JP5839945B2 - 熱交換用プレートの元板材 - Google Patents
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Description
この特許文献1の金属板表面への転写方法では、移送ロールの回転によって金属シートを移送させ、移送している金属シートに対して転写ロールの外周面に転写された凹凸状の転写部を押圧することによって、金属シートの表面に転写ロールの転写部と略同じ凹凸の形状の被転写部を形成させるようにしている。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、核沸騰が発生し易く伝熱性が非常に優れた熱交換用プレートの元板材を提供することを目的とする。
すなわち、本発明における熱交換用プレートの元板材は、表面に微細な凸部が形成されたチタン製の平板材で構成され、後処理として当該平板材に対してプレス加工が施された後に熱交換用プレートとなる元板材であって、前記凸部は複数の側壁を備えていると共に、平面視で少なくとも1つ以上の頂部が形成されおり、前記複数の側壁のうち、一の側壁とこの側壁に隣接する側壁との交差部分が前記頂部を形成していることを特徴とする。
好ましくは、前記一の側壁とこの側壁に隣接する側壁とから構成される頂部の角度は、140度(deg)以下であるとよい。
本発明の熱交換用プレートとなる元板材の最も好ましい形態は、表面に微細な凸部が形成されたチタン製の平板材で構成され、後処理として当該平板材に対してプレス加工が施された後に熱交換用プレートとなる元板材であって、前記凸部は、平面視で前記平板上に、凸部間ピッチの半分の位置に、交互に凸部を並べた配置である千鳥状に配置され、前記凸部の高さは、十点平均荒さRzで、5μm以上、且つ「0.1×平板材の厚み」で求められる値以下であるとされ、前記凸部は複数の側壁を備えていると共に、平面視で少なくとも1つ以上の頂部が形成されており、前記凸部は、平面視で角の数が3〜6の多角形であり、前記凸部の上縁の全長さに対して前記頂部が略均等に配置されていて、前記複数の側壁のうち、一の側壁とこの側壁に隣接する側壁との交差部分が前記頂部を形成することで、核沸騰を発生し易くする構成とされていることを特徴とする。
図1は、熱交換用プレートの製造方法を示した概念図である。
図1に示すように、熱交換用プレートを製造するにあたっては、まず、図1(a)に示すように素材である平板材1を所定の大きさに形成する。そして、図1(b)に示すように、平板材1をプレス加工することによって平板材1の表面1aに微細な凹凸形状を形成したプレート元板(元板材)を作成する。次に、図1(c)に示すように、表面2aに微細な凹凸形状が形成されたプレート元板2(元板材)に、例えば、ヘリンボーンと言われる山形の溝3を形成することにより熱交換用プレート4を製造する。
この平板材1の表面1aに対して、後述する加工装置10を用いて微細な凹凸形状(複数の凸部5とこの凸部5に挟まれた凹部6)を形成することでプレート元板2が形成される。凹凸形状が形成されたプレート元板2は、伝熱性が非常によい(熱伝達率が非常に高い)ものとなっている。加えて、本発明のプレート元板2はチタン製とされているため、耐食性、強度、軽量化などの特性が他金属と比較し優れている。それゆえに、プレート式熱交換器のプレートなど耐食性、強度が必要となる製品に対して好適である。
図2(a)は凸部の斜視図であり、図2(b)は凸部の平面図(上から見た図)である。図2(a)、(b)に示すように、プレート元板2の表面2aに形成された凸部5は、平面視で多角形に形成されたものである。好ましくは、平面視で正多角形(例えば、正六角形など)に形成される。
図3は、頂部と核沸騰との関係を示したものである。
図3(a)に示すように、本発明のように、凸部5を複数の側壁7から構成して、側壁7同士が交差する交差部分に頂部9を形成して、全体として凸部5を六角形にしたとする。このような凸部5に通して沸騰させた場合、初期沸騰状態では各側壁7の底部に気泡Aが発生していき、次第に沸騰促進状態になる。
一方、図3(b)に示すように、凸部5を1つの側壁7、つまり、円形状に形成して頂部9を形成しなかった場合、初期沸騰状態では側壁7の周りに気泡Aが発生するものの、沸騰促進状態では、邪魔になるものが存在しないため側壁7の周りにできた気泡Aが合体して1つの大きなものとなる。その結果、凸部5が頂部9の無い円形状では、膜沸騰状態となってしまうため、核沸騰状態にすることができない。
このように、凸部5に頂部9を形成することによって核沸騰をさせやすくすることができるが、プレート元板2の凸部5の全体を下記に示すようにすることによって、さらに伝熱性や加工性等の優れたプレートを構成することができる。
具体的には、プレート元板2において、縦方向に隣接する凸部5、5は、横方向に半ピッチだけズレており、横方向に隣接する凸部5の中心同士を結んだ直線(一点鎖線)Aと、縦方向に隣接する凸部5の中心同士を結んだ直線(一点鎖線)Bとの配置角度θが60°となるように凸部5を配置してもよい。
図5(b)に示すように、十点平均粗さRzにて示される凸部5(側壁7)の高さ(以降、高さRzと示すことがある)は5μm以上であって、プレート元板2の板厚tの1/10(10分の1)以下となっている。凸部5の高さRzをこの範囲としているのは、板厚に対して凹凸形状が大きすぎると、後述する加工装置10での圧延転写の際に平坦度(形状)が確保できず圧延安定性が得られないためである。また、平坦度が確保できていない板では、後工程でのプレス成形時に応力分布が発生するため、応力が高い箇所において割れが発生するためである。すなわち、プレス加工の際に凸部5の高さRzが大きすぎると割れの原因(起点)となり、疵の原因となる。一方、高さRzが小さすぎる(5μm以下である)と、伝熱効率の向上を図ることができなくなる。したがって、凸部5の高さRzを十点平均粗さRzが5μm〜0.1×平板材の厚みμmにすることが好ましい。
加工ロール12の外周面の全周には、凸状(台形の凸)となる加工部14がエッチングや放電ダルにより形成されている。加工部14の高さは、加工後におけるプレート元板2における凸部5の高さRzが5μm以上となり、且つ、0.1×平板材の厚みμm以下となるように設定されている。加工ロール12の表面層は、耐荷重性や耐摩耗性の観点より、Crメッキ又はタングステンカーバイト処理を行うとよい。
ところで、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
また、プレート元板2に形成した凹凸に関して、プレート元板2の全面に亘り形成されることが好ましいが、所望とする熱伝達率を得られるのであれば、プレート元板2の少なくとも一部に形成されていてもよい。
1a 平板材の表面
2 プレート元板(元板材)
2a プレート元板の表面
3 溝
4 熱交換用プレート
5 凸部
6 凹部
7 側壁
8 上壁
9 頂部
10 加工装置
11 移送ロール
12 加工ロール
13 支持ロール
Claims (1)
- 表面に微細な凸部が形成されたチタン製の平板材で構成され、後処理として当該平板材に対してプレス加工が施された後に熱交換用プレートとなる元板材であって、
前記凸部は、平面視で前記平板上に、凸部間ピッチの半分の位置に、交互に凸部を並べた配置である千鳥状に配置され、前記凸部の高さは、十点平均荒さRzで、5μm以上、且つ「0.1×平板材の厚み」で求められる値以下であるとされ、
前記凸部は複数の側壁を備えていると共に、平面視で少なくとも1つ以上の頂部が形成されており、
前記凸部は、平面視で角の数が3〜6の多角形であり、前記凸部の上縁の全長さに対して前記頂部が略均等に配置されていて、
前記複数の側壁のうち、一の側壁とこの側壁に隣接する側壁との交差部分が前記頂部を形成することで、核沸騰を発生し易くする構成とされていることを特徴とする熱交換用プレートの元板材。
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