JP5963040B2 - 結像レンズ、撮像装置および情報装置 - Google Patents
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Description
この種の撮像装置に用いられる固体撮像素子は、高画素数化が進み、それに伴って撮像レンズについても、より高い光学性能が求められている。また、撮像装置の携帯性が考慮されてコンパクト化も進み、市場では、高性能化とコンパクト化を両立させた撮像装置が求められるようになり、撮像レンズにも高性能化およびコンパクト化が求められている。さらに、撮影に要する撮影速度も高速化が進められており、そして撮像レンズには、より明るいレンズであることも求められている。
デジタルカメラ用の撮像レンズの画角については、スナップ写真等で手軽に撮影できるようなある程度の広角が好まれており、35mm判(いわゆるライカ判)フィルム写真の場合に換算して35mm相当の焦点距離に相当する半画角:32度が求められる画角の目安の一つとなっている。
上述した、特許文献1、特許文献2および特許文献3に開示された光学系は、フォーカスの際に光学全長が変化しないインナーフォーカスタイプ、またはリアフォーカスタイプの光学系である。
すなわち、特許文献1に示されたものは、インナーフォーカスタイプの光学系であり、F値(いわゆるFナンバ)がF2.8相当で、35mm判換算の焦点距離が28mm相当の広角系であり、レンズ全長が最大像高比で約3倍強となっている。また、フォーカシングの際に駆動されるフォーカス群を構成するレンズの枚数が多いため、フォーカシング時のフォーカスピードが遅くなりがちになる傾向がある。特許文献2に示されたものは、リアフォーカスタイプの光学系であり、F値がF2.8相当で、35mm判換算の焦点距離が35mm相当の広角系であり、レンズ全長が最大像高比で約3.6倍となっており、また周辺光量比が30%前後と暗めになっている。
そして、特許文献3に示されたものは、インナーフォーカスタイプの光学系で、35mm判換算の焦点距離が28mm相当の広角系であり、F値はF1.9と大口径の面では注目に値するが、レンズ全長が最大像高比で9倍以上となっている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光学系全長を変化させずにフォーカシングすることができる、いわゆるリアフォーカスタイプの光学系であり、半画角が約32〜33度の広角で、F値がF2.5相当程度と明るく、光学系全長が像高に対して2.2倍程度と小型で、しかもフォーカシングにおける歪曲収差の変動が小さく、高性能を得ることが可能な結像レンズ、そのような結像レンズを用いた小型で且つ高性能な撮像装置および情報装置を提供することを目的としている。
物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズにおいて、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズ1枚と、物体側に凹面を向けた負のレンズ1枚とからなり、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚からなり、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに伴って、前記第2レンズ群を物体側から像面側方向へ移動するとともに、
前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離をL、最大像高をY′、そして前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf 2weak として、
条件式:
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
〔4〕 |f 2weak | > 100
を満足することを特徴としている。
すなわち請求項1に記載の発明によれば、
物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズにおいて、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズ1枚と、物体側に凹面を向けた負のレンズ1枚とからなり、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚からなり、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに伴って、前記第2レンズ群を物体側から像面側方向へ移動するとともに、
前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離をL、最大像高をY′、そして前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf 2weak として、
条件式:
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
〔4〕 |f 2weak | > 100
を満足することにより、光学系全長を変化させずにフォーカシングすることができ、半画角が約32度〜約33度の広角で、F値がF2.5相当で、小型で、高性能を得ることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態は、物体の光学像を結像させる光学系を構成する結像レンズとしての実施の形態である。
本発明の第1の実施の形態に係る結像レンズは、フォーカシングに伴って光学全長が変化することのない、いわゆるリアフォーカスタイプとして構成した光学系であり、半画角が約32度〜約33度の広角で、F値がF2.5程度相当と明るく、光学系全長が像高に対して2.2倍程度と小型で、フォーカシングに伴う歪曲収差の変化が小さく、高性能な結像レンズ系である。
物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズであって、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズ1枚と、物体側に凹面を向けた負のレンズ1枚とからなり、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚からなり、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに伴って、前記第2レンズ群を物体側から像面側方向へ移動させるとともに、
次の条件式〔1〕を満足する構成とすることによって、小型で、高性能な結像レンズとするようにした。
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
〔4〕 |f 2weak | > 100
ここで、Lは前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離、Y′は最大像高、そしてf 2weak は前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をそれぞれあらわしている。
上記条件式〔4〕を満たさないと、レンズの屈折力が強くなり、(1)フォーカシングに伴って生じる収差の変動が大きくなり、(2)非点収差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。
また、本発明に係る結像レンズは、
物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズであって、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズと、物体側に凹面を向けた負のレンズとで構成し、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚で構成して、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、前記第2レンズ群のみを光軸方向に沿って移動させるとともに、
次の条件式〔1〕〜〔4〕を満足するように構成することによって、小型で、高性能な結像レンズとしてもよい。
〔2〕 0.3<f1/f3<0.8
〔3〕 −0.5>f2/f>−0.8
〔4〕|f 2weak |>100
ここで、上述と同様に、Lは前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離、Y′は最大像高、f1は前記第1レンズ群の焦点距離、f2は前記第2レンズ群の焦点距離、f3は前記第3レンズ群の焦点距離、fは無限遠時の光学系全系の焦点距離、そしてf 2weak は前記屈折力の弱いレンズの焦点距離、をそれぞれあらわしている。
上述したように、条件式〔1〕は、本発明の効果が最良に発揮される結像レンズの全長を規定している。条件式〔1〕のL/Y′が、上限を超えると、光学系全長が大きくなるため、光学性能の面では有利に働くが、コンパクト化の面では、そのような構成は望ましくない。条件式〔1〕のL/Y′が、下限を下回ると、本発明に係る構成の場合、特に色収差とコマ収差が大きく発生し、光学性能が低下するため、そのような構成は望ましくない。
そして、条件式〔3〕は、前記第2レンズ群と無限遠時の光学系全体との焦点距離についての最適条件を与える。条件式〔3〕のf2/fが、下限を下回ると、非点隔差が大きくなり、また、軸上色収差がg線対d線で大きく発生する傾向となるため、そのような構成は望ましくない。条件式〔3〕のf2/fが、上限を超えると、焦点距離が大きくなり、光学全長が大きくなるため、コンパクトさを確保することができなくなり、そのような構成は携帯性の面で不利となる。
上記条件式〔4〕を満たさないと、レンズの屈折力が強くなり、(1)フォーカシングに伴って生じる収差の変動が大きくなり、(2)非点収差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。
物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズであって、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、4枚および5枚のいずれか一方のレンズを有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズ1枚と、物体側に凹面を向けた負のレンズ1枚とからなり、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚からなり、
前記第2レンズ群のみを光軸方向に沿って移動させることによりフォーカシングを行い、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf 2weak として、
条件式:
〔4〕|f 2weak |>100
を満足することによって、小型で、高性能な結像レンズとしてもよい。
条件式〔4〕を満たさないと、レンズの屈折力が強くなり、(1)フォーカシングに伴って生じる収差の変動が大きくなり、(2)非点収差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。
また、上述した結像レンズにおいて、前記第2レンズ群のみを光軸方向に沿って移動させることによりフォーカシングを行う構成とすることによって、より高性能な結像レンズとしてもよい。
また、上述した結像レンズにおいては、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに伴って、前記第1レンズ群を移動させることなく、前記第2レンズ群を物体側から像面側方向へ移動させる構成とすることによって、さらに高性能な結像レンズとすることが望ましい。
すなわち、フォーカシング群が負の屈折力を有するため、フォーカシングの際に、フォーカシング群を物体側から像面側方向に移動させることが、この場合の結像レンズの特徴である。フォーカシングの際に、前記第1レンズ群を移動させることなく固定状態としておくことにより、レンズ全長が一定となるため、レンズ鏡胴を保持して撮像操作を行う際に、レンズ鏡胴が伸縮する煩雑さを生じることがない。
8枚以下のレンズで光学系全系を構成する光学系であって、
前記光学系のレンズ間に開口絞りを配し、
前記開口絞りよりも物体側には、少なくとも2枚のレンズを有し、
前記開口絞りよりも像面側には、屈折力の弱い単レンズ1枚と、物体側に凹面形状を有する負の単レンズ1枚と、像面側に凸面形状を有する正のレンズ2枚とを有して、
前記屈折力の弱い単レンズと前記物体側に凹面形状を有する負の単レンズとを光軸上で移動させることによりフォーカシングを行う構成とすることによって、高性能な結像レンズとしてもよい。
このように、開口絞りの前方、すなわち物体側に、少なくとも2枚のレンズを配し、且つ開口絞りの後方、すなわち像面側に正の屈折力のレンズを配することは、特に球面収差の補正に有効である。本発明に係る結像レンズは、広角系の結像レンズであり、負レンズ先行型とすることがコンパクト化と高性能を両立させるためには望ましいが、正レンズ先行型でも充分にコンパクトで、収差補正も可能である(後述する実施例4を参照されたい)。また、開口絞りよりも後方、つまり物体側のレンズの一部をフォーカシングの際に移動させるようにことにより、フォーカシングによる収差変動を極力小さくすることが可能となる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る結像レンズは、
8枚以下のレンズエレメントで光学系全系を構成する光学系であって、
前記光学系のレンズ間に開口絞りを配し、
前記開口絞りよりも物体側には、少なくとも2枚のレンズを有し、
前記開口絞りよりも像面側は、屈折力の弱いレンズと、物体側に凹面形状を有する負のレンズと、像面側に凸面形状を有する正のレンズとを有して、合計5枚以下のレンズで構成し、
フォーカシングにあたっては、前記屈折力の弱いレンズよりも物体側のレンズを移動させずに、前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有する負のレンズとを光軸上で移動させることによりフォーカシングを行う構成とすることによって、高性能な結像レンズとしてもよい。
8枚以下のレンズで光学系全系を構成する光学系であって、
前記光学系のレンズ間に開口絞りを配し、
前記開口絞りよりも物体側には、少なくとも2枚のレンズを有し、
前記開口絞りよりも像面側は、物体側から像面側へ向かって、順次、接合レンズおよび単レンズのいずれか一方からなり正の屈折力を有するレンズと、屈折力の弱いレンズと、物体側に凹面形状を有する負のレンズと、像面側に凸面形状を有する正のレンズとを配置して構成し、
フォーカシングにあたっては、前記屈折力の弱いレンズよりも物体側のレンズを移動させずに、前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有する負のレンズとを一体的に光軸上で移動させることによりフォーカシングを行う構成とすることによって、高性能な結像レンズとしてもよい。
そして、本発明の第1の実施の形態に係る結像レンズは、
上述した8枚以下のレンズで光学系全系を構成する光学系において、
次の条件式〔1〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
ここで、Lは前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離、そしてY′は最大像高をそれぞれあらわしている。
さらに、上述した8枚以下のレンズで光学系全系を構成する光学系において、
次の条件式〔4〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔4〕 |f2weak|>100
ここで、f2weakは、フォーカシングの際に光軸上を移動するレンズのうちの前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をあらわしている。この条件式〔4〕を満たさないと、レンズの屈折力が強くなり、(1)フォーカシングに伴って生じる収差の変動が大きくなり、(2)非点隔差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。
次の条件式〔5〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔5〕 2.1<|ff/fAir|<3.7
ここで、ffはフォーカシングの際に移動するレンズ群の合成焦点距離、そしてfAirはフォーカシングの際に移動するレンズ群における前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有するレンズとの間の空気間隔をあらわしている。
条件式〔5〕の|ff/fAir|が下限を下回ると、屈折力が強くなり、且つレンズ間の空気間隔も大きくなるため、諸収差が大きくなり、しかも構成的に成立しなくなる。条件式〔5〕の|ff/fAir|が上限を超えると、軸上色倍率色収差が大きく発生し、フォーカシング時の球面収差の変動が大きくなるため、そのような構成は望ましくない。
次の条件式〔6〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔6〕 11.7<|ΔD1−2/β|<15.7
ここで、ΔD1−2は無限遠状態から有限近距離物体に合焦させるべくフォーカシングする際にフォーカシングレンズ群が移動される距離、βは近距離物体に合焦した際の撮影倍率をあらわしている。
条件式〔6〕の|ΔD1−2/β|が、下限を下回ると、フォーカシングによる倍率の変動量が大きくなるため、無限遠から有限近距離物体へのフォーカシングの際の移動量が少なくなり、フォーカシングスピードが向上して有利に働くが、(1)分解能を細かく制御する必要が生じるため、そのような構成は望ましくない。また、条件式〔6〕の|ΔD1−2/β|が、上限を超えると、フォーカシングによる倍率の変動量が小さくなるため、無限遠から有限近距離物体へのフォーカシングの際に、(1)移動量が大きくなり、そして(2)フォーカシングスピードが遅くなるため、そのような構成は望ましくない。
次の条件式〔7〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔7〕 −0.8<fen/fep<−0.4
ここで、fenは、最も像面側に位置する負の屈折力を有するレンズの焦点距離、そしてfepは、最も像面側に位置する正の屈折力を有するレンズの焦点距離をあらわしている。条件式〔7〕のfen/fepが下限を下回ると、負レンズの焦点距離が大きく、且つ正レンズの焦点距離が大きくなり、倍率色収差とコマ収差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。そして、条件式〔7〕のfen/fepが上限を超えると、サジタルコマ収差が大きく発生するため、そのような構成は望ましくない。また、条件式〔7〕のfen/fepが上限と下限の間の範囲外となると、フォーカシングした際の球面収差の変動が大きくなるため、そのような構成は望ましくない。
次の条件式〔8〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔8〕 0.4<LD1/LD3<0.8
ここで、LD1は開口絞りよりも前方、すなわち物体側のレンズにおいて最も径の大きいレンズの最大有効径、そしてLD3は開口絞りよりも後方、すなわち像面側のレンズにおいて最も径の大きいレンズの最大有効径をあらわしている。
条件式〔8〕は、本発明の構成による効果が最良に発揮される結像レンズのレンズ径を規定している。条件式〔8〕のLD1/LD3が、上限を超え、または下限を下回ると、前記第1レンズ群または前記第3レンズ群のレンズ径が大きくなり、そのため、(1)結像レンズの鏡胴径が大きくなり、(2)当該結像レンズを構成するレンズのレンズ径が大きくなり、そして(3)コンパクト化が困難となるため、そのような構成は望ましくない。
次の条件式〔9〕を満足する構成とすることによって、高性能な結像レンズとするようにしてもよい。
〔9〕 SD>3.1[mm]
ここで、SDは、レンズ間における光軸上でのシャッタスペースの寸法をあらわしており、この実施の形態に係る結像レンズの構成においては、開口絞りの前後のレンズ間にシャッタスペースを形成している。光学系全系において光線束が最も大きくなる箇所、すなわち開口絞りの前後にシャッタを配置することが最も効率的であり、最低でも3.1mmというシャッタスペースを確保した結像レンズとする(各実施例参照)。
そして、本発明の第9の実施の形態は、いわゆるデジタルカメラ等の撮像装置または撮像機能を有する情報装置としての実施の形態である。
すなわち、本発明の第9の実施の形態に係る撮像装置は、上述した結像レンズを、撮像用光学系として用いて構成する。
このような構成により、小型で且つ高性能の撮像装置を実現することができる。
また、本発明の第9の実施の形態に係る情報装置は、撮像機能を有し、上述した結像レンズを、撮像用光学系として用いて構成する。
このような構成により、小型で且つ高性能の撮像機能を有する情報装置を実現することができる。
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1における結像レンズを説明するためのものであり、図4〜図6は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2における結像レンズを説明するためのものであり、図7〜図9は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3における結像レンズを説明するためのものであり、図10〜図12は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4における結像レンズを説明するためのものであり、図13〜図15は、本発明の第5の実施の形態に係る実施例5における結像レンズを説明するためのものであり、図16〜図18は、本発明の第6の実施の形態に係る実施例6における結像レンズを説明するためのものであり、図19〜図21は、本発明の第7の実施の形態に係る実施例7における結像レンズを説明するためのものであり、そして図22〜図24は、本発明の第8の実施の形態に係る実施例8における結像レンズを説明するためのものである。
実施例1〜実施例8に共通の記号の意味は、次の通りである。
f:光学系全体の焦点距離
F:F値(Fナンバ−)
R:曲率半径(非球面については近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
SD:シャッタスペース〔mm〕
ω:半画角〔度〕
また、実施例1〜実施例8において、いくつかのレンズ面を非球面としている。非球面を形成するには、いわゆるモールド非球面レンズのように、各レンズ面を直接非球面とする構成と、いわゆるハイブリッド非球面レンズのように、球面レンズのレンズ面に非球面を形成する樹脂薄膜を敷設して非球面を得る構成とがあるが、それらのいずれを用いても良い。このような非球面形状は、面の頂点を基準としたときの光軸からの高さHの位置での光軸方向の変位Xが、円錐係数をk、4次、6次、8次、10次、12次、14次、16次、18次、…の非球面係数をそれぞれC4、C6、C8、C10、C12、C14、C16、C18、…とし、近軸曲率半径Rの逆数をCとして、次の式〔10〕で定義される。
すなわち、本発明の実施例1に係る結像レンズの光学系は、図1に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、そして第8レンズL8を配置しており、第2レンズL2と第3レンズL3は、L2−L3接合レンズを構成し、第4レンズL4と第5レンズL5は、L4−L5接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる6群8枚構成としている。
一方、図1に示す本発明の実施例1に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、フォーカシング等に際しては、第2レンズ群Gr2が一体的に動作する構成としている。また、この場合、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の屈折力の弱い正レンズからなる第6レンズL6と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第7レンズL7とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、物体側に非球面を形成してなる凹面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第8レンズL8で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、にはバック挿入ガラスBGが配置される。
この結像レンズにおける合焦操作、すなわちフォーカシングは、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに際し、第1レンズ群Gr1を固定しておき、第2レンズ群Gr2を光軸に沿って像面側に繰り込んで移動させることによって行う。
この実施例1においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.7度およびF=2.57(すなわちFno.2.57)であり、この実施例1における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表1の通りである。
すなわち、表1においては、「*」が付された第1レンズL1の像面側の光学面である第2面、第6レンズL6の物体側の光学面である第10面、そして第8レンズL8の物体側の光学面である第14面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表2の通りである。なお、非球面パラメータにおいて、「En」は、「10のべき乗」すなわち「×10n」をあらわし、例えば「E−05」は、「×10−5」をあらわしている。他の実施例についても同様である。
また、この実施例1における先に述べた条件式〔1〕〜条件式〔9〕に対応する値は、それぞれ次表4の通りとなる。
また、図2に、実施例1に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図3に、実施例1に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
なお、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。これらは、他の実施例に係る収差曲線図についても同様である。
すなわち、本発明の実施例2に係る結像レンズの光学系は、図4に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、そして第8レンズL8を配置しており、第2レンズL2と第3レンズL3は、L2−L3接合レンズを構成し、第4レンズL4と第5レンズL5は、L4−L5接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる6群8枚構成としている。
一方、図4に示す本発明の実施例2に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなるやや強い凹面を向けた負メニスカス形状の屈折力の弱い負レンズからなる第6レンズL6と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第7レンズL7とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第8レンズL8で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
図4には、各光学面の面番号も示している。なお、図4に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため、図1、図7、図10、図13、図16、図19および図22と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
この実施例2においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.9度およびF=2.56(すなわちFno.2.56)であり、この実施例2における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表5の通りである。
すなわち、表5においては、「*」が付された第1レンズL1の物体側の光学面である第1面、第6レンズL6の物体側の光学面である第10面、そして第8レンズL8の像面側の光学面である第15面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表6の通りである。
また、図5に、実施例2に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図6に、実施例2に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例3に係る結像レンズの光学系は、図7に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、そして第8レンズL8を配置しており、第2レンズL2と第3レンズL3は、L2−L3接合レンズを構成し、第4レンズL4と第5レンズL5は、L4−L5接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる6群8枚構成としている。
一方、図7に示す本発明の実施例3に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の屈折力の弱い正レンズからなる第6レンズL6と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第7レンズL7とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第8レンズL8で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
図7には、各光学面の面番号も示している。なお、図7に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため、図1、図4、図10、図13、図16、図19および図22と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
この実施例3においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.8度およびF=2.56(すなわちFno.2.56)であり、この実施例3における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表9の通りである。
すなわち、表9においては、「*」が付された第1レンズL1の像面側の光学面である第2面、第6レンズL6の物体側の光学面である第10面、そして第8レンズL8の像面側の光学面である第15面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は次表の通りである。
また、この実施例3における先に述べた条件式〔1〕〜条件式〔9〕に対応する値は、それぞれ次表12の通りとなる。
また、図8に、実施例3に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図9に、実施例3に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例4に係る結像レンズの光学系は、図10に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、そして第8レンズL8を配置しており、第4レンズL4と第5レンズL5は、L4−L5接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる7群8枚構成としている。
一方、図10に示す本発明の実施例4に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の屈折力の弱い正レンズからなる第6レンズL6と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第7レンズL7とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第8レンズL8で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
図10には、各光学面の面番号も示している。なお、図10に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため、図1、図4、図7、図13、図16、図19および図22と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
この実施例4においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.9度およびF=2.56(すなわちFno.2.56)であり、この実施例4における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表13の通りである。
すなわち、表13においては、「*」が付された第1レンズL1の物体側の光学面である第1面、第6レンズL6の物体側の光学面である第11面、そして第8レンズL8の像面側の光学面である第16面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表14の通りである。
また、図11に、実施例4に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図12に、実施例4に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例5に係る結像レンズの光学系は、図13に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、開口絞りAD、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、そして第7レンズL7を配置しており、第3レンズL3と第4レンズL4は、L3−L4接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる6群7枚構成としている。
一方、図13に示す本発明の実施例5に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなる凸面を向けた負メニスカス形状の屈折力の弱い負レンズからなる第5レンズL5と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第6レンズL6とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第7レンズL7で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
図13には、各光学面の面番号も示している。なお、図13に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため、図1、図4、図7、図10、図16、図19および図22と共通の参照符号を付していてもそれらに対応する実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
この実施例5においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.9度およびF=2.53(すなわちFno.2.53)であり、この実施例5における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表17の通りである。
すなわち、表17においては、「*」が付された第1レンズL1の像面側の光学面である第2面、第5レンズL5の物体側の光学面である第9面、そして第7レンズL7の像面側の光学面である第14面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表18の通りである。
また、図14に、実施例5に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図15に、実施例5に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例6に係る結像レンズの光学系は、図16に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、開口絞りAD、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、そして第7レンズL7を配置しており、第3レンズL3と第4レンズL4は、L3−L4接合レンズを構成して、レンズ構成上はいわゆる6群7枚構成としている。
一方、図16に示す本発明の実施例6に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、物体側に非球面を形成してなる凸面を向けた負メニスカス形状の屈折力の弱い負レンズからなる第5レンズL5と、物体側に凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第6レンズL6とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に非球面を形成してなる凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第7レンズL7で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
この結像レンズにおける合焦操作、すなわちフォーカシングは、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに際し、第1レンズ群Gr1を固定しておき、第2レンズ群Gr2を光軸に沿って像面側に繰り込んで移動させることによって行う。
この実施例6においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.5度およびF=2.50(すなわちFno.2.50)であり、この実施例6における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表21の通りである。
すなわち、表21においては、「*」が付された第1レンズL1の像面側の光学面である第2面、第5レンズL5の物体側の光学面である第9面、そして第7レンズL7の像面側の光学面である第14面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表22の通りである。
また、図17に、実施例6に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図18に、実施例6に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例7に係る結像レンズの光学系は、図19に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、そして第8レンズL8を配置しており、第4レンズL4と第5レンズL5は、L4−L5接合レンズを構成して、レンズ構成上は、いわゆる7群8枚構成としている。
一方、図19に示す本発明の実施例7に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、両面に非球面を形成してなり物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の屈折力の弱い負レンズからなる第6レンズL6と、物体側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第7レンズL7とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第8レンズL8で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
この結像レンズにおける合焦操作、すなわちフォーカシングは、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに際し、第1レンズ群Gr1を固定しておき、第2レンズ群Gr2を光軸に沿って像面側に繰り込んで移動させることによって行う。
この実施例7においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.2度およびF=2.57(すなわちFno.2.57)であり、この実施例7における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表25の通りである。
すなわち、表25においては、「*」が付された第1レンズL1の物体側の光学面である第1面、第2レンズL2の像面側の光学面である第4面、第6レンズL6の両側の光学面である第11面と第12面、そして第7レンズL7の物体側の光学面である第13面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表26の通りである。
また、この実施例7における先に述べた条件式〔1〕〜条件式〔9〕に対応する値は、それぞれ次表28の通りとなる。
また、図20に、実施例7に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図21に、実施例7に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
すなわち、本発明の実施例8に係る結像レンズの光学系は、図22に示すように、物体側から像面側に向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りAD、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、そして第7レンズL7を配置しており、レンズ構成上はいわゆる7群7枚構成としている。
一方、図22に示す本発明の実施例8に係る結像レンズの光学系は、一体的に駆動されるレンズ群に着目すると、正の屈折率を有する第1レンズ群Gr1、負の屈折率を有する第2レンズ群Gr2、そして正の屈折率を有する第3レンズ群Gr3を、物体側から像面側に向かって、順次、配置しており、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持されている。また、この場合も、開口絞りADは、第1レンズ群Gr1内に配置されており、第1レンズ群Gr1と一体的に動作する。
第2レンズ群Gr2は、両面に非球面を形成してなり物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の屈折力の弱い負レンズからなる第5レンズL5と、物体側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカス形状の負レンズからなる第6レンズL6とで構成される。
第3レンズ群Gr3は、像面側に凸面を向けた正メニスカス形状の正レンズからなる第7レンズL7で構成される。
これら第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2および第3レンズ群Gr3の後方、すなわち像面側、には、実施例1(図1)等とほぼ同様のバック挿入ガラスBGが配置される。
この結像レンズにおける合焦操作、すなわちフォーカシングは、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに際し、第1レンズ群Gr1を固定しておき、第2レンズ群Gr2を光軸に沿って像面側に繰り込んで移動させることによって行う。
この実施例8においては、全系の焦点距離f、半画角ω〔度〕および開放F値Fが、それぞれf=22.9mm、ω=32.2度およびF=2.56(すなわちFno.2.56)であり、この実施例8における各光学要素における光学面の曲率半径(非球面については近軸曲率半径)R、隣接する光学面の面間隔D、屈折率Ndおよびアッベ数νd等の光学特性は、次表29の通りである。
すなわち、表29においては、「*」が付された第1レンズL1の物体側の光学面である第1面、第2レンズL2の像面側の光学面である第4面、第5レンズL6の両側の光学面である第10面と第11面、そして第6レンズL6の物体側の光学面である第12面が非球面であり、式〔10〕における非球面パラメータ(非球面係数)は、次表30の通りである。
また、図23に、実施例8に係る結像レンズが無限遠物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、そして図24に、実施例8に係る結像レンズが撮影倍率が約−1/20倍(物体距離≒500mm)で物体に合焦した状態でのd線とg線における諸収差、すなわち球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差、の各収差曲線図を、それぞれ示している。
他の実施例に係る収差曲線図と同様に、これらの収差曲線図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。
〔第9の実施の形態〕
図25は、物体、すなわち被写体側である前面側から見たデジタルカメラの外観を示す斜視図、図26は、撮影者側である背面側から見たデジタルカメラの外観を示す斜視図であり、そして図27は、デジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは、撮像装置としてのデジタルカメラについて説明しているが、ビデオカメラおよびフィルムカメラ等を含む主として撮像専用の撮像装置だけでなく、携帯電話機や、PDA(personal data assistant)などと称される携帯情報端末装置、さらにはこれらの機能を組み合わせたスマートフォンなどと称される携帯端末装置を含む種々の情報装置にデジタルカメラ等に相当する撮像機能が組み込まれることが多い。このような情報装置も外観は若干異にするもののデジタルカメラ等と実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような情報装置に本発明に係る結像レンズを採用してもよい。
デジタルカメラは、撮像レンズ101とCMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子やCCD(電荷結合素子)撮像素子等のエリアセンサとしての受光素子111を有しており、撮像用光学系である撮像レンズ101によって撮影対象となる物体、つまり被写体、の光学像を結像させ、この光学像を受光素子111によって読み取るように構成されている。この撮像レンズ101として、実施例1〜実施例8において説明した本発明の第1〜第8の実施の形態に係る結像レンズを用いている。
受光素子111の出力は、中央演算装置114によって制御される信号処理装置112によって処理され、デジタル画像情報に変換される。信号処理装置112によってデジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置114によって制御される画像処理装置113において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ115に記録される。この場合、半導体メモリ115は、メモリカードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、デジタルカメラ本体に内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ115に記録されている画像を表示することもできる。
撮像レンズ101は、デジタルカメラの携帯時には図25の(a)に示すように沈胴状態にあってデジタルカメラのボディー内に埋没しており、ユーザが電源スイッチ108を操作して電源を投入すると、図25の(b)に示すように鏡胴が繰り出され、デジタルカメラのボディーから突出する構成とする。ズームボタン103を操作することによって、被写体画像の切り出し範囲を変更して擬似的に変倍するいわゆるデジタルズーム方式のズーミングを行うこともできる。このとき、ファインダ104の光学系も有効画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
多くの場合、シャッタボタン102の半押し操作により、フォーカシングがなされる。
シャッタボタン102をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
半導体メモリ115に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等116を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ115および通信カード等116は、メモリカードスロット109および通信カードスロット110等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
なお、撮像レンズ101が沈胴状態にあるときには、撮像レンズの各群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、沈胴時に第2レンズ群G2が光軸上から退避して、第1レンズ群G1と並列的に収納されるような機構とすれば、デジタルカメラのさらなる薄型化を実現することができる。
Gr2 第2レンズ群
Gr3 第3レンズ群
L1〜L8 レンズ
AD 開口絞り
BG バック挿入ガラス等
101 撮像レンズ
102 シャッタボタン
103 ズームボタン
104 ファインダ
105 ストロボ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 電源スイッチ
109 メモリカードスロット
110 通信カードスロット
111 受光素子(エリアセンサ)
112 信号処理装置
113 画像処理装置
114 中央演算装置(CPU)
115 半導体メモリ
116 通信カード等
Claims (10)
- 物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズにおいて、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズ1枚と、物体側に凹面を向けた負のレンズ1枚とからなり、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚からなり、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、無限遠から有限距離物体へのフォーカシングに伴って、前記第2レンズ群を物体側から像面側方向へ移動するとともに、
前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離をL、最大像高をY′、そして前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf2weakとして、
条件式:
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
〔4〕 |f2weak| > 100
を満足することを特徴とする結像レンズ。 - 物体側から像面側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを配置して物体の光学像を結像させる光学系を構成してなる結像レンズにおいて、
前記第1レンズ群内に開口絞りを配し、
前記第1レンズ群は、レンズを少なくとも4枚有し、
前記第2レンズ群は、屈折力の弱いレンズと、物体側に凹面を向けた負のレンズとで構成し、
前記第3レンズ群は、像面側に凸面を向けた正のレンズ1枚で構成して、
光学系全系を合計8枚以下のレンズで構成してなり、
フォーカシングにあたっては、前記第2レンズ群のみが光軸方向に沿って移動するとともに、
前記第1レンズ群の最も物体側の面から像面までの距離をL、最大像高をY′、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3、無限遠時の光学系全系の焦点距離をf、そして前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf2weakとして、
条件式:
〔1〕 2.2<L/Y′<2.5
〔2〕 0.3<f1/f3<0.8
〔3〕 −0.5>f2/f>−0.8
〔4〕 |f2weak| > 100
を満足することを特徴とする結像レンズ。 - 8枚以下のレンズで光学系全系を構成する光学系であって、
前記光学系のレンズ間に開口絞りを配し、
前記開口絞りよりも物体側には、少なくとも2枚のレンズを有し、
前記開口絞りよりも像面側は、物体側から像面側へ向かって、順次、接合レンズおよび単レンズのいずれか一方からなり正の屈折力を有するレンズと、屈折力の弱いレンズと、物体側に凹面形状を有する負のレンズと、像面側に凸面形状を有する正のレンズとを配置して構成し、
フォーカシングにあたっては、前記屈折力の弱いレンズよりも物体側のレンズを移動させずに、前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有する負のレンズとを一体的に光軸上で移動させることによりフォーカシングを行う構成であり、
前記屈折力の弱いレンズの焦点距離をf2weak、フォーカシングに際し光軸上で移動させられるレンズ群の合成焦点距離をff、そして前記フォーカシングに際し光軸上で移動させられるレンズ群における前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有するレンズとの間の空気間隔をfAirとして、、
条件式:
〔4〕|f2weak|>100
〔5〕 2.1<|ff/fAir|<3.7
を満足することを特徴とする結像レンズ。 - フォーカシングに際し光軸上で移動させられるレンズ群の合成焦点距離をff、そして前記フォーカシングに際し光軸上で移動させられるレンズ群における前記屈折力の弱いレンズと前記物体側に凹面形状を有するレンズとの間の空気間隔をfAirとして、
条件式:
〔5〕 2.1<|ff/fAir|<3.7
を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の結像レンズ。 - 無限遠から有限近距離物体へ合焦させるフォーカシングの際にレンズ群が移動させられる距離をΔD1−2、そして有限近距離物体に合焦した際の撮影倍率をβとして、
条件式:
〔6〕 11.7<|ΔD1−2/β|<15.7
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の結像レンズ。 - 最も像面側に位置する負の屈折力を有するレンズの焦点距離をfen、そして最も像面側に位置する正の屈折力を有するレンズの焦点距離をfepとして、
条件式:
〔7〕 −0.8<fen/fep<−0.4
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の結像レンズ。 - 前記開口絞りよりも物体側のレンズにおいて最も径の大きいレンズの最大有効径をLD1、そして前記開口絞りよりも像面側のレンズにおいて最も径の大きいレンズの最大有効径をLD3として、
条件式:
〔8〕 0.4<LD1/LD3<0.8
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の結像レンズ。 - 前記開口絞りの前後のレンズ間に機械式シャッタを設けるためのシャッタスペースを形成し、前記シャッタスペースの光軸方向寸法をSDとして、
〔9〕 SD>3.1[mm]
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の結像レンズ。 - 撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項の結像レンズを含むことを特徴とする撮像装置。
- 撮像機能を有し、撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項の結像レンズを用いることを特徴とする情報装置。
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