JP6061146B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、コスト低減と省スペースを実現するところにある。
パネルの取付孔を防水するに当たりグロメットのみで賄うことができ、部品点数並びに組付工数が削減できて、コスト低減を図ることができる。最終構造では、両ハウジングがパネルの裏側に押し込まれた形態となるから、パネルの取付孔の表側の省スペース化を図ることができる。
(1)前記待ち受け側ハウジングには、前記パネルの前記取付孔における表面側の孔縁部に弾性的に係止して、同待ち受け側ハウジングを前記パネルの前記取付孔を貫通した形態で仮保持する仮保持片が設けられるとともに、前記嵌合側ハウジングには、同嵌合側ハウジングが前記待ち受け側ハウジングに対して正規嵌合された際には前記仮保持片と係合して同仮保持片の係止を解除する仮保持解除板と、同嵌合側ハウジングの後端部において前記取付孔の表面側の孔縁部と対向するように張り出し形成されかつ前記グロメットの前記被挟持部が装着されたフランジと、前記嵌合側ハウジングが前記グロメットの前記被挟持部を前記フランジと前記取付孔の表面側の孔縁部との間で圧縮しつつ正規位置まで押し込まれたところで、前記取付孔の裏面側の孔縁部に弾性的に係止して同嵌合側ハウジングを本保持する本保持片と、が設けられている。
最終構造として、嵌合側ハウジングともどもレバーがパネルの裏側に収容可能であり、言い換えると、レバーがパネルの表側に露出しないから、見栄えが良く、また異物がレバーに当たることに起因した誤作動も未然に防止できる。
本発明の一実施形態を図1ないし図24によって説明する。この実施形態では、自動車のドアの配設部分に設けられるコネクタを例示している。このコネクタは、スライドレバー形式の防水コネクタであって、図1に示すように、車両のホディ側に張設されたパネル1に待ち受け状態で配される待ち受け側ハウジング10と、ドア側から引き出されたハーネスの端末に接続されて上記の待ち受け側ハウジング10に対して嵌合される嵌合側ハウジング30とを備えている。
以下では、各ハウジング10,30において、互いに対向した嵌合面側を前側として説明する。
端子収容部11内には複数のキャビティ14が縦横に並んで列設され、ボディ側に配された機器等から引き出されたハーネスの各電線の端末に接続された雄端子(図示せず)が、対応するキャビティ14内に後方から挿入され、先端のタブをフード部12内に突出させた形態で抜け止めされて収容されている。
一方、端子収容部11における前端寄りの位置の外周には、上記した取付孔2よりも一回り大きい外形のフランジ15が全周に亘って張り出し形成され、すなわちフランジ15は、取付孔2の裏面側(図3の左側)の孔縁部3Rに当接可能となっている。
一方、端子収容部31の回りの周壁32のうち左右の側壁には、図3及び図5に示すように、スライドレバー50の両スライド板51を上方から挿通可能な一対の挿通路35が形成されているとともに、上壁には、操作板52を面一に収める収容凹部36が形成されている。
一方、待ち受け側ハウジング10のフード部12における左右の外側面の前縁寄りの位置には、中央高さ位置において、各カム溝53に嵌合可能な左右一対のフォロワピン25が立てられている。
一方、各挿通路35の前壁における上端寄りの所定位置には、図5に示すように、上記の第1ロック片57のロック部57A、並びに第2ロック片58のロック部58Aが弾性的に嵌合可能なロック孔38が形成されている。なお、第2ロック片58のロック部58Aの係止面は順テーパ面に形成され、セミロック構造となっている。
スライドレバー50が上記の初期位置にある状態で、嵌合側ハウジング30が待ち受け側ハウジング10に嵌合されると、図11に示すように、待ち受け側ハウジング10のフォロワピン25が挿通路35の導入口37を通って、出入口54からカム溝53の始端に臨む。続いて、スライドレバー50が押し込まれると、フォロワピン25がカム溝53に沿って移動することに伴うカム作用により、両ハウジング10,30が互いに引き寄せられるようにして次第に嵌合され、フォロワピン25がカム溝53の終端に達したところで両ハウジング10,30が正規嵌合される。
なお、操作板52の両端を摘んで第2ロック片58によるセミロックを解除しつつスライドレバー50を引き上げると、フォロワピン25が上記とは逆向きにカム溝53に沿って移動することで、両ハウジング10,30が次第に離脱され、スライドレバー50が、図11に示すように、初期位置に至ったところで引き上げ操作が停止される。
図10に示す状態から、待ち受け側ハウジング10に対して嵌合側ハウジング30が次第に嵌合されると、仮保持解除板40が対向する仮保持片20に乗り上げて同仮保持片20を内方に弾性撓みさせ、両ハウジング10,30が正規嵌合した状態になると、図14に示すように、仮保持片20は、その係止部21の頂上が周壁16の外面の位置に退避するまで変位するようになっている。これにより、仮保持片20によるパネル1の取付孔2への係止が解除される。
嵌合側ハウジング30の周壁32における薄壁部32Aの後縁には、フランジ48が全周に亘って張り出し形成されている。フランジ48の前面と、本保持片45の係止部46の係止面47Aとの間には、所定の間隔(パネル1の厚さの6〜7倍程度)が採られている。
グロメット60の取付部64の前面には、前方に向けてラッパ状に広がった密着部66が形成されているとともに、同密着部66の内周側には、リップ67が全周に亘って形成されている。上記した密着部66とリップ67とが、本発明の「被挟着部」に相当する。
まず、待ち受け側ハウジング10がパネル1に対して待ち受け状態で仮保持される。それには、待ち受け側ハウジング10がパネル1の裏側から取付孔2に嵌合されて、仮保持片20を弾性撓みさせつつ押し込まれ、図3に示すように、フランジ15が取付孔2の裏面側の孔縁部3Rに当たるまで押し込まれたところで、仮保持片20が復元変位して係止部21が取付孔2の表面側の孔縁部3Sに係止する。これにより待ち受け側ハウジング10は、図2及び図3に示すように、取付孔2を貫通してフード部12をパネル1の表面側に突出させた形態において、待ち受け状態で仮保持される。
続いて、嵌合側ハウジング30が待ち受け側ハウジング10ともども取付孔2を通って押し込まれ、終盤になると、図16に示すように、嵌合側ハウジング30に設けられた本保持片45の係止部46が取付孔2の孔縁部3Sに当たることで、同本保持片45が内方に撓み変位しつつ押し込まれ、併せてグロメット60の密着部66が取付孔2の表面側の孔縁部3Sに当たる。
上記いずれの場合も、スライドレバー50を改めてロック位置まで押し込んだのち、既述した要領により、嵌合側ハウジング30を取付孔2に押し込んで本保持するようにすればよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)待ち受け側ハウジングに備える仮係止片や、嵌合側ハウジングに備える本係止片の数や配設箇所は、上記実施形態に例示したものに限らず、適宜に選定できるものである。
(2)上記実施形態では、待ち受け側ハウジングと嵌合側ハウジングとの嵌合力を助勢するレバーとしてスライドレバーを例示したが、回動式レバーを適用したものであってもよい。
(3)さらに本発明は、レバーを備えない形式のコネクタにも同様に適用することが可能である。
(4)待ち受け側ハウジングと嵌合側ハウジングとは、雄雌が上記とは逆であってもよい。
2…取付孔
3S…(取付孔2の)表面側の孔縁部
3R…(取付孔2の)裏面側の孔縁部
10…待ち受け側ハウジング
15…フランジ
20…仮保持片(仮保持手段)
30…嵌合側ハウジング
40…仮保持解除板(仮保持解除手段)
45…本保持片(本保持手段)
48…フランジ
50…スライドレバー(レバー)
60…グロメット
64…取付部
65…嵌合溝
66…密着部(被挟持部)
67…リップ(被挟持部)
Claims (3)
- パネルに待ち受け状態で配される待ち受け側ハウジングと、同待ち受け側ハウジングに対して嵌合される嵌合側ハウジングと、を備え、
前記待ち受け側ハウジングには、雄端子が内部に収容された端子収容部と、
前記端子収容部の前端周縁に延出形成された周壁と、
前記端子収容部の前端周縁に延出形成されて前記周壁に並んで配置され、前記待ち受け側ハウジングを前記パネルに開口された取付孔を貫通した形態で仮保持する仮保持手段と、が設けられるとともに、
前記嵌合側ハウジングには、同嵌合側ハウジングが前記待ち受け側ハウジングに対して正規嵌合された際には前記仮保持手段による仮保持を解除して前記嵌合側ハウジングを前記待ち受け側ハウジングともども前記取付孔を通って押し込み可能とする仮保持解除手段と、
前記嵌合側ハウジングが正規位置まで押し込まれたところで同嵌合側ハウジングを前記パネルに対して本保持する本保持手段と、
前記嵌合側ハウジングに外嵌され同嵌合側ハウジングが本保持された場合に前記取付孔の孔縁部と間で挟持される被挟持部を有するグロメットと、が設けられていることを特徴とするコネクタ。 - 前記待ち受け側ハウジングには、前記パネルの前記取付孔における表面側の孔縁部に弾性的に係止して、同待ち受け側ハウジングを前記パネルの前記取付孔を貫通した形態で仮保持する仮保持片が設けられるとともに、
前記嵌合側ハウジングには、同嵌合側ハウジングが前記待ち受け側ハウジングに対して正規嵌合された際には前記仮保持片と係合して同仮保持片の係止を解除する仮保持解除板と、
同嵌合側ハウジングの後端部において前記取付孔の表面側の孔縁部と対向するように張り出し形成されかつ前記グロメットの前記被挟持部が装着されたフランジと、
前記嵌合側ハウジングが前記グロメットの前記被挟持部を前記フランジと前記取付孔の表面側の孔縁部との間で圧縮しつつ正規位置まで押し込まれたところで、前記取付孔の裏面側の孔縁部に弾性的に係止して同嵌合側ハウジングを本保持する本保持片と、
が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。 - 前記嵌合側ハウジングには、前記待ち受け側ハウジングと係合して嵌合力を助勢するレバーが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
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