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JP5988953B2 - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯機 Download PDF

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Description

本発明は、除霜運転にリバースサイクル運転を使用するヒートポンプ式給湯機に関する。
従来のヒートポンプ式給湯機は凝縮器として水熱交換器、蒸発器として空気熱交換器を使用している。低外気温度時に水の昇温運転をすることにより、蒸発器である空気熱交換器を流れる冷媒が0℃以下に達すると空気熱交換器の表面に霜が発生し、蒸発性能が悪化し能力を発揮することができなくなる。昇温能力を維持するために着霜量に応じたタイミングで除霜運転を実施する必要がある。
除霜運転を行う一般的な手法として、リバースサイクル運転が存在する。リバースサイクル運転は、空気熱交換器に対して凝縮器となるように冷媒の流れを切り替えることで空気熱交換器へ高温、高圧の冷媒を流して空気熱交換器の表面温度を上昇させることにより、空気熱交換器に発生している霜を融解させる(特許文献1を参照)。
このリバースサイクル運転は、ヒートポンプ式給湯機に限らずヒートポンプ式空調機など他のヒートポンプ回路でも汎用的に使用されている除霜運転である。
特開2002−243276号公報(段落[0077]等を参照)
ヒートポンプ式給湯機の場合、除霜運転中は水熱交換器が蒸発器として機能するが、蒸発器の熱源として貯湯槽内の温水の熱を利用する。
この温水は一般的に10〜60℃の温度範囲で水熱交換器に供給されるのに対して、除霜運転中に水熱交換器に供給される冷媒は0℃以下であり、外気温度が低くなるにつれて−20℃を下回ることもあるため水と冷媒との温度差が大きくなり、冷媒は20℃以上の過熱度がついたガス冷媒となり水熱交換器を通過することもある。
水熱交換器を出た後の高過熱度ガス冷媒は圧縮機へ吸入、圧縮され高圧、高温のガス冷媒となるが、圧縮機の吸入時に過熱度が大きくついているため、圧縮機から吐出されたガス冷媒はより高温となり、空気熱交換器へと供給される。
このように、冷媒が水熱交換器を通ることで温水から大きな熱量の供給を受けるため、空気熱源のヒートポンプ回路に比べて除霜時間が数分程度と短いことが利点である。
しかしながら、ヒートポンプ式給湯機の除霜運転でリバースサイクル運転を使用する場合、以下の問題が存在する。
水の昇温運転中に低温となる空気熱交換器に対して、ヒートポンプ式給湯機が除霜運転に切り替わると、空気熱交換器に高温ガス冷媒が流れ込むことにより熱交換器の温度が大きく上昇する。例えば外気2℃で除霜運転を行う場合、空気熱交換器に40℃以上の温度差が発生する。
空気熱交換器にこのような大きな温度変化が発生すると、熱応力が繰り返し金属の接続部等に加わり、最終的に疲労破壊につながるという問題があった。
したがって、昇温運転と除霜運転との切り替えによる冷媒回路部品の温度変化を減少させることが熱交換器の信頼性の向上につながる。
本発明は、上記の課題に対応してなされたもので、ヒートポンプ式給湯機が水の昇温運転と空気熱交換器の除霜運転を繰り返しても空気熱交換器の疲労破壊を防ぎ、信頼性の高いヒートポンプ式給湯機を提供することを目的としている。
本発明に係るヒートポンプ式給湯機は、少なくとも昇温運転と除霜運転とを切り替え可能に構成され、昇温運転の時に圧縮機、流路切換弁、水と冷媒とを熱交換する水熱交換器、第1流量調整弁、空気と冷媒とを熱交換する空気熱交換器を順番に接続した主回路と、圧縮機の吸入側に接続され、液冷媒または二相の冷媒を圧縮機の吸入側にバイパスさせるバイパス配管、及びバイパス配管に設けられた第2流量調整弁により構成されるバイパス回路と、を備えたヒートポンプ式給湯機において、昇温運転時に、水熱交換器に供給される水の水温を検出し、除霜運転時に、水温が基準水温以上のときには第2流量調整弁の開度を基準開度から増加し、昇温運転時に、空気熱交換器の冷媒蒸発温度を検出し、除霜運転時に、冷媒蒸発温度が基準蒸発温度以下のときには、第2流量調整弁の開度を基準開度から増加することを特徴とする。
本発明に係るヒートポンプ式給湯機によれば、水の昇温運転と空気熱交換器の除霜運転を繰り返しても空気熱交換器の疲労破壊を防ぎ、信頼性の高いヒートポンプ式給湯機を得ることができる。
実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路図である。 実施の形態1に係る空気熱交換器の昇温運転時における冷媒の流れを示す図である。 実施の形態1に係る空気熱交換器の除霜運転時における冷媒の流れを示す図である。 実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁を閉じた場合のモリエル線図である。 実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁を開いた場合のモリエル線図である。 実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁を開いた場合と閉じた場合の空気熱交換器(ヘッダ部)の温度変化の比較図である。 実施の形態1に係る除霜運転時の第1電子膨張弁と第2電子膨張弁の制御フローである。 実施の形態1に係る除霜運転時の第2電子膨張弁の開度補正を示す図である。 実施の形態2に係る昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度による第2電子膨張弁の制御フロー図である。 実施の形態2に係る除霜運転時の第2電子膨張弁の開度補正を示す図である。 実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路の他の例を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路の他の例を示す冷媒回路図である。
以下、本発明に係るヒートポンプ式給湯機について、図面を用いて説明する。
なお、以下で説明する構成等は、一例であり、本発明に係るヒートポンプ式給湯機は、そのような構成等に限定されない。
また、重複又は類似する説明については、適宜簡略化又は省略している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路図である。
図2は、実施の形態1に係る空気熱交換器5の昇温運転時における冷媒の流れを示す図である。
図3は、実施の形態1に係る空気熱交換器5の除霜運転時における冷媒の流れを示す図である。
図1に示すように実施の形態1のヒートポンプ式給湯機は、冷媒を圧縮する圧縮機1、水の昇温運転時と除霜運転時とで冷凍サイクルの冷媒の向きを切り替える四方弁2(本発明の流路切替弁に相当する)、水と冷媒とを熱交換する水熱交換器3、冷媒の流量を調整し減圧する第1電子膨張弁4(本発明の第1流量調整弁に相当する)、外気と冷媒とを熱交換する空気熱交換器5、空気熱交換器5の除霜運転時に第1電子膨張弁4の上流側となる冷媒配管と圧縮機1の吸入側とをつなぐことで冷媒をバイパスさせるバイパス回路6で主に構成される。また、バイパス回路6には、流れる冷媒流量を調整するための第2電子膨張弁7(本発明の第2流量調整弁に相当する)が設置されている。
図1には、昇温運転時の冷凍サイクルの冷媒の流れを実線で記載している。
圧縮機1内で高圧高温のガスとなった冷媒は、圧縮機1の吐出口から吐出され四方弁2に送られる。四方弁2は冷媒の回路を切り換える弁であり、ヒートポンプ式給湯機が給湯機として動作(水の昇温運転)をする場合は圧縮機1から吐出された冷媒を、水と冷媒とが熱交換をする水熱交換器3に送るように固定される。
水熱交換器3に送り込まれた冷媒は、水熱交換器3内で水と熱交換をする。高圧高温のガス冷媒は水に熱を与えることにより、凝縮し高圧中温の液冷媒となる。同時に水熱交換器3へ流入する水は冷媒から熱を受け取り、水温が上昇する。水熱交換器3は冷凍サイクルの凝縮器として作用する。
第1電子膨張弁4は、凝縮器として作用する水熱交換器3で凝縮した出口冷媒の過冷却度が一定になるように制御する。
過冷却度が小さい場合は、第1電子膨張弁4の開度を絞ることにより冷媒の流量を減少させ、過冷却度を大きくする。過冷却度が大きい場合は、第1電子膨張弁4の開度を開けることにより冷媒の流量を増加させ、過冷却度を小さくする。
水熱交換器3から出た冷媒は、冷媒の流量を調整し減圧する第1電子膨張弁4で減圧され、低圧低温の液冷媒となる。第1電子膨張弁4から冷媒は外気と冷媒が熱交換をする空気熱交換器5に流入する。第1電子膨張弁4と空気熱交換器5との間にはバイパス回路6が接続されているが、昇温運転をする場合には、第2電子膨張弁7は閉の状態となるため、バイパス回路6には冷媒が流れることはない。
空気熱交換器5に流れ込んだ冷媒は低温であるため、外気から熱を受け取り、蒸発し低圧低温のガス冷媒となる。同時に外気は冷却されて低い温度となり空気熱交換器5を通過する。空気熱交換器5は冷凍サイクルの蒸発器として作用する。
空気熱交換器5から出た低圧低温のガス冷媒は再度、冷媒回路を切り換える四方弁2に流れ込み、四方弁2により圧縮機1の吸入口に送り込まれる。圧縮機1の吸入口に送り込まれた低圧低温のガス冷媒は圧縮機1内で圧縮され、高圧高温のガス冷媒となり吐出口より吐出される。
冷凍サイクルを昇温運転する場合は、以上の循環を繰返し、外気より得た熱を水に伝達するヒートポンプ作用により温水を作る給湯機となる。
冷媒として例えばR410Aのような空調機用として使用される冷媒を使用すれば、コストとして安価に冷凍サイクルを構成することが可能となると共に、運転時の効率も良くなる。また、例えばCOのような冷媒を使用した場合は、より高温の温水を供給することが可能な給湯機となる。
このようなヒートポンプ式給湯機は、外気から採熱し熱交換器を行うために冷媒の飽和温度は外気温度よりも低くなる。そのため、外気温度が低い場合には冷媒の飽和温度が露点温度以下に達し、外気中の水分が空気熱交換器5の表面で凝固して霜となる。
霜により空気熱交換器5の通風性能が低下すると外気から十分な蒸発熱を得ることができないため冷媒の蒸発圧力は低下し、圧縮機1へ吸入される冷媒の密度が低下し、冷媒の循環量が低下する。その循環量の低下に伴い給湯機としての性能も低下する。
従って、外気温度が低い場合の給湯機の性能を確保するためには、空気熱交換器5の表面に付着した霜を除去する除霜運転が必要となる。
リバース式の除霜方式を採用する本発明の実施の形態1に係る給湯機においては、四方弁2にて冷凍サイクルを切り換えることにより除霜運転を実施する。
図1には、除霜運転時の冷凍サイクルの冷媒の流れを破線で記載している。
除霜運転時は、圧縮機1より吐出する高圧高温のガス冷媒を四方弁2により空気熱交換器5に供給するように切り換える。
空気熱交換器5に送り込まれた高圧高温のガス冷媒は、空気熱交換器5に付着した霜に熱を与え凝縮する。空気熱交換器5に付着した霜は熱で融解し、液体となり空気熱交換器5から流れ落ちる。このように空気熱交換器5は凝縮器として作用する。
凝縮した高圧中温の液冷媒は第1電子膨張弁4により減圧され、低圧低温の液冷媒となって水熱交換器3へ流入する。水熱交換器3内で水と冷媒は熱交換し、水は冷却されると共に冷媒は熱を得て蒸発し、低圧低温のガス冷媒となる。すなわち水熱交換器3は蒸発器として作用する。
水熱交換器3から出た低圧低温のガス冷媒は再度、四方弁2を介して圧縮機1の吸入口に送り込まれる。圧縮機1の吸入口に送り込まれた低圧低温のガス冷媒は圧縮機1内で圧縮され、高圧高温のガス冷媒となり吐出口より吐出される。除霜運転時は以上のサイクルを繰返し、空気熱交換器5に付着した霜を熱で融解し液化して空気熱交換器5から取り除く。
ここで、昇温運転から除霜運転への切り替えの際には、空気熱交換器5に大きな温度差が短時間に発生する。すなわち、昇温運転時の蒸発器として機能する低温状態から、除霜運転時の凝縮器として機能する高温状態に短時間に切り替わる現象が生じる。
これはヒートポンプ式給湯機の場合、除霜運転時の蒸発器の熱源として貯湯槽内の温水の熱を利用することが要因である。
図4は、実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁7を閉じた場合のモリエル線図である。
この温水は一般的に10〜60℃の温度範囲で水熱交換器3に供給されるのに対して、除霜運転中に水熱交換器3に供給される冷媒は外気よりも低温のため一般的に0℃以下であり、外気温度が低くなるにつれて−20℃を下回ることもある。このため水と冷媒との温度差が大きくなり、図4に示すモリエル線図のように冷媒は20℃以上の過熱度がついたガス冷媒となり水熱交換器3を通過することもある。
温水を熱源として水熱交換器3を出た後の高過熱度ガス冷媒は、圧縮機1へ吸入、圧縮され高圧高温のガス冷媒となるが、圧縮機1の吸入時に大きい過熱度がついているため、圧縮機1から吐出されたガス冷媒はより高温となり、空気熱交換器5へと供給される。
昇温運転から除霜運転に切り替わると、低温となっている空気熱交換器5に対してこの高過熱度の高温ガス冷媒が流れ込むことにより、空気熱交換器5の温度が一気に上昇する。例えば外気2℃で除霜運転を行う場合、40℃以上の温度差が発生する。この温度差により空気熱交換器5を構成している部品に大きい熱応力が発生する。
空気熱交換器5は、例えばフィンアンドチューブ式熱交換器で複数のパスを持つものである。パスは水平に設置された複数のチューブを一定の本数ごとにつなげて形成され、各パスの一端側はヘッダ5aに枝管5bを介して接続されて合流し、冷媒回路へと接続される。すなわち各枝管5bはヘッダ5aに対してろう付けなどで略直角に取り付けられ各パスへと接続される。また、各パスの他端側は、分流器5cにより合流し、同じく冷媒回路へと接続される。
図2に示す昇温運転中は空気熱交換器5の温度が低温になるため、ヘッダ5aは長さ方向で収縮している。そして、図3に示す除霜運転により高温になるとヘッダ5aは長さ方向で伸長する。この昇温運転と除霜運転との温度差によるヘッダ5aの収縮、伸長が繰り返し発生すると、例えば各枝管5bとヘッダ5aの接続部分に応力が発生し疲労破壊につながる。また、その他ろう付けなどの接続部分である各パスの伝熱管、各枝管5b、フィン、分流器5c等の部材の接合部分にも同様の疲労破壊の可能性がある。
図5は、実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁を開いた場合のモリエル線図である。
図6は、実施の形態1に係る除霜運転時に第2電子膨張弁を開いた場合と閉じた場合の空気熱交換器(ヘッダ部)の温度変化の比較図である。
実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機では、除霜運転時に第2電子膨張弁7を開くことで、バイパス回路6に冷媒を流し、水熱交換器3に流れる冷媒量を相対的に減らす制御を行う。これによりバイパス回路6を流れる冷媒と水熱交換器3を流れる冷媒とが圧縮機1の吸入前で合流することとなり、図5に示すモリエル線図のように圧縮機1に吸入される冷媒の過熱度を抑えることができる。このため圧縮機1から吐出される冷媒の吐出温度が低くなり、図6に示すように空気熱交換器5の温度変化を抑制することで熱応力を軽減することが可能となる。
第2電子膨張弁7の開度により、圧縮機1に吸入される冷媒の過熱度が変化する。第2電子膨張弁7が大きく開くと、バイパスする冷媒流量が増加するため圧縮機1へ吸入される過熱度は低下するが、このとき水熱交換器3を流れる冷媒流量とのバランスが崩れると過熱度が0℃となり、圧縮機1へ液の冷媒が吸入され、圧縮機1の不具合の原因となる。そこで、圧縮機1の吸入過熱度は数度程度(例えば1℃)に設定することが望ましい。
ここで、実施の形態1に係る第1電子膨張弁4と第2電子膨張弁7の制御手法について説明する。
図7は、実施の形態1に係る除霜運転時の第1電子膨張弁と第2電子膨張弁の制御フローである。
図8は、実施の形態1に係る除霜運転時の第2電子膨張弁の開度補正を示す図である。
まず、ステップ1にて昇温運転中に除霜運転が必要となっているのかどうかを判断する。この判断は例えば蒸発温度を温度検出器5dにより測定し、所定時間以上継続して規定温度を下回ったときに空気熱交換器5に霜が付着していると判断する。
除霜運転が必要と判断されると、ステップ2にて第1電子膨張弁4と第2電子膨張弁7の二つの電子膨張弁のうち、第1電子膨張弁4を全開とする。
これは、除霜運転中に二つの電子膨張弁を制御することにより制御の応答性が遅れることを防ぐためである。また、第1電子膨張弁4を絞ることで冷媒の圧力損失が増加し冷媒不足運転が発生することを防ぐ目的もある。
次にステップ3〜5の第2電子膨張弁7の制御を説明する。
圧縮機1の吸入過熱度を抑制するために第2電子膨張弁7の開度を制御する際の重要なパラメータは、昇温運転時の水熱交換器3に流入する温水の水温である。水熱交換器3に流入する水温が高ければ冷媒との熱交換量が大きくなるため過熱度が大きくなる。したがって、第2電子膨張弁7の開度を大きくして液状体または乾き度の低い二相冷媒を圧縮機1の吸入側にバイパスさせる必要がある。反対に水熱交換器3に流入する水温が低ければ、冷媒との熱交換量が小さくなるため冷媒の過熱度が小さくなる。したがって、第2電子膨張弁7の開度を小さくして乾き度の低い冷媒を圧縮機1の吸入側にバイパスさせる流量を絞る必要がある。
そこで、除霜運転に移行することが決定した時点で昇温運転のときの水熱交換器3に流入する温水の水温Twを温度検出器3aで測定し、メモリーに記憶しておく。
ステップ3にてこの水温Twを読み出す。
そしてステップ4にて水温Twが基準水温Twstd以上か否かを判断する。水温Twが基準水温Twstd以上であればステップ5に進み、除霜運転時の第2電子膨張弁7の開度を除霜運転時の基準開度から増加する方向に補正する。
水温Twが基準水温Twstd未満であればステップ6に進み、除霜運転時の第2電子膨張弁7の開度を除霜運転時の基準開度に維持する。
すなわち図8に示すように、水温Twが基準水温Twstd以上であれば除霜運転時の第2電子膨張弁7の開度を水温Twと基準水温Twstdとの偏差に応じて除霜運転時の基準開度から例えば比例して増加する方向に補正する。
このように昇温運転をしていたときの水温Twを予め記憶しておき、除霜運転への移行時に水温Twを読み出して第2電子膨張弁7の演算するため、除霜運転の開始時に第2電子膨張弁7の開度を設定することができ、昇温運転から除霜運転に切り替わった際に、速やかに第2電子膨張弁7の開度制御が可能となる。
水熱交換器3に流入する水温は、ヒートポンプ式給湯機の貯湯槽の温水の水温で昇温運転時と除霜運転時で変化するものではないため、除霜運転開始時に第2電子膨張弁7の開度を決めることでき、第2電子膨張弁7を最適な開度へと制御することができる。このため除霜運転時に冷媒の過熱度を測定しながら第2電子膨張弁7の開度調整をする必要がなく、短時間の除霜運転に対応することが可能である。
第2電子膨張弁7の開度を以下の式1で算出する。
Cv2=Cv1×α+β×(Tw−Twstd)(式1)
ここで、各変数は以下となる。
Cv1:第1電子膨張弁4の全開時のCv値
Cv2:第2電子膨張弁7の相当開度となるCv値
Tw:除霜開始前に水熱交換器3へ流入する温水の水温
Twstd:基準水温
α:係数
β:水温(Tw)と基準水温(Twstd)との偏差に対する補正値
第2電子膨張弁7の開度は、式1で算出されるCv2から求まる電子膨張弁の相当開度となる。
ヒートポンプ式給湯機で一般的に使用される水温を基準水温Twstdとし、その基準水温Twstdで除霜運転を行ったときに圧縮機1の吸入過熱度が1℃となるように係数αを決定する。このときの第2電子膨張弁7の開度が除霜運転時の基準開度となる。
また、水熱交換器3に流入する水温Twが基準水温Twstdから変化したときの補正値βを決定する。あらかじめ上記3つのパラメータ(Tw、α、β)の関係は試験的に確定する。
実施の形態2.
実施の形態2に係る除霜運転では、実施の形態1に係る昇温運転時の水熱交換器3へ流入する水の水温による第2電子膨張弁7の開度の制御に加えて、昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度による第2電子膨張弁7の開度の制御を採用する。
図9は、実施の形態2に係る昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度による第2電子膨張弁7の制御フロー図である。
図10は、実施の形態2に係る除霜運転時の第2電子膨張弁7の開度補正を示す図である。
実施の形態1に対して追加される制御フローを説明する。
昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度が低い場合には、除霜運転に切り替わった際の空気熱交換器5の温度上昇の変化が大きくなる。従って、ステップ3にて除霜運転に移行する時点での昇温運転中の空気熱交換器5の蒸発温度Teを読み出し、ステップ7にてこの蒸発温度Teが基準蒸発温度Testd以下か否かを判断する。蒸発温度Teが基準蒸発温度Testd以下の場合には、除霜運転時に圧縮機1から供給されるガス冷媒の温度を下げるため、ステップ8にて第2電子膨張弁7の開度を除霜運転時の基準開度から増加させる補正を行う。反対に、昇温運転中の空気熱交換器5の蒸発温度Teが基準蒸発温度Testdより大きい場合には、ステップ9にて第2電子膨張弁7の開度を除霜運転時の基準開度に維持する。
すなわち図10に示すように、昇温運転時の蒸発温度Teが基準蒸発温度Testd以下であれば除霜運転時の第2電子膨張弁7の開度を蒸発温度Teと基準蒸発温度Testdとの偏差に応じて除霜運転時の基準開度から例えば比例して増加する方向に補正する。
このように昇温運転をしていたときの蒸発温度Teを予め記憶しておき、除霜運転への移行時に蒸発温度Teを読み出して第2電子膨張弁7の演算するため、除霜運転の開始時に第2電子膨張弁7の開度を設定することができ、昇温運転から除霜運転に切り替わった際に、速やかに第2電子膨張弁7の開度制御が可能となる。
また、上記昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度Teによる第2電子膨張弁7の開度の補正に代えて、外気温度を測定し、外気温度が低い場合には空気熱交換器5の温度が低くなっていると判断して、除霜運転時に圧縮機1から供給されるガス冷媒の温度を下げるため第2電子膨張弁7の開度を増加させる補正を制御に追加してもよい。
このとき昇温運転時の蒸発温度が低い場合や外気温度が低い場合において、低圧側の冷媒の温度が0℃以下となっているときには、除霜運転の開始直後にこの低温冷媒が水熱交換器3に流入し、熱交換媒体である温水が凍結する可能性がある。そこで、上記のような昇温運転時の空気熱交換器5の蒸発温度または外気温度による第2電子膨張弁7の開度の制御を行うことで、蒸発温度または外気温度が低い場合に水熱交換器3を低温冷媒がバイパスし温水の凍結を防止する効果をも奏することができる。
図11は、実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路の他の例を示す冷媒回路図である。
図11に示すヒートポンプ式給湯機の冷媒回路は、図1に示す実施の形態1における第1電子膨張弁4と空気熱交換器5との間に余剰冷媒をためておくレシーバ10を設置すると共に、レシーバ10と空気熱交換器5との間に第3電子膨張弁11を設け、第1電子膨張弁4とレシーバ10の間から圧縮機1の吸入側にバイパス回路6を接続したヒートポンプ式給湯機である。
このような冷媒回路を備えたヒートポンプ式給湯機においても上記実施の形態1、2に記載された第2電子膨張弁7の開度制御を行うことにより、同様の効果を奏することが可能である。
さらに図12は、実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒回路の他の例を示す冷媒回路図である。
図12に示すヒートポンプ式給湯機の冷媒回路は、図1に示す実施の形態1における圧縮機1と四方弁2との間に余剰冷媒をためるアキュームレータ12を設置すると共に、四方弁2とアキュームレータ12との間にバイパス回路6を接続した構成である。
このような冷媒回路を備えたヒートポンプ式給湯機においても上記実施の形態1、2に記載された第2電子膨張弁7の開度制御を行うことにより、同様の効果を奏することが可能である。
以上、実施の形態1、2について説明したが、本発明は各実施の形態の説明に限定されない。例えば、各実施の形態の全て又は一部を組み合わせることも可能である。
1 圧縮機、2 四方弁(流路切替弁)、3 水熱交換器、3a 温度検出器、4 第1電子膨張弁(第1流量調整弁)、5 空気熱交換器、5a ヘッダ、5b 枝管、5c 分流器、5d 温度検出器、6 バイパス回路、7 第2電子膨張弁(第2流量調整弁)、10 レシーバ、11 第3電子膨張弁、12 アキュームレータ。

Claims (7)

  1. 少なくとも昇温運転と除霜運転とを切り替え可能に構成され、
    前記昇温運転の時に圧縮機、流路切換弁、水と冷媒とを熱交換する水熱交換器、第1流量調整弁、空気と冷媒とを熱交換する空気熱交換器を順番に接続した主回路と、
    前記圧縮機の吸入側に接続され、液冷媒または二相の冷媒を前記圧縮機の吸入側にバイパスさせるバイパス配管、及び前記バイパス配管に設けられた第2流量調整弁により構成されるバイパス回路と、
    を備えたヒートポンプ式給湯機において、
    前記昇温運転時に、前記水熱交換器に供給される水の水温を検出し、
    前記除霜運転時に、前記水温が基準水温以上のときには前記第2流量調整弁の開度を基準開度から増加し、
    前記昇温運転時に、前記空気熱交換器の冷媒蒸発温度を検出し、
    前記除霜運転時に、前記冷媒蒸発温度が基準蒸発温度以下のときには、前記第2流量調整弁の開度を基準開度から増加する
    ことを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
  2. 前記除霜運転時に、前記水温が基準水温未満のときには前記第2流量調整弁の開度を前記基準開度に維持することを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯機。
  3. 前記昇温運転時に、前記空気熱交換器の冷媒蒸発温度を検出し、
    前記除霜運転時に、前記冷媒蒸発温度が基準蒸発温度より大きいときには、前記第2流量調整弁の開度を基準開度に維持することを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ式給湯機。
  4. 前記除霜運転時には、前記第1流量調整弁を全開開度とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
  5. 前記バイパス配管は、前記第1流量調整弁と前記空気熱交換器との間と、前記圧縮機の吸入側とを接続することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
  6. 前記第1流量調整弁と前記空気熱交換器との間にレシーバを設置するとともに、前記レシーバと前記空気熱交換器との間に第3流量調整弁を設け、
    前記バイパス配管は、前記第1流量調整弁と前記レシーバとの間と、前記圧縮機の吸入側とを接続することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
  7. 前記流路切換弁と前記圧縮機との間にアキュームレータを設置し、
    前記バイパス配管は、前記第1流量調整弁と前記空気熱交換器との間と、前記アキュームレータの吸入側とを接続することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のヒートポンプ式給湯機。
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