JP5839449B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
本実施形態では、車両内でエアバッグをカーテン状に展開させるカーテンエアバッグ装置(以下、単にエアバッグ装置という)を例に採り説明する。エアバッグ装置は、車両内に搭載されて、膨張展開するエアバッグにより乗員を受け止めて保護する。
なお、本発明では、車両90における前方と後方を単に前方と後方といい、車両90における前後方向を単に前後方向という。また、車両90における上方と下方を単に上方と下方といい、車両90における上下方向を単に上下方向という。
エアバッグ20は、図示のように、矩形状の袋体であり、例えば、樹脂を被覆した布からなる基布により製造される。ここでは、エアバッグ20は、乗員側の表基布(表パネル)21と、側壁91側の裏基布(裏パネル)22とを有する。また、エアバッグ20は、連結ベルト23と、ガス供給部24と、複数(図2では6つ)の固定布30とを有する。ガス供給部24内にはインフレータ2(図2では図示せず)が挿入される。エアバッグ20の前方端は、連結ベルト23によりフロントピラー93に連結される。連結ベルト23の先端は車体に固定される。
図4は、エアバッグ20に取り付けた固定部材10を示す図である。図4Aは、固定部材10の斜視図である。図4Bは、図4Aの矢印X1方向から見た固定部材10とエアバッグ20の側面図である。エアバッグ20は、図4に示す折り畳まれた形状で車体に取り付けられる。
固定布30は、図示のように、本体布34と、補強布40とを有する。本体布34は、エアバッグ20と一体に形成された一体布である。本体布34は、エアバッグ20の基布21、22にそれぞれ形成された矩形状布を有する。固定布30は、重なり合う2枚の本体布34を有する。本体布34は、固定布30と同様に、突出部31Aと、基部32Aと、挿入部33Aとを有する。また、本体布34は、2つの凹部35Aと、2つの貫通孔36Aとを有する。凹部35Aと貫通孔36Aは、突出部31Aの両側の基部32Aに形成されている。
補強布40は、図6Aに示すように、帯状の基布からなる。補強布40は、所定の折り返し線L1〜L3で順に折り返されて、折り畳まれる。第1と第2の折り返し線L1、L2は、補強布40の長手方向(図6Aでは左右方向)の2箇所に、補強布40の長手方向に直交するように設定される。第3の折り返し線L3は、補強布40の幅方向(図6Aでは上下方向)の中心線である。補強布40は、複数の折り返し線L1〜L3により、複数(図6では6つ)の補強ピース(小布)41〜46に区画される。複数の補強ピース41〜46は、それぞれ本体布34と同形状をなし、補強布40内に並べて形成される。
本体布34と補強布40は、図示のように、重ね合わせて縫製部37A、38Aで縫い合わせる。これにより、本体布34と補強布40を結合して、エアバッグ20に固定布30を形成する。固定布30は、2種類の縫製部37A、38Aで結合される。縫製部37A、38Aは、補強布40を本体布34に取り付ける取付縫製部37Aと、固定布30を補強する補強縫製部38Aからなる。即ち、固定布30は、2種類の縫製部37A、38Aを有し、1つの取付縫製部37Aと1つの補強縫製部38Aで結合される。
第2の縫製パターンの縫製部37B、38Bは、基本的に、第1の縫製パターンの縫製部37A、38Aと同じ縫製部である。ただし、第2の縫製パターンでは、図示のように、取付縫製部37Bと補強縫製部38Bを繋げて、一度の縫製により連続して形成する。そのため、縫製部37B、38Bの全体の形状を、一筆で書ける形状に設定する。取付縫製部37Bと補強縫製部38Bは、接する部分、又は、重複する部分を有する。
図10に示す補強布50では、挿入部33Bの形状のみが上記した補強布40と相違する。補強布50の挿入部33Bは、所定幅のスリットからなる。補強布50は、折り返し線L1〜L3で折り畳んで、本体布34に結合する。本体布34の挿入部33Aは、補強布50の挿入部33Bと同じ形状に形成される。
図12に示す縫製パターンでは、上記した補強布40(図9参照)と同様に、取付縫製部52Aと補強縫製部53Aを、一続きに繋げて、一度の縫製により連続して形成する。補強布51と本体布34は、取付縫製部52Aと補強縫製部53Aで連続して縫い合わされる。その際、縫製(図12A参照)を取付縫製部52Aの一端から開始する。取付縫製部52Aを所定位置まで形成した後、挿入部39の全体を囲んで縫製する。これにより、環状の補強縫製部53A(図12B参照)を、挿入部39を囲むように挿入部39の周りに形成する。続いて、取付縫製部52Aの他端まで縫製して、縫製を終了する。取付縫製部52Aは、基部32Bを横断せずに、補強布51内に形成される。
図14に示す補強布54は、凹部35Bと貫通孔36Bを有さない。補強布54は、凹部35Bと貫通孔36B以外は、上記した補強布51と同様に構成されている。補強布54は、縁を揃えて折り畳まれる。補強布54と本体布34は、縁を揃えて重ね合わされる。
保護布60は、図示のように、エアバッグ20を保護する保護部61と、エアバッグ20へ結合される結合部62からなる。保護部61は、矩形状をなし、結合部62と一体に形成されている。結合部62は、補強布40の補強ピース41〜46及び折り畳んだ補強布40と同じ形状に形成されている。従って、結合部62は、挿入部33Cと、凹部35Cと、貫通孔36Cとを有する。結合部62は、補強布40の本体布34への結合と同時に、エアバッグ20に結合される。これにより、保護布60がエアバッグ20に取り付けられる。
図16A、図16Bに示すように、補強布40を折り畳んだ後、本体布34を補強布40の間に配置する。保護布60は、補強布40を本体布34に結合する位置に配置する。その際、保護布60は、エアバッグ20の表基布21側で、補強布40と本体布34の間に配置する。また、結合部62を補強布40に合わせつつ、保護布60を補強布40と本体布34の間に挟み込む。
保護布60は、図示のように、折り畳まれたエアバッグ20の外面に配置される。固定部材10をエアバッグ20に取り付けたときに、保護布60は、固定部材10とエアバッグ20の間に配置される。また、保護布60は、エアバッグ20の固定部材10と対向する部分の全体に配置される。
保護布65は、図示のように、補強布55と一体に形成されている。補強布55は、保護布65を除いて、上記した補強布40と同様に構成されている。保護布65は、1つの補強ピース46に形成された矩形状の布からなる。保護布65は、補強布55とともにエアバッグ20に取り付けられる。
図19A、図19Bに示すように、補強布55を折り畳んだ後、本体布34を補強布55の間に配置する。補強布55は、保護布65が最も外側に位置するように折り畳まれる。保護布65は、エアバッグ20の表基布21側に配置される。続いて、図19Cに示すように、本体布34と補強布55を縫い合わせて、補強布55を本体布34に結合する。保護布65は、補強布55と本体布34との結合によりエアバッグ20に取り付けられる。
Claims (3)
- 基布の間に膨張部と非膨張部とが形成され、車体に固定される非膨張部に固定布を有するエアバッグと、固定布を車体に固定する固定部材と、を備え、エアバッグが車室内上方から下方に展開するエアバッグ装置であって、
固定布が、エアバッグの非膨張部に形成されたエアバッグと一体な本体布と、エアバッグとは別体の布からなり、所定回数折り畳まれて本体布に重ね合わせて結合された補強布と、を有し、
本体布が、エアバッグの上縁部から突出する突出部と、エアバッグの上縁部内で突出部の周りに位置する基部と、突出部の両側に位置する基部に形成された2つの凹部と、該2つの凹部の間に少なくとも一部が配置され、固定部材が挿入される挿入部と、を有し、
補強布が、エアバッグの上縁部から突出する突出部と、エアバッグの上縁部内で突出部の周りに位置する基部と、突出部の両側に位置する基部に形成された2つの凹部と、該2つの凹部の間に少なくとも一部が配置され、固定部材が挿入される挿入部と、を有し、本体布と同形状に形成され、
本体布と補強布は、それぞれの凹部の位置が合致して重なった部分の縫製部で結合され、
縫製部が、本体布と補強布の基部に、少なくとも本体布と補強布の2つの凹部の底の下方部間に渡って形成されたエアバッグ装置。 - 請求項1に記載されたエアバッグ装置において、
本体布が、突出部の両側に位置する基部に形成された2つの貫通孔を有し、
補強布が、突出部の両側に位置する基部に形成された2つの貫通孔を有し、
本体布と補強布は、凹部と貫通孔の位置がそれぞれ合致して重なった状態であるエアバッグ装置。 - 請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、
固定部材とエアバッグの間に、かつ、エアバッグの固定部材と対向する部分の全体に配置されて、固定部材からエアバッグを保護する保護布を備えたエアバッグ装置。
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