JP5923660B2 - 電子部品の組付構造及び電気接続箱 - Google Patents
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Description
この種のリレー90は、例えば、電線93が接続される端子金具94を保持する樹脂性の保持部材95に組み付けられてリレーモジュールを構成し、このリレーモジュールが電気接続箱に組み付けられる。端子金具94には、リレー端子92を嵌合するバネ部96が形成されており、複数のリレー端子92の先端部をそれぞれバネ部96に挿入して嵌合させることでリレー90が保持部材95に保持される。
また、本実施形態のリレーモジュールの用途は特に限定されないが、例えば、自動車等の車両における電源装置と電装品との接続状態を制御する機器類などに用いる場合を想定できる。この種のリレーモジュールは、電気接続箱の構成部材の一つとして構成されていればよいが、電気接続箱の構成部材としてではなく、単体でも取り扱いが可能であり、単体であってもリレー機能を担保することが可能となっている。
図1は、第1実施形態のリレーモジュールの全体構成を示す斜視図である。
図1においては、リレー2、端子金具3、収容部材4を相互に組み付けてなる第1実施形態のリレーモジュール1の全体構成図を示している。
図2は、図1に示すリレーモジュールの平面図である。
図2においては、リレーモジュール1の平面図(2つのリレー2の一方は図示省略)を示している。
図3Aは、第1実施形態に係るリレーモジュールの縦断面を図1の矢印A10の方向から示す図であって、収容部材に挿入する際にリレーが傾いた状態を示す図である。図3Bは、第1実施形態に係るリレーモジュールの縦断面を図1の矢印A10の方向から示す図であって、リレーを収容部材に対する適正挿入姿勢とした状態を示す図である。そして、図4は、リレー2を収容部材4に組み付けた後の状態を図1の矢印A10の方向から示すリレーモジュール1の縦断面図である。なお、以下の説明においては、図1に矢印A11で示す方向(=嵌合方向)を上下方向、矢印A12で示す方向を左右方向、矢印A13で示す方向を前後方向という(以下、図1以外の各図においても同様)。なお、上下方向については、図1における上方へ向かう方向(=嵌合解除方向)を上向き(上側)、下方へ向かう方向(=嵌合方向)を下向き(下側)として特定する。ただし、これらの上下方向、左右方向及び前後方向は、リレーモジュール1が実際に車載された状態における各方向(例えば、自動車の上下方向、左右方向や前後方向)と必ずしも一致していなくともよい。
また、図3A、図3B、図4においては、図示の簡略化のためリレー本体21の内部構造については、図示を省略している。
図5に示すように、リレー2は、樹脂等により図示しないリレー回路がモールドされたリレー本体21が形成され、リレー回路に電気的に接続された導電性を有する金属製のタブ22がリレー本体21に設けられた構成となっている。本実施形態のリレー本体21は、直方体状に形成されており、上下方向に対向する面部(以下、上面[天面]21a、底面[下面]21bという。)、左右方向に対向する面部(同、左側面21c、右側面21dという。)、前後方向に対向する面部(同、前面[前側面]21e、背面[背側面あるいは後側面]21fという。)を有している。この場合、リレー本体21は、左右方向を長手方向とし、左側面21c及び右側面21d、前面21e及び背面21fの四面が側面部となるように位置付けられている。なお、本実施形態では、リレー本体21を一例として直方体状に形成しているが、電子部品としてのリレー本体は立方体状に形成されていてもよい。また、これに限らず、電子部品の本体は、円柱状、多角柱状、円筒状等のように、側面部(あるいは周面部)が嵌合方向に沿って形成可能な形状に形成されていてもよい。
本実施形態においては、異なる剛性を持つ素材でなる複数の同一形態のタブ22を混在させる方法を一例として想定する。かかるタブ22は、リレー本体21から突出する基端部24と、リレー本体21の側面部と間隔を空けて該側面部に沿って基端部24の突出先端から延出して端子金具3と嵌合される嵌合部25を有している。すなわち、嵌合部25は、基端部24と同一素材で形成され、基端部24の端部で曲げられて、リレー本体21の側面部に、嵌合方向に沿って延在するように形成されている。
ここで、剛性の異なるタブ22が混在し、かつ、後述するように、相対的に低剛性のタブ22の嵌合部25ほど端子金具3との嵌合タイミングが遅れるように離間されて形成されている限り、各タブ22において、基端部24のリレー本体21からの突出位置や突出長さ、嵌合部25の延出先端の高さ位置や基端部24からの延出寸法などはいずれも任意に設定することが可能であり、特に限定されない。
4つのタブ22のうち、2つのタブ22a,22bがリレー本体21の左側面21cに配され、残りの2つのタブ22c,22dが右側面21dに配されている。本実施形態においては、これら4つのタブ22は、すべて同一形態(同一幅及び同一厚)とし、タブ22a,22bをタブ22c,22dよりも低剛性の素材で形成することで、2つの剛性を持つタブ22を1つのリレー2に混在させている。
この場合、4つの基端部24a〜24dは、いずれも同一高さ(上下方向[=A11方向]に対する底面21bからの寸法が同一位置)からいずれも同一長さ(左右方向[=A12方向]に対する寸法)で突出されている。また、4つの嵌合部25a〜25dは、基端部24a〜24dの突出先端から略直角かつ下向きに同一寸法で延出させ、各嵌合部25a〜25dの延出先端の位置を同一高さに揃えている。
図6には、本第1実施形態に係る端子金具3の構成の一例を示している。
端子金具3は、電線5をリレー2と電気的に接続させるために、電線5の端末部51に接続されるインターフェース部材である。端子金具3は、導電性を有する金属板材を加工して形成され、タブ22の嵌合部25が嵌合される雌型の接続部31と、電線5の端末部51の絶縁被覆52を剥離して露出された芯線53をかしめる一対の芯線圧着片32と、電線5の絶縁被覆52の先端部分をかしめる一対の外部圧着片33を有している。
これによりタブ22の嵌合部25は、バネ部35によって平板部34へ押圧された状態で、平板部34とバネ部35との間で嵌合されるようになっている。バネ部35は、平板部34の前後方向の両端をそれぞれ立設させて、その先端部位を平板部34の前後方向の中央部近傍へ向けて湾曲させた一対の凸曲状に形成されている。これにより、バネ部35は、嵌合部25が挿入されて、バネ部35の先端部35Bを平板部34と離間する方向へ弾性変形させることで、嵌合部25に対して押圧力(弾性復元力)を作用させ、嵌合部25を嵌合可能な構成になっている。
図7は、第1実施形態に係る端子金具の別構成を示す斜視図である。
例えば、図7に示す変形例に係る端子金具300のように、接続部310を略筒状の構成とし、かかる筒部360の内部に平板状のバネ部を設け、バネ部でタブ22の嵌合部25を筒部360の内壁に押圧して嵌合可能とする構成などであっても構わない。図7に示す端子金具300において、端子金具3(図6)と同様の構成部材については、図面上で同一符号を付している。あるいは、タブ22の嵌合部25が差し込まれるスロットを有する音叉型のタイプの端子金具とすることも可能である。また、図6あるいは図7においては、端子金具3あるいは端子金具300が電線5の端末部51に接続される構成を一例として示した。しかしながら、端子金具は接続用の基板やコネクタなどに接続させる構成とすることも可能である。
このように嵌合タイミングを遅らせるためには、タブ22の嵌合部25と端子金具3の接続部31との相対的な位置関係をタブ22ごとに調整する必要がある。そこで、本実施形態では、一例として、複数の端子金具3のうち、相対的に低剛性の端子部22の嵌合部25と嵌合する端子金具ほど嵌合方向の奥側(嵌合方向、すなわち、上下方向に対して下側)に位置付けて第2収容室42に保持する構成としている。すなわち、低剛性のタブ22a,22bの嵌合部25a,25bと嵌合する端子金具3の高さ位置(上下方向における位置:嵌合方向における位置)は、タブ22a,22bと比べて高剛性のタブ22c,22dと嵌合する端子金具3よりも高低差Δhだけ低い位置に設定されている。各タブ22a〜22dの嵌合部25a〜25dの延出先端の位置は同一高さに揃えられているため、端子金具3をかかる高さ位置とすることで、タブ22a,22bの嵌合タイミングをタブ22c,22dよりも遅らせることができる。本実施形態に係るタブ22と端子金具3とを嵌合させてリレー2を収容部材4に組み付ける際の一態様について、図3A、図3B及び図4を参照して以下に説明する。
以下、かかる第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態に係るリレーモジュール10の基本的な構成は、上述した第1実施形態に係るリレーモジュール1と同様としている。このため、第1実施形態と同一もしくは類似の構成部材については図面上で同一符号を付し、以下では第1実施形態との相違点について説明する。
図8A、図8Bに示すように、本実施形態では、複数のタブ22の嵌合部25のうち、低剛性のタブ22の嵌合部25ほど延出先端の位置を嵌合方向の手前側へ位置付けて基端部24の突出先端から延出させた構成としている。すなわち、低剛性のタブ22aの嵌合部25aの延出先端の位置は、高剛性のタブ22cの嵌合部25cよりも高い位置に設定されている。換言すれば、低剛性のタブ22aの嵌合部25aの長さLSは、高剛性のタブ22cの嵌合部25cの長さLLよりも短くされている(LS<LL)。これに対し、これらのタブ22a,22cの嵌合部25a,25cと嵌合する端子金具3a,3cの位置は、同一高さ(上下方向同一位置:嵌合方向同一位置)に揃えられている。このため、タブ22aの嵌合タイミングをタブ22cよりも遅らせることができる。
図9に示すように、第1変形例に係るリレー2aにおいて、タブ22は、基端部24及び嵌合部25を前面21e及び背面21fと平行に延在する平板状とした構成となっている。この場合、リレー2aは、4つのタブ22を備えており、これらのタブ22は、リレー本体21の左側面21cに2つ、右側面21dに2つ設けられている。4つのタブ22は、基端部24が同一高さ(上下方向に対する同一位置)から同一長さで突出されている。また、各側面部(左側面21c、右側面21d)の2つのタブ22は、前後方向に同一間隔(異なっていても可)を空けて各側面部からそれぞれ突出されている。そして、4つのタブ22の嵌合部25は、基端部24の突出先端から略直角かつ下向きに屈曲して前面21e及び背面21fと平行をなすように延出されている。その際、これらの嵌合部25は、その延出先端の上下方向に対する位置(高さ)が同一となるように、同一寸法で基端部24から延出されている。
図11は、3変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図10には、リレー本体21の1つの側面部(前面21e)のみからタブ22の基端部24を突出させた第2変形例の構成を示している。
図11には、リレー本体21の1つの側面部(前面21e)のみからタブ22の基端部24を突出させた第3変形例の構成を示している。
図10に示すように第2変形例に係るリレー2bにおいては、4つのタブ22のうち、2つのタブ22の基端部24を前面21eにおける上端部近傍から突出させ、これらよりも下側から残りの2つのタブ22の基端部24を突出させている。
これに対し、図11に示すように第3変形例に係るリレー2cにおいては、4つのタブ22の基端部24を前面21eにおける上端部近傍の同一高さ(上下方向同一位置:嵌合方向同一位置)から突出させている。
図13は、第5変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図12には、リレー本体21の隣り合う2つの側面部(前面21eと右側面21d)からタブ22の基端部24を突出させた第4変形例の構成を示している。
また、図13には、リレー本体21の隣り合う2つの側面部(前面21eと右側面21d)からタブ22の基端部24を突出させた第5変形例の構成を示している。
そして、図12に示す第4変形例に係るリレー2dにおいては、4つのタブ22のうち、3つのタブ22の基端部24を前面21eにおける上端部近傍から突出させている。さらに、3つのタブ22の基端部24と同一高さから残りの1つのタブ22の基端部24を右側面21dから突出させている。
第4変形例に対し、図13に示す第5変形例に係るリレー2eにおいては、4つのタブ22のうち、2つのタブ22の基端部24を前面21eにおける上端部近傍から突出させている。さらに、2つのタブ22の基端部24と同一高さから残りの2つのタブ22の基端部24を右側面21dから突出させている。
図14には、リレー本体21の3つの側面部(左側面21c、前面21e、右側面21d)からタブ22の基端部24を突出させた第6変形例の構成を示している。
第6変形例に係るリレー2fにおいては、4つのタブ22を左側面21cから1つ、前面21eから2つ、右側面21dから1つそれぞれ突出させている。
図16は、第8変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図17は、第9変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図18は、第10変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図19は、第11変形例に係るリレーの構成を示す斜視図である。
図15に示すように、第7変形例に係るリレー2gにおいては、4つのタブ22の嵌合部25が前面21eと平行をなすように基端部24から延出されている。
また、図16に示すように第8変形例に係るリレー2hにおいては、4つのタブ22の嵌合部25のうち、2つを前面21e、残りの2つを背面21fとそれぞれ平行をなすように基端部24から延出させている。
また、図17に示すように第9変形例に係るリレー2iにおいては、4つのタブ22の嵌合部25のうち、3つを前面21e、残りの1つを右側面21dとそれぞれ平行をなすように、基端部24から延出させている。
また、図18に示すように、第10変形例に係るリレー2jにおいては、4つのタブ22の嵌合部25のうち、2つを前面21e、残りの2つのタブ22の嵌合部25を右側面21dとそれぞれ平行をなすように、基端部24から延出させている。
そして、図19に示すように、第11変形例に係るリレー2kにおいては、4つのタブ22の嵌合部25のうち、1つを左側面21c、2つを前面21e、残りの1つを右側面21dとそれぞれ平行をなすように基端部24から延出させている。
3 端子金具
4 収容部材
21 本体部(リレー本体)
22 端子部(タブ)
24 基端部
25 嵌合部
41 第1収容室
42 第2収容室
43 底部
44 壁部
Claims (4)
- 電子部品と、
前記電子部品と嵌合する複数の端子金具と、
前記電子部品及び前記端子金具を収容する収容部材と、を具備し、
前記電子部品は、直方体状の本体部と、剛性を異ならせた複数の端子部を備え、
前記収容部材は、前記本体部を案内して収容する第1収容室と、前記端子金具を収容して保持する第2収容室を備え、前記第1収容室は、底部から立ち上がる枠状の壁部に四方を囲まれて形成され、前記第2収容室は、前記壁部を挟んだ外側に形成されてなり、
前記端子部は、基端部と、前記本体部の側面部と間隔を空けて該側面部に沿って前記基端部の突出先端から延出して前記端子金具と嵌合される嵌合部を有し、
前記端子部の嵌合部と前記端子金具は、前記複数の端子部のうち、相対的に低剛性の端子部の嵌合部ほど前記端子金具との嵌合タイミングが遅れるように位置付けられてなり、
前記電子部品と、前記端子金具と、前記収容部材とが相互に組み付けられる
ことを特徴とする電子部品の組付構造。 - 前記複数の端子金具は、前記低剛性の端子部の嵌合部と嵌合する端子金具ほど嵌合方向の奥側に位置付けられてなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の組付構造。
- 前記複数の端子部の嵌合部は、前記低剛性の端子部の嵌合部ほど延出先端の位置が嵌合方向の手前側に位置付けられてなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の組付構造。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品の組付構造を備えてなることを特徴とする電気接続箱。
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