JP5995804B2 - 蓄電システムの管理装置及び制御目標値決定方法 - Google Patents
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Description
具体的には、特許文献1に記載のエネルギーマネジメントシステムは、管理サーバが、エネルギー需要のピーク抑制を要請するピークカット要求を需要家のそれぞれに送信する。そして、需要家のそれぞれに設けられたエネルギーマネジメント部が、管理サーバからピークカット要求を受信した場合、ピーク削減目標を満たすように、機器の使用電力、インバータ部の交流出力動作、及び充放電部による充放電動作を制御する。
しかしながら、エネルギーマネジメントシステムは、その日の電力需要のピーク値を事前に知ることはできないため、ピーク削減目標の達成に必要な蓄電池の放電に関する制御目標値を定める必要がある。従来は、管理者がそれまでの経験則等に基づいて、蓄電池の放電に関する制御目標値を決定し、エネルギーマネジメントシステムに入力していた。しかしながら、このような制御目標値の決定方法では、管理者によって入力される制御目標値が異なる場合もあり、必ずしも適正ではない場合がある。
このために、削減目標と現在から所定時間前における負荷不足電力の最大値とに基づいて、制御目標値となりえる候補値が、候補値導出手段によって算出される。また、現在から所定時間前における商用系統から供給される電力のピーク値が、供給電力ピーク導出手段によって導出される。現在から所定時間前とは、例えば現在から24時間前である。
蓄電システム制御装置26は、蓄電池24の状態の管理や、蓄電池24の充電又は放電に係る指令のインバータ22への出力、運転モードの切り替え等、蓄電システム10の全体の制御を司る。蓄電池24の運転状態は、例えば、蓄電池24の充電率(State of Charge:SOC)、蓄電池24の温度、蓄電池24が充電又は放電した回数等である。
電力検出部28Aは、送電線20へ供給される買電電力、及び送電線20から商用系統18へ供給される電力を検出する。
電力検出部28Bは、蓄電システム10から送電線20へ供給される電力(放電電力)、及び送電線20から蓄電システム10へ供給される電力(充電電力)を検出する。
電力検出部28Cは、発電装置14から商用系統18又は蓄電システム10へ供給される電力、及び商用系統18又は蓄電システム10から負荷16へ供給される電力を検出する。
また、EMS30は、商用系統18から供給される電力である買電電力のピーク値に対する削減目標(以下「ピーク削減目標値」という。)が入力される。ピーク削減目標値は、商用系統18を管理する上位管理システム34から入力される。しかし、これに限らず、ピーク削減目標値は、例えば、管理者によってEMS30に入力されてもよい。
ピーク削減目標値は、換言すると負荷16で消費される買電電力の平準化目標値である。
本実施形態に係る運転モードは、余剰電力充電モード、放電モード、充電モード、及び停止モードである。
なお、蓄電システム制御装置26が、後述するEMS30からの運転モード指令を受信すると、運転モード指令に応じて運転モードが切り替えられる。
蓄電池24の充電を行わない場合とは、負荷不足電力が制御目標値以下であっても、電気料金が安い時間帯でない場合や、蓄電池24を放電させてもピーク削減とはならない場合である。すなわち、運転モードとして余剰電力充電モード、放電モード、及び充電モードの何れも選択されない場合である。
Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。
負荷不足電力は、所定時間間隔毎に算出され、時系列でデータベース32に記憶される。
候補目標値導出部44は、例えば、ピーク削減目標値が50%であり、負荷不足電力の最大値が300kWの場合、候補目標値を150kWと算出する。
図7は、負荷不足電力の最大値が常に現在時刻である場合の一例であり、このような場合は、時刻と共に候補目標値が変化する。
買電電力ピーク値は、既に商用系統18からの供給が認められた値(例えば、契約電力の値)である。このため、既に供給が認められた買電電力ピーク値をより小さくするように蓄電池24を放電させても、実質的なピーク削減とはならない。そればかりか、蓄電池24の充電率が不要に下がり、必要なときに蓄電池24が放電できない可能性がある。すなわち、既に供給が認められた買電電力ピーク値をより小さくするための蓄電池24の放電は適正ではない。
30 EMS
40 入力部
42 負荷不足電力算出部
44 候補目標値導出部
46 買電電力ピーク導出部
48 制御目標値決定部
50 運転モード選択部
Claims (4)
- 発電装置、負荷、及び商用系統に接続された送電線に接続され、蓄電池を充電又は放電させる蓄電システムの管理装置であって、
前記商用系統から供給される電力のピーク値に対する削減目標が入力される入力手段と、
前記負荷の消費電力と前記発電装置による発電電力との差である負荷不足電力を算出する負荷不足電力算出手段と、
前記削減目標と現在から所定時間前における前記負荷不足電力の最大値とに基づいて、前記蓄電池からの放電量の制御目標値となりえる候補値を導出する候補値導出手段と、
現在から所定時間前における前記商用系統から供給される電力のピーク値を導出する供給電力ピーク導出手段と、
前記候補値が前記ピーク値を超える場合、前記候補値を前記制御目標値に決定し、前記候補値が前記ピーク値以下の場合、前記ピーク値を前記制御目標値として決定する決定手段と、
を備える蓄電システムの管理装置。 - 前記負荷不足電力が前記制御目標値を超える場合に、前記蓄電池を放電させる放電モードとし、前記負荷不足電力が前記制御目標値以下の場合に、前記商用系統から供給される電力を前記蓄電池に充電させる充電モードとすることで前記蓄電システムの運転モードを選択する選択手段を備える請求項1記載の蓄電システムの管理装置。
- 前記選択手段は、前記蓄電池を充電又は放電させない場合に、前記蓄電池のインバータを待機状態又は該インバータへの電力の供給を停止する停止モードを選択する請求項2記載の蓄電システムの管理装置。
- 発電装置、負荷、及び商用系統に接続された送電線に接続され、蓄電池を充電又は放電させる蓄電システムの制御目標値決定方法であって、
前記負荷の消費電力と前記発電装置による発電電力との差である負荷不足電力を算出する第1工程と、
前記商用系統から供給される電力のピーク値に対する削減目標と現在から所定時間前における前記負荷不足電力の最大値とに基づいて、前記蓄電池からの放電量の制御目標値となりえる候補値を導出し、現在から所定時間前における前記商用系統から供給される電力のピーク値を導出する第2工程と、
前記候補値が前記ピーク値を超える場合、前記候補値を前記制御目標値に決定し、前記候補値が前記ピーク値以下の場合、前記ピーク値を前記制御目標値として決定する第3工程と、
を含む制御目標値決定方法。
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