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JP6097191B2 - アイドルストップ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アイドルストップ制御装置に係り、特に、所定の条件下でエンジンの停止と再始動とを行うアイドルストップ制御装置に関する。
従来から、信号待ち等で車両が一時停止している間を想定し、所定の停止条件が満たされるとエンジンを停止させて燃料消費の低減を図ると共に、乗員の操作に伴って再始動条件が満たされると、スタータモータでエンジンを再始動するようにしたアイドルストップ制御が知られている。このようなアイドルストップ制御では、アイドルストップ中はエンジンで駆動される発電機も停止しており、また、再始動時には発電機で発電した電力を蓄えたバッテリからスタータモータに電力を供給する必要があることから、アイドルストップ中におけるバッテリ充電量の低下状態を考慮する必要がある。
特許文献1には、車速やエンジン回転数等が所定の停止条件を満たしているときにアイドルストップスイッチを操作するとエンジンが停止するようにしたアイドルストップ制御装置において、車両のヘッドライトが点灯した状態では、アイドルストップスイッチを操作してもエンジンを停止させないようにした構成が開示されている。これにより、バッテリ残量を直接検知してアイドルストップ制御の可否を判定する複雑な構成を有することなく、アイドルストップ中にバッテリ残量が大きく低下することを防止できる。
特開2013−72413号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、ヘッドライトが消灯され、かつ変速機がニュートラル位置にあれば、実際のバッテリ残量が少ない状態でもアイドルストップ制御が開始されるため、再始動時にスタータモータに供給する電力が不足する可能性があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、バッテリ残量を直接検知することなく、より適切な状況下でエンジンを停止させることができるアイドルストップ制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記変速機(12B)のインギヤ状態とニュートラルとの切り替えが複数回行われると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行する点に第1の特徴がある。
また、車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)の締結状態を検出するクラッチ検出センサ(122)と、前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)とを備え、前記第1タイマ(201)は、前記カウンタ(203)がインクリメントされると初期値にリセットされるように構成されており、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記カウンタ(203)が所定のカウンタ所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行する点に第2の特徴がある。
また、車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)と、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態である場合に作動を開始すると共に、前記第1タイマ(201)の第1所定値より大きな第2所定値が設定される第2タイマ(202)を備え、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記第2タイマ(202)が第2所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行する点に第3の特徴がある。
さらに、前記制御部(101)は、前記アイドルストップが許可されているときに前記ライトスイッチ(88B)がオフからオンに切替えられると、前記アイドルストップの許可を取り消す点に第の特徴がある。
第1の特徴によれば、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記変速機(12B)のインギヤ状態とニュートラルとの切り替えが複数回行われると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行するので、エンジン回転数が低回転領域にあり、かつライトスイッチがオフでアイドルストップスイッチが操作されたという条件だけでなく、複数回の変速動作が行われた履歴があることをアイドルストップの許可条件に加えることにより、車両の状態が、昼間の走行中であってバッテリ残量が十分にあるものと推定してアイドルストップ制御を許可することが可能となる。これにより、バッテリ残量を直接検知する手段を設けることなく、バッテリ残量が十分にあると推定される場合にのみアイドルストップ制御を実行し、スタータモータでエンジンを再始動する際の始動性を良好に保つことができる。
の特徴によれば、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、
前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)の締結状態を検出するクラッチ検出センサ(122)と、
前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)とを備え、前記第1タイマ(201)は、前記カウンタ(203)がインクリメントされると初期値にリセットされるように構成されており、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記カウンタ(203)が所定のカウンタ所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行するので、クラッチが締結状態でかつインギヤ状態である場合を車両の昼間走行中と推定し、第1タイマによって走行時間が第1所定値に達するとカウンタをインクリメントすると共に、このカウンタが所定のカウンタ所定値に達したことを検知することによって、多様な走行条件に関わらず、発電機による発電およびバッテリへの充電が十分に行われた状態であると判定することが可能となる。
第3の特徴によれば、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)と、前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態である場合に作動を開始すると共に、前記第1タイマ(201)の第1所定値より大きな第2所定値が設定される第2タイマ(202)を備え、前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記第2タイマ(202)が第2所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行するので、変速機の変速動作が所定回数に到達する前でも、単一のギヤで長時間走行することによりバッテリへの充電が十分に行われた状態であると判定して、アイドルストップを許可することができる。これにより、さらに多様な走行条件に対応して適切なアイドルストップ制御を実行することが可能となる。
の特徴によれば、前記制御部(101)は、前記アイドルストップが許可されているときに前記ライトスイッチ(88B)がオフからオンに切替えられると、前記アイドルストップの許可を取り消すので、バッテリ残量が十分とみなされてアイドルストップが許可された場合でも、状況の変化に応じた適切な対処により、エンジンの再始動性へ影響を与えないようにすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るアイドルストップ制御装置を適用した自動二輪車の側面図である。 自動二輪車の操作系を示す平面図である。 アイドルストップ制御装置およびその周辺構成を示すブロック図である。 アイドルストップ制御の流れを示すタイムチャートである。 アイドルストップ許可用走り出し判断処理の手順を示すフローチャートである。 アイドルストップ処理の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係るアイドルストップ制御装置を適用した自動二輪車1を示す左側面図である。自動二輪車1は、車体フレーム2の前後中央にエンジンと変速機とクラッチとを一体に構成したパワーユニット12を支持し、このパワーユニット12の上方に燃料タンク10を備え、該燃料タンク10の後方にシート16を備える鞍乗型車両である。
車体フレーム2は、前端に設けられるヘッドパイプ3から後下方に延びるメインフレーム4と、メインフレーム4の後端部から後方に延びる左右一対のシートレール5と、メインフレーム4の前端部から後下方に延びる左右一対のダウンフレーム6と、メインフレーム4の前端部より後方から後下方に延びてダウンフレーム6の後端部に連結される左右一対のセンターフレーム7と、シートレール5とセンターフレーム7との間を架橋する左右一対のサブフレーム8とを備えている。
ヘッドパイプ3には、不図示のステアリングシャフトが回動自在に支持されており、該ステアリングシャフトに上下一対のトップブリッジ19およびボトムブリッジ20を介してフロントフォーク9が取り付けられ、フロントフォーク9がステアリングシャフトと一体に回動する。
トップブリッジ19にはハンドル21が取り付けられ、フロントフォーク9の下端には前輪31が回転自在に支持されている。前輪31は操向ハンドル21によって左右に操舵され、フロントフォーク9には、前輪31の上方を覆うフロントフェンダ32が取り付けられている。
トップブリッジ19およびボトムブリッジ20には、キーシリンダ22およびカウル支持ステー23が取り付けられている。カウル支持ステー23は、フロントカウル24、メータユニット25、インナカウル26、左右一対のフロントウインカ30を支持するウインカー支持ステー27、フロント用のナンバープレート28およびヘッドライトユニット29を支持している。キーシリンダ22は、メカニカルキーによって操作されるメインスイッチとして機能するものであり、メインスイッチがオフにされると後述するエンジン12Aが運転停止される。
メインフレーム4には、該メインフレーム4を上方から跨ぐように鞍型の燃料タンク10が取り付けられ、センターフレーム7には、左右一対のピボットプレート11が取り付けられている。ピボットプレート11には、ピボット軸45を介してスイングアーム15が上下に揺動自在に支持されている。ピボット軸45から後方に延びるスイングアーム15は、その後端に駆動輪としての後輪46を回転自在に支持しており、スイングアーム15とシートレール5の間には左右一対のリヤクッション47が介挿されている。
左右のシートレール5には、乗員用シート16が取り付けられている。乗員用シート16は、運転者と搭乗者とが前後に間隔を空けて着座可能な前後に長い形状とされており、シートレール5の後部には、搭乗者が把持するグラブレール40が取り付けられている。また、シートレール5には、後輪46の左側方を覆う後部側方ガード部材17、ヘルメットホルダ41、後輪46の上方を覆うリヤフェンダ54が取り付けられている。リヤフェンダ54には、リヤウインカ55およびテールライト56が取り付けられている。
パワーユニット12は、複数のエンジン支持部50〜52を介してメインフレーム4、ピボットプレート11およびダウンフレーム6に支持され、メインフレーム4、センターフレーム7およびダウンフレーム6に囲まれる空間内に配置されている。
パワーユニット12は、シリンダ軸線Cが前傾して略水平に配置されたエンジン12Aを有し、クランクケース57の前部から前方に延びるシリンダ58と、シリンダ58の前部に設けられるシリンダヘッド59とを有している。
シリンダヘッド59には、吸気装置60および排気装置61が取り付けられている。吸気装置60は、燃料タンク10とエンジン12Aとの間に配置されたスロットルボディ一体式の燃料噴射装置63と、燃料噴射装置63の前部とシリンダヘッド59の上部の吸気ポートとを接続する吸気管62と、燃料噴射装置63の後部にコネクティングチューブ64を介して接続されるエアクリーナ65とからなる。
排気装置61は、シリンダヘッド59の下部の排気ポートに取り付けられた排気管66と、該排気管66の後端に取り付けられたマフラ67とからなる。マフラ67は、車幅方向右側の後部側方ガード部材用ステー42の先端に取り付けられたマフラステー68を介して支持されている。マフラ67内には、排気ガスを浄化するキャタライザ69が配設されている。キャタライザ69は排気管66の途中に設けてもよい。
パワーユニット12のクランクケース57には、エンジン12Aが回転駆動するクランク軸71の回転を変速して出力軸72に伝達する変速機12Bと、クランク軸71と変速機12Bとの間の動力伝達を遮断可能なクラッチ12Cとが収容されている。出力軸72の回転は、チェーンカバー49内に設けられたドライブチェーンを介して後輪46に伝達される。クランクケース57の上部には、エンジン12Aを始動するためにクランク軸を71を回転させるスタータモータ85が設けられている。また、ヘッドパイプ3の側方から後方下方の位置には、スロットル装置を操作するためのスロットルケーブルCTおよびクラッチ12Cを操作するためのクラッチケーブルCCが通されている。
エアクリーナボックス65の車幅方向右側には、バッテリ75が配設されている。バッテリ75には、エンジン12Aの回転動力で発電する発電機の電力が蓄電され、このバッテリ75からヘッドライトや尾灯装置等の電装品に電力が供給される。
燃料タンク10の下方には収納ボックス33が配置される。収納ボックス33は、メインフレーム4とパワーユニット12との間に位置し、メインフレーム4の下部にブラケット35を介して取り付けられている。この収納ボックス33には、後述する制御部(アイドルストップ制御部)101が収納されている。
パワーユニット12下方のダウンフレーム6には、パワーユニット12の左右に延びる運転者用の足乗せステップ76が左右一対で取り付けられると共に、自動二輪車1を駐車するためのスタンド77が収納自在に取り付けられる。また、パワーユニット12の後方のサブフレーム8には、後下方に延びる後部側方ガード部材用ステー42を介して、乗員用シート16の後部に着座する同乗者用のタンデムステップ43が取り付けられている。
図2は、自動二輪車1の操作系を示す平面図である。自動二輪車1の車幅中心線C1は、前輪31および後輪46の中心を通る。自動二輪車1のハンドル21の右端部には、運転者が右手で操作するスロットルグリップ81が設けられ、該スロットルグリップ81の車幅方向内側には、スロットルグリップ81の基端部を覆うスロットルハウジング82が設けられている。
スロットルハウジング82内では、スロットルグリップ81にスロットルケーブルCTの一端が接続され、このスロットルケーブルCTを介して、スロットルグリップ81の回動操作が燃料噴射装置63内のスロットル弁に伝達される。これにより、運転者がスロットル開度を手動で可変させ、エンジン12Aの吸気量を変化させることでエンジン出力を調整する。
また、スロットルハウジング82には、運転者が右手の親指で操作する押下式のスタータスイッチ83が設けられており、このスタータスイッチ83の操作によりスタータモータ85が回転駆動し、エンジン12Aを始動させることができる。本実施形態に係る自動二輪車1は、所定の条件下でエンジン12Aを停止するアイドルストップ制御が適用されており、スロットルハウジング82には、アイドル運転状態のエンジン12Aを任意に停止させるアイドルストップスイッチ(以下、ISスイッチと示すこともある)80が設けられている。
ハンドル21の左端部には、運転者が左手で操作するクラッチレバー86が設けられ、このクラッチレバー86の操作により、クラッチケーブルCCを介してクラッチ12Cに伝達されてクラッチ12Cが断接される。クラッチレバー86は、基端部を支点にしてハンドルグリップ87から離れる方向に付勢されており、乗員がクラッチレバー86を手前に引くとクラッチ12Cが切断状態となり、クラッチレバー86が前方に戻るとクラッチ12Cが接続状態となるように構成されている。
ハンドルグリップ87の車幅方向内側には、運転者が左手で操作するスイッチ群88(ウインカスイッチ88A、ポジションライトスイッチを兼ねるヘッドライトスイッチ88B)を備えるスイッチハウジング89が設けられている。これらスイッチの操作により、フロントウインカ30、リヤウインカ55の点滅/消灯、ヘッドライトユニット29内のヘッドライト29A(図3参照)の点灯/消灯、ヘッドライトユニット29およびテールライト56内のポジションライト29Bの点灯/消灯等が行われる。スロットルハウジング82およびスイッチハウジング89の内側には、左右一対のバックミラー96が取り付けられている。
パワーユニット12の左側には、運転者が左足で操作するシーソー式のシフトペダル91が上下に揺動自在に設けられ、このシフトペダル91の操作に応じて変速機12Bの変速段が切り替わる。この変速機12Bは、常時噛み合い式の変速機であり、シフトペダル91の前部または後部を踏み込む毎に、1速〜4速、ニュートラルのいずれかに所定順で切り替わる。
ハンドル21の右側には、運転者が右手で操作するブレーキレバー92が設けられ、パワーユニット12の右側には、運転者が右足で操作するブレーキペダル93が設けられる。ブレーキレバー92は、クラッチレバー86と同様に基端部を支点にしてスロットルグリップ81から離れる方向に付勢されており、このブレーキレバー92の操作が、不図示のブレーキケーブルを介して前輪用ブレーキに伝達される。
パワーユニット12の右側でブレーキペダル93の後方には、運転者が右足で操作するキックペダル95が設けられている。これにより、スタータモータ85を用いることなく、人力によってエンジン12Aを始動することもできる。
図3は、アイドルストップ制御装置100およびその周辺構成を示すブロック図である。制御部(アイドルストップ制御部)101は、自動二輪車1の各部を中枢的に制御するECUであり、運転者の操作を含む車体の各部からの情報を取得し、取得した情報に基づいてエンジン12A等を制御する。
制御部101には、運転者が操作する操作スイッチとして、スタータスイッチ83、アイドルストップスイッチ80、スイッチ群88(図2参照)としてのウインカスイッチ88Aおよびヘッドライトスイッチ(以下、単にライトスイッチと示すこともある)88Bが接続されている。制御部101は、アイドルストップスイッチ80が操作された場合に、アイドルストップ制御の可否を判断し、許可できる場合は燃料噴射装置63の駆動を停止してエンジン12Aを停止する。なお、アイドルストップ制御に伴ってエンジンを停止する際には、エンジン12Aの点火装置を同時に停止させてもよい。
運転者がシフトペダル91を操作すると、変速機12B内のシフトドラム111が所定角度回動される。このシフトドラム111の回動に伴って、変速ギヤ列112の複数のギヤ列による変速段が切り替えられ、所定のギヤ(1速〜4速)およびニュートラルのいずれかが選択される。クラッチ12Cは、乗員がクラッチレバー86を握ることによって接続状態から切断状態に切り替えられる。
制御部101には、スロットル操作に応じたスロットル開度を検出するスロットル開度センサ121と、クラッチ操作に応じたクラッチ12Cの接続/切断状態を検出するクラッチ検出センサ122と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ(エンジン回転数検知手段)123と、変速ギヤ列112内の所定のギヤの回転数から車速を検出する車速センサ124と、シフトドラム111の回動角度に基づいて変速機12Cがインギヤ状態またはニュートラル状態のいずれかにあることを検知するニュートラルスイッチ(変速状態検知手段)125が設けられている。制御部101は、各センサ/スイッチからの検出信号に基づいてエンジン12Aの点火タイミングや燃料噴射装置63の噴射タイミング等を制御する。
スロットル開度センサ121は、燃料噴射装置63内のスロットル弁の開度を検出可能に燃料噴射装置63に配置されている。クラッチ検出センサ122は、クラッチレバー86の操作を検出可能にクラッチレバー86の近傍に配置されている。シフトドラム111には、ニュートラルスイッチ125のほか、変速機12Cが1〜4速のいずれにあるかを検知するギヤポジションセンサを併設することができる。
制御部101には、更に、キーシリンダ22にキーが挿入されてメインスイッチ(メインSW)がオンになったことを示すオン信号が入力され、オン信号が入力されている間だけ、制御部101がエンジン制御やアイドルストップ制御を行う。
また、制御部101は、アイドルストップ制御中に乗員の再発進の意志に伴うスロットル操作やシフト操作が行われると、スタータモータ85を駆動してエンジン12Aを再始動するように設定されている。なお、スタータモータ85によるエンジン12Aの再始動は、再びアイドルストップスイッチ80を操作したり、スタータスイッチ83の操作でも行うことができるほか、クラッチ12Cが接続状態から切断状態に切り替えられたことをトリガとして行うこともできる。
さらに、制御部101は、アイドリングストップ制御に関連して各種ライトのオンオフを管理する表示管理機能やアイドリングストップ中であることを乗員に報知する報知機能を有している。自動二輪車1の表示系131に含まれるポジションライト29Bは、アイドリングストップ制御によりエンジン12Aを停止している間の外部からの視認性を向上させるために点灯される。また、メータユニット25に設けられるアイドルストップ表示灯131Aは、アイドルストップ制御によってエンジン12Aを停止している間に点灯または点滅するように構成されている。
さらに、制御部101には、第1タイマ201、第2タイマ202およびカウンタ203からの情報が入力され、その作動履歴は制御部101内のRAM等からなる記憶部に格納される。本実施形態に係るアイドルストップ制御装置100は、アイドルストップ制御を開始する許可条件に、エンジン回転数が低回転領域にあり、かつライトスイッチがオフであるだけでなく、「複数回の変速動作が行われた履歴があること」を加えている点に特徴がある。制御部101は、この許可条件が満たされている間にアイドルストップスイッチ80が操作されると、アイドルストップを実行する。
この変速動作の履歴は、第1タイマ201、第2タイマ202およびカウンタ203の作動履歴として制御部101に収納されている。アイドルストップ制御の許可条件に変速動作の履歴を含めるのは、車両の通常走行がある程度行われたか否かを判定するためである。すなわち、通常、夜間であればヘッドライト29Aを点灯するので、ライトスイッチ88Bがオフでかつ複数回の変速動作の履歴がある場合には、昼間の時間帯にある程度の走行が行われたものと推定できる。そして、昼間の走行が行われていれば、発電機の駆動時間が十分にあってバッテリ残量も十分にあると推定できることとなる。
前記した第1タイマ201、第2タイマ202およびカウンタ203は、複数回の変速動作が行われたことを検知するために用いられる。詳しくは、第1タイマ201は、変速機12Bがニュートラル状態以外のインギヤ状態で、クラッチ12Cが締結状態にあり、かつエンジン回転数が所定値を超えた場合に時間計測を開始する。なお、変速機12Bのインギヤ状態はニュートラルセンサ125で検知され、クラッチ12Cの締結状態はクラッチ検出センサ122によって検知される。
そして、カウンタ203は、第1タイマ201が第1所定値としての所定時間に達すると1つインクリメントされるように構成されている。これにより、例えば、第1タイマ201の第1所定値が30秒に設定されている場合には、変速機12Bがインギヤ状態にされてエンジン回転数が所定値を超えてから30秒が経過することで、カウンタ202のインクリメントが行われることとなる。
また、第1タイマ201は、カウンタ203がインクリメントされると初期値にリセットされるように構成されており、制御部101は、カウンタ203が所定値に達することで、変速機12Bの変速動作が複数回行われたものと判断する。すなわち、カウンタ202の所定値が3回に設定されている場合には、「クラッチ12Cが締結されて変速機12Bがインギヤ状態にされてから30秒経過した」ことが3回発生すると、変速動作が複数回行われたと判断されることとなる。
上記の判断によれば、例えば、単にニュートラルと1速ギヤとの間の変速動作を短時間の間に繰り返しただけでは、アイドルストップ制御の許可条件とはならず、実質的な発電/充電が行われた場合にのみアイドルストップ制御の許可条件とすることができる。
また、第2タイマ202には、第1タイマ201に設定される第1所定値より大きな第2所定値(例えば、150秒)が設定されており、カウンタ203の値に関係なく、第2所定値に達することでアイドルストップ制御の許可条件が満たされる。これにより、変速機12Cの変速動作が所定回数に到達する前でも、単一のギヤで長時間走行することによりバッテリへの充電が十分に行われた状態であると判定して、アイドルストップを許可することができる。これにより、さらに多様な走行条件に対応して適切なアイドルストップ制御を実行することが可能となる。
図4は、アイドルストップ制御の流れを示すタイムチャートである。このタイムチャートでは、上から順に、IS許可フラグ(0または1)、ライトスイッチのオンオフ状態(オフ:0、オン:1)、複数走り出し判断カウンタ(図3のカウンタ203)(0,1,2,3)、走り出し判断タイマ(図3の第1タイマ201)、走り出し判断タイマ2(図3の第2タイマ202)、エンジン回転数、ニュートラルスイッチのオンオフ状態(インギヤ:0、ニュートラル:1)、アイドルストップ制御の許可条件の1つである変速履歴フラグの状態(変速履歴なし:0、変速履歴あり:1)をそれぞれ示している。
本明細書では、「変速履歴」との語を、実際に変速動作が行われたことの履歴の意ではなく、所定の変速動作が行われたと推定判断された場合に立つように設定されているフラグ(変速履歴フラグ)の状態を示す語として用いている。この変速履歴フラグが立っているか否かの判断は、後述するように、各種センサ(ニュートラルスイッチ、クラッチセンサ)および各種タイマ(第1タイマ/第2タイマ)の出力に基づいて制御部が行う。そして、変速履歴フラグの立つ条件が複数設定されることにより、これに応じて、アイドルストップ制御の「許可条件」も互いに干渉せずに複数存在することとなる。
時刻t=0の停車状態では、変速機12Cがニュートラル状態で、エンジン回転数Neがアイドル回転数NeLにある。また、IS許可フラグは0(OFF)であり、ライトスイッチ88Bの状態は0(オフ状態)、第1タイマ201および第2タイマ202は非作動状態にあり、カウンタ203はゼロにある。
時刻t1では、乗員の操作により変速機12Cがニュートラル状態(図中の「N」)からインギヤ状態(図中の「イン」)に切り替えられる。続く時刻t2では、エンジン回転数Neが上昇して走り出し判定エンジン回転数Ne1を超え、これをトリガとして、第1タイマ201および第2タイマ202が作動を開始する。
時刻t2から時刻t3の間は、車両の走行に伴ってエンジン回転数Neが変化するものの走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回ることはなく、時刻t3では、第1タイマ201が第1所定値(例えば、30秒)に到達したことをトリガとして、カウンタ203がインクリメントされて0→1となる。このインクリメントをトリガとして、第1タイマ201は初期値にリセットされる。このとき、第1タイマ201が第1所定値に到達する前に走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回ったり、変速機12Cがニュートラル状態に切り替えられると、カウンタ203のインクリメントは行われずに、第1タイマ201がリセットされる。
時刻t4では、車両の減速に伴って、エンジン回転数Neが走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回り、第2タイマ202が初期値にリセットされる。さらに、時刻t5では、車両の停車に伴って、変速機12Cがインギヤ状態からニュートラル状態に切り替えられる。
以下に示す時刻t6〜t18では、時刻t1〜t5で実行された制御と同様の制御が2回繰り返される。
時刻t6では、2回目となる乗員の操作により変速機12Cがニュートラル状態からインギヤ状態に切り替えられる。続く時刻t7では、エンジン回転数Neが上昇して走り出し判定エンジン回転数Ne1を超え、これをトリガとして、第1タイマ201および第2タイマ202が作動を開始する。
時刻t8では、第1タイマ201が第1所定値に到達したことをトリガとして、カウンタ203がインクリメントされて1→2となる。このインクリメントをトリガとして、第1タイマ201は初期値にリセットされる。
時刻t9では、車両の減速に伴って、エンジン回転数Neが走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回り、第2タイマ202が初期値にリセットされる。さらに、時刻t10では、車両の停車に伴って、変速機12Cがインギヤ状態からニュートラル状態に切り替えられる。
時刻t11では、3回目となる乗員の操作により変速機12Cがニュートラル状態からインギヤ状態に切り替えられる。なお、時刻t10〜t11の間でエンジン回転数Neが若干上昇するが、ニュートラル状態における空ぶかしであるため各タイマの作動開始条件を満たさない。続く時刻t12では、エンジン回転数Neが上昇して走り出し判定エンジン回転数Ne1を超え、これをトリガとして、第1タイマ201および第2タイマ202が作動を開始する。
時刻t13では、第1タイマ201が第1所定値に到達したことをトリガとして、カウンタ203がインクリメントされて2→3となる。そして、このインクリメントをトリガとして、IS許可フラグが0→1に切替えられてON状態となる。また、このインクリメントをトリガとして、第1タイマ201は初期値にリセットされる。
本実施形態では、カウンタ203のカウンタ所定値が3回に設定されているため、時刻t13において、IS許可フラグが0→1に切替えられてオン状態となると共に、アイドルストップ制御の許可条件の1つである変速履歴フラグが0→1となる。そして、この変速履歴フラグが1にあるときに、エンジン回転数Neが所定の低回転領域にあり、ライトスイッチ(88B)がオフで、かつアイドルストップスイッチ80を操作すると、制御部101によりアイドルストップ制御によるエンジン停止が実行されることとなる。なお、エンジン回転数Neの所定の低回転領域は、例えば、アイドル回転数NeLの領域(例えば、1000〜1200rpm)または、アイドル回転数NeLより少し高い回転数(例えば、1500rpm)までの領域に設定できる。
タイムチャートに戻って、時刻t14では、車両の減速に伴って、エンジン回転数Neが走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回り、第2タイマ202が初期値にリセットされる。さらに、時刻t15では、車両の停車に伴って、変速機12Cがインギヤ状態からニュートラル状態に切り替えられる。
変速履歴フラグが1である状態は、時刻t17でライトスイッチ88Bがオンにされるまで継続される。すなわち、変速履歴フラグが1でアイドルストップが許可されている状態でも、ライトスイッチ88Bをオンにするとアイドルストップ制御は不許可状態に切り替わることとなる。このフローチャートの例では、時刻t15〜t17の間にアイドルストップスイッチ80を操作すれば、乗員の意志に沿ったアイドルストップが実行されることとなる。この図では、時刻t15の直後にアイドルストップスイッチ80が操作されてアイドルストップ制御が実行され、その後再始動される状態を示している。
なお、第1タイマ201、第2タイマ202およびカウンタ203は、その作動中にライトスイッチ88Bがオフからオンに切替えられた場合にもそれぞれリセットされることとなる。
時刻t18では、4回目となる乗員の操作により変速機12Cがニュートラル状態からインギヤ状態に切り替えられる。続く時刻t19では、エンジン回転数Neが上昇して走り出し判定エンジン回転数Ne1を超え、これをトリガとして、第1タイマ201および第2タイマ202が作動を開始する。
時刻t20では、第1タイマ201が第1所定値に到達したことをトリガとして、カウンタ203がインクリメントされて0→1となる。このインクリメントをトリガとして、第1タイマ201は初期値にリセットされる。
第1タイマ201がリセットされたのに対し、時刻t20〜t21の間では、エンジン回転数Neが走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回ることなく第2タイマ202がリセットされずに作動を継続する。これは、第2タイマ202の第2の所定値が、第1タイマ201の第1所定値(例えば、30秒)に対して大きな値(例えば、150秒)に設定されているためである。
そして、時刻t21では、第2タイマ202が第2所定値に到達したことをトリガとして、IS許可フラグが0→1に切替えられてON状態となり、これに伴い変速履歴フラグが0→1となる。
上記の判定によれば、第1タイマ201とカウンタ203とを用いたIS許可フラグの設定だけでなく、第2タイマ202によってもIS許可フラグの設定を行うことで、第2タイマ202の状態に基づいて、単一のギヤで長時間走行することによりバッテリへの充電が十分に行われた状態であることを検知して、アイドルストップを許可することができる。これにより、さらに多様な走行条件に対応して適切なアイドルストップ制御を実行することが可能となる。
時刻t22では、車両の減速に伴って、エンジン回転数Neが走り出し判定エンジン回転数Ne1を下回る。そして、時刻t23では、車両の停車に伴って、変速機12Cがインギヤ状態からニュートラル状態に切り替えられ、アイドルストップスイッチ80の操作に伴うエンジン停止が可能な状態となる。
第1タイマ201、第2タイマ202およびカウンタ203の作動履歴は、車両のメインスイッチのオフに伴って記憶部から消去されるほか、ライトスイッチ88Bのオン操作に伴って初期値にリセットされる。
図5は、アイドルストップ制御に用いられるアイドルストップ(IS)許可用走り出し判断処理の手順を示すフローチャートである。また、図6はアイドルストップ処理の手順を示すフローチャートである。図5,6のフローチャートは、図4のタイムチャートに示したアイドルストップ制御の流れに対応する。
図5のステップS1では、H/Lスイッチ(ライトスイッチ88B)がオフか否かが判定され、肯定判定される、すなわち、オフであると判定されるとステップS2に進む。ステップS2では、走り出し確定フラグ(図3に示したIS許可フラグ)が1でないか否かが判定され、肯定判定される、すなわち走り出し確定フラグが0(ゼロ)であると判定されるとステップS3に進む。
ステップS3では、エンジン回転数Neが所定値以上であるか否かが判定され、肯定判定されるとステップS4に進む。ステップS4では、クラッチ12Cが締結状態でかつ変速機がインギヤ状態であるか否かが判定され、肯定判定されるとステップS5に進む。
ステップS5では、第2タイマ202が満了したか否か、換言すれば、第2タイマ202が第2所定値に達したか否かが判定され、肯定判定されるとステップS6に進む。ステップS6では、走り出し確定フラグが1とされ、一連の制御を終了する。
一方、ステップS5で否定判定される、すなわち、第2タイマ202が満了していないと判定されると、ステップS9に進んで、第1タイマ201が満了したか否かが判定される。ステップS9で肯定判定されると、ステップS10に進んで第1タイマ201がリセットされ、続くステップS11でカウンタ203がインクリメントされる。
そして、ステップS12では、カウンタ203が規定回数以上であるか否か、すなわち、カウンタ所定値(本実施形態では3回)に達したか否かが判定され、肯定判定されるとステップS13で走り出し確定フラグが1とされ、一連の制御を終了する。
また、ステップS3またはS4で否定判定されると、ステップS7で第1タイマ201がリセットされると共に、ステップS8で第2タイマ202がリセットされて一連の制御を終了する。
また、ステップS1で否定判定される、すなわち、ヘッドライトスイッチがオンである場合には、ステップS14で第1タイマ201がリセットされ、ステップS15で第2タイマ202がリセットされると共に、ステップS16でカウンタ203がリセットされて、一連の制御を終了する。
図6のステップS20では、走り出し確定フラグが1か否かが判定され、肯定判定されるとステップS21に進む。ステップS21では、その他IS許可用条件が成立したか否かが判定される。ステップS21で肯定判定される、すなわち、本実施形態では、エンジン回転数Neが所定の低回転領域にあり、かつライトスイッチ88Bがオフの状態でアイドルストップスイッチ80が操作されたと判定されると、ステップS22に進んでアイドルストップが実施され、一連の制御が終了することとなる。
なお、自動二輪車や燃料噴射装置の構造や形態、エンジン回転数センサやアイドルストップ表示等の形状や構造、各種スイッチの形態や配設場所、アイドルストップ制御装置や制御部の構成、第1タイマ、第2タイマおよびカウンタにそれぞれ設定される所定値等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、第1タイマおよび第2タイマの作動開始条件を、変速機12Bがニュートラル状態以外のインギヤ状態でかつエンジン回転数が所定値を超えた場合とし、クラッチ12Cの締結状態を考慮しない設定としてもよい。また、第1タイマおよび第2タイマの作動開始条件を、車速が所定値以上となったことに置き換えることもできる。本発明に係るアイドルストップ制御装置は、自動二輪車に限られず、鞍乗型三輪車等の各種車両に適用することが可能である。
1…自動二輪車、12…パワーユニット、12A…エンジン、12B…変速機、12C…クラッチ、29A…ヘッドライト、80…アイドルストップスイッチ、88B…ライトスイッチ(ヘッドライトスイッチ)、101…制御部、123…エンジン回転数センサ(エンジン回転数検知手段)、125…ニュートラルスイッチ(変速状態検知手段)、201…第1タイマ、202…第2タイマ、203…カウンタ

Claims (4)

  1. 車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、
    前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、
    前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記変速機(12B)のインギヤ状態とニュートラルとの切り替えが複数回行われると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行することを特徴とするアイドルストップ制御装置。
  2. 車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、
    前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、
    前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)の締結状態を検出するクラッチ検出センサ(122)と、
    前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)とを備え、
    前記第1タイマ(201)は、前記カウンタ(203)がインクリメントされると初期値にリセットされるように構成されており、
    前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記カウンタ(203)が所定のカウンタ所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行することを特徴とするアイドルストップ制御装置。
  3. 車両のヘッドライト(29A)のオンおよびオフを切り換えるライトスイッチ(88B)と、車両のパワーユニット(12)が備えるエンジン(12A)のエンジン回転数(Ne)を検知するエンジン回転数検知手段(123)と、前記エンジン(12A)の自動停止および始動を許可または禁止するアイドルストップスイッチ(80)と、少なくとも、前記ライトスイッチ(88B)、前記アイドルストップスイッチ(80)および前記エンジン回転数検知手段(123)の情報に基づいて前記エンジン(12A)を停止させるアイドルストップを実行する制御部(101)とを有するアイドルストップ制御装置(100)において、
    前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態で、前記エンジン(12A)と変速機(12B)との間に配設されて両者間の出力伝達を断接するクラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記エンジン回転数(Ne)が所定の走り出し判定回転数(Ne1)を超えた場合に作動を開始する第1タイマ(201)と、前記作動を開始した前記第1タイマ(201)が第1所定値に達するとインクリメントされるカウンタ(203)と、
    前記エンジン(12A)の出力を所定の変速比で変速して伝達する変速機(12B)の変速状態を検知する変速状態検知手段(125)を備え、
    前記クラッチ(12C)が締結状態にあり、かつ前記変速機(12B)がニュートラル状態以外のインギヤ状態である場合に作動を開始すると共に、前記第1タイマ(201)の第1所定値より大きな第2所定値が設定される第2タイマ(202)を備え、
    前記制御部(101)は、前記エンジン(12A)が所定の低回転領域にあり、前記ライトスイッチ(88B)がオフで、前記第2タイマ(202)が第2所定値に達すると立つように設定されたフラグが立っていることの3つが満たされることをアイドルストップの許可条件とし、該許可条件が満たされているときに前記アイドルストップスイッチ(80)をオン操作すると、前記アイドルストップを実行することを特徴とするアイドルストップ制御装置。
  4. 前記制御部(101)は、前記アイドルストップが許可されているときに前記ライトスイッチ(88B)がオフからオンに切替えられると、前記アイドルストップの許可を取り消すことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のアイドルストップ制御装置。
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