JP5949970B1 - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
検知用メスコンタクト1007には、接触部1034が接触面1075に対向した際に接触部1034と接触面1075との間に隙間GPが形成されるように、検知用衝突バネ片1021を弾性変形させる際に、検知用衝突バネ片1021と物理的に干渉する干渉部1050が形成されている。
このように隆起部が形成されていることで、第2検知用端子が第2短絡用端子の側方に位置して接触する位置にあっても、高さ方向では、第2短絡用端子を第1短絡用端子よりずれた高い位置とすることができる。
弾性部が逆V字形状または逆U字形状に形成されていることで、ロックアームが撓むと、その撓みに連動して、弾性部の開きが大きくなることで先端の第2接触部を進行させたり、弾性部の開きが小さくなることで第2接触部を後退させたりすることできる。
保護部が弾性部の撓み度合いを規制することで、弾性部が可塑変形してしまうことを防止することができる。
隆起部が第一ハウジングの一部として形成されていることで、第一ハウジングを成形するときに隆起部も一緒に成形することができる。
隆起部がベース部に設けられていても、第2短絡用端子を乗り上げさせたり、降ろしたりすることができる。
まず、本実施の形態に係る電気コネクタである第1電気コネクタ100を、図面に基づいて説明する。
図2から図4に示すように、第1電気コネクタ100は、相手側の電気コネクタである第2電気コネクタ200と嵌合するインナーハウジング110(第一ハウジング)と、第2電気コネクタ200の後述する検知用端子と接触して、第2電気コネクタ200との電気的接続を検知する短絡用端子120と、雌側の信号用接続端子である雌側接触端子(図示せず)とを備えている。
隆起部111eの第2接触部151側の端部には、傾斜面111fが形成されている。この傾斜面111fは通路P1と同じ高さの水平面と、隆起部111eの天面と繋ぐ平坦面である。
ロックアーム113には、第2電気コネクタ200のアウターハウジング210との嵌合時に、弾性的に撓んで沈み込んだ後に復帰して、アウターハウジング210の係止用爪部211a(図7参照)と係合する突起部113aが形成されている。また、ロックアーム113には、中央部の短絡用端子120側に、短絡用端子120を押圧するための押圧部113bが形成されている。
ベース部130は、第1短絡用端子140および第2短絡用端子150の基端部に一体的に連続して支持している。ベース部130は、図3および図4に示すように、インナーハウジング110の端子収容室111aに形成されたスロット部111dに固定される。短絡用端子120は、インナーハウジング110の後端部から挿入され、ベース部130をスロット部111dに差し込んで、端子収容室111aを前方に進めて配置される。
第1接触部141は、第1弾性部142の先端部142aに設けられ、検知用端子側が膨出するようにV字状に折り曲げられて形成されている。
第1弾性部142は、逆V字状に形成されている。詳細には、第1弾性部142は、基端部142bがベース部130からU字状に折り曲げられて前方へ向いた後、頂部142cまで緩やかに上り傾斜となり、頂部142cから先端部142aに向かって下り傾斜となって第1接触部141に繋がっている。
第2接触部151(接触部)は、第2弾性部152の先端部152aに設けられ、検知用端子側が膨出するように折り曲げられて形成されている。
第2弾性部152(弾性部)は、第1弾性部142より頂部152cの開き度合いが小さい逆V字状に形成されている。詳細には、第2弾性部152は、基端部152bがベース部130からU字状に折り曲げられて前方へ向いた後、頂部152cまで緩やかに上り傾斜となり、頂部152cから先端部152aに向かって一旦、急激に下り傾斜となった後に、傾斜角度が変わって緩やかな傾斜になって第2接触部151に繋がっている。
第2弾性部152の頂部152cは、ロックアーム113の押圧部113bにより押圧される。
第2電気コネクタ200は、第1電気コネクタ100と嵌合するアウターハウジング210と、第1電気コネクタ100の短絡用端子120(図1参照)と接触して、第1電気コネクタ100との電気的接続を検知する検知用端子220と、雄側の信号用接続端子である雄側接触端子230とを備えている。
係止用爪部211aは、ロックアーム113の突起部113a(図1参照)に引っ掛けるために、突起部113aの位置に対応させて嵌合穴215の開口部に形成されている。
奥壁部214には、検知用端子220が、嵌合穴215の開口部に向かって真っ直ぐに突出している。
一対の検知用端子220(第1検知用端子221,第2検知用端子222)は、導通状態であれば、一対の検知用端子220が短絡用端子120により短絡させられていると判断でき、第1電気コネクタ100と第2電気コネクタ200との嵌合が正規な状態であると判定することができる。
まず、第1電気コネクタ100の前部を第2電気コネクタ200の嵌合穴215に合わせて挿入して進行させる。図8および図9に示すように、インナーハウジング110を、アウターハウジング210の嵌合穴215に向かって、相互に嵌合する方向に進行させると、相対的に第2電気コネクタ200の検知用端子220がインナーハウジング110の挿入孔111bに差し込まれて、短絡用端子120へ向かって進行する。
突起部113aと係止用爪部211aとが対向して、押し合っていない初期状態では、ロックアーム113の押圧部113bは、第2短絡用端子150の第2弾性部152を押圧していない状態である。また、第2短絡用端子150の第2接触部151は、隆起部111eの傾斜面111fの下部に位置している。
また、第1検知用端子221と第2検知用端子222とは、それぞれが第1短絡用端子140と第2短絡用端子150とに接触していない状態である。
第2弾性部152が逆V字状に形成され、第2接触部151が第2弾性部152の先端部に設けられているため、ロックアーム113の押圧部113bが、第2弾性部152の折曲部である頂部152cを押圧することで、第2接触部151を容易に進行させることができる。また、第2弾性部152の頂部152cの開き度合いに応じて第2接触部151を進行させたり、後退させたりすることができる。
図12に示すように、第2接触部151は、隆起部111eの傾斜面111fに位置していたため、第2弾性部152の伸びと共に、第2接触部151が傾斜面111fを乗り上げ、退避位置S1まで移動する。
従って、第2接触部151は、第2検知用端子222と非接触状態のまま退避位置S1まで移動する。
図13に示すように、第1短絡用端子140の第1接触部141は、インナーハウジング110とアウターハウジング210との嵌合が進むことで、第1検知用端子221を基端部側へ摺動しながら移動する。この第1接触部141と第1検知用端子221とが摺動することで、第1接触部141と第1検知用端子221とはワイピング効果を得ることができる。
更に、インナーハウジング110とアウターハウジング210との嵌合が進むことで、第1短絡用端子140の第1接触部141の接触位置は、第1検知用端子221の基端側へ摺動しながら移動する。
押圧部113bによる押圧が解除されることで、第2短絡用端子150の第2弾性部152は、弾性復帰する。
第2弾性部152の弾性復帰により、第2弾性部152の頂部152cの開き度合いが狭くなるため、第2弾性部152の先端部152a側に位置する第2接触部151が第2弾性部152の基端部152b側に引き寄せられることで、第2接触部151が退避位置S1から嵌合前の元の位置に後退する。
この第2接触部151が第2検知用端子222に摺動することで、第2接触部151と第2検知用端子222とはワイピング効果を得ることができる。
また、図19および図20に示すように、第2接触部151が第2検知用端子222上に乗り、インナーハウジング110に接触することなく、第2検知用端子222によって支持されているため、第2接触部151によってインナーハウジング110に傷をつけることを防止することができる。
このようにして、第1電気コネクタ100と第2電気コネクタ200との嵌合が完了する。
従って、第2短絡用端子150や第2検知用端子222に汚れや腐食があっても、相互の摺動による摩擦によって、第2短絡用端子150や第2検知用端子222の汚れや腐食が除去されるので、第2短絡用端子150および第2検知用端子222の接触信頼性を著しく向上させることができる。
また、隆起部111eがインナーハウジング110に形成されているため、インナーハウジング110を成形するときに、同時に隆起部111eを成形することができる。
例えば、図21Aおよび図21Bに示すように、隆起部111gの傾斜面111hは、外側に膨出した円弧面とすることもできる。傾斜面111hを円弧面とすることで、平坦面とするより、退避位置S1の近くで傾斜が緩やかになる。そのため、退避位置S1の近くでは、第2弾性部152の少しの開きで第2接触部151を大きく進行させることができる。従って、第2接触部151を進行させやすくすることができる。
また、図21Aおよび図21Bに示す隆起部111gの傾斜面111hが円弧面であっても、同様に、第2接触部151の初期位置が、隆起部111gの傾斜面111hより高い位置にあると、第2接触部151が傾斜面111fに、不安定な非接触状態から接触状態になることで、傾斜面111fをまっすぐ進行せずに、ずれて進行するおそれがある。
なお、段差部111mは、図21Aおよび図21Bに示す円弧面とした傾斜面111gに形成してもよい。
しかし、隆起部はインナーハウジングと別体とすることもできる。隆起部をインナーハウジングと別体とした第2電気コネクタを図23から図25に基づいて説明する。なお、図25においては、図17と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
カバー部114は、前面114aと、前面114aから後方に向かって延びる、側壁面114b、底壁面114cおよび天井面114dとを備えている。
前面114aには、一対の検知用端子220が挿入される挿入孔111bが形成されている。側壁面114bには、本体111xに係止するために、一対のスリットに挟まれた弾性爪部114eが形成されている。天井面114dは、側部および中央部を残して、大きく矩形状に切り欠かれている。
このようにして、隆起部114fをインナーハウジング110xと別体として形成することもできる。
図26および図27に示すように、短絡用端子160は、第1短絡用端子140と第2短絡用端子150とが並ぶ方向のベース部130の両端部に、側壁部161が立設されている。
第1保護部162(保護部)は、側壁部161からそれぞれ、第1弾性部142と第2弾性部152との上方に、第1弾性部142と第2弾性部152の開き方向を阻止するように突き出した板状体である。
第2保護部(保護部)163は、第1弾性部142と第2弾性部152の下方に位置し、ベース部130からそれぞれ、第1弾性部142と第2弾性部152に向かって上方に突き出した板状体である。
図28および図29に示すように、短絡用端子160xは、ベース部130xの第2短絡用端子150側がベース部130xから第2接触部151に向かって延びると共に、先端が折り返されていることで形成された隆起部131が形成されている。
この隆起部131は、嵌合時に、第2接触部151が進行して傾斜面131aを乗り上げる位置に配置するために、矩形板状の接続部132を介してベース板133に繋がっている。
110,110x インナーハウジング(第一ハウジング)
111,111x 本体
111a 端子収容室
111b 挿入孔
111c 隙間
111d スロット部
111e,111g,111j 隆起部(端子変位機構)
111f,111h,111k 傾斜面
111m 挿入孔
112 案内部
113 ロックアーム
113a 突起部
113b 押圧部
113s 前端部
113t 後端部
114 カバー部
114a 前面
114b 側壁面
114c 底壁面
114d 天井面
114e 弾性爪部
114f 隆起部(端子変位機構)
120 短絡用端子
130,130x ベース部
131 隆起部(端子変位機構)
131a 傾斜面
132 接続部
133 ベース板
140 第1短絡用端子
141 第1接触部
142 第1弾性部
142a 先端部
142b 基端部
142c 頂部
150 第2短絡用端子(第一端子)
151 第2接触部(接触部)
152 第2弾性部(弾性部)
152a 先端部
152b 基端部
152c 頂部
160,160x 短絡用端子
161 側壁部
162 第1保護部(保護部)
163 第2保護部(保護部)
200 第2電気コネクタ
210 アウターハウジング(第二ハウジング)
211 天面部
211a 係止用爪部
212 側壁部
213 底壁部
214 奥壁部
215 嵌合穴
220 検知用端子
221 第1検知用端子
222 第2検知用端子(第二端子)
230 雄側接触端子
231 接触部
232 信号用基板端子部
S1 退避位置
S2 接触位置
P1 通路
F1 第1方向
F2 第2方向
Claims (11)
- 第一ハウジングと、
前記第一ハウジングと第二ハウジングとの嵌合時に、弾性的に撓んだ後に復帰して、前記第二ハウジングに係止するロックアームと、
前記第二ハウジングに設けられた第1検知用端子および第2検知用端子のそれぞれに対応して電気的に接続する第1短絡用端子および第2短絡用端子と、前記第1短絡用端子および第2短絡用端子の基端部同士を支持し、前記第一ハウジングに固定されたベース部とを備えた短絡用端子と、
前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとが相互に嵌合する方向において前記第2短絡用端子を変位させる端子変位機構と、
を備え、
前記第1短絡用端子は、前記嵌合時に前記第1検知用端子に摺動する第1接触部を有し、
前記第2短絡用端子は、前記第2検知用端子に接触する第2接触部と、前記ロックアームの撓みに連動して弾性変形し、前記第2接触部を前記相互に嵌合する方向において変位させる弾性部と、を備え、
前記端子変位機構は、隆起部を備えており、
前記ロックアームの撓みに連動して前記弾性部が弾性変形する、前記第一ハウジングが前記第二ハウジングと嵌合する前の段階においては、前記第2短絡用端子は、前記弾性部が弾性変形して前記第2接触部が前記隆起部の上に乗り上げた状態になることによって前記第2検知用端子と非接触の状態になり、前記第一ハウジングが前記第二ハウジングと嵌合して、前記ロックアームが復帰して前記第二ハウジングに係止した後の段階においては、前記第2短絡用端子は、前記弾性部が元の状態に戻り、前記第2接触部が前記隆起部から降りることによって、前記第2接触部が前記第2検知用端子と接触した状態になることを特徴とする電気コネクタ。 - 前記隆起部は前記第2接触部を昇降させる傾斜面を備えることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
- 前記傾斜面は平坦面であることを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
- 前記傾斜面は外側に膨出した円弧面であることを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
- 前記傾斜面には段差部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
- 前記隆起部は前記第2検知用端子が挿入される通路の側方に配置されていると共に、前記隆起部の上面は前記第2検知用端子の厚みより高く形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかの項に記載の電気コネクタ。
- 前記弾性部は逆V字形状または逆U字形状に形成され、
前記第2接触部は前記弾性部の先端に設けられたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。 - 前記第2接触部と前記第2検知用端子との接触による前記弾性部の撓み度合いを規制する保護部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記隆起部は前記第一ハウジングと一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記隆起部は、前記ベース部から前記第2接触部に向かって延びると共に、先端が折り返されて形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記隆起部は前記第一ハウジングとは別体のものとして形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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