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JP5904577B2 - マスク成膜装置及びマスク成膜方法 - Google Patents

マスク成膜装置及びマスク成膜方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクを介して基板上に成膜パターンを形成するマスク成膜装置及びマスク成膜方法に関するものである。
マスク成膜装置は、成膜室内に配置した基板の被成膜面上に、開口パターンを有するマスクを密接配置して、成膜源から放出される成膜流をマスクの開口パターンを通して被成膜面上に被着させることで、基板上にマスクパターンを成膜するものである。成膜方法としては、一般に、真空蒸着、スパッタリング、インクジェット塗布など各種の方法が知られているが、本発明におけるマスク成膜装置は、マスクを介して基板上にマスクパターンを成膜できる全ての成膜方法に適用することができる。
マスク成膜装置の用途は、フラットパネルディスプレイの製造、ガラス基板の金属被覆など、様々な用途がある。特に、有機ELパネルの製造では、有機EL素子の発光色毎に異なるパターンを有するマスクを用いたマスク成膜装置が用いられ、真空蒸着によって画素電極上に各種の発光機能層が成膜される。
下記特許文献1には、有機ELパネルの製造に用いられる蒸着方法が記載されている。この従来技術は、基板と蒸着マスクとを対向させ、蒸着源から蒸着マスクに設けた開口部を通して基板の表面に蒸着材料を蒸着してパターン形成を行う蒸着方法において、蒸着マスクの面積が基板の面積より小さく、基板を蒸着マスクに対して一方向に相対的に移動させながら蒸着を行うものである。
特開2003−297562号公報
前述した従来技術は、基板の大きさに対して蒸着マスクを小面積にすることで、蒸着マスクの加工精度の悪化や熱膨張による寸法狂いを抑制することができるので、比較的大面積の基板をマスク成膜する際に有効な技術である。
しかしながら、基板とマスクが常時離間しているため、基板とマスクの間隔を一定に維持することが難しい。基板とマスクの間隔は成膜パターンの精度を確保する上で重要な要因であり、基板とマスクが離れすぎると成膜流がマスク開口の外側に回り込んでパターンのボケが大きくなる。一方、基板とマスクの間隔を近接し過ぎると、マスクに対して相対的に基板を移動させる際に、基板の変形や基板移動時の波打ち現象(ピッチングやローリング)によって、基板とマスクが接触してマスクの位置ズレや破損、或いは基板の破損や傷付きが生じ易くなる。このような不具合は基板が大きくなるほど顕著になる。
これを解消するためには、ギャップセンサなどを用いて基板とマスク間の距離を計測し、これを一定に維持するようにマスクの保持位置を制御することが考えられる。しかしながら、基板がマスクの上方に到達するまでの間は基板とマスクの間隔を計測することができないので、基板が移動してマスクの上方に重なる時点では両者の間隔を適正に制御することができない問題がある。
これに加えて、基板とマスクとの間隔の適正値が100μm以下であるのに対して、大面積の基板で基板の移動方向幅が大きくなると、基板のピッチングやローリングによって生じる基板端部の位置変動量は基板とマスクとの適正間隔を遙かに超えることになる。このため、基板とマスクの間隔を適正に近接させようとすると、基板が移動してマスクの上方に重なる時点で基板の端部がマスクに衝突する不具合が生じ易くなる問題があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、マスクに対して被成膜対象の基板を相対的に移動させるマスク成膜装置或いはマスク成膜方法において、基板がマスクと重なる時点での基板端部とマスクの衝突を避けることができること、基板とマスクの間隔を適正値に維持した状態でマスク成膜を行うことができること、などが本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
基板の被成膜面にマスクを介して成膜パターンを形成するマスク成膜装置であって、前記基板を前記被成膜面に沿った特定方向に向けて移動させる基板移動部と、前記基板移動部の移動経路に前記マスクが対面するように当該マスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部に保持された前記マスクの傾きと前記基板移動部の移動経路に対する前記マスクの高さを調整するマスク調整部と、前記マスクの保持位置より基板移動方向上流側に配置され、前記基板移動部によって移動される前記基板の傾きを検知する基板傾き検知部と、前記マスクの上方に配置され、前記基板と前記マスクとの間隔を検知する間隔検知部と、前記基板傾き検知部と前記間隔検知部の一方又は両方の検知出力に基づいて前記マスク調整部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達するまでの間、前記基板傾き検知部の出力に基づいて、前記移動経路から離れた待避位置で前記マスクの傾きを前記基板の傾きに合わせるように制御し、前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達した後は、前記間隔検知部の出力に基づいて、前記マスクを前記基板の被成膜面に設定距離だけ近接させるように前記マスクの高さを制御することを特徴とするマスク成膜装置。
基板をマスクに対して特定方向に相対的に移動させながら、前記基板の被成膜面に前記マスクを介して成膜パターンを形成するマスク成膜方法であって、前記基板を前記被成膜面に沿った特定方向に向けて移動させ、前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達するまでの間は、前記マスクを前記基板の移動経路から離れた待機位置に保持して、検知された前記基板の傾きと前記マスクの傾きが一致するように前記マスクの傾きを制御し、前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達した後は、前記基板と前記マスクとの間隔を検知して前記マスクを設定間隔だけ前記基板に近接させることを特徴とするマスク成膜方法。
このような特徴を有する本発明は、基板を移動させながらマスクを介して基板の被成膜面上に成膜パターンを形成するに際して、基板がマスクに接近する間に、マスクを基板から離れた待避位置に保持して、基板の傾斜に追従するようにマスクの傾斜を制御する。そして、基板がマスクの上方に到達した後は、基板とマスクとの間隔を設定距離だけ近接させて精度の高いマスク成膜を行う。これによると、基板の移動方向先端がマスクに到達するときには基板とマスクは十分な距離だけ離れているので、基板の移動時にローリングやピッチングが生じる場合であっても、基板端部がマスクに衝突する不具合を回避することができる。また、基板がマスクの上方に到達した時点では基板とマスクの傾きが一致しているので、マスクを平行移動させるだけで速やかに基板とマスクの間隔を設定距離に近接させることができる。
これによって本発明は、マスクに対して被成膜対象の基板を相対的に移動させるマスク成膜装置及びマスク成膜方法において、基板がマスクと重なる時点での基板端部とマスクの衝突を避けることができ、更に、基板とマスクの間隔を適正値に維持した状態で精度の高いマスク成膜を行うことができる。
本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の概略構成を示した説明図である。 本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の構成例を示した概念図である(図2(a)が平面視の概念図であり、図2(b)が側面視の概念図である)。 本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の他の形態例を示した説明図である。 図3に示した形態例における制御部の動作例を示した説明図である。 図3に示した形態例における制御部の動作例を示した説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の概略構成を示した説明図である。マスク成膜装置は、成膜室(真空蒸着の場合は真空チャンバ)1内に配備されており、基板移動部10と、マスク保持部20を備えている。成膜室1内には、成膜源(真空蒸着の場合は蒸着源)2が配備されており、成膜源2から放出される成膜流2AがマスクMの開口パターンを通して基板Sの被成膜面Saに被着することで、基板Sの被成膜面Sa上に成膜パターンが形成される。
基板移動部10は、基板Sを被成膜面Saに沿った移動経路10A上の特定方向に向けて移動させるものであり、リニアモータや各種の移送コンベヤなどによって構成することができる。基板移動部10の移動経路は直線的な経路であっても、曲線又は屈曲した経路であってもよい。また、移動方向が他方に分岐するものであっても構わない。
マスク保持部20は、基板移動部10の移動経路10AにマスクMが対面するようにマスクMを保持するものであり、機械的な保持や磁気的な吸着によって基台にマスクMを保持している。マスクMは所望の成膜パターンを得るための開口パターンを備える。
このような基板移動部10とマスク保持部20を備えるマスク成膜装置は、マスクMに対して基板Sを特定方向に相対的に移動させながら、基板Sの被成膜面Sa上に成膜パターンを形成する。図示の例は、マスク保持部20を複数並べて配備しており、異なる種類の開口パターンを有するマスクMを基板Sの移動方向に沿って複数並べて配置することができるものであるが、これに限らず、単一のマスク保持部20を備えるものであってもよい。
図2は、本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の構成例を示した概念図である(図2(a)が平面視の概念図であり、図2(b)が側面視の概念図である)。本発明の実施形態に係るマスク成膜装置は、前述した基板移動部10とマスク保持部20を備えると共に、マスク調整部21、基板傾き検知部22、間隔検知部23、制御部24を備えている。
マスク調整部21は、マスク保持部20に保持されたマスクMの傾きと移動経路10Aに対するマスクMの高さを調整するものである。具体的には、マスク調整部21は、マスク保持部20をX軸及びY軸について平行移動することができるもので、X軸,Y軸それぞれにシフトすることで、X,Y方向のズレを回転補正することができる。また、マスク保持部20は平面上の複数のポイントにおいて、それぞれ独立してZ軸方向に垂直移動させることができるものである。このようなマスク調整部21によると、マスクMを基板Sの移動経路10Aに対して近接又は離間させることができると共に、マスクMを任意の方向に傾斜させることができる。
基板傾き検知部22は、マスクMの保持位置より基板移動方向上流側に配置され、基板移動部10によって移動される基板Sの傾きを検知するものである。基板移動部10によって移動する基板Sはピッチング(図示Y軸廻りの揺動)やローリング(図示X軸廻りの揺動)を生じながら移動しており、基板Sの面積が大きいほどこの揺動が大きくなる。基板傾き検知部22はこのような基板Sの揺動に伴う傾きを検知して検知信号を制御部24に送っている。
基板傾き検知部22は、移動経路10A上に設けた基準板22Aと基板Sの間隔を計測するギャップセンサ22B(S1,S2,S3)を備え、基板Sの移動方向に沿って複数配置したギャップセンサ22B(S1,S2,S3)の計測値によって基板Sの傾きを検知している。図示の例では、基板傾き検知部22は、ギャップセンサ22Bを基板Sの移動方向に沿って設定間隔を空けて一対(S1,S3)設けると共に基板Sの移動方向と交差する方向に沿って設定間隔を空けて一対(S1,S2)設けている。ここでは、3つのギャップセンサS1,S2,S3が作る三角形によって基板Sの傾きを三次元的に把握することができる。なお、基板傾き検知部22のギャップセンサ22Bの個数は図示の例に限定されるものではない。
ギャップセンサ22B(S1,S2,S3)は様々な原理のものを用いることができるが、一例として、レーザー干渉式センサを用いることができる。このレーザー干渉式センサは、レーザー光を透明な基準板22Aに照射し、基準板22Aの表面で反射した光と基準板22Aを透過して基板Sの表面で反射した光の干渉を利用して基準板22Aの表面と基板Sの表面との間の距離を計測するものである。レーザー干渉式センサに換えて、共焦点方式等の他のセンサを用いることもできる。
このような基準板22Aを用いる場合には、基準板22Aとギャップセンサ22Bの位置関係が既知であることが必要であるが、基準板22Aの位置が移動した場合には、比較的傾斜の少ない模擬基板を流して得られる計測値から基準板22Aの位置を特定する。例えば、傾斜の少ない模擬基板を流して、模擬基板とマスクMとのギャップが設定値(例えば、70μm)となるようにマスクMの位置を調整し、その時の模擬基板と基準板22Aとのギャップを初期値として設定する。ここで用いられる模擬基板は、マスクMの上方でマスクMと模擬基板との間隔を計測でき、且つ基準板22Aと模擬基板との間隔を計測できる大きさのものが用いられる。そして、この初期値を後の製品である基板Sの移動時に利用して、基板Sの傾きやマスクMと基板Sとの間隔を計測する。
間隔検知部23は、マスクMの上方に配置され、基板SとマスクMとの間隔を検知するものである。この間隔検知部23は、基板SとマスクMの間隔を計測するギャップセンサ23A(S4〜S8)を備えており、基板Sの移動方向及び/又は基板Sの移動方向と交差する方向に沿って複数配置したギャップセンサ23A(S4〜S8)の計測値によって、基板SとマスクMの間隔を検知する。ここでも、3つのギャップセンサS4,S5,S6とS6,S7,S8がそれぞれ作る三角形によってマスクMの傾きを三次元的に把握することができる。ここでのギャップセンサ23Aにおいても前述したレーザー干渉式センサを用いることができる。この間隔検知部23におけるギャップセンサの個数も図示の例に限定されるものではない。
制御部24は、基板傾き検知部22と間隔検知部23の一方又は両方の検知出力に基づいてマスク調整部21を制御するものである。制御部24の動作を説明すると、基板Sを移動させてマスクMの保持位置に近づける過程で、基板Sの移動方向先端がマスクMの上方に到達するまでの間、マスクMを移動経路10Aから離れた待避位置に保持し、基板傾き検知部22の出力に基づいて、その位置でマスクMの傾きを基板Sの傾きに合わせるように制御する。そして、基板Sの移動方向先端がマスクMの上方に到達した後は、間隔検知部23の出力に基づいて、マスクMを基板Sの被成膜面Saに設定距離だけ近接させるようにマスクMの高さを制御する。
このような制御部24の動作によると、基板Sの移動方向先端がマスクMに到達するときには基板SとマスクMは十分な距離だけ離れているので、基板Sの移動時にローリングやピッチングが生じる場合であっても、基板端部がマスクMに衝突する不具合を回避することができる。また、基板SがマスクMの上方に到達した時点では基板SとマスクMの傾きが一致しているので、マスクMを平行移動させるだけで速やかに基板SとマスクMの間隔を設定距離に近接させることができる。
図3は、本発明の実施形態に係るマスク成膜装置の他の形態例を示した説明図である。前述の実施形態と同一部位には同一符号を付して重複説明を省略する。この例は、マスク保持部20を基板Sの移動方向に沿って設定間隔を空けて複数設けている。ここでは、複数のマスク保持部20(20−1,20−2)の間に基板傾き検知部22を設けて、ギャップセンサS’1,S’2,S’3を配置している。これによると、基板Sの移動によって、基板Sの移動方向後端がギャップセンサS1,S2を外れた直後に、基板Sの移動方向先端がギャップセンサS’1,S’2に掛かるようにすることで、基板SがマスクMを通過する全期間で基板Sの傾きを検知することが可能になる。これによって、マスク成膜時に常に基板SとマスクMの傾きを一致させることが可能になる。
図4及び図5は、図3に示した形態例における制御部24の動作例を示している。図4(a)は、基板S(S0)の移動方向先端がマスクMの保持位置に到達する前の状態を示している。この状態では、基板傾き検知部22におけるギャップセンサS1,S2,S3と基準板22Aによって基板Sの傾きが検知されており、制御部24は、この検知された傾きと一致するように、マスク調整部21を制御してマスク保持部20に保持されるマスクMの傾きを制御する。また、この状態ではマスク保持部20は基板SとマスクMが干渉しない安全な位置に待避している。
図4(b)に示した状態は、基板Sが更に移動して、基板Sの移動方向先端がマスクMの上方に重なった状態を示している。この状態では、間隔検知部23のギャップセンサS4,S5によって基板SとマスクMとの間隔が検知されるようになり、この検知出力に基づいて制御部24がマスク調整部21を制御して、マスク保持部20を基板Sに近接させる。この際のマスクMの傾きは基板Sの傾きと一致するように制御されているので、マスクMを平行移動させるだけで、即座に基板SとマスクMの間隔を設定間隔(70μm)に合わせることができる。
図5(a)に示した状態は、基板Sが更に移動して、基板SがマスクMの上方に重なった状態を示している。この状態では、間隔検知部23のギャップセンサS4,S5,S6によって基板SとマスクMとの間隔が検知され、この検知出力に基づいて制御部24がマスク調整部21を制御して、マスクMと基板Sとの間隔が一定に保持される。また、ギャップセンサS4,S5,S6の出力によって基板Sの傾きとマスクMの傾きが一致するように制御されている。
図5(b)に示した状態は、基板Sが更に移動して、基板Sの移動方向後端がマスクMから外れる直前の状態を示している。この状態では、基板Sは、隣の基板傾き検知部22のギャップセンサS’1,S’2,S’3によって傾きが検知されており、この検知出力に応じてマスクMの傾きが制御されている。また、間隔検知部23のギャップセンサS7,S8によって基板SとマスクMの間隔が検知されているので、この検知出力に基づいて、マスクMと基板Sとの間隔も設定間隔に制御されている。これによって、基板Sの移動方向後端がマスクMを抜けるときにも、基板SとマスクMの接触を回避することができる。
以上説明した本発明の実施形態に係るマスク成膜装置を用いたマスク成膜方法は、基板SをマスクMに対して特定方向に相対的に移動させながら、基板Sの被成膜面SaにマスクMを介して成膜パターンを形成する方法であり、基板Sを被成膜面Saに沿った移動経路10A上の特定方向に向けて移動させ、基板Sの移動方向先端がマスクMの上方に到達するまでの間は、マスクMを移動経路10Aから離れた待機位置に保持して、検知された基板Sの傾きとマスクMの傾きが一致するようにマスクMの傾きを制御する。そして、基板Sの移動方向先端がマスクMの上方に到達した後は、基板SとマスクMとの間隔を検知してマスクMを設定間隔だけ基板Sに近接させる。このようなマスク成膜方法によると、基板SがマスクMと重なる時点での基板端部とマスクMの衝突を避けることができ、更に、基板SとマスクMの間隔を適正値に維持した状態で精度の高いマスク成膜を行うことができる。
1:成膜室(真空チャンバ),2:成膜源(蒸着源),2A:成膜流,
10:基板移動部,10A:移動経路,
20:マスク保持部,21:マスク調整部,
22:基板傾き検知部,22A:基準板,
22B(S1〜S3):ギャップセンサ,
23:間隔検知部,23A(S4〜S8):ギャップセンサ,
24:制御部,
S:基板,Sa:被成膜面,M:マスク

Claims (8)

  1. 基板の被成膜面にマスクを介して成膜パターンを形成するマスク成膜装置であって、
    前記基板を前記被成膜面に沿った特定方向に向けて移動させる基板移動部と、
    前記基板移動部の移動経路に前記マスクが対面するように当該マスクを保持するマスク保持部と、
    前記マスク保持部に保持された前記マスクの傾きと前記基板移動部の移動経路に対する前記マスクの高さを調整するマスク調整部と、
    前記マスクの保持位置より基板移動方向上流側に配置され、前記基板移動部によって移動される前記基板の傾きを検知する基板傾き検知部と、
    前記マスクの上方に配置され、前記基板と前記マスクとの間隔を検知する間隔検知部と、
    前記基板傾き検知部と前記間隔検知部の一方又は両方の検知出力に基づいて前記マスク調整部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達するまでの間、前記基板傾き検知部の出力に基づいて、前記移動経路から離れた待避位置で前記マスクの傾きを前記基板の傾きに合わせるように制御し、
    前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達した後は、前記間隔検知部の出力に基づいて、前記マスクを前記基板の被成膜面に設定距離だけ近接させるように前記マスクの高さを制御することを特徴とするマスク成膜装置。
  2. 前記基板傾き検知部は、前記移動経路に設けた基準板及び当該基準板と前記基板の間隔を計測するギャップセンサを前記基板の移動方向に沿って複数配置し、前記ギャップセンサの計測値によって前記基板の傾きを検知することを特徴とする請求項1記載のマスク成膜装置。
  3. 前記基板傾き検知部は、前記ギャップセンサを前記基板の移動方向に沿って設定間隔を空けて一対設けると共に前記基板の移動方向と交差する方向に沿って設定間隔を空けて一対設けたことを特徴とする請求項2記載のマスク成膜装置。
  4. 前記間隔検知部は、前記基板と前記マスクの間隔を計測するギャップセンサを前記基板の移動方向及び/又は前記基板の移動方向と交差する方向に沿って複数配置し、前記ギャップセンサの計測値によって前記基板と前記マスクの間隔を検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマスク成膜装置。
  5. 前記ギャップセンサは、レーザー干渉式センサであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のマスク成膜装置。
  6. 前記マスク保持部を前記基板の移動方向に沿って設定間隔を空けて複数設け、複数の前記マスク保持部の間に前記基板傾き検知部を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマスク成膜装置。
  7. 基板をマスクに対して特定方向に相対的に移動させながら、前記基板の被成膜面に前記マスクを介して成膜パターンを形成するマスク成膜方法であって、
    前記基板を前記被成膜面に沿った特定方向に向けて移動させ、
    前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達するまでの間は、前記マスクを前記基板の移動経路から離れた待機位置に保持して、検知された前記基板の傾きと前記マスクの傾きが一致するように前記マスクの傾きを制御し、
    前記基板の移動方向先端が前記マスクの上方に到達した後は、前記基板と前記マスクとの間隔を検知して前記マスクを設定間隔だけ前記基板に近接させることを特徴とするマスク成膜方法。
  8. 前記基板の傾きは、前記基板の移動方向に沿って複数配置された基準板と前記基板との間隔を計測することによって検知することを特徴とする請求項7記載のマスク成膜方法。
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