JP5948766B2 - 永久磁石式回転電機のシミュレーション方法、これを使用した損失算定方法、シミュレーションプログラム、損失算定プログラム、シミュレーションシステム及び損失算定システム - Google Patents
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Description
また、非特許文献2に記載された従来例では、モータを設計する段階で、電磁界解析によりモータの鎖交磁束、インダクタンス、トルク定数などのパラメータを算出してシミュレーションモデルを作成し、シミュレーションにより電流を得ることができるため、設計段階での分析と予測ができる。一方、モータをPWMインバータで駆動するときに、キャリア周波数とそれ以上の周波数帯域では、電磁鋼板の表皮効果の影響で高調波電流成分による磁束は電磁鋼板の表面に集中し、高調波成分のインダクタンスが低下してしまう現象がある。非特許文献2に記載された従来例では、このような現象を考慮できず、シミュレーション電流の高調波成分が実電流の高調波成分より低く、その電流用いて損失算定を行うときに、渦電流損失が過小評価となってしまうという未解決の課題がある。
また、本発明に係る永久磁石式回転電機のシミュレーション方法の第5の態様は、前記基本波モデルが、電磁解析を用いて、基本波周波数帯域において、様々な運転条件における前記永久磁石式回転電機の鎖交磁束、インダクタンス、トルク定数を含むパラメータを算出し、算出したパラメータをテーブルデータ又は近似計算式として纏め、永久磁石式回転電機の回路方程式に用いて構築する。
本発明に係る永久磁石式回転電機のシミュレーション方法の第4の態様によれば、基本波モデルの作成に当たって、所定の運転条件における永久磁石式回転電機のパラメータにより回路方程式にてモデルを記述するため、モデルの作成時間、作成したモデルの複雑さ、及び作成したモデルを用いて回路シミュレーションするときのシミュレーション時間をそれぞれ低減することができる。
本発明に係る永久磁石式回転電機のシミュレーション方法の第6又は第7の態様によれば、高調波モデルの作成に当たって、所定の高調波帯域において、永久磁石式回転電機のインダクタンスを算出してモデルを作成するため、高調波帯域の電流成分をより正確にシミュレーションできる。
図1は本発明に係る永久磁石式回転電機のシミュレーション方法をソフトウェアで実行する場合の機能ブロック図である。
この図1の機能ブロック図では、例えば電圧指令値を算出するユーザー制御系21と、このユーザー制御系21で算出される電圧指令値に基づいてPWM電圧を算出するPWMインバータ22とを備えている。また、図1の機能ブロック図では、PWMインバータ22で算出されたPWM電圧が入力されるシミュレーション部30と、このシミュレーション部30で算出された合成電流に基づいて電磁界分析を行う電磁界解析部60とを備えている。
そして、ユーザー制御系21は、後述するシミュレーション部30の基本波モデル31で算出される基本波モデル出力電流が制御フィードバック信号として入力されている。そして、ユーザー制御系21は、目標指令値と後述する基本波モデル出力電流とに基づいてPWMインバータ22に対する電圧指令値を算出する。
PWMインバータは、ユーザー制御系21で算出された電圧指令値に基づいて例えば3相のPWM電圧を算出し、算出したPWM電圧をシミュレーション部30に入力する。
そして、算出された基本波モデル出力電流Ibはユーザー制御系21に制御フィードバック信号として入力されるとともに、周波数分析部41に入力される。また、各高調波モデル出力電流Ih1〜IhNも周波数分析部42〜44に入力される。
電磁界解析部60では、シミュレーション部30で合成したシミュレーション電流Isに基づいて電磁界解析を行って損失算定を行うことにより、永久磁石式回転電機の損失算定は実測電流を入力した損失算定と略等々な結果を得られ、回転電機を設計する段階で、損失の発生量、発生部位を正確に特定することができる。
永久磁石式回転電機を構成する導体である電磁鋼板を貫通する磁束が時間的に変化すると、その磁束を取り巻く回転電界が生じる。その回転電界による電流が発生し、その電流は磁束を中心に渦状に流れ、渦電流(eddy current)という。その渦電流の電流密度が電磁鋼板の表面で高く、表面から離れると低くなる所謂表皮効果がある。
磁束の変化周波数が高いほど、渦電流が電磁鋼板の表面に集中し易い。渦電流は外部の磁束変化を妨げるように磁束を生じ、その結果電磁鋼板を貫通する磁束は電磁鋼板の表面に集中し、電磁鋼板内部を通りにくくなっている。回転電機の鉄心の場合には、基本波等の低周波電流成分に対しては、渦電流の振幅が小さく、表皮効果も弱いため、低周波電流成分による磁束は略鉄心の電磁鋼板を貫通する。
具体的な一例として、例えば、電磁鋼板のベクトル磁気特性を考慮せず、外部磁界方向のスカラ磁気特性のみを考慮すると、電磁鋼板の厚み方向をx方向とし、電磁鋼板内部の磁束密度の分布をBeで表すと、
基本波周波数帯域の基本波モデルで算出した電流をIb(t)とし、それを周波数解析すると、下記(6)式で表すことができる。
同様にキャリア周波数帯域の高調波モデル32で算出した電流をIf1(t)とし、それを周波数解析すると、下記(7)式で表すことができる。
したがって、合成電流I(t)は、下記(9)式で表すことができる。
そして、永久磁石式回転電機のシミュレーション方法では、図5に示すシミュレーション処理を実行する。このシミュレーション処理では、上述したように、説明を簡単にするために、基本波モデル31、キャリア周波数帯域の高調波モデル32、2倍キャリア周波数帯域の高調波モデル33を使用してシミュレーションを行う場合について説明する。
次いで、ステップS3a、S3b、S3cで、前記ステップS2で抽出したパラメータに基づいて回路方程式に基づいて基本波周波数帯域の基本波モデル31、キャリア周波数帯域の高調波モデル32、2倍キャリア周波数帯域の高調波モデル33を作成して、回路シミュレータに組込む。
このステップS6では、基本波モデル出力電流Ib、高調波モデル出力電流Ih1、及びIh2の周波数分析結果に基づいて周波数帯域別にモデルの出力電流を選択する。
次いで、ステップS8に移行して、算出したシミュレータ電流Is(t)を入力としてステップS9に移行して電磁界解析処理を行う、このとき、電磁界解析処理によって、例えば、磁石損失、ロータ渦流損失、ステータ渦流損失、ロータヒステリシス損失、ステータヒステリシス損失を算出す損失算定を行い、損失の発生量、発生部位を特定する。
そして、シミュレーション処理で損失算定結果が良好であるときには、対象となる永久磁石式回転電機を試作し、試作した永久磁石式回転電機に対して試験評価を行い、試験評価が良好であるときには設計処理を終了し、試験評価が良好でないときには図5のシミュレーション処理を再度実行して新たな永久磁石式回転電機を設計して回路シミュレーションを行う。
まず、CADを使用して永久磁石式回転電機の設計を行い(ステップS1)、設計したCADデータを例えば二次元の有限要素解析を用いた電磁界解析を行って、所定の運転条件における鎖交磁束、インダクタンス、トルク定数等のパラメータを抽出する(ステップS2)。
そして、抽出したパラメータに基づいて永久磁石式回転電機の回路方程式を記述することにより、基本周波数帯域の基本波モデル31、キャリア周波数帯域の高調波モデル32及び2倍キャリア周波数帯域の高調波モデル33を作成し、これらを回路シミュレータに組込む(ステップS3a〜S3c)。
算出したモデル出力電流Ib、Ih1及びIh2を個別に高速フーリエ変換による周波数解析を行い、図6(a)、(b)及び(c)に示すように、モデル出力電流Ib、Ih1及びIh2について周波数帯域の信号成分を抽出する(ステップS5)。
しかも、合成したシミュレーション電流Isは、周波数分布でみると、図8で細線図示のように、基本波と低次高調波のみならず、高周波数帯域においても永久磁石式回転電機の図8破線図示の実測電流を太線図示の従来例のシミュレーション電流に比較してキャリア周波数近傍の高調波特性を高精度に予測・再現することができる。
ここで、電磁界解析による損失算定は、磁石損失、ロータ(RT)渦電流損失、ステータ(ST)渦電流損失、ロータ(RT)ヒステリシス損失及びステータ(ST)ヒステリシス損失を部位毎に算出することができる。
また、上記したように、基本波モデルの作成に当たって、所定の運転条件における永久磁石式回転電機のパラメータにより回路方程式にてモデルを記述するため、モデルの作成時間、作成したモデルの複雑さ、及び作成したモデルを用いて回路シミュレーションするときのシミュレーション時間をそれぞれ低減することができる。
さらに、高調波モデルの作成に当たって、所定の高調波帯域において、永久磁石式回転電機のインダクタンスを算出してモデルを作成するため、高調波帯域の電流成分をより正確にシミュレーションできる。
なお、上記実施形態においては、基本はモデル31、キャリア周波数帯域の高調波モデル32、2倍キャリア周波数帯域の高調波モデル33を使用してシミュレーションを行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の倍数のキャリア周波数帯域の高調波モデルを所要数使用してシミュレーションを行うようにしてもよい。この場合に、倍数は連続している必要はなく、例えばキャリア周波数の1倍、5倍及び7倍のように所望倍数の高調波モデルを使用するようにしてもよい。
また、永久磁石式回転電機を駆動するユーザー制御系21とこのユーザー制御系21によって制御される回路シミュレーション用のPWMインバータ22がハードウェアとして設けられている。
ユーザー制御系21は、制御フィードバック信号と目標指令値に基づいてPWMインバータ22を制御する電圧指令値を算出し、算出した電圧指令値をPWMインバータ22に出力する。
なお、CPU71で実行する図5の処理において、ステップS3a〜S3cの処理及びS4の処理が電流成分算出部に対応し、ステップS5の処理が周波数分析部に対応し、ステップS6及びS7の処理が電流成分選択/合成部に対応し、ステップS8及びS9の処理が電磁界解析部に対応している。
Claims (13)
- 目標指令値と制御フィードバック信号とに基づいて算出される電圧指令値が入力されるPWMインバータのPWM電圧で駆動する永久磁石式回転電機のシミュレーション方法であって、
基本波周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の基本波モデルと、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の高調波モデルとを構築して置き、
前記基本波モデルと前記高調波モデルを制御シミュレータに組込み、前記基本波モデルを前記PWMインバータと組合せ、前記基本波モデルから出力される電流を前記制御フィードバック信号として前記PWMインバータで前記PWM電圧を算出し、算出したPWM電圧を前記基本波モデル及び前記各高調波モデルへ入力し、
前記基本波モデルで算出される電流の基本波周波数帯域の成分と、前記各高調波モデルで算出される電流の対応する周波数帯域の成分とを組み合わせてシミュレーション電流を合成することを特徴とする永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。 - 前記シミュレーション電流の合成は、前記基本波モデルと前記各高調波モデルで算出される電流に対して、それぞれフーリエ変換による周波数成分分析を行い、直流成分からキャリア周波数と第1所定周波数との減算値までの周波数帯域では基本波モデル出力電流の同帯域成分を選択し、キャリア周波数から第1所定周波数を減算した減算値より高い周波数帯域ではキャリア周波数帯域の高調波モデルの出力電流の同帯域成分を選択し、上記選択した2つの帯域における電流成分を用いて電流波形を演算することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記シミュレーション電流の合成は、前記基本波モデルと前記各高調波モデルとで算出される電流に対して、それぞれフーリエ変換による周波数成分解析を行い、直流成分からキャエリア周波数と第1所定周波数との減算値までの周波数帯域では基本波モデル出力電流の同帯域成分を選択し、キャリア周波数と前記第1所定周波数との減算値から、2倍キャリア周波数と第2所定周波数との減算値までの周波数帯域ではキャリア周波数帯域の高調波モデルの出力電流の同帯域成分を選択し、2倍キャリア周波数と第2所定周波数との減算値から3倍キャリア周波数と第3所定周波数との減算値までの周波数帯域では2倍キャリア周波数帯域の高調波モデルの出力電流の同帯域成分を選択し、……、N倍キャリア周波数と第N所定周波数との減算値より高い周波数帯域ではN倍キャリア周波数帯域の高調波モデルの出力電流の同帯域成分を選択し、上記複数帯域における電流成分を用いて電流波形を演算することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記基本波モデルは、電磁界解析を用いて、基本波周波数帯域において、所定の運転条件における前記永久磁石式回転電機の鎖交磁束、インダクタンス、トルク定数を含むパラメータを算出し、前記永久磁石式回転電機の回路方程式で記述することより構築されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記基本波モデルは、電磁解析を用いて、基本波周波数帯域において、様々な運転条件における前記永久磁石式回転電機の鎖交磁束、インダクタンス、トルク定数を含むパラメータを算出し、算出したパラメータをテーブルデータ又は近似計算式として纏め、永久磁石式回転電機の回路方程式に用いて構築することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記高調波モデルは、電磁界解析を用いて、基本波周波数帯域において、所定の運転条件における前記永久磁石式回転電機の鎖交磁束、トルク定数を含むパラメータを算出し、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域において、所定の運転条件における前記永久磁石式回転電機のインダクタンスを算出し、算出したインダクタンスを前記永久磁石式回転電機の回路方程式に用いて構築することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記高調波モデルは、電磁界解析を用いて、基本波周波数帯域において、様々な運転条件における前記永久磁石式回転電機の鎖交磁束、トルク定数を含むパラメータを算出し、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域において、様々な運転条件における前記永久磁石式回転電機のインダクタンスを算出し、算出した前記鎖交磁束、前記トルク定数および前記インダクタンスをテーブルデータ又は近似計算式として纏め、永久磁石式回転電機の回路方程式に用いて構築することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記高調波モデルは、PWMインバータのキャリア周波数帯域とその倍数周波数帯域において、電磁鋼板内板厚方向の表皮効果による磁束密度分布から電磁鋼板内の磁束を算出し、算出した磁束を電磁鋼板表面の磁束密度で除算して電磁鋼板の表皮効果を考慮した電磁鋼板の等価厚さを算出し、算出した等価厚さを実際の板厚で除算して等価占積率として算出し、算出した等価占積率と前記永久磁石式回転電機のコアの実際の占積率とを乗算して換算占積率を算出し、磁界解析を用いて前記換算占積率を代入し、PWMインバータのキャリア周波数帯域及びその倍数の周波数帯域における前記永久磁石式回転電機のそれぞれのインダクタンスを算出することを特徴とする請求項6又は7に記載の永久磁石式回転電機のシミュレーション方法。
- 前記請求項1乃至8の何れか1つの永久磁石式回転電機のシミュレーション方法を用いて、PWMインバータで駆動する永久磁石式回転電機のシミュレーション電流波形を算出し、算出したシミュレーション電流波形を入力として電磁界解析を行い、前記永久磁石式回転電機の各部位から発生する損失を算出することを特徴とする永久磁石式回転電機の損失算定方法。
- 目標指令値と制御フィードバック信号とに基づいて算出される電圧指令値が入力されるPWMインバータのPWM電圧で駆動する永久磁石式回転電機のシミュレーションプログラムであって、
基本波周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の基本波モデルと、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の高調波モデルとを構築して置き、
前記基本波モデルと前記高調波モデルを制御シミュレータに組込み、前記基本波モデルを前記PWMインバータと組合せ、前記基本波モデルから出力される電流を前記制御フィードバック信号として前記PWMインバータで算出される前記PWM電圧を前記基本波モデル及び前記各高調波モデルへ入力するステップと、
前記基本波モデルで算出される電流の基本波周波数帯域の成分と、前記各高調波モデルで算出される電流に対応する周波数帯域の成分とを組み合わせてシミュレーション電流を合成するステップと
をコンピュータで実行させることを特徴とする永久磁石式回転電機のシミュレーションプログラム。 - 目標指令値と制御フィードバック信号とに基づいて算出される電圧指令値が入力されるPWMインバータのPWM電圧で駆動する永久磁石式回転電機の損失算定プログラムであって、
基本波周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の基本波モデルと、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の高調波モデルとを構築して置き、
前記基本波モデルと前記高調波モデルを制御シミュレータに組込み、前記基本波モデルを前記PWMインバータと組合せ、前記基本波モデルから出力される電流を前記制御フィードバック信号として前記PWMインバータで算出されるPWM電圧を前記基本波モデル及び前記各高調波モデルへ入力するステップと、
前記基本波モデルで算出される電流の基本波周波数帯域の成分と、前記各高調波モデルで算出される電流に対応する周波数帯域の成分とを組み合わせてシミュレーション電流を合成するステップと、
合成したシミュレーション電流に基づいて電磁界解析を行い、前記永久磁石式回転電機の各部位から発生する損失を算出するステップと
をコンピュータで実行させることを特徴とする永久磁石式回転電機の損失算定プログラム。 - 目標指令値と制御フィードバック信号とに基づいて算出される電圧指令値が入力されるPWMインバータのPWM電圧で駆動する永久磁石式回転電機のシミュレーションシステムであって、
基本波周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の基本波モデルと、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域における出力電流を算出する前記永久磁石式回転電機の複数の高調波モデルとを組込んだ制御シミュレーション部を備え、
前記制御シミュレーション部は、前記基本波モデルを前記PWMインバータと組合せて前記基本波モデルから出力される電流を前記制御フィードバック信号として前記PWMインバータで算出される前記PWM電圧を前記基本波モデル及び前記高調波モデルに入力して基本波出力電流及び高調波出力電流を算出する電流成分算出部と、
前記電流成分算出部で算出した基本波出力電流及び高調波出力電流を個別に周波数分析する周波数分析部と、
該周波数分析部で分析した前記基本波出力電流に対応する基本波周波数帯域の成分と、前記各高調波電流に対応する周波数帯域の成分とを組み合わせてシミュレーション電流を合成する電流成分選択/合成部と
を備えたことを特徴とする永久磁石式回転電機のシミュレーションシステム。 - 目標指令値と制御フィードバック信号とに基づいて算出される電圧指令値が入力されるPWMインバータのPWM電圧で駆動する永久磁石式回転電機の損失算定システムであって、
基本波周波数帯域における前記永久磁石式回転電機の基本波モデルと、前記PWMインバータのキャリア周波数及びその倍数の周波数帯域における出力電流を算出する前記永久磁石式回転電機の複数の高調波モデルとを組込んでシミュレーション電流を算出する制御シミュレーション部を備え、
前記制御シミュレーション部は、前記基本波モデルを前記PWMインバータと組合せて前記基本波モデルから出力される電流を前記制御フィードバック信号として前記PWMインバータで算出される前記PWM電圧を前記基本波モデル及び前記高調波モデルに入力して基本波出力電流及び高調波出力電流を算出する電流成分算出部と、
前記電流成分算出部で算出した基本波出力電流及び高調波出力電流を個別に周波数分析する周波数分析部と、
該周波数分析部で分析した前記基本波出力電流に対応する基本波周波数帯域の成分と、前記各高調波電流に対応する周波数帯域の成分とを組み合わせてシミュレーション電流を合成する電流成分選択/合成部とを備え、
該電流成分選択/合成部で合成したシミュレーション電流に基づいて電磁界解析を行い、前記永久磁石式回転電機の各部位から発生する損失を算出する電磁界解析部を備えたことを特徴とする永久磁石式回転電機の損失算定システム。
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