JP5966625B2 - Toroidal continuously variable transmission - Google Patents
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Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。 The present invention relates to a toroidal continuously variable transmission that can be used for transmissions of automobiles and various industrial machines.
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図5および図6に示すように構成されている。図5に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
For example, a double-cavity toroidal continuously variable transmission used as a transmission for an automobile is configured as shown in FIGS. As shown in FIG. 5, an
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
The
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図6参照)が回転自在に挟持されている。
The
図5中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図5の右面)がローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
A
図6は、図5のA−A線に沿う断面図である。図6に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図6においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図6の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
6 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. As shown in FIG. 6, a pair of
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
A
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図6の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図5の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
Further, the
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図6で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
The
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
Further, between the outer surface of the
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
The thrust needle bearing 25 is sandwiched between the inner surface of the
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図6の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
Further, driving rods (trunnion shafts) 29 and 29 are provided at one end portions (lower end portions in FIG. 6) of the
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
In the case of the toroidal continuously variable transmission configured as described above, the rotation of the
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図6の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
When changing the rotational speed ratio between the
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
As a result, the
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
As a result, the contact position between the
ところで、トロイダル型無段変速機では、ケーシング50の外側で、各部材を組み付けて動作可能なモジュールとした後に、この組み立てられたモジュールをケーシング50に収容することが提案されている。このようなモジュール化において、上述のように入力軸の中央部で背中合わせに配置されている二つの出力側ディスク3,3とこれらの間に配置される出力歯車4とを、一体にした構造が採用されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この一体化された出力側ディスク3は、前後にそれぞれ入力側ディスク2,2の内側面に対向する内側面3a,3aが形成されている。
By the way, in the toroidal type continuously variable transmission, it has been proposed that after the members are assembled into an operable module outside the
また、一体化された出力側ディスクの外周面に出力歯車4として機能する複数の歯が形成されている。
また、この一体型の出力側ディスクを有するトロイダル型無段変速機において、出力側ディスクが入力軸(バリエータシャフト)にラジアルニードル軸受を介して支持されるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
A plurality of teeth functioning as the
Further, in the toroidal-type continuously variable transmission having this integrated output side disk, there has been proposed one in which the output side disk is supported on an input shaft (variator shaft) via a radial needle bearing (for example, Patent Documents). 2).
また、特許文献1、2のトロイダル型無段変速機では、上下のヨークを支持する上下のポスト64、65が一体に繋がれた支柱形状を有し、この支柱形状のポストを入力軸1が貫通した状態になっている。一対の支柱型ポストの間に、一体型の出力側ディスクが配置されている。各支柱型ポストと、一体型の出力側ディスクとの間には、スラスト玉軸受が配置されている。
Further, in the toroidal type continuously variable transmissions of
このようなトロイダル型無段変速機においては、動力伝達のために大きな荷重でディスク2,3と、パワーローラ11とを押し付けている。入力軸1の押圧装置12の反対側になるリア側(図中右端部側)の入力側ディスク2は、前記荷重(スラスト荷重)を受けるようにローディングナット9により入力軸1に対して軸方向に位置決め固定されている。すなわち、ローディングナット9は、ディスク2,3と、パワーローラ11とを介して押圧装置12からの荷重を受ける部材である。
In such a toroidal type continuously variable transmission, the
また、言い換えると、押圧装置12によりディスク2,3と、パワーローラ11に対して入力軸を押圧装置12側に引き抜く方向の力が作用し、この力がローディングナット9を介してリア側の入力側ディスク2に伝達され、入力側ディスク2を押圧装置12側に押すように荷重が作用する。これにより、ローディングナット9は、入力軸1からディスク2,3と、パワーローラ11に力を伝達する伝達部材と考えることもできる。
In other words, a force in the direction of pulling the input shaft toward the
また、特許文献2では、ローディングナット9に代えて入力軸1のコッタ溝に嵌め込まれたコッタにより入力軸1に対してリア側の入力側ディスク2を位置決め固定することが提案されている。この場合に、コッタが前記伝達部材として機能することになる。
また、特許文献2のトロイダル型無段変速機では、入力軸1のコッタ側の支持位置(軸受の位置)がコッタより外側(リア側:押圧装置12の反対(逆)側)になっている。
Further,
Further, in the toroidal type continuously variable transmission of
ところで、上述のように出力歯車としても機能する一体型の出力側ディスクは、出力歯車に噛み合う歯車からギヤ反力を受けることになる。このギヤ反力は、例えば、歯車の軸受で受けることになり、特許文献2の場合のように、入力軸に対して出力側ディスクを回転自在に支持するラジアルニードル軸受を有する場合に、このラジアルニードル軸受がギヤ反力を受けることになる。したがって、ラジアルニードル軸受の内輪として機能する入力軸にギヤ反力が作用し、入力軸にギヤ反力に基づく曲げ荷重がかかることになる。
By the way, as described above, the integrated output-side disk that also functions as an output gear receives a gear reaction force from a gear that meshes with the output gear. This gear reaction force is received by, for example, a gear bearing. When a radial needle bearing that rotatably supports the output side disk with respect to the input shaft is provided as in
また、入力軸には、押圧装置12からの軸方向に沿う押圧力が作用している。
ここで、押圧装置12の押圧力に基づく、リアの入力側ディスク2に作用するスラスト荷重をコッタで受ける場合には、入力軸の外周面にコッタを取り付けるためのコッタ溝が周方向に沿って設けられることになる。また、前記スラスト荷重をローディングナットで受ける場合に、入力軸の外周面にローディングナットを螺合する雄ねじが形成される。この入力軸のローディングナットが螺合される螺合部の径が、入力軸の他の部分より小さくされる場合がある。
A pressing force along the axial direction from the
Here, when the cotter receives a thrust load acting on the rear
上述のように入力軸に押圧装置による押圧力に加えて、出力歯車のギヤ反力による曲げ荷重がかかった場合に、前記コッタ溝の括れた部分や、ローディングナットが螺合する径の小さい部分と径の大きい部分との境界部分に、過大な応力が発生する虞がある。 As described above, when a bending load due to the gear reaction force of the output gear is applied to the input shaft in addition to the pressing force by the pressing device, the portion where the cotter groove is constricted or the portion where the loading nut is screwed is small There is a possibility that excessive stress may be generated at the boundary portion between the portion and the portion having a large diameter.
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、バリエータシャフトに押圧装置による押圧力と出力歯車等のギヤ反力による曲げ荷重が作用した場合に、バリエータシャフトのコッタ溝や、ローディングナットの径が細くなった螺合部分にかかる応力が大きくなるのを防止できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and when a bending load is applied to the variator shaft due to the pressing force of the pressing device and the reaction force of the output gear, etc., the cotter groove of the variator shaft and the loading nut It is an object of the present invention to provide a toroidal continuously variable transmission that can prevent an increase in stress applied to a threaded portion having a reduced diameter.
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、バリエータシャフトと、前記バリエータシャフトに支持されるとともに、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記バリエータシャフトに支持された状態で前記入力側ディスク、前記出力側ディスクおよび前記パワーローラに押し付け力を付与する押圧装置と、前記バリエータシャフトの前記入力側ディスク、前記出力側ディスクおよび前記パワーローラに対して前記押圧装置の反対側になる位置で前記バリエータシャフトの他の部分より径が小さくされた小径部に固定され、当該押圧装置により発生する押圧力を前記入力側ディスクまたは前記出力側ディスクに伝達する伝達部材とを備え、
前記バリエータシャフトが前記押圧装置側と、前記伝達部材側とで支持されているトロイダル型無段変速機において、
前記伝達部材側で前記バリエータシャフトを支持する前記伝達部材側の支持手段が、前記伝達部材から前記押圧装置側に配置されていることを特徴とする。
In order to achieve the above object, a toroidal continuously variable transmission according to the present invention is supported by a variator shaft and the variator shaft, and rotates concentrically and in a state where inner surfaces of the variator shaft face each other. Freely provided input and output disks, a power roller sandwiched between the input and output disks, and the input and output disks supported by the variator shaft A pressing device that applies a pressing force to the side disk and the power roller, and a position of the variator shaft at a position opposite to the pressing device with respect to the input side disk, the output side disk, and the power roller of the variator shaft. It is fixed to a small-diameter part whose diameter is smaller than that of other parts, and is generated by the pressing device. A pressing force to a transmission member for transmitting to the input side disk or the output side disk,
In the toroidal type continuously variable transmission in which the variator shaft is supported on the pressing device side and the transmission member side,
The transmission member-side support means for supporting the variator shaft on the transmission member side is disposed on the pressing device side from the transmission member .
また、前記支持手段の前記バリエータシャフトの軸方向の中心位置が、前記伝達部材より前記押圧装置側に配置されていることが好ましい。 Moreover, it is preferable that the axial center position of the variator shaft of the support means is disposed closer to the pressing device than the transmission member .
この場合に、前記支持手段の前記バリエータシャフトの軸方向に沿った範囲の全てが、前記伝達部材より前記押圧装置側に配置され、前記支持手段の前記範囲と、前記伝達部材の前記バリエータシャフトの軸方向に沿った範囲とが重ならずに配置されていることが好ましい。 In this case, the entire range along the axial direction of the variator shaft of said support means being disposed from the transmission member to said pressing apparatus, and the range of the supporting means, the variator shaft of the transmission member It is preferable that they are arranged so as not to overlap with the range along the axial direction.
また、前記伝達部材側の支持手段は、前記バリエータシャフトの前記伝達部材側の端部に、前記バリエータシャフトの端面から前記バリエータシャフトの中心軸を中心とする孔が形成され、前記孔内に前記支持手段としてのラジアル軸受が設けられ、
前記バリエータシャフトの前記孔の内周面が、前記ラジアル軸受の転動体の転走面とされているか、当該転走面を有する前記ラジアル軸受の外輪が取り付けられる取り付け部とされていることが好ましい。
Further, the support member on the transmission member side is formed with a hole centering on the center axis of the variator shaft from an end surface of the variator shaft at an end portion of the variator shaft on the transmission member side. Radial bearings are provided as support means,
It is preferable that the inner peripheral surface of the hole of the variator shaft is a rolling surface of a rolling element of the radial bearing or a mounting portion to which an outer ring of the radial bearing having the rolling surface is attached. .
本発明によれば、例えば、入力軸や出力軸等のバリエータシャフトのコッタやローディングナットである伝達部材の取付位置の径が他の部分より小さな小径部とされる構成であっても、バリエータシャフトに押圧装置の押圧力とギヤ反力とが作用するような場合に、前記バリエータシャフトの伝達部材側を支持する支持手段の位置が、伝達部材から押圧装置側(バリエータシャフトの中央側)に設けられているので、バリエータシャフトにギヤ反力として曲げ荷重が作用しても、支持手段が伝達部材よりバリエータシャフトの中央側にあるので、伝達部材の取り付け位置において小径部と通常の径の部分との境目となる部分に応力が集中するのを防止できる。 According to the present invention, for example, even if the variator shaft cotter of the variator shaft such as the input shaft or the output shaft or the diameter of the mounting position of the transmission member that is a loading nut is a smaller diameter portion than other portions, the variator shaft When the pressing force and the gear reaction force of the pressing device act on the support member, the position of the support means for supporting the transmission member side of the variator shaft is provided on the pressing device side (center side of the variator shaft) from the transmission member. Therefore, even if a bending load acts as a gear reaction force on the variator shaft, the support means is located on the center side of the variator shaft from the transmission member. It is possible to prevent stress from concentrating on the boundary.
これにより、バリエータシャフトに例えば、出力歯車等のギヤ反力が作用するような場合であっても、伝達部材の取り付け位置に過度の応力が生じるのを防止できる。 Thereby, even if it is a case where gear reaction force, such as an output gearwheel, acts on a variator shaft, it can prevent that an excessive stress arises in the attachment position of a transmission member.
また、例えば、ラジアル軸受等の支持手段の中心位置が伝達部材より押圧装置側にあることで、上述のような過度の応力の発生を防止できるが、支持手段全体を、伝達部材全体より押圧装置側に配置することで、確実に過度の応力の発生を防止できる。 Further, for example, since the center position of the support means such as a radial bearing is on the pressing device side from the transmission member, it is possible to prevent the occurrence of excessive stress as described above. By arranging on the side, it is possible to reliably prevent the generation of excessive stress.
また、ラジアル軸受を伝達部材より押圧装置側に配置する場合に、バリエータシャフトの外周側には、入力側ディスク、出力側ディスク、ヨークを支持するポストを備える支柱等が配置されているので、ラジアル軸受を配置することが困難である。 In addition, when the radial bearing is arranged closer to the pressing device than the transmission member, the support disk including the post supporting the input side disk, the output side disk, and the yoke is arranged on the outer peripheral side of the variator shaft. It is difficult to arrange the bearing.
そこで、バリエータシャフトの伝達部材側の端部を内部が中空の円筒状となるように孔を設け、この孔の内部にラジアル軸受を配置する構造とすることにより、ラジアル軸受の配置位置を、入力側ディスクや出力側ディスク等の配置にかかわらず、比較的自由に設定することができる。これにより、支持手段としてのラジアル軸受を伝達部材から押圧装置側に容易に配置することができる。 Therefore, by providing a hole in the end of the transmission member side of the variator shaft so that the inside becomes a hollow cylindrical shape, and arranging the radial bearing inside this hole, the position of the radial bearing can be entered. Regardless of the arrangement of the side disk, the output side disk, etc., it can be set relatively freely. Thereby, the radial bearing as a support means can be easily arrange | positioned from the transmission member to the press apparatus side.
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。なお、第1実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、リア側の入力側ディスクにかかる押圧装置の押付力に基づくスラスト荷重を支持するコッタ(伝達部材)側で入力軸を支持する構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、この実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図5および図6と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。 Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The toroidal type continuously variable transmission according to the first embodiment is characterized in that the input shaft is supported on the cotter (transmission member) side that supports the thrust load based on the pressing force of the pressing device applied to the rear input side disk. Since the other configurations and operations are the same as those of the conventional configuration and operations described above, only the characteristic portions of this embodiment will be referred to below, and the other portions will be described with reference to FIGS. The same reference numerals are used for the sake of concise explanation.
なお、図1に示すこの実施形態のトロイダル型無段変速機では、出力側ディスク3は、一体型のディスクとなっており、その外周部分が出力歯車4となっている。
この出力歯車4は、出力歯車4に噛み合う歯車(図示略)からギヤ反力を受けるようになっている。また、この一体型の出力側ディスク3は、入力軸(バリエータシャフト)1に対してラジアルニードル軸受を介して回転自在に支持されており、入力軸1にギヤ反力に基づく曲げ荷重が作用するようになっている。
In the toroidal type continuously variable transmission of this embodiment shown in FIG. 1, the
The
図1に示すように、このトロイダル型無段変速機においては、フロント側入力側ディスク2と一体型の出力側ディスク3との間にパワーローラ11が挟持されている。また、一体型の出力側ディスク3とリア側の入力側ディスク2との間にパワーローラ11が挟持されている。これら入力側ディスク2と、パワーローラ11と、出力側ディスク3には、押圧装置12から押圧力が付与され、この押圧力に基づくスラスト荷重をリア側の入力側ディスク2を位置決めしているコッタ36が受ける構造となっている。
As shown in FIG. 1, in this toroidal-type continuously variable transmission, a
コッタ36は、円弧状の部材であり、2個または3個を周方向に沿って並べることにより、略円環状にされている。また、コッタ36は、入力軸1に形成された小径部としてのコッタ溝35に内周側を挿入した状態で配置され、外周側を円環状のコッタホルダ37で押さえるようになっている。また、コッタホルダ37は、入力軸1の軸方向の位置が止め輪38により位置決めされている。
The
押圧装置12の力は、見方を変えると入力側ディスク2、パワーローラ11および出力側ディスク3に対して、入力軸1を押圧装置12側に引っ張っていることになり、コッタ36は、この力をリア側の入力側ディスク2に伝達していることになり、コッタ36は伝達部材として機能している。
In other words, the force of the
入力軸1には、コッタ36側(押圧装置12の反対側)の端面から入力軸1の軸心に沿って軸心を中央とする円柱状の孔1fが形成されている。この孔1fの入力軸1に沿った深さは、コッタ36の位置より押圧装置12側となる深さとなっている。例えば、コッタ36(コッタ溝35)の押圧装置12側の端から後述のラジアル軸受42の入力軸1の軸方向に沿った長さより少しだけ深くされている。すなわち、孔1fは、入力軸1の端面からラジアル軸受42より少しだけ押圧装置12側の位置まで設けられている。
The
この孔1fには、例えば、ケーシング50に固定された円柱状の固定軸41が挿入されている。この固定軸41の先端部の外周面と、入力軸1の孔1fの内周面との間には、ラジアル軸受42が設けられている。なお、孔1fの内径は、ラジアル軸受42の部分で他の部分より径が少しだけ小さくされている。また、固定軸41も、ラジアル軸受42の部分で他の部分より径が少しだけ小さくされている。
For example, a columnar fixed
ラジアル軸受42は、例えば、ラジアルニードル軸受であり、転動体を有するとともに、転動体がニードルとなっている。この例においては、入力軸1が外輪として機能し、孔1fの基端部側の内周面がラジアル軸受42の転動体が転走する転走面にされ、固定軸41が内輪として機能し、固定軸41の先端部の外周面が転動体が転走する転走面にされている。なお、入力軸1とは別に転動体の転走面を備える外輪を設け、例えば、この外輪を入力軸1の孔1fに圧入(はめあい、例えば、しまりばめ)して固定してもよい。また、同様に固定軸41の外周に内輪を固定するものとしてもよい。
The
このラジアル軸受42により、入力軸1が回転自在に支持されるが、ラジアル軸受42による支持位置がコッタ36(コッタ溝35)より押圧装置12側(中央側)となっているので、上述のギヤ反力の曲げ荷重による応力が、支持位置より外側となっているコッタ溝35(小径部)で集中するのを防止することができる。これにより、入力軸1に押圧装置12のスラスト荷重と、ギヤ反力による曲げ荷重が作用しても、入力軸の他の部分より小径となったコッタ溝35部分で過度の応力が生じるのを防止できる。
The
コッタ36(コッタ溝35)と、入力軸1をコッタ36側で回転自在に支持するラジアル軸受42との位置関係は、例えば、図2(a)に示すように、ラジアル軸受42の入力軸1の軸方向に沿った範囲の中心位置がコッタ36より入力軸1の中央側になっていればよい。なお、符号cで示す一点鎖線が、ラジアル軸受42の前記中心位置を示し、符号dで示す一点鎖線がコッタ36(コッタ溝35)の中央側の端を示す。
The positional relationship between the cotter 36 (cotter groove 35) and the
また、コッタ溝35での応力集中をより効率的に防止する上では、図2(b)に示すように、ラジアル軸受42の前記範囲の全てが、コッタ36より中央側となっていることにより、コッタ36の入力軸1の軸方向に沿った範囲と、ラジアル軸受42の前記範囲が重ならいようになっていることが好ましい。
Further, in order to more efficiently prevent stress concentration in the
また、さらに好ましくは、図2(c)に示すように、ラジアル軸受42の前記範囲の全てが、コッタ36より中央側となっているとともに、ラジアル軸受42の範囲と、コッタ36の範囲との間に間隔をあける構成にする。
More preferably, as shown in FIG. 2C, all of the range of the
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
なお、第2実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、第1実施形態で伝達部材としてコッタが用いられていたのに対して、伝達部材としてローディングナットを用いたい場合の実施形態を示すもので、発明の特徴部分は、第1実施形態と同様になっている。
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
The feature of the toroidal type continuously variable transmission of the second embodiment is an embodiment in which a loading nut is used as the transmission member, whereas the cotter is used as the transmission member in the first embodiment. The features of the invention are the same as those in the first embodiment.
図3に示すように、入力側ディスク2と、パワーローラ11と、出力側ディスク3とには、第1実施形態と同様に、押圧装置12から押圧力が付与され、この押圧力に基づくスラスト荷重をリア側の入力側ディスク2を位置決めしているローディングナット40が受ける構造となっている。
As shown in FIG. 3, the
ローディングナット40は、ナットとして雌ネジであるネジ孔を有し、入力軸1のローディングナット40側の端部に設けられた雄ねじである螺合部43に螺合してリア側の入力側ディスク2を締め付けている。なお、螺合部43は、入力軸1のそれより中央側の部分に対して小径になっている小径部であり、段差44の位置で、中央側に対して螺合部43が小径となっている。
The
このローディングナット40もコッタ36と同様に、押圧装置12の力をリア側の入力側ディスク2に伝達していることになり、ローディングナット40は伝達部材である。
Similarly to the
入力軸1には、ローディングナット40側(押圧装置12の反対側)の端面から入力軸1の軸心に沿って軸心を中央とする円柱状の孔1gが形成されている。この孔1gの入力軸1に沿った深さは、ローディングナット40(段差44)の位置より押圧装置12側となる深さとなっている。例えば、段差44の押圧装置12側からラジアル軸受42の入力軸1の軸方向に沿った長さより少しだけ深くされている。すなわち、孔1gは、入力軸1の端面からラジアル軸受42より少しだけ押圧装置12側の位置まで設けられている。
The
この孔1gには、例えば、ケーシング50に固定された円柱状の固定軸41aが挿入されている。この固定軸41aの先端部の外周面と、入力軸1の孔1gの内周面との間には、ラジアル軸受42が設けられている。なお、孔1gの内径は、ラジアル軸受42の部分で他の部分より径が少しだけ小さくされている。また、固定軸41aも、ラジアル軸受42の部分で他の部分より径が少しだけ小さくされている。
For example, a columnar fixed
ラジアル軸受42は、例えば、ラジアルニードル軸受であり、転動体を有するとともに、転動体がニードルとなっている。この例においては、入力軸1が外輪として機能し、孔1gの基端部側の内周面がラジアル軸受42の転動体が転走する転走面にされ、固定軸41aが内輪として機能し、固定軸41aの先端部の外周面が転動体が転走する転走面にされている。なお、入力軸1とは別に転動体の転走面を備える外輪を設け、例えば、この外輪を入力軸1の孔1fに圧入(はめあいの例えばしまりばめ)して固定してもよい。また、同様に固定軸41aの外周に内輪を固定するものとしてもよい。
The
このラジアル軸受42により、入力軸1が回転自在に支持されるが、ラジアル軸受42による支持位置がローディングナット40(段差44)より押圧装置12側(中央側)となっているので、上述のギヤ反力の曲げ荷重による応力が、支持位置より外側となっている螺合部43(小径部)がある部分の入力軸1の段差44で集中するのを防止することができる。これにより、入力軸1に押圧装置12のスラスト荷重と、ギヤ反力による曲げ荷重が作用しても、入力軸1の他の部分より小径となった螺合部43の段差44部分で過度の応力が生じるのを防止できる。
Although the
ローディングナット40(段差44)と、入力軸1をローディングナット40側で回転自在に支持するラジアル軸受42との位置関係は、例えば、図4(a)に示すように、ラジアル軸受42の入力軸1の軸方向に沿った範囲の中心位置がローディングナット40より入力軸1の中央側になっていればよい。なお、符号cで示す一点鎖線が、ラジアル軸受42の前記中心位置を示し、符号eで示す一点鎖線がローディングナット40の中央側の端(段差44)を示す。
The positional relationship between the loading nut 40 (step 44) and the
また、段差44での応力集中を防止する上では、図4(b)に示すように、ラジアル軸受42の前記範囲の全てが、ローディングナット40(段差44)より中央側となっていることにより、ローディングナット40の入力軸1の軸方向に沿った範囲と、ラジアル軸受42の前記範囲が重ならいようになっていることが好ましい。
Further, in order to prevent stress concentration at the step 44, as shown in FIG. 4B, the entire range of the
また、さらに好ましくは、図4(c)に示すように、ラジアル軸受42の前記範囲の全てが、ローディングナット40より中央側となっているとともに、ラジアル軸受42の前記範囲と、ローディングナット40の前記範囲との間に間隔を設ける構成にする。
More preferably, as shown in FIG. 4C, all of the range of the
なお、バリエータシャフトは、入力側ディスク2および出力側ディスク3を支持する構造になっていれば入力軸1ではなく、上述の入力軸1の位置に入力軸1に代えて配置される出力軸であってもよい。また、上述の実施形態では、一対の入力側ディスク2を外側に配置し、これら入力側ディスク2の間に一対の出力側ディスク3を配置したが、一対の出力側ディスク3を外側に配置し、こられ出力側ディスク3の間に一体化された入力側ディスク2を設け、この入力側ディスク2に回転トルクを入力するための歯車を一体に設けてもよい。
The variator shaft is not the
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機や、フルトロイダル型無段変速機に適用することができる。 The present invention can be applied to various half-toroidal continuously variable transmissions such as a single cavity type and a double cavity type, and full toroidal continuously variable transmissions.
1 入力軸(バリエータシャフト)
1f 孔
1g 孔
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
4 出力歯車
11 パワーローラ
12 押圧装置
35 コッタ溝(小径部)
36 コッタ(伝達部材)
40 ローディングナット(伝達部材)
41 固定軸
41a 固定軸
42 ラジアル軸受(支持手段)
43 螺合部(小径部)
1 Input shaft (variator shaft)
36 cotters (transmission members)
40 Loading nut (Transmission member)
41
43 Threaded part (small diameter part)
Claims (4)
前記バリエータシャフトが前記押圧装置側と、前記伝達部材側とで支持されているトロイダル型無段変速機において、
前記伝達部材側で前記バリエータシャフトを支持する前記伝達部材側の支持手段が、前記伝達部材から前記押圧装置側に配置されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 A variator shaft, and an input side disc and an output side disc that are supported by the variator shaft and provided concentrically and rotatably in a state where the inner side surfaces thereof face each other; and the input side disc A power roller sandwiched between the output side disc, a pressing device that applies a pressing force to the input side disc, the output side disc, and the power roller while being supported by the variator shaft; and the variator shaft The input side disk, the output side disk, and the power roller are fixed to a small-diameter portion whose diameter is smaller than the other part of the variator shaft at a position opposite to the pressing device. The generated pressing force is transmitted to the input side disk or the output side disk. And a transmission member,
In the toroidal type continuously variable transmission in which the variator shaft is supported on the pressing device side and the transmission member side,
A toroidal continuously variable transmission characterized in that the transmission member side support means for supporting the variator shaft on the transmission member side is disposed on the pressing device side from the transmission member .
前記バリエータシャフトの前記孔の内周面が、前記ラジアル軸受の転動体の転走面とされているか、当該転走面を有する前記ラジアル軸受の外輪が取り付けられる取り付け部とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。 The transmission member-side support means is formed with a hole centering on a central axis of the variator shaft from an end surface of the variator shaft at an end portion of the variator shaft on the transmission member side, and the support means in the hole As a radial bearing,
An inner peripheral surface of the hole of the variator shaft is a rolling surface of a rolling element of the radial bearing or a mounting portion to which an outer ring of the radial bearing having the rolling surface is attached. The toroidal continuously variable transmission according to any one of claims 1 to 3.
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