JP5909848B2 - 直動案内軸受装置 - Google Patents
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Description
この直動案内軸受装置は、図21に示すように、軸方向に延びる案内レール101と、該案内レール101上に軸方向に相対移動可能に跨架されたスライダ102とを備えている。
案内レール101の幅方向の両側面にはそれぞれ軸方向に延びる転動体転動路103が片側二条列ずつ、合計4条列形成されており、スライダ102のスライダ本体102Aには、その両袖部104の内側面にそれぞれ転動体転動路103に対向する転動体転動路105が形成されている。
この移動につれて、案内レール101とスライダ102との間に介在する円筒ころ106は転動してスライダ102の軸方向の端部に移動するが、スライダ102を軸方向に継続移動させていくためには、これらの円筒ころ106を無限に循環させる必要がある。
ここで、無限循環する多数の円筒ころ106はころ軸を中心に同一方向に回転するため、互いに隣り合う円筒ころ106同士が接触した場合、その接触部分のころ速度の向きは互いに逆方向になり、それにより発生する力は円筒ころ106の円滑な転動を妨げることになる。
このような事情から、従来においては、互いに隣り合う円筒ころ106間に保持ピース120を介装することで、円筒ころ同士の直接接触を防止すると共に、前記スキューを抑制し、これにより、スライダ102の走行を滑らかにすると共に、走行中の騒音低減を図るようにしている。
そこで、本発明は上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、転動体のスキューの抑制力を向上させて、前記転動体の円滑な循環を確保することができる直動案内軸受装置を提供することにある。
該案内レールの前記転動体転動路に対向する転動体転動路を有し、これらの両転動体転動路間に挿入された転動体の転動を介して前記軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架され、前記転動体を循環させる循環路が内部に形成されたスライダとを備えた直動案内軸受装置であって、
前記案内レールの転動体転動路の断面形状が凸形状をなし、前記スライダの転動体転動路の断面形状が凹形状をなし、
前記案内レールに形成された4つの転動体転動路、及び前記スライダの4つの転動体転動路のうち、
前記スライダにおける前記案内レールが前記スライダによって覆われている側の転動体転動路の表面と、前記案内レールの全ての転動体転動路の表面とに、前記転動体の進行方向に直交する方向の前記転動体の動きを抑制するために前記転動体が遊嵌する寸法の幅の研削溝である転動体案内溝が形成されたことを特徴としている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図2は、本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態における転動体案内溝の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。また、図3(a),(b)は、共に本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。
案内レール1の幅方向の両側面には、それぞれ軸方向に延びる転動体転動路3が片側二条列ずつ、合計4条列形成されて転動体転動路3a〜3dを構成している。
また、スライダ2は、スライダ本体2Aと、該スライダ本体2Aの軸方向の両端に固定されたエンドキャップ(図示せず)とを有する。スライダ2のスライダ本体2Aには、その両袖部4の内側面にそれぞれ転動体転動路3に対向する転動体転動路5が片側二条列ずつ、合計4条列形成されて転動体転動路5a〜5dを構成している。
この移動につれて、スライダ2を軸方向に継続移動させていくために、スライダ本体2Aの袖部4内に更に軸方向に貫通する孔7を形成して該孔7に内部が円筒ころ6の通路(転動体通路)8aとされた循環チューブ8が嵌め込まれている。また、スライダ本体2Aの軸方向の両端にそれぞれ転動体循環部品として、ねじ等を介して固定された一対のエンドキャップ9には、両転動体転動路3,5間と転動体通路8aとを連通する円弧状に湾曲した方向転換路(図示せず)が形成されている。このように、循環チューブ8の通路(転動体通路)8a及びエンドキャップ9の方向転換路(図示せず)によって円筒ころ6の無限循環軌道が形成されている。
ここで、本発明に係る直動案内軸受装置において、案内レール1及びスライダ2に形成された転動体転動路3a〜3d,5a〜5dの少なくともいずれかの表面には、転動体案内溝100が円筒ころ6の進行方向に沿って軸方向に対称に複数形成されている。本実施形態の直動案内軸受装置においては、案内レール1の全ての転動体転動路3a〜3dの表面に転動体案内溝100が形成されている。
このような構成を有することによって、転動体(円筒ころ)6の進行方向(図2(a)中の矢印d方向)に直交する方向(図2(a),(b)中の矢印w方向)の転動体6の動きが抑制され、転動体6のスキューの抑制力を向上させて、転動体6の円滑な循環を確保することができる。
図4は、本発明に係る直動案内軸受装置の第2の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図5は、本発明に係る直動案内軸受装置の第2の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第1の実施形態と基本的に略同一であるため、第1の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図6は、本発明に係る直動案内軸受装置の第3の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図7は、本発明に係る直動案内軸受装置の第3の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第1の実施形態と基本的に略同一であるため、第1の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図8は、本発明に係る直動案内軸受装置の第4の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図9(a),(b)は、共に本発明に係る直動案内軸受装置の第4の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第1の実施形態と基本的に略同一であるため、第1の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図10は、本発明に係る直動案内軸受装置の第5の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図11(a),(b)は、共に本発明に係る直動案内軸受装置の第5の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は、案内レール及びスライダの断面形状以外は前述した第1の実施形態と基本的に略同一であるため、第1の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
このような構成を有することによって、転動体6の進行方向に直交する方向の転動体6の動きが抑制され、転動体6のスキューの抑制力を向上させて、転動体6の円滑な循環を確保することができる直動案内軸受装置を提供することができる。
図12は、本発明に係る直動案内軸受装置の第6の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図13は、本発明に係る直動案内軸受装置の第6の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第5の実施形態と基本的に略同一であるため、第5の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図14は、本発明に係る直動案内軸受装置の第7の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図15は、本発明に係る直動案内軸受装置の第7の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第5の実施形態と基本的に略同一であるため、第5の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
このような構成を有することによって、転動体6の進行方向に直交する方向の転動体6の動きが抑制され、転動体6のスキューの抑制力を向上させて、転動体6の円滑な循環を確保することができる直動案内軸受装置を提供することができる。
図16は、本発明に係る直動案内軸受装置の第8の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図17は、本発明に係る直動案内軸受装置の第8の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第5の実施形態と基本的に略同一であるため、第5の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図18は、本発明に係る直動案内軸受装置の第9の実施形態の構成を示す部分断面図である。また、図19(a),(b)は、共に本発明に係る直動案内軸受装置の第9の実施形態における転動体案内溝の形成方法を説明する断面図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第5の実施形態と基本的に略同一であるため、第5の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
図20は、本発明に係る直動案内軸受装置の第10の実施形態の構成を示す図である。なお、本実施形態の直動案内軸受装置の構成は前述した第5の実施形態と基本的に略同一であるため、第5の実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
このような構成を有することによって、転動体6の進行方向に直交する方向の転動体6の動きが抑制され、転動体6のスキューの抑制力を向上させて、転動体6の円滑な循環を確保することができる直動案内軸受装置を提供することができる。
2 スライダ
3 転動体転動路(案内レール側)
5 転動体転動路(スライダ側)
6 円筒ころ(転動体)
100 転動体案内溝
Claims (2)
- 軸方向に延びる転動体転動路を有する案内レールと、
該案内レールの前記転動体転動路に対向する転動体転動路を有し、これらの両転動体転動路間に挿入された転動体の転動を介して前記軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架され、前記転動体を循環させる循環路が内部に形成されたスライダとを備えた直動案内軸受装置であって、
前記案内レールの転動体転動路の断面形状が凸形状をなし、前記スライダの転動体転動路の断面形状が凹形状をなし、
前記案内レールに形成された4つの転動体転動路、及び前記スライダの4つの転動体転動路のうち、
前記スライダにおける前記案内レールが前記スライダによって覆われている側の転動体転動路の表面と、前記案内レールの全ての転動体転動路の表面とに、前記転動体の進行方向に直交する方向の前記転動体の動きを抑制するために前記転動体が遊嵌する寸法の幅の研削溝である転動体案内溝が形成されたことを特徴とする直動案内軸受装置。 - 前記案内レールに形成された4つの転動体転動路、及び前記スライダの4つの転動体転動路の全ての表面に、前記転動体案内溝が形成された請求項1に記載の直動案内軸受装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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2010
- 2010-12-22 JP JP2010286085A patent/JP5909848B2/ja active Active
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