JP5981168B2 - フロアの空調構造 - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態に係るフロアの空調構造を示したものである。
このフロアの空調構造は、空調空気の流通空間を形成する床ダクト材2、及び脚部4が設けられたフロア部材6を有する。
この床ダクト材2は、上記脚孔部14及び空気孔部16を設けた鋼板を屈曲成形したものである。床ダクト材2のここでのサイズは、底板部8が縦横996mm×249mmであり、側板部10の高さは66mmである。
そして各区画7には、それぞれ隅部に4箇所、これらの各並びの中間部の4箇所、及び中央部の1箇所の計9箇所(縦横等間隔の3×3の位置)に、上記脚孔部14(ここでは直径30mm)が形成されている。床ダクト材2の上記9箇所の脚孔部14は、それぞれフロア部材6の9本の脚部4が挿通可能に形成(位置及び大きさ)されている。
このように一つの床ダクト材2には、上記4つの区画7合わせると36箇所に脚孔部14が形成され、また16箇所に空気孔部16が形成されている。なお、区画7間の隣接する脚孔部14同士の間隔は3mmである。
この台部材12は、床ダクト材2の底板部8を一定の高さに維持し、床基礎面30との間に空間部13を形成する。この空間部13は、配線等、また空調空気を流通させるために利用する。
なお、床ダクト材2を一定の高さに維持するためには、他に、フロア部材6の脚部4に出し入れ自在な係止片等を設け、この係止片で床ダクト材2の底板部8を支持するようにしてもよい。
このT型床ダクト材18についても、底板部8に上記台部材12を固着する。台部材12は、T型床ダクト材18の中央部の区画7以外の3つの区画7について、各区画7の中央部の脚孔部14の左右位置に固着する。
このL型床ダクト材20についても、底板部8に上記台部材12を固着する。台部材12は、L型床ダクト材20の3つの区画7について、各区画7の中央部の脚孔部14の左右位置に固着する。
この床ダクト材22は、両側板部10に空気孔部16を設けている。床ダクト材22の底板部8には、上記4区画7合わせると36箇所に脚孔部14が形成されている。また、この床ダクト材22の両側板部10には、それぞれ横一列状に空気孔部16が8箇所形成されている。各空気孔部16は、それぞれ各区画毎に4箇所ずつ設けられており、その位置は該当区画の中央の脚孔部14の左右位置に該当する箇所である。
また、上記空気孔部16に替えて、底板部8の脚孔部14を少し大きく形成し、この脚孔部14と脚部4との間に空調空気が通過する隙間を設けることとしてもよい。
また、床ダクト材22等同士の連結箇所に隙間(端部を切欠く等して)を設け、この隙間から空調空気を通過させるようにしてもよい。
上記脚部4は、3列(縦横等間隔の3×3の位置)に9本配置された形態である。また各脚部4は、中間位置(リブ部26の位置)より下部側は断面円形(直径30mm未満)の形状である。このフロア部材6は、ここでは天板部24の縦横のサイズが249mm×249mmであり、天板部24を含めた高さは93mmの低床を形成する床材であり、合成樹脂材の成形品である。
上記T型床ダクト材、L型床ダクト材の上部にフロア部材6を設置した場合についても、床ダクト材2の底板部8、側板部10及びフロア部材6の天板部24の4面(又は3面)で囲まれた流通空間部9を形成する。
上記流通空間部9を通過する空調空気は、その一部が床ダクト材2の空気孔部16から外部へ吹き出される。
図10に示すように上記空調構造として、空調空気を供給するため、部屋の天井裏に配置され暖房及び冷房用の空調空気を吹き出す空調機32、空調空気を流通させる天井ダクト34、及び壁面の裏面側に形成されたチャンバー36を有している。このチャンバー36は、部屋の壁面と壁基礎面との間に形成された空洞である。
上記フロア部材6は、矩形状の床基礎面30上に碁盤の目状に縦横の各方向に並べて配置される。また上記床ダクト材2、T型床ダクト材18及びL型床ダクト材20は、2つの循環経路(L)の流通空間部9を形成するよう配置され、これら循環路にはそれぞれショートカット経路(S)の流通空間部9を形成するように配置される。
上記床ダクト材2等は先に配置されるが、これらの配置位置は、後に設置されるフロア部材6の配置位置と合わせるようにする。
上記床ダクト材2等の上部にフロア部材6を設置すると、脚部4は脚孔部14を挿通し、床ダクト材2等の側板部10はフロア部材6の側面を外から覆い、また側板部10の上部はフロア部材6の係合部27に係合した状態となる。
また、床ダクト材2等の底板部8と床基礎面30との間には台部材12の高さに相当する空間部13が形成される。
そして床下部29(床下空間の空調)では、上記空調空気は流通空間部9を流通し、チャンバー36を設けた壁面側から他方(対面側)の壁面側まで送られる。
このように、上記フロアの空調構造によれば、空調空気を部屋の床下部29の全体にわたって流通させることができ、床面33を形成するフロア部材6の天板部24を温める(又は冷却する)。暖房の場合には、空調機32から暖房用の暖かい空調空気を吹き出し、冷房の場合は空調機32から冷たい空調空気を吹き出す。
そして、室内においては、床面33の上部には必要に応じてカーペット等を敷設し、床面33からの輻射空調が行われる。
上記フロアの空調構造は、公共施設、オフィス、店舗、さらには住宅など幅広い適用が可能である。
上記実施形態では、床ダクト材2等に空気孔部16等を設けたが、この実施の形態では空気孔部16を設けない床ダクト材42を用いる。
図14は、上記床ダクト材42を示したものである。この床ダクト材42についても、底板部8及び側板部10からなる断面コの字状の長尺材であり、底板部8の裏面部には台部材12が取り付けられている。また床ダクト材42の底板部8には、上記フロア部材6の脚部4(ここでは9本)が挿通する脚孔部14(36箇所)が設けられている。
この床ダクト材42に関連して、空調空気をT字状に分岐し4つの区画からなるT型床ダクト材44、及び空調空気をL字状に方向転換し3つの区画からなるL型床ダクト材46を形成する。
したがってこの実施の形態においても、フロア部材と床ダクト材とが一体化されて効率的に流通空間部を形成することができ、また床下空間が比較的狭くても効率よくフロアの空調が行える等、上記実施の形態と同様な効果が得られる。
4 脚部
6 フロア部材
7 区画
8 底板部
9 流通空間部
10 側板部
12 台部材
13 空間部
14 脚孔部
16 空気孔部
24 天板部
30 床基礎面
33 床面
Claims (5)
- 床面を形成する天板部、及びこの天板部の四隅部に天板部と一体に設けられた脚部からなるフロア部材と、
底板部、及びこの底板部の両側から上方に向けて形成される側板部からなる断面コの字状の床ダクト材と、を有するフロアの空調構造であって、
上記床ダクト材の底板部に、上記フロア部材の脚部が挿通する脚孔部を設け、
上記床ダクト材を室内の床基礎面から所定の高さ位置に配設し、この床ダクト材の底板部と上記床基礎面との間に空間部を形成し、
上記床基礎面上に、上記フロア部材を縦方向及び横方向に並べて設置するとともに、上記床ダクト材が配置された個所に上記フロア部材を設置する際には、このフロア部材の脚部を上記床ダクト材の脚孔部の上部から挿通させて床基礎面に設置し、
上記床ダクト材の底板部、両側板部及びフロア部材の天板部の4面で囲まれた流通空間部を形成し、
上記床ダクト材による上記流通空間部に空調空気を導入して空調を行うことを特徴とするフロアの空調構造。 - 床面を形成する天板部、及びこの天板部の四隅部に設けられた脚部からなるフロア部材と、
底板部、及びこの底板部の両側から上方に向けて形成される側板部からなる断面コの字状の床ダクト材と、を有するフロアの空調構造であって、
上記床ダクト材の底板部に、上記フロア部材の脚部が挿通する脚孔部を設け、
上記床ダクト材を室内の床基礎面から所定の高さ位置に配設し、この床ダクト材の底板部と上記床基礎面との間に空間部を形成し、
上記床基礎面上に、上記フロア部材を縦方向及び横方向に並べて設置するとともに、上記床ダクト材が配置された個所に上記フロア部材を設置する際には、このフロア部材の脚部を上記床ダクト材の脚孔部に挿通させて床基礎面に設置し、
上記床ダクト材に空調空気を導入して空調を行い、
上記床ダクト材の底板部又は/及び側板部に、上記空調空気が通過する空気孔部を設け、この空調空気を床下空間に流通させることを特徴とするフロアの空調構造。 - 床面を形成する天板部、及びこの天板部の四隅部に設けられた脚部からなるフロア部材と、
底板部、及びこの底板部の両側から上方に向けて形成される側板部からなる断面コの字状の床ダクト材と、を有するフロアの空調構造であって、
上記床ダクト材の底板部に、上記フロア部材の脚部が挿通する脚孔部を設け、
上記床ダクト材の底板部の裏面に台部材を取り付け、この床ダクト材を上記床基礎面に設置し、
上記床ダクト材を室内の床基礎面から所定の高さ位置に配設し、この床ダクト材の底板部と上記床基礎面との間に空間部を形成し、
上記床基礎面上に、上記フロア部材を縦方向及び横方向に並べて設置するとともに、上記床ダクト材が配置された個所に上記フロア部材を設置する際には、このフロア部材の脚部を上記床ダクト材の脚孔部に挿通させて床基礎面に設置し、
上記床ダクト材に空調空気を導入して空調を行うことを特徴とするフロアの空調構造。 - 上記床ダクト材を一又は同一複数の区画の大きさとし、各区画に対応して上記フロア部材を配置することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のフロアの空調構造。
- 上記床ダクト材の成形により得られ、空調空気を分岐するT型床ダクト材、又は/及び空調空気を方向転換するL型床ダクト材を、上記基礎床面に配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のフロアの空調構造。
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