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JP6006422B2 - 基地局 - Google Patents

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JP6006422B2
JP6006422B2 JP2015530896A JP2015530896A JP6006422B2 JP 6006422 B2 JP6006422 B2 JP 6006422B2 JP 2015530896 A JP2015530896 A JP 2015530896A JP 2015530896 A JP2015530896 A JP 2015530896A JP 6006422 B2 JP6006422 B2 JP 6006422B2
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Description

本発明は、移動通信システムにおいて用いられる基地局に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、基地局の消費電力を削減するエナジーセービング技術が導入されている(例えば、非特許文献1参照)。例えば、通信トラフィックの少ない夜間などにおいて、基地局が管理するセルの運用を停止することにより、基地局の消費電力を削減できる。
3GPP技術仕様書 「TS 36.300 V11.6.0」 2013年7月
しかしながら、基地局が管理するセルの運用を停止することにより、基地局の消費電力を削減できるものの、当該セルと接続を確立するユーザ端末の通信品質が低下する虞がある。従って、ネットワーク全体の通信品質の低下を抑制しつつ基地局の省電力化を実現することが求められている。
そこで、本発明は、ネットワーク全体の通信品質の低下を抑制しつつ基地局の省電力化を実現可能にすることを目的とする。
一実施形態に係る基地局は、移動通信システムにおいて用いられる基地局である。当該基地局は、他の基地局がユーザ端末との通信に関する一部の機能を停止する効率的動作を行う場合において、前記他の基地局の無線部及びアンテナ部を利用しながら、前記一部の機能を前記他の基地局に代わって前記基地局で行うように制御する制御部を備える。
図1は、LTEシステムの構成図である。 図2は、eNBのブロック図である。 図3は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。 図4は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。 図5は、本実施形態に係る移動通信システムの通常の運用における動作概要を説明するための説明図である。 図6は、本実施形態に係る移動通信システムの効率的な運用における動作概要を説明するための説明図である。 図7は、移動通信システムの通常の運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例を説明するための説明図である。 図8は、移動通信システムの効率的な運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例(動作パターン1)を説明するための説明図である。 図9は、移動通信システムの効率的な運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例(動作パターン2)を説明するための説明図である。 図10は、移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンス1を説明するための説明図である。 図11は、移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンス2を説明するための説明図である。 図12は、移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンスの変更例を説明するための説明図である。 図13は、移動通信システムの通常の運用と移動通信システムの効率的な運用の切り替えの一例を説明するための説明図である。
[実施形態の概要]
本実施形態に係る基地局(eNB200A)は、移動通信システムにおいて用いられる基地局である。当該基地局は、他の基地局がユーザ端末との通信に関する一部の機能を停止する効率的動作を行う場合において、前記他の基地局の無線部及びアンテナ部を利用しながら、前記一部の機能を前記他の基地局に代わって前記基地局で行うように制御する制御部を備える。
本実施形態において、前記他の基地局は、ベースバンド信号の処理を行うベースバンド部と、前記他の基地局における制御を行う制御部と、をさらに備える。前記一部の機能は、前記ベースバンド部の機能及び前記他の基地局の前記制御部の機能である。
本実施形態において、前記他の基地局は、前記他の基地局における制御を行う制御部をさらに備える。前記一部の機能は、前記他の基地局の前記制御部の機能であって、前記他の基地局と接続する前記ユーザ端末との通信を制御するRRC機能である。
本実施形態において、前記他の基地局は、第1の無線リソース及び第2の無線リソースを管理している。前記他の基地局は、前記第1の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が前記第2の無線リソースを使用して通信を行うための第1の切り替えを行う。前記他の基地局は、前記第1の切り替えを行った後に前記第1の無線リソースの管理を停止する。前記制御部は、前記他の基地局の前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記第1の無線リソースの管理を前記他の基地局に代わって、前記基地局で行うように制御する。
本実施形態において、前記制御部は、前記第2の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が、前記他の基地局に代わって前記基地局が管理する前記第1の無線リソースを使用して通信を行うための第2の切り替えを制御する。前記他の基地局は、前記第2の切り替えを行った後に前記第2の無線リソースの管理を停止する。
本実施形態において、前記第1の無線リソースは、第1のセルの運用に用いられる。前記第2の無線リソースは、第2のセルの運用に用いられる。前記第1の切り替えは、前記第1のセルから前記第2のセルへのハンドオーバ手続である。
本実施形態において、前記第1の無線リソース及び前記第2の無線リソースは、互いに重複しないように、時間方向及び/又は周波数方向に分割された、前記基地局及び前記他の基地局が利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースである。
本実施形態に係る基地局(eNB200B)は、移動通信システムにおいて用いられ、無線部とアンテナ部とを備える基地局である。当該基地局は、前記基地局がユーザ端末との通信に関する一部の機能を停止する効率的動作を制御する制御部をさらに備える。前記制御部は、前記基地局の周辺に位置する他の基地局が、前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記一部の機能を前記基地局に代わって行う場合に、前記効率的動作を制御する。
本実施形態に係る基地局は、ベースバンド信号の処理を行うベースバンド部をさらに備える。前記一部の機能は、前記ベースバンド部の機能及び前記制御部の機能である。
本実施形態において、前記制御部は、再送処理を行うRLC機能及び無線リソースのスケジューリングと再送処理とを行うMAC機能を行う。
本実施形態において、前記制御部は、第1の無線リソース及び第2の無線リソースを管理している。前記制御部は、前記第1の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が前記第2の無線リソースを使用して通信を行うための第1の切り替えを制御する。前記制御部は、前記第1の切り替えを行った後に前記第1の無線リソースの管理を停止する。
本実施形態において、前記他の基地局は、前記第1の切り替えを行った後に、前記基地局の前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記第1の無線リソースの管理を前記基地局に代わって、前記他の基地局で行うように制御する。前記制御部は、前記第2の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が、前記基地局に代わって前記他の基地局が管理する前記第1の無線リソースを使用して通信を行うための第2の切り替えを制御する。前記制御部は、前記第2の切り替えを行った後に前記第2の無線リソースの管理を停止する。
本実施形態において、前記第1の無線リソースは、第1のセルの運用に用いられる。前記第2の無線リソースは、第2のセルの運用に用いられる。前記第1の切り替えは、前記第1のセルから前記第2のセルへのハンドオーバ手続である。
本実施形態において、前記第1の無線リソース及び前記第2の無線リソースは、互いに重複しないように、時間方向及び/又は周波数方向に分割された、前記基地局及び前記他の基地局が利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースである。
[実施形態]
(LTEシステム)
図1は、本実施形態に係るLTEシステムの構成図である。
図1に示すように、LTEシステムは、複数のUE(User Equipment)100と、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10と、EPC(Evolved Packet Core)20と、を含む。E−UTRAN10及びEPC20は、ネットワークを構成する。
UE100は、移動型の無線通信装置であり、接続を確立したセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100はユーザ端末に相当する。
E−UTRAN10は、複数のeNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は基地局に相当する。eNB200は、セルを管理しており、セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。
なお、「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
eNB200は、例えば、無線リソース管理(RRM)機能と、ユーザデータのルーティング機能と、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能と、を有する。
EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM400(Operation and Maintenance)と)を含む。また、EPC20は、コアネットワークに相当する。
MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行うネットワークノードであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークノードであり、交換局に相当する。
eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。また、eNB200は、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
次に、eNB200の構成を説明する。
図2は、eNB200のブロック図である。図2に示すように、eNB200は、アンテナ部201と、無線部210と、ベースバンド部220と、バックホールI/F230と、制御部240と、を有する。制御部240は、メモリ及びプロセッサによって構成される。
アンテナ部201及び無線部210は、無線信号の送受信に用いられる。アンテナ部201は、単一のアンテナによって構成されてもよいし、複数のアンテナによって構成されてもよい。
無線部210は、アンテナ部201を通じて、無線信号を送受信する。具体的には、無線部210は、アンテナ部201から受信された無線信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド部220に出力する。また、無線部210は、ベースバンド部220が出力するベースバンド信号を無線信号に変換して、アンテナ部201から送信する。また、無線部210は、送受信する信号を増幅する。
無線部210は、ベースバンド部220からの信号だけでなく、バックホールI/F230を介して入力される隣接eNB200からの信号に対して上述の処理を行うことができる。
ベースバンド部220は、ベースバンド信号の処理を行う。具体的には、ベースバンド部220は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などのベースバンド信号の処理を行う。また、ベースバンド部220は、ベースバンド信号を無線部210に出力するだけでなく、隣接eNB200に送るために、バックホールI/F230に出力できる。また、ベースバンド部220は、バックホールI/F230を介して入力される隣接eNB200からのベースバンド信号に対して上述の処理を行い、制御部240又は無線部210に出力できる。
ベースバンド部220は、ベースバンドプロセッサによって構成される。なお、ベースバンドプロセッサは、制御部を構成するプロセッサと一体化されていてもよい。
バックホールI/F230は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。バックホールI/F230は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。また、バックホールI/F230は、X2インターフェイスと異なるXnインターフェイス及び/又はXyインターフェイスを介して隣接eNB200と接続されてもよい。
バックホールI/F230は、X2インターフェイス及びXnインターフェイス(又はXyインターフェイス)のいずれかを利用して、無線部210、ベースバンド部220及び制御部240のそれぞれから出力された信号を隣接eNB200に送信できる。同様に、バックホールI/F230は、隣接eNB200からの信号を無線部210、ベースバンド部220及び制御部240のいずれかに出力できる。
なお、X2インターフェイスは、eNB200と隣接eNB200とを物理的に接続する光ファイバ(Optical Fiber)によって構成されてもよい。また、X2インターフェイスは、光ファイバ無線(ROF)のモデムを用いることによって、Xnインターフェイス及び/又はXyインターフェイスと物理的に同一の信号線によって構成されてもよい。この場合、移動通信システムの状況に応じて、X2インターフェイスとXxインターフェイス又はXyインターフェイスとが切り替えられる。具体的には、移動通信システムの通常の運用においてX2インターフェイスが用いられ、後述する移動通信システムの効率的な運用においてXxインターフェイス又はXyインターフェイスが用いられる。なお、X2インターフェイスとXxインターフェイス(又はXyインターフェイス)とが、切り替えられるのではなく、X2インターフェイスとXxインターフェイス(又はXyインターフェイス)とが共存してもよい。従って、eNB200は、X2インターフェイスとXxインターフェイス(又はXyインターフェイス)とを同時に利用して、隣接eNB200と信号の送受信を行うことも可能である。
制御部240は、後述する各種の制御を行う。また、本実施形態に係る制御部は、隣接eNB200の一部の機能を隣接eNB200に代わって制御する。
また、制御部は、メモリ及びプロセッサによって構成される。メモリは、プロセッサによって実行されるプログラムと、プロセッサによる処理に使用される情報と、を記憶する。プロセッサは後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図3は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。
図3に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1乃至レイヤ3に区分されており、レイヤ1は物理(PHY)レイヤである。レイヤ2は、MAC(Medium Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control)レイヤを含む。
物理レイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。物理レイヤは、物理チャネルを用いて上位レイヤに伝送サービスを提供する。UE100の物理レイヤとeNB200の物理レイヤとの間では、物理チャネルを介してデータが伝送される。
MACレイヤは、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMACレイヤとeNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータが伝送される。eNB200のMACレイヤは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式など)、及び割り当てリソースブロックを決定するMACスケジューラを含む。
RLCレイヤは、MACレイヤ及び物理レイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとeNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータが伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRCレイヤは、制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRCレイヤとeNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は接続状態であり、そうでない場合、UE100はアイドル状態である。
RRCレイヤの上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)レイヤは、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図4は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ使用される。
図4に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各シンボルの先頭には、サイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれるガード区間が設けられる。リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルにより構成される無線リソース単位はリソースエレメント(RE)と称される。
UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームの残りの区間は、主に物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、セル固有参照信号(CRS)が分散して配置される。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームにおける周波数方向の中央部は、主に物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、復調参照信号(DMRS)及びサウンディング参照信号(SRS)が配置される。
(実施形態に係る移動通信システムの動作)
(1)動作概要
次に、本実施形態に係る移動通信システムの動作概要を、図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る移動通信システムの通常の運用における動作概要を説明するための説明図である。図6は、本実施形態に係る移動通信システムの効率的な運用における動作概要を説明するための説明図である。
図5に示すように、eNB200Aは、各eNB200Bに隣接して設置されており、X2インターフェイスを介して、各eNB200Bと接続している。eNB200A及び各eNB200Bのそれぞれは、自セルを管理している。eNB200Bは、eNB200Aの隣接eNB200(周辺eNB200)に相当する。
一方、移動通信システムの効率的な運用(例えば、省電力を目的とするエナジーセービング)が行われる場合、eNB200Bは、UE100との通信に関する一部の機能を停止する動作を行う。この場合において、eNB200Aは、eNB200Bの無線部210及びアンテナ部201を利用しながら一部の機能をeNB200Bに代わって行う(図6参照)。従って、eNB200Aが、eNB200Bに代わってeNB200Bのセルを管理できる。
このように、eNB200Bは、エナジーセービングを行う場合において、RRH(Remote Radio Head)と同様の動作が可能である。すなわち、eNB200Bは、擬似的なRRHとして振る舞う。
(2)動作パターン
次に、移動通信システムの効率的な運用が行われる場合の動作パターンについて、図7から図9を用いて説明する。図7は、移動通信システムの通常の運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例を説明するための説明図である。図8は、移動通信システムの効率的な運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例(動作パターン1)を説明するための説明図である。図9は、移動通信システムの効率的な運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例(動作パターン2)を説明するための説明図である。
図7に示すように、eNB200Aは、アンテナ部201a、無線部210a、ベースバンド部220a、バックホールI/F230a及び制御部240aを備える。同様に、eNB200Bは、アンテナ部201b、無線部210b、ベースバンド部220b、バックホールI/F230b及び制御部240bを備える。また、バックホールI/F230aとバックホールI/F230bとは、X2インターフェイスを介して接続されている。X2インターフェイスは、光ファイバ(Optical Fiber)によって構成される。
移動通信システムの通常の運用において、eNB200Aでは、制御部240aは、eNB200Aのセル内に位置するUE100との通信のためにベースバンド部220aに信号を出力する。ベースバンド部220aは、入力された信号に処理を行い、無線部210aに当該信号を出力する。無線部210aは、入力された信号に処理を行い、アンテナ部201aからUE100に当該信号を送信する。また、無線部210aは、アンテナ部201aが受信したUE100からの信号に処理を行い、ベースバンド部220aに当該信号を出力する。ベースバンド部220aは、入力された信号に処理を行い、制御部240aに当該信号を出力する。
eNB200Bにおいても、eNB200Aと同様に、信号の送受信が行われる。
次に、移動通信システムの効率的な運用におけるeNB200A及びeNB200Bの動作の一例を説明する。eNB200A及びeNB200Bは、以下の動作パターンを実行できる。
動作パターン1(図8参照)では、eNB200Bにおいて停止する一部の機能は、ベースバンド部220bの機能及びUE100との通信に関する制御部240bの機能である。eNB200Aは、eNB200Bの代わりに、ベースバンド部220bの機能及び制御部240bの当該機能を行う。
本実施形態において、eNB200AとeNB200Bとは、光ファイバによって構成されるXxインターフェイスを介して接続されている。
eNB200Bが一部の機能として、ベースバンド部220bの機能及び制御部240bの当該機能を停止する場合、eNB200Aでは、制御部240aは、eNB200Bのセル内に位置するUE100との通信のための信号をベースバンド部220aに出力する。ベースバンド部220は、入力された信号に処理を行い、無線部210aではなく、バックホールI/F230aに出力する。バックホールI/F230aは、Xxインターフェイスを介して、eNB200Bに送信する。eNB200Bでは、バックホールI/F230bは、Xxインターフェイスを介して、eNB200Aからの信号を受信し、当該信号を無線部210bに出力する。無線部210bは、入力された信号に処理を行い、アンテナ部201bからUE100に当該信号を送信する。
また、eNB200Bでは、無線部210bは、アンテナ部201bが受信したUE100からの信号に処理を行い、バックホールI/F230bに出力する。バックホールI/F230bは、Xxインターフェイスを介して、eNB200Aに送信する。eNB200Aでは、バックホールI/F230aは、Xxインターフェイスを介して、eNB200Bからの信号を受信し、当該信号を制御部240aに出力する。制御部240aは、入力された信号に応じて、UE100を制御するための処理を行う。
このようにして、eNB200Aは、eNB200Bのセル内に位置するUE100との通信を制御する。
次に、動作パターン2(図9参照)を説明する。動作パターン2では、eNB200Bにおいて停止する一部の機能は、制御プレーンにおける処理、具体的には、UE100との通信に関するRRCレイヤにおける機能(RRC機能)及びUE100との通信に関するPDCPレイヤにおける機能(PDCP機能)である。具体的には、RRC機能は、eNB200Bと接続するUE100との通信を制御する機能であり、PDCP機能は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う機能である。eNB200Aは、eNB200Bの代わりに、RRC機能及びPDCP機能を行う。
一方、eNB200Bの制御部240bは、ユーザプレーンにおける処理、具体的には、RLCレイヤにおける機能(RLC機能)及びMACレイヤにおける機能(MAC機能)を停止せずに、実行する。RLC機能は、再送処理(ARQ:Automatic Repeat Request)を行う機能である。MAC機能は、無線リソースのスケジューリング及び再送処理(HARQ:Hybrid ARQ)を行う機能である。
本実施形態において、eNB200AとeNB200Bとは、光ファイバ以外の信号線によって構成されるXyインターフェイスを介して、接続されている。
eNB200Bが、一部の機能として、RRC機能及びPDCP機能を停止する場合、eNB200Bにおいて、制御部240bは、UE100からRRC機能及びPDCP機能が行う処理に関する信号を受信した場合、Xyインターフェイスを介して、eNB200Aに当該信号を出力する。eNB200Aにおいて、制御部240aは、eNB200Bからの当該信号に応じて、RRC機能及びPDCP機能が行う処理を行う。また、eNB200Aにおいて、制御部240aは、RRC機能及びPDCP機能によって処理が行われた信号を、Xyインターフェイスを介してeNB200Bに送信する。eNB200Bにおいて、制御部240bは、eNB200Aからの当該信号を、ベースバンド部220b及び無線部210bを介して、アンテナ部201aからUE100に信号を送信する。
一方、eNB200Bにおいて、制御部240bは、UE100からRLC機能及びMAC機能が行う処理に関する信号を受信した場合、eNB200Aに当該信号を送信せずに、制御部240b自身で、当該信号に応じた処理を行う。
なお、eNB200A(又はeNB200B)は、エナジーセービングが行われる場合において、eNB200AとeNB200Bとを接続するインターフェイスが光ファイバ以外の信号線である場合に、動作パターン2を行うと判断してもよい。
(3)動作シーケンス
次に、移動通信システムの通常の運用から効率的な運用へ切り替える場合におけるeNB200A及びeNB200Bの動作シーケンスを図10及び図11を用いて説明する。
図10は、本実施形態に係る移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンス1を説明するための説明図である。図11は、本実施形態に係る移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンス2を説明するための説明図である。
まず、図10を用いて、動作シーケンス1を説明する。eNB200Aは、キャリアF1に対応するセルa1及びキャリアF2に対応するセルa2を管理している。同様に、eNB200Bは、キャリアF1に対応するセルb1及びキャリアF2に対応するセルb2を管理している。すなわち、キャリアF1は、セルa1及びセルb1の運用に用いられ、キャリアF2は、セルa2及びセルb2の運用に用いられる。
図10に示すように、ステップS110において、eNB200A(又はeNB200B)は、eNB200Bのエナジーセービングを行うか否かを判断する。具体的には、eNB200A(又はeNB200B)は、以下の第1から第3の判断方法の何れかに従って、eNB200Bのエナジーセービングを行うか否かを判断できる。
第1の判断方法として、eNB200Aは、eNB200A及び/又はeNB200Bにおけるトラフィック状況(接続UE数、送受信データ量、又は無線リソース使用率など)の時間変動に基づいて、eNB200Bのエナジーセービングを行うか否かを判断する。例えば送受信データ量などの少ない時間帯においてeNB200Bのエナジーセービングを行うと判断する。
第2の判断方法として、eNB200Aは、OAM(Operation and Maintenance)からの指示(エナジーセービングON/OFFコマンド)に基づいて、eNB200Bのエナジーセービングを行うか否かを判断する。
第3の判断方法として、eNB200Aは、eNB200Aの電源供給状況、又はeNB200Bの電源供給状況に基づいて、エナジーセービングを行うか否かを判断する。eNB200Bの電源供給状況をeNB200Aに通知すれば、eNB200AがeNB200Bの電源供給状況を把握できる。例えば、eNB200Aは、eNB200Bの電源供給が遮断された場合(バッテリ駆動となった場合)、eNB200Bのバッテリ残量が規定値を下回った場合、又はeNB200Bの自家発電電力(ソーラー等)の出力電力が規定値を下回った場合などにおいて、eNB200Bのエナジーセービングを行うと判断する。
本実施形態において、eNB200Aが、eNB200Bのエナジーセービングを行うと判断する。eNB200Aは、eNB200Bに対して、エナジーセービングを行うための要求を送信する。eNB200Bは、当該要求を受信する。当該要求は、eNB200Aが、eNB200Bに代わって、キャリアF1に対応するセルb1の管理を行う旨を示す情報を含む。
ステップS120において、eNB200Bは、eNB200Aからの要求の受信に応じて、キャリアF1に対応するセルb1の管理を停止すると決定する。その後、eNB200Bは、セルb1に対応するキャリアF1を用いて通信を行うUE100が、セルb1からセルb2へとハンドオーバ(第1の切り替え)を行うための制御を行う。この第1の切り替えにより、キャリアF1を用いて通信を行うUE100がキャリアF2を用いて通信を開始する。
eNB200Bは、セルb1内に位置するアイドル状態のUE100をセルb2内に移動させるために、セルb1の管理を停止する旨及び/又はセルb2(のみ)を管理する旨を示す情報を含むシステム情報ブロック(SIB)をブロードキャストしてもよい。
ステップS130において、eNB200Bは、セルb1の管理を停止する。eNB200Bは、ステップS110の要求に対する応答として、セルb1の管理を停止した旨をeNB200Aに送信する。
ステップS140において、eNB200Aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、eNB200Bに代わって、キャリアF1に対応するセルb1の管理を開始する。eNB200Aは、セルb1の管理を開始した旨をeNB200Bに送信する。eNB200Bは、セルb1の管理を開始した旨を受信する。
ステップS150において、eNB200Bは、eNB200Aからの受信に応じて、セルb2に対応するキャリアF2を用いて通信を行うUE100が、セルb2からセルb1へとハンドオーバ(第2の切り替え)を行うための制御を行う。eNB200Bは、eNB200Aに対して、ハンドオーバ要求を行う。eNB200Bは、eNB200Aからのハンドオーバ要求応答に応じて、UE100に対して、セルb2からセルb1へとハンドオーバを行わせる。この第2の切り替えにより、キャリアF2を用いて通信を行うUE100がキャリアF1を用いて通信を開始する。
また、eNB200Aは、自局のエナジーセービングを行うことが可能と判断した場合、セルa2に対応するキャリアF2を用いて通信を行うUE100が、セルa2からセルa1へとハンドオーバを行うための制御を行う。このハンドオーバにより、キャリアF2を用いて通信を行うUE100がキャリアF1を用いて通信を開始する。
ステップS160において、eNB200Bは、セルb2の管理を停止する。eNB200Bは、セルb2の管理を停止した旨をeNB200Aに送信する。
また、eNB200Aは、セルa2の管理を停止する。これにより、eNB200Aは、キャリアF1に対応するセルa1及びセルb1のみを管理することができる。
次に、図11を用いて、動作シーケンス2を説明する。動作シーケンス1と異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、説明を適宜省略する。
動作シーケンス1では、キャリアF1に対応するセルb1の管理を停止した後に、キャリアF2に対応するセルb2の管理を停止したが、動作シーケンス2では、セルb2の管理を停止した後に、セルb1の管理を停止する。
ステップS210は、ステップS110に対応する。
ステップS220において、eNB200Bは、eNB200Aからの要求の受信に応じて、キャリアF2に対応するセルb2の管理を停止すると決定する。eNB200Bは、セルb2に対応するキャリアF2を用いて通信を行うUE100が、セルb2からセルb1へとハンドオーバ(第1の切り替え)を行うための制御を行う。
ステップS230において、eNB200Bは、セルb2の管理を停止する。eNB200Bは、ステップS210におけるエナジーセービングの要求に対する応答として、セルb2の管理を停止した旨をeNB200Aに送信する。
ステップS240において、ステップS140と同様に、eNB200Aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、キャリアF2に対応するセルb2の管理を開始する。eNB200Aは、セルb2の管理を開始した旨をeNB200Bに送信する。
ステップS250において、eNB200Bは、eNB200Aからのセルb2の管理を開始した旨の受信に応じて、セルb1に対応するキャリアF1を用いて通信を行うUE100が、セルb1からセルb2へとハンドオーバ(第2の切り替え)を行うための制御を行う。
ステップS260において、eNB200Bは、セルb1の管理を停止する。
なお、動作シーケンス2において、動作シーケンス1と同様にして、eNB200Aは、セルa1の管理を停止してもよい。
(動作シーケンスの変更例)
次に、動作シーケンスの変更例を、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態に係る移動通信システムの効率的な運用に切り替える場合の動作シーケンスの変更例を説明するための説明図である。
上述の動作シーケンスでは、eNB200Bが、キャリアF1とキャリアF2を用いて、UE100と通信を行っていた。本変更例では、eNB200Aが、1つのキャリアを用いる場合に、移動通信システムの効率的な運用に切り替えるケースを説明する。
図12に示すように、eNB200Aは、eNB200A及びeNB200Bが利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースを時間方向又は周波数方向に分割する。eNB200Aは、時間方向及び周波数方向に無線リソースを分割してもよい。
次に、eNB200Aは、分割した無線リソースのうち、eNB200Aが使用可能な無線リソース及びeNB200Bが使用可能な無線リソースを決定する。eNB200Aは、eNB200Aが使用可能な無線リソース及びeNB200Bが使用可能な無線リソースが互いに重複しないようにする。
eNB200Aは、eNB200Bが使用可能な無線リソース(又はeNB200Aが使用可能な無線リソース)をeNB200Bに通知する。
eNB200Bは、eNB200Aが使用可能な無線リソースを自セル内に位置するUE100へ割り当てないようにし、eNB200Aが使用可能な無線リソースの管理を停止する。
eNB200Aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、eNB200Bに代わって、eNB200Aが使用可能な無線リソースの管理を開始する。
eNB200Bは、eNB200Bが使用可能な無線リソースを用いて通信を行うUE100が、eNB200Aが使用可能な無線リソースを用いて通信を行うように制御する。
eNB200Bは、自セル内に位置するUE100が、eNB200Aが使用可能な無線リソースを用いて通信を開始した後、eNB200Bが使用可能な無線リソースの管理を停止する。eNB200Bは、eNB200Aに無線リソースの管理を停止した旨を示す情報を送信してもよい。
その後、eNB200Aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、eNB200Bに代わって、eNB200Bが使用可能であった無線リソースを管理してもよい。
(実施形態のまとめ)
本実施形態において、eNB200BがUE100との通信に関する一部の機能を停止する動作を行う場合において、eNB200Aの制御部240aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、一部の機能をeNB200Bに代わってeNB200Aで行うように制御する。また、eNB200Bの制御部240bは、eNB200Aが無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、一部の機能をeNB200Bに代わって行う場合に、一部の機能を停止する。これにより、省電力化を図るためにeNB200Bが一部の機能を停止した場合であっても、eNB200Aが停止したeNB200Bの機能を補うことができる。従って、ネットワーク全体の通信品質の低下を抑制しつつ、基地局の省電力化を実現できる。
また、本実施形態において、eNB200Bが停止する一部の機能であり、且つ、eNB200Aの制御部240aがeNB200Bに代わって制御する一部の機能は、ベースバンド部220bの機能及びUE100との通信に関する制御部240bの機能である。これにより、eNB200Bは、これらの機能の処理に使用していた電力の分だけ、省電力化を図ることができる。
また、本実施形態において、eNB200Bが停止する一部の機能であり、且つ、eNB200Aの制御部240aがeNB200Bに代わって制御する一部の機能は、UE100との通信を制御するRRC機能である。これにより、この機能の処理に使用していた電力の分だけ、省電力化を図ることができる。
また、本実施形態において、eNB200Aが停止をせずに行う機能は、再送処理を行うRLC機能及び無線リソースのスケジューリングと再送処理とを行うMAC機能である。これにより、バックホールの遅延による影響を受けずに、再送制御及びスケジューリングを行うことができるため、通信品質の低下をさらに抑制できる。
また、本実施形態において、eNB200Bは、キャリアF1に対応するセルb1及びキャリアF2に対応するセルb2を管理している。eNB200Bは、キャリアF1を使用して通信を行うUE100が、キャリアF2を使用して通信を行うための切り替えであるセルb1からセルb2へのハンドオーバ手続を行う。また、eNB200Bは、切り替えを行った後にキャリアF1に対応するセルb1の管理を停止する。eNB200Aの制御部240aは、eNB200Bの無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、キャリアF1に対応するセルb1の管理をeNB200Bに代わって、eNB200Aで行うように制御する。また、本実施形態において、eNB200Bの制御部240bは、セルb1及びセルb2を管理する。制御部240bは、キャリアF1を使用して通信を行うUE100が、キャリアF2を使用して通信を行うための切り替えであるセルb1からセルb2へのハンドオーバ手続を制御する。制御部240bは、切り替えを行った後にセルb1の管理を停止する。これにより、eNB200Bがセルb1の管理を停止しても、セルb1に接続するUE100が通信不能にならずに、シームレスな通信を実現できる。
また、本実施形態において、eNB200Aの制御部240aは、セルb2に対応するキャリアF2を使用して通信を行うUE100が、eNB200Bに代わってeNB200Aが管理するセルb1に対応するキャリアF1を使用して通信を行うための切り替えであるセルb2からセルb1へのハンドオーバ手続を制御する。eNB200Bは、当該切り替えを行った後にセルb2の管理を停止する。また、本実施形態において、eNB200Aは、セルb1からセルb2へのハンドオーバ手続を行った後に、セルb1の管理を無線部210b及びアンテナ部201bを利用しながら、eNB200Bに代わって、eNB200Aで行うように制御する。eNB200Bの制御部は、キャリアF2を使用して通信を行うUE100が、eNB200Bに代わってeNB200Aが管理するセルb1に対応するキャリアF1を使用して通信を行うための切り替えであるセルb2からセルb1へのハンドオーバ手続を制御する。eNB200Bの制御部240bは、当該切り替えを行った後に、セルb2の管理を停止する。これにより、eNB200Bがセルb2の管理を停止しても、セルb2に接続するUE100が通信不能にならずに、シームレスな通信を実現できる。
また、本実施形態において、eNB200Bが管理する無線リソースは、eNB200A及びeNB200Bが利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースである。当該無線リソースは互いに重複しないように、時間方向及び/又は周波数方向に分割される。これにより、eNB200Bが1つのセルを管理している場合において、セルの管理を停止する場合であっても、当該セルに接続するUE100が通信不能にならずに、シームレスな通信を実現できる。
[その他実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した実施形態では、eNB200A及びeNB200Aに隣接するeNB200Bとの動作を説明したが、これに限られない。例えば、MeNB200と、MeNB200が管理する大セル内に設置された、大セルよりも小さいセルを管理するPeNB200との動作であってもよい。この場合、eNB200AがMeNB200に対応し、eNB200BがPeNB200に対応する。
また、上述した実施形態において、移動通信システムの通常の運用と移動通信システムの効率的な運用を時間帯によって、切り替えてもよい。図13に示すように、多くのUE100が通信を行う時間帯(例えば、4:00〜22:00)では、通常の運用が行われ、少ないUE100が通信を行う時間帯(例えば、0:00〜4:00、22:00〜24:00)では、効率的な運用が行われてもよい。
上述した実施形態において、eNB200Aは、隣接して設置されたeNB200を制御していたが、これに限られない。eNB200Aは、X2インターフェイスとXxインターフェイス(又はXyインターフェイス)とを介して通信可能なeNB200を制御してもよい。
また、上述した実施形態では、本発明をLTEシステムに適用する一例を説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
なお、日本国特許出願第2013−167074号(2013年8月9日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
以上のように、本発明に係る基地局は、ネットワーク全体の通信品質の低下を抑制しつつ基地局の省電力化を実現できるため、移動通信分野において有用である。

Claims (14)

  1. 移動通信システムにおいて用いられる基地局であって、
    他の基地局がユーザ端末との通信に関する一部の機能を停止する動作を行う場合において、前記他の基地局の無線部及びアンテナ部を利用しながら、前記一部の機能を前記他の基地局に代わって前記基地局で行うように制御する制御部を備えることを特徴とする基地局。
  2. 前記他の基地局は、ベースバンド信号の処理を行うベースバンド部と、前記他の基地局における制御を行う制御部と、をさらに備え、
    前記一部の機能は、前記ベースバンド部の機能及び前記他の基地局の前記制御部の機能であることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記他の基地局は、前記他の基地局における制御を行う制御部をさらに備え、
    前記一部の機能は、前記他の基地局の前記制御部の機能であって、前記他の基地局と接続する前記ユーザ端末との通信を制御するRRC機能であることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  4. 前記他の基地局は、第1の無線リソース及び第2の無線リソースを管理しており、
    前記他の基地局は、前記第1の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が前記第2の無線リソースを使用して通信を行うための第1の切り替えを行い、
    前記他の基地局は、前記第1の切り替えを行った後に前記第1の無線リソースの管理を停止し、
    前記制御部は、前記他の基地局の前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記第1の無線リソースの管理を前記他の基地局に代わって、前記基地局で行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  5. 前記制御部は、前記第2の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が、前記他の基地局に代わって前記基地局が管理する前記第1の無線リソースを使用して通信を行うための第2の切り替えを制御し、
    前記他の基地局は、前記第2の切り替えを行った後に前記第2の無線リソースの管理を停止することを特徴とする請求項4に記載の基地局。
  6. 前記第1の無線リソースは、第1のセルの運用に用いられ、
    前記第2の無線リソースは、第2のセルの運用に用いられ、
    前記第1の切り替えは、前記第1のセルから前記第2のセルへのハンドオーバ手続であることを特徴とする請求項4に記載の基地局。
  7. 前記第1の無線リソース及び前記第2の無線リソースは、互いに重複しないように、時間方向及び/又は周波数方向に分割された、前記基地局及び前記他の基地局が利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースであることを特徴とする請求項4に記載の基地局。
  8. 移動通信システムにおいて用いられ、無線部とアンテナ部とを備える基地局であって、
    前記基地局がユーザ端末との通信に関する一部の機能を停止する動作を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記基地局の周辺に位置する他の基地局が、前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記一部の機能を前記基地局に代わって行う場合に、前記動作を制御することを特徴とする基地局。
  9. ベースバンド信号の処理を行うベースバンド部をさらに備え、
    前記一部の機能は、前記ベースバンド部の機能及び前記制御部の機能であることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  10. 前記制御部は、再送処理を行うRLC機能及び無線リソースのスケジューリングと再送処理とを行うMAC機能を行うことを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  11. 前記制御部は、第1の無線リソース及び第2の無線リソースを管理しており、
    前記制御部は、前記第1の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が前記第2の無線リソースを使用して通信を行うための第1の切り替えを制御し、
    前記制御部は、前記第1の切り替えを行った後に前記第1の無線リソースの管理を停止することを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  12. 前記他の基地局は、前記第1の切り替えを行った後に、前記基地局の前記無線部及び前記アンテナ部を利用しながら、前記第1の無線リソースの管理を前記基地局に代わって、前記他の基地局で行うように制御し、
    前記制御部は、前記第2の無線リソースを使用して通信を行う前記ユーザ端末が、前記基地局に代わって前記他の基地局が管理する前記第1の無線リソースを使用して通信を行うための第2の切り替えを制御し、
    前記制御部は、前記第2の切り替えを行った後に前記第2の無線リソースの管理を停止することを特徴とする請求項11に記載の基地局。
  13. 前記第1の無線リソースは、第1のセルの運用に用いられ、
    前記第2の無線リソースは、第2のセルの運用に用いられ、
    前記第1の切り替えは、前記第1のセルから前記第2のセルへのハンドオーバ手続であることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  14. 前記第1の無線リソース及び前記第2の無線リソースは、互いに重複しないように、時間方向及び/又は周波数方向に分割された、前記基地局及び前記他の基地局が利用可能な所定の周波数帯域における無線リソースであることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
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