(実施例1)
図1は、本実施形態の印刷システムの構成を示す図である。印刷システムは、情報処理装置110と画像形成装置140とを備える。情報処理装置110は、画像形成装置140にネットワークを介して印刷指示を送信することができる。情報処理装置と本実施形態ではスマートフォンなどの携帯端末を例に説明するが、GPS機能、バーコード読み取り機能を有するタブレット端末やPCから登録する形態であっても良い。印刷システムでは、クライアントコンピュータとして情報処理装置110がアクセスポイント120と接続する。アクセスポイント120はLAN130に接続する。情報処理装置110は、画像形成装置140とアクセスポイント120、LAN130を介して接続し通信する。さらに、情報処理装置110は、画像形成装置140とHTTPプロトコルによって通信する。
情報処理装置110は、制御部111、操作部112、表示部113、カメラ部114を備える。制御部111は、操作部112と表示部113とカメラ部114と接続して各処理部を制御する。操作部112は、表示部113に表示された各種画面において、ユーザからの指示を受付ける。操作部112は、情報処理装置110がキーボードやテンキーなど物理媒体を有していれば、それらの物理媒体を介してユーザの指示を受付けることもできる。表示部113は、図5、図7、図9、図13を参照して後述する各種画面を表示する。カメラ部114は、撮影機能を有し、画像形成装置140のディスプレイに表示されたバーコートなどを撮影する。制御部111は、操作部112を介して入力されるユーザの指示に従い、HTTP通信を実行する一般的にブラウザと呼ばれるプログラムが起動して画像形成装置140とのHTTP通信を行う。
画像形成装置140は、制御部141、操作部142、プリンタ部143を備える。制御部141は、制御部141が備える各種プログラムを実行することで操作部142およびプリンタ部143を制御する。操作部142は、ユーザインターフェース(UI)であり、例えば印刷処理、スキャン処理、コピー処理など、各種処理に関するユーザからの指示を受付ける。プリンタ部143は、ユーザまたはユーザが操作する携帯端末などの情報処理装置を介して上述した各種処理を実行する。
次に、図2を用いて、情報処理装置110と画像形成装置140の制御部111、141のハードウェア構成について説明する。図2は、情報処理装置110と画像形成装置140のブロック図である。情報処理装置110の制御部111は、CPU221、RAM222、ROM223、HDD224、ネットワークI/F(ネットワークインターフェース)226を備える。また、制御部111は、GPS228、NFCI/F(NearFieldCommunicationインターフェース)229を備える。CPUは、Central Processing Unitの略称である。RAMは、Random Access Memoryの略称である。ROMは、Read Only Memoryの略称である。
ROMは、制御部111が操作部112、表示部113およびカメラ部114の動作を制御するための制御プログラムを記憶している。HDD224は、アクセスポイント120へ接続するためのプログラム、情報処理装置110がバーコード画像を解析するためのプログラムを記憶している。また、HDD224には自分の位置情報をGPSにより取得するプログラム、画像形成装置140とHTTP通信するためのHTTP通信プログラム、画像形成装置140と近距離無線通信するための近距離無線通信プログラムを記憶している。なお、図2中に示す装置構成は一例であり、図2の構成例に限定されるものではない。例えば、データやプログラムの格納先は、その特徴に応じてROM223、RAM222、HDD224のうちのいずれであってもよい。
CPU221は、ROM223に記憶された制御プログラムをRAM222に読み出し、解析、実行することで操作部112および表示部113の動作を制御する。また、CPU221は、HDD224に記憶されたアクセスポイント接続プログラムをRAMに読み出し、解析、実行することでアクセスポイント120への接続を実行する。また、CPU221は、HDD224に記憶されたバーコード画像解析プログラムをRAMに読み出し、解析、実行することでデータを復元する。さらに、CPU221は、HDD224に記憶されたHTTP通信プログラムをRAMに読み出し、解析、実行することで画像形成装置140とHTTP通信を実行する。加えて、CPU221は、HDD224に記憶された位置情報取得プログラムをRAMに読み出し、解析、実行することで自分の位置情報取得処理を実行する。
上述した各処理部は、システムバス227を介して接続されている。ネットワークI/F226は、アクセスポイント120経由でLAN130に接続しLAN130を介して画像形成装置140のネットワークI/Fと接続され、HTTP通信を行う。NFCI/F229は通信手段として機能し、画像形成装置140のNFCI/F213と接続され、近距離無線通信を行う。
画像形成装置140の制御部141は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、操作部I/F205、ネットワークI/F206、NFC I/F213、画像バスI/F208を備える。また、制御部141は、RIP209、デバイスI/210、プリンタ画像処理部211を備える。制御部141は、プリンタ部143と電気的に接続されており、一方ではLAN130を介して情報処理装置110などと接続されている。これにより画像データなどのファイルや画像形成装置情報の入出力が可能となっている。また、各処理部201〜206、208、213は、システムバス207を介して接続されている。画像バスI/F208は、画像バス212を介してRIP(Raster Image Processor)209、デバイスI/210、プリンタ画像処理部211に接続されている。
CPU201は、ROM203に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、制御部141内部で行われる各種処理についても統括的に制御する。RAM202は、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ画像データを一時記憶するためのメモリでもある。このRAM202は、記憶した内容を電源オフ後も保持しておく不揮発性SRAM及び電源オフ後には記憶した内容が消去されてしまうDRAMにより構成されている。ROM203は、装置のブートプログラムなどを格納している。HDD204は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納する。本実施形態では、HDD204は、バーコードを出力するプログラム、情報処理装置110から位置情報設定要求を受信して位置情報設定するプログラムを記憶している。また、HDD204は、mDNSのサービスディスカバリを受信した際に実行するプログラム、位置情報設定要求をNFC経由で受信して位置情報設定するプログラムを記憶している。CPU201は、これらのプログラムをRAM202へ読み出して、解析、実行することで各種処理を実行する。
操作部I/F205は、システムバス207と操作部142とを接続するためのインターフェース部である。操作部I/F205は、操作部142に表示するための画像データをシステムバス207から受け取り操作部142に出力すると共に、操作部142から入力された情報をシステムバス207へと出力する。ネットワークI/F206は、LAN130及びシステムバス207に接続し、情報の入出力を行う。また、ネットワークI/F206はLAN130を介して情報処理装置110のネットワークI/F226と接続可能であり、ネットワーク通信を行う。NFCI/F213は、情報処理装置110のNFCI/F229と接続し、近距離無線通信を行う。画像バスI/F208は、システムバス207と画像データを高速で転送する画像バス212とを接続するインターフェースであり、データ構造を変換するバスブリッジとして動作する。画像バス212は、画像データのやり取りをするための伝送路であり、PCIバスまたはIEEE1394で構成されている。
RIP209は、ネットワークI/F206から受信したPDL(Page Description Language)データをCPU201で変換して生成するDL(DisplayList)に基づきラスタデータを生成する。デバイスI/F210は、プリンタ部143と制御部141とを接続するインターフェースであり、画像データの同期系/非同期系の変換、および、不図示の緩衝メモリを用いて入出力データを一時的に保持する。プリンタ画像処理部211は、プリンタ部143へ出力する出力画像データに対して、色変換、フィルタ処理、解像度変換等の処理を行う。
次に図3を用いて、本実施例の画像形成装置140の操作部142におけるバーコード表示操作について説明する。図3の301、302、303、304は、画像形成装置140の操作部112に表示される各種画面である。ユーザが初期画面301においてシステム管理設定を選択するとシステム管理設定画面302に遷移する。システム管理設定画面302は、デバイスの設定全般を行うメニューへのトップ画面であり、その中に位置情報設定メニューも配置される。システム管理設定画面302において、ユーザが位置情報設定を選択すると、操作部142は位置情報設定画面303を表示する。このとき画像形成装置140の制御部141は、ランダムな有効期限付きアクセス許可情報を生成する。また、制御部141は、組み込みWebサーバとして機能するHTTP通信プログラムを実行することで位置情報を設定するための設定画面へと導くURLを生成する。制御部141は、アクセス情報であるURLに、アクセス許可情報を付加した情報を二次元バーコードとして生成する。すなわち、制御部141は、画像形成装置の位置情報を設定するための設定画面にアクセスするアクセス情報を生成する生成手段として機能する。
操作部142は、位置情報設定画面303に、二次元バーコードを表示する。図3の304は、クエリーストリングが付加された位置情報設定画面を示すURL304の一例を示す。ここでは、http://192.168.1.1/loc_setが画像形成装置140の組み込みWebサーバにアクセスするためのURLである。また、“?nft=281868ecf797”がアクセス許可情報を示すクエリーストリングである。なお、ここでは二次元バーコードを操作部142に表示する実施例を説明したが、画像形成装置140のプリンタ部143が二次元バーコード画像を印刷してもよい。なお、本実施形態では、初期画面301において、ユーザがシステム管理設定を選択することによりシステム管理設定画面302に遷移したが、これに限定されるものではない。管理者たるユーザだけがシステム管理設定を可能とする場合は、システム管理設定画面302に遷移する前に認証処理画面などが表示されてもよい。
次に図4を用いて、本実施例の画像形成装置140の操作部142がバーコードを表示するまでの処理を説明する。より具体的には、図3で説明したシステム管理設定画面302でユーザが位置情報設定を選択したときに画像形成装置140が実行する処理である。
S401において、ユーザがシステム管理設定画面302で位置情報設定を選択すると、画像形成装置140の制御部141は、ランダムな有効期限付きアクセス許可情報を生成する。S402において、制御部141は、生成したアクセス許可情報(?nft=281868ecf797)をクエリーストリングとして、位置情報設定画面を示すURLに付加した文字列を生成する。S403において、制御部141は、生成した文字列に基づいて、該文字列を表す二次元バーコード画像を生成する。S404において、制御部141は生成した二次元バーコード画像を操作部142に表示させる。S405において、制御部141は、一定時間が経過すると生成したアクセス許可情報を削除する。
ここでの一定時間とは、セキュリティ的な観点ではできるだけ短い時間が好ましいが、ユーザが情報処理装置110に表示された二次元バーコードを読み込み、位置情報設定画面を示すURLにアクセスする操作を行うことができる時間は必要である。通常の操作であれば、一例として5分程度が妥当な時間だと考えられる。従って、本実施形態では、位置情報設定画面303に二次元バーコードを表示している時間を一定時間とする実装でもよく、二次元バーコードの表示を削除した時点でアクセス許可情報を削除する実装とする。または二次元バーコードの撮影を終了したユーザがボタン選択などにより表示画面を閉じることによりアクセス許可情報を削除する実装としてもよい。当然のことながら、二次元バーコードの削除とアクセス許可情報の削除時間は同時でなくともよく、制御部141がアクセス許可情報だけを保持しておき、二次元バーコートを削除した後、一定時間経過後にアクセス許可情報を削除してもよい。
次に図5を用いて、本実施形態の情報処理装置110が、ユーザの操作により二次元バーコードを撮影して位置情報を設定するまでの画面の遷移を説明する。情報処理装置110の表示部113は、バーコード撮影画面501を表示する。ユーザは、カメラ部114を介して図3に示す位置情報設定画面303で説明した画像形成装置140の操作部142に表示された二次元バーコード画像、もしくは画像形成装置140のプリンタ部143にて印刷された二次元バーコード画像を撮影する。
情報処理装置110の制御部111が、カメラ部114が撮影したバーコードの解析に成功すると、表示部113がバーコード解析結果表示画面502にURL情報を表示し、ユーザに前記URLへのアクセス許可を促す。ユーザがURLを選択すると、情報処理装置110の制御部111は、ネットワークI/F226、206を介して画像形成装置140の制御部141にアクセスする。このとき、画像形成装置140の制御部141は、情報処理装置110から受信したアクセス許可クエリーストリングが有効であるかどうかを確認する。制御部141は、アクセス許可クエリーストリングが有効である場合は位置情報設定画面503とともに位置情報設定を行うJavaScript(登録商標)を、無効である場合は位置情報参照画面504を、情報処理装置110に送信する。
表示部113は、位置情報設定画面503に、位置情報設定参照と位置情報設定実行を行うキーを表示する。すなわち、表示部113は、画像形成装置の位置情報を設定するための設定画面を画像形成装置から受信し表示する表示手段として機能する。ユーザが位置情報設定参照キーを押下すると、制御部111のGPS228が情報処理装置110の位置情報を取得し、表示部113が位置情報参照画面506を表示する。すなわち、制御部111は、ユーザが画面を介して位置情報の設定を選択したことに応じて、情報処理装置の位置情報を取得する取得手段として機能する。ユーザが位置情報設定画面503で位置情報設定実行キーを押下すると、制御部111は送信手段として機能し、GPS228を介して位置情報を取得し、その位置情報を画像形成装置140に送信する。
より具体的には、ユーザが位置情報設定実行キーを押下すると、情報処理装置110の制御部111は、位置情報設定を行うJavaScript(登録商標)を実行する。JavaScript(登録商標)は、画像形成装置140の制御部141が位置情報設定画面503を情報処理装置110に送信したときに同時に送信したものである。このJavaScript(登録商標)には、情報処理装置110の位置情報をGeolocationAPIというAPIを使用して取得するスクリプトが含まれる。また、JavaScript(登録商標)には、APIを使用して取得した情報処理装置110の位置情報を画像形成装置140に返すスクリプトが含まれる。また、JavaScript(登録商標)には、ユーザが位置情報設定実行ボタンを押下した場合に位置情報を取得するスクリプトを実行するスクリプトが含まれてもよい。当然のことながらスクリプトはこれらに限定されるものではなく、任意のスクリプトが含まれてもよい。制御部141が、上述のJavaScript(登録商標)を実行することにより、ユーザ自身がGPSを使用して情報処理装置110の位置情報を取得して画像形成装置140に送信する手間が低減され、ユーザは簡易な方法で位置情報を設定することが可能となる。情報処理装置110が取得した位置情報を画像形成装置140に送信すると、画像形成装置140は受信した位置情報を画像形成装置の位置情報として設定し、設定結果を示す位置情報設定完了画面505を、情報処理装置110に応答する。
アクセス許可クエリーストリングが無効な場合には、表示部113は、デフォルトの画面である位置情報参照画面504を表示する。位置情報参照画面504では位置情報設定参照キーのみ表示され位置情報設定実行はできない。表示部113は、位置情報参照画面504に代えてアクセス許可情報が無効であるメッセージを含めた画面を表示してもよい。また、情報処理装置110の制御部111が、撮影されたバーコードの解析に失敗すると、バーコード解析失敗画面507が表示される。
次に図6を用いて、本実施形態の画像形成装置140が位置情報設定要求を受信して位置情報を設定する処理のフローについて説明する。より具体的には、図5で説明した位置情報設定画面503でユーザが位置情報設定実行キーを押下したときに画像形成装置140が実行する処理である。なお、図6を用いた処理の説明において、画像形成装置140が情報処理装置110に送信し、画像形成装置140に一定時間格納する“?nft=281868ecf797”をアクセス許可情報と呼ぶものとする。また、情報処理装置110が画像形成装置140に送信する“?nft=281868ecf797”をアクセス許可クエリーストリングと呼ぶものとする。また、位置情報設定の処理は、制御部141に格納された、組み込みWebサーバとして機能するプログラムをCPU221がRAMに読み出し、解析、実行することで実現される。
S601では、制御部141は、ユーザが位置情報設定実行キーを押下したことによりHTTPリクエストを受付けて、該HTTPリクエストを解析する。S602では、制御部141は、S601の解析の結果、HTTPリクエストにアクセス許可クエリーストリングが付加されているか判断し、付加されている場合はS603の処理を実行する。制御部141は、アクセス許可クエリーストリングが付加されていない場合はS608の処理を実行する。S603では、制御部141は、画像形成装置140に格納されているアクセス許可情報を読みだす。S604では、制御部141は、S603のアクセス許可情報の読みだし処理においてアクセス許可情報が有るかどうかを判断し、有る場合はS605の処理を実行する。アクセス許可情報がない場合はS608の処理を実行する。S605では、制御部141は、アクセス許可クエリーストリングとアクセス許可情報とを比較し、一致した場合はS607の処理を実行する。すなわち、制御部141は、情報処理装置がアクセス情報を用いて画像形成装置にアクセスした時に、アクセス情報に含まれるアクセス許可情報に基づいて、情報処理装置からのアクセスを許可するかを判断する判断手段として機能する。制御部141は、一致しない場合はS608の処理を実行する。S607では、制御部141は、位置情報設定画面503およびJavaScript(登録商標)を情報処理装置110に応答として送信する。すなわち、制御部141は、情報処理装置からのアクセスを許可すると判断された場合に、設定画面を前記情報処理装置に提供する提供手段として機能する。制御部141は、S602、S604、S608でNoと判断した場合、デフォルトの画面である位置情報参照画面504を情報処理装置110に応答する。
次に図7を用いて、図5で説明した情報処理装置110が二次元バーコードを撮影して位置情報設定するまでの操作フローの別の実施例を説明する。情報処理装置110の表示部113が表示したバーコード撮影画面701において、ユーザはカメラ部114を用いて図3に示す位置情報設定画面303で説明した画像形成装置140の操作部142に表示された二次元バーコード画像を撮影する。または、ユーザは、カメラ部114を用いて画像形成装置140のプリンタ部143にて印刷された二次元バーコード画像を撮影する。情報処理装置110の制御部111が、カメラ部114を介して撮影されたバーコードの解析に成功すると、表示部113はバーコード解析結果表示画面702にURL情報を表示し、ユーザにURLへのアクセス許可を要求する。
ユーザが、表示部113が表示したバーコード解析結果表示画面702でURL情報を押下すると、操作部112がアクセス許可を受付けて制御部111に渡す。そして、情報処理装置110の制御部111は、URLによって示される画像形成装置140の制御部141が提供する位置情報設定画面にアクセスする。このとき、情報処理装置110はGPS228により位置情報を取得し、その位置情報を画像形成装置140に送信する。
画像形成装置140の制御部141は、情報処理装置110から受信したアクセス許可クエリーストリングが有効であるかどうかを確認する。制御部141は、クエリーストリングが有効である場合は設定手段として機能し、同時に情報処理装置110から送信された位置情報を画像形成装置の位置情報として設定する。つまり、制御部141は、アクセス情報を用いたアクセスを通じて表示された設定画面を介し、位置情報の設定を選択したことに応じて情報処理装置の位置情報を取得した情報処理装置から、該位置情報を受信する受信手段として機能する。そして、制御部141は、設定結果を示す位置情報設定実行画面703を生成し、情報処理装置110に応答する。また、制御部141は、アクセス許可クエリーストリングが無効な場合には位置情報設定実行失敗画面704を、情報処理装置110に応答する。また、情報処理装置110の制御部111が、撮影されたバーコードの解析に失敗すると、バーコード解析失敗画面705を応答する。
なお、上述の処理では、情報処理装置110がURLにアクセスしたことに起因して画像形成装置140が図5の503に示す画面とともにJavaScript(登録商標)を送信した。しかしながら、必ずしも位置情報設定実行を促す画面を送信する必要はない。情報処理装置110が、URLにアクセスしたことに起因して画像形成装置140は画面を送らずにJavaScript(登録商標)を送信する。そして、画像形成装置140は、位置情報を取得した情報処理装置110から該位置情報を受付け、図5の505に示す位置情報設定完了画面を送信する構成としてもよい。これによりユーザはURLにアクセスするだけで画像形成装置140に位置情報を設定することができ、よりユーザビリティーが向上する。
実施例1の情報処理装置によれば、ユーザが二次元バーコードを情報処理装置110で読み込むことにより情報処理装置110の位置情報を取得し、取得した位置情報を画像形成装置140の位置情報として自動的に設定することが可能となる。上述の処理により、ベンダーが提供する画像形成装置にGPS機能を準備したりサーバを用意する必要がなく、コストパフォーマンスが向上する。また、ユーザは簡易な操作で画像形成装置の位置を画像形成装置に登録することが可能となり、ユーザビリティーも向上する。
(実施例2)
実施例2において、情報処理装置110が画像形成装置140の位置情報設定URLをMulticastDNS(以下mDNSと呼称)によって取得する構成について説明する。実施例2の目的としては、情報処理装置110が画像形成装置140の位置情報設定URLをバーコード画像を撮影することなく標準的なサービス検索プロトコルであるmDNSによって自動的に取得するという点である。
図8を用いて、本実施例の画像形成装置140がmDNSのサービスディスカバリを受信した際の処理のフローについて説明する。S801では、画像形成装置140の制御部141は、検索要求としてmDNSのサービスディスカバリを受信する。S802では、画像形成装置140の制御部141は、ランダムな有効期限付きアクセス許可情報を生成する。S803では、画像形成装置140の制御部141は、S802において生成したアクセス許可情報をクエリーストリングとして位置情報設定画面を示すURLに付加した文字列を生成する。S804では、画像形成装置140の制御部141は、S803では、生成した文字列をmDNSのadminurlキーに設定しmDNSレスポンスとして情報処理装置110に送信する。一定時間経過すると、S805では、画像形成装置140の制御部141は、生成したアクセス許可情報を削除する。mDNSのadminurlキーには通常画像形成装置の設定画面を示すURLがセットされる。
図9を用いて、本実施例の情報処理装置110がmDNSを用いて画像形成装置検索を行い位置情報設定するまでの処理フローを説明する。情報処理装置110の表示部113が表示したデバイス検索画面901において、ユーザは901に表示される実行キーを押下することで、操作部112を介して制御部111がデバイス検索を実行する。制御部111は、デバイス検索が完了すると、表示部113がデバイス検索画面902に検索されたデバイス一覧を表示する。ユーザが操作部112を介してデバイス一覧から所望のデバイスを選択すると、情報処理装置110は選択された画像形成装置140の制御部141が提供する位置情報設定画面903にアクセスする。なお、デバイス検索画面902は、「印刷ボタン」を押下した際にも表示されるプリンタ選択画面と表示形式は同一である。しかし、実施例2におけるデバイス検索画面は「画像形成装置に位置情報を設定するボタン」、または「画像形成装置の探索ボタン」を押下したことに応じて表示される画面を想定している。無論、「印刷ボタン」を押下することで後述する位置情報設定画面を表示しても良いが、ユーザの印刷機能利用時のユーザビリティーが低下する。好ましくは、印刷と位置情報設定とを切り分けることである。
本実施形態では、MF8080というデバイスが選択された例で説明している。このとき、画像形成装置140の制御部141は、情報処理装置110から受信したアクセス許可クエリーストリングが有効であるかどうかを確認する。制御部141は、アクセス許可クエリーストリングが有効である場合は位置情報設定画面903を、無効である場合は位置情報参照画面904を、情報処理装置110に応答する。表示部113は、位置情報設定画面903に位置情報設定参照と位置情報設定実行を行うキーを表示する。
ユーザが操作部112を介して位置情報設定参照キーを押下すると、位置情報参照画面906が、情報処理装置110に応答される。ユーザが位置情報設定実行キーを押下すると、制御部111はGPS228により位置情報を取得し、取得した位置情報を画像形成装置140に送信する。画像形成装置140は、受信した位置情報を画像形成装置の位置情報として設定し設定結果を示す位置情報設定実行画面905を、情報処理装置110に応答する。表示部113は、アクセス許可情報が無効な場合に表示される位置情報参照画面904では位置情報設定参照キーのみ表示し、ユーザは位置情報設定の実行ができない。なお、実施例2では位置情報設定画面としたがこの形態に限られない。例えば、画像形成装置の状態確認、および/または画像形成装置に投入されたジョブを確認するためのリモートUIの項目の1つとして位置情報設定を加えても良い。その場合に画像形成装置から送られるURLはリモートUIのURLとなる。また、画像形成装置が提供するドライバレスプリントサービス専用のUIの項目の1つとして位置情報設定を加えても良い。このドライバレスプリントサービスとは、情報処理装置と画像形成装置とが無線通信を行い、画像形成装置を制御するためのドライバがインストーされていない情報処理装置が画像形成装置に印刷データを送信することで印刷するサービスである。そして、ドライバレスプリントサービス専用のUIとは、そのサービスを利用するために必要な設定を行う他、ドライバレスプリントサービスに関する情報を確認するためのUIである。
図10を用いて、本実施例の情報処理装置110がmDNSを用いて画像形成装置検索を行い、画像形成装置140の位置情報設定画面にアクセスするまでの処理フローを説明する。S1001では、情報処理装置110の制御部111は、mDNSのサービスディスカバリをマルチキャストのTTL設定を1に設定して送信する。TTL設定を1にしたマルチキャストは到達範囲がローカルネットワークに限定されるため、検索されるデバイスが情報処理装置110と物理的に近い場所にあると推測することができる。
S1002で、制御部111は、mDNSのサービスディスカバリの送信を一定時間繰り返す。制御部111は、S1003においてmDNSのサービスレスポンスを受信する。その場合、S1004においてデバイス検索結果リストにデバイス名とadminurlキーの値を追加する。制御部111は、S1003とS1004の処理を一定時間繰り返す。一定時間を経過すると、S1006では、制御部111は、画像形成装置が一台以上検索されたかどうか判断する。画像形成装置140が一台以上検索された場合、S1007では、制御部111は、検索されたデバイス名を表示部113に表示する。S1007では、表示されたデバイス一覧から所望の画像形成装置140をユーザが選択すると、S1008では、制御部111は、ユーザの選択したデバイス名に対応したadminurlにブラウザでアクセスする。S1006において画像形成装置が一台以上検索されなかった場合、S1009において情報処理装置110の制御部111はデバイスが検索されなかったことを示すメッセージを表示部113に表示する。
図11を用いて、本実施形態の情報処理装置110がmDNSを用いてデバイス検索を行った結果を管理しているデバイス検索結果リストを説明する。この例では、MF8080(1101)、iRC3200(1102)、LBP5910(1103)が検索されたことを示す。それぞれの画像形成装置がmDNSのレスポンスとして応答したadminurlの値も、本リストにて管理されている。実施例2における以降の処理は実施例1の図6以降の処理と同様である。
(実施例3)
実施例3において、情報処理装置110が画像形成装置140の位置情報をNFCによって通知、設定する構成について説明する。実施例2の目的としては、画像形成装置140が位置情報を情報処理装置110からNFCによって取得することにより、位置情報を自動的にかつより正確に取得するという点である。NFCは十数センチの近距離無線通信である。従って、NFCで接続しているデバイス同士は、物理的に近い距離にあることが保障される。
図12を用いて、本実施例の画像形成装置140の操作部142における位置情報設定操作について説明する。システム管理設定画面1201において、ユーザは位置情報設定を選択すると、操作部142の画面は位置情報設定画面1202に遷移する。このとき画像形成装置140の制御部141は、NFCインターフェース213をデータ受信待ち状態にする。ユーザが画像形成装置140のNFCリーダーに情報処理装置110をタッチさせると、情報処理装置110のNFCインターフェース229が情報処理装置110の位置情報をNFC経由で画像形成装置140に送信する。画像形成装置140は位置情報を受信すると、送信された位置情報を画像形成装置140の位置情報として設定し、位置情報設定画面1203を操作部142に表示する。画像形成装置140が一定時間内に位置情報を受信しない場合、位置情報設定失敗画面1204を操作部142に表示する。
次に図13を用いて、本実施例の情報処理装置110が、情報処理装置110が画像形成装置140の位置情報をNFCによって通知、設定するまでの操作フローを説明する。
まず、情報処理装置110の表示部113が、画像形成装置の位置情報設定画面1301を表示すると、情報処理装置110のNFCインターフェース229はNFCを用いて位置情報送信待ち状態になる。ユーザが画像形成装置140のNFCリーダーに情報処理装置110をタッチさせると、情報処理装置110のNFCインターフェース229が情報処理装置110の位置情報をNFC経由で画像形成装置140に送信する。情報処理装置110は、NFCを利用した送信が正常に完了すると、位置情報設定画面1302を表示部113に表示する。情報処理装置110はNFCを利用した送信に失敗すると、位置情報設定失敗画面1303を表示部113に表示する。
次に図14を用いて、本実施例の画像形成装置140が位置情報設定要求をNFC経由で受信して位置情報を設定する処理フローについて説明する。より具体的には、図13で説明した位置情報設定画面1301で、ユーザが画像形成装置140のNFCリーダーに情報処理装置110をタッチさせたときの画像形成装置140が実行する処理フである。
S1401では、NFCインターフェース213は、一定時間NFCデータの受信待ちを行う。画像形成装置140の制御部141は、NFCデータを受信または一定時間経過後、S1402で、NFCデータを受信したか否かを判断する。制御部141は、NFCデータ受信したと判断した場合、S1403では、受信したNFCデータから緯度経度情報を読みだす。S1404では、制御部141が読みだした緯度経度情報を画像形成装置140の位置情報として設定する。S1405では、制御部141は、操作部142に位置情報設定画面1302を表示する。一方、S1402でNFCデータを受信しなかったと判断した場合、S1406では、制御部141は、操作部142に位置情報設定失敗画面1303を表示する。なお、実施例3では近距離無線通信としてNFCを例に説明したが、これに限定されるものではなく、Bluetooth(登録商標)、TransferJetなど、任意の近距離無線通信が使用されてよい。
実施例1,2,3で説明した情報処理装置によれば、画像形成装置の位置情報をユーザは容易に画像形成装置に設定することが可能となる。画像形成装置に位置情報が設定されると、ユーザがmDNSなどを用いてネットワーク上の画像形成装置を検索した際に、画像形成装置の物理的な場所を知ることができる。これにより、例えば情報処理装置が地図上に画像形成装置を表示する機能を備えていれば、該地図上に検索された画像形成装置を表示するシステムが可能となり、利便性の高い印刷システムを提供することが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そしてそのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。