JP6077069B2 - 使い捨て整形外科キット及び構成要素 - Google Patents

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２００９年９月１８日に出願された米国仮特許出願第６１／２４３，７５２号の利益を主張する。

本開示は、一般に外科装置及び外科手術に関し、より詳細には、骨折内固定法のための整形外科装置及び整形外科手術に関する。

患者の骨折内固定法用の骨プレートシステムは、典型的には、滅菌されていない再利用可能なトレイの中に入れられて、製造業者によって外科治療施設に供給される。こうしたトレイは、様々な患者の人体構造及び手術適応のための様々な種類、寸法、及び形状の多くの骨プレートを含み得る。トレイはまた、任意の所定の患者及び手術適応で通常必要とされるであろう数よりも多い、数多くの寸法及び種類の多くの再利用可能な器具と多数の骨プレート固定具とを含み得る。外科手術に先立って、外科治療施設の作業者は、これらの構成要素が入ったトレイ一式が組み立てられて、蒸気オートクレーブなどによって滅菌されるのを確認しなければならない。外科手術の準備に必要な構成要素のトレイを組み立てるのを手伝うために、製造業者の営業マンが施設に来る場合がよくある。手術が完了した後、未使用の構成要素が入ったトレイは滅菌されて、後の外科手術のために保管され得る。トレイから失われたあらゆる構成要素は、通常補充され、別の患者の外科手術の前にトレイ全体が再度滅菌される。

特定の手術適応のある特定の患者に通常必要となるであろう構成要素よりも多くの滅菌状態の構成要素を外科医に提供するための全費用は、相当なものとなり得る。この全費用は、骨プレートシステムの構成要素の必要な在庫、これら構成要素の繰り返し行われる滅菌、反復使用のために高品質で耐久性のある器具を作製する必要性、製造業者の代表の援助、及びその他の要因に関する費用を含み得る。こうした要因は、世界中の特定の地域で開業している外傷外科医に対するそのような骨プレートシステムの安定供給にも影響を与える可能性がある。

使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットは、患者の体肢の骨の一部の解剖学的形状と一致するように予め輪郭形成及び寸法設定された単一骨プレート以外の骨プレートを有さない。単一骨プレートは、複数の固定具開口を有する。キットはまた、それぞれが頭部とシャフトとを含む複数の固定具を有する。頭部は、固定具開口と嵌合するように寸法設定される。キットはまた、固定具の頭部と係合するように適合された使い捨てトルクドライバーを有する。上記の構成要素は、滅菌密封容器の中に収容される。

骨の一部は、右遠位掌側橈骨、左遠位掌側橈骨、右腓骨、左腓骨、右近位橈骨、左近位橈骨、右舟状骨、左舟状骨、右遠位尺骨、及び左遠位尺骨のうちの任意の１つであってもよい。手術キットの中の固定具の全ては、同一寸法の頭部を有してもよく、単一骨プレートの固定具開口の全ては、同一寸法の頭部を受容するように寸法設定され得る。手術キットの中の固定具の全ては、２つの異なる寸法の頭部のうちの１つのみを有してもよい。あるいは、手術キットの中の固定具の全ては、第１の寸法の頭部又は第２の寸法の頭部のいずれかを有してもよく、単一骨プレートの固定具開口の全ては、第１の寸法の頭部又は第２の寸法の頭部のいずれかを受容するように寸法設定されてもよい。手術キットは３６個以下の固定具を含んでもよく、固定具のそれぞれは、９つ以下の異なるシャフト長のうちの１つのみを有してもよい。固定具は、それぞれが同一シャフト長を有する４個以下の固定具の複数のグループで、容器の中に配置されてもよい。容器は、固定具の複数のグループのそれぞれのシャフト長を示すラベルを含んでもよい。容器は、ユーザーが複数の固定具のそれぞれの長さを判定するのを助けるための複数の固定具長さゲージを含んでもよい。手術キットは、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージとを含んでもよく、滅菌密封容器の中にこれら全てが収容される。更に、手術キットは、滅菌密封キットが開封された後、蒸気オートクレーブによって再滅菌可能であってもよい。

使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットは、患者の体肢の骨の上で使用するように適合された単一骨プレートを含む。骨プレートは、複数の固定具穴を有する。キットはまた、それぞれが頭部とシャフトとを含む複数の固定具を有する。頭部は、固定具穴と相互作用するように適合される。キットはまた、固定具の頭部と係合するように適合される使い捨てトルクドライバーと、１つ又は２つ以上のワイヤードリルと、１つ又は２つ以上のドリルガイドと、使い捨て深さゲージと、を含む。上記構成要素の全ては、滅菌密封容器の中に収容される。

単一表示整形外科的外傷手術キットのシステムは、左遠位掌側橈骨の骨折を治療するための滅菌密封左ＤＶＲ用キットを含む。左ＤＶＲ用キットは、滅菌密封容器と、左遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形及び寸法設定された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を含む。システムはまた、右遠位掌側橈骨の骨折を治療するための滅菌密封右ＤＶＲ用キットを含む。右ＤＶＲ用キットは、滅菌密封容器と、右遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を含む。システムはまた、腓骨の骨折を治療するための滅菌密封腓骨用キットを含む。腓骨用キットは、滅菌密封容器と、右及び左腓骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を含む。システムはまた、遠位尺骨の骨折を治療するための滅菌密封遠位尺骨用キットを含む。遠位尺骨用キットは、滅菌密封容器と、右及び左遠位尺骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を含む。

システムの滅菌密封キットのそれぞれは、キットが開封された後に、蒸気オートクレーブで再滅菌可能であり得る。全ての滅菌密封キットの容器は、異なる手術適応のために構成可能である共通設計を有してもよい。各キットは、手術適応及びキットの使用に関する表示図形を含んでもよい。各キットは、多くの色のうちの１つを有し、それぞれの色は、多くの手術適応のうちの１つに対応する。

患者の骨折骨の内固定のための骨プレートシステムは、骨に面する底面と、対向する上面と、表面の間の厚さと、を有する骨プレートを有する。骨プレートはまた、１つ又は２つ以上のねじ山付き骨固定具開口と、１つ又は２つ以上のねじ山のない骨固定具開口と、を有する。骨プレートシステムは、各固定具がシャフトと頭部とを備える複数の骨固定具を更に有する。頭部は、ねじ山付き骨固定具開口にねじ方式で係合して、固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成される。頭部はまた、ねじ山のない骨固定具開口と直接係合して、多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される。

ねじ山のない骨固定具開口の少なくとも１つは、骨折骨を１つの一定方向に動的に圧縮するために一定方向に傾斜がつけられた開口であってもよい。少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口は、細長いスロットであり得る。更に、骨プレートのねじ山付き及びねじ山のない骨固定具開口は、同一公称寸法を有してもよい。複数の骨固定具の少なくともいくつかは、骨の中に係合するためにねじ山付きであってもよく、複数の骨固定具の少なくともいくつかは、ねじ山のない滑らかなシャフトを有してもよい。各骨固定具の頭部は、円錐台形形状を画定する平坦で螺旋形の頂部を有するテーパ形状の雄ねじ山を含んでもよい。テーパ形状の雄ねじ山は、二条ねじ型のねじ山及び三条ねじ型のねじ山のいずれか１つを有してもよい。テーパ形状の雄ねじ山は、約０．５００〜０．６００ミリメートルの隣接するねじ山間のピッチ間隔を有してもよい。更に、平坦で螺旋形の頂部は、約０．１２０〜０．１６０ミリメートルの範囲の幅を有してもよく、平坦で螺旋形の頂部の幅と、ねじ山間のピッチ間隔の比は、約０．２００〜０．３２０であってもよい。骨プレートは、ヒトの体肢の骨折骨の内固定を目的として寸法設定及び成形されてもよい。骨プレートは、複数の領域を有するシャフト部分を更に備えてもよく、各領域は、一対にされたねじ山のない骨固定具開口の１つとねじ山付き骨固定具開口の１つとを有する。外科医は、領域の任意の１つの中のねじ山付き及びねじ山のない骨固定具開口の１つを選択し、骨固定具の１つを選択した開口に挿入することによって、骨プレートを骨のほぼ同じ部分に取り付けることができる。

患者の骨折骨の内固定のための骨プレートシステムは、骨に面する底面と、対向する上面と、表面の間の厚さと、を有する。骨プレートはまた、第１の寸法の複数の骨固定具開口を有する。複数の骨固定具開口は、テーパ形状のねじ山付き表面を有する第１の種類の１つ又は２つ以上の開口と、テーパ形状の滑らかな表面を有する第２の種類の１つ又は２つ以上の開口と、を有する。骨プレートシステムはまた、それぞれが第１の寸法のシャフトと頭部を備える複数の骨固定具を有する。頭部は、第１の種類の骨固定具開口とねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように、寸法設定及び構成される。頭部はまた、第２の種類の固定具開口と直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように、寸法設定及び構成される。

骨プレートは、第１の寸法の骨固定具開口のみを有してもよく、１つ又は２つ以上の固定具用でない開口を更に有してもよい。

骨プレートシステムは、骨に面する底面と、対向する上面と、表面の間の厚さと、を有する。骨プレートは、第１の寸法の複数の骨固定具開口と、第２の寸法の複数の骨固定具開口と、を更に有する。第１及び第２の寸法の開口はそれぞれ、雌ねじを有するテーパ形状の表面を有する第１の種類の１つ又は２つ以上の開口と、テーパ形状の滑らかな表面を有する第２の種類の１つ又は２つ以上の開口と、を有する。骨プレートシステムはまた、それぞれが第１の寸法のシャフトと頭部とを備える複数の第１の骨固定具を有する。頭部は、第１の寸法の第１の種類の開口にねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように、寸法設定及び構成される。頭部はまた、第１の寸法の第２の種類の開口に直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように、寸法設定及び構成される。骨プレートシステムはまた、それぞれが第２の寸法のシャフトと頭部とを備える複数の第２の骨固定具を有する。頭部は、第２の寸法の第１の種類の開口にねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように、寸法設定及び構成される。頭部はまた、第２の寸法の第２の種類の開口に直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように、寸法設定及び構成される。

第２の種類の第１及び第２の寸法の骨固定具開口は、１つの方向に骨折骨を動的に圧縮するのを目的として、少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口を有してもよい。第２の種類の第１及び第２の寸法の骨固定具開口は、２つの相反する方向のいずれか一方に骨折した骨を動的に圧縮するのを目的として、少なくとも１つの双方向に傾斜した開口を含んでもよい。第１の骨固定具の頭部は第１のドライブソケットを有してもよく、第２の骨固定具の頭部は第２のドライブソケットを有してもよく、第１及び第２のドライブソケットは、第１及び第２の骨固定具を骨に挿入するために、トルクドライバーのドライバー先端を受容するように寸法設定されてもよい。更に、第１のドライブソケットは、第１の構成を有してもよい。第２のドライブソケットは、第１の形状を有する遠位凹部と、第２の形状を有する同軸の隣接する近位凹部と、を有してもよい。第２の形状は、軸に沿って見た場合に、第１の形状よりも大きくてもよい。遠位凹部及び近位凹部のいずれか１つ又は両方は、トルクドライバーから、第２の骨固定具の頭部まで、トルクを伝達することができる。

本明細書は、本発明を具体的に示しかつ明確に主張する特許請求の範囲で結論するが、以下の説明及び添付の図により、主張する本発明のいくつかの非限定的な例が更に示される。特に指示しない限り、同様の参照符号は同様の要素を示す。
外側パッケージの内部に密閉された容器の第１の実施形態を示す、１回使用の整形外科キット（又は簡単に１回使用のキット）の上面斜視図。 容器の代替実施形態の上面斜視図。容器は底トレイと上蓋とを備え、蓋が閉じられた状態で示されている。 蓋が開いた状態で示されている、図２の容器の上面斜視図。 １回使用の遠位掌側橈骨（又はＤＶＲ）用キットの上面斜視図。 図４のＤＶＲ用キットの一部の上面斜視詳細図。固定具長さゲージの中に位置付けられた第１の固定具を示している。 図４のＤＶＲ用キットの別の部分の上面斜視詳細図。ドライバーから取り外されて、容器のリザーバの中に置かれているときのドリルガイドを示している。 図４のＤＶＲ用キットの別の部分の上面斜視詳細図。ＤＶＲアセンブリを容器の中に保持する保持クリップを示している。 １回使用のＤＶＲ用長キットの上面斜視図。 １回使用の腓骨用キットの上面斜視図。 １回使用の後爪プレート（dorsal nail plate）（又はＤＮＰ）キットの上面斜視図。 １回使用の屈曲性骨片固定（又はＦ３）キットの上面斜視図。 １回使用の近位橈骨用キットの上面斜視図。 舟状骨用キットの上面斜視図。 第１の駆動先端部を有する第１の駆動器具の斜視図。 骨プレートの開口と、骨の中に同軸上にドリルで開けられた穴を通って延在する穴の長さを測定するための深さゲージの斜視図。深さゲージは伸展位置で示されている。 図１５の深さゲージの斜視図。収縮位置で示されている。 一対のワイヤードリルの斜視図。 図１７に示されるワイヤードリルの遠位端の斜視詳細図。 第２の実施形態による第１の固定具の斜視図。 第１の実施形態による第１の固定具の斜視図。 第２の固定具の斜視図。 図２０に示される第１の固定具の第１のテーパ形状のねじ山付き頭部の詳細図。 図２２に示される第１のテーパ形状のねじ山付き頭部のねじ山の頂部部分の詳細図。 図２１に示される第２の固定具のダブルソケットの斜視詳細図。 図１４に示される第１の駆動先端部の斜視詳細図。 第２の駆動先端部の斜視詳細図。 第１のドリルガイドの斜視図。 第２のドリルガイドの斜視図。 非係止開口の断面図。 図２９の非係止開口に挿入された図２０の第１の固定具の考えられる３つの軌道を示す、骨プレートの断面図。 係止開口の断面図。 図２０の第１の固定具が図３１の係止開口に固定角度で挿入された状態の、骨プレートの断面図。 一定方向に傾斜がつけられた開口の上面図。 図３３の一定方向に傾斜がつけられた開口の断面図。 図２０の第１の固定具がその中に部分的に挿入された状態の、図３４の一定方向に傾斜がつけられた開口の断面図。 図２０の第１の固定具がその中に完全に挿入された状態の、図３５の一定方向に傾斜がつけられた開口の断面図。 双方向に傾斜した非係止開口の上面図。 図３７の双方向に傾斜した非係止開口の断面図。 プレートの長手方向軸に沿って位置付けられた一定方向に傾斜がつけられたスロットの上面図。 一定方向に傾斜がつけられたスロットを示す、図３９のプレートの長手方向軸で切断された断面図。 図３９の一定方向に傾斜がつけられたスロットを示す、図３９の線４１−４１で切断された断面図。 骨プレートの一定方向に傾斜がつけられたスロットに部分的に挿入された第１の固定具の上面図。 一定方向に傾斜がつけられたスロットに完全に挿入された第１の固定具の上面図。 図４２に示される一定方向に傾斜がつけられたスロットに部分的に挿入された第１の固定具の、長手方向軸で切断された断面図。 図４３に示される一定方向に傾斜がつけられたスロットに完全に挿入された第１の固定具の、長手方向軸で切断された断面図。 骨プレートの中の双方向に傾斜したスロットの上面図。 図４６の双方向に傾斜したスロットの、長手方向軸で切断された断面図。 第１のＤＶＲアセンブリの端面図。 図４８の第１のＤＶＲアセンブリの上面図。 図４８の第１のＤＶＲアセンブリの斜視図。 第２のＤＶＲアセンブリの端面図。 図５１の第２のＤＶＲアセンブリの上面図。 図５１の第２のＤＶＲアセンブリの斜視図。 第３のＤＶＲアセンブリの端面図。 図５４の第３のＤＶＲアセンブリの上面図。 図５４の第３のＤＶＲアセンブリの斜視図。

以下の説明を通して、用語「ユーザー」は、外科医、又は外科助手、技術者などを含む使い捨てキットの他のユーザーを指してもよい。更に、用語「１回使用」は、本明細書で使用される場合、用語「使い捨て」又は「使い捨ての１回適用」と交換可能に使用される。即ち、中に収容されている構成要素の全てを含むキットは、１人の外科患者だけのために使用されるように意図されている。外科手術の完了後、患者に埋め込まれない構成要素は、従来の方法を用いて廃棄され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、１回使用のキット又はその一部は、別の患者の外科手術で使用するために滅菌され得ることも可能である。

各使い捨てキットは、製造業者から外科治療施設まで移送され、保管され、その後最終的に、外科手術中に使用するために外科医に滅菌して提供されるように設計される。特定の外科手術に適した１回使用のキットを使用することにより、外科治療施設が外科用トレイの中に組み込まれて手術の前に滅菌されなければならない個々の構成要素の大量の在庫を維持する必要性を低減することができる。更に、適切な１回使用のキットを使用することにより、構成要素の製造業者の代表による特別な支援の必要性を低減することができ、また、外科医に、構成要素が常に新しく、滅菌状態であると確信させることができる。加えて、１回使用のキットは、単一製品コードを有するように設計され得るので、キットの費用を患者及び／又は患者の医療提供者に課すことを簡略化することができ、その結果、外科手術の諸経費を削減することができる。

本発明者らは、場合によっては、外科医が特定の種類の骨折手術用の構成要素を収容している１回使用のキットを選択した後、その使い捨てキットが患者に適していないことを外科手術中に判断することを想定している。使い捨てキットが患者の外科手術中に（又はその前に）汚染され、その結果その患者に対して使用されない場合には、このキットを別の患者の外科手術で使用することができるように、構成要素がその中に収容されているキットを蒸気オートクレーブで処理することが可能である。

こうした使い捨てキットの実施形態の１つの利点は、同様の外科手術に関して現在用いられているシステムと比べて、必要となる骨プレート固定具の種類の数が減少することに起因して可能となる、構成要素の共通性である。複数の異なる種類の骨プレートを取り付けるのに必要な固定具の種類の多様性を最小限に抑えることで、各種外科手術を実施するのに必要な器具類の節約が実現される。結果として、単一仕様のキットのサイズ及び価格が最小限に抑えられる。これにより、世界中の外科治療センターでこうしたキットが入手しやすくなる可能性があるので、最新のインプラント、器具、及び技術を用いてより多くの外傷患者を治療することが可能となることを、本発明者らは想定している。加えて、外科手術が全面的に簡略化されて、潜在的に外科手術期間が短くなり、患者の臨床転帰が改善される結果となることを、本発明者らは想定している。

ここで図を参照すると、図１は、第１の実施形態による、複数の構成要素（不可視）がその中に収容されている容器８と、外側パッケージ２と、を含む使い捨てキット４の上面斜視図である。（複数の構成要素のそれぞれは、本明細書で開示される使い捨てキット実施形態のそれぞれに関して詳細に後述される。）外側パッケージ２は、容器８及びその中に収容される構成要素を物理的に保護し、また外科手術の前又はその間にアクセスされるまで、容器８とその中に収容される構成要素を密封し、これらの無菌性を維持する役割を果たすことができる。

外側パッケージ２は、医療用具の無菌包装の分野において周知である材料及び方法で形成され得る。外側パッケージ２は、容器８を保持するように寸法設定及び成形されるパン５を含む。パン５は周辺リップ３を有し、無菌性を維持するのに適したプラスチック材料から形成されてもよい。外側パッケージ２は、着脱自在に取り付け可能な密閉膜６を備えてもよく、この密閉膜６は、ガンマ線又は当該技術分野において既知であるその他の滅菌法によって滅菌される前に、パン５の周辺リップ３に取り付けられる。ユーザーは、密閉膜６をパン５から剥がして容器８にアクセスする。密閉膜６は、外側パッケージ２を開ける前に容器８の上に表示される図形２０が見えるように、好適な透明プラスチック材料から形成される。図形２０は、例えば、製造業者、販売業者、手術適応、製品コード、その中に収容される構成要素、総合物理的特性（即ち、寸法及び重量）、関連特許、警告、開封方法などに関連する情報を提供してもよい。あるいは、密閉膜６は、好適で丈夫な、着色された又は半透明なプラスチック材料から形成されてもよく、図形２０と同様の又は相
補的な図形を含んでもよい。

１回使用のキット４の他の実施形態は、外側パッケージ２を含んでいなくてもよく、又は外側パッケージ２は、容器８及びその中に収容される構成要素に非滅菌保護のみを提供してもよいことを理解すべきである。例えば、容器８及びその中に収容される構成要素は、まず非滅菌状態の外側パッケージ２から取り出され、その後、外科手術の前に外科治療施設で滅菌されてもよい。

図２は、第２の実施形態による閉じた形状の容器１０の上面斜視図である。図３は、開いた形状の容器１０の上面斜視図である。容器１０は、底トレイ２２と上蓋１２とを含み、これらはそれぞれ、例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、及びポリプロピレンといった数多くのポリマーのうちの任意の１種類から、例えば、射出成形によって形成される。トレイ２２及び蓋１２のいずれか１つ又は両方は、容器１０を開けずにその中に収容される構成要素を見ることができるように、透明ポリマーから形成されてもよい。

蓋１２は、キットの手術適応を示すため、又は何らかの他の種類の情報をユーザーに提供するために、着色されたポリマーで形成されてもよい。例えば、赤色は、キットが患者の解剖学的構造の右側で使用されることを示してもよく、ライム色は、キットが左側で使用されることを示してもよく、白色は、キットが両側で使用されることを示してもよい。

図２及び図３に示されるように、トレイ２２は、４つのトレイ側面２４で画定される矩形形状を有しているが、機能的、経済的、審美的、又はその他の理由によって他の形状が望ましい場合がある。トレイ２２は、滅菌中の蒸気アクセス及び排水を容易にするための複数の開口部２８を備えるトレイ底部２６を含む。蓋１２は、上部分１６と、トレイ２２の周囲に密着嵌めされるように寸法設定及び成形された周辺リップ１４と、を含む。蓋１２の上部分１６は、容器１０及びその中に収容される構成要素の蒸気滅菌及び排水を容易にするための複数の開口部１８を含む。図形２０は、蓋１２の上部分１６に一体に成形される及び／又は当該技術分野において周知であるもののような好適なインク若しくは塗料で選択的に強調されてもよい。

トレイ２２の上に一体に形成された一対の離間したトレイヒンジ要素３３に取り付けるために、一対の離間した蓋ヒンジ要素３２が蓋１２の上に一体に形成される。外科手術中にトレイ２２の中の構成要素へのアクセスを容易にすると同時に、外科用スタンド上の利用可能空間を節約するために、蓋１２は、トレイ２２に着脱自在に取り付け可能であってもよい。

同様に、トレイ２２の上に形成された一対の離間したトレイラッチ要素３１に取り付けるために、容器１０の蓋ヒンジ要素３２の反対側に配置された一対の離間した蓋ラッチ要素３０が、蓋１２の上に一体に形成される。当該技術分野で周知のように、多様な蓋ヒンジ要素３２、蓋ラッチ要素３０、トレイヒンジ要素３３、及びトレイラッチ要素３１が可能である。

図４に示されるように、トレイ２２は、トレイ底部２６の内側及びトレイ側面２４の内側から延びるいくつかの一体に形成された仕切り３４によって、区画に分けられている。トレイ２２は棚３６も備え、この棚３６は、例えば、（例えば、図８に示されるような）複数の第１の固定具４０１及び複数の第２の固定具４５１などの複数の埋め込み可能な固定具を保持するための、アクセスしやすい「ねじ容器」としての役割を果たす。棚３６及び仕切り３４は、本明細書に示される使い捨てキット実施形態の少なくとも各実施形態（以下に記載される）に必要な全ての構成要素の様々な組み合わせを整理し、保持するように構成される。

容器１０は、その設計の多用途性により、手術適応に応じて、少なくとも本明細書に記載の使い捨てキット実施形態のそれぞれに関して、構成要素の多くの異なる組み合わせを収容するために使用され得る。図４、図８、図９、図１０、図１１、図１２、及び図１３は、考えられる１回使用のキット実施形態のいくつかを示しており、組み合わされて参照されてもよい。こうした使い捨てキットのそれぞれは、腕、脚、手又は足の特定の骨の内固定を目的とした外科手術用に構成される。図４は、前腕の橈骨遠位端の骨折のための遠位掌側橈骨用キット１００（又はＤＶＲ用キット１００）を示し、図８は、同様に前腕の橈骨遠位端の骨折のための１回使用ＤＶＲ用長キットを示し、図９は、下肢の腓骨の骨折のための１回使用の腓骨用キットを示し、図１０は、前腕の橈骨遠位端の骨折のための１回使用の後爪プレート（dorsal nail plate）キット２１０（又はＤＮＰ用キット２１０）を示し、図１１は、手又は足などの小骨の骨折のための１回使用の屈曲性骨折固定キット２２０（又はＦ３キット２２０）を示し、図１２は、肘の位置の近位橈骨の骨折のための１回使用の近位橈骨用キット２４０であり、図１３は、足の舟状骨の骨折のための１回使用の舟状骨用キット２３０を示す。

図４、更に図５の詳細図に示されるように、棚３６は、複数の第１の受口（eceptacle）３８と複数の第２の受口４０とを含む。第１の受口３８のそれぞれは、例えば、２．７ｍｍの公称寸法を有する第１の固定具４０１をゆるく保持するように寸法設定及び成形され、第２の受口４０のそれぞれは、例えば、３．５ｍｍという、より大きな公称寸法を有する第２の固定具４５１をゆるく保持するように寸法設定及び成形される。第１の受口３８は、蓋１２の中に一体に形成され、一対の第１の受口３８のそれぞれは、射出成形を容易にするためにブリッジスロット３９により接続される。蓋１２は、上部分１６の中に一体に形成される複数のリブ５０を含み、それにより、蓋１２が図２に示されるような閉鎖位置にある場合、リブ５０のそれぞれは、第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１の１つの露出端と当接し、そうして全ての固定具は容器１０の中にしっかりと保持される。

第１の固定具受口３８及び第２の固定具受口４０は、複数の第１の固定具４０１及び複数の第２の固定具４５１が、８個以下の固定具の複数のグループとしてトレイ２２の中に配置されるように配置されてもよい。各グループは、多くの異なる固定具長さのうちの特定の１つに対応する。本例で示されるように、受口３８及び受口４０は、各グループが同じシャフト長の最大８個の固定具（第１の固定具４０１が４個と第２の固定具４５１が４個）を収容することができるように、グループで配置される。各グループ内の受口の数は、他の実施例では異なっていてもよい。例えば、各グループは、固定具を収容するための受口を、２個、４個又は６個備えていてもよい。

蓋１２が開けられると、ユーザーは、各固定具の露出端を容易に把持し、それを棚３６から取り出すことができる。あるいは、ユーザーは、後述の駆動器具を使用して、各固定具を棚３６から取り出してもよい。各使い捨てキットは、特定の手術適応に必要な数だけの第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１を含み、余分はわずかであり得るので、第１の受口３８及び第２の受口４０の多くは、空になる可能性がある。

図４及び図５に同様に示されるように、棚３６は複数の固定具長さゲージ４２を備えており、この複数の固定具長さゲージ４２のそれぞれは、第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１の段階的長さ（incremental length）を測定するように構成され、寸法ラベル４４で標示される。段階的長さは、例えば、２ｍｍ刻みで８ｍｍ〜２４ｍｍの範囲に及んでもよい。長さゲージ４２のそれぞれは、シート６２と、溝６４と、ストッパー６６と、を有する。図５に示されるように、特定の段階的長さの第１の固定具４０１が、ゲージ４２のうちの適切な１つの中に嵌合する場合、第１の固定具４０１は、シート６２を越えて延出することなくその特定の長さゲージを完全に充填する。長さゲージ４２を使用すると、外科医は、固定具を患者に埋め込む前に選択した固定具の長さを迅速に確認することができるので、固定具が骨を適切に係合するのに十分な長さのものであり、骨から離れて軟組織の中まで突出するほど長くないことが確実となる。

更に図４を参照すると、ＤＶＲ用キット１００は、容器１０と、第１のＤＶＲアセンブリ１０２、複数の第１の固定具４０１、及び第１の駆動器具７０を含む複数の構成要素と、を含む。外科医は、トルクを伝達して第１の固定具４０１のそれぞれを骨の中に打ち込むために、第１の駆動器具７０を使用することができる。ＤＶＲ用キット１００の複数の構成要素は、深さゲージ３８０及び少なくとも１つのドリルワイヤ３７０を含む。本明細書に開示される使い捨てキットの実施形態のそれぞれは、垂直に積み重ねられた複数のワイヤードリル３７０を収容し、これらワイヤードリル３７０は、ワイヤードリル３７０の先端が他の構成要素及びユーザーの手から遮蔽されるように、トレイ２２のトレイ側面２４のうちの１つと仕切り３４のうちの１つとの間に保持される。

図４に示されるように、ＤＶＲ用キット１００は、２４個の第１の固定具４０１を含むが、その数は様々であってもよい。種々の長さの第１の固定具４０１の適切な数は、同様の遠位掌側橈骨骨折手術に関する過去のデータに基づいていてもよく、特殊事情（固定具の落下又は損傷、普通でない骨折等）を考慮に入れて若干多めの固定具が提供される。

第１のＤＶＲアセンブリ１０２は、複数の第１のドリルガイド３３０と共に予め組み立てられた第１のＤＶＲ骨プレート１０４を含む。外科医は、骨折骨にドリルで穴を形成するときに、こうした予め組み立てられたドリルガイドを使用してワイヤードリルをガイドすることができ、それにより、ドリル穴は骨プレートの開口と適切に整列され、更には開口の雌ねじも保護する。こうした予め組み立てられたドリルガイドは、ドリルガイド上に嵌合する特殊な曲げ器具を使用して骨プレートを再形成するのにも有用である。各穴をドリルで開けた後、外科医は、駆動器具７０の駆動端８０をドリルガイド３３０に挿入し、プレート１０４からドリルガイド１３０を取り外す。

図６に示されるように、リザーバ４６のそれぞれとストリッピングスロット４７は、容器１０の中に一体に形成される。外科医は、ストリッピングスロット４７を使用して駆動器具７０からドリルガイド３３０を取り外すことができ、そうすることで、ドリルガイド３３０はリザーバ４６の中に落下する。図の実施形態では、プレート１０４から取り外されたドリルガイド３３０の数を、ユーザーが迅速に明らかにすることができるように、ユーザーは、複数のドリルガイドを見やすい直線的配置にまとめてもよい。指示ラベル４８（文字「ＦＧ」はＦａｓｔ Ｇｕｉｄｅ（商標）を表す）は、「初めての」ユーザーが、ドリルガイド３３０を廃棄する場所を理解するのを助ける。

図７は、ＤＶＲ用キット１００の一部の上面斜視詳細図であり、容器１０の仕切り３４の間にあるＤＶＲアセンブリ１００を保持するための保持クリップ５２を示している。第１のスロット５４及び第２のスロット５６が容器１０の中に形成され、クリップ５２は、第１のスロット５４のうちの１つと、対向する第２のスロット５６のうちの１つと着脱自在に係止するように構成される。クリップ５２は、ＤＶＲアセンブリ１００を跨いでこれを保持し、ＤＶＲアセンブリ１００を容器１０の外に持ち上げることができるように、容易に取り外し可能である。容器１０が閉じた形状である場合、蓋１２はクリップ５２と当接して、これを適所に保持する。容器１０のこの実施形態では、３対のスロット５４及び５６が設けられて、クリップ５２を異なる３箇所に定置することができる。これにより、容器１０は、異なる種類の骨プレートアセンブリを収容する多用途性を有することが可能となる。

図８は、１回使用のＤＶＲ用長キット４９０の上面斜視図であり、このキットは、容器１０と、ＤＶＲ長プレートアセンブリ４９２、複数の第１の固定具４０１、複数の第２の固定具４５１、複数のワイヤードリル３７０、第２のドライバー９０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。ＤＶＲ長プレートアセンブリ４９２は、ＤＶＲ長プレート４９４に予め組み付けられた複数の第１のドリルガイド３３０を含む。ＤＶＲ長プレート４９４は、後述される異なる種類の複数の開口を含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１及び複数の第２の固定具４５１のそれぞれの少なくとも一部を使用して、ＤＶＲ長プレート４９４を骨折骨に取り付けることができる。（本明細書に記載される全ての骨プレート開口は、Ｋワイヤ開口、縫合開口等ではなく、固定具開口であると理解すべきである。）
図９は、１回使用の腓骨用キット２００の上面斜視図であり、容器１０と、腓骨プレートアセンブリ２０２、複数の第１の固定具４０１、複数の第２の固定具４５１、複数のワイヤードリル３７０、第２のドライバー９０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。腓骨プレートアセンブリ２０２は、腓骨プレート２０４に予め組み付けられた複数の第２のドリルガイド３４０を含む。腓骨プレート２０２は、後述される異なる種類の複数の開口を含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１及び複数の第２の固定具４５１のそれぞれの少なくとも一部を使用して、腓骨プレート２０４を骨折骨に取り付けることができる。

図１０は、１回使用の後爪プレート２１０（又はＤＮＰ）キットの上面斜視図であり、このキットは、容器１０と、ＤＮＰプレートアセンブリ２１２、複数の第１の固定具４０１、複数のワイヤードリル３７０、第１のドライバー７０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。爪プレートアセンブリ２１２は、ＤＮＰハンドル２１６に着脱自在に取り付けられるＤＮＰプレート４９４を含む。ＤＮＰプレート４９４は、後述される複数の開口を含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１のそれぞれの少なくとも一部を使用して、ＤＮＰプレート４９４を骨折骨に取り付けることができる。

図１１は、１回使用の屈曲性骨片固定（flexible fragment fixation）（又はＦ３）キット２２０の上面斜視図であり、キットは、容器１０と、Ｆ３プレートアセンブリ２２２、複数の第１の固定具４０１、複数のワイヤードリル３７０、第１のドライバー７０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。Ｆ３プレートアセンブリ２２２は、後述される複数の開口を有するＦ３プレート２２４含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１の少なくとも一部を使用して、Ｆ３プレート２２４を骨折骨に取り付けることができる。Ｆ３キット２２０は、骨折した遠位尺骨の内固定に特に適しているので、遠位尺骨用キットとも呼ぶことができる。

図１２は、１回使用の近位橈骨用キット２４０の上面斜視図であり、キットは、容器１０と、近位橈骨プレートアセンブリ２４２、複数の第１の固定具４０１、複数のワイヤードリル３７０、第１のドライバー７０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。近位橈骨プレートアセンブリ２４２は、後述される複数の開口を有する近位橈骨プレート２４４を含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１の少なくとも一部を使用して、近位橈骨プレート２４４を骨折骨に取り付けることができる。

図１３は、舟状骨用キット２３０の上面斜視図であり、キットは、容器１０と、舟状骨プレートアセンブリ２３０、複数の第２の固定具４５１、複数のワイヤードリル３７０、第２のドライバー９０及び深さゲージ３８０などの複数の構成要素と、を含む。舟状骨プレートアセンブリ２３０は、後述される複数の開口を有する舟状骨プレート２３６と共に予め組み立てられた複数の第２のドリルガイド３４０を含み、それにより、ユーザーは、複数の第１の固定具４０１の少なくとも一部を使用して、舟状骨プレート２４４を骨折骨に取り付けることができる。舟状骨プレートアセンブリ２３２は、ボードインサート２３４の上に着脱自在に保持され、次にこのボードインサート２３４は、容器１０と一体に形成された一対のＴレール６８によって容器１０内に保持される。

図１４は第１の駆動器具７０の斜視図であり、この駆動器具７０は、長手方向軸８１を画定するシャフト７４にアタッチメント７６によって接続されるハンドル７２を有する。シャフト７４の遠位端は、第１の駆動先端部８４を含む第１の駆動端８０である。ハンドル７２は、堅い高強度ポリマーから形成され得る。シャフト７４はステンレス鋼から形成することができ、アタッチメント７６の位置でハンドル７２に保持可能にインサート成形されるように構成された近位端（図では不可視）を有する。図２５と関連させて更に説明されるように、第１の駆動先端部８４は、第１の固定具４０１と共に使用するように構成される。

図１５は、伸展位置で示されている、骨プレートの開口と、骨の中に同軸上にドリルで開けられた穴とを通って延在する穴の長さを測定するための深さゲージ３８０の斜視図である。図１６は、収縮位置で示されている深さゲージ３８０の斜視図である。深さゲージ３８０は本体構成要素３８２を含み、本体構成要素３８２は、その間に長手方向軸３９０を画定する遠位端と近位端とを有するスライド構成要素３８４の上に摩擦によって嵌合する。本体構成要素３８２は、長手方向軸３９０に沿ってスライド構成要素３８４に沿って調整可能に可動である。本体構成要素３８２及びスライド構成要素３８４のそれぞれは、硬質ポリマーから射出成形され得る。ステンレス鋼から形成され得る探触ワイヤ（feeler wire）３８６は、本体構成要素３８２に取り付けられ、スライド構成要素３８４の遠位端から長手方向軸３９０に沿って遠位方向に延びる。探触ワイヤ３８６はフック先端部３８７を含む。リング３８８は、スライド構成要素３８４の近位端に接続され、またユーザーの親指のために寸法設定及び成形される。本体構成要素３８２のスプール部３８９は、例えば、ユーザーの人差し指と中指の間に定置するように寸法設定及び成形される。スライド構成要素３８４は、スライド構成要素３８４の遠位端から遠位方向に延びる探触ワイヤ３８６の長さに対応するしるし３８５を含む。本体構成要素３８２の位置は、スライド構成要素３８４上の第１のストッパー３８１と第２のストッパー３８３との間で調節可能である。スライド構成要素３８４と本体構成要素３８２との間の摩擦嵌合は、ユーザーが深さゲージ３８０を放したときにこの位置を維持するのに十分である。

ユーザーは、まず探触ワイヤ３８６を完全に延ばした後、骨の向こう側の開口縁部上にフック先端部３８７を引っかけることによって、プレートと骨とを貫通する開口の長さを測定し、それによって、必要な固定具の長さを決定することができる。次に、ユーザーは、スライド構成要素３８４の遠位端が骨プレートの上面に当接するまで、スプール部３８９及びリング３８８を互いに向かって調整する。ユーザーは、本体構成要素３８２の近位端と整列し、開口の長さと対応するしるし３８５を読み取ることができる。深さゲージ４２はまた、プレートに予め組み付けられたドリルガイドを通して使用されてもよく、その場合、ユーザーは、第２のストッパー３８３の近位端と整列するしるし３８５を読み取ることができる。

図１７は、ワイヤードリル３７０、及び代替的ワイヤードリル３６０の斜視図である。図１８は、ワイヤードリル３７０及び代替的ワイヤードリル３６０の遠位端の斜視詳細図である。ワイヤードリル３７０及び代替的ワイヤードリル３６０のそれぞれは、ステンレス鋼から形成されてもよく、骨にドリルで穴を開ける、骨折骨の仮固定、骨プレートと骨の仮取り付け、及び他の用途に関して当該技術分野で周知である。ワイヤードリル３７０は、近位端３７２と、遠位端３７３と、それらの間に延びる長手方向軸３７１と、溝付き先端部（fluted tip）３７６と、を有する。ワイヤードリル３６０は、近位端３６２と、遠位端３６４と、それらの間に延びる長手方向軸３６１と、鋤先端部（spade tip）３６６と、を有する。本明細書に開示される１回使用のキットのそれぞれは、少なくとも１つの代替的ワイヤードリル３６０及び／又は少なくとも１つのワイヤードリル３７０を収容してもよい。広くは、ワイヤードリル３７０は、第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１の１つのためのパイロット穴を骨に準備するために使用されてもよいので、ワイヤードリル３７０の直径は、それに従って寸法を決められる。ワイヤードリル３６０の１つのバージョンは、Ｋワイヤとして当該技術分野において既知であるものであってもよく、これは主に仮固定のために使用され、例えば、約１．６ｍｍの直径を備えてもよい。外科医は、本明細書に記載の骨プレートの、上述された開口のいずれか１つを通してＫワイヤを挿入することができるが、こうしたプレートが、Ｋワイヤを受容する及び／又は縫合糸を取り付けるための専用の１つ又は２つ以上のより小さな穴を備えていてもよいことは、当該技術分野において周知である。

図１９、図２０及び図２１は、本明細書に記載の１回使用のキットの中に含まれてもよい固定具を示す、同一尺度の斜視図である。図２０は、第１の固定具４０１の斜視図である。図１９は、第１の固定ペグ４３１とも呼ばれる第１の固定具４０１の代替実施形態の斜視図である。図２１は、第２の固定具４５１の斜視図である。第１の固定具４０１、第１の固定ペグ４３１、及び第２の固定具４５１のそれぞれは、チタン合金（例えば、耐摩損及び磨耗耐性のために陽極酸化されたＴｉ−６Ａｌ−４Ｖ）などの金属から形成され得る。第１の固定具４０１及び第１の固定ペグ４３１は、２．７ｍｍの公称寸法を有してもよく、第２の固定具４５１は３．５ｍｍの公称寸法を有してもよい。

第１の固定具４０１は、頭部４０４と、長手方向軸４２０を画定するシャフト４０８と、を有する。シャフト４０８は、例えば、２ｍｍ刻みで８ｍｍ〜２４ｍｍの範囲の多くの段階的長さで提供されてもよい。頭部４０４は、複数の雄ねじ４０５と、ほぼ正方形形状を有するドライブソケットと、を含む。シャフト４０８は、複数のねじ山４０９と先端部４１８とを有し、骨の中の適切に寸法設定されたドリル穴の中にセルフタッピングするように構成される。

図２２は、図２０に示される第１の固定具４０１の頭部４０４の詳細図である。ねじ山４０５は円錐形にテーパされ、長手方向軸４２０を中心に約１２度のテーパ角度４０６を画定している。ねじ山４０５は、図２２に示されるように、二条ねじ型のねじ山を有してもよい。頭部４０４は、当該技術分野で既知のように、骨プレートのテーパ形状のねじ山付き（係止）開口の中に固定角度で係止されるように適合される。しかし、本明細書に記載されるように、頭部４０４は、特殊なねじ山のない（非係止）開口で使用されるように適合されてもよい。これは、主として、頂部幅４１４を有する頂部部分４０２をねじ山４０５に含むためである（図２３）。

頂部幅４１４は、図２２に示されるように、０．１４１ミリメートルであるが、およそ０．１２０〜０．１６０ミリメートルの範囲であり得る。隣接する頂部部分４０２の間のピッチ間隔は、図２２に示されるように０．５５９であるが、およそ０．５００〜０．６００ミリメートルの範囲であり得る。頂部部分４１４は、現在用いられている一部の骨固定具のテーパ形状のねじ山付き頭部と比べて比較的幅広であるので、第１の固定具４０１を、大きな圧縮力を用いて様々な軌道で滑らかな（ねじ山のない）開口の中に打ち込むことができ、それにより、ねじ山４０５は挿入中に「反転（rolled over）」しない、ないしは別の方法で損傷を受けない。ねじ山４０５に幅広の頂部部分４１４がない場合、頭部４０４は、高い圧縮荷重下でプレートの開口を「通り抜ける」可能性が高くなる場合がある。

図１９に示される第１の固定ペグ４３１は、ドライブソケット４４２を有する頭部４３４を含んでおり、第１の固定具４０１の頭部４０４と同一であり得る。第１の固定ペグ４３１はまた、滑らかなシャフト４３８と、丸みを帯びた先端部４４８と、長手方向軸４５０と、を含む。第１の固定具４０１のシャフト４０８と同様に、シャフト４３８は、例えば、２ｍｍ刻みで８ｍｍ〜２４ｍｍの範囲の多くの段階的長さで提供されてもよい。第１の固定ペグ４３１は、主として、係止（ねじ山付き）開口内で使用される。

図２１に示されるように、第２の固定具４５１は、頭部４５４と、シャフト４５８と、長手方向軸４７０と、を含む。頭部４５４はテーパ形状のねじ山４５５を含み、このねじ山４５５は三条ねじ型のねじ山であってもよく、第１の固定具４０１のねじ山４０５に関して記載したのと同じ利点を提供する頂部部分４５６を含んでもよい。図２１に示されるように、テーパ形状のねじ山４５５は、図２２の第１の固定具４０１と比べた場合、頂部幅及びピッチ間隔に関して同様の寸法を有してもよい。シャフト４５８は、ねじ山４５９と、骨の中のドリル穴の中にセルフタッピングするように従来方式で設計され得る先端部４６８と、を有する。第２の固定具４５１もまた、例えば、本明細書に記載される使い捨てキットの中に、２ｍｍ刻みでおよそ８ｍｍ〜２４ｍｍの範囲の長さで提供されてもよい。

図２４は、図２１に示される第２の固定具４５１の頭部４５４及びシャフト４５８の一部の斜視詳細図である。頭部４５４は、第２の駆動器具９０（図２６に関して次に記載される）と共に最適利用するように寸法設定及び成形されたダブルソケット４６２を含むが、これはまた、第１の駆動器具７０と共に利用されてもよい。ダブルソケット４６２は、長手方向軸４７０上の近位凹部４６４に隣接し、これと同軸である遠位凹部４６３を含む。近位凹部４６４及び遠位凹部４６３のそれぞれは、ほぼ正方形形状を有してもよく、近位凹部４６４の一対の対向辺は、遠位凹部４６３の対応する一対の対向辺と平行である。遠位凹部４６３の高さは、近位凹部４６４の高さよりも高くてもよい。近位凹部４６４は遠位凹部４６３よりも幅広であり、それにより出っ張り４６５が形成され、またねじ山４５５を弱めることなく頭部４５４のテーパ形状内に容易に嵌合する。

図２５は、第１の駆動器具７０の第１の駆動端８０の斜視図である。図２６は、第２の駆動器具９０の第２の駆動端９２の斜視図である。第１の駆動器具７０及び第２の駆動器具９０（トルクドライバーとも呼ばれる）のそれぞれを使用して、第１の固定具４０１（第１の固定ペグ４３１を含む）及びより大きな第２の固定具４５１のそれぞれを駆動することができる。しかしながら、第２の駆動器具９０は、第１の駆動器具７０を使用して可能なものよりも多くのトルクを第２の固定具４５１に伝達するために使用されてもよい。

図２５に示されるように、駆動端８０は、シャフト７４から遠位方向に軸８１の方向に正方形のテーパ部８６まで遷移する円錘部８８を含み、このテーパ部８６は更にまた正方形の駆動先端部８４へと遷移する。駆動先端部８４が、第１の固定具４０１のドライブソケット４１２又は第２の固定具４５１のダブルソケット４６２のいずれか１つに完全に挿入されると、正方形のテーパ８６の一部は、ドライブソケット４１２又はダブルソケット４６２のいずれかの非テーパ形状の側壁部にそれぞれ無理に押し入る。この機構は、容器１０からの各固定具の取り外しを容易にし、固定具を駆動するトルクを骨に伝達する前に、骨プレートの開口の１つの中及び部分的に骨のドリル穴の中に固定具を位置付けるために、第１の固定具４０１又は第２の固定具４５１のいずれか１つを、第１の駆動器具７０又は第２の駆動器具４５１のいずれか１つの駆動端に「貼りつけ」させる。

図２６に示されるように、駆動端９２は、シャフト９４から遠位方向に軸９１方向に第１の正方形の駆動部分９６まで遷移する第１のテーパ形状の正方形部分９５を含む。第２のテーパ形状部９７は、第１の正方形の駆動部分９６よりも小さい第２の正方形の駆動部分９８まで、軸９１に沿って遠位方向に延びる。駆動先端部９２が、第１の固定具４０１のドライブソケット４１２又は第２の固定具４５１のダブルソケット４６２のいずれか１つに完全に挿入されると、第２の正方形のテーパ部９７の一部は、ドライブソケット４１２又はダブルソケット４６２のいずれかの非テーパ形状の側壁部にそれぞれ無理に押し入る。駆動端９２が、第２の固定具４５１のダブルソケット４６２に完全に挿入されると、第１のテーパ形状部９５又は第２のテーパ形状部９７の少なくとも１つは、ダブルソケット４６２に貼りつく。このことは、外科医が固定具を取り出す及び設置するのを助ける役割も果たす。明らかな理由により、限定された数の固定具が容易に利用可能である場合、固定具が患者の創傷部位の中、又は手術室の非滅菌表面上に落下するのを防止することが極めて望ましい。

図２７は、第１の固定具４０１を受容するための穴を骨にドリルで開けるために、適切に寸法設定されたワイヤードリル３７０の１つと共に使用するための第１のドリルガイド３３０の斜視図である。複数の第１のドリルガイド３３０は、図４、図８、図１１及び図１２で既に示された骨プレートと共に予め組み立てることができる。第１のドリルガイド３３０は、適切に寸法設定されたワイヤードリル３７０をガイドするように寸法設定及び成形され、長手方向軸３３１を画定する遠位端３３２と、近位端３３４と、中ぐり穴３３８と、を有する本体３３６を含む。遠位端３３２は、骨プレートのねじ山付き開口に取り外し可能に取り付けるためのねじ山３３３を含む。近位端３３４は、第１の駆動器具７０の正方形の駆動先端部８４及び第２の駆動器具９０の第２の駆動部分９８を受容するための、中ぐり穴３３８の周囲に均一に離間した４つの窪み３３９を含む。

図２８は、第２の固定具４５１を受容するための穴を骨にドリルで開けるために、適切に寸法設定されたワイヤードリル３７０の１つと共に使用するための第２のドリルガイド３４０の斜視図である。複数の第２のドリルガイド３４０は、図９及び図１３で既に示された骨プレートと共に予め組み立てることができる。第２のドリルガイド３４０は、適切に寸法設定されたワイヤードリル３７０をガイドするように寸法設定及び成形され、長手方向軸３４１を画定する遠位端３４２と、近位端３４４と、中ぐり穴３４８と、を有する本体３４６を含む。遠位端３４２は、骨プレートのねじ山付き開口に取り外し可能に取り付けるためのねじ山３４３を含む。近位端３３４は、第１の駆動器具７０の正方形の駆動先端部８４及び第２の駆動器具９０の第２の駆動部分９８を受容するための、中ぐり穴３４８の周囲に均一に離間した４つの窪み３４９を含む。

図２９は、第１の固定具４０１を受容するように寸法設定され得る非係止開口２７０の断面図である。（用語「開口」は、本明細書で使用される場合、用語「穴」と交換可能に用いられる。）同様に、図面の詳細図に示されていないが、非係止開口２７０は、第２の固定具４５１を受容するように寸法設定されてもよい。図３０は骨プレート２７１の一部の断面図であり（特殊な手術適応のためのものではないが、説明の目的で示されている）、図２９の非係止開口２７０に挿入された図２０の第１の固定具４０１の考えられる３つの軌道を示している。非係止開口２７０は、プレート２７１の上面２８６と底面２８４との間に延び、軸２７２を画定する。非係止開口２７０は、円錐形上部２７４を有し、プレート２７１の上面２８６から中央に向かってテーパしている。円錐形下部２７８は円錐形上部２７４と同軸であり、プレート２７１の底面２８４から中央に向かってテーパして、円錐形上部２７４と共に中央部（waist）２８２を形成する。上面２８６に対する中央部２８２の位置及び配向は様々であり得るが、図２９に示されるように、第１の固定具４０１の頭部４０４を受容するだけ十分に深いので、頭部４０４は上面２８６に対して盛り上がらない。図３０に示されるように、第１の固定具４０１は、円錐角度４２２によって規定される範囲内の任意の所望の軌道で、プレート２７１を通して挿入することができ、軸４０１’、４０１’’、及び４０１’’’は、この範囲内にある第１の固定具４０１の考えられる３つの軌道を画定している。この多方向性の能力により、外科医が多軸非係止圧縮構成を形成するのが可能となる。

図３１は、当該技術分野において周知である骨プレートの他の係止開口と非常に似た係止開口２５０の断面図である。図３２は、図２０の第１の固定具４０１が固定角度で係止開口２５０に挿入されている状態の、骨プレート２７１の断面図である。同様に、図面の詳細図には示されていないが、係止開口２５０は、第２の固定具４５１を受容するように寸法設定され得る。係止開口２５０は、第１の固定具４０１の頭部４０４を受容するための、テーパ形状のねじ山付き中ぐり穴２５４を含む。中ぐり穴２５４は、プレート２７１の上面２８６と底面２８４との間に延び、軸２５２を画定する。図３２に示されるように、第１の固定具４０１がプレート２７１に完全に挿入されると、第１の固定具４０１の軸４２０は、係止開口２５０の軸２５２と同軸になる。この構成により、外科医が固定角度係止構成を形成するのが可能となる。

図３３は、一定方向に傾斜がつけられた（又はＵＲ）開口２９０の上面図である。図３４は、ＵＲ開口２９０の断面図である。図３５は、第１の固定具４０１がその中に部分的に挿入されているＵＲ開口２９０の断面図である。図３６は、第１の固定具４０１がその中に完全に挿入されているＵＲ開口２９０の断面図である。ＵＲ開口２９０は、第２の固定具４５１を受容するように寸法設定されることも可能であるが、図面の詳細図には示されていない。ＵＲ開口２９０は、骨プレートを骨に対して圧縮して取り付けるための非係止型の開口である。外科医は、骨片を減らすのを（即ち、骨プレートの長手方向軸に沿った骨片の圧縮）助けるために（当該技術分野ではしばしば動的圧縮と呼ばれる）、ＵＲ開口２９０を使用することもできる。図３５及び図３６に示されるように、第１の固定具４０１をＵＲ開口２９０に適切に挿入することにより、プレート２７１をＵＲ開口２９０の配向に応じた方向にシフトさせる。図３３及び図３４に示されるように、ＵＲ開口２９０は、同軸的に対向する下部円錘部２９８と交差する上部円錘部２９４を有し、図２９の非係止開口２７０と同様の構成で、軸２９２を中心に中央部２８２を形成する。ＵＲ開口２９０は、軸３０８に平行で、軸３０８からオフセットされている軸３０７を画定する円形中ぐり穴部３０６を更に含む。円形中ぐり穴部３０６は、第１の固定具４０１のシャフト４０８を受容するように寸法設定されるが、頭部４０４を受容するには小さすぎる。外科医は、軸３０７とほぼ同軸の穴をドリルで骨に形成した後、図３５及び図３６に示されるように第１の固定具４０１を挿入することができ、それにより、頭部４０４は、上部円錘部２９４内に着座し、長プレート軸２７２に沿って並進運動方向に「傾斜」する傾向がある。可能な並進距離は、軸２９２と３０７との間のオフセット距離３０８により決定される。

図３７は、双方向に傾斜した（ＢＲ）開口５０１の上面図であり、図３８はその断面図であり、開口は図３４のＵＲ開口２９０と同様である。ＢＲ開口５０１は、第１の固定具４０１又は第２の固定具４５１を受容するように寸法設定され得る。外科医は、ＢＲ開口５０１を使用して、骨に対して骨プレート２７１を圧縮して取り付け、更にプレート２７１の長手方向軸に沿って、相反する方向のいずれかに骨片を動的に圧縮することができる。この双方向特性により、外科医がＢＲ開口５０１の両側の骨片を減らすことが可能となる。ＢＲ開口５０１は、軸５０２を画定する上部円錘部５０４と、同軸の下部円錘部５０８と、中央部５１２と、軸５１７を画定する第１の円形中ぐり穴部５１６と、軸５１９を画定する反対側の第２の円形中ぐり穴部５１８と、を含む。外科医は、ＢＲ開口５０１と第１の固定具４０１とを使用して、プレート２７１の軸２７２に沿って第１の方向にオフセット距離５２１だけ、又は軸２７２に沿って第２の反対方向にオフセット距離５２２だけ、プレート２７１を並進させることができる。

図３９は、プレート２７１の軸２７２に沿って位置付けられた、一定方向に傾斜がつけられた（ＵＲ）スロット３１０の上面図である。図４０は、軸２７２で切断されたＵＲスロット３１０の断面図であり、図４１は、図３９の線４１−４１で切断されたＵＲスロット３１０の断面図であり、図４２は、ＵＲスロット３１０に部分的に挿入された第１の固定具４０１の上面図であり、図４３は、ＵＲスロット３１０に完全に挿入された第１の固定具４０１の上面図であり、図４４は、ＵＲスロット３１０に部分的に挿入された第１の固定具４０１の、軸２７２で切断された断面図であり、図４５は、ＵＲスロット３１０に完全に挿入された第１の固定具４０１の、軸２７２で切断された断面図である。ＵＲスロット３１０は、ＵＲ開口２９０よりも細長く、また第１の固定具４０１が骨に挿入されたときに骨片を動的に圧縮するために使用され得る。ＵＲスロット３１０と同様のスロット開口を骨プレートで使用することは、外科医がプレートを骨に取り付けるときに骨片を減らすことのために、当該技術分野において周知である。ＵＲスロット３１０は、スロット軸３１５を画定し、プレート２７１の上面２８６から底面２８４に向かってテーパしている細長いテーパ形状部３１４を有する。円形中ぐり穴部３１２は、テーパ形状部３１４の片端に形成され、第１の固定具４０１のシャフト４０８を受容するように寸法設定されるが、頭部４０４は受容しない。外科医が、図４４及び図４５に示されるように第１の固定具４０１を骨に挿入すると、頭部４０４は、テーパ形状部３１０内に着座し、プレート２７１を軸２７２に沿った方向に距離３１７（図４５）だけ移動させる傾向がある。

図４６及び図４７は、ＵＲスロット３１０と同様の双方向に傾斜した（ＢＲ）スロット３２０を示しているが、外科医が、プレート２７１の軸２９２に沿って相反する方向のいずれかに骨片を動的に圧縮するためにＢＲスロット３２０を使用する点が異なる。ＢＲスロット３２０は、プレート２７１の上面２８６から底面２８４に向かってテーパしている細長いテーパ形状部３２５を含む。第１の円形中ぐり穴部３２２及び第２の円形中ぐり穴部３２５が、テーパ形状部３２５の対向端部に形成される。

ＵＲスロット３１０及びＢＲスロット３２０のそれぞれは、第１の固定具４０１又は第２の固定具４５１のいずれかを受容するように寸法設定される。

図４８は、図４で先に説明した第１のＤＶＲアセンブリ１０２の端面図であり、図４９はその上面図、及び図５０は斜視図である。第１のＤＶＲアセンブリ１０２は、頭部１０６と、ネック部１０８と、長手方向軸１０１に沿って延在するシャフト１１０と、を有する第１のＤＶＲプレート１１４含む。

頭部１０６は複数の係止開口２５０を含み、開口のそれぞれは、第１のドリルガイド３３０と一緒に組み立てられる。頭部１０６の係止開口２５０のそれぞれは、頭部１０６の各係止開口２５０への第１の固定具４０１の挿入が、橈骨遠位端の手関節の関節表面の軟骨下骨の支持（subchondral support）を提供するように、所望の固定軌道を画定する。

シャフト１１０は、複数の係止開口２５０と、複数の非係止開口２７０と、１つのＵＲスロット３１０と、を含み、各開口のそれぞれの軸は、下層の骨の中心部に向かって概ね内側に向けられる。係止開口２５０のそれぞれは、第１のドリルガイド３３０の１つと一緒に組み立てられる。係止開口２５０、非係止開口２７０、及びＵＲスロット３１０のそれぞれは、第１の固定具４０１を受容するように寸法設定される。シャフト１１０の各係止開口２５０は、非係止開口２７０の１つと互いに狭い間隔で対にされて、第１のグループ１２０、第２のグループ１３０、第３のグループ１４０、及び第４のグループ１４６を含み、第１の領域１２１、第２の領域１３１、第３の領域１４１、及び第４の領域１４７に対応した４つの離間したグループ又は集団を、シャフト１１０上に形成する。第１のグループ１２０は、プレート１０４の長手方向軸１１１を中心にして第２のグループ１３０と対向し、それにより、第１のグループ１２０の開口軸１２３及び１２５は、第２のグループ１３０の開口軸１３３及び１３５とクロスオーバーする。同様に、第３のグループ１４０は第４のグループ１４６と対向する。

外科手術の間、外科医は、第１の固定具４０１の１つを、領域１２１、１３１、１４１、及び１４７のそれぞれに挿入することができる。外科医は、各領域の係止開口２５０の１つ又は非係止開口２７０の１つを選択するかどうかを選ぶことができる。広くは、下層の骨が、第１の固定具４０１のシャフト１１０のねじ山との最適係合を提供する状態でない場合、外科医は、係止開口２５０を使用することを選択してもよい。

第１のＤＶＲアセンブリ１０２は、１種類のみの骨固定具（即ち、様々な長さの複数の第１の固定具４０１）を使用して、患者の橈骨遠位端に取り付けることができること理解すべきである。橈骨遠位端を固定するための多くの現行の骨プレートシステムでは、多くの異なる種類の固定具が必要とされる。１種類のみを使用することによって、ＤＶＲ用キット１００で必要とされる器具の数を減らし、それによって容器１０（図４）の寸法を小さくし、ＤＶＲ用キット１００の全費用を潜在的に安くすることが可能である。１種類のみの固定具を使用することはまた、外科医、特に手術の経験がそれほど多くない外科医が、より迅速に、及び固定具を不適切に使用することなく、外科手術を行うのを助けることができる。

図５１は、第２のＤＶＲアセンブリ１５２の端面図であり、図５２はその上面図であり、図５３は斜視図であり、アセンブリは、複数の第１のドリルガイド３３０及び複数の第２のドリルガイド３４０と一緒に組み立てられる第２のＤＶＲプレート１５４を含む。第２のＤＶＲプレートは、頭部１５６と、ネック部１５８と、長手方向軸１６１に沿って延在するシャフト１６０と、を有する。

頭部１５６は複数の係止開口２５０を含み、開口のそれぞれは、第１のドリルガイド３３０と一緒に組み立てられ、第１の固定具４０１の１つを受容するように寸法設定される。頭部１５６の係止開口２５０のそれぞれは、頭部１５６の各係止開口２５０への第１の固定具４０１の挿入が、橈骨遠位端の手関節の関節表面の軟骨下骨の支持を提供するように、所望の固定軌道を画定する。

シャフト１５４は２つの係止開口２５０を含み、開口のそれぞれは、第２のドリルガイド３４０の１つと一緒に組み立てられ、第２の固定具４５１の１つを受容するように寸法設定される。シャフト１５４の中の係止開口２５０のそれぞれは、それぞれが第２の固定具４５１の１つを受容するように寸法設定されたＵＲ開口２９０の１つと互いに狭い間隔で対にされて、軸１６１に沿って第２のグループ１８０と離間している第１のグループ１７０を形成する。第１のグループ１７０は、プレート１５４の第１の領域１７１に対応し、第２のグループ１８０は第２の領域１８１に対応する。第１のＤＶＲアセンブリ１０２に関しては、第２のＤＶＲアセンブリ１５２のシャフト１６０の開口の軸１７３、１７５、１８３及び１８５は、概ね骨の中心部に向けられる。シャフト１５４はまた、軸１６１に沿ったほぼ中ほどに位置付けられるＢＲスロット３２０を含む。

第２のＤＶＲアセンブリ１５２は、２種類の骨固定具（即ち、様々な長さの第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１）を必要とする。しかしながら、本発明者らは、シャフト１６０で２つの第２の固定具４５１を使用することは、第１のＤＶＲアセンブリ１０２のシャフト１１０で４つの第１の固定具４０１を使用する必要性を排除すると想定する。このことは、より迅速な外科手術を容易にし、追加の２つの固定具のコストを削除する。

第２のＤＶＲアセンブリ１５２の別の特徴は、固定具が挿入されたときに、骨折骨片を軸方向に一緒に引き寄せる能力が増強されていることである。これは、適切な順序で行われた場合にＵＲ開口２９０を使用して達成可能である動的圧縮が、ＵＲスロット３１０を使用して達成可能である動的圧縮に対して相加的なものであり得るという理由によるものである。

図５４は、第３のＤＶＲアセンブリ５５２の端面図であり、図５５は上面図であり、図５６は斜視図であり、アセンブリは、複数の第１のドリルガイド３３０、及び複数の第２のドリルガイド３４０と一緒に組み立てられる第３のＤＶＲプレート５５４を含む。第３のＤＶＲプレート５５４は、頭部５５６と、ネック部５５８と、長手方向軸５６１に沿って延在するシャフト５６０と、を含む。

頭部５５６は複数の係止開口２５０を含み、開口のそれぞれは、第１のドリルガイド３３０の１つと一緒に組み立てられ、第１の固定具４０１の１つを受容するように寸法設定される。頭部５５６の係止開口２５０のそれぞれは、頭部５５６の各係止開口２５０への第１の固定具４０１の挿入が、橈骨遠位端の手関節の関節表面の軟骨下骨の支持を提供するように、所望の固定軌道を画定する。

シャフト５５４は２つの係止開口２５０を含み、開口のそれぞれは、第２のドリルガイド３４０の１つと一緒に組み立てられ、第２の固定具４５１の１つを受容するように寸法設定される。シャフト５５４の中の係止開口２５０のそれぞれは、それぞれが第２の固定具４５１の１つを受容するように寸法設定されたＢＲ開口３２０の１つと互いに狭い間隔で対にされて、軸５６１に沿って第２のグループ５８０と離間している第１のグループ５７０を形成する。第１のグループ５７０はプレート５５４の第１の領域５７１に対応し、第２のグループ１８０は第２の領域５８１に対応する。上述のＤＶＲアセンブリ１０２及び１５２に関しては、第３のＤＶＲアセンブリ５５２のシャフト５６０の開口の軸は、概ね骨の中心部に向かって方向付けられる。シャフト５５４はまた、軸５６１に沿ったほぼ中ほどに位置付けられるＢＲスロット３２０を含む。

第３のＤＶＲアセンブリ５５２は、２種類の骨固定具（即ち、様々な長さの第１の固定具４０１及び第２の固定具４５１）を必要とする。しかしながら、第２のＤＶＲアセンブリ１５２に関し、本発明者らは、シャフト５６０で２つの第２の固定具５５１を使用することは、第１のＤＶＲアセンブリ１０２のシャフト１１０で４つの第１の固定具４０１を使用する必要性を排除すると想定する。このことは、より迅速な外科手術を容易にし、追加の２つの固定具のコストを削除する。

ここでも同様に、第２のＤＶＲアセンブリ１５２に関し、適切な順序で行われた場合にＢＲ開口５０１を使用して達成可能である動的圧縮が、ＢＲスロット３２０を使用して達成可能である動的圧縮に対して相加的なものであり得るので、第３のＤＶＲアセンブリ５５２は、固定具が挿入されたときに骨折骨片を軸方向に一緒に引き寄せる増強された能力を有する。しかしながら、第３のＤＶＲアセンブリ５５２は、プレート５５４の軸５６１に沿った両方向に動的圧縮を提供する付加能力を有する。

様々な実施形態及び例について図示し説明してきた。しかしながら、当業者であれば、包括的概念から逸脱することなく、本願に記載した方法及び装置を修正することができる。例えば、特定の材料、寸法、及び図面の尺度は、非限定的な例であると解釈されるべきである。それゆえに、本発明者らは、以下の「特許請求の範囲」が、本明細書及び図面に図示及び記載した構造、材料、又は動作の詳細に限定されるものとして解釈されることを意図していない。
ここに、出願当初の特許請求の範囲での記載事項を付記する。
［条項１］
使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットであって、
ａ）患者の体肢の骨の一部の解剖学的形状と一致するように予め輪郭形成及び寸法設定され、複数の固定具開口を備える単一骨プレート以外の骨プレートを含まず、
ｂ）それぞれが頭部とシャフトとを含む複数の固定具であって、前記頭部は前記固定具開口と嵌合するように寸法設定される、複数の固定具と、
ｃ）前記固定具の頭部と係合するように適合された使い捨てトルクドライバーと、を含み、
前記構成要素が滅菌密封容器に収容される、手術キット。
［条項２］
前記骨の一部が、右遠位掌側橈骨、左遠位掌側橈骨、右腓骨、左腓骨、右近位橈骨、左近位橈骨、右舟状骨、左舟状骨、右遠位尺骨、及び左遠位尺骨からなる群から選択される、条項２に記載の手術キット。
［条項３］
前記手術キットの中の前記固定具の全てが、同一寸法の頭部を有する固定具からなる、条項１に記載の手術キット。
［条項４］
前記単一骨プレートの前記固定具開口の全てが、前記同一寸法の頭部を受容するように寸法設定される、条項３に記載の手術キット。
［条項５］
前記手術キットの中の前記固定具の全てが、第１の寸法の頭部又は第２の寸法の頭部のいずれかを有する固定具からなる、条項１に記載の手術キット。
［条項６］
前記単一骨プレートの前記固定具開口の全てが、前記第１の寸法の頭部又は前記第２の寸法の頭部のいずれかを受容するように寸法設定される、条項５に記載の手術キット。
［条項７］
前記手術キットの中の前記固定具の全てが、２つの異なる寸法の頭部の１つのみを有する、条項１に記載の手術キット。
［条項８］
ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を更に含み、前記滅菌密封容器の中にこれら全てが収容される、条項１に記載の手術キット。
［条項９］
前記キットが、３６個以下の固定具を含む、条項１に記載の手術キット。
［条項１０］
前記手術キットの中の前記固定具の全てが、９つ以下の異なるシャフト長のうちの１つのみを有する、条項９に記載の手術キット。
［条項１１］
前記固定具が、それぞれが同一シャフト長を有する４個以下の固定具の複数のグループで、前記容器の中に配置される、条項１に記載の手術キット。
［条項１２］
前記容器が、前記固定具の複数のグループのそれぞれの前記シャフト長を示すラベルを含む、条項１１に記載の手術キット。
［条項１３］
前記容器が、ユーザーが前記複数の固定具のそれぞれの長さを判定するのを助けるための複数の固定具長さゲージを含む、条項１に記載の手術キット。
［条項１４］
前記滅菌密封キットが開封された後に、前記キットが蒸気オートクレーブによって再滅菌可能である、条項１に記載の手術キット。
［条項１５］
使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットであって、
ａ）患者の体肢の骨の上で使用するように適合され、複数の固定具穴を備える単一骨プレートと、
ｂ）それぞれが頭部とシャフトとを含む複数の固定具であって、前記頭部が前記固定具穴と相互作用するように適合される、複数の固定具と、
ｃ）前記固定具の頭部と係合するように適合される使い捨てトルクドライバーと、
ｄ）１つ又は２つ以上のワイヤードリルと、
ｅ）１つ又は２つ以上のドリルガイドと、
ｆ）使い捨て深さゲージと、から基本的になり、
前記構成要素が滅菌密封容器に収容される、使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
［条項１６］
単一表示整形外科的外傷手術キットのシステムであって、
ａ）滅菌密封容器と、左遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形及び寸法設定された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、左遠位掌側橈骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
ｂ）滅菌密封容器と、右遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、右遠位掌側橈骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
ｃ）滅菌密封容器と、右及び左腓骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、腓骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
ｄ）滅菌密封容器と、右及び左遠位尺骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、遠位尺骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、を含む、システム。
［条項１７］
前記滅菌密封キットのそれぞれが、キットが開封された後に、蒸気オートクレーブで再滅菌可能である、条項１６に記載のシステム。
［条項１８］
前記滅菌密封キットの全ての前記容器が、共通設計を有し、異なる手術適応のために構成可能である、条項１６に記載のシステム。
［条項１９］
各キットが、前記手術適応及び前記キットの使用に関する表示図形を含む、条項１６に記載のシステム。
［条項２０］
各キットが、多くの色のうちの１つを有し、それぞれの色が多くの手術適応のうちの１つに対応する、条項１６に記載のシステム。
［条項２１］
患者の骨折骨の内固定のための骨プレートシステムであって、
骨に面する底面と、対向する上面と、前記表面の間の厚さと、を含み、１つ又は２つ以上のねじ山付き骨固定具開口と１つ又は２つ以上のねじ山のない骨固定具開口と、を更に備える、骨プレートと、
複数の骨固定具であって、各固定具がシャフトと頭部とを備え、前記頭部は、前記ねじ山付き骨固定具開口にねじ方式で係合して、固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成され、前記頭部はまた、前記ねじ山のない骨固定具開口と直接係合して、多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される、複数の骨固定具と、を含む、骨プレートシステム。
［条項２２］
前記１つ又は２つ以上のねじ山のない骨固定具開口が、前記骨折骨を１つの方向に動的に圧縮するのを目的とした少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口を含む、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項２３］
前記少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口が、細長いスロットである、条項２に記載の骨プレートシステム。
［条項２４］
前記骨プレートが、ヒトの体肢の骨折骨の内固定のために寸法設定及び成形される、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項２５］
前記複数の骨固定具の少なくともいくつかが、骨の中に係合するためにねじ山付きである、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項２６］
前記複数の骨固定具の少なくともいくつかが、ねじ山のない滑らかなシャフトを含む、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項２７］
各骨固定具の前記頭部が、円錐台形形状を画定する平坦で螺旋形の頂部を有するテーパ形状の雄ねじ山を含む、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項２８］
前記テーパ形状の雄ねじ山が、二条ねじ型のねじ山及び三条ねじ型のねじ山のいずれか１つを有し、前記テーパ形状の雄ねじ山が、約０．５００〜０．６００ミリメートルの隣接するねじ山間のピッチ間隔を有する、条項７に記載の骨プレートシステム。
［条項２９］
前記平坦で螺旋形の頂部が、約０．１２０〜０．１６０ミリメートルの範囲の幅を有する、条項８に記載の骨プレートシステム。
［条項３０］
前記平坦で螺旋形の頂部の幅と、前記ねじ山間のピッチ間隔の比が、約０．２００〜０．３２０である、条項８に記載の骨プレートシステム。
［条項３１］
前記骨プレートの前記ねじ山付き及びねじ山のない骨固定具開口が、同一公称寸法を有する、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項３２］
前記骨プレートが、複数の領域を有するシャフト部分を更に備え、各領域は、一対にされた前記ねじ山のない骨固定具開口の１つと前記ねじ山付き骨固定具開口の１つとを有し、外科医が、前記領域の任意の１つの中の前記ねじ山付き及びねじ山のない骨固定具開口の１つを選択し、前記骨固定具の１つを前記開口内に挿入することによって、前記骨プレートを骨のほぼ同じ部分に取り付けることができる、条項１に記載の骨プレートシステム。
［条項３３］
患者の骨折骨の内固定のための骨プレートシステムであって、
骨に面する底面と、対向する上面と、前記表面の間の厚さと、を備え、第１の寸法の複数の骨固定具開口を更に備える骨プレートであって、前記複数の骨固定具開口は、テーパ形状のねじ山付き表面を有する第１の種類の１つ又は２つ以上の開口と、テーパ形状の滑らかな表面を有する第２の種類の１つ又は２つ以上の開口と、を含む、骨プレートと、
それぞれが第１の寸法のシャフトと頭部とを備える複数の骨固定具であって、前記頭部は、前記第１の種類の骨固定具開口とねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成され、前記頭部はまた、前記第２の種類の固定具開口と直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される、複数の骨固定具と、を含む、骨プレートシステム。
［条項３４］
前記骨プレートが、前記第１の寸法の骨固定具開口のみからなる、条項３３に記載の骨プレートシステム。
［条項３５］
前記骨プレートが、１つ又は２つ以上の固定具用でない開口を更に備える、条項３４に記載の骨プレートシステム。
［条項３６］
患者の骨折骨の内固定のための骨プレートシステムであって、
骨に面する底面と、対向する上面と、前記表面の間の厚さと、を備え、第１の寸法の複数の骨固定具開口と第２の寸法の複数の骨固定具開口とを更に備える骨プレートであって、前記第１及び第２の寸法の開口はそれぞれ、雌ねじを有するテーパ形状の表面を有する第１の種類の１つ又は２つ以上の開口と、テーパ形状の滑らかな表面を有する第２の種類の１つ又は２つ以上の開口と、を含む、骨プレートと、
それぞれが第１の寸法のシャフトと頭部とを備える複数の第１の骨固定具であって、前記頭部は、前記第１の寸法の前記第１の種類の開口にねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成され、前記頭部はまた、前記第１の寸法の前記第２の種類の開口に直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される、複数の第１の骨固定具と、
それぞれが第２の寸法のシャフトと頭部とを備える複数の第２の骨固定具であって、前記頭部は、前記第２の寸法の前記第１の種類の開口にねじ方式で係合して固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成され、前記頭部はまた、前記第２の寸法の前記第２の種類の開口に直接係合して多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される、複数の第２の骨固定具と、を含む、骨プレートシステム。
［条項３７］
前記第２の種類の前記第１及び第２の寸法の前記骨固定具開口が、１つの方向に前記骨折骨を動的に圧縮するのを目的として、少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口を含む、条項３６に記載の骨プレートシステム。
［条項３８］
前記第２の種類の前記第１及び第２の寸法の前記骨固定具開口が、２つの相反する方向のいずれか一方に骨折した骨を動的に圧縮するのを目的として、少なくとも１つの双方向に傾斜した開口を含む、条項３６に記載の骨プレートシステム。
［条項３９］
前記第１の骨固定具の前記頭部が第１のドライブソケットを含み、前記第２の骨固定具の前記頭部が第２のドライブソケットを含み、前記第１及び第２のドライブソケットが、前記第１及び第２の骨固定具を骨に挿入するために、トルクドライバーのドライバー先端を受容するように寸法設定される、条項３６に記載の骨プレートシステム。
［条項４０］
前記第１のドライブソケットが第１の形状を有し、前記第２のドライブソケットが、前記第１の形状を有する遠位凹部と、前記軸に沿って見た場合に前記第１の形状よりも大きい第２の形状を有する同軸の隣接する近位凹部と、を含む階段状凹部を有し、前記遠位凹部及び近位凹部のいずれか１つ又は両方が、前記トルクドライバーから、前記第２の骨固定具の前記頭部まで、トルクを伝達することができる、条項３９に記載の骨プレートシステム。

Claims (10)

1. 使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットであって、前記使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キットは、
   ａ）患者の体肢の骨の上で使用するように適合され、複数の固定具開口を備える単一骨プレートと、
   ｂ）それぞれが頭部とシャフトとを含む複数の固定具であって、前記頭部が前記複数の固定具開口と相互作用するように適合される、複数の固定具と、
   ｃ）前記固定具の頭部と係合するように適合される使い捨てトルクドライバーと、
   ｄ）１つ又は２つ以上のワイヤードリルと、
   ｅ）１つ又は２つ以上のドリルガイドと、
   ｆ）使い捨て深さゲージと、
   ｇ）滅菌密封容器と、を備え、
   前記骨プレート、前記複数の固定具、前記トルクドライバー、前記ワイヤードリル、前記複数のドリルガイド、及び前記使い捨て深さゲージは、前記滅菌密封容器に収容される、
   使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
2. ａ）前記骨プレートは、骨に面する底面と、対向する上面と、前記表面の間の厚さと、を含み、１つ又は２つ以上のねじ山付き骨固定具開口と１つ又は２つ以上のねじ山のない骨固定具開口と、を更に備え、
   ｂ）各固定具の前記頭部は、前記ねじ山付き骨固定具開口にねじ方式で係合して、固定角度係止構成を提供するように寸法設定及び構成され、前記頭部はまた、前記ねじ山のない骨固定具開口と直接係合して、多軸非係止圧縮構成を提供するように寸法設定及び構成される、
   請求項１に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
3. 前記１つ又は２つ以上のねじ山のない骨固定具開口が、前記骨折骨を１つの方向に動的に圧縮するのを目的とした少なくとも１つの一定方向に傾斜がつけられた開口を含む、請求項２に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
4. ａ）滅菌密封容器と、左遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形及び寸法設定された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、左遠位掌側橈骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
   ｂ）滅菌密封容器と、右遠位掌側橈骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、右遠位掌側橈骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
   ｃ）滅菌密封容器と、右及び左腓骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、腓骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
   ｄ）滅菌密封容器と、右及び左遠位尺骨と一致するように解剖学的に成形された単一骨プレートと、複数の固定具と、固定具ドライバと、ワイヤードリルと、ドリルガイドと、深さゲージと、を備える、遠位尺骨の骨折の治療のための滅菌密封キットと、
   をさらに含む、請求項１に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
5. 前記骨の一部が、右遠位掌側橈骨、左遠位掌側橈骨、右腓骨、左腓骨、右近位橈骨、左近位橈骨、右舟状骨、左舟状骨、右遠位尺骨、及び左遠位尺骨からなる群から選択される、請求項１に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
6. 前記単一骨プレートの前記複数の固定具開口の各々が、同一寸法の頭部を有する複数の固定具を受容するように寸法設定される、請求項１に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
7. 前記固定具が、それぞれが同一シャフト長を有する４個以下の固定具の複数のグループで、前記容器の中に配置される、請求項１に記載の使い捨て単一表示整形外科的外傷手術キット。
8. 前記容器が、前記固定具の複数のグループのそれぞれの前記シャフト長を示すラベルを含む、請求項７に記載の手術キット。
9. 前記容器が、ユーザーが前記複数の固定具のそれぞれの長さを判定するのを助けるための複数の固定具長さゲージを含む、請求項１に記載の手術キット。
10. 前記滅菌密封キットが開封された後に、前記キットが蒸気オートクレーブによって再滅菌可能である、請求項１に記載の手術キット。

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