実施形態に係る表示情報生成装置は、例えば車両、自転車又は人等である移動体と共に移動する例えば液晶ディスプレイ等の表示手段に表示する表示情報を生成する表示情報生成装置である。そして実施形態に係る表示情報生成装置Sは、図1に示すように、位置情報取得手段2Aと、距離情報取得手段2Bと、生成手段3と、送信手段2Cと、により構成されている。
この構成において位置情報取得手段2Aは、上記移動体の位置を示す位置情報を取得して生成手段3及び距離情報取得手段2Bに出力する。この位置情報は、例えば、いわゆるGPS(Global Positioning System)を用いて当該動体において検出された位置を示す位置情報や、当該移動体自体において自立的に検出した位置を示す位置情報を取得する。
次に距離情報取得手段2Bは、位置情報取得手段2Aにより取得された位置情報に基づいて、移動体が移動する移動路に沿って位置する地物の、当該移動体の位置からの距離を示す距離情報を取得して生成手段3に出力する。この地物には、例えば、移動体の移動路に沿って位置する諸施設や当該移動体の移動における案内地点、或いは当該移動における目的地点等が該当する。またこの距離情報としては、例えば上記移動体に備えられた装置により検出又は算出された当該距離を示す距離情報を取得する。
これらにより生成手段3は、取得された位置情報及び距離情報に基づいて、移動路の両側の地物を示す地物指標を、移動体の移動に伴う出現順に並べて表示手段に表示するための表示情報を生成し、これを送信手段2Cに出力する。そして送信手段2Cは、出力されてきた表示情報を表示手段に送信して表示させる。このとき生成手段3は、表示手段上に表示されている地物指標が選択されたとき、当該選択された地物指標の表示位置に対応する表示手段上の表示位置に、当該選択されたことを示す選択指標を表示するための表示情報を生成して送信手段2Cに出力する。
以上説明したように、実施形態に係る表示情報生成装置Sの動作によれば、移動体の位置と、その位置から地物までの距離と、に基づいて、移動路の両側の地物を示す地物指標を、その出現順に並べて表示手段に表示させる。よって、当該地物指標が表示されている表示手段を視認することにより、移動路の両側の地物自体の存在やその位置、或いは当該地物までの距離感等を、より直感的且つ即時に認識することができる。
また地物指標が選択されたとき、選択された地物指標の表示位置に対応する表示位置に選択指標を表示するので、当該地物指標が選択されたことを直感的且つ即時に認識させて使用者等の負担を軽減することができる。
次に、上述した実施形態に対応する複数の具体的な実施例について、図2乃至図18を用いて説明する。なお以下に説明する各実施例は、車両に搭載されてその移動を案内するナビゲーション装置に含まれるディスプレイに表示する表示情報の生成処理に対して、実施形態に係る情報表示装置Sを適用した場合の実施例である。なお上記車両は、本願に係る「移動体」の一例である。また、各実施例に係るナビゲーション装置が搭載されている車両を、以下適宜「車両」と称する。
(I)第1実施例
初めに、実施形態に対応する第1実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお図2は第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図等であり、図3は第1実施例に係るアイコン表示処理を示すフローチャートであり、図4は第1実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。ここで図2は、第1実施例に係るナビゲーション装置において、第1実施例に係るアイコン表示処理に関連する構成部材を抽出して示すブロック図である。また図2では、図1に示した実施形態に係る表示情報生成装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材のそれぞれについて、当該表示情報生成装置Sにおける各構成部材と同一又は関連する部材番号を用いている。
実施形態に係る表示情報生成装置Sが適用される第1実施例に係るナビゲーション装置SSは、上記車両に搭載され、当該車両の移動を案内するナビゲーション装置SSである。第1実施例に係るナビゲーション装置SSは、図2に示すように、地図データベースMDB及び表示用データベースDDBを不揮発性に記憶するハードディスクドライブ等からなる記憶部1と、処理部2と、実施形態に係る生成手段3の一例としての表示データ生成部3と、複数の操作ボタン等を備えた操作パネル又は複数の操作ボタン等を備えたリモコン装置等からなる操作部4と、加速度センサや車速パルス取得部等の自立的な位置センサ及び上記GPS等を含むセンサ部5と、本願に係る「表示手段」の一例としての液晶ディスプレイ又はHUD等からなるディスプレイ6と、により構成されている。このとき処理部2は、図示しないCPU、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等からなり、実施形態に係る位置情報取得手段2Aの一例、距離情報取得手段2Bの一例及び送信手段2Cの一例を構成する。また上記記憶部1、処理部2、表示データ生成部3、操作部4、センサ部5及びディスプレイ6は、バス7を介して接続されて相互にデータの授受が可能となされている。
この構成において記憶部1の地図データベースMDBには、第1実施例に係る車両の移動の案内に必要な地図をディスプレイ6に表示する際に用いられる地図データが、データベースとして記憶されている。一方表示用データベースDDBには、図2(b)に示すように、アイコン表示用データ1Aと、表示制御用データ1Bと、付随情報表示用データ1Cと、分岐先表示用データ1Dと、道路等表示用データ1Eと、が、不揮発的に記憶されている。
ここでアイコン表示用データ1Aは、例えば図2(c)に例示するようなアイコンIC1乃至IC10をディスプレイ6に表示する際に用いられるデータである。図2(c)に例示するアイコンIC1乃至IC10は、地図内に含まれている施設(図2(c)に例示する場合は「Aガソリン」のガソリンスタンド)ごと(又はその施設の種類ごと)に、その施設の位置等をディスプレイ6に表示する際に当該ディスプレイ6の当該位置等に表示されるアイコンである。このアイコンが本願に係る「地物指標」の一例に相当する。第1実施例に係るナビゲーション装置SSでは、例えば一つの(或いは一種類の)施設ごとに、図2(c)に例示するように十通りの大きさのアイコンIC1乃至IC10を表示するためのアイコン表示用データ1Aが、表示用データベースDDB内に含まれて記憶部1に記憶されている。第1実施例に係るアイコン表示処理の場合、これらアイコンIC1乃至IC10のそれぞれは、後述するように、車両の現在位置からの距離感を表現する際に用いられる。具体的には、当該現在位置に近いその施設を示すアイコンほど、例えばサイズが大きなアイコンが使用されて、当該施設がディスプレイ6に表示される。また各アイコン表示用データ1Aには、それにより表示されるアイコンにより示される施設の属性等を示す情報、具体的に例えば、「ガソリンスタンド」等のカテゴリを示す情報、営業時間に係る情報、或いは駐車場の有無を示す情報等の情報が関連付けられて記憶されている。
次に表示制御用データ1Bは、ディスプレイ6に表示されているアイコンの表示態様を、第1実施例に係る後述のアイコン表示処理において変化させるための制御データである。具体的には例えば、ディスプレイ6に表示されているアイコンの表示位置をディスプレイ6内において上下左右に所定の時間間隔で移動させたり、当該アイコン自体をその表示位置において回転させたり、或いは当該アイコンを点滅させたりするといった表示態様の変化を、表示制御用データ1Bを用いて制御する。
次に付随情報表示用データ1Cは、アイコン表示用データ1Aを用いて表示される各アイコンの傍等(即ち当該アイコンに対応する位置)に、当該アイコンにより表示される施設等についての付随情報を表示するためのデータである。具体的に付随情報表示用データ1Cは、例えば、図2(c)に例示するアイコンIC1を用いてその存在がディスプレイ6上に表示されている「Aガソリン」のガソリンスタンドにおけるガソリンの価格等を、上記付随情報として当該アイコンIC1の傍等に表示する際に用いられる。
次に道路等表示用データ1Dは、アイコン表示用データ1Aを用いて表示される各アイコンと共にディスプレイ6に表示される、第1実施例に係る道路等を表示するためのデータである。具体的に道路等表示用データ1Dは、例えば、車両の現在位置を示す後述の現在位置マーク、第1実施例に係る道路を表現する後述の道路マーク、及び上記現在位置からの距離を相対的に示す後述の距離マーク等を、例えば図2(c)に例示するアイコンIC1等と共にディスプレイ6上に表示する際に用いられる。
最後に分岐先表示用データ1Eは、車両が移動する(換言すれば、その現在位置から移動するであろう)道路に分岐がある場合、その分岐先にある施設等に関連する情報をディスプレイ6上に表示する際に用いられる。具体的には、例えば、分岐の方向を示す後述の方向マークや、その分岐先にある施設等の数を示す数マーク等を表示するためのデータが、分岐先表示用データ1Eとして記憶部1内に記憶されている。
次に、図2に例示する構成を備えるナビゲーション装置SSにおいて、主として処理部2及び表示データ生成部3により実行される、第1実施例に係るアイコン表示処理について、具体的に図2乃至図4を用いて説明する。
初めに、第1実施例に係るアイコン表示処理が実行された結果としてディスプレイ6に表示されるアイコン等の表示態様について、図4(a)を用いて具体的に例示しつつ説明する。
後ほど図3を用いて詳述する第1実施例に係るアイコン表示処理が実行された場合、ディスプレイ6には、図4(a)に一態様を例示するように、道路を模した上記道路マークRMと、車両の現在位置を示す上記現在位置マークPMと、上記道路マークRM内において当該現在位置からの相対的な距離を示す直線状の上記距離マークDLと、各距離に対応した施設の存在を表示するアイコン10乃至19と、が、表示される。
この表示態様において現在位置マークPMは、上記車両の現在位置を示す直線状のマークとして、当該現在位置がディスプレイ6において一番手前にあるように表示される。これに対して道路マークRMは、現在位置マークPMからディスプレイ6の奥行き方向に延びている道路を表現するように、例えばいわゆる遠近法により立体的に且つ模式的に表示される。ここで、第1実施例に係る車両が爾後に移動しようとする道路自体が現実には曲がっていたり、或いは右折又は左折すべき交差点がその道路上にあったりしても、第1実施例に係る道路マークRM自体は、「車両が進行すべき道路」の意味で直線的に表示される。
一方距離マークDLは、その時点でディスプレイ6に表示させるべき各施設(図4(a)に例示する場合はアイコン10乃至19によりその存在が表示される複数種類のガソリンスタンド)の車両からの相対的な距離を表現すべく、例えば図4(a)に例示するように現在位置マークPMに平行な直線として、道路マークRM内に表示される。
そして各アイコン10乃至19は、そのアイコン10乃至19によりその存在が表示される施設が実際に存在している位置までの車両の現在位置(現在位置マークPMにより模式的に表現されている車両の現在位置)からの相対的な距離に対応した位置に、当該車両が移動した場合の出現順に表示される。またアイコン10乃至19は、現在位置から爾後に車両が移動する道路の、上記各施設が実際に存在している側(即ち当該道路の右側又は左側のいずれか)に相当する上記道路マークRMの側の位置に表示される。
なお、車両の現在位置から見た距離が近接する施設については、その存在を表示するアイコンは、例えば図4(a)に例示するアイコン10、12及び13のようにそれぞれ一部を重ね合わせて表示される。更にアイコン10乃至19は、当該各アイコン10乃至19によりその存在がそれぞれ表示される各施設が、(実際に等間隔で位置しているわけではないが)車両から見て等間隔に位置しているように並べて表示される。より具体的には、例えば図4(a)において、アイコン10によりその存在が表示される「Aガソリン」のガソリンスタンドまでの車両の現在位置からの距離とアイコン11によりその存在が表示される「Bガソリン」のガソリンスタンドまでの車両の現在位置からの距離との差(即ち、「Aガソリン」のガソリンスタンドと「Bガソリン」のガソリンスタンドの間隔)は、上記「Bガソリン」のガソリンスタンドまでの車両の現在位置からの距離とアイコン12によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドまでの車両の現在位置からの距離との差(即ち、「Bガソリン」のガソリンスタンドと「Cガソリン」のガソリンスタンドの間隔)と(見かけ上)等しいように表示される。この場合の表示方法について更に具体的に説明すると、例えば以下のような表示方法がある。
・上記遠近法を利用して表示する場合、車両の現在位置から見て遠方のガソリンスタンドになるほど、ディスプレイ6の表示上では、それらの存在をそれぞれ表示するアイコン同士の間隔を詰めて表示する。
・アイコン10等のディスプレイ6上での大きさは遠近法で表示し、アイコン10等はディスプレイ6の表示上では等間隔に表示する。
・上記遠近法を用いずに、ディスプレイ6の表示上でアイコン10等を等間隔に表示する。
これらのアイコン10乃至19は、図2に示すアイコン表示用データ1Aを用いて表示される。また現在位置マークPM、道路マークRM及び距離マークDLは、図2に示す道路等表示用データ1Dを用いて表示される。
ここで具体的に図4(a)に例示する場合、アイコン10によりその存在が表示される「Aガソリン」のガソリンスタンドが、現在位置マークPMにより表示される現在位置にある車両から見て最も近く、且つ当該車両が爾後に移動しようとする道路(道路マークRMにより模式的に示されている道路)の右側(右の路側)に存在していることが、当該アイコン10により表示されている。また同様に、アイコン11によりその存在が表示される「Bガソリン」のガソリンスタンドが、車両の現在位置から見て、アイコン10により存在が表示されるAガソリンのガソリンスタンドの次に近く、且つ道路マークRMにより模式的に示されている道路の左側(左の路側)に存在していることが、当該アイコン11により表示されている。以下同様に、車両の現在位置から近い順に、アイコン12によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドが道路の右側に位置すること、アイコン13によりその存在が表示される「Dガソリン」のガソリンスタンドが道路の右側に位置すること、アイコン14によりその存在が表示される「Eガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、アイコン15によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドが(アイコン12によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドとは別個に)道路の右側に位置すること、アイコン16によりその存在が表示される「Dガソリン」のガソリンスタンドが(アイコン13によりその存在が表示される「Dガソリン」のガソリンスタンドとは別個に)道路の右側に位置すること、アイコン17によりその存在が表示される「Fガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、アイコン18によりその存在が表示される「Gガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、及び、アイコン19によりその存在が表示される「Bガソリン」のガソリンスタンドが(アイコン11によりその存在が表示される「Bガソリン」のガソリンスタンドとは別個に)道路の右側に位置すること、が、それぞれ表現されて表示されている。そして上述したように、例えばアイコン10によりその存在が表示される「Aガソリン」のガソリンスタンドとアイコン11によりその存在が示される「Bガソリン」のガソリンスタンドの間隔が、当該「Bガソリン」のガソリンスタンドとアイコン12によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドの間隔と(見かけ上)等しいように表示されている。なお図4(a)に示す距離マークDLにつき、車両の現在位置から見て遠方に表示される距離マークDLになるほど、相隣接する距離マークDLの間隔を詰めるように表示しても良い(図4(a)以下の各図における距離マークDLの表示について、同様)。
次に、図4(a)に例示する表示態様でアイコン10等を表示するための、第1実施例に係るアイコン表示処理について、具体的に図3を用いて説明する。図3に示すアイコン表示処理は、上述したように、処理部2の制御の下、表示データ生成部3を中心として実行される。また以下の説明では、図4に例示するようなアイコンの表示態様を、単に「アイコン列表示」と称する。
ナビゲーション装置SSに電源が投入されると(ステップS1)、図3に示すように、第1実施例に係るアイコン表示処理において表示データ生成部3は、初めに第1実施例に係るアイコン列表示を行う旨の操作が、操作部4において実行されたか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定において当該操作が行われない場合(ステップS2;NO)、次に表示データ生成部3は、アイコン列表示を開始する条件として予め設定されている表示条件が満たされているか否かを判定する(ステップS3)。即ち表示データ生成部3は、例えばセンサ部5から取得された車両の現在位置を示す現在位置データや車両の状態を示す車両情報、或いは図2において図示しない通信部を介して例えばインターネット等のネットワークから取得された天気情報等に基づいて、上記表示条件が満たされているか否かを判定する。
ここで、ステップS3において判定される表示条件は、例えば時間、場所、天気又は上記車両情報等を契機として第1実施例に係るアイコン列表示を開始するものとして、予め設定されている表示条件である。この表示条件を示すデータは、例えば予め記憶部1に記憶されている。また当該表示条件として具体的には、例えば以下のような条件が挙げられる。
・時間条件:例えば処理部2において計時されている時刻情報に基づいて、昼食の時間帯又は夕食の時間帯になったと判定されたとき(ステップS2;YES)、表示データ生成部3は、レストランやカフェ等の施設の存在を示すアイコンを用いたアイコン列表示を開始する。
・位置条件:上記現在位置データに基づいて車両が既定の地域に入ったと判定されたとき(ステップS2;YES)、表示データ生成部3は、その地域の店舗等の施設の存在を示すアイコンを用いたアイコン列表示を自動的に(即ちプッシュで)開始する。
・天気条件:上記天気情報に基づき、例えば雪が強くなると予想された時間帯及び場所に進入したと判定されたとき(ステップS2;YES)、表示データ生成部3は、道路沿いの店舗等が見え難くなることに備えて、当該店舗等の施設の存在を示すアイコンを用いたアイコン列表示を開始する。
・車両条件:例えばその車両におけるガソリン(内燃機関車の場合)や電池残量(電気自動車等の場合)等が所定量以下に減少していると判定されたとき(ステップS2;YES)、表示データ生成部3は、ガソリンスタンドや充電スタンド等の施設の存在を示すアイコンを用いたアイコン列表示を開始する。
上記ステップS3の判定において当該表示条件が満たされていない場合(ステップS3;NO)、次に表示データ生成部3は、ディスプレイ6上において既に第1実施例に係るアイコン列表示を行っているか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において未だアイコン列表示を行っていない場合(ステップS4;NO)、表示データ生成部3は、上記ステップS2の判定に戻ってアイコン列表示を行う旨の操作を待機する。
一方、上記ステップS2の判定においてアイコン列表示を行う旨の操作が行われたか(ステップS2;YES)、又は上記ステップS3の判定において上記表示条件が満たされていると判定された場合(ステップS3;YES)、表示データ生成部3は次に、アイコン列表示をディスプレイ6において実行するための表示用データを、主として記憶部1又はセンサ部5等から取得する(ステップS5)。ここで、第1実施例に係るアイコン列表示の場合、ステップS5として取得される表示用データは、例えば、ナビゲーション装置SSの使用者による設定に基づいて探索された目的地までの探索ルートを示す探索ルートデータ、及び、車両の現在位置からどの程度遠方までの施設を第1実施例に係るアイコン列における表示対象とするかを示す既定の表示範囲を示す表示範囲データがある。なお、上記目的地が設定されていないために上記探索ルートが探索されていない場合、例えば車両が現在移動している道路に沿ったルートを示す推定ルートデータがステップS5において取得される。これら各データのうち探索ルートデータ、表示範囲データ及び推定ルートデータは、それぞれ、例えば処理部2において探索処理により探索されたもの、或いは記憶部1に記憶されている過去に設定されたもの等が当該処理部2から取得される。
ステップS5において表示用データが取得できた場合、又は上記ステップS4の判定において既にアイコン列表示が行われている場合(ステップS4;YES)、表示データ生成部3は次に、車両の現在位置を示す現在位置データをセンサ部5から取得する(ステップS6)。次に表示データ生成部3は、ディスプレイ6において第1実施例に係るアイコン列表示を新たに開始するか、或いは、既に実行されている当該アイコン列表示を例えば車両の進行に伴って更新するか否かを判定する(ステップS7)。このステップS7の判定において、既に実行されている当該アイコン列表示を例えば車両の進行に伴って更新するか否かは、例えば、現在行われているアイコン列表示において一番手前にあるように表現されているアイコンにより示される施設の実際の位置まで車両が移動したか否かを、例えばセンサ部5から出力される現在位置データを用いて検出することにより、判定される。
ステップS7の判定においてアイコン列表示の更新であると判定された場合(ステップS7;YES)、表示データ生成部3は次に、上記探索ルートデータがあるか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の判定において当該探索ルートデータがある場合(ステップS8;YES)、表示データ生成部3は、上記ステップS6の処理において取得済みの現在位置データ、並びに上記ステップS5の処理において取得済みの探索ルートデータ及び表示範囲データに基づき、アイコン列表示の更新として(上記ステップS7;YES参照)追加される新たなアイコンの数だけ、上記アイコン表示用データ1Aを取得する(ステップS9)。この場合表示データ生成部3は、表示すべき施設のカテゴリ(例えば「ガソリンスタンド」等のカテゴリ)が予め指定されている場合、そのカテゴリに属するアイコンを表示するためのアイコン表示用データ1Aを取得する。その後表示データ生成部3は、当該取得したアイコン表示用データ1Aを用いて、上記現在位置データ、探索ルートデータ及び表示範囲データに基づき、アイコン列表示としてのアイコンを、例えば表示データ生成部3内の図示しないビデオRAM上で再配置する(ステップS10)。なおこのステップS10の処理においては、表示対象の施設の車両の現在位置からの距離、及び、車両が爾後に移動する予定の道路の左右いずれの側に対応する当該施設が存在しているかにより、表示するアイコンの大きさ、道路マークRMに対する位置(どちらの側に配置するか)、並びに距離的に近接する施設の存在を表示するアイコン同士の重なり等(図4(a)参照)が判定されて再配置される。その後表示データ生成部3は、当該再配置後のアイコンをディスプレイ6上に実際に表示して(ステップS11)、アイコン列表示の更新を行う。
その後表示データ生成部3は、アイコン列表示を終了する旨の操作が操作部4において実行されたか否かを確認し(ステップS12)、当該操作が実行されている場合(ステップS12;YES)、表示データ生成部3は第1実施例に係るアイコン表示処理を終了し、その後、例えば通常の案内用地図等の表示に移行する。一方ステップS12の判定において、上記終了する旨の操作が実行されていない場合(ステップS12;YES)、表示データ生成部3は、上記ステップS2の判定に戻って新たなアイコン表示処理を開始する。
一方、上記ステップS8の判定において上記探索ルートデータがないと判定された場合(ステップS8;NO)、表示データ生成部3は、上記ステップS6の処理において取得済みの現在位置データ、並びに上記ステップS5の処理において取得済みの推定ルートデータ及び表示範囲データに基づき、アイコン列表示の更新として(上記ステップS7;YES参照)追加される新たなアイコンの数だけ、上記アイコン表示用データ1Aを取得する(ステップS13)。その後表示データ生成部3は、当該取得したアイコン表示用データ1Aを用いて、上記現在位置データ、推定ルートデータ及び表示範囲データに基づき、アイコン列表示としてのアイコンを、例えば上記ビデオRAM上で上記ステップS10と同様の処理により再配置する(ステップS14)。その後表示データ生成部3は、上記ステップS11及びその後の上記ステップS12の処理に移行する。
他方、上記ステップS7の判定においてアイコン列表示の更新ではなく新たな開始であると判定された場合(ステップS7;NO)、表示データ生成部3は次に、上記探索ルートデータがあるか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15の判定において当該探索ルートデータがあると判定された場合(ステップS15;YES)、表示データ生成部3は、上記ステップS6の処理において取得済みの現在位置データ、並びに上記ステップS5の処理において取得済みの探索ルートデータ及び表示範囲データに基づき、新たなアイコン列表示(上記ステップS7;NO参照)に含まれるアイコンの数だけ、上記アイコン表示用データ1Aを取得する(ステップS16)。この場合表示データ生成部3は、表示すべき施設のカテゴリが予め指定されている場合、そのカテゴリに属するアイコンを表示するためのアイコン表示用データ1Aを取得する。その後表示データ生成部3は、当該取得したアイコン表示用データ1Aを用いて、上記現在位置データ、探索ルートデータ及び表示範囲データに基づき、新たなアイコン列表示としてのアイコンを、例えば上記ビデオRAM上で配置する(ステップS17)。なおこのステップS17の処理においては、上記ステップS10の処理と同様に、表示対象の施設の車両の現在位置からの距離、及び、車両が爾後に移動する予定の道路の左右いずれの側に対応する当該施設が存在しているかにより、表示するアイコンの大きさ、道路マークRMに対する位置、並びに距離的に近接する施設の存在を表示するアイコン同士の重なり等(図4(a)参照)が判定されて新たに配置される。その後表示データ生成部3は、上記ステップS11及びその後の上記ステップS12の処理に移行する。
更に上記ステップS15の判定において上記探索ルートデータがないと判定された場合(ステップS15;NO)、表示データ生成部3は、上記ステップS6の処理において取得済みの現在位置データ、並びに上記ステップS5の処理において取得済みの推定ルートデータ及び表示範囲データに基づき、新たなアイコン列表示(上記ステップS7;NO参照)に含まれるアイコンの数だけ、上記ステップS16の処理と同様にして上記アイコン表示用データ1Aを取得する(ステップS18)。その後表示データ生成部3は、当該取得したアイコン表示用データ1Aを用いて、上記現在位置データ、推定ルートデータ及び表示範囲データに基づき、新たなアイコン列表示としてのアイコンを、上記ステップS17の処理と同様に例えば上記ビデオRAM上で配置する(ステップS19)。その後表示データ生成部3は、上記ステップS11及びその後の上記ステップS12の処理に移行する。
以上図3を用いて説明したアイコン表示処理が、操作部4においてそれを終了する旨の操作が実行されるまで(上記ステップS12;YES参照)繰り返されることにより、図4(a)に例示するアイコン列表示が、車両の移動に伴って表示されるアイコンが逐次更新されつつ、実行される。
なお、第1実施例に係るアイコン列表示としては、図4(a)に例示する立体的なアイコン列表示の他に、例えば図4(b)(縦表示)又は図4(c)(横表示)に例示する平面的なアイコン列表示とすることも可能である。これらの場合、一端に現在位置マークPMが付加されている道路マークRMの両側(図4(b)に例示する場合は図中左右であり、図4(c)に例示する場合は図中上下)に、それぞれにより存在が表示される施設の位置と、車両の現在位置と、の距離に対応した位置にアイコン10A乃至16Aが表示される。
より具体的には、アイコン10Aによりその存在が表示される「Bガソリン」のガソリンスタンドが、車両の現在位置から見て最も近く、且つ道路マークRMにより模式的に示されている道路の左側(左の路側)に存在していることが、当該アイコン10Aにより表現されて表示されている。また同様に、車両の現在位置から近い順に、アイコン11Aによりその存在が表示される「Aガソリン」のガソリンスタンドが道路の右側に位置すること、アイコン12Aによりその存在が表示される「Eガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、アイコン13Aによりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドが道路の右側に位置すること、アイコン14Aによりその存在が表示される「Fガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、アイコン15Aによりその存在が表示される「Dガソリン」のガソリンスタンドが道路の右側に位置すること、及び、アイコン16Aによりその存在が表示される「Gガソリン」のガソリンスタンドが道路の左側に位置すること、が、それぞれ表現されて表示されている。なお、図4(b)又は図4(c)により例示されるアイコン列表示における更新や新規の表示は、図3を用いて説明した表示データ生成部3の処理により、図4(a)に例示されるアイコン列表示と同様に実行される。
以上説明したように、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、車両の現在位置と、その現在位置から所望の施設までの距離と、に基づいて、道路の両側の施設を示すアイコン20等を、その出現順にディスプレイ6に表示させるので、車両の両側の施設をより直感的且つ即時に認識することができる。
また、車両の移動に伴う出現順に並べて、且つ、ディスプレイ6において施設がある道路の側に相当する位置にアイコン10等を表示するので、道路の両側の地物をより直感的且つ即時に認識することができる。
更に、車両の移動に伴う出現順に並べて、車両の位置を視点とした遠近法によりアイコン10等を表示するので、当該遠近法により、より直感的且つ即時に施設等を認識することができる。
更にまた、施設までの距離を示す情報自体を非表示とするので、ディスプレイ6における表示全体を簡略化でき、より直感的且つ即時に施設等を認識することができる。
また、道路を表示するための道路マークRMを、道路における曲折状況等に拘わらず直線状態として表示するので、車両が爾後に移動する道路として、より直感的且つ即時にアイコン10等との関係等を認識することができる。
更にまた、複数のアイコン10等の少なくとも一部がディスプレイ6上において互いに重なる場合、当該複数のアイコン10等を互いにずらして表示するので、各アイコン10等によりその存在が表示される施設等の当該存在を見逃さないように表示することができる。
また、道路の両側の施設を示す複数のアイコン10等を、車両の移動における出現順に、且つ車両から見て各施設が等間隔に位置しているように並べてディスプレイ6に表示するので、各施設の車両の位置から見た前後関係を明確化することで、より直感的且つ即時に他の施設との関係等を認識することができる。なおこのような第1実施例に係る表示方法の場合、道路の左右に位置している店舗等の存在を表示するアイコン10等の、車両からの距離関係が実際の関係から崩れて表示される場合があり得るが、特に上記の遠近法を用いた表示の場合は、使用者にとって実質的な影響は小さい。また都市部では道路左右における店舗等の数に極端な差はないことが多いので、実用上の問題は小さい。これに対し、第1実施例に係る表示方法を用いれば、アイコン10等同士の間を詰めて表示できるので、より多くの店舗等の施設を表示することが可能となる。また対向車線側の店舗等の施設に入り難い、又は入りたくないと使用者が感じた場合でも、走行車線側の店舗等の出現順の情報だけを、効率的に参照することができる。
更に、ディスプレイ6としてHUDを用いる場合には、運転者の視線をずらすことなく、より直感的且つ即時に施設を認識することができる。
(II)第2実施例
次に、実施形態に対応する他の実施例である第2実施例について、図5及び図6を用いて説明する。なお図5及び図6は第2実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第2実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図5及び図6においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、車両の現在位置からの距離について、表示対象となる各施設の距離が各施設それぞれに異なる場合のアイコン列表示について説明した。これに対して以下に説明する第2実施例では、車両の現在位置から見てほぼ等距離に複数の施設がある場合、具体的には例えば、表示対象となるカテゴリに属する施設が一つのビル内に複数存在している場合のアイコン列表示に、本願を適用する。
即ち第2実施例に係るアイコン表示処理が実行された場合、ディスプレイ6には、図5(a)に一態様を例示するように、第1実施例の場合(図4参照)と同様の道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと、車両の現在位置からの各距離に対応した施設の存在を表示するアイコン20乃至29と、が表示される。
ここで図5(a)に例示する場合、アイコン21、22及び23によりその存在がそれぞれ表示される「Bガソリン」のガソリンスタンド、「Fガソリン」のガソリンスタンド及び「Dガソリン」のガソリンスタンドが一つのビルの一階、二階及び三階にそれぞれあり、よって車両の現在位置から見てそれぞれのガソリンスタンドがほぼ等距離にある。また同様にアイコン27及び28によりその存在がそれぞれ表示される「Fガソリン」のガソリンスタンド及び「Bガソリン」のガソリンスタンドが一つのビルの一階及び二階にそれぞれあり、よって車両の現在位置から見てそれぞれのガソリンスタンドもほぼ等距離にある。このような場合、第2実施例のアイコン表示処理として表示データ生成部3は、現在位置マークPMにより示される現在位置から等距離に相当する位置に、アイコン21乃至23を相互に重ねて表示すべく、当該アイコン21乃至23に対応するアイコン表示用データ1Aを取得し(図3ステップS9、S13、S16又はS18参照)、それらを用いて当該アイコン21乃至23を図5(a)に例示するようにディスプレイ6上に表示する(図3ステップS10、S14、S17又はS19、及びS11参照)。また同様に、現在位置マークPMにより示される現在位置から等距離に相当する位置に、アイコン27及び28を相互に重ねて表示すべく、当該アイコン27及び28に対応するアイコン表示用データ1Aを取得し、それらを用いて当該アイコン27及び28を図5(a)に例示するようにディスプレイ6上に表示する(図3ステップS11参照)。なおこれらアイコンの重ね表示において表示データ生成部3は、例えば一階にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン20及び27を一番手前に表示し、更に上階になるに従って、その階のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21及び22又は28を、それがある階に応じて順次背面にまわるように表示する。
なお、第2実施例に係るアイコン列表示としては、図5(a)に例示する表示態様に加えて、図5(b)に例示するように、車両の現在位置から見てほぼ等距離にある施設の存在を表示するアイコン20乃至23並びに27及び28を、等距離施設であることを示す等距離マークDMと共に表示するように構成することもできる。このときの等距離マークDMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを、第2実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。更に第2実施例に係るアイコン列表示の他の例としては、例えば図5(c)に示すように、車両の現在位置から見て等距離にある施設の存在を表示するアイコン20A乃至22A又は25A及び26Aを上下にずらしつつ重ねて並べるように、現在位置マークPM及び道路マークRM等と共に表示するように構成することもできる。また更に、例えば図5(d)に示すように、車両の現在位置から見て等距離にある施設の存在を表示するアイコン20A乃至22A又は25A及び26Aを斜めにずらしつつ重ねるように、現在位置マークPM及び道路マークRM等と共に表示するように構成することもできる。
更にまた図6(a)に例示するように、図5(a)に例示するアイコン列表示において、現在位置マークPMにより示される現在位置から等距離にある施設の存在を表示するアイコン21乃至23並びに27及び28に対して、それぞれのアイコン21等により存在が示されるガソリンスタンドがある階を示す階表示21B、22B、23B、27B及び28Bを付加して表示するように構成することもできる。この場合の階表示21B等を表示するためのデータも、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを、第2実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。
また図6(b)に例示するように、図5(a)に例示する場合において車両の現在位置から見て等距離にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21乃至23のうち、それらガソリンスタンドがあるビルの一階にある「Bガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21のみを、アイコン21乃至23によりその存在が表示されるガソリンスタンドを代表するアイコンとして表示し、それに付随させて、他の階にも同種の施設(ガソリンスタンド)が存在していることを表示する階層マークFMを表示するように構成することもできる。図6(b)に例示する場合は、図5(a)に例示する場合において車両の現在位置から見て等距離にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21乃至23の他に、同様に等距離にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン27及び28についても、それらガソリンスタンドがあるビルの一階にある「Fガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン27のみを、階層マークFMと共に表示している。
更に図6(c)に例示するように、図5(a)に例示する場合において車両の現在位置から見て等距離にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21乃至23のうち、それらガソリンスタンドがあるビルの一階にある「Bガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン21のみを一時的に表示し、当該アイコン21を例えば時分割的に、同じビルの他の階にある「Fガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン22及び「Dガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン23にサイクリックに入れ換えて順次表示することにより、当該三つのガソリンスタンドが一つのビル内にあることを表示する構成することもできる。この場合のアイコン21乃至23の時分割的な入れ換えは、例えば図2(b)に例示する表示制御用データ1Bとして記憶部1に予め記憶されている入れ換え表示制御用の制御データを第2実施例に係るアイコン列表示に当たって取得し(図3ステップS5参照)、この制御データを用いて表示データ生成部3が順次アイコン21乃至23を入れ換えて表示する(図3ステップS11参照)ように構成すればよい。
以上説明したように、第2実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、図5(a)に例示するように、車両の現在位置から見て等距離の位置に複数の施設が位置しているとき、当該複数の施設それぞれを識別可能に示すアイコン21等を当該位置に相当するディスプレイ6上の位置に表示させるので、車両の位置から見て等距離の位置に存在している複数の施設をより直感的且つ即時に認識することができる。
また図5に例示するように、等距離の位置に位置する複数の施設それぞれを示すアイコン地物指標を、相互に識別可能となるように互いに表示位置をずらして表示するための表示情報を生成するので、等距離の位置に存在している複数の地物を同時に認識することができる。
更に図5に例示するように、一の方向(図中、横、縦又は斜め)に表示位置をずらして各アイコン21等を表示するので、等距離の位置に存在している複数の施設を容易に視認できる表示態様で同時に認識することができる。
更にまた図5(b)に例示するように、等距離の位置にある複数の施設であることを示す等距離マークDMを各アイコン21等と共に表示するので、等距離の位置にある施設であることを合わせて容易に認識することができる。
また図5及び図6(a)に例示するように、複数の施設の関係に対応した順序により各アイコン21等を表示するので、等距離の位置にある施設相互の関係をも、直感的且つ即時に認識することができる。
更に図5又は図6(a)に例示するように、複数の施設の関係に対応した順序により同時に各アイコン21等を表示するので、等距離の位置にある施設相互の関係をも、直感的且つ即時に認識することができる。
更にまた図6(c)に例示するように、複数の施設の関係に対応した順序により時分割的に各アイコン21等を表示するので、等距離の位置にある施設相互の関係をも、直感的且つ即時に認識することができる。
また図6(a)及び図6(b)に例示するように、複数の施設の関係を示す階表示21B等及び階層マークFMをアイコン21等と共に表示するので、等距離の位置にある施設相互の関係をも、直感的且つ即時に認識するができる。
更に図6(b)に例示するように、一の施設に対応する階層マークFMを、当該一の施設を示す一のアイコン21と共に表示するので、表示される階層マークFM及びアイコンを少なくして表示状態を簡素化し、より視認性を高めることができる。
(III)第3実施例
次に、実施形態に対応する更に他の実施例である第3実施例について、図7を用いて説明する。なお図7は第3実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第3実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図7においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、車両の現在位置からの距離について、表示対象となる各施設の距離が各施設それぞれに異なる場合のアイコン列表示について説明した。これに対して以下に説明する第3実施例では、第1実施例に係る探索ルートがある場合におけるその移動を終了する目的地の表示、又は当該探索ルートがない場合であっても現在移動している道路の先に表示されるべきカテゴリに属する施設がない場合のアイコン列表示に、本願を適用する。
即ち第3実施例に係るアイコン表示処理が実行された場合、ディスプレイ6には、図7(a)に一態様を例示するように、第1実施例の場合(図4参照)と同様の道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと、車両の現在位置からの各距離に対応した施設の存在を表示するアイコン30乃至33と、が表示される。これに加えて第3実施例に係るアイコン列表示においては、その時に表示対象であるカテゴリに属する施設のうち、車両が爾後に移動する道路上における最後の施設の存在を表示するアイコンについて、その車両が移動する道路に沿ったそのカテゴリに属する最後の施設であることを示す最終マークを表示する(図3ステップS11参照)。例えば図7(a)に例示する場合、車両が爾後に移動する道路上における最後のガソリンスタンドがアイコン33によりその存在が表示される「Gガソリン」のガソリンスタンドである場合、当該アイコン33に付随して、例えば「LAST」と記載された旗状の最終マークLMを表示するように構成する。このときの最終マークLMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを、第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。
更に第3実施例に係るアイコン列表示においては、車両が爾後に移動する道路上における最後の施設よりも車両の現在位置から見て遠方にある道路(即ち、その時に表示対象であるカテゴリに属する施設がもはや存在しない領域の道路)を示す道路マークについて、当該施設よりも車両の現在位置から見て手前にある道路を示す道路マークRMとは異なる表示態様の道路マークを表示する(図3ステップS11参照)。例えば図7(b)に例示する場合、その時に表示対象のカテゴリであるガソリンスタンドのうち、最後のガソリンスタンドである「Dガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン32に、上記最終マークLMが付随して表示されている。これに加えて、当該「Dガソリン」のガソリンスタンドの位置よりも車両の現在位置から見て遠方にある道路を示す道路マークは、上記道路マークRMとは異なる表示態様(図7(b)においては、これをドットのハッチングで示す)の道路マークRMMが表示される。このときの道路マークRMMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する道路等表示用データ1Dとして記憶部1に予め記憶されているものを、第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。
更にまた、第3実施例に係るアイコン列表示において、その時に表示対象であるカテゴリに属する施設がもはや存在しない例えば袋小路等がある領域にまで車両が移動してその移動を終了する場合における道路マークとして、その時に表示対象であるカテゴリに属する施設がまだ先に存在している場合の道路マークRM(例えば図4参照)に代えて、例えば図7(c)に例示するような側線の形状を変えた道路マークRMLや、例えば図7(d)に例示するようなその旨を示す文字マークNIを追加的に表示するように構成することができる。これら道路マークRML又は文字マークNIを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する道路等表示用データ1Dとして記憶部1に予め記憶されているものを、第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。また、当該施設がもはや存在しない領域にまで車両が移動して移動を終了する場合における道路マークとして、上記道路マークRM自体を点滅させて表示させるように構成することもできる。この場合に道路マークRMを点滅させるための制御データは、例えば図2(b)に例示する表示制御用データ1Bとして記憶部1に予め記憶されているものを第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。
更に、第3実施例に係るアイコン列表示において、例えば上記探索ルートにおける目的地に到着した場合の表示として、例えば図7(e)に例示するような目的地マークDDM、図7(f)に例示するようなチェッカーフラグマークEM、図7(g)に例示するようなホームマークHM、或いは到着前に使用されていた現在位置マークPMとは色等について表示態様が異なる図7(h)に例示するような現在位置マークPMMにより、当該到着した旨を表示するように構成することができる。これら目的地マークDDM、チェッカーフラグマークEM又はホームマークHMを表示させるためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを、第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。また現在位置マークPMMを表示させるためのデータは、例えば図2(b)に例示する道路等表示用データ1Dとして記憶部1に予め記憶されているものを第3実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。
以上説明したように、第3実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、その時に表示対象となっているカテゴリの最終施設や、探索ルートにおける目的地を示す最終マークLM又は目的地マークDDM等を、他のアイコンから識別可能に表示するので、最終施設等の存在、換言すればその最終施設等より先には表示対象であるカテゴリに属する施設等が存在しないことを、直感的且つ即時に認識することができる。
また、最終マークLM等により示される施設等が最終施設等であることを示す最終マークLM(図7(a)参照)を、最終施設等を表示するアイコンに含ませて表示するので、最終施設等であることをより直感的且つ迅速に認識することができる。
更に、爾後に移動する道路に沿って表示対象であるカテゴリに属する施設等が存在しないとき、当該存在しない範囲の道路を示す道路マークを、当該施設等が存在する範囲の道路を示す道路マークRMとは相違する表示態様の道路マークRMM、道路マークRML、文字マークNIの追加表示、又は異なる表示態様の現在位置マークPMMの表示或いは道路マークRM自体の点滅表示、のいずれかとするので(図7(b)乃至図7(d)参照)、道路に沿った施設等が存在しない領域であることを、より直感的且つ迅速に認識することができる。
更にまた、目的地までの探索ルートがある場合に、当該目的地を示す目的地マークDDM等を表示するので(図7(e)乃至図7(h)参照)、既定の探索ルートの目的地に到達することをより直感的に認識することができる。
(IV)第4実施例
次に、実施形態に対応する更に他の実施例である第4実施例について、図8を用いて説明する。なお図8は第4実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第4実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図8においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、車両の現在位置からの距離について、表示対象となる各施設の距離が各施設それぞれに異なる場合のアイコン列表示について説明した。一方、以下に説明する第4実施例では、第1実施例に係るアイコン列表示にいて車両の現在位置から見て手前にあるアイコンによりその一部が隠れていたアイコンについて、そのアイコンにより表示されている情報を視認し易いように、当該隠れていたアイコンの表示態様を変化させる。
即ち、第4実施例に係るアイコン列表示においては、図8(a)に例示するように、第1実施例に係るアイコン列表示と同様の表示態様により、各ガソリンスタンドの存在を表示するアイコン40乃至49が、道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと共に表示されている。この状態において、第4実施例に係るアイコン列表示として表示データ生成部3は、車両の現在位置から見て手前にあるアイコン40によりその一部が隠されているアイコン42について、その表示位置を、例えば図8(b)に例示するように上下に移動させたり、或いは図8(c)に例示するように左右に移動させたり、或いはこれら上下又は左右の動きを繰り返させることにより、当該アイコン42によりその存在が表示されているガソリンスタンドが「Cガソリン」であることを視認し易くする。この場合のアイコン42の上下又は左右の移動は、例えば図2(b)に例示する表示制御用データ1Bとして記憶部1に予め記憶されているアイコン移動用の制御データを第4実施例に係るアイコン列表示に当たって取得し(図3ステップS5参照)、この制御データを用いて表示データ生成部3がアイコン42を移動させて表示する(図3ステップS11参照)ように構成すれば良い。なおこの場合の移動は、例えば、所定時間の間隔をもって移動させるように構成しても良いし、操作部4におけるアイコンの選択を含む操作を契機として所定時間だけ移動させるように構成しても良い。或いは、例えば昼食時間になったときにレストランの存在を表示するアイコンの移動を開始するように構成しても良い。更には、一部が隠されていたアイコン42の全体が当該移動によって視認できるようになる必要は必ずしもなく、アイコン42の存在自体と当該アイコン42による表示内容が視認できれば、移動後にアイコン42の一部が隠れたままであっても良い。
また、第4実施例に係るアイコン列表示の他の例としては、図8(b)及び図8(c)に例示するようにアイコンを移動させるのはなく、例えば図8(d)に例示するように、アイコン40によりその一部が隠されているアイコン42自体を、他のアイコン40等よりも大きく且つ表示内容が同一のアイコン42−1に代えて表示するように構成しても良い。この場合のアイコン42−1を表示するためのアイコン表示用データ1Aは、例えば図2(b)に例示するアイコン表示用データ1Aとして記憶部1に予め記憶されているものを第4実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。
更には、例えば図8(e)に例示するように、アイコン40によりその一部が隠されているアイコン42に付随させて、当該アイコン42を他のアイコン40よりも視覚的に目立たせるための特徴マークTMを表示するように構成しても良い。この場合の特徴マークTMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第4実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。なおこの他、その一部が隠されているアイコン42自体を、例えば点灯させたり点滅させたりなどすることにより、他のアイコン40等に対して視覚的に目立たせるように構成することもできる。
以上説明したように、第4実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、複数のアイコン42等の少なくとも一部が互いに重なる場合、その重なりによって視認性が低下するアイコン42の視認性を高めるように、当該アイコン42の表示態様を変更して表示するので、一部が隠されているアイコン42等であっても、アイコン42等によりその存在が表示される施設等をより直感的且つ即時に認識することができる。
また、図8(b)又は図8(c)に例示するように、重なっている位置と、その位置とは異なる位置と、の間で表示位置を変更するようにアイコン42等を表示するので、視認する使用者の注意を引きつつ、アイコン42等によりその存在が表示される施設等をより直感的且つ即時に認識させることができる。
更に、図8(b)又は図8(c)に例示するように二つの位置の間での表示位置の変更を繰り返すようにアイコン42等を表示する場合には、視認する使用者の注意をより引き付けて注視させることができる。
更にまた、図8(b)又は図8(c)に例示するように移動後にアイコン42等の全体が視認可能に表示される場合は、当該アイコン42等の全体を視認できることで、一部が隠されているアイコン42等によりその存在が表示される施設等をより直感的且つ即時に認識させることができる。
また、図8(b)又は図8(c)に例示する表示位置の変更を使用者の操作に基づいて行う場合は、視認する使用者による操作を契機として表示位置の変更を行うことで、より使用者の注意を引き付けやすいタイミングで表示位置を変更させることができる。
更に、図8(b)又は図8(c)に例示する表示位置の変更を予め設定された時間間隔で行う場合は、表示位置の変更が繰り返されることで、使用者の注意をより引き付けることができる。
また、図8(d)に例示するように、アイコン42等の大きさを拡大して表示する場合には、視認する使用者の注意を引きつつ、アイコン42等によりその存在が表示される施設等をより直感的且つ即時に認識させることができる。
更に、図8(e)に例示するように、アイコン42等を目立たせて当該アイコン42等により表示される施設等の存在を示す特徴マークTMをアイコン42等に含ませて表示させる場合には、アイコン42等により示される施設等をより直感的且つ迅速に認識することができる。
なお、一部が隠されているアイコン42等が一又は複数ある場合において、使用者の操作によって選択されたアイコン42等の視認性を高めるようにその表示態様を変更する構成とすることもできる。この構成によれば、より使用者の注意を引き付けやすいタイミングで表示態様を変更して表示させることで、アイコン42等によりその存在が表示される施設をより直感的且つ即時に認識させることができる。
また、一部が隠されているアイコン42等が一又は複数ある場合において、各アイコン42等の表示態様の変更を、予め設定された時間間隔でアイコン42等ごとに実行すること構成とすることもできる。この構成によっても、使用者の注意をより引き付けることができる。
(V)第5実施例
次に、実施形態に対応する更に他の実施例である第5実施例について、図9を用いて説明する。なお図9は第5実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第5実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図9においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、車両の現在位置からの距離のみに基づいたアイコン列表示について説明した。これに対して以下に説明する第5実施例では、上記距離以外に、アイコンの表示についての判別条件を設け、この判別条件に合致しない属性を有する施設の存在を表示するアイコンについては、その表示態様を他のアイコンより薄くしたり、或いは非表示とする。
ここで第5実施例に係る上記判別条件としては、例えば、その施設の営業時間、その施設における駐車場の有無、その施設についての同一系列店の重複表示、既定のお気に入り施設、中央分離帯の有無、横断禁止エリア等のうち、いずれか一つ又は複数の組み合わせが用いられる。これらの情報は、例えば予め記憶部1に記憶されていたデータを参照しても良いし、例えばインターネット等のネットワークを介して営業時間等を示す情報を表示データ生成部3が取得しても良い。
そして例えば、第5実施例に係る表示データ生成部3は、駐車場がない施設の存在を表示するアイコン、その時に表示すべきカテゴリ又は系列の施設の中で現在地に最も近い施設を除いた施設(例えば、往復路において二回目以降に出現する当該カテゴリ等の施設を含む)の存在を表示するアイコン、或いは、中央分離帯の存在や横断禁止規制のためにその部分を通過して反対車線に移動して入場することができない施設の存在を表示するアイコン等を、他のアイコンに比して薄くしてディスプレイ6上に表示する(図3ステップS11参照)。これについて図9(a)では、第1実施例に係るアイコン列表示と同様の表示態様により、各ガソリンスタンドの存在を表示するアイコン50乃至59が、道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと共に表示されているところ、例えば中央分離帯の存在により反対車線に移動して入場することができなくなっている「Cガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン52−1、「Dガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン53−1及び「Dガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン56−1を、他のアイコン50等に比べて薄い表示態様のアイコンとし、これらを元のアイコン52、53及び56に代えてディスプレイ6上に表示する(図3ステップS11参照)。この場合のアイコン52−1、53−1及び56−1を表示するためのアイコン表示用データ1Aは、例えば図2(b)に例示するアイコン表示用データ1Aとして記憶部1に予め記憶されているものを、第5実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。なおこの他、反対車線に移動して入場することができなくなっているガソリンスタンドの存在を表示するアイコン52−1、アイコン53−1及びアイコン56−1以外のアイコン50等について、これを例えば回転させる等により、より目立たせるように構成することもできる。
一方、第5実施例に係る表示データ生成部3は、営業時間外の施設の存在を表示するアイコン及び、既定のいわゆるお気に入りデータとして登録されている施設(施設そのもの、又はその施設が含まれるカテゴリ全体)以外の施設の存在を表示するアイコンについて、そのアイコン自体をディスプレイ6上から消去する。これについて図9(b)では、第1実施例に係るアイコン列表示と同様の表示態様により、各ガソリンスタンドの存在を表示するアイコン50乃至59が、道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと共に表示されているところ、例えばアイコン52及び55によりその存在が表示される「Cガソリン」のガソリンスタンドが営業時間外であることが、例えば上記ネットワークを介して取得したデータに基づいて判明した場合に、表示データ生成部3は当該アイコン52及び55をディスプレイ6上から消去する(図3ステップS11参照)。なおこのとき、消去されなかったアイコン50等を例えば第1実施例に係るアイコン列表示と同様の表示態様でディスプレイ6上に表示させる場合、消去されたアイコン52及び55に対応していた距離データDLの位置にアイコンが表示されなくなってしまう。このため第5実施例に係るアイコン列表示においては、消去されたアイコンがあった場合、車両の現在位置から見てその消去されたアイコン52及び55より後ろの位置にあるガソリンスタンドの存在を表示するアイコン53、54及び56乃至59の表示位置を、車両の現在位置から見て手前方向に順次移動させる。即ち図9(b)に示す例で表示データ生成部3は、消去されたアイコン52及び55より遠方にあったガソリンスタンドの存在を表示するアイコン53、54及び56乃至59を、より近い位置に再配置する(図3ステップS10又はS14参照)。そして第5実施例に係るアイコン列表示においてこの再配置により空白となった遠方の部分には、表示データ生成部3により、その時に表示されるべきカテゴリに属する他の(今までその存在が未表示だった)施設の存在を表示するアイコン59A及び59Bが、前倒しで新たに例えば道路マークRMの左側に表示される(図3ステップS11参照)。
ここで、上記お気に入りデータ自体の登録に関しては、例えば、アイコン列表示の対象となっている各施設について、当該施設への過去の訪問履歴データを予め記憶部1等に記憶しておく。そしてこの訪問履歴データを元に、例えば系列の施設別に訪問回数を計数して処理部2内に記憶しておき、当該訪問回数の多い順に系列の施設を処理部2において検索/ソートし、予め設定されている閾値回数を用いてソート結果としての上位グループと下位グループに分類した上で、当該上位グループに入る施設を「お気に入り施設」として記憶部1等に記憶しておき、一方、当該下位グループに入る施設はお気に入り施設以外の施設と判定するように構成することができる。
以上説明したように、第5実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、実際には使用できない施設等、判別条件に合致しない属性を有する施設等を示すアイコンの視認性を、判別条件に合致する属性を有する施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示するので、判別条件に合致する施設等と合致しない施設等とをより直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
また、図9(a)に例示するように、例えば営業時間外の施設等を示すアイコンの視認性を、営業時間内の施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、営業時間外であって利用できない施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更に、例えば駐車場がない施設等を示すアイコンの視認性を、駐車場がある施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、駐車場がなく車両で利用できない施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更にまた、道路マークRMにより表示される道路に中央分離帯があることが示されている位置において反対車線にある施設等を示すアイコンの視認性を、中央分離帯がないことが示されている位置において反対車線にある施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、中央分離帯の存在により進入できない反対車線の施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
また、道路マークRMにより表示される道路において横断禁止位置であることが示されている位置において反対車線にある施設等を示すアイコンの視認性を、横断禁止位置でないことが示されている位置において反対車線にある施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、横断禁止位置であることにより進入できない反対車線の施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
また、車両の位置から最も近い位置にある同じカテゴリ又は系列等の施設等以外の施設等(例えば、往復路において二回目以降に出現するそのカテゴリ等の施設等を含む)を示すアイコンの視認性を、当該最も近い位置にある同じカテゴリ等に属する施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、同じカテゴリ等の共通の属性を有する施設等のうち、より遠方にある施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更に、「お気に入り」として指定された属性を有しない施設等を示すアイコンの視認性を、「お気に入り」として指定された属性を有する施設等を示すアイコンの視認性よりも低くして各アイコンを表示する場合には、当該指定された属性を有さない施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。このとき、過去の訪問回数が予め設定されている回数以上の施設等を上記「お気に入り」として指定する場合には、当該指定された属性の指定操作自体が不要となるので、指定された属性を有さない施設等を簡便に、更に直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更にまた、視認性を低くして表示すべきアイコンをディスプレイ6上から消去する場合には、視認性を低くして表示すべきアイコン以外のアイコンをより明確に認識させることができる。
また図9(b)に例示するように、非表示とするアイコン52及びアイコン55が表示されるべきであったディスプレイ6上の位置に対応する位置に、非表示とするアイコン52及びアイコン55により表示される施設等より遠方にある他の施設等を表示するアイコン53及び56を表示する場合には、より遠方にある施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更に図9(b)に例示するように、非表示とするアイコン52等がある場合に、表示位置が変更されて表示されるアイコン56等により示される施設等よりも更に遠方にある他の施設等を表示するアイコン59A及びアイコン59Bを表示する場合には、更に遠方にある施設等を直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
(VI)第6実施例
次に、実施形態に対応する更に他の実施例である第6実施例について、図10及び図11を用いて説明する。なお図10及び図11は第6実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第6実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図10及び図11においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、表示対象となる各施設の存在を表示するアイコンのみを表示するアイコン列表示について説明した。これに対して以下に説明する第6実施例では、当該アイコンだけでなく、種々の付随的な表示をアイコンと共に行うことにより、当該アイコンによりその存在が示される施設に関連する付随情報自体、又は当該付随情報の存在を視認させるためのアイコン列表示に、本願を適用する。
即ち第6実施例に係るアイコン表示処理が実行された場合、ディスプレイ6には、図10(a)に一態様を例示するように、第1実施例の場合(図4参照)と同様の道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと、車両の現在位置からの各距離に対応した施設の存在を表示するアイコン60乃至69と、が表示データ生成部3により表示される。これに加えて第6実施例に係るアイコン列表示においては、各アイコン60等によりその存在が表示されている施設に関連する付随情報をその内容とする付随マークVMが、当該付随情報が関連する施設の存在を表示するアイコンとの関連性が認識できる位置に表示される。図10(a)に例示する場合は、アイコン64によりその存在が表示されている「Eガソリン」のガソリンスタンドにおけるその時点でのガソリンの単価(例えば、ガソリンの種類別の単価であってもよい)をその表示内容とする付随マークVMが、当該アイコン64の上側傍に表示されている。この場合の付随マークVMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第6実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。なお付随マークVM自体の表示態様としては、例えば塗りつぶされた表示態様又は半透明の表示態様を用いることができる。
また、第6実施例に係る付随マークVMの表示態様の他の例としては、例えば図10(b)に例示するように、付随マークVMを、当該付随マークVMにより価格が表示される「Eガソリン」のガソリンスタンドの存在を表示するアイコン64に重ねて、車両の現在位置から見てその手前の位置に表示するように構成しても良い。またこの場合のアイコン64を、図10(b)に例示するようにその表示が薄くなったアイコン64−1とし、付随マークVMの内容を視認し易くするように構成しても良い。この場合のアイコン64−1を表示するためのアイコン表示用データ1Aは、例えば図2(b)に例示するアイコン表示用データ1Aとして記憶部1に予め記憶されているものを第6実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。この図10(b)に例示する場合も、付随マークVM自体の表示態様としては、例えば塗りつぶされた表示態様又は半透明の表示態様を用いることができ、また、アイコン64の表示とこれに対応する付随マークVMの表示とを所定の時間間隔で切り換えるように構成することもできる。
更に、例えば図10(c)に例示するように、付随マークVMの表示内容が関連している施設の存在を表示するアイコン64と、当該付随マークVMと、の関連性をより明確とするための関連マークARと共に、当該付随マークVMを表示するように構成しても良い。
更にまた、例えば図11(a)に例示するように、上記ガソリンの価格のように文字を用いた表示が複雑になってしまう等の場合(例えば図11(a)に例示するように施設がカフェである場合)には、付随情報自体を直接表示するのではなく、その存在を表示する付随マークVMB、VMS或いはVMB2を、当該付随マークVMB等により付随情報の存在が表示される施設の存在を表示するアイコン64、66又は62との関連性が認識できる表示態様で表示するように構成しても良い。この場合の付随マークVMB等を表示するためのデータも、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第6実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。なお図11(a)に例示するように、認識させるべき付随情報の数が一つの場合には付随マークVMB又はVMSのような一つの付随マークを用い、付随情報の数が複数ある場合には付随マークVMB2のように当該数(付随マークVMB2の場合は二つ)が認識できるような表示態様の付随マークを用いるのが好適である。なお、当該数の表示態様としては、図11(a)に例示する表示態様の他に、当該数自体を示す数字を付随マークに重ねて表示するように構成しても良い。そして、付随マークVMB等によりその存在が表示されている付随情報の内容を確認する場合には、操作部4においてその旨の操作が行われた場合に、その内容を別途表示するように構成することができる。
また、図11(b)上に例示するように、付随情報の存在を、付随マークVFとして、当該付随マークVFにより付随情報の存在が表示される施設の存在を表示するアイコン64の周囲の枠のように表示し、そのアイコン64が操作部4における操作により選択されたときに、図11(b)下に例示するように当該付随情報の内容を示す付随マークVFNに表示を切り換えるように構成することもできる。更にこの場合の付随マークVFNを、例えば動的なアニメーション表示により表示するように構成することもできる。これら付随マークVF等を表示するためのデータも、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第6実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。
更に、第6実施例に係るアイコン列表示における付随情報として具体的には、例えば、図10に例示した価格の他、施設等に対する評価(いわゆるブログにおける評価等)、ナビゲーション装置SSの使用者が事前に登録したいわゆるお気に入りデータに属するデータ(当該データ自体は、当該使用者の事前登録又はその者の過去の検索履歴を利用して例えば記憶部1から表示データ生成部3が取得する)、その施設における新商品情報、キャンペーン情報、混雑度情報(施設自体や駐車場の満空情報)、或いは、その施設における駐車場の有無を示す情報等が挙げられる。
更にまた、付随マークVM等の表示態様としても、例えば、最安値等の極値の情報を常に表示する(即ちその施設についての付随マークVMとしては一つ)場合の他、ナビゲーション装置SSの使用者が予め設定した特定の条件を満たす付随情報を一又は複数表示するように構成しても良い。
また、表示すべき付随情報が存在する施設が同時に複数ある場合については、例えば、
・全ての付随情報を一度に表示する方法、
・例えば車両の現在位置から近いものから順番に、価格について安いものから順番に、或いはランダムに、所定の時間間隔で定期的に切り換える方法、或いは、
・付随情報を一つだけ表示するか、複数表示するかを上記使用者に任意に設定させて切り換える方法
等がある。
更に、上記使用者が付随情報として表示させる内容の条件を予め設定し、その内容を記憶部1に記憶させておくことで、その設定内容を反映させた付随情報の表示を行うことができる。この使用者が設定する条件としてより具体的には、例えば以下の条件設定が可能である。
・価格についての最安値又は最高値を表示させること、
・価格の付随情報について、表示させる金額の範囲、評価のレベル、その付随情報が関連する施設の、車両の現在位置からの距離等を表示させる条件範囲を設定すること
・価格の付随情報について、一つの値のみを表示させること
・一つの施設について複数の付随情報がある場合に、そのうちの一つだけを表示させること、又はそれらの全てを表示させること
・一つの施設について、表示する付随情報の種類を選択すること。この場合の選択は例えば、「AND条件」又は「OR条件」として選択することが考えられる。
更に、上記各付随情報自体については、例えば記憶部1に予め記憶されていたものを表示データ生成部3が取得して表示するように構成しても良いし、或いは上記ネットワークを介して図示しない外部のサーバ装置等から取得したものを表示するように構成しても良い。
以上説明したように、第6実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、付随情報が付随する施設等を示すアイコン64の表示位置に対応するディスプレイ6上の表示位置に、アイコン64とは別個に付随マークVM等を表示するので、当該施設等への付随性を示しつつ、付随情報を容易に認識させることができる。従って例えば、上記使用者が注目したいと考える付随情報や、施設として最も重要だと思われる付随情報をより直感的且つ即時に認識することができる。
また図10(a)に例示するように、付随情報が付随する施設等を示すアイコン64等の表示位置に隣接する表示位置に付随マークVM等を表示する場合は、付随マークVM等に対応する付随情報とそれが付随する施設等との関係を即時に認識させることができる。
更に図10(b)に例示するように、付随情報が付随する施設等を示すアイコン64−1に重ねて付随マークVM等を表示する場合は、付随マークVM等に対応する付随情報とそれが付随する施設等との関係を即時に認識させることができる。
更にまた図10(b)に例示するように、重ねて表示するアイコン64−1が視認可能となるように付随マークVM等を表示する場合は、付随マークVM等が対応する付随情報と、その付随情報が付随する施設等と、を同時に認識させることができる。
また、重ねて表示するアイコン64−1と、付随マークVM等と、を切り替えつつ表示する場合は、付随マークVM等が対応する付随情報を、その付随情報が付随する施設等と同程度に認識させることができる。
更に図10(c)に例示するように、アイコン64及び付随マークVM等に加えて関連マークARを表示する場合は、付随マークVM等に対応する付随情報とそれが付随する施設等との関係を、即時に且つより明確に認識させることができる。
更にまた図11(a)又は図11(b)に例示するように、各施設等それぞれについて付随マークVMB、VMS或いはVMB2を表示する場合は、施設等に対応する付随情報の存在を、直感的に認識させることができる。
また図11(b)に例示するように、表示されている付随マークVFを選択可能とし、その選択された付随マークVFに対応する付随情報の内容を表示する場合は、簡易な操作で付随情報自体の内容を即時に認識させることができる。
また図11(a)に例示する付随マークVMB2のように、付随情報の数を示す情報を付随マークVMB2に含ませる場合は、施設等に対応する付随情報の存在を、直感的に認識させることができる。
(VII)第7実施例
次に、実施形態に対応する更に他の実施例である第7実施例について、図12乃至図14を用いて説明する。なお図12乃至図14は第7実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第7実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図12乃至図14においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
以下に説明する第7実施例は、第1実施例に係るアイコン列表示がされている場合において、一つのアイコンが操作部4における操作により選択されたときのアイコン列表示の変化についての実施例である。なお以下に説明する第7実施例において「選択」というときには、以下の二つの場合が含まれる。
・当該選択用の例えば図示しないカーソルを複数のアイコン上を動かし(移動させ)、選択されるべき特定のアイコン上にそのカーソルを止めて、決定操作を行うこと。
・上記カーソルを複数のアイコン上を動かしている(移動させている)過程で、特定のアイコン上にカーソルがあるのみの状態(即ち、当該特定のアイコン上にカーソルはあるが、その特定のアイコンについての決定操作まではされていない状態)
即ち第7実施例に係るアイコン表示処理としては、第1実施例の場合(図4参照)と同様の道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと、車両の現在位置からの各距離に対応した施設の存在を表示するアイコン70乃至79と、が表示されている場合において例えばアイコン72が操作部4における操作により選択されると、図12(a)に例示するように、当該アイコン72の例えば直下に、当該アイコン72が選択されたことを示す選択マークSMが表示され、更に所定の表示領域DA内に、当該選択されたアイコン72によりその存在が表示されている施設についての情報等が文字等により表示される。またこの場合に、当該表示領域DAに表示されている内容の視認性を高める等の理由により、第1実施例の場合に表示されていた現在位置マークPMが表示されない。この場合の選択マークSMを表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第7実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。
また、第7実施例に係るアイコン列表示の他の例として、例えば、図12(b)上に例示するようにアイコン70が選択された結果として選択マークSMと表示領域DAとが表示されている場合において、新たにアイコン73が選択されると、図12(b)下に例示するように、当該アイコン73についての上記選択マークSMと表示領域DAとが表示されると共に、アイコン列表示において、アイコン73より車両の現在位置から見て手前に表示されていたアイコン70乃至72は全て消去され、且つ、当該選択されたアイコン73が最前面に位置するように、アイコン列表示の内容が順次手前側に遷移するように構成することができる。この場合、元のアイコン79よりも遠方を表示する位置には、車両の現在位置からの距離及び車両が爾後に移動する道路に対してどちら側に施設があるかに基づいて、新たな施設の存在を示すアイコン79A乃至79Cが追加的に表示される。この場合の画面遷移は、例えば図2(b)に例示する表示制御用データ1Bとして記憶部1に予め記憶されているアイコン移動用(画面遷移用)の制御データを第7実施例に係るアイコン列表示に当たって取得し(図3ステップS5参照)、この制御データを用いて表示データ生成部3がアイコン73等を移動させて表示する(図3ステップS11参照)ように構成すれば良い。また図12(b)に例示する場合において、例えば一番手前に表示されているアイコン70からアイコン71→アイコン72と順次選択していって最終的に選択対象たるアイコン73が選択される場合、第7実施例に係る画面遷移としては、その時に選択されているアイコン70等の直下に選択マークSMが表示されることが順次繰り返されると共に、その時に選択されているアイコンより手前に表示されていたアイコンが順次消去され、最終的に図12(b)下に例示するようにアイコン73が一番手前に表示される。なお図12(b)に例示する場合において、例えば遠方の位置に表示されているアイコン73が、例えばタッチパネルが用いられることにより直接選択される場合、第7実施例に係る画面遷移としては、選択されたアイコン73の直下に選択マークSMが一気に移動すると共に、選択されたアイコン73より手前に表示されていたアイコン70乃至72が一度に消去されて図12(b)下に例示するアイコン列表示となる。
更に、第7実施例に係るアイコン列表示の他の例として、例えば図12(a)に例示するアイコン70が選択された場合に、当該選択されたアイコン70によりその存在が表示されている施設が位置する道路の側と反対側にある施設について、これらの存在を示すアイコンの視認性を落とすように構成することもできる。
より具体的に例えば、図13(a)に例示するように、表示データ生成部3により、当該反対側にある施設の存在を表示するアイコンを、薄く視認性を落としたアイコン71−1、74−1、77−1及び78−1に入れ換えるように構成することができる。この場合のアイコン71−1、74−1、77−1及び78−1を表示するためのアイコン表示用データ1Aは、例えば図2(b)に例示するアイコン表示用データ1Aとして記憶部1に予め記憶されているものを第7実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。
また例えば、図13(b)に例示するように、表示データ生成部3により、当該反対側にある施設の存在を表示するアイコン71、74、77及び78の表示態様はそのままとし、選択されたアイコン70によりその存在が表示されている施設が位置している側と同じ側にある他の施設の存在を示すアイコン72、73、75、76及び79を、アイコン70と共に囲うようにした選択マークSSMを表示するように構成することができる。この場合の選択マークSSMを表示するためのデータも、例えば図2(b)に例示する付随情報表示用データ1Cとして記憶部1に予め記憶されているものを第7実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。
更に例えば、図13(c)に例示するように、表示データ生成部3により、当該反対側にある施設の存在を表示するアイコン71、74、77及び78を全て消去するように構成しても良い。
また例えば、図13(d)に例示するように、表示データ生成部3により、選択されたアイコン70を含めて車両の現在位置から予め設定された距離より遠方にある施設の存在を表示するアイコンを、薄く視認性を落としたアイコン75−1乃至79−1に入れ換えるように構成することもできる。この場合のアイコン75−1乃至79−1を表示するためのアイコン表示用データ1Aも、例えば図2(b)に例示するアイコン表示用データ1Aとして記憶部1に予め記憶されているものを第7実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い(図3ステップS5参照)。なお上記視認性を落としたアイコンに入れ換えるアイコンによりその存在が示される施設を、車両の現在位置から予め設定された移動時間に相当する位置より遠方にある施設とすることもできる。この場合の移動時間としては、例えば、車両の現在位置における平均速度から所定の算出方法により算出される移動時間を用いても良いし、或いは、当該現在位置の道路の法定速度から所定の算出方法により算出される移動時間を用いても良い。
更に第7実施例に係るアイコン列表示におけるアイコンの選択処理においては、車両が移動する車線に対して反対の車線に沿って存在する施設の選択について、例えば中央分離帯の存在により当該反対車線に移動することができない場合等を考慮して選択順序を設定することが可能である。より具体的に図14に例示するように、反対車線側に四つのガソリンスタンドがあり、その存在を示すアイコン70、72、75及び76が表示されているが、例えば中央分離帯の存在等により、実際に(Uターン等することにより)車両が到達するために必要な距離の大小関係は、
アイコン70によりその存在が表示されている「Aガソリン」のガソリンスタンド>アイコン75によりその存在が表示されている「Cガソリン」のガソリンスタンド>アイコン72によりその存在が表示されている「Cガソリン」のガソリンスタンド>アイコン76によりその存在が表示されている「Dガソリン」のガソリンスタンド
の関係である(即ち、アイコン75及び72によりそれぞれその存在が表示されている「Cガソリン」のガソリンスタンドの位置に例えば中央分離帯がある)とする。この場合に図14最上段に例示するようにアイコン70から始めて選択操作を繰り返した場合、選択されるアイコンの順(即ち、選択マークSMが表示されて情報等が表示領域DA(図14において図示を省略する)内に表示される施設の順)は、図14に例示するように、
アイコン70→アイコン75→アイコン72→アイコン76
となるのである。
なお、図14に例示する場合においては、反対車線に沿って存在する施設の選択について第7実施例に係るアイコンの選択処理を適用した場合について説明したが、これ以外に、車両が移動する車線に沿って存在する施設であって、例えば交通規制等により迂回して到達しなければならない施設がある場合について、第7実施例を適用することもできる。この場合は、例えば当該迂回路に沿った順でアイコンが選択されることになる。
また第7実施例に係るアイコン列表示におけるアイコンの選択処理においては、例えば図12(a)に例示する場合において、アイコン選択用の図示しないカーソルを、道路の右側に並んで表示されているアイコン上だけ動かす、即ち、アイコン70→アイコン72→アイコン73→アイコン75→アイコン76と選択するように構成することもできる。そしてこのとき、道路の反対側(この場合は左側)に表示されているアイコン71、アイコン74、アイコン77及びアイコン78の視認性を落として表示するように構成することもできる。このように構成すると、カーソルを表示上手前から奥に向けて順次アイコン上を移動させて選択するとき、例えば、図12(a)の場合でアイコン70→アイコン71→アイコン72→アイコン74→…と、左右ジグザグに選択されることが回避されるので、当該ジグザグ状の選択により、その選択の都度、左右のアイコンの視認性が切り替わる(より具体的には、例えばちらつくように見えてしまう)ことを防止することができる。
以上説明したように、第7実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、アイコンを選択するに当たって選択マークSMを表示するので、現在選択されているアイコンがどれであるか、爾後に選択されるアイコンがどれであるか、及び当該選択されたアイコンについての情報を、それぞれより直感的且つ即時に認識することができることで、当該アイコンの選択に係る視認性、認識性を向上させて使用者の負担を軽減することができる。
また図12乃至図14に例示するように、車両の位置に最も近い施設等を示すアイコン70以外のアイコン71等が選択されたとき現在位置マークPMを非表示とするので、車両の位置から見て遠方にある施設等が選択されていることを直感的に認識することができる。
更に図12(b)に例示するように、車両の位置に最も近い施設等を示すアイコン70以外のアイコン73が選択されたとき、選択されたアイコン73を車両に最も近い位置に相当する表示位置に表示するので、選択されたアイコン73により示される施設等をより直感的に認識することができる。
更にまた図12(b)に例示するように、車両の位置から見て選択されたアイコン73により示される施設等より遠方にある他の施設等を示すアイコン74等を、アイコン73の選択前の表示位置から、より近い位置に相当する表示位置に表示するので、選択されたアイコン73により示される施設等よりも車両の現在位置から見て遠方にある施設等を、より直感的に認識することができる。
また図12(b)に例示するように、ディスプレイ6上の表示位置が移動されたアイコン73乃至アイコン79が表示されていた表示位置に、より遠方にある更に他の施設等を示すアイコン79A乃至アイコン79Cを表示するので、表示位置が移動された施設等よりも更に遠方にある他の施設等を、直感的且つ即時に峻別して認識させることができる。
更に図13(a)乃至図13(c)に例示するように、選択されたアイコン70により示される施設等の反対側にある施設等を示すアイコン71−1等の視認性を、選択されたアイコン70の視認性よりも低減させる場合には、選択されたアイコン70により示される施設等を、より直感的且つ即時に認識することができる。
更にまた図13(a)乃至図13(c)に例示するように、道路の反対側にある施設等を示すアイコン71、アイコン74、アイコン77及びアイコン78の視認性を、選択されたアイコン70により示される施設等がある道路の側にある他の施設等を示すアイコン72、アイコン73、アイコン75、アイコン76及びアイコン79の視認性よりも低減させる場合には、選択されたアイコン70により示される施設等がある道路の側にある他の施設等をも、より直感的且つ即時に認識することができる。
また図13(c)に例示するように、道路の反対側にある施設等を示すアイコン71等を非表示とする場合には、選択された地物指標により示される地物をより直感的且つ即時に認識することができる。
更にまた図13(d)に例示するように、選択されたアイコン70により示される地物の位置(換言すれば、車両の現在位置)から見て既定の距離又は移動時間以上の位置にある他の施設等を示すアイコン75−1乃至アイコン79−1の視認性を、選択されたアイコン70の視認性よりも低減するので、選択されたアイコン70により示される施設等に近い施設等を、より直感的且つ即時に認識することができる。
また図14に例示するように、複数の施設等をそれぞれ示す複数のアイコン70、アイコン72、アイコン75及びアイコン76が順次選択された場合に、各施設等に到達するまでに必要な実際の移動距離に応じた順序により各施設等を示す各アイコン72及びアイコン75の選択を切り換えるので、実際の移動距離に応じた感覚で地物を認識することができる。
(VIII)第8実施例
最後に、実施形態に対応する更に他の実施例である第8実施例について、図15乃至図18を用いて説明する。なお図15は第8実施例に係るアイコンの表示例等を示す図であり、図16乃至図18は第8実施例に係るアイコンの表示例を示す図である。
また、第8実施例に係るナビゲーション装置のハードウェア的な構成及びアイコン列表示ための処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置SSのハードウェア的な構成及び図3を用いて説明した処理と同様のものである。よって図15乃至図18においては、第1実施例に係るナビゲーション装置SSの構成(図2参照)及びアイコン列表示(図4参照)と同一の構成について、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第1実施例では、車両の現在位置からの距離について、車両が爾後に移動する道路に沿った施設等についてのアイコンを表示するアイコン列表示について説明した。これに対して以下に説明する第8実施例は、当該道路に分岐点があった場合のアイコン等の表示態様を説明する実施例である。
第8実施例に係るアイコン列表示においては、その前提として、車両が現在位置から移動する道路上に一又は複数の分岐点がある。なおこの分岐点は、基本的には、上記探索ルート又は推定ルートデータにより示されるルートとは無関係に、当該探索ルート上に(偶然)ある分岐点である。このとき、爾後に実行される新たなルートの探索の結果として、当該分岐点が、例えば新たに探索された探索ルート内の案内点の一つとなる場合はあり得る。そして第8実施例に係るアイコン列表示においては、例えば図15(a)に例示するように、現在位置マークPMにより示される車両の現在位置(実際の現在位置)から見て、(現実の)道路Rに沿って例えば(現実の)ガソリンスタンドSD1乃至SD6が存在している。これに加えて第8実施例では、ガソリンスタンドSD2とガソリンスタンドSD5の間に左折可能な(現実の)分岐点C1があり、またガソリンスタンドSD3とガソリンスタンドSD4の間に右折可能な(現実の)分岐点C2があるとする。
この前提において第8実施例に係るアイコン表示処理が実行された場合、ディスプレイ6には、図15(b)に一態様を例示するように、第1実施例の場合(図4参照)と同様の道路マークRM、現在位置マークPM及び距離マークDLと、車両の現在位置からの各距離に対応した上記ガソリンスタンドSD1乃至SD6の存在を表示するアイコン80乃至85と、が、表示データ生成部3により表示される。これに加えて第8実施例に係るアイコン列表示では、図15(a)に例示する分岐点C1の位置を示すアイコン列表示内の位置に、左折可能な当該分岐点C1の存在を示す分岐点マークLMKが表示データ生成部3により表示される。更に第8実施例に係るアイコン列表示では、図15(a)に例示する分岐点C2の位置を示すアイコン列表示内の位置に、右折可能な当該分岐点C2の存在を示す分岐点マークRMKが表示データ生成部3により表示される。これらに加えて第8実施例に係るアイコン列表示では、分岐点マークLMKの傍に、当該分岐点マークLMKによりその存在が示される分岐点C1を仮に左折した場合に、その先の所定距離内にあるガソリンスタンド(即ち、現在アイコン列表示における表示対象となっているカテゴリに属する施設)の数を示す数マークLLが表示データ生成部3により表示される。またこれと同様に、分岐点マークRMKの傍には、当該分岐点マークRMKによりその存在が示される分岐点C2を仮に右折した場合に、その先の所定距離内にあるガソリンスタンドの数を示す数マークLRが表示データ生成部3により表示される。これらの分岐点マークRMK及びLMK並びに数マークLL及びLRをそれぞれ表示するためのデータは、例えば図2(b)に例示する分岐先表示用データ1Eとして記憶部1に予め記憶されているものを、第8実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いる(図3ステップS5参照)。また、当該分岐点C1及びC2自体の位置を示す位置情報並びに分岐先におけるガソリンスタンドの数を示す情報については、例えば地図データベースMDBに予め含まれている情報を用いることができる。ここで、当該「数」としては、例えば、各分岐先における分岐点C1又はC2から所定距離内にあるガソリンスタンドの数を用いても良いし、或いは、分岐点C1又はC2から次の分岐点までの間にあるガソリンスタンドの数を用いても良い。なおこれらの情報を、例えば上記ネットワークを介して外部のサーバ装置等から取得するように構成することもできる。
なお、第8実施例に係るアイコン列表示としては、図15(a)に例示する立体的なアイコン列表示の他に、第1実施例に係るアイコン表示処理として図4(b)及び図4(c)を用いて説明した場合と同様に、例えば図16(a)(縦表示)又は図16(b)(横表示)に例示する平面的なアイコン列表示とすることも可能である。これらの場合、一端に現在位置マークPMが付加されている道路マークRMの両側(図16(a)に例示する場合は左右であり、図16(b)に例示する場合は上下)に、それぞれにより存在が表示される施設の位置と、車両の現在位置と、の距離に対応した位置にアイコン80A乃至85Aが表示される。これに加えて、第8実施例に係る分岐点マークLMK及びRMK並びに数マークLL及びRLが、図16(a)及び図16(b)に示す位置に、それぞれ表示される。これら分岐点マークLMK及びRMK並びに数マークLL及びRLが示す意味は、図15(b)を用いて説明した場合と同一である。
また、図16(a)及び図16(b)を用いて説明した平面的なアイコン列表示の場合に、例えば図17(a)(縦表示)及び図17(b)(横表示)に例示するように、表示データ生成部3が、平面的な道路マークRMに対して、分岐点C1及び分岐点C2を経由した分岐後の道路をそれぞれ示す道路マークRMを追加し、当該分岐点C1及び分岐点C2に対応する道路マークRMの位置に数マークLL及び数マークRLのみを表示するように構成することもできる。この場合には、分岐点マークLMK及び分岐点マークRMKはいずれも表示されない。
更にこの他に、例えば図17(c)に例示するように、第8実施例に係る立体的なアイコン列表示において、分岐点マークRMK及び分岐点マークLMKによりその存在が表示される分岐点C1及び分岐点C2より遠方に、その時点で表示対象となっているカテゴリに属する施設が存在しない場合であって、当該分岐点C1又は分岐点C2から分岐した先に当該カテゴリに属する施設がある場合、その数を数マークRL及び数マークLLとして表示しつつ、例えばその数が多い方の分岐点の存在を示す分岐点マークLMKを表示データ生成部3が例えば点滅等させることにより、ルート変更(図17(c)に例示する場合は左折)をナビゲーション装置SSの使用者に勧めるように構成してもよい。この場合の点滅表示は、例えば図2(b)に例示する表示制御用データ1Bとして記憶部1に予め記憶されているアイコン点滅用の制御データを第8実施例に係るアイコン列表示に当たって取得し(図3ステップS5参照)、この制御データを用いて表示データ生成部3が分岐点マークLMKを点滅させて表示する(図3ステップS11参照)ように構成すれば良い。
更に他の例として、例えば図18(a)に例示するように、第8実施例に係る立体的なアイコン列表示において、分岐点マークRMK及び分岐点マークLMKによりその存在が表示される分岐点C1及び分岐点C2で左折又は右折した方が、そのまま直進するよりも表示対象のカテゴリに属する施設が多い場合(図18(a)に例示する場合は、分岐点マークLMKによりその存在が示される分岐点C1で左折した方が、表示対象であるガソリンスタンドの数が直進するよりも多いとされている)、当該分岐点マークLMKを図18(a)において分岐点マークLMK−1として例示するように点滅表示等させることにより、ルート変更(図18(a)に例示する場合は左折)をナビゲーション装置SSの使用者に勧めるように構成してもよい。この場合の点滅表示も、上記アイコン点滅用の制御データを第8実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い。
更には、例えば図18(b)に例示するように、第8実施例に係る立体的なアイコン列表示において、分岐点マークRMK及び分岐点マークLMKによりその存在が表示される分岐点C1及び分岐点C2で左折又は右折した方が、そのまま直進するよりも表示対象のカテゴリに属する施設に早く到達できる場合(図18(b)に例示する場合は、分岐点マークRMKによりその存在が示される分岐点C2で右折した方が、表示対象であるガソリンスタンドに直進するよりも早く到達できるとされている)、当該分岐点マークRMKを図18(b)において分岐点マークRMK−1として例示するように点滅表示等させることにより、ルート変更(図18(b)に例示する場合は右折)をナビゲーション装置SSの使用者に勧めるように構成してもよい。この場合の点滅表示も、上記アイコン点滅用の制御データを第8実施例に係るアイコン列表示に当たって取得して用いれば良い。
なお、右折又は左折後の施設の存在(数ではなく、分岐後にその施設が存在するか否か)を表示する点では、上記数データRL及び数データLLは必ずしも必要ではなく、当該存在の有無を明示できる表示態様(例えば対応する分岐点マークLMK等を点滅表示や拡大表示する等)で分岐点マークLMK等を表示するのみとしても良い。
以上説明したように、第8実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理によれば、第1実施例に係るナビゲーション装置SSにおけるアイコン表示処理による作用効果に加えて、道路に分岐があるとき、その分岐点の位置に相当するディスプレイ6上の表示位置に分岐点マークLMK等を表示すると共に、数マークLL等を分岐点マークLMK等に対応する表示位置に表示するので、分岐点の位置及び分岐先における施設等の有無を直感的且つ即時に認識することができるため、例えば、表示対象とされているカテゴリに属する施設がない道路に車両が進入することを防止できると共に、より有用な(即ち、選択肢としての施設の数が多い)ルートをより直感的且つ即時に使用者に提示することができる。
また図15(b)等に例示するように、分岐方向を示す矢印が分岐点マークLMK等に含ませる場合には、分岐方向をより直感的且つ即時に認識することができる。
更に図17に例示するように、分岐先の道路を示す道路マークRMにより分岐を表示する場合には、分岐であることをより直感的且つ即時に認識することができる。
更にまた図15(b)乃至図18に例示するように、分岐先における施設等の数を示す数マークLL等を表示する場合には、分岐先における当該数を直感的且つ即時に認識することができる。
また現在表示されているアイコン80等により示される施設等と同じカテゴリに属する施設等の分岐先における数を示す数マークLL等を表示する場合には、同じカテゴリに属する施設等の分岐先における数を直感的且つ即時に認識することができる。
更に図18(a)に例示するように、分岐先の道路を移動した方が施設等の数が多い場合、当該施設等の数が多い分岐を示す分岐点マークLMK−1の視認性を、アイコン80の視認性又は他の分岐点マークRMKの視認性よりも高めるので、使用者にとってより都合の良い分岐を、より直感的且つ即時に認識することができる。
更にまた図17(c)に例示するように、車両の現在位置から見て分岐より遠方にある道路に沿った施設等がない場合、当該分岐を示す分岐点マークLMK等の視認性をアイコン80の視認性及び他の分岐点マークRMKの視認性よりも高めるので、使用者にとってより都合の良い分岐を、より直感的且つ即時に認識することができる。
また図18(b)に例示するように、分岐先の道路を移動した方が所望の施設等に早く到達できる場合、当該施設等に早く到達できる分岐先の道路に対応する分岐点マークRMKの視認性を、アイコン83の視認性又は他の分岐点マークLMKの視認性よりも高めるので、使用者にとってより都合の良い分岐先を、より直感的且つ即時に認識することができる。
なお、上述した第8実施例においては、アイコン列表示がされることを前提とした実施例について説明したが、本願はこれに限らず、アイコン列表示がされない場合において、移動予定の道路に分岐があるとき、その分岐点の位置に相当するディスプレイ6上の表示位置に分岐点マークLMK等を表示すると共に、数マークLL等を分岐点マークLMK等に対応する表示位置に表示するように構成してもよい。この場合でも、分岐点の位置及び分岐先における施設等の有無を直感的且つ即時に認識することができるため、表示対象とされているカテゴリに属する施設がない道路に車両が進入することを防止できると共に、より有用なルートをより直感的且つ即時に使用者に提示することができる。
なお、上述した各実施例では、本願に係る「地物指標」の一例として画像としてのアイコンを用いたが、これ以外に、画像データ以外の文字データや記号データ等からなる指標を、各実施例に係るアイコンに代えて表示する場合に本願を適用することもできる。
また、上述した各実施例では、図2に例示するナビゲーション装置SSにおいて各実施例に係るアイコン列表示を完結して実行する構成としたが、これ以外に、例えば図19に例示するように、各実施例に係る記憶部1をネットワーク上のサーバ装置92内に置き、当該サーバ装置92に備えられた通信部91とナビゲーション装置SS1に備えられた通信部90との間で上記ネットワークを介してデータの授受を行いつつ、各実施例に係るアイコン列表示を行うように構成することもできる。この場合には、ナビゲーション装置SS1として必要な記憶容量を大幅に縮小して当該ナビゲーション装置SS1自体を例えば安価に製造/販売することができることになる。
更に上述した各実施例においては、ナビゲーション装置SS又はナビゲーション装置SS1に対して本願を適用した場合について説明したが、これ以外に、例えば、車両に搭乗している使用者が携帯する情報端末のディスプレイ上において各実施例に係るアイコン列表示を行う場合に本願を適用することも可能である。この場合には、各実施例に係る処理部2及び表示データ生成部3は当該情報端末内に備えられている必要はなく、例えばネットワークを介して当該情報端末に接続されているサーバ装置内に当該処理部2及び表示データ生成部3を備えさせ、当該表示データ生成部3において生成された表示用のデータ等を、上記ネットワークを介して上記情報端末に送信して各実施例に係るアイコン列表示をその情報端末上において行わせれば良い。
更にまた上述した各実施例において、ナビゲーション装置SS又はナビゲーション装置SS1における処理部2としての機能及び表示データ生成部3としての機能は、例えば、図3に示すフローチャートに対応するプログラムが処理部2のCPU及び表示データ生成部3により読み出されて実行されることにより、当該CPU又は表示データ生成部3において機能的に実現されるものであっても良い。このプログラムは、ネットワークNWを介して各ナビゲーション装置SS或いはナビゲーション装置SS1において取得されて実行されるように構成しても良いし、例えば光ディスク等に記録された当該プログラムを各装置の処理部2及び表示データ生成部3において読み出して実行するように構成することもできる。