<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2及び図3に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図1に示すように、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、図2に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。図4は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
遊技領域の中央位置を含むようにして可変表示ユニット36が配置されており、さらに遊技領域の横方向の中央ライン上において可変表示ユニット36、上作動口33、下作動口34及び可変入賞装置32がこの順序で下方に向けて並ぶように配置されている。また、スルーゲート35は、可変表示ユニット36の左側に1個設けられているとともに、右側に1個設けられている。また、一般入賞口31は、上作動口33及び下作動口34の高さ位置において、これら上作動口33及び下作動口34の左方に2個設けられているとともに、右方に2個設けられている。
ちなみに、一般入賞口31、上作動口33及び下作動口34のそれぞれは、複数の遊技球(金属球)が同時に入球することを阻止しながら、ある程度の入球頻度を確保するために、遊技球の直径よりも若干大きい開口面積を有している。一般入賞口31について具体的には、その入球入口は、四角形状、具体的には正方形状に形成されているが、その一辺の寸法は遊技球の直径11.0mmよりも大きい13.0mmに設定されている。なお、当該開口を長方形状としてもよく、この場合、短辺部の寸法を遊技球の直径よりも若干大きい寸法、例えば12.0mmや13.0mmとするとよい。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された入賞検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口33への入球が発生した場合及び下作動口34への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口33に係る賞球個数よりも下作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口31に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよく、一般入賞口31に係る賞球個数が最も多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した際にそのまま遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域を再度流下する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された図示しない電動役物駆動部に連結されており、当該電動役物駆動部により駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放状態となることで下作動口34への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口34自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり当選といった開閉実行モード(特別遊技状態)への移行当選となった際に、遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置32の開放態様として具体的には、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される。
メイン表示部43では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部43にて明示される。そして、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部43は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられているとともに、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43及び図柄表示装置41にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、メイン表示部43及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム42の右上部分には、役物用表示部44に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45,46の機能が図柄表示装置41の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤24には、内レール部48と外レール部49とが取り付けられており、これら内レール部48と外レール部49とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構51から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。なお、内レール部48及び外レール部49は遊技領域を区画する機能も有している。
遊技球発射機構51は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、誘導レールに向けて延びる発射レール52と、後述する上皿61aに貯留されている遊技球を発射レール52上に供給する球送り装置53と、発射レール52上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド54と、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置55が操作されることにより、球送り装置53が駆動制御されて1個の遊技球が発射レール52上の球待機位置に配置されるとともに、ソレノイド54が駆動制御されて、発射レール52上に配置された遊技球が発射される。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部56が形成されている。窓部56は、略楕円形状をなし、窓パネル57が嵌め込まれている。窓パネル57は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル57を通じて遊技領域を視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部56の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部58aが窓部56の上方に設けられている。また、表示ランプ部58aの左右両側であって前扉枠14の上側の隅角部分には左右一対のエラーランプ部58bが設けられている。また、エラーランプ部58bに隣接させて、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部59が設けられている。
前扉枠14における窓部56の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部61と下側膨出部62とが上下に並設されている。上側膨出部61内側には上方に開口した上皿61aが設けられており、下側膨出部62内側には同じく上方に開口した下皿62aが設けられている。
上皿61aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導くための機能を有する。この場合、前扉枠14には上皿61aの出口から連続し、内枠13の球送り装置53へと延びる図示しない発射誘導用通路が形成されているが、当該発射誘導用通路の出口部分には、図2に示すように、シャッタ63が設けられている。当該シャッタ63は、前扉枠14を閉鎖状態とした場合には内枠13に形成された図示しない押圧部により押圧されて開放位置に配置され、球送り装置53への遊技球の流入を可能とする。一方、前扉枠14を開放状態とした場合には、上記押圧部による押圧が解除されるため、シャッタ63が閉鎖位置に配置され、上皿61aからの遊技球の流出が阻止される。下皿62aは、上皿61a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71と、音声やランプ表示及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声発光制御装置72と、が搭載されている。
なお、主制御装置71の基板ボックス71aに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
ここで、遊技盤24の背面であって、主制御装置71が設置された領域には集合板81が設けられている。当該集合板81の構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、集合板81の構成を説明するための遊技盤24の背面図であって、主制御装置71を取り外した状態を示す。
図5に示すように、集合板81は、遊技盤24の背面において可変表示ユニット36の下方に設けられている。集合板81には、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33,34等の各種入賞口に入賞して遊技盤24の背面に導かれた遊技球を、裏パックユニット15に設けられた後述する排出通路盤75bへと誘導するための回収通路82が形成されている。
回収通路82は、可変入賞装置32に連通させて設けられた可変入賞用の回収通路82aと、上作動口33に連通させて設けられた上作動用の回収通路82bと、下作動口34に連通させて設けられた下作動用の回収通路82cと、4個設けられた一般入賞口31のうち、2個の一般入賞口31のそれぞれに連通させて設けられた第1集合回収通路83と、残りの2個の一般入賞口31のそれぞれに連通させて設けられた第2集合回収通路84と、を備えている。そして、これら各回収通路82a〜84は、いずれも集合板81の下部に設けられた集約領域82dに連通されており、当該集約領域82dから上記排出通路盤75bに排出される。なお、アウト口37も同様に排出通路盤75bに通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口37を介して排出通路盤75bへ排出される。
上記各回収通路82a〜84には、対応する入賞口に遊技球が入賞したことを検知するための入賞検知センサ85a〜87が設けられている。具体的には、可変入賞用の回収通路82aの途中位置に設けられた可変入賞用の入賞検知センサ85aと、上作動用の回収通路82bの途中位置に設けられた上作動用の入賞検知センサ85bと、下作動用の回収通路82cの途中位置に設けられた下作動用の入賞検知センサ85cと、第1集合回収通路83に設けられた第1集合用の入賞検知センサ86と、第2集合回収通路84の途中位置に設けられた第2集合用の入賞検知センサ87と、を備えている。これら各入賞検知センサ85a〜87としては、対応する通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁界(磁場)の変化を検知する磁気センサ(近接センサ)が採用されている。
各入賞検知センサ85a〜87のうち、可変入賞用の入賞検知センサ85aと、上作動用の入賞検知センサ85bと、下作動用の入賞検知センサ85cとは、それぞれ対応する入賞口が1個となっている。その一方、第1集合用の入賞検知センサ86は、検知の対象となる2個の一般入賞口31のうち、一方の一般入賞口31から延びる通路領域と、他方の一般入賞口31から延びる通路領域と、が集合する第1集合通路領域88に設けられている。同様に、第2集合用の入賞検知センサ87は、検知の対象となる2個の一般入賞口31のうち、一方の一般入賞口31から延びる通路領域と、他方の一般入賞口31から延びる通路領域と、が集合する第2集合通路領域89に設けられている。
一般入賞口31は、入賞の発生が内部抽選の契機とはならないが、所定個数(具体的には10個)の遊技球の払い出しが実行される契機となる入賞口である。この場合に、各一般入賞口31は、入賞に際して払い出される遊技球の数が同一となっているため、上記のように集合通路領域88,89に対して入賞検知センサ86,87を設けたとしても入賞の取り扱いに際して問題が生じることはなく、さらには部材点数の削減や、省スペース化が図られる。
主制御装置71や音声発光制御装置72を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、図3に示すように、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック73を備えており、当該裏パック73に対して、払出機構部74及び制御装置集合ユニット75が取り付けられている。
払出機構部74は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク76と、当該タンク76に貯留された遊技球を払い出すための払出装置77と、を備えている。払出装置77より払い出された遊技球は、当該払出装置77の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿61a又は下皿62aに排出される。なお、払出機構部74には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット75は、払出装置77を制御する機能を有する払出制御装置78と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置55の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置79と、を備えている。これら払出制御装置78と電源及び発射制御装置79とは、払出制御装置78がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
制御装置集合ユニット75において電源及び発射制御装置79が搭載されることとなる搭載部75aには、排出通路盤75bが形成されている。既に説明したとおり、遊技盤24の背面に設けられた回収通路82a〜84にて回収された遊技球は、当該排出通路盤75bに導出されて、当該排出通路盤75bに導かれることで最終的に遊技ホールの球送り機構に排出される。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。なお、図6では、電源及び発射制御装置79から主制御装置71及び払出制御装置78への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)96と、を具備している。主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、ROM93及びRWM94が内蔵されている。
ROM93は、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。RWM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、MPU92又は主制御基板91には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側及び出力側には、各種制御装置が接続されているとともに、各種センサ、各種駆動部及び各種表示部が接続されている。
MPU92の入力側には、遊技領域の一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34に対して設けられた入賞検知センサ85a〜87が電気配線を介して電気的に接続されている。なお、図示は省略するが、スルーゲート35に対して設けられた入賞検知センサも電気的に接続されている。
MPU92では、各入賞検知センサ85a〜87から信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)が行われる。この場合、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33又は下作動口34への入賞を特定した場合には、各入賞対象に対応した遊技球の払い出しが実行されるようにするための処理を実行する。また、上作動口33又は下作動口34への入賞を特定した場合には、所定の更新タイミングとなる度に数値情報の更新が行われる各種カウンタから数値情報を取得して保留情報として記憶するとともに、保留情報が記憶されている場合には、可変入賞装置32が複数回に亘って開閉される開閉実行モードに移行させるか否かの当否判定や当該開閉実行モード後の遊技状態を決定するための振分判定を行う。そして、それら当否判定や振分判定の結果に基づいて、遊技を進行させる。
MPU92の出力側には、可変入賞装置32を開閉動作させる可変入賞駆動部32aと、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、が電気配線を介して電気的に接続されている。また、MPU92の出力側には、メイン表示部43と、役物用表示部44と、が電気配線を介して電気的に接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部32a,34bの駆動制御を実行するとともに各種表示部43,44の表示制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置32が開閉されるように、MPU92において可変入賞駆動部32aの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるようにMPU92において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92においてメイン表示部43の表示制御が実行される。また、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において役物用表示部44の表示制御が実行される。
払出制御装置78は、払出装置77を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板101を具備している。払出制御基板101には、MPU102が搭載されている。MPU102には、ROM103及びRWM104が内蔵されている。なお、以下の説明では、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94と区別するために、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94を主側MPU92、主側ROM93及び主側RWM94と称し、払出制御装置78に設けられたMPU102、ROM103及びRWM104を払出側MPU102、払出側ROM103及び払出側RWM104と称する。
払出側ROM103は、払出側MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。払出側RWM104は、払出側ROM103内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出側MPU102又は払出制御基板101には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
払出側MPU102は払出装置77と電気的に接続されている。当該払出装置77には、タンク76から払出装置77に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体などの球止め部材を駆動する払出モータ77aが設けられているとともに、上記下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ77bが設けられている。払出側MPU102の出力側には払出モータ77aが電気配線を介して電気的に接続されているとともに、払出側MPU102の入力側には払出検知センサ77bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU102では、払出制御基板101に設けられたドライバ回路を通じて払出モータ77aに駆動信号を供給することで遊技球の払出を実行させるとともに、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて払出が完了した遊技球の個数を把握する。
払出側MPU102は、主側MPU92との間で通信を行うことに基づき、遊技球の払出を制御する。具体的には、主側MPU92では入賞検知センサ85a〜87の検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU102に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信する。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報及び賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。当該賞球コマンドを受信することで、払出側MPU102は、その賞球コマンドにより指示された個数の遊技球が払い出されるように払出モータ77aを駆動制御する。そして、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて、上記指示に係る個数の遊技球の払い出しが完了したと判断した際には、払出モータ77aの駆動制御を停止する。
電源及び発射制御装置79は電源及び発射制御基板111を備えており、当該電源及び発射制御基板111には、主制御装置71及び払出制御装置78を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路112が設けられている。電源回路112には、電入時用電源部113と、電断時用電源部114とが設けられている。
電入時用電源部113は、例えば遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置71や払出制御装置78等の各々に必要な動作電圧を生成するとともに、その生成した動作電圧を主制御装置71や払出制御装置78等に対して供給する。
電入時用電源部113と主側MPU92との電力供給経路の途中位置には停電監視基板96が設けられている。停電監視基板96は、電入時用電源部113から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判断し、主側MPU92に対する停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。
電断時用電源部114はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部113から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部114から放電され主側RWM94及び払出側RWM104に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、かかる状況であっても、電断時用電源部114から記憶保持用電力が供給されている間は主側RWM94及び払出側RWM104に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
電源及び発射制御基板111には、電源回路112以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路115が設けられている。発射制御回路115には、条件成立の送信回路116と、発射許可の受信回路117と、発射用IC118と、が設けられている。
条件成立の送信回路116は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU92に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路115は、発射操作装置55の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ55aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される球止めスイッチ55bと、が電気的に接続されている。
条件成立の送信回路116は、タッチセンサ55aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、球止めスイッチ55bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信している場合に、主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。
発射許可の受信回路117は、条件成立の送信回路116から主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU92から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信するとともに、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC118に継続して供給する機能を有している。また、主側MPU92は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始するとともにHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC118は、発射許可の受信回路117からHIレベルの発射許可信号又はそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構51のソレノイド54及び球送り装置53のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。この場合、発射用IC118は、パルス信号として各駆動信号を出力するとともに、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール52に1個の遊技球が供給された後に、当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置53の方がソレノイド54よりも早く設定されている。
なお、発射操作装置55には上記のとおりハンドル部が設けられており、当該ハンドル部の操作量が多いほどソレノイド54による遊技球の発射強度が強くなる。この場合、発射操作装置55にはハンドル部の操作量を検知するための操作量検知手段として可変抵抗器が設けられており、発射用IC118では当該可変抵抗器から入力する電圧を通じてソレノイド54に供給する駆動信号の電圧を調整して発射強度を調整する。なお、当該調整機能が発射用IC118に設けられていることは必須ではなく、発射用IC118とソレノイド54との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
音声発光制御装置72は、主側MPU92から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部58a、エラーランプ部58b及びスピーカ部59を駆動制御するとともに、表示制御装置121にコマンドを送信する。表示制御装置121は、音声発光制御装置72から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行って、図柄表示装置41における画像の表示を制御する。
<各集合回収通路83,84の通路構成について>
次に、各集合回収通路83,84の通路構成について説明する。なお、第1集合回収通路83と第2集合回収通路84との通路構成は同一であるため、第1集合回収通路83について具体的に説明する。また、説明の便宜上、第1集合回収通路83を集合回収通路83と言い、第1集合用の入賞検知センサ86を入賞検知センサ86と言い、第1集合通路領域88を集合通路領域88と言う。
図7は、従来の集合回収通路301の問題点を説明するための説明図であり、図7(a)は従来の集合回収通路301における集合通路領域302を示し、図7(b)は従来の集合回収通路301において想定される不正の内容を説明するためのタイミングチャートである。
図7(a)に示すように、集合回収通路301の集合通路領域302は、1個の遊技球の通過は可能とするが、同一の位置を複数の遊技球が並んだ状態で通過することがないように、その通路断面の大きさが設定されている。具体的には、集合通路領域302は通路断面が正方形となるように形成されており、一辺の長さ寸法は、遊技球の直径11.0mmよりも大きい13.0mmに設定されている。
集合通路領域302の途中位置には、当該集合通路領域302を通過する遊技球を検知する入賞検知センサ303が設けられている。入賞検知センサ303は、磁気検知タイプの近接センサにて構成されており、遊技球の通過を検知するための入賞側検知部304を備えている。入賞側検知部304には、入賞検知センサ303の厚み方向に貫通した入賞側貫通孔305が形成されている。入賞側貫通孔305は、その軸線が集合通路領域302と同一軸線上となるように配置されているが、入賞側貫通孔305の直径は、それよりも上流側の通路幅に比べて小さい11.5mmとなっている。これは入賞側貫通孔305よりも上流側では遊技球の流れを良好なものとしながら、入賞側貫通孔305内において遊技球が暴れて1個の遊技球の通過を複数の遊技球の通過として誤検知する、所謂チャタリングの発生を防止するための工夫である。
但し、上記構成においては集合通路領域302の通路区画面と入賞側貫通孔305との間に段差が生じることとなる。そうすると、一般入賞口への入賞を可能としながら入賞側貫通孔305の通過を不可とするような直径、具体的には正規の遊技球B1の直径11.0mmよりも大きい直径12.0mmの不正球B2を利用した不正が行われてしまうことが想定される。
当該不正行為について詳細には、先ず不正球B2を、遊技球発射機構を通じて遊技領域に向けて発射させる。この場合、遊技領域内にセルなどを利用した不正用治具を挿入しておき、遊技領域内を流下する不正球B2をその不正用治具により捕らえて、その捕らえた不正球B2を一般入賞口に入賞させる。そうすると、当該不正球B2は、入賞側貫通孔305の周縁部の段差に上流側から乗り上げ、さらにその状態で停止する。この状態では、入賞検知センサ303にて遊技球が検知され続けることとなる。
例えば、図7(b)に示すように、t1のタイミングで不正球B2の停留が開始される。この際、入賞検知センサ303からの信号出力は、非検知対応信号であるLOWレベル信号の出力状態から、検知対応信号であるHIレベル信号の出力状態に変更される。また、t1のタイミングでは、主制御装置にて一般入賞口への遊技球の入賞が1回発生したと把握され、所定個数の遊技球を払い出させるための処理が実行される。
さらにまた、上記のように不正球B2を停留させた状態においてパチンコ機前方から不正な磁界(磁場)を入賞検知センサ303に対して生じさせるように、不正な電波を出力する。例えば、図7(b)に示すように、t2〜t3の期間、t4〜t5の期間、及びt6〜t7の期間に亘って不正な電波を出力する。そうすると、それぞれの期間にて入賞検知センサ303からの信号出力状態が非検知対応信号の出力状態となり、各電波の出力停止に伴い非検知対応信号から検知対応信号への切り換わりが発生することに伴って、それぞれのタイミングにて、主制御装置では所定個数の遊技球を払い出させるための処理が実行される。つまり、不正球B2を利用することで、所定個数の遊技球の払い出しを繰り返させる不正行為が想定される。
なお、上記のように所定個数の遊技球の払い出しを繰り返させる不正行為としては、上記のもの以外にも、不正球B2を停留させた後に、針金などを集合通路領域302に挿入して不正球B2を通路方向に変位させる不正行為も考えられる。
これに対して、本パチンコ機10では、上記不正行為を行いづらくするための構成を備えている。以下、当該構成について図8を参照しながら詳細に説明する。
図8(a)は集合回収通路83における集合通路領域88の一部を拡大して示す正面図であり、図8(b1)は集合通路領域88の縦断面図であり、図8(b2)は図8(b1)のA―A線断面図であり、図8(b3)は入賞検知センサ86の平面図である。
集合通路領域88は、図8(b1)に示すように、縦方向、具体的には鉛直方向に延びており、通路方向に対して直交する方向の断面が四角形、具体的には正方形となるように形成されている。集合通路領域88の途中位置に入賞検知センサ86が設けられている。
入賞検知センサ86は、既に説明したとおり磁気検知タイプの近接センサにて構成されており、図8(b3)に示すように、厚み方向に貫通するようにセンサ側貫通孔133が形成された箱状のセンサハウジング132を備えている。センサ側貫通孔133は、貫通方向に対して直交する方向の断面が円形状となるように形成されている。入賞検知センサ86は、集合通路領域88の軸線に対してセンサ側貫通孔133の軸線が同一直線上となるようにして、センサ設置部131に設置されており、センサ側貫通孔133が集合通路領域88の一部を構成している。
入賞検知センサ86は、不正球B2を積極的に受け止めるとともに、その不正球B2を利用した遊技球B1の誤検知を抑制しながら当該不正球B2の存在を検知可能な構成となっている。以下に、図9も合わせて参照しながら、入賞検知センサ86の構成を詳細に説明する。
図9(a)は集合通路領域88に設けられた入賞検知センサ86の構成を説明するための縦断面図であり、図9(b)は入賞検知センサ86にて遊技球が検知される場合の信号出力の様子を説明するためのタイミングチャートである。
センサハウジング132には、図9(a)に示すように、センサ側貫通孔133の外周側に沿うようにして検知コイル134a,135aが内蔵されており、さらには検知コイル134a,135aの周囲を覆うようにしてコア134b,135bが内蔵されている。コア134b,135bは、フェライトなどにより形成されており、検知コイル134a,135aの高周波特性を向上させるとともに、磁束を所定方向に集中させる機能を有する。また、センサハウジング132には、検知コイル134a,135aと電気的に接続された発振用コンデンサ、発振回路、検波回路、コンパレータ回路、出力回路及び信号線接続用のコネクタ136aを有するセンサ基板136が内蔵されている。
センサ側貫通孔133は、図8(b1)に示すように、その全体に亘って同一方向に延びるように形成されているとともに、その全体に亘って孔の直径が同一又は略同一となっている。当該孔の直径Rは、遊技球の直径11.0mmよりも若干大きい11.5mmとなっている。
但し、これに限定されることはなく、センサ側貫通孔133の直径は、球詰まりを生じさせずに且つチャタリングの発生を抑制可能であれば任意であり、例えば遊技球の直径と同一の11.0mmであってもよい。また、センサ側貫通孔133の断面は円形状に限定されることはなく多角形状であってもよく、この場合、当該断面が遊技球において中心を通る断面の全体を含む大きさであればよい。また、センサハウジング132の上面においてセンサ側貫通孔133の周縁部に、当該センサ側貫通孔133に向けて下り傾斜したテーパ面が形成されている構成としてもよい。
センサ側貫通孔133の直径(すなわち通路幅)は、それよりも上流側の通路幅よりも狭くなっている。具体的には、集合通路領域88においてセンサ側貫通孔133よりも上流側の上流領域88aは、図8(b2)に示すように、その通路幅X1が、センサ側貫通孔133の直径Rよりも大きく設定されており、具体的には一般入賞口31の開口幅と同一又は略同一の13.0mmとなっている。
上記構成であることにより、集合通路領域88内に不正球B2が入り込んだ場合には、図9(a)に示すように、当該不正球B2は、センサ側貫通孔133における上流側の開口部の周縁に対して上流側から当接し、それ以上の侵入が防止される。
ここで、入賞検知センサ86には、軸線方向に複数の検知部が存在するように、検知コイル134a,135aが複数設けられている。具体的には、検知部が2個存在するように、検知コイル134a,135aは2個設けられている。また、各検知コイル134a,135aに1対1で対応させてコア134b,135bが複数(具体的には2個)設けられている。つまり、第1検知コイル134a及び第1コア134bの組合せにより第1検知部134が構成されており、第2検知コイル135a及び第2コア135bの組合せにより第2検知部135が構成されている。
以下、一方の検知コイル134aを第1検知コイル134aと言うとともにそれに対応するコア134bを第1コア134bと言い、さらに他方の検知コイル135aを第2検知コイル135aと言うとともにそれに対応するコア135bを第2コア135bと言う。なお、第1コア134b及び第2コア135bはいずれも、センサハウジング132の内部に設けられており、センサ側貫通孔133側などに露出しておらず、遊技球B1などとの接触が防止されている。
各検知コイル134a,135aのうち、第1検知コイル134aは、センサ側貫通孔133における上記上流側の開口部側に偏倚させて設けられているとともに、第2検知コイル135aは、センサ側貫通孔133における下流側の開口部側に偏倚させて設けられている。また、第1コア134bは、第1検知コイル134aが設けられた位置(第1検知コイル134aにおける軸線方向の下流側端部又はそれよりも上流側の位置)よりも上流側が第1検知コイル134aの検知範囲(以下、第1検知範囲DA1と言う)となるように形成されている。また、第2コア135bは、第2検知コイル135aが設けられた位置(第2検知コイル135aにおける軸線方向の上流側端部又はそれよりも下流側の位置)よりも下流側が第2検知コイル135aの検知範囲(以下、第2検知範囲DA2と言う)となるように形成されている。
入賞検知センサ86は、第1検知範囲DA1に遊技球B1が存在しているか否かの信号と、第2検知範囲DA2に遊技球B1が存在しているか否かの信号とを、それぞれ個別に主制御装置71に出力可能となっている。
詳細には、入賞検知センサ86は、第1検知部用信号として、第1検知範囲DA1に遊技球B1が存在していない状況では非検知対応信号であるHIレベル信号を出力するとともに、第1検知範囲DA1に遊技球B1が存在している状況では検知対応信号であるLOWレベル信号を出力する。但し、これに限定されることはなく、第1検知範囲DA1に遊技球B1が存在していない状況では非検知対応信号であるLOWレベル信号を出力するとともに、第1検知範囲DA1に遊技球が存在している状況では検知対応信号であるHIレベル信号を出力する構成としてもよい。
また、入賞検知センサ86は、第2検知部用信号として、第2検知範囲DA2に遊技球B1が存在していない状況では非検知対応信号であるHIレベル信号を出力するとともに、第2検知範囲DA2に遊技球B1が存在している状況では検知対応信号であるLOWレベル信号を出力する。但し、これに限定されることはなく、第2検知範囲DA2に遊技球B1が存在していない状況では非検知対応信号であるLOWレベル信号を出力するとともに、第2検知範囲DA2に遊技球が存在している状況では検知対応信号であるHIレベル信号を出力する構成としてもよい。
なお、第1検知範囲DA1と第2検知範囲DA2とで遊技球B1の有無に対するHIレベル及びLOWレベルの出力関係が同一である構成に限定されることはなく、逆の出力関係であってもよい。
第1検知コイル134a及び第2検知コイル135aは、軸線方向に離間させて配置されており、第1検知範囲DA1と第2検知範囲DA2との間には離間範囲SAが存在している。これにより、同一のセンサハウジング132内に複数の検知コイル134a,135aを設けた構成において、両者の干渉が防止されている。但し、離間範囲SAは、遊技球B1の直径よりも短く設定されており、同一の遊技球B1が、第1検知範囲DA1及び第2検知範囲DA2に同時に含まれる状況が存在するように設定されている。
このように第1検知コイル134a及び第2検知コイル135aが設けられていることにより、正規の遊技球B1がセンサ側貫通孔133を通過する場合には、図9(b)に示すように、先ず、t1のタイミングで、第1検知範囲DA1に対応した信号が検知対応信号となり、次に、第1検知範囲DA1に対応した信号が検知対応信号となっている状況であるt2のタイミングで、第2検知範囲DA2に対応した信号が検知対応信号となる。その後、両方の検知範囲DA1,DA2に対応した信号が検知対応信号となっている状況であるt3のタイミングで、第1検知範囲DA1に対応した信号が非検知対応信号となり、最終的にt4のタイミングで、第2検知範囲DA2に対応した信号が非検知対応信号となる。そして、主制御装置71では、入賞検知センサ86から上記の順序で信号を受信した場合に、遊技球B1がセンサ側貫通孔133を通過したと判定する(つまり、一般入賞口31に遊技球B1が入賞したと判定する)。これにより、正規の遊技球B1がセンサ側貫通孔133を通過する場合には、当該遊技球B1の検知を正確に行うことが可能となる。
特に、センサ側貫通孔133にて、それよりも上流側に比べて通路幅が狭くなる構成においては、入賞検知センサ86における上流側の開口部の周縁に遊技球B1が当たることで暴れて、チャタリングが発生してしまう可能性が懸念される。これに対して、上記のように複数の検知範囲DA1,DA2を設定するとともに、上記の順序で信号出力がなされた場合に遊技球B1の入賞発生と判定するようにしたことにより、チャタリングの発生を防止することが可能となる。
なお、上記のように第1検知範囲DA1、離間範囲SA及び第2検知範囲DA2が設定された構成においては、入賞検知センサ86において1個の遊技球を検知するトータルの範囲が長くなるが、かかるトータルの範囲は、複数の遊技球が同時に検知対象となることがないように設定されている。この場合に、複数の遊技球が同時に検知対象となることを抑制するための構成として、入賞検知センサ86よりも上流側の通路において曲がり部や蛇行部を生じさせることによって遊技球の減圧を行うようにすることで、連続して遊技球が通過する場合の最短距離が、複数の遊技球が同時に検知対象とならない距離となるようにする構成が考えられる。
第1検知範囲DA1及び第2検知範囲DA2についてさらに詳細には、第1検知範囲DA1には、入賞検知センサ86よりも上流側の特定範囲が含まれているとともに、第2検知範囲DA2には、入賞検知センサ86よりも下流側の特定範囲が含まれている。第1検知範囲DA1が上記のように設定されていることにより、不正球B2が入賞検知センサ86における上流側の開口部の周縁に上流側から載っている場合にはそれを検知することが可能となる。
また、第2検知範囲DA2が上記のように設定されていることにより、不正具Dを上皿61aや下皿62a側から入賞検知センサ86の下流側に配置して入賞検知センサ86に遊技球B1の通過を誤検知させようとする行為が行われた場合に、その不正具Dを第2検知範囲DA2に含ませることが可能となる。よって、かかる不正具Dが配置されていることを検知することが可能となる。
上記のように入賞検知センサ86にて不正球B2が積極的に受け止められる構成において、集合回収通路83の通路形成部141には、停留している不正球B2を取り出すための構成が設けられている。
具体的には、図8(a)に示すように、通路形成部141において入賞検知センサ86が設けられた領域に対して上流側にて連続する領域の通路壁には、上側軸部142を介して通路形成部141の本体に軸支された上側開閉部材143が設けられている。また、通路形成部141において入賞検知センサ86が設けられた領域に対して下流側にて連続する領域の通路壁には、下側軸部144を介して通路形成部141の本体に軸支された下側開閉部材145が設けられている。
これら開閉部材143,145のうち上側開閉部材143により開閉される開口部は、一般入賞口31への入賞は可能であるが、センサ側貫通孔133を通過することが不可な不正球B2を取り出すことが可能な大きさを有している。一方、下側開閉部材145により開閉される開口部は、少なくとも人の指を差し込むことが可能な大きさを有している。また、これら開閉部材143,145は、遊技盤24の背面において主制御装置71を取り外せば露出する位置に設けられており、主制御装置71を取り外すことで開放可能な構成となっている。
上記のように開閉部材143,145が設けられていることにより、入賞検知センサ86に対して不正球B2が停留した場合には、遊技ホールの管理者がそれを取り出すことが可能となる。つまり、不正球B2が停留した場合には、先ず遊技機本体12及び裏パックユニット15の開放操作を通じて遊技盤24の背面を露出させるとともに主制御装置71の分離操作を行う。そして、両開閉部材143,145を開放状態とするとともに、下側の開口部を通じて指を挿入して上側の開口部へと不正球B2を押し出す。これにより、不正球B2を取り出すことが可能となり、不正行為の発見後の対処が容易となる。
ちなみに、開閉部材143,145を閉鎖位置に保持するためのロック機構を設けてもよく、さらには当該ロック機構のロック解除操作を主制御装置71の搭載状態では規制する構造を有する構成としてもよい。例えば、主制御装置71の搭載状態では、開閉部材143,145の一部が主制御装置71やその取付台と当接することで、開放位置への移動が不可となる構成としてもよい。これにより、開閉部材143,145を通じて不正用治具を挿入しようとする行為を抑制することが可能となる。
次に、主側MPU92にて実行される監視処理について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。なお、監視処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し起動される。
監視処理では、第1検知部134に係る監視処理をステップS101〜ステップS108にて実行するとともに、第2検知部135に係る監視処理をステップS109〜ステップS116にて実行する。
第1検知部134に係る監視処理では、先ずステップS101にて、第1検知部134がONとなっているか否かを判定する。つまり、入賞検知センサ86からの第1検知部134に係る信号の出力状態が検知対応信号となっているか否かを判定する。ステップS101にて肯定判定をした場合には、ステップS102にて、主側RWM94に設けられた第1検知タイマカウンタの数値情報を1加算する。第1検知タイマカウンタは、第1検知部134が継続してONとなっている期間を計測するためのものである。その後、ステップS103にて、第1検知タイマカウンタの数値情報が、第1異常基準期間に対応した数値情報以上となっているか否かを判定する。具体的には、20以上となっているか否かを判定する。
ステップS103にて否定判定をした場合には、ステップS104にて、第1検知タイマカウンタの数値情報が、第1検知基準期間に対応した数値情報以上となっているか否かを判定する。具体的には、2以上となっているか否かを判定する。また、ステップS105にて、主側RWM94に設けられた第1検知フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS104にて肯定判定をするとともに、ステップS105にて否定判定をした場合には、ステップS106にて第1検知フラグに「1」をセットした後に、第2検知部135に係る監視処理に進む。ステップS104にて否定判定をした場合又はステップS105にて肯定判定をした場合には、ステップS106の処理を実行することなく、第2検知部135に係る監視処理に進む。
一方、ステップS103にて肯定判定をした場合、すなわち第1検知部134がONとなっている状態が、第1検知基準期間を超えて第1異常基準期間に達している場合には、ステップS107にて、主側RWM94に設けられた第1異常フラグに「1」をセットした後に、第2検知部135に係る監視処理に進む。これにより、主側MPU92は、監視処理とは異なる処理にて、第1異常用の処理を実行する。
当該第1異常用の処理としては、例えば、その後の遊技球の払出を禁止する処理や、その後の遊技球の発射を禁止する処理といったように、その後の正常な遊技の進行を規制する処理が考えられる。また、かかる処理に代えて又は加えて、第1異常報知用処理を実行する構成としてもよい。第1異常報知用処理としては、音声発光制御装置72に第1異常コマンドを出力することにより、エラーランプ部58bやスピーカ部59を通じて第1異常報知を行う構成や、それに代えて又は加えて、表示制御装置121に所定のコマンドが出力されるようにすることにより図柄表示装置41にて第1異常報知を行う構成が考えられる。この場合、第1検知部134における検知結果が異常であることを示す内容で第1異常報知が行われる構成としてもよい。また、当該報知に代えて又は加えて、遊技ホールの管理コンピュータに上記異常が発生したことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
第1検知部134に係る監視処理の説明に戻り、ステップS101にて否定判定をした場合には、ステップS108にて、第1検知タイマカウンタを初期化するとともに、第1検知フラグを初期化した後に、第2検知部135に係る監視処理に進む。
第2検知部135に係る監視処理では、先ずステップS109にて、第2検知部135がONとなっているか否かを判定する。つまり、入賞検知センサ86からの第2検知部135に係る信号の出力状態が検知対応信号となっているか否かを判定する。ステップS109にて肯定判定をした場合には、ステップS110にて、主側RWM94に設けられた第2検知タイマカウンタの数値情報を1加算する。第2検知タイマカウンタは、第2検知部135が継続してONとなっている期間を計測するためのものである。その後、ステップS111にて、第2検知タイマカウンタの数値情報が、第2異常基準期間に対応した数値情報以上となっているか否かを判定する。具体的には、20以上となっているか否かを判定する。
ステップS111にて否定判定をした場合には、ステップS112にて、第2検知タイマカウンタの数値情報が、第2検知基準期間に対応した数値情報以上となっているか否かを判定する。具体的には、2以上となっているか否かを判定する。また、ステップS113にて、主側RWM94に設けられた第2検知フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS112にて肯定判定をするとともに、ステップS113にて否定判定をした場合には、ステップS114にて第2検知フラグに「1」をセットした後に、本監視処理を終了する。ステップS112にて否定判定をした場合又はステップS113にて肯定判定をした場合には、ステップS114の処理を実行することなく本監視処理を終了する。
一方、ステップS111にて肯定判定をした場合、すなわち第2検知部135がONとなっている状態が、第2検知基準期間を超えて第2異常基準期間に達している場合には、ステップS115にて、主側RWM94に設けられた第2異常フラグに「1」をセットした後に、本監視処理を終了する。これにより、主側MPU92は、監視処理とは異なる処理にて、第2異常用の処理を実行する。
当該第2異常用の処理としては、例えば、その後の遊技球の払出を禁止する処理や、その後の遊技球の発射を禁止する処理といったように、その後の正常な遊技の進行を規制する処理が考えられる。また、かかる処理に代えて又は加えて、第2異常報知用処理を実行する構成としてもよい。第2異常報知用処理としては、音声発光制御装置72に第2異常コマンドを出力することにより、エラーランプ部58bやスピーカ部59を通じて第2異常報知を行う構成や、それに代えて又は加えて、表示制御装置121に所定のコマンドが出力されるようにすることにより図柄表示装置41にて第2異常報知を行う構成が考えられる。この場合、第2検知部135における検知結果が異常であることを示す内容で第2異常報知が行われる構成としてもよい。また、当該報知に代えて又は加えて、遊技ホールの管理コンピュータに上記異常が発生したことを示す外部出力を行う構成としてもよい。
第2検知部135に係る監視処理の説明に戻り、ステップS109にて否定判定をした場合には、ステップS116にて、第2検知タイマカウンタを初期化するとともに、第2検知フラグを初期化した後に、本監視処理を終了する。
なお、主側MPU92は、上記監視処理とは異なる処理にて、第1検知フラグ及び第2検知フラグに「1」がセットされた順序及び消去された順序を把握し、その把握結果が図18(b)に示した順番に対応している場合に、入賞検知センサ86を1個の遊技球が通過したと判定する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1検知部134の検知範囲DA1は上流側に向けて設定されているとともに、第2検知部135の検知範囲DA2は下流側に向けて設定されていることにより、入賞検知センサ86の厚み寸法を抑えながら、複数の検知範囲DA1,DA2を設定することが可能となる。
また、1個の入賞検知センサ86に第1検知部134と第2検知部135とが集約されていることにより、部材点数の削減が図られるとともに、第1検知部134と第2検知部135とを個別に設置する構成に比べ、入賞検知センサ86の設置作業の容易化が図られる。
また、入賞検知センサ86に第1検知部134と第2検知部135とを設けるとともに、センサハウジング132における第2検知範囲DA2よりも上流側の位置にて不正球B2を積極的に受け止めるようにしたことにより、不正球B2の存在によって遊技球B1の通過を誤検知してしまう事象が生じづらくなる。
また、第1検知部134の検知範囲DA1は、上流側に向けて設定されているため、第1検知部134における検知結果を利用して、不正球B2の存在の有無を主側MPU92にて把握することが可能となる。これにより、不正球B2が存在している場合には、パチンコ機10にてそれに対処することが可能となる。
また、第1検知部134の検知範囲DA1が上流側に向けて設定された構成においては、チャタリングの発生が懸念されるが、第2検知部135の検知範囲DA2が下流側に向けて設定されているため、それを阻止することが可能となる。
なお、集合通路領域88が鉛直方向に形成された構成であっても、パチンコ機10を遊技ホールの島設備に設置する際において意図的に後方側へと寝かせることが想定される。つまり、遊技領域が若干斜め上方を向くようにパチンコ機10を若干寝かせて設置することが考えられる。この場合において、正規の遊技球B1の通過は良好なものとしながら、不正球B2の通過を規制するためには、通路断面を幅狭とするための段差が通路の底面側ではなく通路の天井面側に存在していることが好ましい。これは、集合通路領域88が傾斜させて形成されている構成においても同様であり、この傾斜させて形成された集合通路領域88において底面側ではなく天井面側に段差を設けて通路幅を狭くするとよい。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、上記第1の実施の形態に対して、不正球を受けるための構成及び各検知部における検知範囲が異なっている。以下、その相違する構成について、図11を参照しながら説明する。図11は集合通路領域151の通路構成及び入賞検知センサ152の構成を説明するための縦断面図である。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成については同一の番号を付すとともに、その説明を省略する。
図11に示すように、入賞検知センサ152は、上記第1の実施の形態における入賞検知センサ86と同様に、センサ側貫通孔154が形成された箱状のセンサハウジング153内に、2個の検知コイル155a,156aが設けられているとともに、それら検知コイル155a,156aに1対1で対応させて2個のコア155b,156bが設けられている。そして、第1検知コイル155aと第1コア155bとの組合せにより第1検知部155が構成されているとともに、第2検知コイル156aと第2コア156bとの組合せにより第2検知部156が構成されている。
第1検知部155は入賞検知センサ152において上流側の開口部側に偏倚させて設けられているとともに、第2検知部156は入賞検知センサ152において下流側の開口部側に偏倚させて設けられている。また、第1検知部155による第1検知範囲DA3は上流側に向けて設定されているとともに、第2検知部156による第2検知範囲DA4は下流側に向けて設定されており、さらに第1検知範囲DA3と第2検知範囲DA4とは相互の干渉が生じないように、離間領域SAに亘って離間されている。
集合通路領域151において入賞検知センサ152よりも上流側には、それよりも上流側に比べて通路幅が狭くなった幅狭領域157が形成されている。幅狭領域157の通路幅は、正規の遊技球B1の通過は可能であるが、当該遊技球B1よりも大きいものであって一般入賞口31への入賞を可能とする不正球B2の通過を不可とする大きさに設定されている。これにより、不正球B2は、幅狭領域157の最上流部を構成する段差部157aに対して上流側から当接することで、それ以上の侵入が阻止される。
なお、幅狭領域157は、横断面(すなわち通路方向に対して直交する方向の断面)が円形となるように形成されており、その直径はセンサ側貫通孔154の直径と同一であるとともに当該センサ側貫通孔154と同一軸線上に存在するように形成されている。そして、幅狭領域157はセンサ側貫通孔154に連続している。これにより、入賞検知センサ152よりも上流側に必要以上の段差が生じないようになっている。
幅狭領域157の上記段差部157aの位置は、入賞検知センサ152における第1検知部155による第1検知範囲DA3に含まれている。これにより、不正球B2が存在している場合には、それを入賞検知センサ152により検知することが可能となる。
また、入賞検知センサ152における第2検知部156による第2検知範囲DA4は、その通路方向の広さが、第1検知部155による第1検知範囲DA3よりも狭くなっている。これにより、入賞検知センサ152におけるトータルの検知範囲を狭くすることが可能となり、複数の遊技球が同時に検知対象となることが抑制される。
なお、入賞検知センサ152を利用した正規の遊技球B1の検知態様、及び監視処理の処理構成は上記第1の実施の形態と同様である。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。 ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)第1検知部134,155及び第2検知部135,156の検知方式は、磁気検知方式に限定されることはなく、光学式であってもよく、接触式であってもよい。この場合であっても、第1検知部134,155の第1検知範囲を上流側に向けて設定することで、入賞検知センサ86,152の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。また、不正球B2の検知を良好に行うことが可能となる。さらにまた、第1検知部134,155の第1検知範囲を上流側に向けて設定するだけでなく、第2検知部135,156の第2検知範囲を下流側に向けて設定することで、更なるコンパクト化が図られる。
(2)第1検知部134,155の第1検知範囲は上流側に向けて設定しながら、第2検知部135,156の第2検知範囲は上流側及び下流側のそれぞれに対して均等又は上流側に向けて設定する構成としてもよい。この場合であっても、第1検知部134,155の第1検知範囲を下流側に向けて設定する構成に比べて、入賞検知センサ86,152の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
(3)第1検知部134,155の第1検知範囲に第1検知コイル134a,155aよりも下流側が含まれる構成としてもよい。この場合であっても第1検知コイル134a,155aを基準として、下流側に比べて上流側の検知範囲の方が広い構成とすることで、入賞検知センサ86,152の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
(4)第2検知部135,156の第2検知範囲に第2検知コイル135a,156aよりも上流側が含まれる構成としてもよい。この場合であっても第2検知コイル135a,156aを基準として、上流側に比べて下流側の検知範囲の方が広い構成とすることで、入賞検知センサ86,152の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
(5)上記第1の実施の形態において、センサハウジング132の最上流部が第1検知部134よりも上流側に存在している構成においては、第1検知範囲にセンサハウジング132よりも上流側が含まれない構成としてもよい。この場合に、センサハウジング132にて不正球B2を積極的に受け止める構成においては、当該受け止める箇所が第1検知範囲に含まれるようにすることが好ましい。なお、センサハウジング132において不正球B2を積極的に受け止める箇所は、センサハウジング132における上流側の開口部の周縁である必要はなく、センサ側貫通孔133の軸線方向の途中位置であってもよい。
(6)第1検知部134,155での検知結果は、遊技球の入賞判定に寄与することなく、第2検知部135,156の検知結果のみが遊技球の入賞判定に寄与する構成としてもよい。この場合、入賞検知センサ86,152には、入賞判定を行うための検知部に加えて不正球B2が存在しているか否かを検知するための検知部が別途設けられた構成となる。
(7)第2検知部135,156の第2検知範囲には、センサハウジング132,153よりも下流側が含まれない構成としてもよい。この場合、トータルの検知範囲を狭くすることが可能となり、複数の遊技球が同時に検知対象となる可能性が低減される。
(8)第1検知部134,155の第1検知範囲の方が第2検知部135,156の第2検知範囲よりも狭い構成としてもよい。
(9)第1検知部134,155と第2検知部135,156との間に、第3検知範囲を生じさせる第3検知部や、第4検知範囲を生じさせる第4検知部が設けられている構成としてもよい。この場合において、入賞検知センサ86,152の設置領域をコンパクトなものとする上では、第3検知範囲及び第4検知範囲は、対応する検知部を基準として、上流側及び下流側に均等であることが好ましい。
(10)センサの設置領域をコンパクトなものとすることが可能となるという効果に着目した場合、第1検知部及び第2検知部を備えた構成において第1検知部の検知範囲を上流側に向けて設定する構成や、第1検知部の検知範囲を上流側に向けて設定するとともに第2検知部の検知範囲を下流側に向けて設定する構成を、遊技球の入賞を検知するためのセンサではなく、払出装置77において遊技球の払出を検知するためのセンサなどに適用してもよく、パチンコ機10ではなく所謂スロットマシンにおいてメダル投入口から投入されたメダルを検知するためのセンサに適用してもよく、当該スロットマシンにおけるメダルの払出を検知するためのセンサに適用してもよい。
また、上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.遊技媒体を所定の方向に案内する案内通路(第1の実施の形態では集合通路領域88、第2の実施の形態では集合通路領域151)と、
当該案内通路を通過する遊技媒体を検知する検知手段(第1の実施の形態では入賞検知センサ86、第2の実施の形態では入賞検知センサ152)と、
を備えた遊技機において、
前記検知手段は、
前記案内通路の途中位置に第1検知範囲(第1の実施の形態では第1検知範囲DA1、第2の実施の形態では第1検知範囲DA3)を生じさせる第1検知手段(第1の実施の形態では第1検知部134、第2の実施の形態では第1検知部155)と、
前記案内通路において前記第1検知範囲よりも下流側に第2検知範囲(第1の実施の形態では第2検知範囲DA2、第2の実施の形態では第2検知範囲DA4)を生じさせる第2検知手段(第1の実施の形態では第2検知部135、第2の実施の形態では第2検知部156)と、
を備え、
前記第1検知手段において前記第1検知範囲を生じさせる第1出力源(第1の実施の形態では第1検知コイル134a、第2の実施の形態では第1検知コイル155a)は、当該第1検知範囲が当該第1出力源よりも上流側に存在するように又は当該第1出力源よりも下流側に比べて上流側の方が通路方向の検知範囲が広くなるように前記第1検知範囲を生じさせるものであることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、第1検知手段と第2検知手段とを備えていることにより、案内通路内の遊技媒体の通過状況を適切に把握することが可能となる。この場合に、第1検知範囲は第1出力源に対して上流側に偏らせて設定されている。これにより、第1検知手段と第2検知手段とを通路方向に近づけて配置することが可能となり、検知手段の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
特徴2.遊技媒体を所定の方向に案内する案内通路(第1の実施の形態では集合通路領域88、第2の実施の形態では集合通路領域151)と、
当該案内通路を通過する遊技媒体を検知する検知手段(第1の実施の形態では入賞検知センサ86、第2の実施の形態では入賞検知センサ152)と、
を備えた遊技機において、
前記検知手段は、
前記案内通路の途中位置に第1検知範囲(第1の実施の形態では第1検知範囲DA1、第2の実施の形態では第1検知範囲DA3)を生じさせる第1検知手段(第1の実施の形態では第1検知部134、第2の実施の形態では第1検知部155)と、
前記案内通路において前記第1検知範囲よりも下流側に第2検知範囲(第1の実施の形態では第2検知範囲DA2、第2の実施の形態では第2検知範囲DA4)を生じさせる第2検知手段(第1の実施の形態では第2検知部135、第2の実施の形態では第2検知部156)と、
を備え、
前記第1検知手段において前記第1検知範囲を生じさせる第1出力源(第1の実施の形態では第1検知コイル134a、第2の実施の形態では第1検知コイル155a)は、当該第1検知範囲が当該第1出力源よりも上流側に存在するように又は当該第1出力源よりも下流側に比べて上流側の方が通路方向の検知範囲が広くなるように前記第1検知範囲を生じさせるものであり、
前記第2検知手段において前記第2検知範囲を生じさせる第2出力源(第1の実施の形態では第2検知コイル135a、第2の実施の形態では第2検知コイル156a)は、当該第2検知範囲が当該第2出力源よりも下流側に存在するように又は当該第2出力源よりも上流側に比べて下流側の方が通路方向の検知範囲が広くなるように前記第2検知範囲を生じさせるものであることを特徴とする遊技機。
特徴2によれば、第1検知手段と第2検知手段とを備えていることにより、案内通路内の遊技媒体の通過状況を適切に把握することが可能となる。この場合に、第1検知範囲は第1出力源に対して上流側に偏らせて設定されているとともに、第2検知範囲は第2出力源に対して下流側に偏らせて設定されている。これにより、第1出力源と第2出力源とを通路方向に近づけて配置することが可能となり、検知手段の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
特徴3.前記第1出力源は第1検知コイルであるとともに、前記第2出力源は第2検知コイルであり、
前記第1検知手段及び前記第2検知手段は、それぞれ対応する前記検知コイルから生じる磁束を利用して前記検知範囲を生じさせるものであり、
さらに、前記第1検知コイルから生じる磁束を当該第1検知コイルよりも上流側に集中させる第1集中手段(第1の実施の形態では第1コア134b、第2の実施の形態では第1コア155b)と、前記第2検知コイルから生じる磁束を当該第2検知コイルよりも下流側に集中させる第2集中手段(第1の実施の形態では第2コア135b、第2の実施の形態では第2コア156b)と、を備えていることを特徴とする特徴2に記載の遊技機。
特徴3によれば、第1検知範囲と第2検知範囲とで所望の範囲を設定しながら、上記特徴2にて示した構成を実現する上で、構成の簡素化を図ることが可能となる。
特徴4.前記第1検知手段と前記第2検知手段とは同一のハウジング(第1の実施の形態ではセンサハウジング132、第2の実施の形態ではセンサハウジング153)に設けられていることを特徴とする特徴1乃至3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴4によれば、第1検知手段及び第2検知手段は同一のハウジングに設けられているため、それぞれが個別に設けられている構成に比べ、部材点数の削減が図られるとともに、設置作業の作業性を向上させることが可能となる。また、このように同一のハウジングに第1検知手段と第2検知手段とが設けられた構成であっても、上記特徴1又は2にて示した構成を備えていることにより、第1出力源と第2出力源とを近付けることが可能となり、ハウジングの小型化が図られる。
特徴5.前記第1検知手段と前記第2検知手段とは、同一の検知方式により遊技媒体を検知するものであることを特徴とする特徴1乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
第1検知手段と第2検知手段とが同一の検知方式であることにより、両者において共通の部品を利用することが可能となる。この場合に、上記特徴1又は2にて示した構成を備えていることにより、第1検知手段と第2検知手段との間での干渉を抑制しながら、検知手段の設置領域をコンパクトなものとすることが可能となる。
特徴6.前記第1検知手段と前記第2検知手段とは同一のハウジング(第1の実施の形態ではセンサハウジング132、第2の実施の形態ではセンサハウジング153)に設けられており、
当該ハウジングは、前記案内通路の通路壁の一部を構成するように、当該案内通路を区画形成する通路形成体に対して取り付けられており、
前記第1検知範囲には、前記ハウジングにおいて前記通路壁を構成している部位の最上流部が含まれていることを特徴とする特徴1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
第1検知範囲が、ハウジングにおいて案内通路の通路壁の一部を構成している部位の最上流部を含んでいることにより、遊技媒体よりも大きい不正具を上流側から挿入してハウジングに引掛けて遊技媒体の通過を誤検知させ続けようとする行為が行われた場合には、当該不正具が停留していることを検知することが可能となる。よって、それに対して対処することが可能となる。
その一方、上記のようにハウジングにおいて案内通路の通路壁の一部を構成している部位の最上流部が検知範囲に含まれている場合、正規の遊技媒体が通過する場合においてチャタリングの発生が懸念されるが、検知範囲が下流側に向けて設定された第2検知手段が設けられていることにより、当該チャタリングの発生を抑制することが可能となる。
特徴7.前記第1検知手段と前記第2検知手段とは同一のハウジング(第1の実施の形態ではセンサハウジング132、第2の実施の形態ではセンサハウジング153)に設けられており、
前記第1検知手段よりも上流側には、前記遊技媒体よりも大きい不正具であって、前記案内通路への流入は可能であるが前記案内通路において前記検知範囲が生じている領域を通過しきることを不可とする大きさの不正具(不正球B2)の下流側への流入を規制する規制手段(第1の実施の形態ではセンサハウジング132における上流側の開口部の周縁、第2の実施の形態では段差部157a)を備え、
前記第1検知範囲には、前記規制手段により前記不正具の下流側への流入が規制される箇所が含まれていることを特徴とする特徴1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴7によれば、規制手段が設けられていることにより、遊技媒体よりも大きい不正具を案内通路の上流側から流入させて遊技媒体の通過を誤検知させ続ける行為を抑制することが可能となる。この場合に、第1検知範囲が、規制手段により不正具の下流側への流入が規制される箇所を含んでいることにより、不正具が規制手段によりそれ以上の流入が規制されて停留していることを検知することが可能となる。よって、それに対して対処することが可能となる。
また、上記のように規制手段が設けられた構成においては、正規の遊技媒体が通過する場合においてチャタリングの発生が懸念されるが、検知範囲が下流側に向けて設定された第2検知手段が設けられていることにより、当該チャタリングの発生を抑制することが可能となる。
特徴8.前記第2検知手段にて遊技媒体が検知されたことを少なくとも一の条件として、前記案内通路を遊技媒体が通過したと判定する制御手段(主側MPU92)を備えていることを特徴とする特徴6又は7に記載の遊技機。
特徴8によれば、正規の遊技媒体が通過したと判定されるためには、検知範囲が下流側に向けて設定された第2検知手段にて遊技媒体が検知される必要があるため、既に説明したようにチャタリングの発生を抑制することが可能となる。
特徴9.前記第1検知範囲及び前記第2検知範囲のうち一方は他方よりも通路方向の検知範囲が狭く設定されていることを特徴とする特徴1乃至8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴9によれば、第1検知範囲及び第2検知範囲を含めたトータルの検知範囲が必要以上に広くなってしまうことを抑制することが可能となる。
特徴10.前記第2検知範囲は、前記第1検知範囲よりも通路方向の検知範囲が狭く設定されていることを特徴とする特徴9に記載の遊技機。
特徴10によれば、遊技媒体よりも大きい不正具を上流側から挿入して所定箇所にて底流させることで遊技媒体の通過を誤検知させ続けようとする行為が行われた場合に、当該不正具が停留していることを検知可能としながら、トータルの検知範囲が必要以上に広くなってしまうことを抑制することが可能となる。
特徴11.遊技球が流下する遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(一般入賞口31)を備え、
前記案内通路は、前記入球部に入球した遊技球を前記所定の方向に案内するものであり、
前記検知手段にて遊技球の通過が検知されたことに基づいて、所定の特典を付与する特典付与手段(主側MPU92、払出側MPU102及び払出装置77)を備えていることを特徴とする特徴1乃至10のいずれか1に記載の遊技機。
入球部への入球を検知する検知手段に対しては、その上流側又は下流側から不正具を挿入して遊技球を誤検知させる行為が想定される。これに対して、第1検知範囲は上流側に向けて設定されているとともに、第2検知範囲は下流側に向けて設定されているため、不正具が挿入されていることを検知することが可能となる。
特徴12.前記第1検知手段は前記第1検知範囲に遊技媒体が存在している場合に検知状態となるとともに、前記第2検知手段は前記第2検知範囲に遊技媒体が存在している場合に検知状態となるものであり、
前記第1検知手段が検知状態となった後に、前記第2検知手段が検知状態となった場合に、前記案内通路を遊技媒体が通過したと判定する制御手段(主側MPU92)を備えていることを特徴とする特徴1乃至11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴12によれば、第1検知手段及び第2検知手段を有することにより、遊技媒体の検知を正確に行えるようにした構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。