JP6049324B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
しかしながら、霜取り制御時、室内機ファンが停止しているため、室内空気からの採熱量が少なく、霜取りに必要な熱量を得るために時間がかかり、霜取り制御に時間がかかる、という問題点があった。
一方、霜取り制御時に室内機ファンを駆動すると、凝縮器として機能する室内熱交換器と熱交換された冷気が室内に送風される。このため、室内温度が低下し、快適性が損なわれると共に、暖房した空間を冷却することになり省エネルギー化を図ることができない、という問題点があった。
また、除霜運転時の快適性の低減を抑制することができる空気調和機を得るものである。
また、省エネルギー化を図ることができる空気調和機を得るものである。
また、除霜運転実行中における空調対象空間の温度低下を抑制でき、除霜運転時の快適性の低減を抑制することができる。
また、除霜運転実行中における空調対象空間の温度低下を抑制できるので、省エネルギー化を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態1における空気調和機は、室外ユニット10と、室内ユニット20と、この室外ユニット10と室内ユニット20とを接続する液冷媒配管30およびガス冷媒配管40と、エア搬送ファン50と、リモコン21を備えている。
室外熱交換器3は、例えば伝熱管と多数のフィンにより構成されたフィン&チューブ型熱交換器により構成され、冷房運転時には凝縮器として作用し、暖房運転時には蒸発器として作用する。
室外機ファン5は、ファンモータ等により駆動され、モータ回転数を変化させることにより風量を調整し、送風量を調整することが可能になっている。
室内熱交換器7は、例えば伝熱管と多数のフィンにより構成されたフィン&チューブ型熱交換器により構成され、冷房運転時には蒸発器として作用し、暖房運転時には凝縮器として作用する。
室内機ファン8は、室内熱交換器7により熱交換された空気を、室内のうちの空調対象空間(後述)へ送風する。また、室内機ファン8は、ファンモータ等により駆動され、モータ回転数を変化させることにより風量を調整し、送風量を調整することが可能になっている。室内機ファン8から送風された空気は、室内ユニット20に設けられた風向板等により風向が設定される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の制御に関するブロック図である。
図2において、制御装置100は、室外制御器101と室内制御器102とエア搬送ファン制御器103とを備えている。
室外制御器101は室外ユニット10内に配置され、室内制御器102は室内ユニット20内に配置され、エア搬送ファン制御器103はエア搬送ファン50に配置されている。室外制御器101、室内制御器102、およびエア搬送ファン制御器103は、例えばマイクロコンピュータで構成され、相互に通信することで各種データ等を送受信する。
また、室外制御器101は、後述する動作により、暖房運転中に冷媒の流路を切り替えて、圧縮機1からの吐出冷媒を室外熱交換器3に流し、室外熱交換器3に付着した霜を溶かす除霜運転を実行する。
なお、以下の説明において、室外制御器101、室内制御器102、エア搬送ファン制御器103を区別せずに制御装置100という。
次に、空気調和機の運転動作について説明する。
(冷房運転)
まず、冷房運転の動作について説明する。
四方弁2は、図1の実線方向に接続される。この場合、冷媒の流れは以下のようになる。
圧縮機1を駆動すると、高温、高圧のガス冷媒が圧縮機1から吐出され、四方弁2を介し室外熱交換器3へ流入し、室外熱交換器3で周囲室外空気と熱交換し、凝縮・液化し、高圧低温の冷媒となる。
室外熱交換器3を流出した高圧低温の液冷媒は、液冷媒配管30に供給される。液冷媒配管30を通った液冷媒は、室内ユニット20内に入り、室内絞り装置6で低圧に絞られ低圧低乾き度の気液二相冷媒となり、室内熱交換器7で周囲室内空気と熱交換し、蒸発・気化して冷房を行う。室内熱交換器7を流出したガス冷媒は、ガス冷媒配管40を導通し、四方弁2、アキュムレータ4を通り圧縮機1に吸入される。
このような冷房運転により、室内温度は徐々に低下して目標温度に近づくこととなる。
次に、暖房運転の動作について説明する。
四方弁2は、図1の点線方向に接続される。
圧縮機1を駆動すると、高温、高圧のガス冷媒が圧縮機1から吐出され、四方弁2を介してガス冷媒配管40を導通し、室内熱交換器7へ流入する。室内熱交換器7へ流入した高温の冷媒は、室内熱交換器7で周囲室内温度と熱交換し、凝縮・液化して暖房を行う。室内熱交換器7を流出した冷媒は室内絞り装置6で低圧に絞られ、低圧二相状態または液相状態となり、液冷媒配管30を導通し、室外熱交換器3へ流入する。室外熱交換器3に流入した冷媒は、室外熱交換器3で周囲室外空気と熱交換して蒸発・気化する。室外熱交換器3を流出した冷媒は、四方弁2、アキュムレータ4を介し圧縮機1に吸入される。
このような暖房運転により、室内温度は徐々に上昇して目標温度に近づくこととなる。
次に、除霜運転の動作について説明する。
上述した暖房運転を実施すると、蒸発器として機能する室外熱交換器3には低温の冷媒が流通する。このとき、室外熱交換器3の表面に、室外の空気に含まれる水分が付着して霜を形成する。暖房運転が継続すると室外熱交換器3は霜で覆われ、通風抵抗が増加して風量が低下すると共に、冷媒と空気の間の熱抵抗が増加して冷却能力が低下する。このため、制御装置100は、暖房運転中に冷媒の流路を切り替えて、圧縮機1からの吐出冷媒を室外熱交換器3に流し、室外熱交換器3に付着した霜を溶かす除霜運転(以下、霜取り制御ともいう)を実行する。
圧縮機1を吐出した高温、高圧のガス冷媒が、四方弁2を介し室外熱交換器3へ流入し、室外熱交換器3に付着した霜と熱交換し、凝縮・液化し、高圧低温の冷媒となる。この時、霜は熱を奪い溶けていき、室外熱交換器3から霜が取り除かれる。
室外熱交換器3を流出した高圧低温の液冷媒は、液冷媒配管30を通って室内ユニット20内に入り、室内絞り装置6で低圧に絞られ低圧低乾き度の気液二相冷媒となり、室内熱交換器7で周囲室内空気と熱交換し、蒸発・気化する。室内熱交換器7を流出したガス冷媒は、ガス冷媒配管40を導通し、四方弁2、アキュムレータ4を通り圧縮機1に吸入される。
除霜運転を終了すると、四方弁2は、図1の点線方向に接続され、暖房運転に復帰する。
これにより、室内熱交換器7の熱交換を促進させて、室内からの採熱量を増加させ、霜取り時間を短縮させる。
ここで、霜を溶かすために加えられる熱を、圧縮機1の入力、ガス冷媒配管40からの採熱、および室内熱交換器7での採熱とし、霜取りに必要な熱量を仮に、10000kJとする。
従来の技術のように除霜運転中に室内機ファン8を停止させた場合、圧縮機1の熱量を10kW、ガス冷媒配管40からの採熱を1000kJ、室内熱交換器7での採熱を1kWとすると、霜取りに必要な熱量である10000kJの熱を得るまで約14分かかる。
一方、本実施の形態1における霜取り制御では、室内機ファン8を駆動させるため室内熱交換器7での採熱量が増える。室内熱交換器7での採熱量が4kW得られるとすると、霜取りに必要な熱量である10000kJ得られるまでの時間は約11分となり、室内機ファン8を停止させた場合と比較して、霜取り制御の時間が3分短縮される。
そこで、制御装置100は、除霜運転実行中にエア搬送ファン50を駆動させて、室内ユニット20から室内に送風された空気を、室内のうち空調対象空間以外の空間又は室外(非空調対象空間)へ搬送する。
図3は、実施の形態1に係る室内ユニットおよびエア搬送ファンの配置の一例を示す図である。
図4は、図3における空調対象空間と非空調対象空間とを説明する図である。
図3に例示するように、室内200には、机201やOA機器等が配置されている空間、通路として利用する空間やキャビネット等を配置する空間等がある。
机201が配置されている領域は、在場する人が快適に感じるように空調を制御する必要がある。また、OA機器等は発熱源でもあるので適切な空調を行う必要がある。
一方、通路やキャビネット等が配置されている領域等は、人が滞在する時間が短いため、人が不快に感じない程度に空調を制御すれば良い。
このようなことから、室内200のうち、空調が必要な領域であるか否かは建物の構造やレイアウトに依存する。
本実施の形態1における制御装置100には、予め、空調が必要な領域である空調対象空間の情報と、空調が必要ではない非空調対象空間の情報と、室内ユニット20及びエア搬送ファン50の設置位置の情報とをフロア情報として記憶される。
例えば図4に示すように、机201が配置された領域を空調対象空間とし、通路202の領域を非空調対象空間とし、各領域の座標情報と、室内ユニット20及びエア搬送ファン50の設置位置の座標情報がフロア情報として記憶される。
冷房運転や暖房運転時には、制御装置100は、フロア情報に基づき、室内ユニット20に対する空調対象空間の方向を判断し、室内ユニット20の風向板等により送風方向が空調対象空間となるように設定する。これにより、図5(a)に示すように、室内ユニット20から室内に送風された空気が空調対象空間に到達して空調される。
一方、除霜運転時には、制御装置100は、エア搬送ファン50を駆動する。これにより、図5(b)に示すように、室内ユニット20から室内に送風された空気が非空調対象空間へ搬送され、空調対象空間の温度低下を抑制する。
なお、除霜運転時には、制御装置100は、フロア情報に基づき、室内ユニット20に対する非空調対象空間の方向と、エア搬送ファン50に対する室内ユニット20及び非空調対象空間の方向を判断し、エア搬送ファン50の風向板等により送風方向が非空調対象空間となるように設定するようにしても良い。
例えば図6(a)に示すように、室外に開口する壁面にエア搬送ファン50を設ける。そして、図6(b)に示すように、エア搬送ファン50を駆動することで、除霜運転時に室内ユニット20から室内に送風された空気を室外に搬送する。このような構成においても、空調対象空間の温度低下を抑制することができる。
例えば、室内ユニット20に、赤外線を左右の所定範囲で室内を広範囲に監視できる赤外線センサ(輻射センサ)を設ける。そして、例えば、基準温度を34℃とし、この基準温度を予め内部に記憶しておく。この状態で、赤外線センサは左右の所定の範囲(例えば150°)で室内を一定の速度で順次角度を変えながら温度が上記基準温度以上の場所をサーチして監視する。そして、予め定めた閾値より強い赤外線が検出されたら、制御装置100はその方角の位置に人が存在していると判断し、この方角を記憶する。そして人が存在する方向から所定の範囲を空調対象空間として設定し、室内のその他の領域を非空調対象空間として設定する。
そして、上述したように、除霜運転時にエア搬送ファン50を駆動し、その搬送方向を非空調対象空間に向けることで、室内ユニット20から室内に送風された空気を非空調対象空間に搬送する。
次に、除霜運転を開始する際の動作について説明する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る霜取り制御の開始手順を示すフローチャートである。
以下、図7の各ステップに基づき説明する。
STEP1では、制御装置100は、暖房運転における圧縮機1の運転時間が、所定時間tを経過したか否かを判断する。暖房運転の時間が所定時間tを経過した場合、STEP2へ進む。
一方、室内温度が目標温度以下であればSTEP4へ進む。
液冷媒配管30の温度が所定の値T℃より高い場合は、STEP2へ戻り上記動作を繰り返す。
一方、液冷媒配管30の温度が所定の値T℃以下の場合は、STEP3へ進み、上述した霜取り制御を実行する。すなわち、暖房運転の時間が所定時間tを経過し、液冷媒配管30の温度が所定の値T℃以下の場合には、室外熱交換器3に霜が付いていると判断して霜取り制御を開始する。
このため、室内温度が目標温度より高い場合、室内温度が多少低下しても目標温度より高ければ快適性は損なわれないため、液配管温度センサ15の温度が所定温度T℃以下となる前に、霜取り制御を実施する。
従来の制御では、液配管温度センサ15の温度が所定の値となるまで(霜が十分につくまで)霜取り制御を行わないため、霜が多く付着して霜取り時間が長くなるが、本実施の形態1の制御では、液配管温度センサ15の温度が所定温度T℃以下となる前に、霜取り制御を実施するので、室外熱交換器3に霜がついている時間が少なくなり、高い暖房能力を得ることができる。
次に、除霜運転時の室内機ファン8の風量の制御について説明する。
図8は、本発明の実施の形態1に係る霜取り制御の動作を示すフローチャートである。
以下、図8の各ステップに基づき説明する。
STEP11では、制御装置100は、圧縮機1の運転周波数を所定の運転周波数Fに設定する。また、制御装置100は、室内機ファン8を所定の回転数に設定する。
そして、室内温度が暖房運転における温度の目標値(目標温度)より高い場合には、室内温度と目標値との差が大きいほど、室内機ファン8の回転数を増速させて風量を増加させる。これにより、室内熱交換器7での室内空気からの採熱量を増やし、霜取り時間をさらに短くすることができる。
一方、室内温度が暖房運転における目標温度より低い場合には、室内機ファン8の回転数を減速させて風量を減少させて、室内温度の低下を抑制する。
STEP15では、制御装置100は、液冷媒配管30の温度を検知し、所定の温度以上であればSTEP16へ進み、四方弁2を切り替えて暖房運転に復帰して、霜取り制御を終了する。
一方、液冷媒配管30の温度が所定の温度以上でない場合は、STEP12へ戻り上記の動作を繰り返す。
このため、除霜運転中における室内熱交換器7の採熱量を増加することができ、除霜運転の時間を短縮することができる。よって、暖房運転が可能な時間を増加することができる。
また、除霜運転実行中における空調対象空間の温度低下を抑制でき、除霜運転時の快適性の低減を抑制することができる。
また、除霜運転実行中における空調対象空間の温度低下を抑制できるので、省エネルギー化を図ることができる。
また、室内温度が目標温度より高い場合に、室内空気の熱を霜取りに利用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
Claims (3)
- 室内のうちの空調対象空間を空調する空気調和機であって、
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機、前記圧縮機から吐出された冷媒の流路を切り替える流路切り替え手段、及び、冷媒と空気との間で熱交換する室外熱交換器が、少なくとも搭載された室外ユニットと、
冷媒を減圧する絞り装置、冷媒と空気との間で熱交換する室内熱交換器、及び、前記室内熱交換器により熱交換された空気を前記空調対象空間へ送風する室内機ファンが、少なくとも搭載された室内ユニットと、
前記室内の空気温度を検知する室内温度センサと、
暖房運転中に冷媒の流路を切り替えて、前記圧縮機からの吐出冷媒を前記室外熱交換器に流し、前記室外熱交換器に付着した霜を溶かす除霜運転を実行する制御装置と、
前記室内ユニットから前記室内に送風された空気を、前記室内のうち前記空調対象空間以外の空間又は室外へ搬送するエア搬送ファンと、
を備え、
前記制御装置は、
前記除霜運転実行中に、前記室内機ファン及び前記エア搬送ファンを駆動させ、
前記除霜運転実行中において、前記室内温度センサにより検出された室内温度が、前記暖房運転における温度の目標値より高い場合、
前記室内温度と前記目標値との差が大きいほど、前記室内機ファンの風量を増加させる
ことを特徴とする空気調和機。 - 前記制御装置は、
前記暖房運転の運転時間が所定時間を経過し、
前記室内温度センサにより検出された室内温度が、前記暖房運転における温度の目標値より高い場合、前記除霜運転を実行する
ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。 - 前記室内ユニットは、前記室内の温度を二次元的に検知する赤外線センサを有し、
前記制御装置は、
前記赤外線センサの検知結果に基づき、前記室内に存在する人を検知し、該人が存在する位置を含む所定範囲を前記空調対象空間として設定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
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