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JP5915327B2 - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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JP5915327B2 JP2012078020A JP2012078020A JP5915327B2 JP 5915327 B2 JP5915327 B2 JP 5915327B2 JP 2012078020 A JP2012078020 A JP 2012078020A JP 2012078020 A JP2012078020 A JP 2012078020A JP 5915327 B2 JP5915327 B2 JP 5915327B2
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Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体に関する。
集積回路素子の製造等における微細加工に用いられる感放射線性樹脂組成物は、例えばArFエキシマレーザー光等の照射によって露光部で酸を発生させ、その酸を触媒とする反応により露光部及び未露光部間でアルカリ現像液に対する溶解性に差を生じさせることで、レジストパターンを形成する。
かかる感放射線性樹脂組成物には、加工技術の微細化に伴って、感度、解像性等を向上させることに加え、焦点余裕度(Exposure Latitude)、焦点深度(Depth Of Focus)等のプロセス余裕度を大きくして、製造プロセスの安定性を高めると共に製品の歩留まりを向上させることが要求される。この要求に対し、上記感放射線性樹脂組成物に含有される重合体の構造が種々検討され、(メタ)アクリル酸の窒素原子含有エステルを用いたものが知られている(特開2009−181062号公報参照)。
しかし、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、焦点余裕度等のプロセス余裕度の要求を十分に満足させることはできていない。また、最近では、これに加えて、MEEF(Mask Error Enhancement Factor)性能を向上させてマスクエラー許容性を高めることによっても、プロセスの安定性及び製品の歩留まりの向上を図ることが要求されるようになってきている。
特開2009−181062号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、EL性能及びMEEF性能に優れる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有する重合体(a)を含む重合体成分(以下、「[A]重合体成分」ともいう)、及び
[B]感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)
を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 0005915327
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成している。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。)
本発明の感放射線性樹脂組成物は、重合体(a)を含む[A]重合体成分及び[B]酸発生体を含有することで、EL性能及びMEEF性能に優れる。当該感放射線性樹脂組成物が上記構成を有することで上記効果を発揮する理由は必ずしも明確ではないが、例えば、上記式(1)のRとは異なる特定の位置に窒素原子を有することで、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸及び重合体(a)間の相互作用が大きくなり、上記酸の拡散長が適度に短くなったこと等が考えられる。
上記式(1)におけるR及びRは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
[A]重合体成分が上記特定構造を有することで、上記[B]酸発生体から生じる酸と重合体(a)間の相互作用が大きくなると考えられる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する。
上記式(1)におけるR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成していることも好ましい。
[A]重合体成分が上記特定構造を有することでも、上記[B]酸発生体から生じる酸及び重合体(a)間の相互作用が大きくなると考えられる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する。
上記式(1)におけるRは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基又は炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
[A]重合体成分が上記特定構造を有することで、上記[B]酸発生体から生じる酸及び重合体(a)間の相互作用がより大きくなると考えられる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能がより向上する。
[A]重合体成分は、重合体(a)と同一又は異なる重合体中に酸解離性基(以下、「構造単位(II)」ともいう)を含む構造単位をさらに有することが好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体成分が構造単位(II)をさらに有することで、感度を高めることができ、結果として、EL性能及びMEEF性能をさらに向上させることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)当該感放射線性樹脂組成物を用い、レジスト膜を形成する工程、
(2)上記レジスト膜を露光する工程、及び
(3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程
を有する。
当該レジストパターン形成方法は、上述の本発明の感放射線性樹脂組成物を用いるので、優れたEL及びMEEFを発揮して、レジストパターンを形成することができる。
本発明の重合体は、
下記式(1)で表される構造単位を有する。
Figure 0005915327
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成している。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。)
当該重合体においては、
上記式(1)におけるR及びRは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
上記式(1)におけるR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成していることも好ましい。
上記式(1)におけるRは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基又は炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
また、酸解離性基を含む構造単位をさらに有することが好ましい。
当該重合体は、上記構造単位(I)を有するので、感放射線性樹脂組成物の重合体成分として好適に用いることができ、この感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させることができる。
以上説明したように、本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、優れたEL及びMEEFを発揮しつつレジストパターンを形成することができる。本発明の重合体は、当該感放射線性樹脂組成物の重合体成分として好適に用いることができる。従って、本発明は、半導体製造等のパターン形成に好適に用いることができ、製造プロセスの安定性を高めると共に、製品の歩留まりを向上させることができる。
<感放射線性樹脂組成物>
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体成分及び[B]酸発生体を含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として、[C]酸拡散制御剤及び[D]溶媒を含有してもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体成分>
[A]重合体成分は、構造単位(I)を有する重合体(a)を含む。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体成分を含有することで、EL性能及びMEEF性能に優れる。当該感放射線性樹脂組成物が上記構成を有することで上記効果を発揮する理由は必ずしも明確ではないが、例えば、上記式(1)のRとは異なる特定の位置に窒素原子を有することで、レジスト膜中の[B]酸発生体から生じる酸及び重合体(a)間の相互作用が大きくなり、上記酸の拡散長が適度に短くなったこと等が考えられる。
[A]重合体成分は、重合体(a)と異なる重合体として、構造単位(I)を有さない重合体(以下、「重合体(b)」ともいう)を含んでいてもよい。重合体(b)としては、後述する「フッ素原子含有重合体」も含まれる。
[A]重合体成分は、構造単位(I)以外にも、重合体(a)と同一又は異なる重合体中に、酸解離性基を含む構造単位(II)並びにラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位(III)を有することが好ましく、また、構造単位(I)〜(III)以外のその他の構造単位を有していてもよい。[A]重合体成分は、これらの各構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される構造単位である。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成している。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロペニル基、ブチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等のシクロアルキル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクチニル基、ノルボルネニル基等のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル等が挙げられる。
上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価のフッ素化鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の1価のフッ素化芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基等のフッ素化アルキル基;フルオロエテニル基、パーフルオロエテニル基、パーフルオロプロペニル基等のフッ素化アルケニル基、フルオロエチニル基、フルオロプロペニル基等のフッ素化アルキニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基としては、例えば、フルオロシクロペンチル基、フルオロシクロヘキシル基等のフッ素化シクロアルキル基;フルオロシクロペンテニル基、フルオロシクロヘキセニル基等のフッ素化シクロアルケニル基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価のフッ素化芳香族炭化水素基としては、例えば、フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、フルオロトリル基、フルオロナフチル基等のフッ素化アリール基;フルオロベンジル基、フェニルジフルオロメチル基、フルオロナフチルメチル基等のフッ素化アラルキル基等が挙げられる。
上記これらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基としては、例えば、Rα−(G−Rβ−)基、Rγ−G−基等が挙げられる。Rα及びRγは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。Rβは、炭素数1〜20の2価の炭化水素基又は炭素数1〜20の2価のフッ素化炭化水素基である。Gは、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−又は−SO−である。pは、1〜10の整数である。pが2以上の場合、複数のG及びRβはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えば、上記R及びRとして例示した1価の炭化水素基のうちの炭素数1〜10の基等が挙げられる。
上記R及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に形成する環員数3〜20の環構造としては、例えば、アザシクロプロパン構造、アザシクロブタン構造、アザシクロペンタン構造(ピロリジン構造)、アザシクロヘキサン構造(ピペリジン構造)、アザシクロオクタン構造、アザノルボルナン構造、アザアダマンタン構造等のアザシクロアルカン構造;ジアザシクロヘキサン構造(ピペラジン構造)等のジアザシクロアルカン構造;アザオキサシクロヘキサン構造(モルホリン構造)等の窒素原子及び酸素原子含有シクロアルカン構造などの窒素原子含有脂肪族複素環構造;ピロール構造、インドール構造、カルバゾール構造等の窒素原子含有芳香族複素環構造等が挙げられる。
及びRとしては、これらの中で、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の1価の炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましく、エチル基、i−プロピル基が特に好ましい。R及びRを上記基とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する。
また、R及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成していることも好ましく、窒素原子含有脂肪族複素環構造を形成していることがより好ましく、アザシクロアルカン構造を形成していることがさらに好ましく、環員数3〜8のアザシクロアルカン構造を形成していることが特に好ましく、アザシクロヘキサン構造を形成していることがさらに特に好ましい。R及びRが上記構造を形成することによっても、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する。
nとしては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
で表される炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基としては、例えば、上記R及びRにおいて1価のそれぞれの基として例示した基からn個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記R’で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、上記Rとして例示した1価の炭化水素基と同じもの等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜20の2価の炭化水素基がさらに好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基が特に好ましく、メタンジイル基がさらに特に好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基としては、上記R及びRとして例示した基と同じもの等が挙げられる。
R”で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えば、上記Rとして例示した1価の炭化水素基と同じもの等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の1価の炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基がさらに好ましく、炭素数1〜6のアルキル基が特に好ましく、エチル基がさらに特に好ましい。
構造単位(I)としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−10)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
これらの中で、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する観点から、上記式(1−1)〜(1−5)、(1−8)及び(1−9)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、上記式(1−1)〜(1−5)でそれぞれ表される構造単位がより好ましく、上記式(1−1)〜(1−3)でそれぞれ表される構造単位がさらに好ましく、上記式(1−1)で表される構造単位が特に好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、重合体(a)を構成する全構造単位に対して、1モル%〜50モル%が好ましく、2モル%〜30モル%がより好ましく、2モル%〜20モル%がさらに好ましく、3モル%〜10モル%が特に好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0.5モル%〜25モル%が好ましく、1モル%〜15モル%がより好ましく、1モル%〜10モル%がさらに好ましく、1.5モル%〜5モル%が特に好ましい。
構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が向上する。構造単位(I)の含有割合が上記下限より小さいと、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能が低下する場合がある。構造単位(I)の含有割合が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[A]重合体成分の重合体(a)は、後述するように、構造単位(I)を与える単量体及び必要に応じて他の構造単位を与える単量体をラジカル重合させることで得られる。構造単位(I)を与える化合物(以下、「化合物(i)」ともいう)の合成方法は、例えば以下の通りである。
Figure 0005915327
上記式(i−a)、式(i−b)及び式(i)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成している。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
Xは、ハロゲン原子である。
上記式(i−a)で表されるハロゲン化アクリル酸エステル化合物と、上記式(i−b)で表されるアミン化合物とを、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させることにより、上記式で表される化合物(i)が得られる。この反応を行う方法としては、上記式(i−a)で表されるハロゲン化アクリル酸エステル化合物が溶解した溶液中に、上記式(i−b)で表されるアミン化合物を滴下することが好ましい。このような反応方法を用いることで、得られる化合物(i)の収率を向上させることができる。
上記Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、ハロゲン原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらの中でも、反応収率の観点から、臭素原子が好ましい。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、酸解離性基を含む構造単位である。「酸解離性基」とは、カルボキシ基、ヒドロキシ基等の水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離する基をいう。[A]重合体成分が構造単位(II)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物は感度を高めることができ、結果として、EL性能及びMEEF性能が向上する。
構造単位(II)としては、例えば下記式(2)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数4〜20の脂環式炭化水素基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の環構造を形成している。
としては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。これらの中で、メチル基、エチル基、i−プロピル基が好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数4〜20の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基;ノルボルニル基、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基などが挙げられる。これらの中で、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基が好ましい。
上記R及びRが互いに結合して形成する炭素数4〜20の環構造としては、例えば、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造等の単環のシクロアルカン構造;ノルボルナン構造、アダマンタン構造等の多環のシクロアルカン構造等が挙げられる。これらの中で、単環のシクロアルカン構造、多環のシクロアルカン構造が好ましく、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造がより好ましく、シクロペンタン構造、アダマンタン構造がさらに好ましい。
構造単位(II)としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1)〜(II−4)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(2−1)〜(2−4)中、R〜Rは、上記式(2)と同義である。nは、1〜4の整数である。
としては、1、2又は4が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(II−1)〜(II−4)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
Figure 0005915327
上記式中、Rは、上記式(1)と同義である。
重合体(a)における構造単位(II)としては、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能をより向上させる観点から、構造単位(II−1)、構造単位(II−2)が好ましく、構造単位(II−2)がより好ましく、1−アルキル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましく、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−i−プロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が特に好ましい。
重合体(b)における構造単位(II)としては、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能をより向上させる観点から、構造単位(II−1)、構造単位(II−2)が好ましく、1−アルキル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましく、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−i−プロピル−1−シクロペンチルメタアクリレートに由来する構造単位、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましい。構造単位(II)の含有割合としては、重合体(a)を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましく、40モル%〜65モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合としては、重合体(b)を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位である。[A]重合体成分は、構造単位(III)を有することで、その溶解性を適度に調整することができると考えられる。また、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジストパターンの基板等への密着性を高めることができる。ここで、ラクトン構造とは、−O−C(O)−で表される基を含む1つの環(ラクトン環)を有する構造をいう。また、環状カーボネート構造とは、−O−C(O)−O−で表される基を含む1つの環(環状カーボネート環)を有する構造をいう。スルトン構造とは、−O−S(O)−で表される基を含む1つの環(スルトン環)を有する構造をいう。
構造単位(III)としては、例えば、下記式(3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(3)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R10は、単結合又は2価の連結基である。R11は、ラクトン構造を含む1価の基、環状カーボネート構造を含む1価の基又はスルトン構造を含む1価の基である。
上記Rとしては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記R10で表される2価の連結基としては、例えば、炭素数1〜20の2価の直鎖状又は分岐状の炭化水素基、この炭化水素基の1個以上と−CO−、−O−、−NH−、−S−からなる群より選ばれる少なくとも1種の基とから構成される基等が挙げられる。
上記R11で表されるラクトン構造を含む1価の基、環状カーボネート構造を含む1価の基及びスルトン構造を含む1価の基としては、例えば、下記式(g−1)〜(g−11)で表される基等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(g−1)〜(g−4)中、RL1は、酸素原子又はメチレン基である。RL2は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。nL1は、0又は1である。nL2は、0〜3の整数である。
上記式(g−7)及び(g−8)中、nC1は、0〜2の整数である。nC2〜nC5は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
上記式(g−9)〜(g−11)中、RS1は、酸素原子又はメチレン基である。RS2は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。nS1は、0又は1である。nS2は、0〜3の整数である。
上記式(g−1)〜(g−11)中、*は、上記式(3)のR10に結合する部位を示す。
上記式(g−1)〜(g−11)で表される基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
11としては、これらの中で、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させる観点から、(g−1)、(g−3)、(g−7)及び(g−9)で表される基が好ましく、(g−1)及び(g−7)で表される基がより好ましく、(g−1)で表される基がさらに好ましい。
上記RL1及びRS1としては、メチレン基が好ましい。上記RL2及びRS2としては、水素原子が好ましい。上記nL1及びnS1としては、0が好ましい。上記nL2及びnS2としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
上記(g−1)及び(g−9)で表される基が有するノルボルナン環の水素原子を置換する基としては、シアノ基、トリフルオロメチル基、メトキシカルボニル基が好ましく、シアノ基がより好ましい。
構造単位(III)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
Figure 0005915327
Figure 0005915327
上記式中、Rは、上記式(3)と同義である。
構造単位(III)を与える単量体としては、例えば、下記式(3−m)で表される単量体等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(3−m)中、R、R10及びR11は、上記式(3)と同義である。
上記式(3−m)におけるR、R10及びR11としては、例えば、上記式(3)におけるそれぞれの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましく、30モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合としては、重合体(a)を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましく、30モル%〜50モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合としては、重合体(b)を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましく、30モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させることができる。また、形成されるレジストパターンの基板等への密着性を向上させることができる。
[その他の構造単位]
[A]重合体成分は、重合体(a)と同一又は異なる重合体中に、上記構造単位(I)〜(III)以外にも、例えば、極性基を含む構造単位等のその他の構造単位を有していてもよい。
上記極性基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基、カルボキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
上記極性基を含む構造単位としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式中、R12は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記その他の構造単位の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0モル%〜30モル%が好ましく、0モル%〜20モル%がより好ましい。
[A]重合体成分における重合体(a)の含有率としては、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能の向上の観点から20質量%以上100質量%以下が好ましく、40質量%以上100質量%以下がより好ましく、50質量%以上100質量%以下がさらに好ましく、80質量%以上100質量%以下が特に好ましい。
[A]重合体成分の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して、50質量%以上100質量%以下が好ましく、60質量%以上98質量%以下がより好ましく、80質量%以上95質量%以下がさらに好ましい。
<[A]重合体成分の合成方法>
[A]重合体成分は、例えば、所定の各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより、重合体(a)を合成することにより、又はこの重合体(a)に必要に応じて重合体(b)を混合して合成することができる。
重合反応の方法としては、例えば単量体及びラジカル開始剤を含有する溶液を、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;単量体を含有する溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;各々の単量体を含有する複数種の溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法等が挙げられる。
上記ラジカル開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル等が挙げられる。これらのラジカル開始剤は2種以上を混合して使用できる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。なお、これらの溶媒は、2種以上を併用してもよい。
[A]重合体成分を合成するための重合反応においては、分子量を調整するために、分子量調整剤を使用できる。分子量調整剤としては、例えばクロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類;ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃であり、好ましくは50℃〜120℃である。反応時間としては、通常1時間〜48時間であり、好ましくは1時間〜24時間である。
重合反応により得られた重合体は、再沈殿法により回収することができる。再沈溶媒としては、アルコール系溶媒等を使用できる。
[A]重合体成分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、3,000以上15,000以下がさらに好ましく、3,000以上10,000以下が特に好ましい。[A]重合体成分のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させることができる。
[A]重合体成分のMwとGPC法によるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、1以上5以下が好ましく、1以上3以下がより好ましく、1以上2以下がさらに好ましく、1.2以上1.8以下が特に好ましい。
なお、本明細書における重合体のMw及びMnは、下記条件によるGPCにより測定したものである。
カラム:G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、及びG4000HXL 1本(東ソー製)
移動相:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生し、その酸により[A]重合体成分等が有する酸解離性基を解離させ、カルボキシル基等を発生させる。その結果、これらの重合体の極性が増大し、露光部における重合体の現像液に対する溶解性が変化する。当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」という)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(1−アダマンチル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンチルカルボニルオキシ)−ヘキサン−1−スルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
これらの中で、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩がより好ましく、トリフェニルスルホニウムパーフルオロアルカンスルホネートがさらに好ましく、トリフェニルスルホニウムノナ−n−ブタンスルホネートが特に好ましい。
[B]酸発生体の含有量としては、[B]酸発生体が酸発生剤である場合の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上25質量部以下がより好ましく、1質量部以上20質量部以下がさらに好ましく、3質量部以上15質量部以下が特に好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性を向上することができる。[B]酸発生体は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<[C]酸拡散制御剤>
当該感放射線性樹脂組成物は、[C]酸拡散制御剤をさらに含有してもよい。[C]酸拡散制御剤は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏する。上述のように[A]重合体成分は、重合体(a)の構造単位(I)に窒素原子を有しており、[B]酸発生体から生じる酸の拡散を適度に制御する機能を有しているので、当該感放射線性樹脂組成物は、[C]酸拡散制御剤を含有する必要がないか、その使用量を低減させることができる。
[C]酸拡散制御剤としては、例えば、N−t−アルコキシカルボニル基含有アミノ化合物、3級アミン化合物、4級アンモニウムヒドロキシド化合物等が挙げられる。
N−t−アルコキシカルボニル基含有アミノ化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−アミロキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−アミロキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−アミロキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−アミロキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−アミロキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−アミロキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−アミロキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(S)−(−)−1−(t−アミロキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−アミロキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−アミロキシカルボニルピロリジン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニルピペラジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−アミロキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−アミロキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−t−アミロキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−アミロキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−アミロキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、N−t−アミロキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等が挙げられる。
上記3級アミン化合物としては、例えば、
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;
アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類;
トリエタノールアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン等のアルカノールアミン類;
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンテトラメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等が挙げられる。
上記4級アンモニウムヒドロキシド化合物としては、例えばテトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
これらの中で、N−t−アルコキシカルボニル基含有アミノ化合物が好ましく、N−t−アルコキシカルボニル基含有環状アミン化合物がより好ましく、N−t−アルコキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジンがさらに好ましく、N−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジンが特に好ましい。
[C]酸拡散制御剤としては、露光により分解して酸拡散制御性としての塩基性を失うオニウム塩化合物を用いることもできる。このようなオニウム塩化合物としては、例えば下記式(4−1)で表されるスルホニウム塩化合物、式(4−2)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 0005915327
上記式(4−1)及び式(4−2)中、R13〜R17は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。Z及びEは、OH、R18−COO、R18−SO 又は下記式(4−3)で表されるアニオンである。R18は、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 0005915327
上記スルホニウム塩化合物及びヨードニウム塩化合物としては、例えばトリフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、トリフェニルスルホニウムアセテート、トリフェニルスルホニウムサリチレート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムアセテート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムサリチレート、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムハイドロオキサイド、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムアセテート、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、4−t−ブトキシフェニル・ジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート等が挙げられる。
[C]酸拡散制御剤の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0質量部〜20質量部が好ましく、0質量部〜10質量部がより好ましく、0.5質量部〜5質量部がさらに好ましく、1質量部〜3質量部が特に好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジストパターンの形状が向上する。[C]酸拡散制御剤は、1種又は2種以上を用いてもよい。
<[D]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常、[D]溶媒を含有する。[D]溶媒としては、[A]重合体成分、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤、及び必要に応じて含有されるその他の任意成分を溶解又は分散することができれば、特に限定されない。[D]溶媒としては、例えばアルコール類、エーテル類、ケトン類、アミド類、エステル類等が挙げられる。[D]溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
アルコール類としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール類;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル類等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル類;
ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香環含有エーテル;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン類;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン類;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のジケトン類;
アセトフェノン等の芳香環含有ケトン類が挙げられる。
アミド類としては、例えば、
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド類;
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド類等が挙げられる。
エステル類としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等の酢酸エステル類;
酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール部分エーテルの酢酸エステル類;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等;
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類;
ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類等が挙げられる。
炭化水素類としては、例えば、
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
これらのうち、エステル類、ケトン類が好ましく、多価アルコール部分エーテルの酢酸エステル類、環状ケトン類がより好ましく、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンがさらに好ましい。
<その他の任意成分>
[フッ素原子含有重合体]
フッ素原子含有重合体は、フッ素原子を含む重合体である。当該感放射線性樹脂組成物がフッ素原子含有重合体を含有すると、レジスト膜を形成した際に、フッ素原子含有重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表層に偏在化する傾向があるため、液浸露光時において、レジスト膜中の[B]酸発生体や[C]酸拡散制御剤等の液浸媒体への溶出を抑制することができる。また、当該感放射線性樹脂組成物がフッ素原子含有重合体を含有することで、形成されるレジスト膜表面の後退接触角が高まり、液浸露光を好適に行うことができ、高速スキャンが可能になる。フッ素原子含有重合体のフッ素原子含有率としては、[A]重合体成分におけるフッ素原子含有重合体以外の重合体のフッ素原子含有率より大きいことが好ましい。重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRにより重合体の構造を求め、その結果から算出することができる。
フッ素原子含有重合体は、通常フッ素原子を構造中に含む単量体を1種類以上重合することにより形成することができる。
フッ素原子含有重合体は、フッ素原子を構造中に含む構造単位として下記構造単位(F−I)を有することが好ましい。また、フッ素原子含有重合体は、フッ素原子を構造中に含む構造単位以外の他の構造単位を有していてもよい。フッ素原子含有化合物は、これらの構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(F−I)]
構造単位(F−I)は、下記式(F1)で表される構造単位である。
Figure 0005915327
上記式(F1)中、R18は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Aは、単結合又は2価の連結基である。R19は、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基又はこれらの誘導基である。
上記Aで表される2価の連結基としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、アミド基、スルホニルイミド基、ウレタン基、メタンジイル基等のアルカンジイル基、シクロペンタンジイル基等の2価の脂環式炭化水素基、ベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基等の2価の芳香族炭化水素基、ノルボルナンラクトンジイル基等のラクトン構造を含む2価の基、これらの基の1種以上を組み合わせた基等が挙げられる。
上記R19で表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、トリフルオロ−n−プロピル基、ペンタフルオロ−n−プロピル基、ヘキサフルオロ−i−プロピル基、ジフルオロ−sec−ブチル基、トリフルオロ−sec−ブチル基等が挙げられる。
上記R19で表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基、フルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、テトラフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロヘキシル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記R19で表されるアルキル基又は1価の脂環式炭化水素基の誘導基としては、例えば、上記アルキル基又は1価の脂環式炭化水素基が有する水素原子又はフッ素原子をアルカリ解離性基を含む基で置換した基等が挙げられる。「アルカリ解離性基」とは、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の極性基の水素原子を置換する基であって、アルカリの存在下(例えば、23℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中)で解離する基をいう。アルカリ解離性基を含む基としては、例えば、−COOR’(R’は、炭素数1〜6のアルキル基である)等が挙げられる。
上記構造単位(F−I)を与える好ましい単量体としては、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル)(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−エトキシカルボニル−1,1−ジフルオロ−2−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニルノルボルナンラクトニル(メタ)アクリル酸エステル、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニルメチルオキシ)−6−ビニルナフタレン等が挙げられる。
構造単位(F−I)の含有割合としては、フッ素原子含有重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましく、30モル%以上が特に好ましい。構造単位(F−I)の含有割合が5モル%未満であると、後退接触角が70度未満となる場合があり、またレジスト膜からの酸発生剤等の溶出を抑制できない等の不都合を生じる場合がある。フッ素原子含有重合体は、構造単位(F−I)を1種のみ有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
[他の構造単位]
フッ素原子含有重合体は、上述のフッ素原子を構造中に含む構造単位以外にも、他の構造単位として、例えば、現像液に対する溶解速度をコントールするために酸解離性基を有する構造単位、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の極性基を含む構造単位、脂環式基を含む構造単位、基板からの反射による光の散乱を抑えるために芳香族化合物に由来する構造単位等を1種類以上含有させることができる。
上記酸解離性基を有する構造単位としては、例えば、[A]重合体成分の構造単位(II)と同様の構造単位等が挙げられる。
上記ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含む構造単位としては、例えば、[A]重合体成分の構造単位(III)と同様の構造単位等が挙げられる。
上記極性基を含む構造単位としては、例えば、[A]重合体成分のその他の構造単位としての極性基を含む構造単位と同様のもの等が挙げられる。
フッ素原子含有重合体の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましく、0.5質量部〜20質量部がより好ましく、1質量部〜10質量部がさらに好ましい。
フッ素原子含有重合体のGPC法によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、1,000〜50,000が好ましく、3,000〜30,000がより好ましく、5,000〜20,000がさらに好ましい。[C]フッ素原子含有重合体のMwが上記下限未満の場合、形成されたレジスト膜表面が十分な前進接触角を得ることができない場合がある。一方、Mwが上記上限を超えると、得られる感放射線性樹脂組成物の現像性が低下する傾向にある。
フッ素原子含有重合体のMw/Mn比としては、通常1〜3であり、1〜2.5が好ましく、1〜2がより好ましい。
[界面活性剤]
界面活性剤は、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。市販品としては、例えばKP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(以上、DIC製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子製)等が挙げられる。
[増感剤]
増感剤は、[B]酸発生体の生成量を増加する作用を示すものであり、当該感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。増感剤としては、例えば、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば、[A]重合体成分、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤、[D]溶媒及び必要に応じてその他の任意成分を所定の割合で混合することにより調製することができる。この場合、得られた混合液を孔径0.20μm程度のフィルターでろ過することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物の固形分濃度としては、0.1質量%以上50質量%が好ましく、0.5質量%以上30質量%以下がより好ましく、1質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、(1)当該感放射線性樹脂組成物を用い、レジスト膜を形成する工程、(2)上記レジスト膜を露光する工程、及び(3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程を有する。当該レジストパターン形成方法によれば、上述の感放射線性樹脂組成物を用いるので、優れたEL及びMEEFを発揮しつつ、レジストパターンを形成することができる。以下、各工程について説明する。
[(1)工程]
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物を用い、レジスト膜を形成する。レジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用できる。また、例えば特公平6−12452号公報や、特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の下層反射防止膜を基板上に形成してもよい。
塗布方法としては、例えば、回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。なお、形成されるレジスト膜の膜厚としては、10nm以上300nm以下が好ましく、30nm以上200nm以下がより好ましく、50nm以上150nm以下がさらに好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物を塗布した後、必要に応じてソフトベーク(SB)によって塗膜中の溶媒を揮発させてもよい。SB温度としては、当該感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、30℃〜200℃が好ましく、50℃〜150℃がより好ましい。SB時間としては、5秒〜600秒が好ましく、10秒〜300秒がより好ましい。
[(2)工程]
本工程では、(1)工程で形成されたレジスト膜を露光する。この露光は、所定のマスクを介して行う。また、液浸液を介して露光する液浸露光としてもよい。この液浸液としては、例えば水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましい。露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水が好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤を僅かな割合で添加してもよい。この添加剤は、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
露光に使用される放射線としては、[B]酸発生体の種類に応じて適宜選択されるが、例えば紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらの中で、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザー光がより好ましい。露光量等の露光条件は、当該感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選択される。当該レジストパターン形成方法においては、露光工程を複数回有してもよく複数回の露光は同じ光源を用いても、異なる光源を用いても良いが、1回目の露光にはArFエキシマレーザー光を用いることが好ましい。
上記露光後には、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行なうことが好ましい。PEBを行なうことにより、当該感放射線性樹脂組成物中の重合体の酸解離性基の解離反応を円滑に進行できる。PEB温度としては、30℃〜200℃が好ましく、50℃〜150℃がより好ましい。PEB温度が上記下限温度より低いと、上記解離反応が円滑に進行しない場合がある。PEB温度が上記上限温度を超えると、[B]酸発生体から生じる酸が未露光部にまで拡散してしまい良好なパターンが得られ難い場合がある。
[(3)工程]
本工程では、(2)工程で露光されたレジスト膜を現像する。この現像は、アルカリ現像でも有機溶媒でもよい。現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液が好ましい。このアルカリ水溶液の濃度としては、10質量%以下が好ましい。有機溶媒現像の場合、現像液としては、有機溶媒を含有する液が用いられ、この有機溶媒としては、例えば、上述した当該感放射線性樹脂組成物の[D]溶媒として例示した有機溶媒等が挙げられる。この現像液中の有機溶媒の含有率としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる
上記現像後は、リンス液でリンスすることが好ましい。このリンス液としては、アルカリ現像の場合は水が好ましく、有機溶媒現像の場合は、アルコール系溶媒等が好ましい。
<重合体>
本発明の重合体は、
上記式(1)で表される構造単位を有する。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間及び窒素原子側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成している。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基、炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基、若しくはこれらの基の炭素−炭素間並びに窒素原子側及び重合体鎖側の末端のうちの少なくともいずれかに−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR’−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
当該重合体においては、
上記式(1)におけるR及びRは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
上記式(1)におけるR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成していることも好ましい。
上記式(1)におけるRは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基又は炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基であることが好ましい。
また、酸解離性基を含む構造単位をさらに有することが好ましい。
当該重合体は、上記構造単位(I)を有するので、感放射線性樹脂組成物の重合体成分として好適に用いることができ、この感放射線性樹脂組成物のEL性能及びMEEF性能を向上させることができる。当該重合体については、上述の当該感放射線性樹脂組成物の[A]重合体成分の重合体(a)として説明しているので、ここでは説明を省略する。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
H−NMR分析及び13C−NMR分析]
化合物のH−NMR分析及び重合体の13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(JNM−ECX400、日本電子製)を用い、測定溶媒としてCDClを用いて、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準とする測定により行った。
[Mw及びMn測定]
重合体のMw及びMnは、下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
GPCカラム:G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL1本(東ソー製)
溶出溶媒 :テトラヒドロフラン
流量 :1.0mL/分
カラム温度 :40℃
標準物質 :単分散ポリスチレン
検出器 :示差屈折計
<化合物の合成>
[合成例1](化合物(i−1)の合成)
滴下漏斗及びコンデンサーを備え乾燥させた1Lの三口反応器に、2−(ブロモメチル)アクリル酸エチル19.30g(0.1モル)及びTHF100mLを仕込み、室温にて攪拌した。次に、そこへジエチルアミン8.78g(0.12mol)を10分間かけて滴下した。滴下後、室温で20分攪拌した。次いで、酢酸エチルを300mL加えた後、沈殿物をろ過により除去し、得られたろ液を飽和塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥してから減圧濃縮し、下記式(i−1)で表される化合物15.41gを合成した(収率83%)。
Figure 0005915327
H−NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:0.96−1.01(m、6H)、1.32(t、3H)、2.81−3.12(m、4H)、3.21−3.25(m、2H)、4.15−4.22(m、2H)、5.90−5.96(m、1H)、6.15−6.19(m、1H)
[合成例2](化合物(i−2)の合成)
合成例1において、ジエチルアミン8.78gの代わりに、ジイソプロピルアミン10.12gを用いた以外は、合成例1と同様に操作して、下記式(i−2)で表される化合物11.09gを合成した(収率52%)。
Figure 0005915327
H−NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:0.94−1.03(m、12H)、1.31(t、3H)、2.96−3.05(m、2H)、3.26−3.30(m、2H)、4.17−4.25(m、2H)、5.93−5.98(m、1H)、6.17−6.21(m、1H)
[合成例3](化合物(i−3)の合成)
合成例1において、ジエチルアミン8.78gの代わりに、ピペリジン9.37gを用いた以外は、合成例1と同様に操作して、下記式(i−3)で表される化合物18.24gを合成した(収率92%)。
Figure 0005915327
H−NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:1.31(t、3H)、1.38−1.45(m、2H)、1.52−1.59(m、4H)、2.21−2.45(m、4H)、3.26−3.30(m、2H)、4.17−4.25(m、2H)、5.93−5.98(m、1H)、6.17−6.21(m、1H)
<[A]重合体成分の合成>
[A]重合体成分を構成する重合体(a)及び重合体(b)の合成に用いた単量体を以下に示す。
Figure 0005915327
[重合体(a)の合成]
[実施例1](重合体(A−1)の合成)
上記化合物(M−1)44.3g(50モル%)、化合物(i−1)14.7g(15モル%)及び化合物(M−6)41.0g(35モル%)を100gの2−ブタノンに溶解し、AIBN4.21gをさらに溶解して単量体溶液を調製した。200gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、撹拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応溶液を水冷して30℃以下に冷却した。2,000gのメタノール中に冷却した重合反応溶液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を400gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−1)を合成した(収量62.3g、収率62%)。重合体(A−1)のMwは5,000であり、Mw/Mnは1.52であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)に由来する構造単位、(i−1)に由来する構造単位及び(M−6)に由来する構造単位の各含有割合は、それぞれ54.7モル%、6.4モル%及び38.9モル%であった。
[実施例2及び3並びに合成例4〜6](重合体(A−2)及び(A−3)並びに(a−1)〜(a−3)の合成)
表1に示す種類及び使用量の単量体を用いた以外は実施例1と同様に操作して、各重合体を合成した。用いる単量体化合物の合計が100gとなるようにした。合成した各重合体における構造単位含有割合、Mw及びMw/Mnを表1に合わせて示す。
Figure 0005915327
<感放射線性樹脂組成物の調製>
各感放射線性樹脂組成物の調製に用いた各成分を下記に示す。
[[B]酸発生剤]
B−1:トリフェニルスルホニウムノナフルオロn−ブタンスルホネート(下記式(B−1)で表される化合物)
Figure 0005915327
[[C]酸拡散制御剤]
C−1:N−t−アミルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン(下記式(C−1)で表される化合物)
Figure 0005915327
[[D]溶媒]
D−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
D−2:シクロヘキサノン
[実施例4]
[A]重合体成分としての(A−1)55.2質量部及び(a−1)44.8質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)9.9質量部並びに[D]溶媒としての(D−1)2,590質量部及び(D−2)1,110質量部を混合し、得られた混合液を孔径0.20μmのフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物を調製した。
[実施例5〜12並びに比較例1及び2]
表2に示す種類及び配合量の各成分を混合した以外は実施例4と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。なお、表2中の「−」は、該当する成分を用いなかったことを示す。
<レジストパターンの形成>
上記調製した感放射線性樹脂組成物を用いて、下記方法によりレジストパターンを形成した。
半導体用反射防止コート材(ARC66、日産化学製)を用いて、下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、上記調製した感放射線性樹脂組成物を塗布し、120℃で60秒間SBを行うことにより、膜厚110nmのレジスト膜を形成した。形成したレジスト膜上に、液浸上層膜形成組成物(TCX041、JSR製)をスピンコートし、90℃で60秒間SBを行うことにより膜厚30nmの液浸上層膜を形成した。次に、上記形成したレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NSR−S610C、NIKON製)を用い、NA=1.3、iNA=1.27、ratio=0.800、DipoleX openAngle=35deg.の条件により、ターゲットサイズが幅45nmのラインアンドスペース(1L1S)のマスクパターンを介して露光した。露光後、110℃で60秒間PEBを行った。次いで、現像液として2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、塗布/現像装置(CLEAN TRACK LITHIUS Pro−i、東京エレクトロン製)の現像装置により、GPノズルによる現像を10秒間実施した後、15秒間水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成したレジストパターンについて下記方法に従って測定することにより、各感放射線性樹脂組成物を評価した。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(CG−4000、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
[感度]
上記レジストパターンの形成において、幅45nmのラインアンドスペースを形成する露光量を最適露光量(Eop)として求め、これを感度(mJ/cm)とした。感度は、80mJ/cm以下の場合は「良好」と、80mJ/cmを超える場合は「不良」と評価できる。
[EL性能]
45nm1L/1Sマスクパターンで解像されるパターン寸法が、マスクの設計寸法の±10%以内となる場合の露光量の範囲のEopに対する割合をEL(露光余裕度)性能(%)とした。EL性能は、14%以上の場合は「良好」と、14%未満の場合は「不良」と評価できる。
[MEEF性能]
上記Eopにて、48nmLine100nmPitch、49nmLine100nmPitch、50nmLine100nmPitch、51nmLine100nmPitch、52nmLine100nmPitchとするパターン形成用のマスクパターンをそれぞれ介してLSパターンを形成した。このとき、マスクのラインサイズ(nm)を横軸に、各マスクパターンを用いてレジスト膜に形成されたライン幅(nm)を縦軸にプロットしたときの直線の傾きを求め、MEEF性能とした。MEEF性能は、1.6以下の場合は「良好」と、1.6を超える場合は「不良」と評価できる。
Figure 0005915327
表2の結果から明らかなように、実施例の感放射線性樹脂組成物は、比較例のものと比べ、EL性能及びMEEF性能に優れることがわかった。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、優れたEL性能及びMEEF性能を発揮しつつ、レジストパターンを形成することができる。従って、本発明は今後ますます微細化が進行する半導体加工分野に好適に用いることができ、製造プロセスの安定性及び製品の歩留まりを向上させることができる。

Claims (4)

  1. [A]同一又は異なる重合体中に、下記式(1)で表される構造単位と下記式(2)で表される構造単位とを有する重合体成分、及び
    [B]感放射線性酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005915327
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基若しくは炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共にアザオキサシクロヘキサン構造環員数3〜20のアザシクロアルカン構造若しくは環員数3〜20のジアザシクロアルカン構造を形成している。nは、1〜3の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基又は炭素数1〜20の(n+1)価のフッ素化炭化水素基である。
    は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基、又はこれらの基の炭素−炭素間に−CO−、−COO−、−OCO−、−O−、−NR”−、−CS−、−S−、−SO−及び−SO−からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。)
    Figure 0005915327
    (式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数4〜20の脂環式炭化水素基であるか、又はR及びRが互いに結合してこれらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の環構造を形成している。)
  2. 上記式(1)におけるR及びRが、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記式(1)におけるR及びRが互いに結合してこれらが結合している窒素原子と共にアザオキサシクロヘキサン構造環員数3〜20のアザシクロアルカン構造若しくは環員数3〜20のジアザシクロアルカン構造を形成している請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. (1)請求項1、請求項2又は請求項3に記載の感放射線性樹脂組成物を用い、レジスト膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト膜を露光する工程、及び
    (3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を有するレジストパターン形成方法。
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