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JP6098780B2 - ジャイロセンサーおよび電子機器 - Google Patents

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JP6098780B2 JP2012095481A JP2012095481A JP6098780B2 JP 6098780 B2 JP6098780 B2 JP 6098780B2 JP 2012095481 A JP2012095481 A JP 2012095481A JP 2012095481 A JP2012095481 A JP 2012095481A JP 6098780 B2 JP6098780 B2 JP 6098780B2
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Description

本発明は、ジャイロセンサーおよび電子機器に関する。
近年、例えばシリコンMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて角速度を検出する角速度センサー(ジャイロセンサー)が開発されている。
例えば特許文献1には、駆動質量部にトーションバネを介して接続されたセンサー質量部と、センサー質量部と空隙を介して配置された検出電極と、を含むジャイロセンサーが開示されている。センサー質量部は、トーションバネで規定される回転軸まわりに回動運動可能であり、このようなジャイロセンサーは、センサー質量部と検出電極との間の容量変化に基づいて、角速度を検出することができる。
米国特許出願公開第2009/0100930号明細書
しかしながら、上記のようなジャイロセンサーは、回転軸近傍において、センサー質量部と検出電極との間隙の大きさがほとんど変化せず、検出感度が低い。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、高い検出感度を有することができるジャイロセンサーを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記ジャイロセンサーを有する電子機器を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係るジャイロセンサーは、
基体と、
振動体と、
前記振動体を第1軸の方向に駆動させる駆動部と、
前記第1軸に直交する第2軸まわりの角速度に応じて、前記第1軸および前記第2軸に直交する第3軸の方向に変位可能な可動電極部と、
前記振動体と、前記第1軸または前記第2軸と交差する前記可動電極部の第1面と、に接続されている第1バネ部と、
前記振動体と、前記第1面と平行である前記可動電極部の第2面と、に接続されている第2バネ部と、
前記基体に配置され、前記第3軸の方向において前記可動電極部と対向している固定電極部と、
を含み、
前記第1バネ部および前記第2バネ部は、
前記第1軸の方向に延出している部分、および前記第2軸の方向に延出している部分を有する。
このようなジャイロセンサーによれば、可動電極部は、第2軸まわりの角速度に応じて、例えば可動電極部の下面が固定電極部の上面と平行を保ちながら、第3軸の方向に変位することができる。これにより、このようなジャイロセンサーでは、可動電極部が回動運動する場合に比べて、可動電極部と固定電極部との間の静電容量の変化を大きくすることができ、高い検出感度を有することができる。
[適用例2]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動体と、前記可動電極部の前記第1軸と交差する第3面と、に接続されている第3バネ部と、
前記振動体と、前記第3面と平行である前記可動電極部の第4面と、に接続されている第4バネ部と、
を含み、
前記第1面は、前記第2軸と交差し、
前記第3バネ部および前記第4バネ部は、
前記第1軸の方向に延出している部分、および前記第2軸の方向に延出している部分を有していてもよい。
このようなジャイロセンサーでは、可動電極部が、振動体に対して第2軸の方向に変位することを抑制できる。これにより、第3軸の方向から見て、可動電極部の固定電極部と重なる面積が変化することを抑制でき、高い検出感度を有することができる。
[適用例3]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第1バネ部は、前記第1面と前記第3面とがなす第1角部に接続され、
前記第2バネ部は、前記第2面と前記第4面とがなす第2角部に接続され、
前記第3バネ部は、前記第2面と前記第3面とがなす第3角部に接続され、
前記第4バネ部は、前記第1面と前記第4面とがなす第4角部に接続されていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、可動電極部は、第2軸まわりの角速度に応じて、安定して第3軸の方向に変位することができる。
[適用例4]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第1面は、前記第2軸と交差し、
前記第1バネ部は、前記第1面と、前記可動電極部の前記第1軸と交差する第3面と、がなす第1角部に接続され、
前記第2バネ部は、前記第2面と、前記第3面と平行である前記可動電極部の第4面と、がなす第2角部に接続され、
前記第1バネ部は、前記第3軸の方向から見て、前記第1角部に沿って設けられ、
前記第2バネ部は、前記第3軸の方向から見て、前記第2角部に沿って設けられていてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、高い検出感度を有することができる。
[適用例5]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記振動体と前記第2面とに接続されている第3バネ部と、
前記振動体と前記第1面とに接続されている第4バネ部と、
を含み、
前記第1面は、前記第2軸と交差し、
前記可動電極部の前記第1軸の方向の大きさは、前記可動電極部の前記第2軸の方向の大きさよりも大きく、
前記第3バネ部および前記第4バネ部は、
前記第1軸の方向に延出している部分、および前記第2軸の方向に延出している部分を有していてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、高い検出感度を有することができる。
[適用例6]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第1軸の方向において前記振動体と前記可動電極部との間に配置されている第1ストッパー部を含んでいてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、可動電極部が、振動体に対して第1軸の方向に変位することを抑制できる。
[適用例7]
本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、
前記第3軸の方向において前記基体と前記可動電極部との間に配置されている第2ストッパー部を含んでいてもよい。
このようなジャイロセンサーによれば、可動電極部が基体側に引っ張られて、例えば固定電極部に貼り付いてしまうことを抑制できる。
[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、
本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
このような電子機器によれば、本適用例に係るジャイロセンサーを含むため、高い検出感度を有することができる。
また、本適用例に係るジャイロセンサーは、基体と、振動体と、前記振動体を第1軸の方向に駆動させる駆動部と、前記第1軸に直交する第2軸まわりの角速度に応じて、前記第1軸および前記第2軸に直交する第3軸の方向に変位可能な可動電極部と、前記振動体と、前記第2軸と交差する前記可動電極部の第1面と、に接続されている第1バネ部と、前記振動体と、前記第1面と平行である前記可動電極部の第2面と、に接続されている第2バネ部と、前記振動体と前記第2面とに接続されている第3バネ部と、前記振動体と前記第1面とに接続されている第4バネ部と、前記基体に配置され、前記第3軸の方向において前記可動電極部と対向している固定電極部と、を含み、前記第1バネ部、前記第2バネ部、前記第3バネ部、および前記第4バネ部は、前記第1軸の方向に延出している部分、および前記第2軸の方向に延出している部分を有し、前記第1バネ部は、前記第1面と、前記可動電極部の前記第1軸と交差する前記第3面と、がなす第1角部に接続され、前記第2バネ部は、前記第2面と、前記第3面と平行である前記可動電極部の前記第4面と、がなす第2角部に接続され、前記第3バネ部は、前記第2面と前記第3面とがなす第3角部に接続され、前記第4バネ部は、前記第1面と前記第4面とがなす第4角部に接続され、前記可動電極部の前記第1軸の方向の大きさは、前記可動電極部の前記第2軸の方向の大きさよりも大きく、前記第3バネ部は、前記第2バネ部と前記可動電極部との間に位置する部分を有し、前記第4バネ部は、前記第1バネ部と前記可動電極部との間に位置する部分を有する。
また、本適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記第3軸の方向において前記基体と前記可動電極部との間に配置されているストッパー部を含んでいてもよい。
また、本適用例に係る電子機器は、本適用例に係るジャイロセンサーを含む。
本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す平面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの動作を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るジャイロセンサーの製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態の第1変形例に係るジャイロセンサーを模式的に示す平面図。 本実施形態の第2変形例に係るジャイロセンサーを模式的に示す平面図。 本実施形態の第3変形例に係るジャイロセンサーを模式的に示す平面図。 本実施形態の第3変形例に係るジャイロセンサーを模式的に示す断面図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. ジャイロセンサー
まず、本実施形態に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す平面図である。図2は、本実施形態に係るジャイロセンサー100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。なお、便宜上、図1では、基体10および蓋体60の図示を省略している。また、図1および図2では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、本実施形態および以下に示す各変形例では、X軸に平行な軸を第1軸とし、Y軸に平行な軸を第2軸とし、Z軸に平行な軸を第3軸としている。また、本実施形態および以下に示す各変形例では、X軸に平行な方向(第1軸の方向)をX軸方向、Y軸に平行な方向(第2軸の方向)をY軸方向、Z軸に平行な方向(第3軸の方向)をZ軸方向という。
ジャイロセンサー100は、図1および図2に示すように、基体10と、蓋体60と、機能素子110と、を含むことができる。機能素子110は、例えば、振動体20と、固定部22と、駆動バネ部24と、駆動部27と、第1検出バネ部30と、第2検出バネ部32と、第3検出バネ部34と、第4検出バネ部36と、可動検出電極部(可動電極部)40と、固定検出電極部(固定電極部)50と、を含んで構成されている。
基体10の材質は、例えば、ガラス、シリコンである。基10の上面11には、図2に示すように、凹部14が設けられている。凹部14の平面形状は、特に限定されない。例えば、振動体20、固定部22、駆動バネ部24、駆動部27の可動駆動電極部、検出バネ部30,32,34,36、可動検出電極部40は、凹部14上に設けられ、基体10と離間している。
固定部22は、基体10上に(基体10の+Z軸方向側に)固定(接合)されている。固定部22は、基体10の上面11に固定されていてもよい。固定部22は、駆動バネ部24を介して、振動体20を支持している。図1に示す例では、固定部22は、4つ設けられている。
駆動バネ部24は、固定部22および振動体20に接続されている。駆動バネ部24は、X軸に沿って変位可能であり、振動体20をX軸方向に変位し得るように構成されている。より具体的には、駆動バネ部24は、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出している。図1に示す例では、駆動バネ部24は、4つ設けられているが、振動体20をX軸方向に変位させることができれば、その数は特に限定されない。
振動体20は、X軸方向に(X軸に沿って)振動することができる。図1に示す例では、振動体20の平面形状は、枠状である。より具体的には、振動体20は、X軸方向に延出している第1延出部20aおよび第2延出部20bと、Y軸方向に延出している第3延出部20cおよび第4延出部20dと、によって構成されている。第1延出部20aは、第2延出部20bよりも+Y軸方向側に位置している。第3延出部20cは、第4延出部20dよりも−X軸方向側に位置している。
駆動部27は、振動体20をX軸方向に駆動(振動)させることができる。図1に示す例では、駆動部27は、8つ設けられているが、振動体20をX軸方向に振動させることができれば、その数は特に限定されない。駆動部27は、可動駆動電極部26と、固定駆動電極部28a,28bと、を含んで構成されている。
可動駆動電極部26は、振動体20に接続されている。図1に示す例では、可動駆動電極部26は、振動体20の第1延出部20aから+Y軸方向に延出している。また、可動駆動電極部26は、振動体20の第2延出部20bから−Y軸方向に延出している。可動駆動電極部26は、図1に示すように、振動体20から+Y軸方向(または−Y軸方向)に延出している幹部と、該幹部から+X軸方向および−X軸方向に延出している複数の枝部と、を有する櫛歯状電極であってもよい。
固定駆動電極部28a,28bは、基体10上に固定(接合)されている。固定駆動電極部28a,28bは、基体10の上面11に固定されていてもよい。固定駆動電極部28a,28bは、可動駆動電極部26と間隙を介して対向している。図1に示す例では、可動駆動電極部26の−X軸方向側に固定駆動電極28aが設けられ、可動駆動電極部26の+X軸方向側に固定駆動電極28bが設けられている。図1に示すように、可動駆動電極26が櫛歯状の形状を有する場合、固定駆動電極部28a,28bの形状は、可動駆動電極部26に対応した櫛歯状電極であってもよい。
可動駆動電極部26および固定駆動電極部28a,28bは、図示しない電源に電気的に接続されている。可動駆動電極部26および固定駆動電極部28a,28bに電圧が印加されると、可動駆動電極部26と固定駆動電極部28a,28bとの間に静電力を発生させることができる。これにより、駆動バネ部24をX軸に沿って伸縮させることができ、振動体20をX軸に沿って振動させることができる。
可動検出電極部40は、振動体20の内側に、振動体20と離間して設けられている。図1に示す例では、可動検出電極部40の平面形状は、X軸に沿った長辺を有する長方形である。可動検出電極部40のX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさよりも大きい。
可動検出電極部40は、第1側面42aと、第2側面42bと、第3側面42cと、第4側面42dと、を有することができる。図1に示す例では、第1側面42aは、第2軸と交差する(直交する)面である。より具体的には、第1側面42aは、+Y軸方向を向く面である。第2側面42bは、第2軸と交差し(直交し)、第1側面42aと反対側の面である。第2面42bは、第1面42aと平行である。より具体的には、第2側面42bは、−Y軸方向を向く面である。第3側面42cは、第1軸と交差する(直交する
)面である。より具体的には、第3側面42cは、−X軸方向を向く面である。第4側面42dは、第1軸と交差し(直交し)、第3側面42cと反対側の面である。第4面42dは、第3面42cと平行である。より具体的には、第4側面42dは、+X軸方向を向く面である。
図1に示す例では、平面視において(Z軸方向から見て)、第1側面42aおよび第2側面42bは、長方形の平面形状を有する可動検出電極部40の長辺をなす面であり、第3側面42cおよび第4側面42dは、長方形の平面形状を有する可動検出電極部40の短辺をなす面である。
可動検出電極部40は、第1角部44aと、第2角部44bと、第3角部44cと、第4角部44dと、を有することができる。第1角部44aは、第1側面42aと第3側面42cとがなす角部である。第2角部44bは、第2側面42bと第4側面42dとがなす角部である。第3角部44cは、第2側面42bと第3側面42cとがなす角部である。第4角部44dは、第1側面42aと第4側面42dとがなす角部である。
可動検出電極部40は、振動体20の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。可動検出電極部40は、第2軸まわりの角速度(Y軸まわりの角速度)に応じて、Z軸方向に変位することができる。
第1検出バネ部30は、振動体20の第1延出部20aと、可動検出電極部40の第1側面42aと、に接続されている。図1に示す例では、第1検出バネ部30は、可動検出電極部40の第1角部44aに接続されている。より具体的には、第1検出バネ部30は、第1側面42aの第3側面42c側の端部に接続されている。第1検出バネ部30は、X軸方向に延出している第1部分30aと、Y軸方向に延出している第2部分30bと、を有している。図示の例では、第1検出バネ部30は、2つの第1部分30aと、3つの第2部分30bと、によって構成され、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出している。第1部分30aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさよりも大きい。
第2検出バネ部32は、振動体20の第2延出部20bと、可動検出電極部40の第2側面42bと、に接続されている。図1に示す例では、第2検出バネ部32は、可動検出電極部40の第2角部44bに接続されている。より具体的には、第2検出バネ部32は、第2側面42bの第4側面42d側の端部に接続されている。第2検出バネ部32は、X軸方向に延出している第1部分32aと、Y軸方向に延出している第2部分32bと、を有している。図示の例では、第2検出バネ部32は、2つの第1部分32aと、3つの第2部分32bと、によって構成され、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出している。第1部分32aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさよりも大きい。
第3検出バネ部34は、振動体20の第3延出部20cと、可動検出電極部40の第3側面42cと、に接続されている。図1に示す例では、第3検出バネ部34は、可動検出電極部40の第3角部44cに接続されている。より具体的には、第3検出バネ部34は、第3側面42cの第2側面42b側の端部に接続されている。第3検出バネ部34は、X軸方向に延出している第1部分34aと、Y軸方向に延出している第2部分34bと、を有している。図示の例では、第3検出バネ部34は、3つの第1部分34aと、2つの第2部分34bと、によって構成され、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出している。第2部分34bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさよりも大きい。
第4検出バネ部36は、振動体20の第4延出部20dと、可動検出電極部40の第4側面42dと、に接続されている。図1に示す例では、第4検出バネ部36は、可動検出電極部40の第4角部44dに接続されている。より具体的には、第4検出バネ部36は、第4側面42dの第1側面42a側の端部に接続されている。第4検出バネ部36は、X軸方向に延出している第1部分36aと、Y軸方向に延出している第2部分36bと、を有している。図示の例では、第4検出バネ部36は、3つの第1部分36aと、2つの第2部分36bと、によって構成され、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出している。第2部分36bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさよりも大きい。
第1検出バネ部30と第2検出バネ部32とは、平面視において、可動検出電極部40の中心Cに関して、対称であってもよい。第3検出バネ部34と第4検出バネ部36とは、平面視において、可動検出電極部40の中心Cに関して、対称であってもよい。検出バネ部30,32,34,36は、第2軸まわりの角速度(Y軸まわりの角速度)に応じて、Z軸方向に変位することができる。
なお、図示はしないが、第3検出バネ部34および第4検出バネ部36は、設けられておらず、可動検出電極部40は、第1検出バネ部30および第2検出バネ部32を介して、振動体20に接続されていてもよい。また、図示はしないが、第1検出バネ部30および第2検出バネ部32は、設けられておらず、可動検出電極部40は、第3検出バネ部34および第4検出バネ部36を介して、振動体20に接続されていてもよい。
振動体20、固定部22、駆動バネ部24、可動駆動電極部26、検出バネ部30,32,34,36、および可動検出電極部40は、一体に設けられている。振動体20、固定部22、駆動バネ部24、可動駆動電極部26、検出バネ部30,32,34,36、および可動検出電極部40は、1つの基板(例えばシリコン基板)をパターニングすることによって一体に設けられる。
振動体20、固定部22、駆動バネ部24、可動駆動電極部26、検出バネ部30,32,34,36、および可動検出電極部40の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。
固定部22および固定駆動電極部28a,28bと、基体10と、の接合方法は、特に限定されないが、例えば、基体10の材質がガラスであり、固定部22および固定駆動電極部28a,28bの材質がシリコンである場合は、基体10と、固定部22および固定駆動電極部28a,28bとは、陽極接合されることができる。
固定検出電極部50は、基体10上に配置されている。図2に示す例では、固定検出電極部50は、凹部14の底面(凹部を規定する基体10の面)15に固定されている。底面15は、平坦な面である。固定検出電極部50は、Z軸方向において、可動検出電極部40と対向している。固定検出電極部50の上面(+Z軸方向を向く面)51は、例えば、可動検出電極部40の下面(−Z軸方向を向く面)41と平行である。固定検出電極部50の上面51、可動検出電極部40の下面41、および底面15は、XY平面と平行であってもよい。図1に示す例では、固定検出電極部50は、平面視において、可動検出電極部40の外縁の内側に配置されている。固定検出電極部50の平面形状は、例えば、長方形である。
固定検出電極部50の材質は、例えば、アルミ、金、ITO(Indium Tin Oxide)等である。固定検出電極部50の材質は、ITO等の透明電極材料であることが望ましい。固定検出電極部50として、透明電極材料を用いることにより、基体10が透明基板(ガラス基板)である場合、固定検出電極部50上に存在する異物等を、基体10の下面12側から、容易に視認することができるためである。
蓋体60は、基体10上に(上面11に)載置されている。蓋体60の材質は、例えば、シリコンである。蓋体60と基体10との接合方法は、特に限定されないが、例えば、基体10の材質がガラスであり、蓋体60の材質がシリコンである場合は、基体10と蓋体60とは、陽極接合されることができる。蓋体60および基体10は、機能素子110を収容するキャビティー62を形成することができる。キャビティー62は、例えば、減圧状態で密閉されている。これにより、ジャイロセンサー100の(機能素子110の)振動現象が空気粘性によって減衰することを抑制できる。
次に、ジャイロセンサー100の動作について説明する。図3〜図6は、本実施形態に係るジャイロセンサー100の動作を説明するための図である。なお、図3〜図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。
可動駆動電極部26および固定駆動電極部28a,28bに、図示しない電源によって、電圧を印加すると、可動駆動電極部26と固定駆動電極部28a,28bとの間に静電力を発生させることができる。これにより、駆動バネ部24をX軸に沿って(X軸方向に)伸縮させることができ、振動体20をX軸方向に振動させることができる。
より具体的には、可動駆動電極部26と固定駆動電極部28aとの間に第1交番電圧を印加し、可動駆動電極部26と固定駆動電極部28bとの間に第1交番電圧と位相が180度ずれた第2交番電圧を印加する。これにより、振動体20を、所定の周波数で、X軸方向に振動させることができる。図3に示す例では、振動体20は、α1方向に変位している。図4に示す例では、振動体20は、α1方向と反対方向のα2方向に変位している。振動体20の振動に伴い、可動検出電極部40も、X軸方向に振動することができる。
振動体20がX軸方向に振動を行っている状態で、ジャイロセンサー100にY軸まわりの角速度ωが加わると、コリオリの力が働き、可動検出電極部40は、Z軸方向に変位する。すなわち、検出バネ部30,32,34,36は、可動検出電極部40が、振動体20に対してZ軸方向に変位可能となるように、可動検出電極部40および振動体20に接続されている。図5に示す例では、可動検出電極部40は、β1方向に変位している。図6に示す例では、可動検出電極部40は、β1方向と反対方向のβ2方向に変位している。
可動検出電極部40がZ軸方向に変位することにより、可動検出電極部40と固定検出電極部50との間の距離は、変化する。そのため、可動検出電極部40と固定検出電極部50との間の静電容量は、変化する。ジャイロセンサー100では、可動検出電極部40および固定検出電極部50に電圧を印加することにより、可動検出電極部40と固定検出電極部50との間の静電容量の変化量を検出し、Y軸まわりの角速度ωを求めることができる。
なお、上記では、静電力によって、振動体20を駆動させる形態(静電駆動方式)について説明したが、振動体20を駆動させる方法は、特に限定されず、圧電駆動方式や、磁場のローレンツ力を利用した電磁駆動方式等を適用することができる。
本実施形態に係るジャイロセンサー100は、例えば、以下の特徴を有する。
ジャイロセンサー100によれば、検出バネ部30,32は、それぞれ、第2軸(Y軸と平行な軸)と交差する(直交する)振動体20の面42a,42bに接続され、第1軸の方向(X軸方向)に延出している第1部分30a,32aを有している。そのため、可動検出電極部40は、第2軸まわりの角速度(Y軸まわりの角速度)に応じて、例えば可動検出電極部40の下面41が固定検出電極部50の上面51と平行を保ちながら、Z軸方向に変位することができる。これにより、ジャイロセンサー100では、可動検出電極部が回動運動する場合に比べて、可動検出電極部40と固定検出電極部50との間の静電容量の変化を大きくすることができ、高い検出感度を有することができる。また、可動検出電極部40と固定検出電極部50とが平行を保っているため、例えば、駆動振動(駆動部27によるX軸方向の振動)の影響や、他軸(第1軸や第3軸)に関して感度を持つことを抑制できる。例えば、検出バネ部がX軸方向に延出している部分を有さない場合は、検出バネ部の全長が小さくなり、可動検出電極部は、Z軸方向に変位できない場合がある。
さらに、ジャイロセンサー100では、第1検出バネ部30は、振動体20の第1側面42aに接続され、第2検出バネ部32は、振動体20の第2側面42bに接続されている。そのため、ジャイロセンサー100では、可動検出電極部40が、振動体20に対してX軸方向に変位することを抑制することができる。これにより、平面視において、可動検出電極部40の固定検出電極部50と重なる面積が変化することを抑制でき、ジャイロセンサー100は、高い検出感度を有することができる。
ジャイロセンサー100によれば、第3検出バネ部34は、振動体20の第3側面42cに接続され、第4検出バネ部36は、振動体20の第4側面42dに接続されている。そのため、ジャイロセンサー100では、可動検出電極部40が、振動体20に対してY軸方向に変位することを抑制できる。これにより、平面視において、可動検出電極部40の固定検出電極部50と重なる面積が変化することを抑制でき、ジャイロセンサー100は、高い検出感度を有することができる。
ジャイロセンサー100によれば、検出バネ部30,32,34,36は、それぞれ角部44a,44b,44c,44dに接続されている。そのため、可動検出電極部40は、第2軸まわりの角速度(Y軸まわりの角速度)に応じて、可動検出電極部40の下面41が固定検出電極部50の上面51と平行を保ちながら、より安定してZ軸方向に変位することができる。
2. ジャイロセンサーの製造方法
次に、本実施形態に係るジャイロセンサーの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図7〜図9は、本実施形態に係るジャイロセンサー100の製造工程を模式的に示す断面図である。
図7に示すように、例えば、ガラス基板をエッチングしてガラス基板に凹部14を形成し、基体10を得る。エッチングは、例えば、ウェットエッチングにより行われる。本工程により、凹部14が設けられている基体10を用意することができる。
次に、凹部14の底面15に、固定検出電極部50を形成する。固定検出電極部50は、底面15にスパッタ法等により導電層を成膜した後、当該導電層をフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより形成される。
図8に示すように、基体10の上面11に、例えばシリコン基板2を接合する。基体10とシリコン基板2との接合は、例えば、陽極接合によって行われる。
図9に示すように、シリコン基板2を、例えば研削機によって研削して薄膜化した後、所望の形状にパターニングして(加工して)、振動体20、固定部22、駆動バネ部24、駆動部27、検出バネ部30,32,34,36、および可動検出電極部40を形成する。パターニングは、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術(ドライエッチング)によって行われ、より具体的なエッチング技術として、ボッシュ(Bosch)法を用いることができる。本工程では、シリコン基板2をパターニング(エッチング)することにより、振動体20、固定部22、駆動バネ部24、可動駆動電極部26、検出バネ部30,32,34,36、および可動検出電極部40が一体的に形成される。
図2に示すように、基体10に蓋体60を接合して、基体10および蓋体60によって形成されるキャビティー62に機能素子110を収容する。基体10と蓋体60との接合は、例えば、陽極接合や接着剤等を用いて行われる。
以上の工程により、本実施形態に係るジャイロセンサー100を製造することができる。
ジャイロセンサー100の製造方法によれば、高い検出感度を有することができるジャイロセンサー100を得ることができる。
3. ジャイロセンサーの変形例
3.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の第1変形例に係るジャイロセンサー200を模式的に示す平面図である。なお、便宜上、図10では、基体10および蓋体60の図示を省略している。また、図10では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。以下、ジャイロセンサー200において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー100では、図1に示すように、第1検出バネ部30および第2検出バネ部32は、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出していた。また、第3検出バネ部34および第4検出バネ部36は、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出していた。
これに対し、ジャイロセンサー200では、図10に示すように、第1検出バネ部30は、X軸方向およびY軸方向に往復しながら、振動体20の第1延出部20aから、可動検出電極部40の第1角部44aまで、延出している。第1検出バネ部30は、平面視において、第1角部44aに沿って設けられている。第1検出バネ部30は、複数の第1部分30a(X軸方向に延出する部分)および複数の第2部分30b(Y軸方向に延出する部分)によって構成されている。第1部分30aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさより小さく、第2部分30bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさより小さい。
第2検出バネ部32は、X軸方向およびY軸方向に往復しながら、振動体20の第2延出部20bから、可動検出電極部40の第2角部44bまで、延出している。第2検出バネ部32は、平面視において、第2角部44bに沿って設けられている。第2検出バネ部32は、複数の第1部分32aおよび複数の第2部分32bによって構成されている。第1部分32aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさより小さく、第2部分32bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさより小さい。
第3検出バネ部34は、X軸方向およびY軸方向に往復しながら、振動体20の第2延出部20bから、可動検出電極部40の第3角部44cまで、延出している。図示の例では、第3検出バネ部34は、可動検出電極部40の第2側面42bに接続されている。第3検出バネ部34は、平面視において、第3角部44cに沿って設けられている。第3検出バネ部34は、複数の第1部分34aおよび複数の第2部分34bによって構成されている。第1部分34aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさより小さく、第2部分34bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさより小さい。なお、図示はしないが、第3検出バネ部34は、振動体20の第3延出部20cと、可動検出電極部40の第3側面42cと、に接続されていてもよい。
第4検出バネ部36は、X軸方向およびY軸方向に往復しながら、振動体20の第1延出部20aから、可動検出電極部40の第4角部44dまで、延出している。図示の例では、第4検出バネ部36は、可動検出電極部40の第1側面42aに接続されている。第4検出バネ部36は、平面視において、第4角部44dに沿って設けられている。第4検出バネ部36は、複数の第1部分36aおよび複数の第2部分36bによって構成されている。第1部分36aのX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のX軸方向の大きさより小さく、第2部分36bのY軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさより小さい。なお、図示はしないが、第4検出バネ部36は、振動体20の第4延出部20dと、可動検出電極部40の第4側面42dと、に接続されていてもよい。
ジャイロセンサー200は、X軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第1ストッパー部70を有することができる。図示の例では、第1ストッパー部70は、振動体20の第3延出部20cおよび第4延出部20dに設けられ、可動検出電極部40と対向している。第1ストッパー部70は、例えば、振動体20と一体に設けられている。なお、図示はしないが、第1ストッパー部70は、可動検出電極部40に設けられ、振動体20の第3延出部20cおよび第4延出部20dと対向していてもよい。
ジャイロセンサー200は、Y軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第3ストッパー部74を有することができる。図示の例では、第3ストッパー部74は、振動体20の第1延出部20aおよび第2延出部20bに設けられ、可動検出電極部40と対向している。第3ストッパー部74は、例えば、振動体20と一体に設けられている。なお、図示はしないが、第3ストッパー部74は、可動検出電極部40に設けられ、振動体20の第1延出部20aおよび第2延出部20bと対向していてもよい。
ジャイロセンサー200によれば、検出バネ部30,32,34,36は、それぞれ可動検出電極部40の角部44a,44b,44c,44dに沿って設けられている。そのため、ジャイロセンサー200は、ジャイロセンサー100に比べて、検出バネ部30,32,34,36の全長を保ちつつ、可動検出電極部40および固定検出電極部50の面積を大きくすることができる。その結果、ジャイロセンサー200は、高い検出感度を有することができる。
ジャイロセンサー200によれば、X軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第1ストッパー部70を含む。そのため、ジャイロセンサー200では、可動検出電極部40が、振動体20に対してX軸方向に変位することを抑制できる。これにより、平面視において、可動検出電極部40の固定検出電極部50と重なる面積が変化することを抑制でき、ジャイロセンサー200は、高い検出感度を有することができる。また、例えば、可動検出電極部40が振動体20に衝突して破損することを抑制できる。
ジャイロセンサー200によれば、Y軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第3ストッパー部74を含む。そのため、ジャイロセンサー200では、可動検出電極部40が、振動体20に対してY軸方向に変位することを抑制できる。これにより、平面視において、可動検出電極部40の固定検出電極部50と重なる面積が変化することを抑制でき、ジャイロセンサー200は、高い検出感度を有することができる。また、例えば、可動検出電極部40が振動体20に衝突して破損することを抑制できる。
3.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の第2変形例に係るジャイロセンサー300を模式的に示す平面図である。なお、便宜上、図11では、基体10および蓋体60の図示を省略している。また、図11では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。以下、ジャイロセンサー300において、上述したジャイロセンサー100,200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー100では、図1に示すように、第3検出バネ部34は、振動体20の第3延出部20cから、可動検出電極部40の第3側面42cまで、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出していた。また、第4検出バネ部36は、振動体20の第4延出部20dから、可動検出電極部40の第4側面42dまで、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出していた。
これに対し、ジャイロセンサー300では、図11に示すように、第3検出バネ部34は、振動体20の第2延出部20bから、可動検出電極部40の第2側面42bまで、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出している。図示の例では、第3検出バネ部34は、可動検出電極部40の第3角部44cに接続されている。より具体的には、第3検出バネ部34は、第2側面42bの第3側面42c側の端部に接続されている。第3検出バネ部34の第1部分34aは、第2側面42bに沿って設けられている。
第4検出バネ部36は、振動体20の第1延出部20aから、可動検出電極部40の第1側面42aまで、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出している。図示の例では、第4検出バネ部36は、可動検出電極部40の第4角部44dに接続されている。より具体的には、第4検出バネ部36は、第1側面42aの第4側面42d側の端部に接続されている。第4検出バネ部36の第1部分36aは、第1側面42aに沿って設けられている。
可動検出電極部40の平面形状は、例えば、X軸に沿った長辺を有する長方形であり、可動検出電極部40のX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさよりも大きい。
ジャイロセンサー300は、X軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第1ストッパー部71a,71bを有することができる。ストッパー部71a,71bは、可動検出電極部40の第3側面42cおよび第4側面42dに設けられ、振動体20と対向している。ストッパー部71a,71bは、例えば、可動検出電極部40と一体に設けられている。ストッパー部71aは、ストッパー部70の+Y軸方向側に設けられている。ストッパー部71aは、Y軸方向において、ストッパー部70と対向する部分を有している。ストッパー部71bは、ストッパー部70の−Y軸方向側に設けられている。ストッパー部71bは、Y軸方向において、ストッパー部70と対向する部分を有している。
ジャイロセンサー300によれば、第3検出バネ部34は、振動体20の第1側面42aに接続され、第4検出バネ部36は、振動体20の第2側面42bに接続されている。さらに、可動検出電極部40のX軸方向の大きさは、可動検出電極部40のY軸方向の大きさよりも大きい。そのため、ジャイロセンサー300では、第3検出バネ部34の第1部分34aおよび第4検出バネ部36の第1部分36aを、平面視においてX軸に沿う第1側面42aおよび第2側面42bに沿って配置することができる。これにより、ジャイロセンサー300では、ジャイロセンサー100に比べて、第3検出バネ部34および第4検出バネ部36の全長を大きくすることができる。したがって、ジャイロセンサー300の可動検出電極部40は、ジャイロセンサー100の可動検出電極部40に比べて、第2軸まわりの角速度に応じて、よりZ軸方向に変位しやすく、高い検出感度を有することができる。
ジャイロセンサー300によれば、上述のように、X軸方向において振動体20と可動検出電極部40との間に配置されている第1ストッパー部70,71a,71bを含む。そのため、ジャイロセンサー300では、可動検出電極部40が、振動体20に対してX軸方向およびY軸方向に変位することを抑制できる。これにより、平面視において、可動検出電極部40の固定検出電極部50と重なる面積が変化することを抑制でき、ジャイロセンサー300は、高い検出感度を有することができる。また、例えば、可動検出電極部40が振動体20に衝突して破損することを抑制できる。
3.3. 第3変形例
次に、本実施形態の第3変形例に係るジャイロセンサーについて、図面を参照しながら説明する。図12は、本実施形態の第3変形例に係るジャイロセンサー400を模式的に示す平面図である。図13は、本実施形態の第3変形例に係るジャイロセンサー400を模式的に示す図12のXIII−XIII線断面図である。なお、便宜上、図12では、基体10および蓋体60の図示を省略している。また、図12では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。以下、ジャイロセンサー400において、上述したジャイロセンサー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ジャイロセンサー400は、図12および図13に示すように、第2ストッパー部72を有している点において、ジャイロセンサー100と異なる。
第2ストッパー部72は、Z軸方向において基体10と可動検出電極部40との間に配置されている。第2ストッパー部72は、図12に示すように平面視において、可動検出電極部40と重なって配置されている。図13に示す例では、第2ストッパー部72は、凹部14の底面15に設けられ、該基体10の面から上方に(+Z軸方向側に)突出している。第2ストッパー部72は、例えば、基体10と一体に設けられている。図12に示す例では、第2ストッパー部72は、4つ設けられ、第1角部44aと重なる位置と、第2角部44bと重なる位置と、第3角部44cと重なる位置と、第4角部44dと重なる位置と、に配置されている。第2ストッパー部72は、固定検出電極部50を避けて配置されている。
なお、図示はしないが、第2ストッパー部72は、基体10の面ではなく、可動検出電極部40の下面41に設けられていてもよい。また、第2ストッパー部72の数は、特に限定されず、第2ストッパー部72は、可動検出電極部40の中心Cと重なる位置に、1つ設けられていてもよい。
ジャイロセンサー400によれば、Z軸方向において基体10と可動検出電極部40との間に配置されている第2ストッパー部72を含む。ジャイロセンサーでは、例えば、角速度検出信号を作り出すために、固定検出電極部と可動検出電極部との間につねに電位差が与えられていて、その結果静電引力が働いており、通常はバネ部の復元力により釣り合っている。強い衝撃を受けると可動検出電極部が基体垂直方向(Z軸方向)に大きく動き、静電引力によって可動検出電極部が固定検出電極部に貼り付くことがある。第2ストッパー部72は、このような可動検出電極部40の張り付きを阻止することができる。さらに、第2ストッパー部72は、例えばシリコン基板をドライエッチングして可動検出電極部40を形成する際に、エッチングイオンによって基体10や固定検出電極部50に帯電し、エッチング終了時に可動検出電極部40が貼り付くことを阻止することができる。
4. 電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係るジャイロセンサーを含む。以下では、本発明に係るジャイロセンサーとして、ジャイロセンサー100を含む電子機器について、説明する。
図14は、本実施形態に係る電子機器として、モバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100を模式的に示す斜視図である。
図14に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を有する表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図15は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図15に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図16は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルスチルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図16には、外部機器との接続についても簡易的に示している。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
以上のような電子機器1100,1200,1300は、ジャイロセンサー100を含むため、高い検出感度を有することができる。
なお、上記ジャイロセンサー100を備えた電子機器は、図14に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図15に示す携帯電話機、図16に示すデジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ヘッドマウントディスプレイ、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…シリコン基板、10…基体、11…上面、12…下面、14…凹部、15…底面、20…振動体、20a…第1延出部、20b…第2延出部、20c…第3延出部、20d…第4延出部、22…固定部、24…駆動バネ部、26…可動駆動電極部、28a,28b…固定駆動電極部、30…第1検出バネ部、30a…第1部分、30b…第2部分、32…第2検出バネ部、32a…第1部分、32b…第2部分、34…第3検出バネ部、34a…第1部分、34b…第2部分、36…第4検出バネ部、36a…第1部分、36b…第2部分、40…可動検出電極部、41…下面、42a…第1側面、42b…第2側面、42c…第3側面、42d…第4側面、44a…第1角部、44b…第2角部、44c…第3角部、44d…第4角部、50…固定検出電極部、51…上面、60…蓋体、62…キャビティー、70,71a,71b…第1ストッパー部、72…第2ストッパー部、74…第3ストッパー部、100…ジャイロセンサー、110…機能素子、200,300,400…ジャイロセンサー、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボ
ード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター

Claims (3)

  1. 基体と、
    振動体と、
    前記振動体を第1軸の方向に駆動させる駆動部と、
    前記第1軸に直交する第2軸まわりの角速度に応じて、前記第1軸および前記第2軸に直交する第3軸の方向に変位可能な可動電極部と、
    前記振動体と、前記第2軸と交差する前記可動電極部の第1面と、に接続されている第1バネ部と、
    前記振動体と、前記第1面と平行である前記可動電極部の第2面と、に接続されている第2バネ部と、
    前記振動体と前記第2面とに接続されている第3バネ部と、
    前記振動体と前記第1面とに接続されている第4バネ部と、
    前記基体に配置され、前記第3軸の方向において前記可動電極部と対向している固定電極部と、
    を含み、
    前記第1バネ部、前記第2バネ部、前記第3バネ部、および前記第4バネ部は、
    前記第1軸の方向に延出している部分、および前記第2軸の方向に延出している部分を有し、
    前記第1バネ部は、前記第1面と、前記可動電極部の前記第1軸と交差する前記第3面と、がなす第1角部に接続され、
    前記第2バネ部は、前記第2面と、前記第3面と平行である前記可動電極部の前記第4面と、がなす第2角部に接続され、
    前記第3バネ部は、前記第2面と前記第3面とがなす第3角部に接続され、
    前記第4バネ部は、前記第1面と前記第4面とがなす第4角部に接続され、
    前記可動電極部の前記第1軸の方向の大きさは、前記可動電極部の前記第2軸の方向の大きさよりも大きく、
    前記第3バネ部は、前記第バネ部と前記可動電極部との間に位置する部分を有し、
    前記第4バネ部は、前記第バネ部と前記可動電極部との間に位置する部分を有する、ジャイロセンサー。
  2. 請求項1において、
    前記第3軸の方向において前記基体と前記可動電極部との間に配置されているストッパー部を含む、ジャイロセンサー。
  3. 請求項1または2に記載のジャイロセンサーを含む、電子機器。
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