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JP5970337B2 - 反射板及びアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の波長帯域のうち少なくとも一の電磁波を反射する反射板およびこの反射板を有しているアンテナ装置に関する。
本出願人は、複数の周波数を共用することができ、設置スペースを削減した、アンテナ装置を提案している(たとえば、特許文献1参照)。そのアンテナ装置は、複数の反射板、および、アンテナ素子、を備えている。そのアンテナ素子は、複数の波長帯域で動作する多周波数共用または広帯域用として形成されており、複数の波長帯域の電磁波である電波の送信や受信などの通信を実行する。また、複数の反射板は、上述のようなアンテナ素子で通信される、複数の波長帯域の電波のうち少なくとも一つを各々反射する。
特許文献1のアンテナ装置では、上述のような反射板がメタマテリアル構造に形成されている。このメタマテリアル構造は、角柱状や円柱状の線材などとして形成されている誘電体を、周波数より充分に小さな距離で等間隔に格子状に組み合わせた、周期配列構造に形成されている。このようなメタマテリアル反射板は、人工的な周期構造により負の誘電率を有しており、その格子状の配列構造の周期間隔に対応したバンドギャップも有している。このようなメタマテリアル反射板は、たとえば、周波数が10GHz以下の電波に適用する場合、誘電体として形成されている線材などの寸法は数mm単位とすることができるので、マクロな部品として容易に製造することができる。
特許文献1のアンテナ装置では、複数のメタマテリアル反射板の各々が、所望の複数の波長帯域の電波のうち少なくとも一つを各々反射する形状に形成されており、複数の波長帯域の電波に対応した位置に配置されている。このため、複数のメタマテリアル反射板の各々では、メタマテリアル構造の複数の誘電体の間隔が、各々反射する複数の電波の波長帯域の比率と同一とされている。
また、このような略正方形の複数のメタマテリアル反射板は、各々の略直交する二辺のサイズも、各々反射する複数の電波の波長帯域の比率と同一とされている。さらには、この複数の波長帯域に対応した個数のメタマテリアル反射板は、その表面が送受信する電波の方向と略直交するように、送受信する電波の方向に配列されている。この複数の波長帯域に対応した個数のメタマテリアル反射板とアンテナ素子との距離も、電波の複数の波長帯域の比率と同一の比率の位置に配置されている。
このため、特許文献1のアンテナ装置では、複数のメタマテリアル反射板は、複数の波長帯域においてバンドギャップを形成する。このようなアンテナ装置は、たとえば、複数の周波数帯で水平面内のビーム幅が同一の放射パターンで同一の無線ゾーンをカバーすることができるので、陸上移動無線通信用の基地局などに適用することができる。なお、上述のようなアンテナ装置を最小に形成する場合、アンテナ素子に対する複数のメタマテリアル反射板の距離は、各々が反射する電磁波の波長と同一となる。また、メタマテリアル反射板が正方形に形成されている場合、その一辺も各々が反射する電磁波の波長と同一となる。
また、上述のようなアンテナ装置において、最大の反射板を金属で形成することもできる。その場合、この金属製の反射板も複数のメタマテリアル反射板とともにアンテナ素子に対し、電波の複数の波長帯域の比率と同一の比率の位置に配置される。そして、金属製の反射板も正方形に形成される場合、やはり一辺が反射する電磁波の波長と同一とされる。なお、他にも反射板をメタマテリアル構造としたアンテナ装置が開示されている(たとえば、非特許文献1)。
特開2011−244136号公報
"Dipole antennas used with all-dielectric, woodpile photonic-bandgap reflectors: gain, field patterns, and input impedance"G. S. Smith, M. P. Kesler, and J. G. Maloney, Microwave and Opt. Tech. Lett., vol.21, no.3, pp.191-196, May 1999.
しかしながら、上述のアンテナ装置では、複数の反射板をメタマテリアル構造に形成している。このようなメタマテリアル構造は、前述のように角柱状や円柱状の線材などとして形成されている誘電体を格子状に組み合わせている。このため、メタマテリアル反射板は構造的に重量があり、アンテナ装置を軽量化することができない。単純には誘電体に長手方向に空隙を形成することが想定できるが、このような誘電体で形成したメタマテリアル反射板を有するアンテナ装置は、ビーム幅が拡大したり、フロントバック比が低下するなど、アンテナ特性が劣化する。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、メタマテリアル構造の反射板を軽量化しながらも、ビーム幅の拡大やフロントバック比の低下などのアンテナ特性の劣化を抑制することができる、反射板およびアンテナ装置を提供するものである。
本発明の第一の反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、前記メタマテリアル構造に対応した波長帯域の電磁波を反射する、アンテナ装置の反射板であって、前記誘電体は、空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている。
本発明の第二の反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、前記メタマテリアル構造に対応した波長帯域の電磁波を反射する、アンテナ装置の反射板であって、前記誘電体は、長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されている。
本発明の第一のアンテナ装置は、複数の波長帯域の電磁波を通信するアンテナ素子と、複数の前記波長帯域のうち少なくとも一の電磁波を各々反射する複数の反射板と、前記アンテナ素子に対して複数の前記反射板を複数の前記波長帯域の比率と同一の比率の位置に配置している板配置手段と、を有しており、少なくとも一の前記反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている。
本発明の第二のアンテナ装置は、複数の波長帯域の電磁波を通信するアンテナ素子と、複数の前記波長帯域のうち少なくとも一の電磁波を各々反射する複数の反射板と、前記アンテナ素子に対して複数の前記反射板を前記電磁波の方向に配置している板配置手段と、を有しており、少なくとも一の前記反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されている。
上述のようなアンテナ装置において、メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、前記空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている。
上述のようなアンテナ装置において、メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、その長手方向に前記空隙が貫通されている。
なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素を一個の部材として形成していること、一つの構成要素を複数の部材で形成していること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
また、本発明で云う直交とは、直交していることを目標として形成されていればよく、数学的に厳密に直交している必要はなく、いわゆる公差を許容する。さらには、本発明で云う「相似形状の」とは、「相似」した「形状の」ことではなく、「相似形」「状である」ことを意味している。
本発明の第一のアンテナ装置では、複数の波長帯域の電磁波を反射する少なくとも一の反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されている。メタマテリアル構造の反射板の誘電体は、空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている。このため、本発明のアンテナ装置では、メタマテリアル構造の反射板の誘電体に長手方向に空隙が貫通されているので、このメタマテリアル構造の反射板を軽量化することができる。しかも、メタマテリアル構造の反射板の誘電体の体積が中実の75%以上なので、ビーム幅の拡大を防止することができる。
本発明の第二のアンテナ装置では、複数の波長帯域の電磁波を反射する少なくとも一の反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されている。メタマテリアル構造の反射板の誘電体は、長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されている。このため、本発明のアンテナ装置では、メタマテリアル構造の反射板の誘電体に長手方向に空隙が貫通されているので、このメタマテリアル構造の反射板を軽量化することができる。しかも、誘電体の長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されているので、このメタマテリアル構造の反射板のフロントバック比の低下を防止することができる。
本発明の実施の第一の形態におけるアンテナ装置の構造を示す模式的な斜視図である。 本発明の実施の第一の形態におけるアンテナ装置の第一および第二のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施の第二の形態におけるアンテナ装置の構造を示す模式的な斜視図である。 本発明の実施の第二の形態におけるアンテナ装置の第一および第二のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施の第三の形態におけるアンテナ装置の構造を示す模式的な斜視図である。 本発明の実施の第三の形態におけるアンテナ装置の第一および第二のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施の第一ないし第三の形態におけるアンテナ装置の体積と半値ビーム幅との関係を示す特性図である。 本発明の実施の第一ないし第三の形態におけるアンテナ装置の体積とフロントバック比との関係を示す特性図である。 本発明の実施のアンテナ装置の一の変形例のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施のアンテナ装置の他の変形例のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施のアンテナ装置の更に他の変形例のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施のアンテナ装置の更に他の変形例のメタマテリアル反射板の誘電体の要部を示す拡大斜視図である。
本発明の実施の第一の形態に関して図1および図2を参照して以下に説明する。なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかしながら、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。したがって、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。本実施の形態のアンテナ装置100は、図1に示すように、一個のアンテナ素子110と、メタマテリアル構造の複数の反射板である第一および第二のメタマテリアル反射板120,130と、金属製の一個の反射板である金属反射板140と、板配置手段である板配置部材(図示せず)と、を有している。
アンテナ素子110は、多周波数共用型または広帯域型に形成されており、特定の複数の波長帯域の電磁波である電波の通信として送信および受信を実行する。第一および第二のメタマテリアル反射板120,130は、細長形状の直方体状のセラミックスなどの誘電体121,131を井桁格子状に周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、三つの波長帯域の電波の一つを個々に反射する。金属反射板140は、銅などの金属製の平板で形成されており、三つの波長帯域の電波の一つを反射する。板配置手段である板配置部材(図示せず)は、たとえば、電波や導通に影響しない透磁性で絶縁性の樹脂などにより形成されており、アンテナ素子110に対して第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および金属反射板140を、電波の複数の波長帯域の比率と同一の比率の位置に配置している。
なお、本実施の形態のアンテナ装置100では、上述のように電波の複数の波長帯域の比率と同一の比率の位置に、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および金属反射板140が、アンテナ素子110に対して配置されている。このため、第一のメタマテリアル反射板120は、アンテナ素子110に対し、反射する電波の波長帯域の中心周波数4GHzの波長(≒75mm)の数分の一である、たとえば、四分の一の、19(≒75/4)mmなどの位置に配置されている。第二のメタマテリアル反射板130は、アンテナ素子110に対し、反射する電波の波長帯域の中心周波数2GHzの波長(≒150mm)の数分の一である、たとえば、四分の一の、37.5(≒150/4)mmなどの位置に配置されている。金属反射板140は、アンテナ素子110に対し、反射する電波の波長帯域の中心周波数800MHzの波長(≒375mm)の数分の一である、たとえば、四分の一の、94(≒375/4)mmなどの位置に配置されている。
また、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および金属反射板140は、その表面が電波の方向と直交しており、電波の複数の波長帯域の比率と相互のサイズの比率が同一の相似形状である正方形に形成されている。このため、第一のメタマテリアル反射板120は、一辺が周波数4GHzの電波の波長の定数倍である、たとえば、等倍の75mmの正方形に形成されており、4GHzを中心周波数の波長とする所定の波長帯域の電波を反射する。また、第二のメタマテリアル反射板130は、一辺が周波数2GHzの電波の波長の定数倍である、たとえば、等倍の150mmの正方形に形成されており、2GHzを中心周波数の波長とする所定の波長帯域の電波を反射する。そして、金属反射板140は、一辺が周波数800MHzの電波の波長の定数倍である、たとえば、等倍の375mmの正方形に形成されており、800MHzを中心周波数の波長とする所定の波長帯域の電波を反射する。
そして、本実施の形態のアンテナ装置100では、図1および図2に示すように、メタマテリアル反射板120,130の直方体状の誘電体121,131の各々に、長手方向と直交する正方形の断面形状の中心部122,132以外となる四隅の位置の各々に、断面形状が正方形の空隙123,133が長手方向に貫通されている。より具体的には、誘電体121は、上述のように9.38mm×9.38mmの正方形の断面形状に形成されており、その四隅に形成されている空隙123は、2.34mm×2.34mmの正方形の断面形状に形成されている。誘電体131は、上述のように18.75mm×18.75mmの正方形の断面形状に形成されており、その四隅に形成されている空隙133は、4.68mm×4.68mmの正方形の断面形状に形成されている。このように空隙123,133が貫通された誘電体121,131は、たとえば、中実の75%以上の体積である約75%に形成されている。
上述のような構成において、本実施の形態のアンテナ装置100では、アンテナ素子110は、800MHzおよび2GHzおよび4GHzを中心波長とする三つの波長帯域の電波を送信および受信する。第一のメタマテリアル反射板120は、送信および受信される4GHzを中心波長とする所定の波長帯域の電波を反射し、第二のメタマテリアル反射板130は、2GHzを中心波長とする所定の波長帯域の電波を反射する。金属反射板は、800MHzを中心波長とする所定の波長帯域の電波を反射する。
そして、板配置部材は、上述のような800MHzおよび2GHzおよび4GHzを中心波長とする三つの波長帯域の比率と同一の比率で、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および一個の金属反射板140を、アンテナ素子110に対して配置している。このため、本実施の形態のアンテナ装置100では、800MHzおよび2GHzおよび4GHzを中心波長とする三つの波長帯域の電波を、良好に送信および受信することができる。
そして、本実施の形態のアンテナ装置100では、メタマテリアル反射板120,130の誘電体121,131は、長手方向と直交する正方形の断面の中心部122,132の外側に正方形の断面の空隙123,133が長手方向に貫通されている。このため、本発明のアンテナ装置100では、誘電体121,131の長手方向に貫通されている空隙123,133により、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130を軽量化することができる。
さらには、本実施の形態のアンテナ装置100では、利用する電波の三つ波長帯域の比率と同一の比率の位置に、アンテナ素子110に対して第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および金属反射板140が配置されている。このため、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130の各々が、三つの波長帯域の電波の二つを個々に良好に反射することができるとともに、一個の金属反射板140が、三つの波長帯域の電波の一つを良好に反射することができる。
しかも、本実施の形態のアンテナ装置100では、金属反射板140および第一および第二のメタマテリアル反射板120,130は、その表面が電波の方向と直交しており、電波の三つの波長帯域の比率と相互のサイズの比率が同一の正方形に形成されている。したがって、このアンテナ装置100では、電波の方向と表面が直交している三つの正方形のメタマテリアル反射板および一つの金属反射板140の相互のサイズの比率が、電波の三つの波長帯域の比率と一致している。このため、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130の各々が、三つの波長帯域の電波の二つの各々を良好に反射することができるとともに、一個の金属反射板140が、三つの波長帯域の電波の一つを良好に反射することができる。
つぎに、本発明の実施の第二の形態に関して図3および図4を参照して以下に説明する。なお、これより以下に例示する複数の実施の形態および複数の変形例に関して、上述した実施の第一の形態と同一の部分は、同一の名称および符号を使用し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態のアンテナ装置200も、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100と同様に、図3に示すように、一個のアンテナ素子110と、メタマテリアル構造の複数の反射板である第一および第二のメタマテリアル反射板220,230と、金属製の一個の反射板である金属反射板140と、板配置手段である板配置部材(図示せず)と、を有している。そして、第一および第二のメタマテリアル反射板220,230は、細長形状の直方体状の誘電体221,231を井桁格子状に周期配列させたメタマテリアル構造に形成されている。
ただし、本実施の形態のアンテナ装置200では、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100とは相違して、図3および図4に示すように、第一および第二のメタマテリアル反射板220,230の直方体状の誘電体221,231の各々には、長手方向と直交する正方形の断面形状の中心に、断面形状が正方形の空隙223,233が長手方向に貫通されている。より具体的には、誘電体221は、9.38mm×9.38mmの正方形の断面形状に形成されており、その中心に形成されている空隙223は、4.68mm×4.68mmの正方形の断面形状に形成されている。誘電体231は、上述のように18.75mm×18.75mmの正方形の断面形状に形成されており、その中心に形成されている空隙233は、9.38mm×9.38mmの正方形の断面形状に形成されている。このように空隙223,233が貫通された誘電体221,231は、たとえば、中実の約75%に形成されている。なお、たとえば、上述のように空隙221が形成された誘電体221は、直方体上の誘電体221を縦に割った形状(9.38×4.69×長さ)の誘電体(図示せず)を作成し、その割面に4.68×2.34×長さの溝を彫り、二つを接合することで形成することができる。
上述のような構成において、本実施の形態のアンテナ装置200も、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100と同様に、三つの波長帯域の電波を送信および受信する。そして、本実施の形態のアンテナ装置200では、メタマテリアル反射板220,230の誘電体221,231は、長手方向と直交する正方形の断面の中心に正方形の断面の空隙223,233が長手方向に貫通されている。このため、本発明のアンテナ装置200では、誘電体221,231の長手方向に貫通されている空隙223,233により、第一および第二のメタマテリアル反射板220,230を軽量化することができる。
つぎに、本発明の実施の第三の形態に関して図5および図6を参照して以下に説明する。本実施の形態のアンテナ装置300も、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100などと同様に、図5に示すように、一個のアンテナ素子110と、メタマテリアル構造の複数の反射板である第一および第二のメタマテリアル反射板320,330と、金属製の一個の反射板である金属反射板140と、板配置手段である板配置部材(図示せず)と、を有しており、第一および第二のメタマテリアル反射板320,330は、細長形状の直方体状の誘電体321,331を井桁格子状に周期配列させたメタマテリアル構造に形成されている。
ただし、本実施の形態のアンテナ装置300では、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100などとは相違して、図5および図6に示すように、第一および第二のメタマテリアル反射板320,330の直方体状の誘電体321,331の各々には、長手方向と直交する正方形の断面形状の中心に、断面形状が正形の空隙323,333が長手方向に貫通されている。より具体的には、誘電体321は、9.38mm×9.38mmの正方形の断面形状に形成されており、その中心に形成されている空隙323は、直径5.25mmの正円形の断面形状に形成されている。誘電体331は、上述のように18.75mm×18.75mmの正方形の断面形状に形成されており、その中心に形成されている空隙333は、直径10.5mmの正円形の断面形状に形成されている。このように空隙223,233が貫通された誘電体321,331は、たとえば、中実の約75%に形成されている。
上述のような構成において、本実施の形態のアンテナ装置300も、実施の第一の形態として前述したアンテナ装置100などと同様に、三つの波長帯域の電波を送信および受信する。そして、本実施の形態のアンテナ装置300では、メタマテリアル反射板320,330の誘電体321,331は、長手方向と直交する正方形の断面の中心に正円形の断面の空隙323,333が長手方向に貫通されている。このため、本発明のアンテナ装置300では、誘電体321,331の長手方向に貫通されている空隙323,333により、第一および第二のメタマテリアル反射板320,330を軽量化することができる。
ここで、上述した実施の第一ないし第三の形態のアンテナ装置100,200,300に関し、本発明の実験結果を図7および図8に例示して説明する。なお、図7および図8に例示する実験結果は、シミュレーションによるものである。まず、本発明者は第一ないし第三の形態のアンテナ装置100,200,300の第一および第二のメタマテリアル反射板120,130,220,230,320,330の誘電体121,131,221,231,321,331に関し、その長手方向と直交する空隙133,233,333の断面積を変化させることにより、誘電体121,131,221,231,321,331の体積を中実の0.6〜1.0(60%〜100%)に変化させた。
そして、このように誘電体121,131,221,231,321,331の体積を中実の0.6〜1.0(60%〜100%)に変化させたときの、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130,220,230,320,330の半値ビーム幅を測定した。すると、その半値ビーム幅は、図7に示すように、体積が中実の0.75(75%)以上ならば中実の場合と大差ないが、0.75(75%)未満だと大幅に上昇して悪化することを突き止めた。
これは、誘電体121,131,221,231,321,331内の比誘電率の低下により、電磁波を十分に反射しなくなることが原因であると推測される。そこで、第一ないし第三の形態のアンテナ装置100,200,300では、誘電体121,131,221,231,321,331の体積を中実の0.75(75%)以上である約75%とすることにより、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130,220,230,320,330を軽量化しながらも、ビーム幅を中実の場合と同等に維持することとした。
つぎに、本発明者は第一ないし第三の形態のアンテナ装置100,200,300の誘電体121,131,221,231,321,331に関し、上述のように体積を中実の0.6〜1.0(60%〜100%)に変化させたときの、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130,220,230,320,330のフロントバック比を測定した。すると、そのフロントバック比は、その長手方向と直交する断面の中心部122,132の外側に空隙133がある誘電体121,131は、中心に空隙233,333がある誘電体221,231,321,331に比較して、図8に示すように、約1dBほど上昇して改善されることを突き止めた。
そこで、第一形態のアンテナ装置100では、誘電体121,131の長手方向と直交する断面の中心部122,132を残存させて外側に空隙133を形成することにより、第一および第二のメタマテリアル反射板120,130を軽量化しながらも、フロントバック比を改善することとした。これは、フロントバック比は、後方への電波の透過量により決定されるため、誘電体121,131の電波の進行方向が十分に残っている方が、後方へ電磁波が透過しないためである。また、第二および第三のアンテナ装置200,300でも、誘電体221,231,321,331の体積を中実の0.85(85%)以上とすることにより、そのメタマテリアル反射板220,230,320,330のフロントバック比の低下を最小限とすることができる。上述のフロントバック比は体積1.0(100%)では空隙がなく中実であるため、第一ないし第三の形態のアンテナ装置100,200,300のグラフは一つに収束する。換言すると、体積が低下するほどアンテナ装置100のグラフとアンテナ装置200,300のグラフとは解離するはずであるが、図8に示すように、0.85(85%)以上では収束して差分が減少しているが、0.85(85%)未満ではアンテナ装置100のグラフとアンテナ装置200,300のグラフとは略平行になっている。
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。たとえば、上記形態ではアンテナ装置100がアンテナ素子110により、電波の通信として送信および受信を実行することを例示した。しかしながら、アンテナ装置100がアンテナ素子110により、電波の送信のみ実行してもよく、受信のみ実行してもよい。
また、上記形態では長手方向と直交する断面形状が正方形の誘電体121,131の四隅に正方形の空隙133,233が形成されていること、正方形の誘電体221,231,321,331の中心に正方形の空隙233が形成されていること、正方形の誘電体321,331の中心に正円形の空隙333が形成されていること、を例示した。しかしながら、図9に例示するメタマテリアル反射板400のように、長手方向と直交する断面形状が正方形の誘電体410の中心部411が一つの支持部412で支持されており、これら以外の部分は正方形の空隙413が形成されていることによりもよい。この場合も、誘電体410の長手方向と直交する断面の中心部411を残存させて外側に空隙413が形成されているので、メタマテリアル反射板400を軽量化しながらも、このメタマテリアル反射板400を使用したアンテナ装置(図示せず)のフロントバック比を改善することができる。
さらには、図10に例示するメタマテリアル反射板500のように、長手方向と直交する断面形状が正円形の誘電体510の中心部511が一対の支持部512で両側から支持されており、これら以外の部分は正円形の空隙513が形成されていることによりもよい。この場合も、誘電体510の長手方向と直交する断面の中心部511を残存させて外側に空隙513が形成されているので、メタマテリアル反射板500を軽量化しながらも、このメタマテリアル反射板500を使用したアンテナ装置(図示せず)のフロントバック比を改善することができる。
また、図11に例示するメタマテリアル反射板600のように、長手方向と直交する断面形状が正方形の誘電体610の中心部611の、外側である四隅の位置の各々に、正円形の空隙613が形成されていることによりもよい。この場合も、誘電体610の長手方向と直交する断面の中心部611を残存させて外側に空隙613が形成されているので、メタマテリアル反射板600を軽量化しながらも、このメタマテリアル反射板600を使用したアンテナ装置(図示せず)のフロントバック比を改善することができる。
さらには、図12に例示するメタマテリアル反射板700のように、長手方向と直交する断面形状が正六角形の誘電体710の中心部711の外側に、六つの正三角形の空隙713が形成されていることによりもよい。この場合も、誘電体710の長手方向と直交する断面の中心部711を残存させて外側に空隙713が形成されているので、メタマテリアル反射板700を軽量化しながらも、このメタマテリアル反射板700を使用したアンテナ装置(図示せず)のフロントバック比を改善することができる。
また、上記形態ではアンテナ装置100などが二個のメタマテリアル反射板120,130などを有していることを例示した。しかしながら、当然ながら、このようなメタマテリアル反射板の個数は任意に設定することができる。また、上記形態ではアンテナ装置100などが金属反射板140を有していることを例示した。しかしながら、このような金属反射板140を有することなく複数のメタマテリアル反射板のみでアンテナ装置を実現してもよい(図示せず)。
さらには、上記形態では第一および第二のメタマテリアル反射板120,130および金属反射板140などが、相似形状である正方形に各々形成されていることを例示した。しかしながら、このような複数のメタマテリアル反射板および金属反射板が、相似形状である円形や六角形などの正面形状に形成されていることによりもよい(図示せず)。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
100,200,300 アンテナ装置
110 アンテナ素子
120,130,220,230,320,330,400,500,600,700 メタマテリアル反射板
121,411,511,611,711 中心部
123,133,223,233,323,333,413,513,613,713 空隙
140 金属反射板

Claims (6)

  1. 複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、前記メタマテリアル構造に対応した波長帯域の電磁波を反射する、アンテナ装置の反射板であって、
    前記誘電体は、空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている、
    反射板。
  2. 複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、前記メタマテリアル構造に対応した波長帯域の電磁波を反射する、アンテナ装置の反射板であって、
    前記誘電体は、長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されている、
    反射板。
  3. 複数の波長帯域の電磁波を通信するアンテナ素子と、
    複数の前記波長帯域のうち少なくとも一の電磁波を各々反射する複数の反射板と、
    前記アンテナ素子に対して複数の前記反射板を複数の前記波長帯域の比率と同一の比率の位置に配置している板配置手段と、を有しており、
    少なくとも一の前記反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、
    メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている、
    アンテナ装置。
  4. 複数の波長帯域の電磁波を通信するアンテナ素子と、
    複数の前記波長帯域のうち少なくとも一の電磁波を各々反射する複数の反射板と、
    前記アンテナ素子に対して複数の前記反射板を前記電磁波の方向に配置している板配置手段と、を有しており、
    少なくとも一の前記反射板は、複数の細長形状の誘電体を周期配列させたメタマテリアル構造に形成されており、
    メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、長手方向と直交する断面の中心部の外側に空隙が形成されている、
    アンテナ装置。
  5. メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、前記空隙が形成されていることにより中実の場合の体積の75%以上100%未満の体積とされている、
    請求項4に記載の、アンテナ装置。
  6. メタマテリアル構造の前記反射板の誘電体は、その長手方向に前記空隙が貫通されている、
    請求項3ないし5の何れか一項に記載の、アンテナ装置。
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