JP5940868B2 - レジスト組成物、レジストパターンの製造方法及び塩 - Google Patents
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Description
[1]酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有するスルホニウムカチオンと有機アニオンとからなるオニウム塩と、
酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、
酸発生剤とを含むレジスト組成物。
[式(IAa)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
*は結合手を表す。]
[3]オニウム塩が、式(IC)で表される塩である[1]記載のレジスト組成物。
[式(IC)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
A1〜A3は、互いに独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、あるいは、A1とA2、A1とA3、A1とR4及びA3とR4は、それぞれ、互いに結合してそれらの結合原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m1及びm2は、互いに独立に、0〜2の整数を表す。m1が2のとき、複数のA1は、同一又は相異なり、m2が2のとき、複数のA2は、同一又は相異なる。
m3は、1〜3の整数を表す。ただし、m1+m2+m3=3である。m3が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
m4は、1〜3の整数を表す。m4が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。 Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1及びX2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。]
[4]X1が、−CO−である[3]記載のレジスト組成物。
[5]X2が、−X9−O−であり、X9は単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基である[3]または[4]記載のレジスト組成物。
[6]さらに溶剤を含む[1]〜[5]のいずれか記載のレジスト組成物。
[7](1)上記[1]〜[6]のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
[式(IC)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
A1〜A3は、互いに独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、あるいは、A1とA2、A1とA3、A1とR4及びA3とR4は、それぞれ、互いに結合してそれらの結合原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m1及びm2は、互いに独立に、0〜2の整数を表す。m1が2のとき、複数のA1は、同一又は相異なり、m2が2のとき、複数のA2は、同一又は相異なる。
m3は、1〜3の整数を表す。ただし、m1+m2+m3=3である。m3が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
m4は、1〜3の整数を表す。m4が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。 Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1及びX2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。]
[9]X1が、−CO−である[8]記載の塩。
[10]X2が、−X9−O−であり、X9は単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基である[8]または[9]記載の塩。
本発明のレジスト組成物は、
酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有するスルホニウムカチオンと有機アニオンとからなるオニウム塩(以下「オニウム塩(D)」という場合がある)と、
酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)と、
酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)とを含む。
また、本発明のレジスト組成物は、さらに溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含むことが好ましい。
酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有するスルホニウムカチオンと有機アニオンとからなるオニウム塩(D)は、スルホン酸、塩酸等の酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有する。
このオニウム塩(D)は、レジスト組成物に通常含まれる塩基性化合物であるクエンチャーのクエンチング作用を補償し得るものであるが、このクエンチング作用を補償してもなお、化学増幅型のレジスト組成物を構成するための十分な酸発生作用を有するものを意味する。この十分な酸発生作用を有するとは、例えば、後述する樹脂(A)に作用して、樹脂(A)がアルカリ水溶液で溶解し得る程度の酸を発生させることを意味する。
本発明のレジスト組成物は、オニウム塩(D)を含むことによって、優れたラインウィズスラフネス(LWR)を有するレジストパターンを形成することができる。
酸解離性基としては、アルコキシカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルキルカルボニル基等が挙げられる。なかでも、アルコキシカルボニル基が好ましい。
酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基としては、式(IAa)で表される基が挙げられる。
[式(IAa)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
*は結合手を表す。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、(エチル)ペンチル基、(メチル)ヘキシル基、(エチル)ヘキシル基、(プロピル)ヘキシル基、1,1−ジメチルヘキシル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、フェニル環、ナフチル環、アントリル環、ビフェニル環、p−メチルフェニル環、p−tert−ブチルフェニル環、p−アダマンチルフェニル環、トリル環、キシリル環、クメニル環、メシチル環、フェナントリル環、2,6−ジエチルフェニル環、2−メチル−6−エチルフェニル環等のアリール基を構成する環が挙げられる。
飽和炭化水素環としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、イソボルニル基等が挙げられ、具体的には、下記に示す環が挙げられる。
また、飽和炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよい。このような環としては、下記に示す環が挙げられる。
脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基としては、それぞれ、上述した飽和炭化水素環及び芳香族炭化水素環における1つの任意の水素原子が結合手となったものが挙げられる。
(以下「基B1」ということがある)としては、式(IAa−1)〜式(IAa−29)で表される基が挙げられ、式(IAa−1)で表される基が好ましい。*は窒素原子との結合手である。
[式(ICI)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
A1〜A3は、互いに独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、あるいは、A1とA2、A1とA3、A1とR4及びA3とR4は、それぞれ、互いに結合してそれらの結合原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m1及びm2は、互いに独立に、0〜2の整数を表す。m1が2のとき、複数のA1は、同一又は相異なり、m2が2のとき、複数のA2は、同一又は相異なる。
m3は、1〜3の整数を表す。ただし、m1+m2+m3=3である。m3が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
m4は、1〜3の整数を表す。m4が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
X2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。]
なお、上述した複数の基においては、複数のR1、R2、R3、R4、A3及びX2が、全部又は一部が同じであってもよいし、全部又は一部が互いに異なっていてもよい。
A1とA2とが一緒になって環を形成する場合、−S+A1A2基としては、下記の基が挙げられる。
これらの式において、
Rs1、Rs2、Rs3及びRs4は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素を表す。なかでも、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
t1は、0〜4の整数を表す。
t2は、0〜5の整数を表す。
t3は、0〜8の整数を表す。
t4は、0〜8の整数を表す。
*はA3との結合手を表す。
t1が2以上であるとき、複数のRs1は同一又は相異なり、t2が2以上であるとき、複数のRs2は同一又は相異なり、t3が2以上であるとき、複数のRs3は同一又は相異なり、t4が2以上であるとき、複数のRs4は同一又は相異なる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
これらの式においては、
Rs1、Rs2、Rs3、Rs4、t1、t2、t3、t4、X2、R4、m4、R1、R2及びR3は上記と同じ意味を表す。
*はA2との結合手を表す。
これらの式においては、
Rs1、Rs2、Rs3、t1、t2、t3、R1、R2及びR3は上記と同じ意味を表す。
*はA2との結合手を表す。
これらの式においては、
Rs1、Rs2、Rs3、t1、t2、t3、R1、R2及びR3は上記と同じ意味を表す。
*はSとの結合手を表す。
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、イソプロパンジイル基、sec−ブタンジイル基、tert−ブタンジイル基等が挙げられる
[式(X1−A)〜式(X1−C)中、
X1A及びX1Bは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。ただし、式(X1−A)〜式(X1−C)で表される基の炭素数は1〜17である。]
X7、X8及びX9は、互いに独立に、単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。X11及びX12は、互いに独立に、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。ただし、このアルカンジイル基を構成する−CH2−が置き換わった基において、上記の各基の主鎖を構成する原子数は、1〜17である。
X10は、単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。X11及びX12は、上記と同義である。ただし、このアルカンジイル基を構成する−CH2−が置き換わった基において、上記の各基の主鎖を構成する原子数は、1〜17である。
なかでも、A1及びA2は、好ましくはフェニル基及びナフチル基等の芳香族炭化水素基が挙げられ、より好ましくは、双方ともフェニル基である。
A3は、好ましくはフェニレン基であり、より好ましくはp−フェニレン基である。
X2としては、−X9−O−が好ましい。
[式(IA)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。〕
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
脂環式炭化水素基としては、例えば、上述した脂環式炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、以下の式(W1)〜式(W13)で表される基が挙げられる。
Y1における脂環式炭化水素基を構成する−CH2−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、好ましくは、式(W14)〜式(W26)で表される基などが挙げられる。
[式(Y1−1)〜式(Y1−3)中、
環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、環に含まれる水素原子は、置換されていてもよい。]
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、アラルキル基等は、上記と同様のものが挙げられる。
無置換の基又は炭化水素基のみで置換された基(ただし、Y1を構成する−CH2−は、−O−で置き換わっていてもよい)、
ヒドロキシ基又はヒドロキシ基を含む基(例えば、ヒドロキシ基含有アルキル基)で置換された基(ただし、ラクトン構造を有するものを除く)、
芳香族炭化水素基又はアラルキル基を有する基で置換された基、
1つの−CH2−が−CO−で置き換わったケトン構造を有する基又は−O−で置き換わったエーテル構造を有する基、
隣接する2つの−CH2−が−CO−と−O−とで置き換わったラクトン構造を有する基等が好ましい。
Q1、Q2及びY1は、式(IA)における定義と同じである。
X10は、単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。
X11及びX12は、互いに独立に、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。]
式(D)で表されるオニウム塩において、m1〜m4がそれぞれ1であり、−A3−X2−が−A3a−O−A3b−である式(D1a)で表される塩の製造方法を下記に示す。
まず、式(D1a−1)で表される化合物と式(D1a−2)で表される塩とを溶媒中、塩基性条件で反応させることにより、式(D1a−3)で表される塩を得る。
[R1〜R4、X1、Y1、A1、A2、A3a、A3b及びV1は、それぞれ上記と同じ意味を表す。
V2はNa+、K+、アンモニウムイオンを表す。
Xhalは塩素、臭素、ヨウ素を表す。]
溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒が挙げられる。使用する塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等無機塩及びトリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジメチルアミノピリジン、ピリジン等が挙げられる。
[R1〜R4、X1、Y1、A1、A2、A3a、A3b、V1及びV2は、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
有機溶媒としてはクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、メタノール、ジメチルホルムアミド及びアセトニトリル等が挙げられる。
本明細書において「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
また、同一の基において、直鎖状、分岐状及び/又は環状の部分構造が混在していてもよい。立体異性体が存在する場合は、それらの立体異性体の全てを包含する。
さらに、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
樹脂(A)は、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である。樹脂(A)は、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「酸に不安定な基を有するモノマー(a1)」という場合がある)を重合することによって製造することができ、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
「酸に不安定な基」とは、脱離基を有し、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び2価の基を構成する−CH2−は、−O―又は―S−で置き換わってもよい。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
式(1)では、脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数3〜16である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニルなどのアリール基などが挙げられる。
式(2)では、好ましくは、Ra1’及びRa2’のうち少なくとも1つが水素原子である。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は、好ましくは0又は1である。
樹脂(A)が酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と酸安定モノマーとの共重合体である場合、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。また、アダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位の含有率は、好ましくは酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に対して15モル%以上である。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
酸安定モノマーとしては、好ましくは、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するモノマーが挙げられる。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)」という)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2−0)を使用する。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用する。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Ra30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一又は相異なる。]
ハロゲン原子を有するアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基及びペルヨードメチル基などが挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルコキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等が挙げられる。
maは、好ましくは、0〜2であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは、0である。
フェノール性ヒドロキシ基を有するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a2−0−1)及び(a2−0−2)で表されるモノマーが好ましい。樹脂(A)を製造する際には、これらにあるフェノール性ヒドロキシ基が適当な保護基で保護したものを用いることもできる。ここでいう保護基としては、酸又は塩基との接触により脱離する保護基が好ましい。かかる保護基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、1−エトキシエタン−1−イル基、tert−ブトキシカルボニル基等が挙げられ、アセチル基が好ましい。塩基としては、例えば、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。
式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が挙げられる。
La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は同一又は相異なる。
k3は、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1である。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
樹脂(A)は、上記のモノマー以外のその他の公知のモノマー(a4)に由来する構造単位を有していてもよい。
樹脂(A2)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよく、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。
樹脂(A)の含有率は、好ましくは、組成物の固形分中80質量%以上、99質量%以下である。
本発明のレジスト組成物には、上述した樹脂(A)以外の樹脂、例えば、上述した酸安定モノマーに由来する構造単位、当該分野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位からなる樹脂が含有されていてもよい。
本発明のレジスト組成物が、樹脂(A)以外の樹脂を含む場合、これらの含有率は、本発明のレジスト組成物に含まれる樹脂(A)の合計量に対して、通常0.1〜50質量%であり、好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。本発明のレジスト組成物では、いずれを含んでいてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基を構成する−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
Lb5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
Lb8は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、より好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)、さらに好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、特に好ましくは、Lb2が単結合又は−CH2−である式(b1−1)で表される2価の基である。
脂環式炭化水素基としては、以下の式(Y1)〜(Y11)に示す基が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す)などが挙げられる。Yの置換基であるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ハロゲン原子、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、アラルキル基、アシル基等は、上述したものと同様のものが挙げられる。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、この炭化水素基のうちでは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。
Rb7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表し、m2が2以上であるとき、複数のRb7は同一又は相異なり、n2が2以上であるとき、複数のRb8は同一又は相異なる。 Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12は、それらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Lb11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は、同一又は相異なる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
脂環式炭化水素としては、シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の脂環式炭化水素基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12であり、さらに好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、好ましくは、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基が挙げられる。
置換基が芳香族炭化水素基であるアルキル基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
Rb9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
Rb11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
溶剤(E)の含有率は、例えば、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば、99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。
溶剤(E)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含むことが好ましい。塩基性化合物(C)はクエンチャーとして作用する。ただし、塩基性化合物(C)はオニウム塩(D)とは異なる化合物である。
Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Rc2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は同一又は相異なる。]
Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は同一又は相異なる。]
Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3又はp3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc14及びRc15は同一又は相異なる。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3、r3及びs3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc18、Rc19及びRc20は同一又は相異なる。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料、樹脂(A)以外の高分子化合物等を利用できる。
本発明のレジスト組成物は、オニウム塩(D)、樹脂(A)及び酸発生剤(B)ならびに必要に応じて用いられる溶剤(E)、塩基性化合物(C)等を混合することにより調製することができる。その混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂などの種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。
加熱後の組成物層を、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。現像は、現像装置を利用して行なうことができる。ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適である。
実施例及び比較例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムはTSKgel Multipore HXL−M3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
化合物の構造はNMR(GX−270型又はEX−270型;日本電子製)、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
得られた残渣にアセトニトリルと2−メトキシ−2−メチルプロパンとを加え、デカンテーションにて上澄みを除去し、乾燥して、式(D−29)で表される塩3.0部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=339.1(C13H17F2O6S−=339.1)
得られた残渣にアセトニトリルと2−メトキシ−2−メチルプロパンとを加え、デカンテーションにて上澄みを除去し、乾燥して、式(D−61)で表される塩3.1部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=323.0(C12H13F2O6S−=323.0)
MS(ESI(−)Spectrum):M−=339.1(C13H17F2O6S−=339.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M−=339.1(C13H17F2O6S−=339.1)
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
式(M−1)で表されるモノマーを15.00部、式(M−2)で表されるモノマーを4.89部、式(M−6)で表されるモノマーを11.12部、式(M−3)で表されるモノマーを8.81部仕込み(モル比 35:12:23:30)、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる動作を3回行うことで精製し、重量平均分子量が約8.1×103の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式各構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
式(M−1)で表されるモノマーを130.00部、式(M−4)で表されるモノマーを61.65部、式(M−2)で表されるモノマーを49.48g、式(M−3)で表されるモノマーを178.13部仕込み(モル比 25:15:10:50)、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ0.7mol%、2.1mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる動作を3回行うことで精製し、重量平均分子量が約1.1×104の共重合体を347.2部(収率82%)得た。
この共重合体は、次式の各構造単位を有するものであり、これを樹脂A2とする。
表3に示す各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過し、レジスト組成物を調製した。表中「−」は含有量が0であることを表す。
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
B1:式(B1−6)で表される酸発生剤
B2:式(B1−3)で表される酸発生剤:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
I−1:式(D−29)で表される塩
I−2:式(D−61)で表される塩
I−3:式(D−312)で表される塩
I−4:式(D−323)で表される塩
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 280.0部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.0部
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29SR−309;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ93nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が80nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表3の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。得られたウェハに、液浸露光用ArFエキシマスキャナー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Dipole35、σout/in=0.97/0.77、Y偏向]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表3の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
Claims (10)
- 酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有するスルホニウムカチオンと有機アニオンとからなるオニウム塩と、
酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、
酸発生剤とを含むレジスト組成物。 - 酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基が式(IAa)で表される請求項1に記載のレジスト組成物。
[式(IAa)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
*は結合手を表す。] - オニウム塩が、式(IC)で表される塩である請求項1記載のレジスト組成物。
[式(IC)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
A1〜A3は、互いに独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、あるいは、A1とA2、A1とA3、A1とR4及びA3とR4は、それぞれ、互いに結合してそれらの結合原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m1及びm2は、互いに独立に、0〜2の整数を表す。m1が2のとき、複数のA1は、同一又は相異なり、m2が2のとき、複数のA2は、同一又は相異なる。
m3は、1〜3の整数を表す。ただし、m1+m2+m3=3である。m3が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
m4は、1〜3の整数を表す。m4が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1及びX2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。] - X1が、−CO−である請求項3記載のレジスト組成物。
- X2が、−X9−O−であり、X9は単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基である請求項3または4記載のレジスト組成物。
- さらに溶剤を含む請求項1〜5のいずれか1つに記載のレジスト組成物。
- (1)請求項1〜6のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。 - 酸の作用により分解して塩基性を示す化合物を与え得る基を有するスルホニウムカチオンと有機アニオンとからなるオニウム塩であって、式(IC)で表される塩。
[式(D)中、
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表すか、R2及びR3が互いに結合してそれらの結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該飽和炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、チオール基又はニトロ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
R4は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
A1〜A3は、互いに独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、あるいは、A1とA2、A1とA3、A1とR4及びA3とR4は、それぞれ、互いに結合してそれらの結合原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m1及びm2は、互いに独立に、0〜2の整数を表す。m1が2のとき、複数のA1は、同一又は相異なり、m2が2のとき、複数のA2は、同一又は相異なる。
m3は、1〜3の整数を表す。ただし、m1+m2+m3=3である。m3が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
m4は、1〜3の整数を表す。m4が2以上のとき、複数の基
は、同一又は相異なる。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1及びX2は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよく、該脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成する−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。] - X1が、−CO−である請求項8記載の塩。
- X2が、−X9−O−であり、X9は単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基である請求項8または9記載の塩。
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