(S107−2:NO)、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが強レア役であるか否かを判定する(S107−4)。具体的には、メインCPU301は、当選エリア「29」(強スイカ)または当選エリア「31」(強チェリー)または当選エリア「33」(強チャンス目)であるか否かを判定する。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが強レア役であると判断した場合(S107−4:YES)、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルBを参照して回胴演出を決定する(S107−5)。
一方で、当選エリアが強レア役ではないと判断した場合(S107−4:NO)、すなわち、当選エリアが弱レア役および強レア役の何れでもない場合、メインCPU301は、回胴演出を「ロックなし」に決定する。また、メインCPU301は、ステップS107−2またはステップS107−4またはステップS107−6で決定した回胴演出を示す回胴演出種別コマンドをコマンド格納領域に格納し(S107−7)、回胴演出制御処理を終了する。
図49は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、単位遊技の時間長を所定の長さ以上にするためのウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S108−1)。すなわち、回胴演出制御処理で「ロックなし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S108−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S108−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS108−2を繰り返す(S108−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4200ms)にセットする(S108−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S108−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS108−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号がショートロックを示す「1」であるか否かを判定する(S108−5)。回胴演出番号が「1」であると判断した場合(S108−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにショートロック期間(1000sm)をセットする(S108−6)。
一方で、回胴演出番号が「1」ではないと判断した場合(S108−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号がミドルロック演出を示す「2」であるか否かを判定する(S108−7)。回胴演出番号が「2」であると判断した場合(S108−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにミドルロック期間(2000sm)をセットする(S108−8)。
回胴演出番号が「2」ではないと判断した場合(S108−7:NO)、メインCPU301は、回胴演出タイマにロングロック期間(5000sm)をセットする(S108−10)。
メインCPU301は、ステップS108−6、ステップS108−8、ステップS108−9で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S108−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、リールロックが終了するまで)ステップS108−12を繰り返し(S108−10:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−10:YES)、ステップS108−2に処理を移行させる。
図50は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S109−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S109−2)。メインCPU301は、ステップS109−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S109−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S109−2:YES)、ステップS109−3に処理を移行する。
ステップS109−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S109−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS109−4においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S109−5)に移行する。図51は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図51に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図52は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S109−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S109−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S109−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの一つが選択される。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順テーブルのうちの一つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルC1〜C4」(正解押し順の第1停止がリール12C)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、中リール優先順位格納領域PCにおいて、「上段ベル」の図柄の優先順位より「正解ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび右リール優先順位格納領域PRにおいては、「正解ベル」の図柄の優先順位より「上段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序の態様に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S109−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S109−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S109−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S109−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S109−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S109−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S109−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−5からステップS109−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S109−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S109−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S109−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S109−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS109−5−2からステップS109−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S109−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図53は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S110−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS110−1を繰り返し実行する(S110−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S110−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S110−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S110−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S110−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S110−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S110−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S110−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S110−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えば当選役「スイカ」)に係る図柄組合せは、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S110−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S110−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S110−11)。ステップS110−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役に係る図柄組合せの図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS110−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS110−1からステップ110−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図54は、表示判定処理(S111)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せが、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せであるか否かを判定する(S111−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS111−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S111−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せが停止したと判定した場合(S111−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止しているか否かを判定する(S111−3)。リプレイに係る図柄組合せ有効ラインに停止していると判定した場合(S111−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S111−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止したことを示す。
他方で、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判定した場合(S111−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S111−6)、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止しているか否かを判定する(S111−7)。入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していると判定した場合(S111−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役に係る図柄組合せの種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役に係る図柄組合せの種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S111−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S111−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S111−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS111−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S111−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S111−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS111−7において、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−7:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−12)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図55は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティエラー処理に移行する。メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティエラー処理が実行された場合、例えば、ホッパー520にメダルが補充され、リセットボタン512が操作された場合に、遊技の進行が許可される。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS125を繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタを「1」減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図56は、状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、状態移行処理において、有効ラインに停止した図柄の組合せに応じて、RT状態を変更する。また、状態移行処理において、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した場合、ボーナス作動状態に移行し、終了条件の成立に応じてボーナス作動状態を終了させる。
メインCPU301は、状態移行処理を開始すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する(S112−1)。上述したように、RT1移行図柄は、当選役「上段ベル」を取りこぼした場合、有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合(S112-1:YES)、メインCPU301は、RT1状態に移行する(S112−2)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT1」に変更する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合は、RT状態は変更されない。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT1移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−3)、状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT1移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−1:NO)、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−4)。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合(S112−4:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する(S112−5)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT2」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT2移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT2移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−6)、状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT2移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−4:NO)、有効ラインにRT3移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−7)。有効ラインにRT3移行図柄が停止したと判断した場合(S112−7:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT3状態に変更する(S112−8)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT3」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT3移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT3移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−9)、状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT3移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−7:NO)、有効ラインにRT4移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−10)。有効ラインにRT4移行図柄が停止したと判断した場合(S112−10:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT4状態に変更する(S112−11)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT4」に変更する。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT4移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT4移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−12)、状態移行処理を終了する。
有効ラインにRT4移行図柄が停止していないと判断した場合(S112−10:NO)、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したか否かを判定する(S112−13)。有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したと判断した場合(S112−13:YES)、メインCPU301は、遊技状態をボーナス作動状態に変更する(S112−14)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の遊技状態格納領域に格納されるボーナス作動フラグをON状態にする。メインCPU301は、ボーナス作動フラグをON状態にすると、ボーナス作動状態に移行したことを示す状態移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−15)、状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止していないと判断した場合(S112−13:NO)、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する(S112−16)。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数が411枚に到達したか否かを判定する。メインCPU301は、ボーナス作動状態の終了条件が成立していないと判断した場合(S112−16:YES)、状態移行処理を終了する。一方で、ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合(S112−16:YES)、メインCPU301は、ボーナス作動フラグをOFF状態にして(S112−17)、ボーナス作動状態が終了したことを示す状態移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−18)、状態移行処理を終了する。
図57は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示する。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、制御コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、制御コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
制御コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタを復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図58は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。すなわち、例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
図58は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。すなわち、例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。サブ起動処理においては、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化し、サブRAM414の各種のカウンタに初期値を設定する。
サブ起動処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常である場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図59は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、サイドランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図59(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図59(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカー(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響解析処理(S303−2)に処理を移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカー(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図59(c)は、画像制御基板通信処理のフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S304−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が所定の時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において所定の周期毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。また、非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S304−1:YES)、デモ表示コマンド送信処理(S304−2)に移行し、デモ表示コマンドを画像制御基板420に送信する。画像制御基板(液晶制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。
他方で、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、サブRAM414に格納されている演出番号に応じて演出コマンドをセットする(S304−3)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種類を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU447は、ステップS304−3でセットした演出コマンドを画像制御基板420に送信して(S304−4)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図59(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて遊技情報を更新する。遊技情報は、例えば、ART状態の残り遊技回数を含む各種の情報である。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、ART状態の残り遊技回数(ARTゲーム数カウンタ)を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図60は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、ランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。例えば、サブCPU412は、表示演出決定処理で決定した表示演出Eに応じたランプデータをサブRAM414に格納する。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図61は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に処理を移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。投入コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入コマンド受信時処理においては、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了させる。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)を実行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)を実行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)を実行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)を実行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)を実行する。表示当選役コマンド受信時処理において、サブCPU412は、表示演出決定処理と画面決定処理とを実行する。サブCPU412は、表示演出決定処理において、表示演出(E1〜E8)を決定する。また、サブCPU412は、画面決定処理において、液晶表示装置30に表示させる画面(GX、GY、GA、GB)を決定する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
図62は、開始操作時処理のフローチャートである。サブCPU412は、開始操作処理を開始すると、サブ状態を取得する(S501)。その後、サブCPU412は、サブ状態が特別遊技状態であるか否かを判定する(S502)。特別遊技状態であると判断した場合(S502:YES)、サブCPU412は、特別遊技状態処理(S503)に移行する。特別遊技状態処理において、サブCPU412は、例えば、特別遊技状態の残り遊技回数を遊技毎に減算する。
一方で、特別遊技状態ではないと判断した場合(S502:NO)、サブCPU412は、特殊遊技状態であるか否かを判定する(S504)。特殊遊技状態であると判断した場合(S504:YES)、サブCPU412は、特殊遊技状態処理(S505)に移行する。特殊遊技状態処理において、サブCPU412は、例えば、当選エリアに応じて上乗せ遊技回数を決定する。
サブ状態が特殊遊技状態ではないと判断した場合(S504:NO)、サブCPU412は、ART状態(ART中前兆状態を含む)であるか否かを判定する(S506)。ART状態であると判断した場合(S506:YES)、サブCPU412は、ART状態処理(S507)に移行する。サブCPU412は、ART状態処理において、特殊遊技決定処理、特別遊技決定処理および上乗せ決定処理を含む各種の処理を実行する。
サブCPU412は、サブ状態がART状態ではないと判断した場合(S506:NO)、開始準備状態であるか否かを判定する(S508)。開始準備状態であると判断した場合(S508:YES)、サブCPU412は、開始準備状態処理(S509)に移行する。開始準備状態処理において、サブCPU412は、移行先のサブ状態と当選エリアとに応じて、報知する停止操作順序を決定する。
サブCPU412は、開始準備状態ではないと判断した場合(S508:NO)、前兆状態であるか否かを判定する(S510)。前兆状態であると判断した場合(S510:YES)、サブCPU412は、前兆状態処理(S511)に移行する。
サブCPU412は、前兆状態ではないと判断した場合(S510:NO)、通常状態処理(S512)に移行する。通常状態処理において、サブCPU412は、ART決定処理および特別遊技決定処理を含む各種の処理を実行する。
開始操作時処理において、サブCPU412は、サブ状態および当選エリア等に応じて演出抽選処理(S513)を実行する。具体的には、サブCPU412は、演出抽選処理を開始すると、乱数値R3を取得し、サブ状態および当選エリアに応じた演出抽選テーブルを選択する。サブCPU412は、演出抽選テーブルから各演出の各抽選値を順次に取得し、取得した抽選値を乱数値R3に減算する。サブCPU412は、減算の結果が負数になった演出の演出番号をサブRAM414の演出番号格納領域に格納する。例えば、共通ベルが当選した場合、上述したベル図柄演出を含む何れかの演出が演出抽選処理で決定される。
また、演出ボタン操作指示が実行される演出が決定された場合、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグをON状態に設定する。演出ボタン操作指示が実行される遊技においては、例えば、液晶表示装置30に「PUSH!」というメッセージが表示される。演出ボタン指示フラグがON状態に設定される期間において、演出ボタン26が操作されると、サブCPU412は、所定の演出を実行させる。演出抽選処理を実行した後に、サブCPU412は、開始操作時処理を終了する。
図63は、表示当選役コマンド受信時処理のフローチャートである。表示当選役コマンド受信時処理を開始すると、サブCPU412は、表示演出決定処理(S601)を実行する。表示演出決定処理において、サブCPU412は、上述した各表示演出(E1〜E8)の何れかを決定する。また、表示演出決定処理を実行した後に、サブCPU412は、画面決定処理(S602)を実行する。画面決定処理において、サブCPU412は、液晶表示装置30に表示させる画面GY(1〜3)を決定する。
図64は、表示演出決定処理のフローチャートである。表示演出決定処理を開始すると、サブCPU412は、サブ状態がボーナス状態であるか否かを判定する(S601−1)。サブCPU412は、ボーナス状態ではないと判断した場合(S601−1:NO)、今回の遊技の当選エリアが通常リプレイであるか否かを判定する(S601−2)。当選エリアが通常リプレイであると判断した場合(S601−2:YES)、サブCPU412は、有効ラインに通常リプレイに係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S601−3)。有効ラインに通常リプレイに係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S601−3:YES)、サブCPU412は、表示演出E1を決定する(S601−4)。他方で、有効ラインに通常リプレイに係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−3:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。
今回の遊技の当選エリアが通常リプレイではないと判断した場合(S601−2:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが共通ベルであるか否かを判定する(S601−5)。当選エリアが共通ベルであると判断した場合(S601−5:YES)、サブCPU412は、今回の遊技で有効ラインに各上段ベル(1〜8)に係る図柄組合せの何れかが停止表示されたか否かを判定する(S601−6)。サブCPU412は、有効ラインに上段ベルに係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−6:NO)、表示演出決定処理を終了する。一方、有効ラインに各上段ベルに係る図柄組合せの何れかが停止表示されたと判断した場合(S601−6:YES)、サブCPU412は、表示演出E2を決定する(S601−7)。以上の構成では、上段ベル1から上段ベル8に係る図柄組合せの何れかが停止表示された場合、表示演出E2が共通して決定される。
今回の遊技の当選エリアが共通ベルではないと判断した場合(S601−5:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが弱スイカであるか否かを判定する(S601−8)。サブCPU412は、当選エリアが弱スイカであると判断した場合(S601−8:YES)、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S601−9)。有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−9:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。一方、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S601−9:YES)、サブCPU412は、表示演出E3を決定する(S601−10)。
今回の遊技の当選エリアが弱スイカではないと判断した場合(S601−8:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが強スイカであるか否かを判定する(S601−11)。サブCPU412は、当選エリアが強スイカであると判断した場合(S601−11:YES)、有効ラインにスイカ2に係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S601−12)。有効ラインにスイカ2に係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−12:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。一方、有効ラインにスイカ2に係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S601−12:YES)、サブCPU412は、表示演出E4を決定する(S601−13)。以上の構成では、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示された場合とスイカ2に係る図柄組合せが停止表示された場合とで異なる表示演出が実行される。すなわち、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが無効ラインに停止表示される場合、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せに応じて表示演出が決定される。
今回の遊技の当選エリアが強スイカではないと判断した場合(S601−11:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが強チェリーであるか否かを判定する(S601−14)。サブCPU412は、当選エリアが強チェリーであると判断した場合(S601−14:YES)、有効ラインに中段チェリーに係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S601−15)。有効ラインに中段チェリーに係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−15:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。一方、有効ラインに中段チェリーに係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S601−15:YES)、サブCPU412は、今回の遊技でART状態に当選したか否かを判定する(S601−16)。サブCPU412は、ART状態に当選していないと判断した場合(S601−16:NO)、表示演出5を決定する(S601−17)。
今回の遊技でART状態に当選したと判断した場合(S601−16:YES)、サブCPU412は、Vフラッシュ決定処理(S601−18)に移行する。Vフラッシュ決定処理では、予め定められた確率で表示演出E6を決定する。Vフラッシュ決定処理の後に、サブCPU412は、表示演出E6が決定されたか否かを判定する(S601−19)。サブCPU412は、表示演出E6が決定されたと判断した場合(S601−19:YES)、表示演出E6を決定する(S601−20)。他方で、表示演出E6が決定されていないと判断した場合(S601−19:NO)、サブCPU412は、表示演出E5を決定する。
今回の遊技の当選エリアが強チェリーではないと判断した場合(S601−14:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが強チャンス目であるか否かを判定する(S601−21)。サブCPU412は、当選エリアが強チャンス目ではないと判断した場合(S601−21:NO)、表示演出決定処理を終了する。一方、当選エリアが強チャンス目であると判断した場合(S601−21:YES)、サブCPU412は、無効ライン(単位領域R1、単位領域R3)にチャンス図柄が停止表示されたか否かを判定する(S601−22)。チャンス図柄が停止表示されていないと判断した場合(S601−22:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。一方、チャンス図柄が停止表示されたと判断した場合(S601−22:YES)、サブCPU412は、表示演出7を決定する(S601−23)。
上述したステップS601−1において、ボーナス状態であると判断した場合、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが弱スイカ、小役ALLまたはセブン揃いであるか否かを判定する(S601−24)。当選エリアが弱スイカ、小役ALLまたはセブン揃いではないと判断した場合(S601−24:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。他方で、当選エリアが弱スイカ、小役ALLまたはセブン揃いであると判断した場合(S601−24:YES)、サブCPU412は、有効ラインに当選役(セブン外れ役、上段ベル、スイカ1、セブン揃い役)に係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S601−25)。有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S601−25:NO)、サブCPU412は、表示演出決定処理を終了する。一方、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S601−25:YES)、サブCPU412は、表示演出E8を決定する(S601−26)。以上の構成では、無効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示された場合と、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示された場合とで、表示演出E8が共通して実行される。
図65は、画面決定処理のフローチャートである。画面決定処理において、サブCPU412は、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示された場合に液晶表示装置30が表示する画面GY(1〜3)を決定する。画面GYが決定された場合、当該画面GYを表示するための演出コマンドが画像制御基板に送信され、当該演出コマンドに応じた画面GYが液晶表示装置30に表示される。
サブCPU412は、画面決定処理を開始すると、今回の遊技で有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示したか否かを判定する(S602−1)。ボーナス役に係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S602−1:YES)、サブCPU412は、画面GY1を決定する(S602−2)。他方で、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されなかったと判断した場合(S602−1:NO)、サブCPU412は、今回の遊技でBARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かを判定する(S602−3)。BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと判断した場合(S602−3:YES)、サブCPU412は、サブ状態が特殊遊技状態であるか否かを判定する(S602−4)。
特殊遊技状態ではないと判断した場合(S602−4:NO)、サブCPU412は、画面決定処理を終了する。一方、特殊遊技状態であると判断した場合(S602−4:YES)、サブCPU412は、今回の遊技で決定された上乗せ遊技回数に応じて画面GY2を決定する(S602−5)。具体的には、上乗せ遊技回数に応じた上乗せ遊技回数画像ZCを含む画面GY2が決定される。BARリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されていないと判断した場合(S602−3:NO)、サブCPU412は、有効ラインにセブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する(S602−6)。サブCPU412は、セブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示されたと判断した場合(S602−6:YES)、画面GY3を決定する(S602−7)。一方、セブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示されていないと判断した場合(S602−6:NO)、サブCPU412は、画面決定処理を終了する。
図66は、演出ボタン入力タスクのフローチャートである。演出ボタン入力タスクを開始すると、サブCPU412は、演出ボタン26が操作されたか否かを判定する(S306−1)。演出ボタン26が操作されていないと判断した場合(S306−1:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、演出ボタン26が操作されたと判断した場合(S306−1:YES)、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグがON状態であるか否かを判定する(S306−2)。演出ボタン指示フラグがON状態であると判断した場合(S306−2:YES)、サブCPU412は、演出ボタン26の操作に応じた演出を実行し(S306−3)、演出ボタン指示フラグをOFF状態にして(S306−4)演出ボタン入力タスクを終了する。
ステップS306−2において、演出ボタン指示フラグがON状態ではないと判断した場合(S306−2:NO)、サブCPU412は、非遊技期間であるか否かを判定する(S306−5)。非遊技期間ではないと判断した場合(S306−5:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、非遊技期間であると判断した場合(S306−5:YES)、サブCPU412は、配当画面制御処理(S306−6)を実行する。配当画面制御処理において、サブCPU412は、演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作に応じて配当画面の表示を制御するための処理を実行する。例えば、配当画面が液晶表示装置30に表示されていない期間において演出ボタン26が操作された場合、サブCPU412は、配当画面の表示を開始させる。また、配当画面が表示されている期間に方向指定ボタン27が操作された場合、サブCPU412は、当該配当画面を他の配当画面に切替えて表示させる。配当画面制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図67は、第2実施形態で実行されるダブルナビ演出の各時点で液晶表示装置30に表示される各画面(GX4、GY41、GY42)の模擬図である。ダブルナビ演出は、2種類の図柄画像が液晶表示装置30に表示される演出である。ダブルナビ演出で表示される各図柄画像により、今回の遊技で当選している可能性がある各当選役が示唆される。例えば、ダブルナビ演出でベル図柄画像が表示された場合、第1実施形態のベル図柄演出と同様に、上段ベル(共通ベル)が当選した可能性が示唆される。また、チェリー図柄を表すチェリー図柄画像が表示された場合、チェリー役が当選した可能性が示唆され、スイカ図柄を表すスイカ図柄画像が表示された場合、スイカ1またはスイカ2が当選した可能性が示唆される。
図67(a)は、ベル図柄画像ZGとチェリー図柄画像ZNとが表示されるダブルナビ演出で液晶表示装置30に表示される画面GX4の模擬図である。図67(a)に示すように、画面GX4は、キャラクタ画像ZE1と箱画像ZF1とベル図柄画像ZGとキャラクタ画像ZE2と箱画像ZF2とチェリー図柄画像ZNとを含んで構成される。ダブルナビ演出が開始されると、液晶表示装置30は、箱画像ZF1が表す箱からキャラクタ画像ZE1のキャラクタがベル図柄を取出し、箱画像ZF2が表す箱からキャラクタ画像ZE2のキャラクタがチェリー図柄を取出すアニメーションを表示し、画面GX4を表示する。画面GX4は、遊技が開始された直後(第3停止操作以前)に液晶表示装置30に表示される。
図67(a)に示すダブルナビ演出が実行された場合、上段ベルまたはチェリー役の何れか一方が当選している。上述したように、共通ベルが当選した場合、上段ベルは取りこぼすことはない。一方で、チェリー役は、停止操作位置によっては取りこぼす可能性がある。したがって、遊技者は、上述のダブルナビ演出が実行された場合、チェリー役が停止表示可能な停止操作位置で停止操作をする。具体的には、左リール12LのBAR2図柄を目押する。
図67(b−1)は、画面GY41の模擬図である。画面GY41は、第3停止操作がされた場合、画面GX4に替えて液晶表示装置30に表示される。具体的には、画面GY41は、ダブルナビ演出が実行された遊技において、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合に表示される。画面GY41は、図67(b−1)に示すように、各キャラクタ画像(ZE1、ZE2)と各箱画像(ZF1、ZF2)とを含んで構成される。また、画面GY41には、画面GX4の各図柄画像に替えて、入賞報知画像ZL1が表示される。以上の構成では、画面GX4から画面GY41に切替えられた場合、各図柄画像が非表示になり、入賞報知画像ZL1が新たに表示される。
入賞報知画像ZL1は、有効ラインにベル役に係る図柄組合せが停止表示された旨を報知する。具体的には、入賞報知画像ZL1は、「GET」という文字列を表す画像であり、ベル図柄と同様な色彩(例えば黄色)で表示される。
図67(b−2)は、画面GY42の模擬図である。画面GY42は、第3停止操作がされた場合、画面GX4に替えて液晶表示装置30に表示される。具体的には、画面GY42は、ダブルナビ演出が実行された遊技において、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合に表示される。画面GY42は、図67(b−2)に示すように、各キャラクタ画像(ZE1、ZE2)と各箱画像(ZF1、ZF2)とを含んで構成される。また、画面GY42には、画面GX4の各図柄画像に替えて、入賞報知画像ZL2が表示される。以上の構成では、画面GX4から画面GY42に切替えられた場合、各図柄画像が非表示になり、入賞報知画像ZL2が新たに表示される。
入賞報知画像ZL2は、有効ラインにチェリー役に係る図柄組合せが停止表示された旨を報知する。具体的には、入賞報知画像ZL2は、「GET」という文字列を表す画像であり、チェリー図柄と同様な色彩(例えば赤色)で表示される。以上の説明から理解される通り、第2実施形態では、ダブルナビ演出で当選を示唆した各当選役のうち実際に当選した当選役に応じた入賞報知画像ZL(1、2)が液晶表示装置30に表示される。以上の構成によれば、ダブルナビ演出が実行された遊技の当選役が報知される。
図67(c−1)および図67(c−2)は、第2実施形態の対比例のダブルナビ演出で表示される各画面(GZ41、GZ42)の模擬図である。対比例において、第2実施形態と同様に、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示される以前に、ベル図柄画像ZGとチェリー図柄画像ZNとを表示する画面GX4が液晶表示装置30に表示される。
図67(c−1)は、画面GZ41の模擬図である。画面GZ41は、画面GY41と同様に、ダブルナビ演出の実行された遊技で、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、液晶表示装置30に表示される。図67(c−1)に示すように、画面GZ41は、各キャラクタ画像(ZE1、ZE2)と各箱画像(ZF1、ZF2)とを含んで構成される。また、画像GZ41には、ベル図柄画像ZGが表示され、チェリー図柄画像ZNが表示されない。以上の構成では、画面GX4から画面GZ41に切替えられた場合、チェリー図柄画像ZNは非表示になり、ベル図柄画像ZGの表示は維持される。
図67(c−2)は、画面GZ42の模擬図である。画面GZ42は、画面GY42と同様に、ダブルナビ演出の実行された遊技で、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、液晶表示装置30に表示される。図67(c−2)に示すように、画面GZ42は、各キャラクタ画像(ZE1、ZE2)と各箱画像(ZF1、ZF2)とを含んで構成される。また、画像GZ42には、チェリー図柄画像ZNが表示され、ベル図柄画像ZGが表示されない。以上の構成では、画面GX4から画面GZ42に切替えられた場合、ベル図柄画像ZGは非表示になり、チェリー図柄画像ZNの表示は維持される。以上の構成では、ダブルナビ演出が実行された遊技の当選役に応じた図柄画像が第3停止時に表示されるため、当該遊技の当選役が報知される。
ところで、対比例のダブルナビ演出のように、複数の図柄画像を表示し、その後、一部の図柄画像を非表示にし、他の図柄画像の表示を維持する構成では、表示が維持された当該図柄画像が強調される場合がある。したがって、表示が維持された図柄画像で表される図柄は、有効ラインの当選役に係る図柄組合せを構成すると判断されやすくなる。
例えば、上述した図67(c−1)に示す対比例においては、ベル図柄画像ZGが表すベル図柄が当選役の図柄組合せに含まれると判断されやすくなる。しかし、各上段ベルに係る各図柄の組合せは、ベル図柄を含まない。また、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効ラインに「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが停止表示される。したがって、図67(c−1)に示す対比例では、無効ラインに停止表示された「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが当選役の図柄組合せと誤認されやすくなる。
また、上述した図67(c−2)に示す対比例においては、チェリー図柄画像ZNが表すチェリー図柄が当選役の図柄組合せに含まれると判断されやすくなる。しかし、角チェリーに係る各図柄の組合せは、チェリー図柄を含まない。また、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リール12Lの無効ラインにチェリー図柄(「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せ)が停止表示される。したがって、図67(c−2)に示す対比例では、無効ラインに停止表示された「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せが当選役の図柄組合せと誤認されやすくなる。
以上の事情を考慮して、第2実施形態では、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される以前に複数の図柄画像を表示する構成において、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、各図柄画像を非表示にする。以上の構成によれば、特定の図柄画像が強調され難くなるため、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せの誤認が抑制される。
<第3実施形態>
図68は、第3実施形態における各表示演出Eを説明するための図である。上述の第1実施形態の表示演出E1から表示演出E4においては、有効ラインが強調して表示された(図22参照)。第3実施形態の図68に示す各表示演出(E11〜E16)は、図柄表示領域の特定のラインが他の領域より強調されない点において、第1実施形態の各表示演出Eと相違する。なお、図68の各図の各単位領域Uに記載されたアルファベット(a〜f)は、当該単位領域Uのバックライトの制御のパターンを示す。
図68は、第3実施形態における各表示演出Eを説明するための図である。上述の第1実施形態の表示演出E1から表示演出E4においては、有効ラインが強調して表示された(図22参照)。第3実施形態の図68に示す各表示演出(E11〜E16)は、図柄表示領域の特定のラインが他の領域より強調されない点において、第1実施形態の各表示演出Eと相違する。なお、図68の各図の各単位領域Uに記載されたアルファベット(a〜f)は、当該単位領域Uのバックライトの制御のパターンを示す。
図68(a)は、第3実施形態の表示演出E11を説明するための図である。表示演出E11は、当選エリア「共通ベル」が当選した遊技において、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される(図24の表示演出E2と同様)。図68(a)に示すように、表示演出E11では、図柄表示領域の全ての単位領域Uの各バックライトは、パターンaで制御される。パターンaでは、バックライトが予め定められた周期で白色に点滅する。すなわち、表示演出E11では、全ての単位領域Uが同じ周期で点滅する。以上の構成では、図柄表示領域の各単位領域Uが同じ周期で点滅するため、特定の単位領域U(有効ライン、無効ライン)が強調されない。したがって、例えば、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示した無効ライン(上段ライン)を強調して表示する構成と比較して、有効ラインの誤認が抑制される。
表示演出E11は、第1実施形態の表示演出E2と同様に、上段ベル1から上段ベル8に係る図柄組合せの何れが有効ラインに停止表示された場合であっても、共通して実行される。したがって、例えば、有効ラインに停止表示された上段ベルに係る図柄組合せの種類に応じて表示演出Eを異ならせる構成と比較して、表示演出Eの種類数が削減される。
図68(b)は、表示演出12を説明するための図である。表示演出E12は、当選エリア「弱スイカ」が当選した遊技において、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される(図26(a)の表示演出E3と同様)。図68(b)に示すように、表示演出E12では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL1と単位領域UL3、中リール12Cの単位領域UC2、および、右リール12Rの単位領域UR1と単位領域UR3(以下「白色単位領域UW」という)がパターンb1で制御される。また、表示演出E12では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL2、中リール12Cの単位領域UC1と単位領域UC3、および、右リール12Rの単位領域UR2(以下「緑色単位領域UG」という)がパターンb2で制御される。パターンb1では、各バックライトは、予め定められた周期で白色に点滅する。一方で、パターンb2では、各バックライトは、予め定められた周期で緑色に点滅する。すなわち、表示演出E12では、図柄表示領域の一部が白色に点滅し、他の一部が緑色に点滅する。
表示演出E12において、図柄表示領域の特定の領域が強調されない態様で各単位領域Uが点滅する。具体的には、白色単位領域UWと緑色単位領域UGとは特定の単位領域が強調されない光量で点滅する。また、白色単位領域UWと緑色単位領域UGとは特定の単位領域が強調されない周期で点滅する。例えば、白色単位領域UWおよび緑色単位領域UGの点滅の周期と光量とを互いに略等しくする構成が採用され得る。以上の構成では、特定の無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が抑制される。
図68(c)は、表示演出E13を説明するための図である。表示演出E13は、当選エリア「強スイカ」が当選した遊技において、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される(図26(b)の表示演出E4と同様)。図68(c)に示すように、表示演出E13では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL1と単位領域UL3、中リール12Cの単位領域UC2、および、右リール12Rの単位領域UR1と単位領域UR3とがパターンc1で制御される。また、表示演出E13では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL2、中リール12Cの単位領域UC1と単位領域UC3、および、右リール12Rの単位領域UR2がパターンc2で制御される。パターンc1では、各バックライトは、予め定められた周期で白色に点滅する。一方で、パターンc2では、各バックライトは、予め定められた周期で緑色に点滅する。すなわち、表示演出E13では、表示演出E12と同様に、図柄表示領域の一部が白色に点滅し、他の一部が緑色に点滅する。ただし、表示演出E13においては、表示演出E12より短い周期で各バックライトは点滅する。
以上の通り、第3実施形態では、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に表示演出E12を実行し、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に表示演出E13を実行した。すなわち、無効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」が停止表示される場合、有効ラインに停止表示された当選役に係る図柄組合せに応じて、表示演出Eが変化する。以上の構成によれば、無効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」が停止表示される場合に、有効ラインに停止表示される図柄組合せに応じて表示演出Eが変化しない構成と比較して、表示演出Eが変化に富み、面白味が向上する。
また、第3実施形態では、図68(a)に示すように、無効ライン(上段ライン)に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止表示された場合、表示演出E11が実行され、図68(b)および図68(c)に示すように、無効ライン(右下りライン、上段ライン)に「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示された場合、表示演出E12または表示演出E13が実行される。したがって、無効ラインに停止表示された図柄組合せに応じて表示演出Eが変化するため、表示演出が変化に富み、面白みが向上する。
図68(d)は、表示演出E14を説明するための図である。表示演出E14は、当選エリア「強チェリー」が当選した遊技において、中段チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される(図28(a)の表示演出E5と同様)。図68(d)に示すように、表示演出E14では、図柄表示領域のうち単位領域UL1と単位領域UR1とがパターンd1で制御される。また、表示演出E14では、図柄表示領域のうち単位領域UC1がパターンd2で制御され、単位領域UL2と単位領域UR2とがパターンd3で制御され、単位領域UC2がパターンd4で制御され、単位領域UL3と単位領域UR3とがパターンd5で制御され、単位領域UC3がパターンd6で制御される。パターンd1からパターンd6では、各バックライトは、予め定められた周期で白色に点滅し、バックライトの点滅の周期は、各パターンで互いに異なる。表示演出E14において、各単位領域Uは、特定の単位領域が強調されない周期で点滅する。したがって、有効ラインの誤認が抑制される。
図68(e)は、表示演出15を説明するための図である。表示演出E15は、当選エリア「強チャンス目」が当選した遊技において、無効ラインにチャンス図柄が停止表示された場合に実行される(図29(a)の表示演出E7と同様)。図68(e)に示すように、表示演出E15では、図柄表示領域のうち左リール12Lの各単位領域UL(1〜3)と中リール12Cの各単位領域UC(1〜3)とがパターンe1で制御される。また、表示演出E15では、図柄表示領域のうち右リール12Rの各単位領域UR(1〜3)がパターンe2で制御される。パターンe1では、バックライトが予め定められた周期で白色に点滅する。また、パターンe2では、バックライトが予め定められた周期で青色に点滅する。すなわち、表示演出E15では、チャンス図柄が停止表示された右リール12Rが青色で表示され、左リール12Lおよび中リール12Cが白色で表示される。以上の構成では、青色で表示される右リール12Cの各単位領域URが図柄表示領域において強調して表示される。以上の構成によれば、右リール12Rにチャンス図柄が停止表示された旨が表示演出E15により報知される。
ところで、上述したように、有効ラインおよび無効ラインは、左リール12Lの各単位領域ULの何れか1個と中リール12Cの各単位領域UCの何れか1個と右リール12Rの各単位領域URの何れか1個とで構成される。表示演出E15では、右リール12Rが青色で表示され、左リール12Lと中リール12Cとが白色で表示されるため、有効ラインおよび全ての無効ラインは、白色の単位領域ULと白色の単位領域UCと青色の単位領域URとで構成される。以上の構成では、特定の無効ラインが強調して表示されない。したがって、第3実施形態の表示演出E15では、有効ラインの誤認が抑制される。
図68(f)は、表示演出E16を説明するための図である。表示演出E16は、ボーナス状態において、セブン外れ役、上段ベル、スイカ1またはセブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に実行される(図30の表示演出E8と同様)。図68(f)に示すように、表示演出E16では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL1と中リール12Cの単位領域UC1と右リール12Rの単位領域UR1とがパターンf1で制御される。すなわち、表示演出E16では、上段ラインの各単位領域Uがパターンf1で制御される。また、表示演出E16では、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL2と中リール12Cの単位領域UC2と右リール12Rの単位領域UR2とがパターンf2で制御され、図柄表示領域のうち左リール12Lの単位領域UL3と中リール12Cの単位領域UC3と右リール12Rの単位領域UR3とがパターンf3で制御される。すなわち、表示演出E16では、中段ラインの各単位領域Uがパターンf2で制御され、下段ラインの各単位領域Uがパターンf3で制御される。
上段ラインと中段ラインと下段ラインとが互いに異なる周期で点滅する構成では、各ラインの点滅の周期によっては、特定のラインが強調して表示される場合がある。例えば、上段ラインと中段ラインと下段ラインとのうち、上段ラインの点滅の周期のみを他のラインと異ならせた場合、上段ラインが強調して表示される。したがって、遊技者によっては、有効ラインを上段ラインと誤認しやすくなる。以上の事情を考慮して、第3実施形態では、上段ラインと中段ラインと下段ラインとは、特定のラインが強調して表示されない周期で点滅する。
具体的には、パターンf1では、各バックライトは、予め定められた周期で白色に点滅する。また、パターンf2では、各バックライトは、パターンf1より短い周期で白色に点滅し、パターンf3では、各バックライトは、パターンf2より短い周期で白色に点滅する。以上の通り、第3実施形態の表示演出E16では、上段ラインと中段ラインと下段ラインとが互いに異なる周期で点滅する。以上の構成では、特定のラインのみが他のラインと異なる周期で点滅する構成と比較して、特定のラインが強調して表示されない。したがって、有効ラインの誤認が抑制される。
また、第3実施形態では、セブン外れ役、上段ベル、スイカ1またはセブン揃い役に係る図柄組合せが停止表示された場合で、共通の表示演出E16が実行される。以上の構成によれば、有効ラインに停止表示される当選役に係る図柄組合せの種類に応じて表示演出Eが異なる構成と比較して、表示演出Eの種類数が削減される。
以上の通り、第3実施形態では、特定の無効ラインが強調されないため、当該無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が抑制される。ただし、第1実施形態の表示演出(E2〜E4)では、特定の無効ラインが強調されず、且つ、有効ラインが強調して表示される。したがって、有効ラインの誤認を抑制するという効果は格別に顕著である。
<第4実施形態>
第1実施形態においては、非遊技の期間において配当画面GH(図36参照)を表示可能とした。しかし、遊技者によっては、例えば、リール12が回転している期間において、配当画面を確認したい場合がある。以上の事情を考慮して、第4実施形態では、リール12が回転している期間において、配当画面を表示可能な構成とした。
第1実施形態においては、非遊技の期間において配当画面GH(図36参照)を表示可能とした。しかし、遊技者によっては、例えば、リール12が回転している期間において、配当画面を確認したい場合がある。以上の事情を考慮して、第4実施形態では、リール12が回転している期間において、配当画面を表示可能な構成とした。
図69(a)は、第4実施形態の液晶表示装置30が表示する画面GX4の模擬図である。画面GX4は、第1実施形態の画面GX1と同様に、ボーナス確定状態の各遊技に亘り表示される。また、画面GX4は、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまで表示が維持される。具体的には、画面GX4は、全てのリール12が停止している期間、および、各リール12が回転している期間を含む各期間に亘り表示される。画面GX4には、上述した画面GX1と同様に、ボーナス役に当選した旨のメッセージが表示される。また、画面GX4には、演出ボタン24を操作することで、配当画面が表示される旨のメッセージが表示される。
図69(b)は、液晶表示装置30が表示する配当画面GWの模擬図である。第4実施形態では、画面GX4が表示される期間に演出ボタン24が操作された場合、配当画面GWが表示される。すなわち、第4実施形態では、非遊技の期間およびリール12が回転している期間を含む期間において、配当画面GWを液晶表示装置30に表示させることができる。第4実施形態でも、第1実施形態と同様に、配当画面GWが複数設けられる。液晶表示装置30は、方向指定ボタン27が操作された場合、複数の配当画面GWを切替えて表示する。第4実施形態の構成によれば、例えば、各リール12が回転している期間に、各当選役の組合せ画像を表示できるため、有効ラインに停止表示させるボーナス役の図柄組合せをリール12が回転している期間に確認することができる。
図69(b)に示すように、配当画面GWは、各当選役の各組合せ画像と各仕切画像Sと有効ライン表示画像Yとを含む。また、各配当画面GWは、各リール12の図柄の配列を表す配列画像Qを表示する。配列画像Qは、左右方向に3個の略長方形の領域に区分され、当該各領域のうち左端の領域は、左リール12Lの図柄の配列を表示し、中央の領域は、中リール12Cの図柄の配列を表示し、右端の領域は、右リール12Rの図柄の配列を表示する。以上の構成では、配列画像Qにより、各リール12の図柄の配列を確認することができる。配列画像Qと有効ライン表示画像Yとは、各配当画面GWにおいて、共通して表示される。
ところで、各リール12の各図柄には、各リール12が回転している期間に視認しやすい図柄と視認しにくい図柄とがある。例えば、BAR1図柄、BAR2図柄、チャンス図柄および赤セブン図柄は、他の図柄(例えばリプレイx図柄)より、リール12が回転している場合であっても視認しやすい。したがって、遊技者は、上述した各図柄を目印にして目押をする。例えば、ボーナス役に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示させる場合、左リール12Lのブドウ図柄を有効ラインに目押する必要がある。以上の場合、遊技者は、ブドウ図柄より視認しやすい赤セブン図柄を目印にして目押することで、ブドウ図柄を有効ラインに停止させる。
目押の際に目印にする図柄は、配列画像Qにより確認することができる。しかし、仮に、リール12が回転している期間に配列画像Qが表示されない場合、リール12の回転が開始された後の期間に、配列画像Qで図柄の配列が確認できない。したがって、リール12が回転した後に、目印になる図柄を確認することができない。以上の事情を考慮して、第4実施形態では、リール12が回転している期間において、配当画面GW(配列画像Q)を表示することができる構成とした。以上の構成によれば、リール12が回転している期間において、今回の遊技で目押の目印になる図柄を確認することができる。
<第5実施形態>
図70は、第5実施形態において弱スイカまたは強スイカが当選した場合に表示される各画面(GY4、GY5)の模擬図である。各画面は、遊技の結果としての図柄組合せが図柄表示領域に停止表示された場合に表示される。
図70は、第5実施形態において弱スイカまたは強スイカが当選した場合に表示される各画面(GY4、GY5)の模擬図である。各画面は、遊技の結果としての図柄組合せが図柄表示領域に停止表示された場合に表示される。
図70(a)は、画面GY4の模擬図である。画面GY4は、弱スイカが当選し、且つ、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、液晶表示装置30に表示される。一方、スイカ1を取りこぼした場合は、後述の画面GY5が表示される。図70(a)に示すように、画面GY4は、キャラクタ画像ZEと箱画像ZFとスイカ図柄画像ZMとを含んで構成される。スイカ図柄画像ZMは、リール12に描かれたスイカ図柄を表す。例えば、スイカ1に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、キャラクタが箱からスイカ図柄を取出すアニメーションが液晶表示装置30に表示される。
以上の構成では、無効ライン(右下りライン)に「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示された場合、スイカ図柄画像ZMが液晶表示装置30に表示される。したがって、例えば、スイカ1の図柄組合せにスイカ図柄が含まれない構成では、無効ラインに停止表示された図柄組合せをスイカ1の図柄組合せと誤認しやすくなる。以上の事情を考慮して、第5実施形態では、有効ラインに停止表示されるスイカ1の図柄組合せ「ベル−スイカ−チェリーorBAR1」にスイカ図柄が含まれる構成とした。したがって、スイカ1の図柄組合せにスイカ図柄が含まれない構成と比較して、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
図70(b)は、画面GY5の模擬図である。画面GY5は、弱スイカが当選し、スイカ1を取りこぼした場合に液晶表示装置30に表示される。また、画面GY5は、強スイカが当選した場合も表示される。強スイカが当選した場合は、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合と取りこぼした場合との双方で、画面GY5が表示される。図70(b)に示すように、画面GY5は、キャラクタ画像ZEと箱画像ZFとを含んで構成される。また、画面GY5は、「チャンス!」というメッセージが表示され、ART状態に当選するチャンスである旨が報知される。図70(b)から理解される通り、画面GY5は、スイカ図柄画像ZMを含まない。
第5実施形態の構成では、弱スイカが当選した場合であって、有効ラインにスイカ1に係る図柄組合せが停止表示された場合、液晶表示装置30に画面GY4が表示され、スイカ1を取りこぼした場合、画面GY5が表示される。すなわち、有効ラインにスイカ図柄を含む当選役(スイカ1)に係る図柄組合せが停止表示される場合は、スイカ図柄画像ZMが表示され、有効ラインにスイカ図柄を含む当選役に係る図柄組合せが停止表示されない場合は、スイカ図柄画像ZMが表示されない。仮に、スイカ1を取りこぼした場合、図柄表示領域の何れかの単位領域U(コマ)に、スイカ図柄が停止表示し得る構成を想定する。以上の構成において、画面GY4を表示した場合、スイカ図柄を含む外れ図柄組合せが当選役の図柄組合せと誤認される不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、第5実施形態では、スイカ1を取りこぼした場合は、スイカ図柄画像ZMを表示しない構成とした。したがって、スイカ1を取りこぼした場合にスイカ図柄画像ZMを表示する構成と比較して、当選役の誤認が抑制される。
上述したように、スイカ2の図柄組合せ「ベル−BAR1−リプレイx」には、スイカ図柄が含まれない。したがって、仮に、強スイカが当選した場合にスイカ図柄画像ZMが液晶表示装置30に表示される構成では、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示して無効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが停止表示された場合、当該無効ラインに停止表示した図柄組合せを当選役の図柄組合せと誤認しやすくなる。また、スイカ2を取りこぼした場合に、図柄表示領域の何れかの単位領域Uに、スイカ図柄が停止表示され得る構成では、画面GY4を表示することにより、スイカ図柄を含む外れ図柄の組合せを当選役の図柄組合せと誤認する不都合が生じ得る。以上の各事情を考慮して、第5実施形態では、強スイカが当選した場合、スイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されるか否かによらず、スイカ図柄画像ZMが液晶表示装置30に表示されない。以上の第5実施形態の構成によれば、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
<第6実施形態>
上述の第1実施形態において、特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から当該特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、特別図柄を表す図柄画像を表示する構成として、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から有効ラインに停止した以降の期間に亘り、ベル図柄画像を表示する具体例を示した(図34参照)。しかし、本発明は、以上の具体例に限定されない。
上述の第1実施形態において、特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から当該特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、特別図柄を表す図柄画像を表示する構成として、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から有効ラインに停止した以降の期間に亘り、ベル図柄画像を表示する具体例を示した(図34参照)。しかし、本発明は、以上の具体例に限定されない。
図71は、第6実施形態のチェリー図柄演出を説明するための図である。図71(a)は、画面GCの模擬図である。チェリー図柄演出は、強チェリーまたは弱チェリーが当選した場合に実行される。画面GCは、図71(a)に示すように、キャラクタ画像ZEと箱画像ZFとチェリー図柄画像ZNとを含んで構成される。チェリー図柄画像ZNは、リール12に描かれたチェリー図柄を表す。また、画像GCは、チェリー図柄演出が開始された直後(遊技開始の直後)に表示が開始される。例えば、チェリー図柄演出が開始された場合、キャラクタ画像ZEのキャラクタが箱画像ZFの箱からチェリー図柄を取出すアニメーションを液晶表示装置30が表示する。以上の構成では、チェリー役の当選の可能性が示唆される。
図71(b)は、画面GCが表示される期間を説明するための図である。図71(b)に示すように、遊技の開始操作がされた場合、画面GCが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、チェリー図柄画像は、遊技の開始操作の直後に液晶表示装置30に表示される。なお、図34に示したベル図柄演出と同様に、遊技の開始操作の時点から予め定められた時間長が経過した後に、画面GCが表示される構成としてもよい。図71(b)に示すように、液晶表示装置30は、遊技か開始されてから全てのリール12が停止した以降の期間に亘り、画面GCを継続して表示する。すなわち、チェリー図柄画像ZNは、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される以前から停止表示された以降の期間に亘り、液晶表示装置30に表示される。
以上の構成において、角チェリーが当選した場合に、チェリー図柄演出が実行されたとする。上述したように、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止表示されるタイミングで、特定の図柄画像が非表示から表示に切り替えられる場合、遊技者によっては、当該図柄画像が表す図柄は、有効ラインの当選役の図柄組合せに含まれると判断しやすくなるという事情がある。しかし、角チェリーの図柄組合せ「BAR2−リプレイx−ベル」は、チェリー図柄を含まない。したがって、仮に、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたタイミングで、チェリー図柄画像ZNを表示した場合、当選役の図柄組合せが誤認されやすくなる。以上の事情を考慮して、第6実施形態のチェリー図柄演出では、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される以前から停止表示された以降の期間に亘り、チェリー図柄画像ZNを表示する構成とした。以上の構成では、チェリー図柄画像ZNの表示が開始される時期と有効ラインに角チェリーに係る図柄組合せが停止表示される時期とが一致しないため、各タイミングが一致する構成と比較して、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
ところで、中段チェリーと角チェリーと(チェリー役)は、取りこぼしの可能性がある当選役である。したがって、チェリー図柄演出が実行された場合であっても、チェリー役を取りこぼす場合がある。仮に、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されたタイミングで、チェリー図柄画像ZNの表示が開始される構成を想定する。また、当該構成では、チェリー役を取りこぼした場合、図柄表示領域の何れかの単位領域U(左リール12L以外の単位領域)にチェリー図柄が停止表示されるものとする。以上の構成では、遊技者によっては、チェリー図柄を含む外れ図柄組合せを当選役の図柄組合せと誤認しやすくなる不都合が生じ得る。第6実施形態では、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されたタイミングとチェリー図柄画像GNが液晶表示装置30に表示されるタイミングとが一致しないため、各タイミングが一致する構成と比較して、上述した当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)表示演出の種類は、上述の各形態に限定されない。例えば、第1実施形態において、第3実施形態の各表示演出が実行され得る構成としてもよい。例えば、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出E1または表示演出E11が実行され得る構成としてもよい。また、各当選役に係る図柄組合せが停止表示された場合、各表示演出が実行される場合と実行されない場合とがある構成としてもよい。さらに、上述した各形態においては、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出が実行されない構成としたが、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に表示演出が実行される構成としてもよい。例えば、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインの各単位領域Uを赤色に点滅させてもよい。また、弱チェリーが当選した遊技でART状態に当選し、且つ、角チェリーに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、表示演出E6が実行され得る構成としてもよい。
(2)上述の各形態では、ボーナス状態において、第1特別図柄組合せ(スイカ−スイカ−スイカ)が無効ラインに停止表示された場合と第2特別図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)が無効ラインに停止表示された場合とで共通の表示演出が実行される構成とした。しかし、ボーナス状態以外において、第1特別図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合と第2特別図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合とで共通の表示演出が実行される構成としてもよい。例えば、通常状態において、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合とスイカ2に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合とで共通の表示演出が実行される構成としてもよい。以上の構成では、通常状態において、上段ラインに「ベル−ベル−ベル」が停止表示された場合と上段ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」が停止表示された場合とで共通の表示演出が実行される。
また、上述の各形態では、ボーナス状態において、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合と「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合と「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合とで表示演出Eを共通にした。しかし、ボーナス状態において、無効ラインに停止表示された図柄組合せに応じて互いに異なる表示演出Eが実行される構成としてもよい。また、無効ラインに特定の図柄組合せが停止表示された場合に、他の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合と異なる表示演出Eが実行される構成としてもよい。例えば、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合に、他の図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合と異なる表示演出Eが実行される構成が考えられる。
(3)上述の各形態において、無効ラインに停止表示される特別図柄の図柄画像を第3停止操作時に非表示にした(図32、図67参照)。しかし、特別図柄の図柄画像を非表示にする時期は、第3停止操作時に限定されない。例えば、図67に示した、ダブルナビ演出において、第2停止操作時に図柄画像を非表示にして、入賞報知画像が表示される構成としてもよい。さらに、停止操作時以外のタイミングにおいて、特別図柄の図柄画像を非表示にする構成を採用してもよい。例えば、遊技の開始操作がされた場合、特別図柄の図柄画像を表示し、予め定められた時間長tが経過した場合、当該図柄画像を非表示にする構成としてもよい。以上の構成では、時間長tは、1回の遊技に要する時間長より短く設定される。すなわち、特別図柄の図柄画像は、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される以前に非表示になればよい。以上の各構成においても、第1実施形態および第2実施形態と同様な構成を奏することができる。
また、無効ラインに停止表示される特別図柄の図柄画像を遊技の結果の図柄組合せが停止表示される以前に非表示にする構成において、特別図柄を含む図柄組合せを表す組合せ画像を表示する構成としてもよい。例えば、図32に示した、無効ラインに「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せが停止表示される構成において、「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せを表す組合せ画像が遊技の結果の図柄組合せが停止表示される以前に液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。以上の構成においては、例えば、第1停止操作から第3停止操作の何れかの時点で当該組合せ画像を非表示にする。なお、以上の各形態においては、特別図柄の図柄画像を第3停止時に非表示にしたが、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されるのと略同時に非表示にしてもよい。
(4)上述の各形態において、特定の図柄画像を表示するとともに、当該図柄画像が表す図柄が停止表示可能なタイミングでの停止操作が指示された。例えば、図32に示すように、特殊遊技状態でBARリプレイが当選した場合、BAR2図柄が引込範囲内に位置するタイミングでの停止操作が指示された。具体的には、図32に示すように、特殊遊技状態でBARリプレイが当選した場合、BAR図柄画像ZBと「逆押で狙え!」というメッセージとが表示される画面GX2を液晶表示装置30は表示する。以上の各構成では、「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せは、全てのリール12の各BAR2図柄が上段ラインに停止表示可能なタイミングで停止操作がされた場合に停止表示され、何れかのリール12のBAR2図柄が上段ラインに停止表示できないタイミングで停止操作がされた場合は停止表示されない。
以上の構成において、例えば、第1停止操作でBAR2図柄が停止表示できないタイミングで停止操作をした場合(目押ミスをした場合)を想定する。以上の場合、第1停止操作の時点で、「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せを停止表示することが不可能になる。しかし、上述の各形態においては、第1停止で目押ミスをした場合であっても、BAR図柄画像ZBと「逆押で狙え!」というメッセージとが継続して表示される。すなわち、「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄組合せを停止表示することが不可能な時期であっても、BAR2図柄の目押の指示が継続する。以上の構成では、遊技者によっては、目押しの指示を煩わしく感じる場合があった。
以上の事情を考慮して、特定の図柄画像が表す図柄を停止表示可能な停止操作を指示をする構成において、当該図柄の停止表示が不可能になった場合、当該指示を中止する構成が好適である。例えば、特殊遊技状態のBARリプレイが当選した遊技において、第1停止でBAR2図柄を停止表示できなかった場合、および、第1停止でBAR2図柄を停止表示し、第2停止でBAR2図柄を停止表示できなかった場合に、BAR図柄画像を非表示にしてBAR2図柄の目押の指示を中止する。以上の構成によれば、上述した煩わしさが低減される。
(5)上述の各形態では、ボーナス状態において、セブン揃い役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、組合せ画像ZDを液晶表示装置30に表示させた。しかし、組合せ画像ZDを表示する時期は、上述の例に限定されない。例えば、セブン揃い役が当選した遊技の開始時に組合せ画像ZDが液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。以上の構成では、全てのリール12が停止表示される以前に、組合せ画像ZDが表示される。すなわち、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される以前に、今回の遊技の当選役に係る図柄組合せが報知される。
また、第1実施形態においては、無効ラインに停止表示される赤セブン図柄を表す赤セブン図柄画像ZAと組合せ画像ZDとの双方が画面GY3(図33(b)参照)で表示される構成とした。しかし、各画像が別々の画面で表示される構成としてもよい。例えば、各リール12が停止する以前の画面GX3(図33(a)参照)に組合せ画像ZDを表示し、全リール12が停止した後の画面GY3に赤セブン図柄画像ZAを表示する構成としてもよい。ただし、赤セブン図柄画像ZAと組合せ画像ZDとの双方を同時に表示する構成では、赤セブン図柄画像ZAが表す赤セブン図柄は、ボーナス役の図柄組合せ「BAR1−ベル−チェリー」に含まれないことを認識させやすいという事情がある。したがって、当選役の誤認を防止する観点から、赤セブン図柄画像ZAと組合せ画像ZDとの双方を同時に表示する構成が好適である。
また、セブン揃い役が当選した場合以外において、当選役の組合せ画像が液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。例えば、ボーナス役が当選した場合(図31参照)、ボーナス役の図柄組合せ「ブドウ−赤セブン−チェリー」を表す組合せ画像を液晶表示装置30が表示する構成としてもよい。また、特殊遊技状態でBARリプレイが当選した場合(図32参照)、BARリプレイの図柄組合せ「チェリー−リプレイx−チェリー」を表す組合せ画像を液晶表示装置30が表示する構成としてもよい。さらに、当選役が当選した毎回の遊技で、今回の遊技で当選した当選役の組合せ画像が表示される構成としてもよい。
(6)特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から当該特定の当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、特別図柄を表す図柄画像を表示する構成として、第1実施形態においては、上段ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から有効ラインに停止した以降の期間に亘り、ベル図柄画像を表示する具体例を示し、第6実施形態においては、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から有効ラインに停止した以降の期間に亘り、チェリー図柄画像を表示する具体例を示した。しかし、本発明の構成は、上述の各具体例に限定されない。
図72は、変形例で表示される各画面(GD、GE)を説明するための図である。変形例においては、ボーナス確定状態に移行した場合、図72(a−1)に示す画面GDが液晶表示装置30に表示される。画面GDには、図72(a−1)に示すように、赤セブン図柄画像ZAが表示され、ボーナス役が当選している旨のメッセージが表示される。また、変形例においては、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、画面GEが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、画面GDから画面GEに液晶表示装置30の表示が切替えられる。画面GEには、図72(a−2)に示すように、ボーナス状態が開始された旨のメッセージが表示される。また、画面GEには、画面GDと同様に、赤セブン図柄画像ZAが表示される。画面GDの赤セブン図柄画像ZAと画面GEの赤セブン図柄画像ZAとは、略等しい大きさである。また、画面GDにおける赤セブン図柄画像ZAが配置される領域と、画面GEにおける赤セブン図柄画像ZAが配置される領域とは略等しい。したがって、画面GDから画面GEに切替えられた前後において、赤セブン図柄画像ZAは同様な態様で液晶表示装置30に表示される。
図72(b)は、画面GDから画面GEに切替えられるタイミングを説明するためのタイムチャートである。図72(b)に示すように、今回の遊技の開始操作がされてからボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまで、画面GDが液晶表示装置30に表示される。また、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、画面GEが液晶表示装置30に表示される。上述した通り、画面GDと画面GEとでは、赤セブン図柄画像ZAが同様な態様で液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、赤セブン図柄画像ZAは、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるタイミングで強調されない。したがって、例えば、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるタイミングで赤セブン図柄画像ZAが強調される構成と比較して、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
(7)配当画面が表示可能な期間は、上述の各形態の例に限定されない。例えば、第4実施形態では、ボーナス確定状態において、配当画面を液晶表示装置30に表示させたが、複数の特別図柄で構成される図柄組合せ(例えば、図32の「BAR2−BAR2−BAR2」)が無効ラインに停止表示する期間において、配当画面を表示可能としてもよい。以上の構成によれば、無効ラインに各特別図柄の図柄組合せが停止表示された場合、実際に有効ラインに停止表示された当選役の図柄組合せを配当画面で確認することができる。また、配当画面を任意の期間に停止表示することができる構成としてもよい。以上の構成でも、第1実施形態と同様に、当選役の図柄組合せの誤認が抑制される。
また、上述の各形態では、配当画面が表示可能な期間において、当選役の図柄組合せ、有効ライン、および、各リール12の図柄の配列を含む各情報を確認可能にしたが、上述した各情報以外を確認可能な構成としてもよい。例えば、配当画面が表示可能な期間において、チャンス目が当選した場合に停止表示される外れ図柄組合せ(例えば図29(a))の組合せ画像を含む画面を液晶表示装置30が表示可能な構成としてもよい。また、配当画面が表示可能な期間において、各スピーカーから出力される音の音量を調整するための音量調整画面を表示可能な構成としてもよいし、各ランプの光量を調整するための光量調整画面を表示可能な構成としてもよい。さらに、配当画面が表示可能な期間において、遊技履歴を表示する画面を表示可能な構成としてもよい。遊技履歴としては、ボーナス状態が終了してから再度ボーナス状態が開始するまでの遊技回数などが好適に採用され得る。また、従来から、遊技機と情報携帯端末とを連動させる技術が提供されている(例えば、特開2014−42573号公報に記載の技術)。当該技術では、情報携帯端末に入力する情報を含む情報画面を遊技機に表示させる。以上の従来技術を本発明に採用してもよい。また、配当画面を表示可能な期間において、情報画面を表示可能な構成としてもよい。
(8)上述の各形態において、チェリー役を「チェリー−リプレイx−ベル」(中段チェリー)と「BAR2−リプレイx−ベル」(角チェリー)との図柄組合せとした。リプレイx図柄とベル図柄とは、停止操作位置によらず引込範囲内に位置するため、各チェリー役に係る図柄組合せは、左リール12Lの図柄を引込範囲内で停止操作することで有効ラインに停止表示される。以上の各チェリー役に替えて、例えば、「チェリー−ANY−ANY」(ANYは全ての図柄)をチェリー役として採用してもよい。
(9)上述の各形態において、サブCPU412が他の制御手段(CPU)に表示演出の実行を指示し、当該制御手段が各バックライトを制御して表示演出を実行する構成としてもよい。例えば、各バックライトを含む各ランプを制御するランプCPUをサブCPU412とは別に設け、サブCPU412の指示に応じてランプCPUが表示演出を各バックライトに実行させる構成としてもよい。また、サブCPU412からの指示に応じて、液晶制御CPU421が表示演出を各バックライトに実行させる構成としてもよい。
(10)上述の各形態において、図柄表示領域において表示演出を実行する表示演出実行手段として各バックライトを採用したが、表示演出実行手段はバックライトに限定されない。例えば、各リールの表示窓を覆う位置に液晶表示装置(全面液晶)を設け、当該液晶表示装置で表示演出を実行する遊技機が従来から提案されている(例えば、特開2007−105169公報に記載の遊技機)。以上の液晶表示装置を表示演出実行手段として採用してもよい。また、表示窓を覆う液晶表示装置と各バックライトとの双方を表示演出実行手段として採用してもよい。
(11)上述の各形態において、無効ラインに停止表示される複数の特別図柄で構成される図柄組合せを1種類の特別図柄(例えば赤セブン)で構成したが、当該図柄組合せを複数種類の特別図柄で構成してもよい。例えば、色彩が赤色で数字「7」を表す図柄(例えば上述した赤セブン図柄)と色彩が桃色で数字「7」を表す図柄とから構成される図柄組合せを特別図柄の組合せとして採用してもよい。
(12)上述の各形態において、中段ラインを有効ラインとしたが、有効ラインは中段ラインに限定されない。例えば、上段ライン、下段ライン、右上りライン、右下りラインの何れか1つを有効ラインとしてもよい。また、有効ラインを複数設ける構成としてもよい。
また、上述の各形態において、直線上に配列された各単位領域Uで有効ラインを構成した。しかし、有効ラインを構成する各単位領域Uは、直線上に配列されなくてもよい。例えば、左リール12Lの上段の単位領域UL1と中リール12Cの中段の単位領域UC2と右リール12Rの上段の単位領域UR1とで有効ラインを構成してもよい。
(13)上述の各形態において、ART状態に移行するか否かをサブCPU412が決定する構成としたが、メインCPU301が決定する構成としてもよい。さらに、上述の各形態においては、上乗せ決定処理をサブCPU412が実行する構成としたが、メインCPU301が上乗せ決定処理を実行する構成としてもよい。
また、上述の各形態においては、中第1停止が正解押順となる打順ベルC(1〜4)と右第1停止が正解押順となる打順ベルR(1〜4)とを設けたが、左第1停止が正解押順となる打順ベルLを設ける構成としてもよい。
(14)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明に係る遊技機は、遊技者の操作を受付けて遊技を開始させる遊技開始手段(S103)と、遊技の結果を停止表示する場合に停止操作される停止操作手段と、遊技が開始された場合に、複数種類の特定当選役を含む各当選役の中から抽選により当選役を決定する内部抽選手段(S106)と、有効ライン(中段ライン)と無効ライン(右下りライン、上段ライン)とが設けられた図柄表示領域において、複数種類の特別図柄を含む各図柄を変動表示するとともに、遊技者の停止操作に応じて、有効ラインおよび無効ラインの各々に図柄組合せを停止表示する可変表示手段であって、何れかの特定当選役に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示する場合、同種の特別図柄で構成される特別図柄組合せを無効ラインに停止表示可能な可変表示手段(各リール12等)と、特定当選役が当選した遊技において、当該特定当選役に係る図柄組合せを有効ラインに停止可能とする図柄変動制御手段(S110)と、有効ラインに停止表示された図柄組合せを判定する入賞判定手段(S111)とを具備し、特定当選役は、第1特定当選役(弱スイカ)と第2特定当選役(強スイカ)とを含み、第1特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、および、第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて表示演出を実行する表示演出実行手段(各バックライト)と、特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する以前から当該特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した以降の期間に亘り、特別図柄を表す図柄画像を、当該特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した契機では強調されないように表示する表示手段(液晶表示装置30)とを具備する。
以上の構成によれば、第1特定当選役または第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されて、無効ラインに特別図柄組合せが停止表示された場合であっても、有効ラインにおいて表示演出が実行される。したがって、例えば、当該特別図柄組合せが停止表示された無効ラインで表示演出が実行される構成と比較して、有効ラインの誤認が抑制される。
また、本発明の構成によれば、第1特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて第1表示演出が実行されるとともに、第2特定当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて第2表示演出が実行される。すなわち、特別図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合の表示演出は、有効ラインに停止表示された当選役に応じて変化する。したがって、例えば、表示演出が有効ラインに停止表示された当選役に応じて変化しない構成と比較して、表示演出の面白味が向上する。
1…遊技機、300…メイン制御基板、301…メインCPU、302…メインROM、303…メインRAM、304…乱数発生器、305…I/F回路、400…サブ制御基板、410…演出制御基板、411…I/F回路、412…サブCPU、413…サブROM、414…サブRAM、420…画像制御基板、421…画像制御CPU、422…画像制御ROM、423…VDP、424…CGROM、425…RAM、430…サウンド基板、431…音源IC、432…音源ROM。
Claims (1)
- 遊技者の操作を受付けて遊技を開始させる遊技開始手段と、
遊技の結果を停止表示する場合に停止操作される停止操作手段と、
遊技が開始された場合に、複数種類の特定当選役を含む各当選役の中から抽選により当選役を決定する内部抽選手段と、
有効ラインと無効ラインとが設けられた図柄表示領域において、複数種類の特別図柄を含む各図柄を変動表示するとともに、遊技者の停止操作に応じて、前記有効ラインおよび前記無効ラインの各々に図柄組合せを停止表示する可変表示手段であって、何れかの前記特定当選役に係る図柄組合せを前記有効ラインに停止表示する場合、同種の前記特別図柄で構成される特別図柄組合せを前記無効ラインに停止表示可能な可変表示手段と、
前記特定当選役が当選した遊技において、当該特定当選役に係る図柄組合せを前記有効ラインに停止可能とする図柄変動制御手段と、
前記有効ラインに停止表示された前記図柄組合せを判定する入賞判定手段とを具備し、
前記特定当選役は、第1特定当選役と第2特定当選役とを含み、
前記第1特定当選役に係る図柄組合せが前記有効ラインに停止表示された場合、および、前記第2特定当選役に係る図柄組合せが前記有効ラインに停止表示された場合、当該有効ラインにおいて表示演出を実行する表示演出実行手段と、
前記特定当選役に係る図柄組合せが前記有効ラインに停止する以前から当該特定当選役に係る図柄組合せが前記有効ラインに停止した以降の期間に亘り、前記特別図柄を表す図柄画像を、当該特定当選役に係る図柄組合せが前記有効ラインに停止した契機では強調されないように表示する表示手段と
を具備する遊技機。
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