本明細書で述べられる技術は、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、時分割多重アクセス(TDMA)システム、周波数分割多重アクセス(FDMA)システム、直交FDMA(OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)システム、及びその他のシステム等の、種々の無線通信システムにおいて使用され得る。用語「システム」及び「ネットワーク」は、しばしば同義的に使用され得る。CDMAシステムは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)やcdma2000(登録商標)等のような無線技術(規格)を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)及びCDMAのその他の改良型を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95、及びIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))のような無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash‐OFDM(登録商標)などのような無線技術を実装し得る。UTRA及びE−UTRAは、汎用移動通信システム(UMTS)の一部である。3GPP LTE(Long Term Evolution)は、ダウンリンク上でOFDMAを、アップリンク上でSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSである。LTE−Aは、LTEを改良したシステム、無線技術、規格である。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A及びGSMは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)と名付けられた機関からのドキュメントで説明されている。cdma2000及びUMBは、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)と名付けられた機関からのドキュメントで説明されている。明確さのために、本技術のある側面は、LTE、LTE−Aにおけるデータ通信について以下では述べられ、LTE用語、LTE−A用語は、以下の記述の多くで用いられる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図9〜図26を用いて、本実施形態に係る通信システムの全体像、および無線フレームの構成などについて説明する。図1〜図6を用いて、本実施形態に係る通信システムの構成について説明する。図7〜図8を用いて、本実施形態に係る通信システムの動作処理について説明する。
図9は、本発明の実施形態に係る通信システムの全体像についての概略を説明する図である。この図が示す通信システム1は、基地局装置(eNodeB、NodeB、BS: Base Station、AP: Access Point; アクセスポイント、マクロ基地局とも呼称する。)3と、複数のRRH(Remote Radio Head、基地局装置より小型の屋外型の無線部を有する装置、Remote Radio Unit: RRUとも称す)(リモートアンテナ、分散アンテナとも呼称する。)4A、4B、4Cと、複数の移動局装置(UE: User Equipment、MS: Mobile Station、MT: Mobile Terminal、端末、端末装置、移動端末とも呼称する)5A、5B、5Cとが通信を行なう。以下、本実施形態において、RRH4A、4B、4CをRRH4と呼び、移動局装置5A、5B、5Cを移動局装置5と呼び、適宜説明を行なう。通信システム1では、基地局装置3とRRH4が協調して、移動局装置5と通信を行う。図9では、基地局装置3とRRH4Aとが移動局装置5Aと協調通信を行い、基地局装置3とRRH4Bとが移動局装置5Bと協調通信を行い、基地局装置3とRRH4Cとが移動局装置5Cと協調通信を行う。
なお、RRHは、基地局装置の特殊な形態とも言える。例えば、RRHは信号処理部のみを有し、他の基地局装置によってRRHで用いられるパラメータの設定、スケジューリングの決定などが行われる基地局装置と言うことができる。よって、以降の説明では、基地局装置3という表現は、適宜RRH4を含むことに注意すべきである。
<協調通信>
本発明の実施形態に係る通信システム1では、複数のセルを用いて協調して信号の送受信が行なわれる協調通信(Cooperative Multipoint: CoMP通信)が用いられうる。なお、例えば、基地局装置が任意の1つの周波数帯域を用いて通信する形態のことを「セル(Cell)」と呼称する。例えば、協調通信として、複数のセル(基地局装置3とRRH4)で異なる重み付け信号処理(プリコーディング処理)が信号に適用され、基地局装置3とRRH4がその信号を協調して同一の移動局装置5に送信する(Joint Processing、Joint Transmission)。例えば、協調通信として、複数のセル(基地局装置3とRRH4)で協調して移動局装置5に対してスケジューリングを行う(Coordinated Scheduling: CS)。例えば、協調通信として、複数のセル(基地局装置3とRRH4)で協調してビームフォーミングを適用して移動局装置5に信号を送信する(Coordinated Beamforming: CB)。例えば、協調通信として、一方のセル(基地局装置3、またはRRH4)でのみ所定のリソースを用いて信号を送信し、一方のセル(基地局装置3、またはRRH4)では所定のリソースで信号を送信しない(Blanking, Muting)。
なお、本発明の実施形態では説明を省略するが、協調通信に用いられる複数のセルに関して、異なるセルは異なる基地局装置3により構成されてもよいし、異なるセルは同じ基地局装置3に管理される異なるRRH4により構成されてもよいし、異なるセルは基地局装置3とその基地局装置とは異なる基地局装置3に管理されるRRH4により構成されてもよい。
なお、複数のセルは物理的には異なるセルとして用いられるが、論理的には同一のセルとして用いられてもよい。具体的には、共通のセル識別子(物理セルID:Physical cell ID)が各セルに用いられる構成でもよい。複数の送信装置(基地局装置3とRRH4)が同一の周波数帯域を用いて同一の受信装置に対して共通の信号を送信する構成を単一周波数ネットワーク(SFN; Single Frequency Network)と呼称する。
本発明の実施形態の通信システム1の展開は、ヘテロジーニアスネットワーク展開を想定する。通信システム1は、基地局装置3と、RRH4により構成され、基地局装置3によりサポートされるカバレッジがRRH4によりサポートされるカバレッジの一部または全部を含んで構成される。ここで、カバレッジとは、要求を満たしつつ通信を実現することができるエリアのことを意味する。通信システム1では、基地局装置3とRRH4が、お互いに重複したカバレッジ内に位置する移動局装置5に対して、協調して信号を送信する。ここで、RRH4は、基地局装置3により管理され、送受信が制御されている。なお、基地局装置3とRRH4は、光ファイバ等の有線回線や、リレー技術を用いた無線回線により接続されている。
移動局装置5は、基地局装置3またはRRH4の付近に位置している場合、基地局装置3またはRRH4とシングルセル通信を用いてもよい。つまり、ある移動局装置5は、協調通信を用いずに、基地局装置3またはRRH4と通信を行い、信号の送受信を行なってもよい。例えば、基地局装置3は、自装置に距離的に近い移動局装置5からの上りリンクの信号を受信してもよい。例えば、RRH4は、自装置に距離的に近い移動局装置5からの上りリンクの信号を受信してもよい。また、例えば、基地局装置3とRRH4の両方が、RRH4が構築するカバレッジの端付近(セルエッジ)に位置する移動局装置5からの上りリンクの信号を受信してもよい。
また、移動局装置5は、下りリンクでは、協調通信を用いて、基地局装置3とRRH4の双方から送信された信号を受信し、上りリンクでは、基地局装置3、またはRRH4の何れかに対して適した形で信号を送信してもよい。例えば、移動局装置5は、基地局装置3で信号が受信されるのに適した送信電力で上りリンクの信号を送信する。例えば、移動局装置5は、RRH4で信号が受信されるのに適した送信電力で上りリンクの信号を送信する。
また、本発明の実施形態では、1つの基地局装置3内でMU(Multi-User)−MIMOが適用されうる。例えば、MU−MIMOは、複数の送信アンテナを用いた基地局装置3のエリア内の異なる位置(例えば、エリアA、エリアB)に存在する複数の移動局装置5に対して、プリコーディング技術等を用いて、各移動局装置5に対する信号に対してビームを制御することにより、周波数領域および時間領域で同一のリソースを用いた場合であっても、移動局装置5間の信号に対して互いに直交性の維持または同一チャネル干渉の低減を行う技術である。空間的に移動局装置5間の信号を多重分離することから、SDMA(Space Division Multiple Access)とも呼称する。
MU−MIMOでは、基地局装置3は、異なる移動局装置5間で直交となるUE−specific RSを送信すると共に、共通のリソースに異なる第二のPDCCHの信号を空間多重して送信する。MU−MIMOでは、空間多重される、それぞれの移動局装置5に対して異なるプリコーディング処理が適用される。基地局装置3のエリア内で、エリアAに位置する移動局装置5とエリアBに位置する移動局装置5の第二のPDCCHとUE−specific RSに対して異なるプリコーディング処理が行われうる。第二のPDCCHが配置される可能性のある領域に関して、エリアAに位置する移動局装置5とエリアBに位置する移動局装置5に対してその領域が独立に設定され、独立にプリコーディング処理が適用されうる。
通信システム1では、基地局装置3、またはRRH4から移動局装置5への通信方向である下りリンク(DL: Downlinkとも呼称する。)が、下りリンクパイロットチャネル、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control CHannelとも呼称する。)、および物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared CHannelとも呼称する。)を含んで構成される。PDSCHは、協調通信が適用されたり、適用されなかったりする。PDCCHは、第一のPDCCHと、第二のPDCCH(E−PDCCH:Enhanced‐PDCCH)とにより構成される。下りリンクパイロットチャネルは、PDSCH、第一のPDCCHの復調に用いられる第一のタイプの参照信号(後述するCRS)と、PDSCH、第二のPDCCHの復調に用いられる第二のタイプの参照信号(後述するUE−specific RS)と、第三のタイプの参照信号(後述するCSI‐RS)とにより構成される。
なお、1つの観点から見ると、第一のPDCCHは、第一のタイプの参照信号と同じ送信ポート(アンテナポート、送信アンテナ)が用いられる物理チャネルである。また、第二のPDCCHは、第二のタイプの参照信号と同じ送信ポートが用いられる物理チャネルである。移動局装置5は、第一のPDCCHにマッピングされる信号に対して、第一のタイプの参照信号を用いて復調し、第二のPDCCHにマッピングされる信号に対して、第二のタイプの参照信号を用いて復調する。第一のタイプの参照信号は、セル内の全移動局装置5に共通の参照信号であって、ほぼすべてのリソースブロックに挿入されており、いずれの移動局装置5も使用可能な参照信号である。このため、第一のPDCCHは、いずれの移動局装置5も復調可能である。一方、第二のタイプの参照信号は、割り当てられたリソースブロックのみに基本的に挿入されうる参照信号である。第二のタイプの参照信号には、データと同じように適応的にプリコーディング処理が適用されうる。
なお、1つの観点から見ると、第一のPDCCHは、PDSCHが配置されないOFDMシンボルに配置される制御チャネルである。また、第二のPDCCHは、PDSCHが配置されるOFDMシンボルに配置される制御チャネルである。なお、1つの観点から見ると、第一のPDCCHは、基本的に下りリンクシステム帯域の全てのPRB(1番目のスロットのPRB)に亘って信号が配置される制御チャネルであり、第二のPDCCHは、下りリンクシステム帯域内の基地局装置3より構成されたPRB pair(PRB)に亘って信号が配置される制御チャネルである。なお、詳細は後述するが、1つの観点から見ると、第一のPDCCHと第二のPDCCHは異なる信号構成が用いられる。第一のPDCCHは後述するCCE構造が信号構成に用いられ、第二のPDCCHは後述するE−CCE(Enhanced−CCE)(第一の要素)構造が信号構成に用いられる。言い換えると、第一のPDCCHと第二のPDCCHとで、1つの制御チャネルの構成に用いられるリソースの最小単位(要素)が異なり、各制御チャネルはそれぞれの最小単位を1つ以上含んで構成される。
また、通信システム1では、移動局装置5から基地局装置3、またはRRH4への通信方向である上りリンク(UL: Uplinkとも呼称する)が、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: PhysicalUplink Shared CHannelとも呼称する。)、上りリンクパイロットチャネル(上りリンク参照信号; UL RS: Uplink Reference Signal、SRS: Sounding Reference Signal、DM RS: Demodulation Reference Signal)、および物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control CHannelとも呼称する。)を含んで構成される。チャネルとは、信号の送信に用いられる媒体を意味する。物理層で用いられるチャネルは物理チャネル、媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層で用いられるチャネルは論理チャネルと呼称する。
また、本発明は、例えば下りリンクに協調通信が適用される場合、例えば下りリンクに複数アンテナ送信が適用される場合の通信システムに適用可能であり、説明の簡略化のため、上りリンクにおいては協調通信が適用されない場合、上りリンクにおいては複数アンテナ送信が適用されない場合について説明するが、そのような場合に本発明は限定されない。
PDSCHは、下りリンクのデータおよび制御情報(PDCCHで送信される制御情報とは異なる)の送受信に用いられる物理チャネルである。PDCCHは、下りリンクの制御情報(PDSCHで送信される制御情報とは異なる)の送受信に用いられる物理チャネルである。PUSCHは、上りリンクのデータおよび制御情報(下りリンクで送信される制御情報とは異なる)の送受信に用いられる物理チャネルである。PUCCHは、上りリンクの制御情報(上りリンク制御情報; Uplink Control Information: UCI)の送受信に用いられる物理チャネルである。UCIの種類としては、PDSCHの下りリンクのデータに対する肯定応答(Acknowledgement: ACK)、または否定応答(Negative Acknowledgement: NACK)を示す受信確認応答(ACK/NACK)と、リソースの割り当てを要求するか否かを示すスケジューリング要求(Scheduling request: SR)等が用いられる。その他の物理チャネルの種類としては、下りリンクの同期確立のために用いられる同期チャネル(Synchronization CHannel: SCH)、上りリンクの同期確立のために用いられる物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access CHannel: PRACH)、下りリンクのシステム情報(SIB: System Information Blockとも呼称する。)の送信に用いられる物理報知チャネル(Physical Broadcast CHannel: PBCH)等が用いられる。また、PDSCHは下りリンクのシステム情報の送信にも用いられる。
移動局装置5、基地局装置3、またはRRH4は、制御情報、データなどから生成した信号を各物理チャネルに配置して、送信する。PDSCH、またはPUSCHで送信されるデータは、トランスポートブロックと呼称する。また、基地局装置3、またはRRH4が管轄するエリアのことをセルと呼ぶ。
<下りリンクの時間フレームの構成>
図10は、本発明の実施形態に係る基地局装置3、またはRRH4から移動局装置5への下りリンクの時間フレームの概略構成を示す図である。この図において、横軸は時間領域、縦軸は周波数領域を表している。下りリンクの時間フレームは、リソースの割り当てなどの単位であり、下りリンクの予め決められた幅の周波数帯および時間帯からなるリソースブロック(RB)(物理リソースブロック; PRB: Physical Resource Blockとも呼称する。)のペア(物理リソースブロックペア; PRB pairと呼称する。)から構成される。1個の下りリンクのPRB pair(下りリンク物理リソースブロックペア; DL PRB pairと呼称する。)は下りリンクの時間領域で連続する2個のPRB(下りリンク物理リソースブロック; DL PRBと呼称する。)から構成される。
また、この図において、1個のDL PRBは、下りリンクの周波数領域において12個のサブキャリア(下りリンクサブキャリアと呼称する。)から構成され、時間領域において7個のOFDM(直交周波数分割多重; Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルから構成される。下りリンクのシステム帯域(下りリンクシステム帯域と呼称する。)は、基地局装置3、またはRRH4の下りリンクの通信帯域である。例えば、下りリンクのシステム帯域幅(下りリンクシステム帯域幅と呼称する。)は、20MHzの周波数帯域幅から構成される。
なお、下りリンクシステム帯域では下りリンクシステム帯域幅に応じて複数のDL PRB(DL PRB pair)が配置される。例えば、20MHzの周波数帯域幅の下りリンクシステム帯域は、110個のDL PRB(DL PRB pair)から構成される。
また、この図が示す時間領域においては、7個のOFDMシンボルから構成されるスロット(下りリンクスロットと呼称する。)、2個の下りリンクスロットから構成されるサブフレーム(下りリンクサブフレームと呼称する。)がある。なお、1個の下りリンクサブキャリアと1個のOFDMシンボルから構成されるユニットをリソースエレメント(Resource Element: RE)(下りリンクリソースエレメント)と呼称する。各下りリンクサブフレームには少なくとも、情報データ(トランスポートブロック; Transport Blockとも呼称する。)の送信に用いられるPDSCH、PDSCHに対する制御情報の送信に用いられる第一のPDCCH、第二のPDCCHが配置される。この図においては、第一のPDCCHは下りリンクサブフレームの1番目から3番目までのOFDMシンボルから構成され、PDSCH、第二のPDCCHは下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルから構成される。なお、PDSCHと第二のPDCCHは異なるDL PRB pairに配置される。なお、第一のPDCCHを構成するOFDMシンボルの数と、PDSCH、第二のPDCCHを構成するOFDMシンボルの数は、下りリンクサブフレーム毎に変更されてもよい。なお、第二のPDCCHを構成するOFDMシンボルの数は、固定としてもよい。例えば、第一のPDCCHを構成するOFDMシンボルの数や、PDSCHを構成するOFDMシンボルの数に関わらず、第二のPDCCHが下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルから構成されてもよい。
この図において図示は省略するが、下りリンクの参照信号(Reference signal: RS)(下りリンク参照信号と呼称する。)の送信に用いられる下りリンクパイロットチャネルが複数の下りリンクリソースエレメントに分散して配置される。ここで、下りリンク参照信号は、少なくとも異なるタイプの第一のタイプの参照信号と第二のタイプの参照信号と第三のタイプの参照信号から構成される。例えば、下りリンク参照信号は、PDSCHおよびPDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)の伝搬路変動の推定に用いられる。第一のタイプの参照信号は、PDSCH、第一のPDCCHの復調に用いられ、Cell specific RS:CRSとも呼称する。第二のタイプの参照信号は、PDSCH、第二のPDCCHの復調に用いられ、UE‐specific RSとも呼称する。例えば、第三のタイプの参照信号は、伝搬路変動の推定のみに用いられ、Channel State Information RS:CSI−RSとも呼称する。下りリンク参照信号は、通信システム1において既知の信号である。なお、下りリンク参照信号を構成する下りリンクリソースエレメントの数は、基地局装置3、RRH4において移動局装置5への通信に用いられる送信アンテナ(アンテナポート)の数に依存してもよい。以降の説明では、第一のタイプの参照信号としてCRS、第二のタイプの参照信号としてUE‐specific RS、第三のタイプの参照信号としてCSI−RSが用いられる場合について説明する。なお、UE‐specific RSは、協調通信が適用されるPDSCH、協調通信が適用されないPDSCHの復調にも用いられうる。なお、UE‐specific RSは、協調通信(プリコーディング処理)が適用される第二のPDCCH、協調通信が適用されない第二のPDCCHの復調にも用いられうる。
PDCCH(第一のPDCCH、または第二のPDCCH)は、PDSCHに対するDL PRB pairの割り当てを示す情報、PUSCHに対するUL PRB pairの割り当てを示す情報、移動局識別子(Radio Network Temporary Identifier: RNTIと呼称する。)、変調方式、符号化率、再送パラメータ、空間多重数、プリコーディング行列、送信電力制御コマンド(TPC command)を示す情報などの制御情報から生成された信号が配置される。PDCCHに含まれる制御情報を下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)と呼称する。PDSCHに対するDL PRB pairの割り当てを示す情報を含むDCIは下りリンクアサインメント(Downlink assignment: DL assignment、またDownlink grantとも呼称する。)と呼称し、PUSCHに対するUL PRB pairの割り当てを示す情報を含むDCIは上りリンクグラント(Uplink grant: UL grantと呼称する。)と呼称する。なお、下りリンクアサインメントは、PUCCHに対する送信電力制御コマンドを含む。なお、上りリンクアサインメントは、PUSCHに対する送信電力制御コマンドを含む。なお、1個のPDCCHは、1個のPDSCHのリソースの割り当てを示す情報、または1個のPUSCHのリソースの割り当てを示す情報しか含まず、複数のPDSCHのリソースの割り当てを示す情報、または複数のPUSCHのリソースの割り当てを示す情報を含まない。
更に、PDCCHで送信される情報として、巡回冗長検査CRC(Cyclic Redundancy Check)符号がある。PDCCHで送信される、DCI、RNTI、CRCの関係について詳細に説明する。予め決められた生成多項式を用いてDCIからCRC符号が生成される。生成されたCRC符号に対してRNTIを用いて排他的論理和(スクランブリングとも呼称する)の処理が行われる。DCIを示すビットと、CRC符号に対してRNTIを用いて排他的論理和の処理が行われて生成されたビット(CRC masked by UE IDと呼称する)を変調した信号が、PDCCHで実際に送信される。
PDSCHのリソースは、時間領域において、そのPDSCHのリソースの割り当てに用いられた下りリンクアサインメントを含むPDCCHのリソースが配置された下りリンクサブフレームと同一の下りリンクサブフレームに配置される。
下りリンク参照信号の配置について説明する。図11は、本発明の実施形態に係る通信システム1の下りリンクサブフレーム内の下りリンク参照信号の配置の一例を示す図である。説明の簡略化のため、図11では、ある1個のDL PRB pair内の下りリンク参照信号の配置について説明するが、下りリンクシステム帯域内の複数のDL PRB pairにおいて共通した配置方法が用いられる。
網掛けした下りリンクリソースエレメントのうち、R0〜R1は、それぞれアンテナポート0〜1のCRSを示す。ここで、アンテナポートとは、信号処理で用いる論理的なアンテナを意味し、1個のアンテナポートは複数の物理的なアンテナから構成されてもよい。同一のアンテナポートを構成する複数の物理的なアンテナは、同一の信号を送信する。同一のアンテナポート内で、複数の物理的なアンテナを用いて、遅延ダイバーシチ、またはCDD(Cyclic Delay Diversity)を適用することはできるが、その他の信号処理を用いることはできない。ここで、図11においては、CRSが2つのアンテナポートに対応する場合について示すが、本実施形態の通信システムは異なる数のアンテナポートに対応してもよく、例えば、1つのアンテナポートや4つのアンテナポートに対するCRSが下りリンクのリソースにマッピングされてもよい。CRSは、下りリンクシステム帯域内の全てのDL PRB pair内に配置されうる。
網掛けした下りリンクリソースエレメントのうち、D1はUE‐specific RSを示す。複数のアンテナポートを用いてUE‐specific RSが送信される場合、各アンテナポートで異なる符号が用いられる。つまり、UE‐specific RSにCDM(Code Division Multiplexing)が適用される。ここで、UE‐specific RSは、そのDL PRB pairにマッピングされる制御信号やデータ信号に用いられる信号処理のタイプ(アンテナポートの数)に応じて、CDMに用いられる符号の長さやマッピングされる下りリンクリソースエレメントの数が変えられてもよい。図11は、UE‐specific RSの送信に用いられるアンテナポートの数が1本(アンテナポート7)、または2本(アンテナポート7とアンテナポート8)の場合のUE‐specific RSの配置の一例を示している。例えば、基地局装置3、RRH4において、UE‐specific RSの送信に用いられるアンテナポートの数が2本の場合、符号の長さが2である符号を用いて、同じ周波数領域(サブキャリア)で連続する時間領域(OFDMシンボル)の2個の下りリンクリソースエレメントを一単位(CDMの単位)としてUE‐specific RSが多重されて、配置される。言い換えると、この場合、UE‐specific RSの多重にCDMが適用される。図11において、D1にアンテナポート7とアンテナポート8のUE‐specific RSがCDMで多重される。
図12は、本発明の実施形態に係る通信システム1の下りリンクサブフレーム内の下りリンク参照信号の配置の一例を示す図である。網掛けした下りリンクリソースエレメントのうち、D1とD2はUE‐specific RSを示す。図12は、UE‐specific RSの送信に用いられるアンテナポートの数が3本(アンテナポート7とアンテナポート8とアンテナポート9)、または4本(アンテナポート7とアンテナポート8とアンテナポート9とアンテナポート10)の場合のUE‐specific RSの配置の一例を示している。例えば、基地局装置3、RRH4においてUE‐specific RSの送信に用いられるアンテナポートの数が4本の場合、UE‐specific RSがマッピングされる下りリンクリソースエレメントの数が2倍に変えられ、2本のアンテナポート毎に異なる下りリンクリソースエレメントにUE‐specific RSが多重されて、配置される。言い換えると、この場合、UE‐specific RSの多重にCDMとFDM(Frequency Division Multiplexing)が適用される。図12において、D1にアンテナポート7とアンテナポート8のUE‐specific RSがCDMで多重され、D2にアンテナポート8とアンテナポート9のUE‐specific RSがCDMで多重される。
例えば、基地局装置3、RRH4においてUE‐specific RSの送信に用いられるアンテナポートの数が8本の場合、UE‐specific RSがマッピングされる下りリンクリソースエレメントの数が2倍に変えられ、符号の長さが4である符号を用いて、4個の下りリンクリソースエレメントを一単位としてUE‐specific RSが多重されて、配置される。言い換えると、この場合、UE‐specific RSの多重に異なる符号長のCDMが適用される。
また、UE‐specific RSにおいて、各アンテナポートの符号に対してスクランブル符号がさらに重畳される。このスクランブル符号は、基地局装置3、RRH4から通知されるセルIDおよびスクランブルIDに基づいて生成される。例えば、スクランブル符号は、基地局装置3、RRH4から通知されるセルIDおよびスクランブルIDに基づいて生成される擬似ランダム系列から生成される。例えば、スクランブルIDは、0または1を示す値である。また、用いられるスクランブルIDおよびアンテナポートは、ジョイントコーディング(Joint coding)されて、それらを示す情報をインデックス化することもできる。また、UE‐specific RSに用いられるスクランブル符号の生成に、移動局装置5毎に個別に通知されるパラメータが用いられてもよい。UE‐specific RSは、UE‐specific RSを用いることが設定された移動局装置5に割り当てられたPDSCH、第二のPDCCHのDL PRB pair内に配置される。
また、基地局装置3およびRRH4はそれぞれ、異なる下りリンクリソースエレメントにCRSの信号を割り当ててもよいし、同じ下りリンクリソースエレメントにCRSの信号を割り当ててもよい。例えば、基地局装置3およびRRH4から通知されるセルIDが異なる場合には、異なる下りリンクリソースエレメントにCRSの信号が割り当ててもよい。別の例では、基地局装置3のみが一部の下りリンクリソースエレメントにCRSの信号を割り当て、RRH4は何れの下りリンクリソースエレメントにもCRSの信号を割り当てなくてもよい。例えば、基地局装置3からのみセルIDが通知される場合には、前述のように、基地局装置3のみが一部の下りリンクリソースエレメントにCRSの信号を割り当て、RRH4は何れの下りリンクリソースエレメントにもCRSの信号を割り当てなくてもよい。別の例では、基地局装置3およびRRH4が同じ下りリンクリソースエレメントにCRSの信号を割り当て、同じ系列を基地局装置3およびRRH4から送信してもよい。例えば、基地局装置3およびRRH4から通知されるセルIDが同じ場合には、前述のようにCRSの信号が割り当ててもよい。
図13は、8アンテナポート用のCSI−RS(伝送路状況測定用参照信号)がマッピングされたDL PRB pairを示す図である。図13は、基地局装置3およびRRH4において用いられるアンテナポート数(CSIポート数)が8の場合のCSI−RSがマッピングされる場合を示している。なお、図13において、CRS、UE‐specific RS、PDCCH、PDSCH等の記載は、説明の簡略化のため、省略している。
CSI−RSは、それぞれのCDMグループにおいて、2チップの直交符号(Walsh符号)が用いられ、それぞれの直交符号にCSIポート(CSI−RSのポート(アンテナポート、リソースグリッド))が割り当てられ、2CSIポート毎に符号分割多重される。さらに、それぞれのCDMグループが周波数分割多重される。4つのCDMグループを用いて、CSIポート1〜8(アンテナポート15〜22)の8アンテナポートのCSI−RSがマッピングされる。例えば、CSI−RSのCDMグループC1では、CSIポート1および2(アンテナポート15および16)のCSI−RSが符号分割多重され、マッピングされる。CSI−RSのCDMグループC2では、CSIポート3および4(アンテナポート17および18)のCSI−RSが符号分割多重され、マッピングされる。CSI−RSのCDMグループC3では、CSIポート5および6(アンテナポート19および20)のCSI−RSが符号分割多重され、マッピングされる。CSI−RSのCDMグループC4では、CSIポート7および8(アンテナポート21および22)のCSI−RSが符号分割多重され、マッピングされる。
基地局装置3およびRRH4のCSI−RSのアンテナポートの数が8の場合、基地局装置3およびRRH4はPDSCHに適用するレイヤー数(ランク数、空間多重数)を最大8とすることができる。また、基地局装置3およびRRH4は、CSI−RSのアンテナポートの数が1、2または4の場合のCSI−RSを送信することができる。基地局装置3およびRRH4は、1アンテナポート用または2アンテナポート用のCSI−RSを、図13で示すCSI−RSのCDMグループC1を用いて、送信することができる。基地局装置3およびRRH4は、4アンテナポート用のCSI−RSを、図13で示すCSI−RSのCDMグループC1、C2を用いて、送信することができる。
また、基地局装置3およびRRH4はそれぞれ、異なる下りリンクリソースエレメントにCSI−RSの信号を割り当てる場合もあるし、同じ下りリンクリソースエレメントにCSI−RSの信号を割り当てる場合もある。例えば、基地局装置3およびRRH4はそれぞれ、異なる下りリンクリソースエレメントおよび、または異なる信号系列をCSI−RSに割り当てる場合がある。移動局装置5においては、基地局装置3から送信されるCSI−RS、RRH4から送信されるCSI−RSは、それぞれ異なるアンテナポートに対応するCSI−RSと認識される。例えば、基地局装置およびRRH4が同じ下りリンクリソースエレメントをCSI−RSに割り当て、同じ系列を基地局装置3およびRRH4から送信する場合がある。
CSI−RSの構成(CSI−RS−Config−r10)は、基地局装置3、RRH4から移動局装置5に通知される。CSI−RSの構成としては、CSI−RSに設定されるアンテナポートの数を示す情報(antennaPortsCount−r10)、CSI−RSが配置される下りリンクサブフレームを示す情報(subframeConfig−r10)、CSI−RSが配置される周波数領域を示す情報(ResourceConfig−r10)が少なくとも含まれる。CSI−RSのアンテナポートの数は、例えば、1,2,4,8の値の何れかが用いられる。CSI−RSが配置される周波数領域を示す情報として、アンテナポート15(CSIポート1)に対応するCSI−RSが配置されるリソースエレメントの中で、先頭のリソースエレメントの位置を示すインデックスが用いられる。アンテナポート15に対応するCSI−RSの位置が決まれば、他のアンテナポートに対応するCSI−RSは予め決められたルールに基づき一意に決まる。CSI−RSが配置される下りリンクサブフレームを示す情報として、CSI−RSが配置される下りリンクサブフレームの位置と周期がインデックスにより示される。例えば、subframeConfig−r10のインデックスが5であれば、10サブフレーム毎にCSI−RSが配置されることを示し、10サブフレームを単位とする無線フレーム中ではサブフレーム0(無線フレーム内のサブフレームの番号)にCSI−RSが配置されることを示す。また、別の例では、例えばsubframeConfig−r10のインデックスが1であれば、5サブフレーム毎にCSI−RSが配置されることを示し、10サブフレームを単位とする無線フレーム中ではサブフレーム1と6にCSI−RSが配置されることを示す。
<上りリンクの時間フレームの構成>
図14は、本発明の実施形態に係る移動局装置5から基地局装置3、RRH4への上りリンクの時間フレームの概略構成を示す図である。この図において、横軸は時間領域、縦軸は周波数領域を表している。上りリンクの時間フレームは、リソースの割り当てなどの単位であり、上りリンクの予め決められた幅の周波数帯および時間帯からなる物理リソースブロックのペア(上りリンク物理リソースブロックペア; UL PRB pairと呼称する。)から構成される。1個のUL PRB pairは、上りリンクの時間領域で連続する2個の上りリンクのPRB(上りリンク物理リソースブロック; UL PRBと呼称する。)から構成される。
また、この図において、1個のUL PRBは、上りリンクの周波数領域において12個のサブキャリア(上りリンクサブキャリアと呼称する。)から構成され、時間領域において7個のSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルから構成される。上りリンクのシステム帯域(上りリンクシステム帯域と呼称する。)は、基地局装置3、RRH4の上りリンクの通信帯域である。上りリンクのシステム帯域幅(上りリンクシステム帯域幅と呼称する。)は、例えば、20MHzの周波数帯域幅から構成される。
なお、上りリンクシステム帯域では上りリンクシステム帯域幅に応じて複数のUL PRB pairが配置される。例えば、20MHzの周波数帯域幅の上りリンクシステム帯域は、110個のUL PRB pairから構成される。また、この図が示す時間領域においては、7個のSC−FDMAシンボルから構成されるスロット(上りリンクスロットと呼称する。)、2個の上りリンクスロットから構成されるサブフレーム(上りリンクサブフレームと呼称する。)がある。なお、1個の上りリンクサブキャリアと1個のSC−FDMAシンボルから構成されるユニットをリソースエレメント(上りリンクリソースエレメントと呼称する。)と呼称する。
各上りリンクサブフレームには、少なくとも情報データの送信に用いられるPUSCH、上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)の送信に用いられるPUCCH、PUSCHとPUCCHの復調(伝搬路変動の推定)のためのUL RS(DM RS)が配置される。また、図示は省略するが、何れかの上りリンクサブフレームには、上りリンクの同期確立のために用いられるPRACHが配置される。また、図示は省略するが、何れかの上りリンクサブフレームには、チャネル品質、同期ずれの測定等に用いられるUL RS(SRS)が配置される。PUCCHは、PDSCHを用いて受信されたデータに対する肯定応答(ACK: Acknowledgement)または否定応答(NACK: Negative Acknowledgement)を示すUCI(ACK/NACK)、上りリンクのリソースの割り当てを要求するか否かを少なくとも示すUCI(SR: Scheduling Request; スケジューリング要求)、下りリンクの受信品質(チャネル品質とも呼称する。)を示すUCI(CQI: Channel Quality Indicator; チャネル品質指標)を送信するために用いられる。
なお、移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求することを基地局装置3に示す場合に、移動局装置5はSRの送信用のPUCCHで信号を送信する。基地局装置3は、SRの送信用のPUCCHのリソースで信号を検出したという結果から移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求していることを認識する。移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求しないことを基地局装置3に示す場合に、移動局装置5は予め割り当てられたSRの送信用のPUCCHのリソースで何も信号を送信しない。基地局装置3は、SRの送信用のPUCCHのリソースで信号を検出しなかったという結果から移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求していないことを認識する。
また、PUCCHは、ACK/NACKからなるUCIが送信される場合と、SRからなるUCIが送信される場合と、CQIからなるUCIが送信される場合とで異なる種類の信号構成が用いられる。ACK/NACKの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 1a、またはPUCCH format 1bと呼称する。PUCCH format 1aでは、ACK/NACKに関する情報を変調する変調方式としてBPSK(二位相偏移変調; Binary Phase Shift Keying)が用いられる。PUCCH format 1aでは、1ビットの情報が変調信号から示される。PUCCH format 1bでは、ACK/NACKに関する情報を変調する変調方式としてQPSK(四位相偏移変調; Quadrature Phase Shift Keying)が用いられる。PUCCH format 1bでは、2ビットの情報が変調信号から示される。SRの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 1と呼称する。CQIの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 2と呼称する。CQIとACK/NACKの同時送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 2a、またはPUCCH format 2bと呼称する。PUCCH format 2a、PUCCH format 2bでは、上りリンクパイロットチャネルの参照信号(DM RS)にACK/NACKの情報から生成された変調信号が乗算される。PUCCH format 2aでは、ACK/NACKに関する1ビットの情報とCQIの情報が送信される。PUCCH format 2bでは、ACK/NACKに関する2ビットの情報とCQIの情報が送信される。
なお、1個のPUSCHは1個以上のUL PRB pairから構成され、1個のPUCCHは上りリンクシステム帯域内において周波数領域に対称関係にあり、異なる上りリンクスロットに位置する2個のUL PRBから構成され、1個のPRACHは6個のUL PRB pairから構成される。例えば、図14において、上りリンクサブフレーム内において、1番目の上りリンクスロットの最も周波数が低いUL PRBと、2番目の上りリンクスロットの最も周波数が高いUL PRBと、により、PUCCHに用いられるUL PRB pairの1個が構成される。なお、移動局装置5は、PUSCHとPUCCHの同時送信を行なわないように設定されている場合、同一上りリンクサブフレームでPUCCHのリソースとPUSCHのリソースが割り当てられた場合は、PUSCHのリソースのみを用いて信号を送信する。なお、移動局装置5は、PUSCHとPUCCHの同時送信を行なうように設定されている場合、同一上りリンクサブフレームでPUCCHのリソースとPUSCHのリソースが割り当てられた場合は、基本的にPUCCHのリソースとPUSCHのリソースの両方を用いて信号を送信することができる。
UL RSは、上りリンクパイロットチャネルに用いられる信号である。UL RSは、PUSCHおよびPUCCHの伝搬路変動の推定に用いられる復調参照信号(DM RS: Demodulation Reference Signal)と、基地局装置3、RRH4のPUSCHの周波数スケジューリングおよび適応変調のためのチャネル品質の測定、基地局装置3、RRH4と移動局装置5間の同期ずれの測定に用いられるサウンディング参照信号(SRS: Sounding Reference Signal)とから構成される。なお、説明の簡略化のため、図14において、SRSは図示されていない。DM RSは、PUSCHと同じUL PRB内に配置される場合と、PUCCHと同じUL PRB内に配置される場合とで、異なるSC−FDMAシンボルに配置される。DM RSは、PUSCHおよびPUCCHの伝搬路変動の推定に用いられる、通信システム1において既知の信号である。
DM RSは、PUSCHと同じUL PRB内に配置される場合、上りリンクスロット内の4番目のSC−FDMAシンボルに配置される。DM RSは、ACK/NACKを含むPUCCHと同じUL PRB内に配置される場合、上りリンクスロット内の3番目と4番目と5番目のSC−FDMAシンボルに配置される。DM RSは、SRを含むPUCCHと同じUL PRB内に配置される場合、上りリンクスロット内の3番目と4番目と5番目のSC−FDMAシンボルに配置される。DM RSは、CQIを含むPUCCHと同じUL PRB内に配置される場合、上りリンクスロット内の2番目と6番目のSC−FDMAシンボルに配置される。
SRSは、基地局装置3が決定したUL PRB内に配置され、上りリンクサブフレーム内の14番目のSC−FDMAシンボル(上りリンクサブフレームの2番目の上りリンクスロットの7番目のSC−FDMAシンボル)に配置される。SRSは、セル内において基地局装置3が決定した周期の上りリンクサブフレーム(調査参照信号サブフレーム; SRS subframeと呼称する。)のみに配置され得る。SRS subframeに対して、基地局装置3は移動局装置5毎にSRSを送信する周期、SRSに割り当てるUL PRBを割り当てる。
図14では、PUCCHが上りリンクシステム帯域の周波数領域で最も端のUL PRBに配置された場合を示しているが、上りリンクシステム帯域の端から2番目、3番目などのUL PRBがPUCCHに用いられてもよい。
なお、PUCCHにおいて周波数領域での符号多重、時間領域での符号多重が用いられる。周波数領域での符号多重は、サブキャリア単位で符号系列の各符号が上りリンク制御情報から変調された変調信号に乗算されることにより処理される。時間領域での符号多重は、SC−FDMAシンボル単位で符号系列の各符号が上りリンク制御情報から変調された変調信号に乗算されることにより処理される。複数のPUCCHが同一のUL PRBに配置され、各PUCCHは異なる符号が割り当てられ、割り当てられた符号により周波数領域、または時間領域において符号多重が実現される。ACK/NACKを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 1a、またはPUCCH format 1bと呼称する。)においては、周波数領域及び時間領域での符号多重が用いられる。SRを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 1と呼称する。)においては、周波数領域及び時間領域での符号多重が用いられる。CQIを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 2、またはPUCCH format 2a、またはPUCCH format 2bと呼称する。)においては、周波数領域での符号多重が用いられる。なお、説明の簡略化のため、PUCCHの符号多重に係る内容の説明は適宜省略する。
PUSCHのリソースは、時間領域において、そのPUSCHのリソースの割り当てに用いられた上りリンクグラントを含むPDCCHのリソースが配置された下りリンクサブフレームから所定の数(例えば、4)後の上りリンクサブフレームに配置される。
PDSCHのリソースは、時間領域において、そのPDSCHのリソースの割り当てに用いられた下りリンクアサインメントを含むPDCCHのリソースが配置された下りリンクサブフレームと同一の下りリンクサブフレームに配置される。
<第一のPDCCHの構成>
第一のPDCCHは、複数の制御チャネルエレメント(CCE: Control Channel Element)により構成される。各下りリンクシステム帯域で用いられるCCEの数は、下りリンクシステム帯域幅と、第一のPDCCHを構成するOFDMシンボルの数と、通信に用いる基地局装置3(または、RRH4)の送信アンテナの数に応じた下りリンクパイロットチャネルの下りリンク参照信号の数に依存する。CCEは、後述するように、複数の下りリンクリソースエレメントにより構成される。
図15は、本発明の実施形態に係る通信システム1の第一のPDCCHとCCEの論理的な関係を説明する図である。基地局装置3(または、RRH4)と移動局装置5間で用いられるCCEには、CCEを識別するための番号が付与されている。CCEの番号付けは、予め決められた規則に基づいて行なわれる。ここで、CCE tは、CCE番号tのCCEを示す。第一のPDCCHは、複数のCCEからなる集合(CCE Aggregation)により構成される。この集合を構成するCCEの数を、以下、「CCE集合数」(CCE aggregation number)と称す。第一のPDCCHを構成するCCE aggregation numberは、第一のPDCCHに設定される符号化率、第一のPDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局装置3において設定される。また、n個のCCEからなる集合を、以下、「CCE aggregation n」という。
例えば、基地局装置3は、1個のCCEにより第一のPDCCHを構成したり(CCE aggregation 1)、2個のCCEにより第一のPDCCHを構成したり(CCE aggregation 2)、4個のCCEにより第一のPDCCHを構成したり(CCE aggregation 4)、8個のCCEにより第一のPDCCHを構成したりする(CCE aggregation 8)。例えば、基地局装置3はチャネル品質の良い移動局装置3に対しては第一のPDCCHを構成するCCEの数が少ないCCE aggregation numberを用い、チャネル品質の悪い移動局装置3に対しては第一のPDCCHを構成するCCEの数が多いCCE aggregation numberを用いる。また、例えば、基地局装置3はビット数の少ないDCIを送信する場合、第一のPDCCHを構成するCCEの数が少ないCCE aggregation numberを用い、ビット数の多いDCIを送信する場合、第一のPDCCHを構成するCCEの数が多いCCE aggregation numberを用いる。
図15において、斜線で示されるものは、第一のPDCCH候補を意味する。第一のPDCCH候補(PDCCH candidate)とは、移動局装置5が第一のPDCCHの復号検出を行う対象であり、CCE aggregation number毎に独立に第一のPDCCH候補が構成される。CCE aggregation number毎に構成される第一のPDCCH候補は、それぞれ異なる1つ以上のCCEから構成される。CCE aggregation number毎に、独立に第一のPDCCH候補の数が設定される。CCE aggregation number毎に構成される第一のPDCCH候補は、番号の連続するCCEから構成される。移動局装置5は、CCE aggregation number毎に設定された数の第一のPDCCH候補に対して第一のPDCCHの復号検出を行う。なお、移動局装置5は、自装置宛ての第一のPDCCHを検出したと判断した場合、設定された第一のPDCCH候補の一部に対して第一のPDCCHの復号検出を行わなくてもよい(停止してもよい)。
CCEを構成する複数の下りリンクリソースエレメントは、複数のリソースエレメントグループ(REG、mini-CCEとも称す)により構成される。リソースエレメントグループは複数の下りリンクリソースエレメントから構成される。例えば、1個のリソースエレメントグループは4個の下りリンクリソースエレメントから構成される。図16は、本発明の実施形態に係る通信システム1の下りリンク無線フレームにおけるリソースエレメントグループの配置例を示す図である。ここでは、第一のPDCCHに用いられるリソースエレメントグループについて示し、関連しない部分(PDSCH、第二のPDCCH、UE‐specific RS、CSI−RS)についての図示および説明は省略する。ここでは、第一のPDCCHが1番目から3番目までのOFDMシンボルにより構成され、2本の送信アンテナ(アンテナポート0、アンテナポート1)のCRSに対応する下りリンク参照信号(R0、R1)が配置される場合について示す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。
図16の配置例では、1個のリソースエレメントグループは周波数領域の隣接する4個の下りリンクリソースエレメントにより構成される。図16において、第一のPDCCHの同一の符号が付された下りリンクリソースエレメントは、同一のリソースエレメントグループに属することを示す。なお、下りリンク参照信号が配置されたリソースエレメントR0(アンテナポート0の下りリンク参照信号)、R1(アンテナポート1の下りリンク参照信号)は飛ばされて、リソースエレメントグループが構成される。図16では、周波数が最も低く、1番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループから番号付け(符号「1」)が行なわれ、次に周波数が最も低く、2番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループに番号付け(符号「2」)が行なわれ、次に周波数が最も低く、3番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループに番号付け(符号「3」)が行なわれることを示す。また、図16では、次に下りリンク参照信号が配置されない2番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「2」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「4」)が行なわれ、次に下りリンク参照信号が配置されない3番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「3」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「5」)が行なわれることを示す。さらに、図16では、次に1番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「1」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「6」)が行なわれ、次に2番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「4」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「7」)が行なわれ、次に3番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「5」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「8」)が行なわれることを示す。以降のリソースエレメントグループに対しても同様の番号付けが行なわれる。
CCEは、図16に示す、複数のリソースエレメントグループにより構成される。例えば、1個のCCEは、周波数領域及び時間領域に分散した9個の異なるリソースエレメントグループにより構成される。具体的には、第一のPDCCHに用いられるCCEにおいては、下りリンクシステム帯域全体に対して、図16に示すように番号付けされた全てのリソースエレメントグループに対してブロックインタリーバを用いてリソースエレメントグループ単位でインタリーブが行なわれ、インタリーブ後の番号の連続する9個のリソースエレメントグループにより1個のCCEが構成される。
<第二のPDCCHの構成>
図17は、本発明の実施形態に係る通信システム1において第二のPDCCHが配置される可能性のある領域(説明の簡略化のため、以降、第二のPDCCH領域と称す。)の概略構成の一例を示す図である。基地局装置3は、下りリンクシステム帯域内に複数の第二のPDCCH領域(第二のPDCCH領域1、第二のPDCCH領域2、第二のPDCCH領域3)を構成(設定、配置)することができる。1個の第二のPDCCH領域は、1個以上のDL PRB pairから構成される。1個の第二のPDCCH領域が複数のDL PRB pairにより構成される場合、周波数領域で分散するDL PRB pairにより構成されてもよいし、周波数領域で連続するDL PRB pairにより構成されてもよい。例えば、基地局装置3は、複数の移動局装置5毎に第二のPDCCH領域を構成することができる。
第二のPDCCH領域のそれぞれに対して、配置される信号に異なる送信方法が設定される。例えば、ある第二のPDCCH領域に対して、配置される信号にプリコーディング処理が適用される。例えば、ある第二のPDCCH領域に対して、配置される信号にプリコーディング処理が適用されない。なお、配置される信号にプリコーディング処理が適用される第二のPDCCH領域では、DL PRB pair内において第二のPDCCHと、UE−specific RSとは、同一のプリコーディング処理が適用されうる。なお、配置される信号にプリコーディング処理が適用される第二のPDCCH領域では、第二のPDCCHと、UE−specific RSとに適用されるプリコーディング処理は、異なるDL PRB pair間では異なるプリコーディング処理(適用されるプリコーディングベクトルが異なる)(適用されるプリコーディング行列が異なる)が適用されてもよい。
1つの第二のPDCCHは、1つ以上のE−CCE(第一の要素)から構成される。図18は、本発明の実施形態に係る通信システム1の第二のPDCCHとE−CCEの論理的な関係を説明する図である。基地局装置3(または、RRH4)と移動局装置5間で用いられるE−CCEには、E−CCEを識別するための番号が付与されている。E−CCEの番号付けは、予め決められた規則に基づいて行なわれる。ここで、E−CCE tは、E−CCE番号(E−CCE index、E−CCEインデックス)tのE−CCEを示す。第二のPDCCHは、複数のE−CCEからなる集合(E-CCE Aggregation)により構成される。この集合を構成するE−CCEの数を、以下、「E−CCE集合数」(E-CCE aggregation number)と称す。例えば、第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberは、第二のPDCCHに設定される符号化率、第二のPDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局装置3において設定される。また、n個のE−CCEからなる集合を、以下、「E−CCE aggregation n」という。
例えば、基地局装置3は、1個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 1)、2個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 2)、4個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 4)、8個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したりする(E−CCE aggregation 8)。例えば、基地局装置3はチャネル品質の良い移動局装置3に対しては第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が少ないE−CCE aggregation numberを用い、チャネル品質の悪い移動局装置3に対しては第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が多いE−CCE aggregation numberを用いる。また、例えば、基地局装置3はビット数の少ないDCIを送信する場合、第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が少ないE−CCE aggregation numberを用い、ビット数の多いDCIを送信する場合、第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が多いE−CCE aggregation numberを用いる。
図18において、斜線で示されるものは、第二のPDCCH候補を意味する。第二のPDCCH候補(E−PDCCH candidate)とは、移動局装置5が第二のPDCCHの復号検出を行う対象であり、E−CCE aggregation number毎に独立に第二のPDCCH候補が構成される。E−CCE aggregation number毎に構成される第二のPDCCH候補は、それぞれ異なる1つ以上のE−CCEから構成される。E−CCE aggregation number毎に、独立に第二のPDCCH候補の数が設定される。E−CCE aggregation number毎に構成される第二のPDCCH候補は、番号の連続するE−CCE、または番号の連続しないE−CCEから構成される。移動局装置5は、E−CCE aggregation number毎に設定された数の第二のPDCCH候補に対して第二のPDCCHの復号検出を行う。なお、移動局装置5は、自装置宛ての第二のPDCCHを検出したと判断した場合、設定された第二のPDCCH候補の一部に対して第二のPDCCHの復号検出を行わなくてもよい(停止してもよい)。
第二のPDCCH領域で構成されるE−CCEの数は、第二のPDCCH領域を構成するDL PRB pairの数に依存する。例えば、1つのE−CCEが対応するリソースの量(リソースエレメントの数)は、1つのDL PRB pair内で第二のPDCCHの信号に用いることが可能なリソース(下りリンク参照信号、第一のPDCCHに用いられるリソースエレメントは除く)を4つに分割した量とほぼ等しい。また、1つの第二のPDCCH領域は、下りリンクのサブフレームの一方のスロットのみで構成されても、複数のPRBにより構成されてもよい。また、第二のPDCCH領域は、下りリンクサブフレーム内の1番目のスロットと、2番目のスロットで、それぞれ独立に構成されてもよい。なお、本発明の実施形態では、説明の簡略化のため、第二のPDCCH領域は、下りリンクサブフレーム内の複数のDL PRB pairから構成される場合について主に説明するが、本発明がそのような場合に限定されるということではない。
図19は、本発明の実施形態の領域(region, resource)の構成の一例を示す図である。ここでは、領域を構成するリソースについて示し、関連しない部分(PDSCH、第一のPDCCH)についての図示および説明は省略する。ここでは、1つのDL PRB pairについて示す。ここでは、第二のPDCCHが下りリンクサブフレームの1番目のスロットの4番目から14番目までのOFDMシンボルにより構成され、2本の送信アンテナ(アンテナポート0、アンテナポート1)に対するCRS(R0、R1)、1本、または2本の送信アンテナ(アンテナポート7、アンテナポート8、図示せず)に対するUE‐specific RS(D1)が配置される場合について示す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。DL PRB pair内で第二のPDCCHの信号に用いることが可能なリソースが4つに分割されたリソースが、1つの領域として構成される。例えば、周波数領域でDL PRB pairのリソースが4つに分割されたリソースが1個の領域として構成される。具体的には、DL PRB pair内の3個のサブキャリア毎に分割されたリソースが1個の領域として構成される。例えば、DL PRB pair内のE−CCEは、周波数領域で低いサブキャリアを含むE−CCEから昇順で番号付けが行なわれる。
図20は、本発明の実施形態の領域の構成の一例を示す図である。図19で示す例と比較して、UE‐specific RSのアンテナポートの数が異なり、3本、または4本の送信アンテナ(アンテナポート7、アンテナポート8、アンテナポート9、アンテナポート10、図示せず)に対するUE‐specific RS(D1、D2)が配置される場合について示す。
第二のPDCCH領域に対して、異なる物理リソースマッピング(第一の物理リソースマッピング、第二の物理リソースマッピング)が適用される。具体的には、1つの第二のPDCCHを構成するE−CCEの構成(集合方法;Aggregation method)が異なる。例えば、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCHは、Localized E−PDCCHと称す。例えば、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCHは、Distributed E−PDCCHと称す。例えば、Localized E−PDCCHは、1つのE−CCE(E−CCE aggregation 1)から構成され、または2つのE−CCE(E−CCE aggregation 2)から構成され、または4つのE−CCE(E−CCE aggregation 4)から構成される。E−CCE aggregation numberが2以上のLocalized E−PDCCHは、E−CCEの番号が連続する(周波数領域で連続する)複数のE−CCEから構成される。例えば、Distributed E−PDCCHは、4つのE−CCE(E−CCE aggregation 4)から構成され、または8つのE−CCE(E−CCE aggregation 8)から構成される。Distributed E−PDCCHは、周波数領域で非連続な領域に関連付けられた複数のE−CCEから構成される。例えば、E−CCE aggregation 4のDistributed E−PDCCHを構成する4個のE−CCEは、それぞれ異なるDL PRB pair内の領域から構成される。なお、E−CCE aggregation 8のDistributed E−PDCCHを構成する8個のE−CCEは、それぞれ異なるDL PRB pair内の領域から構成されてもよいし、一部の複数のE−CCEは同じDL PRB pair内の領域から構成されてもよい。例えば、1個のLocalized E−PDCCHに用いられる複数のE−CCEは、1つのDL PRB pair内の領域からなり、1個のDistributed E−PDCCHに用いられる複数のE−CCEは、複数のDL PRB pair内の領域からなる。
図21は、E−CCEとLocalized E−PDCCHの構成の一例を示す図である。ここでは、第二のPDCCHが下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルにより構成される場合について示す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。例えば、あるE−CCEは、あるDL PRB pair内の領域(region, resource)の番号の小さい(周波数領域で低い)方から2個のE−CCEから構成されている(例えばE−CCE 2151は領域2101と領域2102から構成されている。言い換えると、E−CCE 2151は領域2101と領域2102に関連付けられている)。またあるE−CCEはあるDL PRB pair内の領域の番号の大きい(周波数領域で高い)方から2個のE−CCEから構成される(例えばE−CCE 2152は領域2103と領域2104から構成されている)。
図22は、E−CCEとDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図である。ここでは、第二のPDCCHが下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルにより構成される場合について示す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。例えば、あるE−CCEは、2個の領域がそれぞれ異なるDL PRB pair内の領域で構成される。例えば、あるE−CCEは、それぞれのDL PRB pair内で領域の番号が最も小さい(周波数領域で最も低い)E−CCEから構成される(例えばE−CCE 2251は領域2201と領域2205から構成されている。言い換えると、E−CCE 2251は領域2201と領域2205に関連付けられている)。例えば、あるE−CCEは、それぞれのDL PRB pair内で領域の番号が2番目に小さい(周波数領域で2番目に低い)領域から構成される(例えばE−CCE 2252は領域2202と領域2206から構成されている)。例えば、あるE−CCEは、それぞれのDL PRB pair内で領域の番号が3番目に小さい(周波数領域で3番目に低い)領域から構成される(例えばE−CCE 2253は領域2203と領域2207から構成されている)。例えば、あるE−CCEは、それぞれのDL PRB pair内で領域の番号が一番大きい(周波数領域で1番目に高い)領域から構成される(例えばE−CCE 2254は領域2204と領域2208から構成されている)。
図23は、E−CCEとLocalized E−PDCCHの構成の一例を示す図である。ここでは、第二のPDCCHが下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルにより構成される場合について示す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。例えば、あるE−CCEは、あるDL PRB pair内の一つの領域(region)から構成されている(例えばE−CCE 2351は領域2301から構成されている。言い換えると、E−CCE 2351は領域2301と関連付けられている。)。またあるE−CCEは、あるDL PRB pair内のある領域から構成される(例えばE−CCE 2152は領域2103と領域2104から構成されている。言い換えると、E−CCE 2152は領域2103と領域2104に関連付けられている)。このように、図21および図22ではあるE−CCEは2つの領域から構成(または関連付け)されていたが、図23のようにあるE−CCEは1つの領域から構成(または関連付け)されてもよい。また図23はLocalized E−PDCCHの構成の一例であるが、Distributed E−PDCCHの構成においてE−CCEは1つの領域から構成(または関連付け)されても良い。図示しないが、あるE−CCEは3つ以上の領域から構成(または関連付け)されても良い。またE−CCEがいくつの領域により構成されるか(つまりE−CCEと領域の関連付け)は、基地局装置3により通知されて、これにより移動局装置5において設定されても良い。例えば、その情報は、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて通知されてもよい。この通知は移動局装置5毎に行われても良いし、その他の情報に関連付けられても良い。例えば、DL PRB pair中に含まれる第一のPDCCHのOFDMシンボル数であるCFI(Control Format Indicator)の値、DCI Format,CRSのポート数などと関連付けられても良し、これらとは独立にE−CCE aggregation numberの取り得る範囲が基地局から端末に明示的にシグナリング(例えばRRCシグナリング)されてもよい。例えばCFIの値に関連付けられた場合には、CFIの値が2または3であれば図21および図22のように2つの領域が1つのE−CCEを構成(または関連付け)し、CFIの値が0の場合には図23のように1つの領域が1つのE−CCEを構成(または関連付け)してもよい。また別の例では、DCI Format 2、2A, 2Bおよび2C(例えば10MHzのシステム帯域幅を考えた場合、これらは56bit以上のビット数を持つフォーマットである。また別の視点で考えると、これらはMIMO送信のために用いられるフォーマットであり、2つのコードワードに対応した2つのMCS(Modulation and Coding Scheme)値を通知することができる。またこの他にも2つのMCSを含むDCI Format 4が含まれても良い)の場合には図21および図22のように2つの領域が1つのE−CCEを構成し、DCI Format 0、1A、1C,3および3A(例えば10MHzのシステム帯域幅を考えた場合、これらは44bit以下のビット数を持つフォーマットである。また別の視点で考えると、これらはシングルアンテナ送信もしくは送信ダイバーシチのために用いられるフォーマットであり、1つのコードワードに対応した1つのMCS(Modulation and Coding Scheme)値を通知することができる)の場合には図23のように1つの領域が1つのE−CCEを構成してもよい。また別の例ではCRSに2つ以上のポート(例えばアンテナポート0,1、またはアンテナポート0,1,2,3など)が設定された場合には図21および図22のように2つの領域が1つのE−CCEを構成し、CRSに1つ以下のポート(例えばアンテナポート0のみなど)が設定された場合には図23のように1つの領域が1つのE−CCEを構成してもよい。なお上記の情報(つまり、CFI、CRSポート数など)と関連付けて、領域とE−CCEの関連付けが設定される場合に、閾値がRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて基地局装置3により通知されてもよい。例えばCFIが関連付けられた場合には、CFIが2以上で2つの領域が1つのE−CCEを構成(または関連付け)するのか、CFIが1以上で2つの領域が1つのE−CCEを構成(または関連付け)するのか、が通知されても良い。またCRSに1つ以下のポート(例えばアンテナポート0のみなど)が設定された場合に図23のように1つの領域が1つのE−CCEを構成するのか、CRSにポートが設定されない(CRSが送信されない)場合にのみ図23のように1つの領域が1つのE−CCEを構成するのか、が通知されても良い。
図24では基地局装置3の視点からE−CCEが領域にマッピングされる例について示している。なおここでは図23のように1つのE−CCEが1つの領域から構成されているが、図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されても良い。また図24ではDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図を示している。まず基地局装置3はRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて、ビットマップ(Bit Map)を移動局装置5毎に通知する。ここでビットマップは、第二のPDCCHが配置される可能性のあるPRB pair,かつE−CCEと領域のマッピング時における、E−CCEのリソース数および領域のリソース数を示すことがある。移動局装置5向けのDCIから生成される信号を配置する下りリンク制御チャネルが割り当てられる可能性のあるE−CCEを示すサーチスペース(SS,Search Space)は別途通知される可能性がある。基地局装置3では、通知したビットマップに応じて、E−CCEのリソース数(図24ではE−CCEのリソース数は16。4つのPRB pairがビットマップにより選択され、各PRB pairが4つのE−CCEに関連付けられているため、E−CCEのリソース数は16となる)を決定し、これがDistributed E−PDCCHの場合には並びかえられ、E−CCE(並び替え後)となる。続いてE−CCE(並び替え後)が対応する領域と関連付けられる。例えば図24ではE−CCE(並び替え後)のE−CCE#0、#4、#8、#12、#2、#6、#10、#14、#1、#5、#9、#13、#3、#7、#11、#15が領域#0、#1、#2、#3、#4、#5、#6、#7、#8、#9、#10、#11、#12、#13、#14、#15、#16のそれぞれに順番に関連付けられていることが分かる。続いて、例えば図24ではPRB Pair2402に領域#1から#3が、PRB Pair2403に領域#4から#7が、PRB Pair2405に領域#8から#11が、PRB Pair2406に領域#12から#15が配置される。つまり上記のプロセスを通じて、図24の例では、例えばPRB pair2402には4つの領域が割り当てられ、割り当てられたそれぞれの領域はE−CCE#0, #4, #8および#12と関連付けられていることがわかる。ここではDistributed E−PDCCHの例を示したが、この場合には基地局装置3から各移動局装置5へ共通のビットマップを通知することにより、複数の移動局装置5で、共通のE−CCEとE−CCE(並び替え後)に用いる並び替え用のマッピングを使用することが可能となる。なおここでは図23のように1つのE−CCEが1つの領域から構成されているが、図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されても良い。この場合には、E−CCE番号(E−CCE index、E−CCEインデックス)はサブE−CCE番号(sub E−CCE index、サブE−CCEインデックス)に関連付けられる可能性がある(図26、図27のように、例えばE−CCE#0は、sub E−CCE#0および#1と関連付けられ、E−CCE#1は、sub E−CCE#2および#3と関連付けられる。続いてsub E−CCEインデックスが図26に示すように領域と関連付けられる。例えばPRB pair2602はサブE−CCE#0、#4、#8、#12と関連付けられる。)またサーチスペースには複数の移動局装置5に共通して設定される共通サーチスペースと移動局装置5毎に個別に設定される端末固有サーチスペースが存在しても良い。共通サーチスペースは特定のE−CCE番号を始点とするとして設定されても良い。例えば、常にE−CCE#0が共通サーチスペースの始点として設定されても良いし、その他の特定のE−CCE番号が共通サーチスペースの始点となってもよい。また端末固有サーチスペースの始点は基地局装置3より移動局装置5に向けて、明示的に設定されても良い。例えば、移動局装置5毎に異なる始点が設定されても良い。これにより、複数の移動局装置5が共通のビットマップを通知され、通知された同じリソースブロックペアを用いて第二のPDCCHを受信する場合でも、移動局装置5毎に異なる端末固有サーチスペースを設定することが可能となる。
図25では移動局装置5の視点から領域がE−CCEにマッピングされる例について示している。なお図25のE−CCEと領域の関連付けは、図24の場合とまったく同じである。なおここでは図23のように1つのE−CCEが1つの領域から構成されているが、図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されても良い。また図25ではDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図を示している。まず移動局装置5はRRC(Radio Resource Control)シグナリングにより、ビットマップ(Bit Map)が基地局装置3から通知される。ここでビットマップは、第二のPDCCHが配置される可能性のあるPRB pair,かつE−CCEと領域のマッピング時における、E−CCEのリソース数および領域のリソース数を示すことがある。なお、移動局装置5向けのDCIから生成される信号を配置する下りリンク制御チャネルが割り当てられる可能性のあるE−CCEを示すサーチスペース(SS,Search Space)は別途通知される可能性がある。
移動局装置3では、通知されたビットマップに応じて、領域の抽出を行う。図24の例では、例えばPRB pair2502には4つの領域が割り当てられ、割り当てられたそれぞれの領域#0、#1、#2、3であることが分かる。さらに具体的に説明すると、PRB pair2502、2503、2505、2506に関連付けられている、領域#0から15が抽出される。続いて、領域#0から#15は、並べ替え後のE−CCE#0から#15に図に示す順序に従い関連付けられる。この後、並べ替え後のE−CCEは、E−CCEに並びかえられる。この手順に従うことにより、移動局装置3では受信した信号とビットマップからE−CCEへと並び替えを行い、第二のPDCCHの復調を行うこととなる。なお、Search Spaceには複数の移動局装置5でモニター(例えば復調)する共通Search Space(CSS、Common Search Space)と特定の移動局装置5のみがモニター(例えば復調)する端末固有Search Space(USS、UE Specific Search Space)が存在する。図24、図25の例では特定のE−CCE番号(例えばE−CCE番号#0〜7。もしくは共通Search Spaceの開始位置がE−CCE番号#0)が共通Search Spaceに設定されても良い。これとは別に端末固有Search Spaceが各移動局装置5に通知されても良い。
図26では基地局装置3の視点からE−CCEが領域にマッピングされる例について示している。なおここでは図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されている例を示している。また図26ではDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図を示している。まず基地局装置3はRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて、ビットマップ(Bit Map)を移動局装置5毎に通知する。ここでビットマップは、第二のPDCCHが配置される可能性のあるPRB pair,かつE−CCEと領域のマッピング時における、E−CCEのリソース数および領域のリソース数を示すことがある。移動局装置5向けのDCIから生成される信号を配置する下りリンク制御チャネルが割り当てられる可能性のあるE−CCEを示すサーチスペース(SS,Search Space)は別途通知される可能性がある。
基地局装置3では、通知したビットマップに応じて、E−CCEのリソース数(図26ではE−CCEのリソース数は8。4つのPRB pairがビットマップにより選択され、各PRB pairが2つのE−CCEに関連付けられているため、E−CCEのリソース数は8となる)を決定し、これがサブE−CCEに関連付けらている(例えばE−CCE#0はサブE−CCE#0,1に。E−CCE#1はサブE−CCE#2,3に)。このサブE−CCEがDistributed E−PDCCHの場合には並びかえられ、サブE−CCE(並び替え後)となる。続いてサブE−CCE(並び替え後)が対応する領域と関連付けられる。例えば図26ではサブE−CCE(並び替え後)のサブE−CCE#0、#4、#8、#12、#2、#6、#10、#14、#1、#5、#9、#13、#3、#7、#11、#15が領域#0、#1、#2、#3、#4、#5、#6、#7、#8、#9、#10、#11、#12、#13、#14、#15、#16のそれぞれに順番に関連付けられていることが分かる。続いて、例えば図26ではPRB Pair2402に領域#1から#3が、PRB Pair2403に領域#4から#7が、PRB Pair2405に領域#8から#11が、PRB Pair2406に領域#12から#15が配置される。つまり上記のプロセスを通じて、図26の例では、例えばPRB pair2402には4つの領域が割り当てられ、割り当てられたそれぞれの領域はサブE−CCE#0, #4, #8および#12(別の観点ではE−CCE#0、#2、#4、#6)と関連付けられていることがわかる。ここではDistributed E−PDCCHの例を示したが、この場合には基地局装置3から各移動局装置5へ共通のビットマップを通知することにより、複数の移動局装置5で、共通のE−CCEとE−CCE(並び替え後)に用いる並び替え用のマッピングを使用することが可能となる。なお、Search Spaceには複数の移動局装置5でモニター(例えば復調)する共通Search Space(CSS、Common Search Space)と特定の移動局装置5のみがモニター(例えば復調)する端末固有Search Space(USS、UE Specific Search Space)が存在する。図24の例では特定のE−CCE番号(例えばE−CCE番号#0〜7。もしくは共通Search Spaceの開始位置がE−CCE番号#0)が共通Search Spaceに設定されても良い。これとは別に端末固有Search Spaceが各移動局装置5に通知されても良い。
図27では移動局装置5の視点から領域がE−CCEにマッピングされる例について示している。なお図27のE−CCEと領域の関連付けは、図26の場合とまったく同じである。なおここでは図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されている。また図25ではDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図を示している。まず移動局装置5はRRC(Radio Resource Control)シグナリングにより、ビットマップ(Bit Map)が基地局装置3から通知される。ここでビットマップは、第二のPDCCHが配置される可能性のあるPRB pair,かつE−CCEと領域のマッピング時における、E−CCEのリソース数および領域のリソース数を示すことがある。なお、移動局装置5向けのDCIから生成される信号を配置する下りリンク制御チャネルが割り当てられる可能性のあるE−CCEを示すサーチスペース(SS,Search Space)は別途通知される可能性がある。移動局装置3では、通知されたビットマップに応じて、領域の抽出を行う。図27の例では、例えばPRB pair2702には4つの領域が割り当てられ、割り当てられたそれぞれの領域#0、#1、#2、3であることが分かる。さらに具体的に説明すると、PRB pair2702、2703、2705、2706に関連付けられている、領域#0から15が抽出される。続いて、領域#0から#15は、並べ替え後のサブE−CCE#0から#15に図に示す順序に従い関連付けられる(例えば領域1はサブE−CCE#4に、領域2はサブE−CCE#8に、関連付けられる)。この後、並べ替え後のサブE−CCEは、サブE−CCEに並びかえられる。さらにサブE−CCEはE−CCEへと結合される(例えばサブE−CCE#0,#1はE−CCE#0に結合される)。
この手順に従うことにより、移動局装置3では受信した信号とビットマップからE−CCEへと並び替えを行い、第二のPDCCHの復調を行うこととなる。なお、Search Spaceには複数の移動局装置5でモニター(例えば復調)する共通Search Space(CSS、Common Search Space)と特定の移動局装置5のみがモニター(例えば復調)する端末固有Search Space(USS、UE Specific Search Space)が存在する。図26、図27の例では特定のE−CCE番号(例えばE−CCE番号#0〜7。もしくは共通Search Spaceの開始位置がE−CCE番号#0)が共通Search Spaceに設定されても良い。これとは別に端末固有Search Spaceが各移動局装置5に通知されても良い。
図28ではE−CCEが領域にマッピングされる別の例について示している。なおここでは図23のように1つのE−CCEが1つの領域から構成されているが、図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されても良い。また図28ではDistributed E−PDCCHの構成の一例を示す図を示している。まず基地局装置3はRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて、ビットマップ(Bit Map)を移動局装置5毎に通知する。ここでビットマップは、第二のPDCCHが配置される可能性のあるPRB pair,かつ移動局装置5向けのDCIが割り当てられる可能性のあるE−CCE(もしくは領域)を示すサーチスペース(SS,Search Space)を示している。E−CCEと領域のマッピング時における、E−CCEのリソース数および領域のリソース数は、ビットマップ(Bit Map)とは独立であり例えばシステム帯域幅によって決まる(図28ではシステム帯域幅が6RB(Resource Block、リソースブロック)なので、各PRB pairが4つのE−CCEと関連付けられているとして、24のE−CCEが想定されている)。まず基地局装置3および移動局装置5では、システム帯域幅に応じてE−CCEの数を設定する。続いて、これを並び替え、並び替え後のE−CCEを生成する。ここで並び替え後のE−CCEと領域の関連付けを行う。図中でビットマップはこの領域に関連付けられており、移動局装置5向けのDCIを含む第二のPDCCHが割り当てられる可能性のある領域を指し示している。ビットマップで指定された領域をE−CCE(並び替え後)に対応付けることにより、サーチスペースに含まれるE−CCEが明らかになる(図中、E−CCE(並び替え後)に含まれる斜線部分)。一方で、対応する領域には第二のPDCCHが割り当てられる可能性があることになる(図中、領域に含まれる斜線部分)。
例えば図28ではPRB pair2802には4つの領域が割り当てられ、それぞれの領域はE−CCE#2, #8, #14および#20が関連付けられている。同様にPRB pair2803、2805、2806がビットマップにより移動局装置5に割り当てられており、E−CCE#2〜5、#8〜#11、#14〜#17、#20〜#23が移動局装置5に対するサーチスペースとなる)。この場合には基地局装置3から各移動局装置5へ異なるビットマップを通知することにより、複数の移動局装置5で異なるSearch Spaceを設定することが可能となる。なおここでは図23のように1つのE−CCEが1つの領域から構成されているが、図21や図22のように1つのE−CCEが2つの領域から構成されても良い。この場合には、E−CCE番号(E−CCE index、E−CCE インデックス)はサブE−CCE番号(sub E−CCE index、サブE−CCEインデックス)に関連付けられる可能性がある(図示しないが、例えばE−CCE#0は、sub E−CCE#0および#1と関連付けられ、E−CCE#1は、sub E−CCE#2および#3と関連付けられる。続いてsub E−CCEインデックスが図25に示すように領域と関連付けられる。例えばPRB pair2502はsub E−CCE#2、#8、#14、#20と関連付けられる。)
なお図21、図22および図23ではE−CCEと領域の関連付けが設定される例について示したが、E−CCEと領域の関連付けは常に図23(つまり1つのE−CCEが1つの領域と関連付けられる)もしくは常に図21および図22(つまり1つのE−CCEが2つの領域と関連付けられる)である一方で、第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberが条件により異なる例も考えられる。例えば、E−CCE aggregation numberがDL PRB pair中に含まれる第一のPDCCHのOFDMシンボル数であるCFI(Control Format Indicator)の値、DCI Format,CRSのポート数などと関連付けられても良い。例えばCFIの値に関連付けられた場合には、CFIの値が2または3であれば2個、4個、8個または16個のE−CCEが1つの第二のPDCCHを構成し、CFIの値が0の場合には1個、2個、4個または8個のE−CCEが1つの第二のPDCCHを構成してもよい。また別の例では、DCI Format 2、2A, 2Bおよび2Cの場合には2個、4個、8個または16個のE−CCEが第二のPDCCHを構成し、DCI Format 0、1A、1C,3および3Aの場合には1個、2個、4個または8個のE−CCEが第二のPDCCHを構成してもよい。また別の例ではCRSに2つ以上のポート(例えばアンテナポート0,1、またはアンテナポート0,1,2,3など)が設定された場合には2個、4個、8個または16個のE−CCEが第二のPDCCHを構成し、CRSに1つ以下のポート(例えばアンテナポート0のみなど)が設定された場合には1個、2個、4個または8個のE−CCEが第二のPDCCHを構成してもよい。なお上記の情報と関連付けて、領域とE−CCEの関連付けが設定される場合に、閾値がRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて基地局装置3により通知されてもよい。
例えばここで、第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberは、第二のPDCCHに設定される符号化率、第二のPDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局装置3において設定される。また、n個のE−CCEからなる集合を、以下、「E−CCE aggregation n」という。
例えば、基地局装置3は、1個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 1)、2個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 2)、4個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 4)、8個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したり(E−CCE aggregation 8)、16個のE−CCEにより第二のPDCCHを構成したりする(E−CCE aggregation 16)。例えば、基地局装置3はチャネル品質の良い移動局装置3に対しては第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が少ないE−CCE aggregation numberを用い、チャネル品質の悪い移動局装置3に対しては第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が多いE−CCE aggregation numberを用いる。また、例えば、基地局装置3はビット数の少ないDCIを送信する場合、第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が少ないE−CCE aggregation numberを用い、ビット数の多いDCIを送信する場合、第二のPDCCHを構成するE−CCEの数が多いE−CCE aggregation numberを用いる。
また、別の例では、E−CCEと領域の関連付けの設定と第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberの設定は併用されても良い。
例えば、CFI(Control Format Indicator)の値、DCI Format,CRSのポート数などと関連付けられて、E−CCEと領域の関連付けと第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberが同時に設定されても良いし、基地局装置3から移動局装置5に明示的にシグナリング(例えばRRCシグナリング)されてもよい。
例えば、1つのE−CCEと1つの領域が関連付けられている場合(図23の場合)、E−CCE aggregation numberは1、2、4、8に設定されても良い。また1つのE−CCEと2つの領域が関連付けられている場合(図21、図22の場合)、E−CCE aggregation numberは2、4、8、16に設定されても良い。
また別の例では、1つのE−CCEと1つの領域が関連付けられている場合(図23の場合)、E−CCE aggregation numberは1、2、4、8に設定されても良い。また1つのE−CCEと2つの領域が関連付けられている場合(図21、図22の場合)、E−CCE aggregation numberは2、4、8、12に設定されても良い。このように、E−CCE aggregation numberは倍数の関係になる必要もない。
またこのとき、図18において斜線で示された第二のPDCCH候補(E−PDCCH candidate)数は、E−CCE aggregation number毎に、独立に第二のPDCCH候補の数が設定される。この第二のPDCCH候補の数が前記E−CCEと領域の関連付けの設定や第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberの設定によって異なる値に設定されても良い。例えば、1つのE−CCEと1つの領域が関連付けられている場合(図23の場合)かつE−CCE aggregation numberは1、2、4、8に設定されている場合は、E−CCE aggregation number=2の第二のPDCCH候補の数が4、1つのE−CCEと2つの領域が関連付けられている場合(図21、22の場合)かつE−CCE aggregation numberが2、4、8、16に設定されている場合は、E−CCE aggregation number=2の第二のPDCCH候補の数が6に設定されても良い。
このようにE−CCEと領域の関連付けの設定と第二のPDCCHを構成するE−CCE aggregation numberの設定を併用して設定することにより、基地局装置3はより柔軟に第二のPDCCHの品質を制御することが可能になる。つまり、OFDMシンボル数はCRSポート数などが様々に設定される状況においても、第二のPDCCHに用いられるリソースを上記手法により適切に設定することにより、第二のPDCCHの品質を適切に保ちつつ、運用を行うことが可能となる。
なお、図24から図27においては、第二の物理リソースマッピングでは、1つのDistributed E−PDCCHを構成するE−CCEにおいて、それぞれのDL PRB pair内での領域の位置が異なる(周波数位置が異なる)E−CCEを用いてDistributed E−PDCCHが構成されてもよい(例えば図24ではE−CCE#0とE−CCE#1により、E−PDCCHが構成されており、PRB pair2402の左から1番目とPRB pair2405の左から1番目の領域が使用されているが、例えばE−CCE#2がPRB pair2405の左から1番目以外の領域を使用しても良い)。例えば、あるDL PRB pair内で左から一番目にある(周波数領域で最も低い)領域と、あるDL PRB pair内で左から2番目にある(周波数で2番目に低い)領域と、あるDL PRB pair内で左から3番目にある(周波数で3番目に低い)領域と、あるDL PRB pair内で左から4番目にある(周波数で4番目に低い)(周波数領域で最も高い)領域とから、1つのDistributed E−PDCCHが構成されてもよい。
また、1つの第二のPDCCHが、1つ以上のDL PRBから構成される場合にも本発明は適用できる。言い換えると、1つの第二のPDCCH領域が下りリンクサブフレームの1番目のスロットのみの複数のDL PRBから構成される場合や、1つの第二のPDCCH領域が下りリンクサブフレームの2番目のスロットのみの複数のDL PRBから構成される場合にも本発明は適用できる。また、第二のPDCCH領域に構成されたDL PRB pair内で、第一のPDCCHと下りリンク参照信号を除く全てのリソース(下りリンクリソースエレメント)が第二のPDCCHの信号に用いられるのではなく、一部のリソース(下りリンクリソースエレメント)には信号が配置されない(ヌル)構成でもよい。
基本的に、プリコーディング処理が適用される第二のPDCCH領域では第一の物理リソースマッピングが適用されることができ、プリコーディング処理が適用されない第二のPDCCH領域では第二の物理リソースマッピングが適用されることができる。第二の物理リソースマッピングでは、1つのE−PDCCHは周波数領域で非連続なリソースから構成されるので、周波数ダイバーシチ効果が得られる。
移動局装置5は、基地局装置3より1つ以上の第二のPDCCH領域が構成される。例えば、移動局装置5は、第一の物理リソースマッピングが適用され、プリコーディング処理が適用される第二のPDCCH領域と、第二の物理リソースマッピングが適用され、プリコーディング処理が適用されない第二のPDCCH領域との2つの第二のPDCCH領域が構成される。例えば、移動局装置5は、第二の物理リソースマッピングが適用され、プリコーディング処理が適用されない第二のPDCCH領域だけが構成される。移動局装置5は、基地局装置3より構成された第二のPDCCH領域において第二のPDCCHを検出する処理(モニタリング)を行うように指定(設定、構成)される。第二のPDCCHのモニタリングの指定は、第二のPDCCH領域が移動局装置5に構成されることにより、自動的に(暗黙的に)なされてもよいし、第二のPDCCH領域の構成を示すシグナリングとは異なるシグナリングによりなされてもよい。複数の移動局装置5が、同じ第二のPDCCH領域が基地局装置3より指定されうる。
第二のPDCCH領域の構成(指定、設定)を示す情報は、第二のPDCCHを用いた通信を開始する前に、基地局装置3と移動局装置5間でやり取りが行われる。例えば、その情報は、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて行われる。具体的には、移動局装置5は、基地局装置3より第二のPDCCH領域のDL PRB pairの位置(割り当て)を示す情報を受信する。また、第二のPDCCH領域のそれぞれに対して、第二のPDCCHの物理リソースマッピングの種類(第一の物理リソースマッピング、第二の物理リソースマッピング)を示す情報が、基地局装置3から移動局装置5に通知される。なお、明示的に第二のPDCCHの物理リソースマッピングの種類を示す情報ではなく、他の情報が基地局装置3から移動局装置5に通知され、その情報に基づき暗黙的に第二のPDCCHの物理リソースマッピングの種類が移動局装置5で認識される構成でもよい。例えば、各第二のPDCCH領域での第二のPDCCHの送信方法を示す情報が基地局装置3から移動局装置5に通知され、プリコーディング処理が適用される送信方法が示された場合はその第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングは第一の物理リソースマッピングであると移動局装置5が認識し、プリコーディング処理が適用されない送信方法が示された場合はその第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングは第二の物理リソースマッピングであると移動局装置5が認識する。また、デフォルトとして、何れかの第二のPDCCHの物理リソースマッピングが予め第二のPDCCH領域に設定されており、その設定と異なる物理リソースマッピングが用いられる場合にのみ、その旨を示す情報が基地局装置3から移動局装置5に通知される構成でもよい。移動局装置5は、基地局装置3より設定された第二のPDCCH領域内で受信したUE‐specific RSを用いて、第二のPDCCHの信号の復調を行い、自装置宛ての第二のPDCCHを検出する処理を行なう。例えば、移動局装置5は、第二のPDCCHの信号の復調を、復調を行なうリソースが属するDL PRB pair内のUE‐specific RSを用いて行う。
移動局装置5は、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に対して、Localized E−PDCCHに対するE−CCE aggregation numberの候補(候補の組み合わせ)(候補セット)が基地局装置3から設定(構成)されてもよい。例えば、ある移動局装置5は、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に対して、Localized E−PDCCHに対するE−CCE aggregation numberの候補として、E−CCE aggregation 1と、E−CCE aggregation 2と、E−CCE aggregation 4と、が設定されてもよい。例えば、ある移動局装置5は、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に対して、Localized E−PDCCHに対するE−CCE aggregation numberの候補として、E−CCE aggregation 2と、E−CCE aggregation 4と、が設定されてもよい。
DL PRB pair内の各E−CCEと、それぞれのE−CCEが対応するアンテナポート(送信アンテナ)との対応関係に関して、DL PRB pair内の各E−CCEは、それぞれ異なるアンテナポートから送信される。
Localized E−PDCCHが配置される第二のPDCCH領域においては、図20に示すように、4本の送信アンテナ(アンテナポート7、アンテナポート8、アンテナポート9、アンテナポート10)に対するUE−specific RS(D1、D2)が配置されうる。DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、複数の組み合わせが用いられる。それぞれの組み合わせでは、DL PRB pair内の各E−CCEに対して対応するアンテナポートが異なる。DL PRB pair内の各E−CCEの信号は、対応するアンテナポートから送信される。E−CCEの信号に用いられるアンテナポートと、UE−specific RSの送信に用いられるアンテナポートは共通である。例えば、4種類の組み合わせ(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、第四の組み合わせ)がDL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに用いられうる。第一の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信される。第二の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート11から送信される。第三の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信される。第四の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信される。
移動局装置5毎に、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、何れかの組み合わせが基地局装置3より設定される。例えば、この設定は、RRCシグナリングを用いて行われる。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEの信号を対応する送信アンテナから送信する。つまり、基地局装置は、DL PRB pair内の各E−CCEの信号を何れの移動局装置5に対して送信するかに応じて、各E−CCEの信号を送信するアンテナポートを制御する。移動局装置5は、DL PRB pair内の各E−CCEの信号を対応する送信アンテナから送信されたUE−specific RSを用いて復調する。
例えば、基地局装置3は、MU−MIMOの適用に適した状況であると判断した場合、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、異なる組み合わせを異なる移動局装置5に対する第二のPDCCH領域に対して設定する。例えば、MU−MIMOの適用に適した状況とは、基地局装置3が異なる移動局装置5に対する信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用可能な状況であり、地理的に離れた複数の移動局装置5のそれぞれの移動局装置5に対して第二のPDCCHの信号を送信する要求が存在する場合である。例えば、地理的に近い位置に存在する複数の移動局装置5に対しては、それぞれの移動局装置5に対する信号間で大きな干渉が生じないようなビームフォーミングを適用することが困難であるため、基地局装置3は、それらの移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対してはMU−MIMOを適用しない。また、地理的に近い位置に存在する複数の移動局装置5に対しては、送受信信号の特性に最適なビームフォーミング(プリコーディング)は共通となる。例えば、基地局装置3は、MU−MIMOの適用に適した状況ではないと判断した場合、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、同じ(共通の)組み合わせを異なる移動局装置5に対する第二のPDCCH領域に対して設定する。
基地局装置3が、MU−MIMOの適用に適した状況であると判断した場合の処理について説明する。例えば、基地局装置3のエリア内の異なる位置(例えば、エリアA、エリアB)に2つの移動局装置5が存在する場合について説明する。説明の便宜上、エリアAに位置する移動局装置5を移動局装置5A−1と称し、エリアBに位置する移動局装置5を移動局装置5B−1と称す。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5A−1の第二のPDCCH領域に対して第一の組み合わせを設定する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5B−1の第二のPDCCH領域に対して第三の組み合わせを設定する。
例えば、基地局装置3は、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信する。ここで、基地局装置3は、アンテナポート7から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5A−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート9から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5B−1に適したプリコーディング処理を実行する。移動局装置5A−1は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−1は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。ここで、移動局装置5A−1と移動局装置5B−1は地理的に十分に異なる位置にいるため、基地局装置3は両移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することができる。以上のように、MU−MIMOが実現される。
例えば、基地局装置3は、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+1のリソースを用いてアンテナポート8から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+1のリソースを用いてアンテナポート10から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信しする。ここで、基地局装置3は、アンテナポート7とアンテナポート8から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5A−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート9とアンテナポート10から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5B−1に適したプリコーディング処理を実行する。移動局装置5A−1は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート8に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+1のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−1は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート10に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+1のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。ここで、移動局装置5A−1と移動局装置5B−1は地理的に十分に異なる位置にいるため、基地局装置3は両移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することができる。以上のように、MU−MIMOが実現される。
例えば、更に、エリアAに移動局装置5A−1とは異なる移動局装置5(移動局装置5A−2)が存在し、エリアBに移動局装置5B−1とは異なる移動局装置5(移動局装置5B−2)が存在する場合について説明する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5A−1の第二のPDCCH領域に対して第一の組み合わせを設定する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5A−2の第二のPDCCH領域に対して第三の組み合わせを設定する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5B−1の第二のPDCCH領域に対して第三の組み合わせを設定する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5B−2の第二のPDCCH領域に対して第一の組み合わせを設定する。
例えば、基地局装置3は、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信する。基地局装置3は、E−CCE n+3のリソースを用いてアンテナポート8から移動局装置5A−2に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+3のリソースを用いてアンテナポート10から移動局装置5B−2に対する第二のPDCCHの信号を送信する。ここで、基地局装置3は、アンテナポート7から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5A−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート8から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5A−2に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート9から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5B−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート10から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5B−2に適したプリコーディング処理を実行する。移動局装置5A−1は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5A−2は、アンテナポート8に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+3のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−1は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−2は、アンテナポート10に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+3のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。ここで、移動局装置5A−1と移動局装置5B−1は地理的に十分に異なる位置にいるため、基地局装置3は両移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することができる。ここで、移動局装置5A−2と移動局装置5B−2は地理的に十分に異なる位置にいるため、基地局装置3は両移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することができる。以上のように、MU−MIMOが実現される。
例えば、基地局装置3は、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+1のリソースを用いてアンテナポート8から移動局装置5A−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+2のリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5A−2に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+3のリソースを用いてアンテナポート8から移動局装置5A−2に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+1のリソースを用いてアンテナポート10から移動局装置5B−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+2のリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5B−2に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+3のリソースを用いてアンテナポート10から移動局装置5B−2に対する第二のPDCCHの信号を送信する。ここで、基地局装置3は、アンテナポート7とアンテナポート8から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5A−1と移動局装置5A−2に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート9とアンテナポート10から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5B−1と移動局装置5B−2に適したプリコーディング処理を実行する。移動局装置5A−1は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート8に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+1のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5A−2は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+2のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート8に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+3のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−1は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート10に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+1のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5B−2は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+2のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行い、アンテナポート10に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+3のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。ここで、移動局装置5A−1および移動局装置5A−2と、移動局装置5B−1および移動局装置5B−2と間では地理的に十分に異なる位置にいるため、基地局装置3は異なるエリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して、大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することができる。また、移動局装置5A−1と移動局装置5A−2は地理的に十分に近い位置(エリアA)にいるため、適したビームフォーミング(プリコーディング処理)は共通であるため、基地局装置3は同一のアンテナポート(アンテナポート7とアンテナポート8)を用いて移動局装置5A−1と移動局装置5A−2の両方に対して第二のPDCCHの信号を効率良く送信することができる。また、移動局装置5B−1と移動局装置5B−2は地理的に十分に近い位置(エリアB)にいるため、適したビームフォーミング(プリコーディング処理)は共通であるため、基地局装置3は同一のアンテナポート(アンテナポート9とアンテナポート10)を用いて移動局装置5B−1と移動局装置5B−2の両方に対して第二のPDCCHの信号を効率良く送信することができる。以上のように、MU−MIMOが実現される。
基地局装置3が、MU−MIMOの適用に適した状況ではないと判断した場合の処理について説明する。例えば、基地局装置3のエリア内の異なる位置(例えば、エリアC、エリアD、エリアE、エリアF)に4つの移動局装置5がそれぞれ存在する場合について説明する。説明の便宜上、エリアCに位置する移動局装置5を移動局装置5C−1と称し、エリアDに位置する移動局装置5を移動局装置5D−1と称し、エリアEに位置する移動局装置5を移動局装置5E−1と称し、エリアFに位置する移動局装置5を移動局装置5F−1と称す。ここで、エリアCとエリアDとエリアEとエリアFのそれぞれのエリアは十分に離れた位置ではなく、各エリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することが困難な状況であり、MU−MIMOの適用が困難である場合について説明する。一方、エリアCとエリアDとエリアEとエリアFのそれぞれのエリアは非常に近い位置ではなく、各エリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に適したビームフォーミング(プリコーディング処理)が異なる場合について説明する。基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、移動局装置5C−1の第二のPDCCH領域と、移動局装置5D−1の第二のPDCCH領域と、移動局装置5E−1の第二のPDCCH領域と、移動局装置5F−1の第二のPDCCH領域とのそれぞれに対して第一の組み合わせを設定する。
例えば、基地局装置3は、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート7から移動局装置5C−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+1のリソースを用いてアンテナポート8から移動局装置5D−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE n+2のリソースを用いてアンテナポート9から移動局装置5E−1に対する第二のPDCCHの信号を送信し、E−CCE nのリソースを用いてアンテナポート10から移動局装置5F−1に対する第二のPDCCHの信号を送信する。ここで、基地局装置3は、アンテナポート7から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5C−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート8から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5D−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート9から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5E−1に適したプリコーディング処理を実行し、アンテナポート10から送信する第二のPDCCHの信号とUE−specific RSに対して移動局装置5F−1に適したプリコーディング処理を実行する。移動局装置5C−1は、アンテナポート7に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE nのリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5D−1は、アンテナポート8に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+1のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5E−1は、アンテナポート9に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+2のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。移動局装置5F−1は、アンテナポート10に対応するUE−specific RSを用いてE−CCE n+3のリソースの第二のPDCCHの信号の復調を行う。以上のように、基地局装置3は、それぞれにエリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号のそれぞれに対して、適したビームフォーミング(プリコーディング処理)を独立に実行することができる。よって、それぞれにエリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号の特性に関して、要求を満足することができる。
なお、エリアCとエリアDとエリアEとエリアFのそれぞれのエリアが離れた位置であり、各エリアに位置する移動局装置5に対する第二のPDCCHの信号に対して大きな干渉が生じないようなビームフォーミング(プリコーディング処理)を適用することが可能な状況であり、MU−MIMOの適用が可能な場合は、基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに関して、例えば、移動局装置5C−1の第二のPDCCH領域に対して第一の組み合わせを設定し、移動局装置5D−1の第二のPDCCH領域に対して第二の組み合わせを設定し、移動局装置5E−1の第二のPDCCH領域に対して第三の組み合わせを設定し、移動局装置5F−1の第二のPDCCH領域に対して第四の組み合わせを設定してもよい。
以下では、第二のPDCCHにマッピングされる制御信号について説明する。第二のPDCCHにマッピングされる制御信号は、1つの移動局装置5に対する制御情報毎に処理され、データ信号と同様に、スクランブル処理、変調処理、レイヤーマッピング処理、プレコーディング処理等が行われうる。ここで、レイヤーマッピング処理とは、第二のPDCCHに複数アンテナ送信が適用される場合に行われる、MIMO信号処理の一部を意味する。例えば、プレコーディング処理が適用される第二のPDCCH、プレコーディング処理は適用されないが、送信ダイバーシチが適用される第二のPDCCHに対してレイヤーマッピング処理が実行される。また、第二のPDCCHにマッピングされる制御信号は、UE−specific RSと共に、共通のプレコーディング処理が行われうる。そのとき、プレコーディング処理は、移動局装置5単位に好適なプレコーディング重みにより行われることが好ましい。
また、第二のPDCCHが配置されるDL PRB pairには、基地局装置3によって、UE−specific RSが多重される。移動局装置5は、第二のPDCCHの信号を、UE−specific RSによって復調処理を行う。第二のPDCCHの復調に用いられるUE−specific RSは、第二のPDCCH領域毎に、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ関して、異なる組み合わせが設定されることができる。つまり、移動局装置5毎に、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ関して、異なる組み合わせが設定されることができる。第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、複数の送信アンテナ(アンテナポート7、アンテナポート8、アンテナポート9、アンテナポート10)のUE−specific RSが配置される。第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、1本の送信アンテナ(アンテナポート7)のUE−specific RSが配置される。なお、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、Distributed E−PDCCHにSFBC(Space Frequency Block Coding)などの送信ダイバーシチ等を適用する場合は、2本の送信アンテナ(アンテナポート7、アンテナポート8)のUE−specific RSが配置されてもよい。
第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、DL PRB pair内の各E−CCEは、それぞれ異なる送信アンテナと対応し、対応する送信アンテナから信号が送信される。第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、DL PRB pair内の各E−CCEは、それぞれ同じ(共通の)送信アンテナと対応し、対応するする送信アンテナから信号が送信される。
例えば、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域では、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ関して、第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせが用いられうる。つまり、移動局装置5毎に、複数の組み合わせの中から何れかの組み合わせが設定(構成)される。第一の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信される。第二の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート11から送信される。第三の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信される。第四の組み合わせでは、図20において、E−CCE nの第二のPDCCHの信号はアンテナポート10から送信され、E−CCE n+1の第二のPDCCHの信号はアンテナポート7から送信され、E−CCE n+2の第二のPDCCHの信号はアンテナポート8から送信され、E−CCE n+3の第二のPDCCHの信号はアンテナポート9から送信される。
ここで、第一の組み合わせと第二の組み合わせと第三の組み合わせと第四の組み合わせとの関係は、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートがシフトされた関係と称することができる。また、第一の組み合わせと第三の組み合わせとの関係について説明する。DL PRB pair内の複数のE−CCEは、複数のグループ(セット)に分けられる。例えば、2つのグループ(グループA、グループB)に分けられる。第一の組み合わせと第三の組み合わせは、グループ内の各E−CCEと対応するアンテナポートのセットがグループ間で切り替えられた関係と称することができる。より詳細には、第一の組み合わせのグループA(図20に記載のE−CCE nとE−CCE n+1)と対応するアンテナポートセット(アンテナポート7とアンテナポート8)と第三の組み合わせのグループB(図20に記載のE−CCE n+2とE−CCE n+3)と対応するアンテナポートセット(アンテナポート7とアンテナポート8)と同じで、第一の組み合わせのグループB(図20に記載のE−CCE n+2とE−CCE n+3)と対応するアンテナポートセット(アンテナポート9とアンテナポート10)と第三の組み合わせのグループA(図20に記載のE−CCE nとE−CCE n+1)と対応するアンテナポートセット(アンテナポート9とアンテナポート10)と同じである。なお、第二の組み合わせと第四の組み合わせとの関係は、第一の組み合わせと第三の組み合わせとの関係と同じである。
なお、第二のPDCCH領域に配置されるUE−specific RSの生成には、予め規定されたスクランブルIDが用いられてもよい。例えば、UE−specific RSに対して用いられるスクランブルIDとして、0〜3のいずれかの値が規定されてもよい。
図29は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の第二のPDCCHのモニタリングを説明する図である。移動局装置5に対して、複数の第二のPDCCH領域(第二のPDCCH領域1、第二のPDCCH領域2)が構成される。移動局装置5は、各第二のPDCCH領域においてSearch spaceが設定される。Search spaceとは、移動局装置5が第二のPDCCH領域内で第二のPDCCHの復号検出を行なう論理的な領域を意味する。Search spaceは、複数の第二のPDCCH候補から構成される。第二のPDCCH候補とは、移動局装置5が第二のPDCCHの復号検出を行う対象である。E−CCE aggregation number毎に、異なる第二のPDCCH候補は異なるE−CCE(1つのE−CCE、複数のE−CCEを含む)から構成される。第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に設定されるSearch spaceの複数の第二のPDCCH候補を構成するE−CCEは、連続する領域から構成される複数のE−CCEである。第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に設定されるSearch spaceの複数の第二のPDCCH候補を構成するE−CCEは、非連続な領域からなる複数のE−CCEである。第二のPDCCH領域内でSearch spaceに用いられる最初のE−CCE番号が移動局装置5毎に設定される。例えば、移動局装置5に割り当てられた識別子(移動局識別子)を用いたランダム関数により、Search spaceに用いられる最初のE−CCE番号が設定される。例えば、基地局装置3がRRCシグナリングを用いて、Search spaceに用いられる最初のE−CCE番号を移動局装置5に通知する。
複数の第二のPDCCH領域が構成される移動局装置5には、複数のSearch space(第一のSearch space、第二のSearch space)が設定される。移動局装置5に構成される複数の第二のPDCCH領域の一部の第二のPDCCH領域(第二のPDCCH領域1)には第一の物理リソースマッピングが適用され、異なる一部の第二のPDCCH領域(第二のPDCCH領域2)には第二の物理リソースマッピングが適用される。
第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数は、第二のSearch spaceの第二のPDCCHの候補の数と異なりうる。例えば、基本的にプリコーディング処理が適用される第二のPDCCHが用いられ、何かしらの状況により適したプリコーディング処理の実現が基地局装置3において困難な場合にプリコーディング処理が適用されず、周波数ダイバーシチ効果を有する第二のPDCCHが用いられるような制御を行うためには、第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数を第二のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数より多く設定してもよい。
また、あるE−CCE集合数では、第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数と第二のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数とが同じで、異なるE−CCE集合数では、第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数と第二のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数とが異なりうる。また、あるE−CCE集合数では、第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数が第二のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数より多く、異なるE−CCE集合数では、第一のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数が第二のSearch spaceの第二のPDCCH候補の数より少ないとすることもできる。
また、あるE−CCE集合数の第二のPDCCH候補が、一方の第二のPDCCH領域のSearch spaceには設定され、異なる一方の第二のPDCCH領域のSearch spaceには設定されないとすることもできる。
また、移動局装置5に構成される第二のPDCCH領域の数に応じて、1つの第二のPDCCH領域内のSearch spaceの第二のPDCCH候補数を変動させるようにすることができる。例えば、移動局装置5に構成される第二のPDCCH領域の数が増えるにつれ、1つの第二のPDCCH領域内のSearch spaceの第二のPDCCH候補数を少なくする。
<基地局装置3の全体構成>
以下、図1、図2、図3を用いて、本実施形態に係る基地局装置3の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、基地局装置3は、受信処理部(第二の受信処理部)101、無線リソース制御部(第二の無線リソース制御部)103、制御部(第二の制御部)105、および、送信処理部(第二の送信処理部)107を含んで構成される。
受信処理部101は、制御部105の指示に従い、受信アンテナ109により移動局装置5から受信した、PUCCH、PUSCHの受信信号をUL RSを用いて復調し、復号して、制御情報、情報データを抽出する。受信処理部101は、自装置が移動局装置5にPUCCHのリソースを割り当てた上りリンクサブフレーム、UL PRBに対してUCIを抽出する処理を行なう。受信処理部101は、何れの上りリンクサブフレーム、何れのUL PRBに対してどのような処理を行なうかを制御部105から指示される。例えば、受信処理部101は、ACK/NACK用のPUCCH(PUCCH format 1a、PUCCH format 1b)の信号に対して時間領域での符号系列の乗算と合成、周波数領域での符号系列の乗算と合成を行う検出処理を制御部105から指示される。また、受信処理部101は、PUCCHからUCIを検出する処理に用いる周波数領域の符号系列および/または時間領域の符号系列を制御部105から指示される。受信処理部101は、抽出したUCIを制御部105に出力し、情報データを上位層に出力する。受信処理部101の詳細については、後述する。
また、受信処理部101は、制御部105の指示に従い、受信アンテナ109により移動局装置5から受信したPRACHの受信信号から、プリアンブル系列を検出(受信)する。また、受信処理部101は、プリアンブル系列の検出と共に、到来タイミング(受信タイミング)の推定も行う。受信処理部101は、自装置がPRACHのリソースを割り当てた上りリンクサブフレーム、UL PRB pairに対してプリアンブル系列を検出する処理を行う。受信処理部101は、推定した到来タイミングに関する情報を制御部105に出力する。
また、受信処理部101は、移動局装置5から受信したSRSを用いて1個以上のUL PRB(UL PRB pair)のチャネル品質を測定する。また、受信処理部101は、移動局装置5から受信したSRSを用いて上りリンクの同期ずれを検出(算出、測定)する。受信処理部101は、何れの上りリンクサブフレーム、何れのUL PRB(UL PRB pair)に対してどのような処理を行うかを制御部105から指示される。受信処理部101は、測定したチャネル品質、検出した上りリンクの同期ずれに関する情報を制御部105に出力する。受信処理部101の詳細については、後述する。
無線リソース制御部103は、PDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)に対するリソースの割り当て、PUCCHに対するリソースの割り当て、PDSCHに対するDL PRB pairの割り当て、PUSCHに対するUL PRB pairの割り当て、PRACHに対するリソースの割り当て、SRSに対するリソースの割り当て、各種チャネルの変調方式・符号化率・送信電力制御値・プリコーディング処理に用いる位相回転量(重み付け値)、UE−specific RSのプリコーディング処理に用いる位相回転量(重み付け値)などを設定する。なお、無線リソース制御部103は、PUCCHに対する周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列なども設定する。また、無線リソース制御部103は、複数の第二のPDCCH領域を設定し、それぞれの第二のPDCCH領域に用いるDL PRB pairを設定する。また、無線リソース制御部103は、それぞれの第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを設定する。また、無線リソース制御部103は、第二のPDCCH領域に対して、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを設定する。具体的には、無線リソース制御部103は、DL PRB pair内の各E−CCEの信号を送信する送信アンテナを設定する。無線リソース制御部103で設定された情報の一部は送信処理部107を介して移動局装置5に通知され、例えば第二のPDCCH領域のDL PRB pairを示す情報、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す情報(第一の物理リソースマッピング、または第二の物理リソースマッピングを示す情報)、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを示す情報(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせ)、第二のPDCCHに用いられる可能性のあるリソースブロックペアを示す情報(例えばビットマップ)が移動局装置5に通知される。
また、無線リソース制御部103は、受信処理部101においてPUCCHを用いて取得され、制御部105を介して入力されたUCIに基づいてPDSCHの無線リソースの割り当てなどを設定する。例えば、無線リソース制御部103は、PUCCHを用いて取得されたACK/NACKが入力された場合、ACK/NACKでNACKが示されたPDSCHのリソースの割り当てを移動局装置5に対して行なう。
無線リソース制御部103は、各種制御信号を制御部105に出力する。例えば、制御信号は、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す制御信号、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEの信号を送信する送信アンテナを示す制御信号、第二のPDCCHのリソースの割り当てを示す制御信号、プリコーディング処理に用いる位相回転量を示す制御信号などである。
制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PDSCHに対するDL PRB pairの割り当て、PDCCHに対するリソースの割り当て、PDSCHに対する変調方式の設定、PDSCHおよびPDCCHに対する符号化率(第二のPDCCHのE−CCE aggregation number)の設定、第二のPDCCH領域のUE−specific RSの設定、E−CCEの信号を送信する送信アンテナの設定、PDSCHおよびPDCCHおよびUE−specific RSに対するプリコーディング処理の設定などの制御を送信処理部107に対して行なう。また、制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PDCCHを用いて送信されるDCIを生成し、送信処理部107に出力する。PDCCHを用いて送信されるDCIは、下りリンクアサインメント、上りリンクグラントなどである。また、制御部105は、第二のPDCCH領域を示す情報、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す情報、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを示す情報(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせ)、第二の制御チャネルに用いられる可能性のあるリソースブロックペアを示すビットマップなどを、送信処理部107を介して、移動局装置5にPDSCHを用いて送信するように制御を行なう。
制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PUSCHに対するUL PRB pairの割り当て、PUCCHに対するリソースの割り当て、PUSCHおよびPUCCHの変調方式の設定、PUSCHの符号化率の設定、PUCCHに対する検出処理、PUCCHに対する符号系列の設定、PRACHに対するリソースの割り当て、SRSに対するリソースの割り当てなどの制御を受信処理部101に対して行なう。また、制御部105は、移動局装置5によってPUCCHを用いて送信されたUCIが受信処理部101より入力され、入力されたUCIを無線リソース制御部103に出力する。
また、制御部105は、受信処理部101より、検出されたプリアンブル系列の到来タイミングを示す情報、受信されたSRSから検出された上りリンクの同期ずれを示す情報が入力され、上りリンクの送信タイミングの調整値(TA: Timing Advance、Timing Adjustment、Timing Alignment)(TA value)を算出する。算出された上りリンクの送信タイミングの調整値を示す情報(TA command)は、送信処理部107を介して移動局装置5に通知される。
送信処理部107は、制御部105から入力された制御信号に基づき、PDCCH、PDSCHを用いて送信する信号を生成して、送信アンテナ111を介して送信する。送信処理部107は、無線リソース制御部103から入力された、第二のPDCCH領域を示す情報、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す情報、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを示す情報(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせ)、上位層から入力された情報データ等を、PDSCHを用いて移動局装置5に対して送信し、制御部105から入力されたDCIをPDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)を用いて移動局装置5に対して送信する。また、送信処理部107は、CRS、UE−specific RS、CSI−RSを送信する。なお、説明の簡略化のため、以降、情報データは数種の制御に関する情報を含むものとする。送信処理部107の詳細については、後述する。
<基地局装置3の送信処理部107の構成>
以下、基地局装置3の送信処理部107の詳細について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の送信処理部107の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、送信処理部107は、複数の物理下りリンク共用チャネル処理部201−1〜201−M(以下、物理下りリンク共用チャネル処理部201−1〜201−Mを合わせて物理下りリンク共用チャネル処理部201と表す)、複数の物理下りリンク制御チャネル処理部203−1〜203−M(以下、物理下りリンク制御チャネル処理部203−1〜203−Mを合わせて物理下りリンク制御チャネル処理部203と表す)、下りリンクパイロットチャネル処理部205、プリコーディング処理部231、多重部207、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform; 高速逆フーリエ変換)部209、GI(Guard Interval; ガードインターバル)挿入部211、D/A(Digital/Analog converter; ディジタルアナログ変換)部213、送信RF(Radio Frequency; 無線周波数)部215、および、送信アンテナ111を含んで構成される。なお、各物理下りリンク共用チャネル処理部201、各物理下りリンク制御チャネル処理部203は、それぞれ、同様の構成および機能を有するので、その一つを代表して説明する。なお、説明の簡略化のため、送信アンテナ111は、複数のアンテナポート(アンテナポート0〜22)をまとめたものとする。
また、この図に示すように、物理下りリンク共用チャネル処理部201は、それぞれ、ターボ符号部219、データ変調部221およびプリコーディング処理部229を備える。また、この図に示すように、物理下りリンク制御チャネル処理部203は、畳み込み符号部223、QPSK変調部225およびプリコーディング処理部227を備える。物理下りリンク共用チャネル処理部201は、移動局装置5への情報データをOFDM方式で伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。ターボ符号部219は、入力された情報データを、制御部105から入力された符号化率で、データの誤り耐性を高めるためのターボ符号化を行ない、データ変調部221に出力する。データ変調部221は、ターボ符号部219が符号化したデータを、制御部105から入力された変調方式、例えば、QPSK(四位相偏移変調; Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16値直交振幅変調; 16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64値直交振幅変調; 64 Quadrature Amplitude Modulation)のような変調方式で変調し、変調シンボルの信号系列を生成する。データ変調部221は、生成した信号系列を、プリコーディング処理部229に出力する。プリコーディング処理部229は、データ変調部221から入力された信号に対してプリコーディング処理(ビームフォーミング処理)を行い、多重部207に出力する。ここで、プリコーディング処理は、移動局装置5が効率よく受信できるように(例えば、受信電力が最大になるように、干渉が最小になるように)、生成する信号に対して位相回転などを行うことが好ましい。なお、プリコーディング処理部229は、データ変調部221から入力された信号に対してプリコーディング処理を行わない場合は、データ変調部221から入力された信号をそのまま多重部207に出力する。
物理下りリンク制御チャネル処理部203は、制御部105から入力されたDCIを、OFDM方式で伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。畳み込み符号部223は、制御部105から入力された符号化率に基づき、DCIの誤り耐性を高めるための畳み込み符号化を行なう。ここで、DCIはビット単位で制御される。なお、第二のPDCCHで送信されるDCIの符号化率は、設定されたE−CCE aggregation numberと関連する。また、畳み込み符号部223は、制御部105から入力された符号化率に基づき、畳み込み符号化の処理を行なったビットに対して出力ビットの数を調整するためにレートマッチングも行なう。畳み込み符号部223は、符号化したDCIをQPSK変調部225に出力する。QPSK変調部225は、畳み込み符号部223が符号化したDCIを、QPSK変調方式で変調し、変調した変調シンボルの信号系列を、プリコーディング処理部227に出力する。プリコーディング処理部227は、QPSK変調部225から入力された信号に対してプリコーディング処理を行い、多重部207に出力する。なお、プリコーディング処理部227は、QPSK変調部225から入力された信号に対してプリコーディング処理を行わず、多重部207に出力することができる。
下りリンクパイロットチャネル処理部205は、移動局装置5において既知の信号である下りリンク参照信号(CRS、UE−specific RS、CSI−RS)を生成し、プリコーディング処理部231に出力する。プリコーディング処理部231は、下りリンクパイロットチャネル処理部205より入力されたCRS、CSI−RS、一部のUE−specific RSに対してはプリコーディング処理を行わず、多重部207に出力する。例えば、プリコーディング処理部231でプリコーディング処理が行われないUE−specific RSは、第二の物理リソースマッピングの第二のPDCCH領域で第二のPDCCHに用いられるDL PRB pair内のUE−specific RSである。プリコーディング処理部231は、下りリンクパイロットチャネル処理部205より入力された一部のUE−specific RSに対してプリコーディング処理を行ない、多重部207に出力する。例えば、プリコーディング処理部231でプリコーディング処理が行われるUE−specific RSは、第一の物理リソースマッピングの第二のPDCCH領域で第二のPDCCHに用いられるDL PRB pair内のUE−specific RSである。プリコーディング処理部231は、プリコーディング処理部229においてPDSCHに行われる処理、および/またはプリコーディング処理部227において第二のPDCCHに行なわれる処理と同様の処理を一部のUE−specific RSに対して行なう。より詳細には、プリコーディング処理部231は、あるE−CCEの信号に対してプリコーディング処理を実行し、そのE−CCEとアンテナポートが対応したUE−specific RSに対しても同様のプリコーディング処理を実行する。そのため、移動局装置5においてプリコーディング処理が適用された第二のPDCCHの信号を復調するに際し、UE−specific RSは、下りリンクにおける伝搬路(伝送路)の変動とプレコーディング処理部227による位相回転があわさった等化チャネルの推定に用いられることができる。すなわち、基地局装置3は、移動局装置5に対して、プレコーディング処理部227によるプレコーディング処理の情報(位相回転量)を通知する必要が無く、移動局装置5はプレコーディング処理された信号を復調することができる。
なお、UE−specific RSを用いて伝搬路補償などの復調処理が行われるPDSCH、第二のPDCCHにプリコーディング処理が用いられない場合などは、プリコーディング処理部231は、UE−specific RSに対してプリコーディング処理を行わず、多重部207に出力する。
多重部207は、下りリンクパイロットチャネル処理部205から入力された信号と、物理下りリンク共用チャネル処理部201各々から入力された信号と、物理下りリンク制御チャネル処理部203各々から入力された信号とを、制御部105からの指示に従って、下りリンクサブフレームに多重する。無線リソース制御部103によって設定されたPDSCHに対するDL PRB pairの割り当て、PDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)に対するリソースの割り当て、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングに関する制御信号が制御部105に入力され、その制御信号に基づき、制御部105は多重部207の処理を制御する。例えば、多重部207は、無線リソース制御部103によって設定されたE−CCE aggregation numberで第二のPDCCHの信号を下りリンクのリソースに多重する。多重部207は、多重化した信号を、IFFT部209に出力する。
IFFT部209は、多重部207が多重化した信号を高速逆フーリエ変換し、OFDM方式の変調を行ない、GI挿入部211に出力する。GI挿入部211は、IFFT部209がOFDM方式の変調を行なった信号に、ガードインターバルを付加することで、OFDM方式におけるシンボルからなるベースバンドのディジタル信号を生成する。周知のように、ガードインターバルは、伝送するOFDMシンボルの先頭または末尾の一部を複製することによって生成される。GI挿入部211は、生成したベースバンドのディジタル信号をD/A部213に出力する。D/A部213は、GI挿入部211から入力されたベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、送信RF部215に出力する。送信RF部215は、D/A部213から入力されたアナログ信号から、中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去する。次に、送信RF部215は、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送信アンテナ111を介して、移動局装置5に送信する。
<基地局装置3の受信処理部101の構成>
以下、基地局装置3の受信処理部101の詳細について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の受信処理部101の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、受信処理部101は、受信RF部301、A/D(Analog/Digital converter; アナログディジタル変換)部303、シンボルタイミング検出部309、GI除去部311、FFT部313、サブキャリアデマッピング部315、伝搬路推定部317、PUSCH用の伝搬路等化部319、PUCCH用の伝搬路等化部321、IDFT部323、データ復調部325、ターボ復号部327、物理上りリンク制御チャネル検出部329、プリアンブル検出部331、およびSRS処理部333を含んで構成される。
受信RF部301は、受信アンテナ109で受信された信号を、適切に増幅し、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調する。受信RF部301は、直交復調したアナログ信号を、A/D部303に出力する。A/D部303は、受信RF部301が直交復調したアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号をシンボルタイミング検出部309およびGI除去部311に出力する。
シンボルタイミング検出部309は、A/D部303より入力された信号に基づいて、シンボルのタイミングを検出し、検出したシンボル境界のタイミングを示す制御信号を、GI除去部311に出力する。GI除去部311は、シンボルタイミング検出部309からの制御信号に基づいて、A/D部303より入力された信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、残りの部分の信号を、FFT部313に出力する。FFT部313は、GI除去部311から入力された信号を高速フーリエ変換し、DFT−Spread−OFDM方式の復調を行ない、サブキャリアデマッピング部315に出力する。なお、FFT部313のポイント数は、後述する移動局装置5のIFFT部のポイント数と等しい。
サブキャリアデマッピング部315は、制御部105から入力された制御信号に基づき、FFT部313が復調した信号を、DM RSと、SRSと、PUSCHの信号と、PUCCHの信号とに分離する。サブキャリアデマッピング部315は、分離したDM RSを伝搬路推定部317に出力し、分離したSRSをSRS処理部333に出力し、分離したPUSCHの信号をPUSCH用の伝搬路等化部319に出力し、分離したPUCCHの信号をPUCCH用の伝搬路等化部321に出力する。
伝搬路推定部317は、サブキャリアデマッピング部315が分離したDM RSと既知の信号を用いて伝搬路の変動を推定する。伝搬路推定部317は、推定した伝搬路推定値を、PUSCH用の伝搬路等化部319と、PUCCH用の伝搬路等化部321に出力する。PUSCH用の伝搬路等化部319は、サブキャリアデマッピング部315が分離したPUSCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部317から入力された伝搬路推定値に基づいて等化する。ここで、等化とは、信号が無線通信中に受けた伝搬路の変動を元に戻す処理のことを表す。PUSCH用の伝搬路等化部319は、調整した信号をIDFT部323に出力する。
IDFT部323は、PUSCH用の伝搬路等化部319から入力された信号を離散逆フーリエ変換し、データ復調部325に出力する。データ復調部325は、IDFT部323が変換したPUSCHの信号の復調を行ない、復調したPUSCHの信号をターボ復号部327に出力する。この復調は、移動局装置5のデータ変調部で用いられる変調方式に対応した復調であり、変調方式は制御部105より入力される。ターボ復号部327は、データ復調部325から入力され、復調されたPUSCHの信号から、情報データを復号する。符号化率は、制御部105より入力される。
PUCCH用の伝搬路等化部321は、サブキャリアデマッピング部315で分離されたPUCCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部317から入力された伝搬路推定値に基づいて等化する。PUCCH用の伝搬路等化部321は、等化した信号を物理上りリンク制御チャネル検出部329に出力する。
物理上りリンク制御チャネル検出部329は、PUCCH用の伝搬路等化部321から入力された信号を復調、復号し、UCIを検出する。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、周波数領域、および/または時間領域で符号多重された信号を分離する処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、送信側で用いられた符号系列を用いて周波数領域、および/または時間領域で符号多重されたPUCCHの信号からACK/NACK、SR、CQIを検出するための処理を行う。具体的には、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、周波数領域での符号系列を用いた検出処理、つまり周波数領域で符号多重された信号を分離する処理として、PUCCHのサブキャリア毎の信号に対して符号系列の各符号を乗算した後、各符号を乗算した信号を合成する。具体的には、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、時間領域での符号系列を用いた検出処理、つまり時間領域での符号多重された信号を分離する処理として、PUCCHのSC−FDMAシンボル毎の信号に対して符号系列の各符号を乗算した後、各符号を乗算した信号を合成する。なお、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、制御部105からの制御信号に基づき、PUCCHの信号に対する検出処理を設定する。
SRS処理部333は、サブキャリアでマッピング部315から入力されたSRSを用いて、チャネル品質を測定し、UL PRB(UL PRB pair)のチャネル品質の測定結果を制御部105に出力する。SRS処理部333は、どの上りリンクサブフレーム、どのUL PRB(UL PRB pair)の信号に対して移動局装置5のチャネル品質の測定を行うかが制御部105より指示される。また、SRS処理部333は、サブキャリアでマッピング部315から入力されたSRSを用いて、上りリンクの同期ずれを検出し、上りリンクの同期ずれを示す情報(同期ずれ情報)を制御部105に出力する。なお、SRS処理部333は、時間領域の受信信号から上りリンクの同期ずれを検出する処理を行うようにしてもよい。具体的な処理は、後述するプリアンブル検出部331で行われる処理と同等の処理を行うようにしてもよい。
プリアンブル検出部331は、A/D部303より入力された信号に基づいて、PRACHに相当する受信信号に対して送信されたプリアンブルを検出(受信)する処理を行う。具体的には、プリアンブル検出部331は、ガードタイム内の様々なタイミングの受信信号に対して、送信される可能性のある、各プリアンブル系列を用いて生成したレプリカの信号との相関処理を行う。例えば、プリアンブル検出部331は、相関値が予め設定された閾値よりも高かった場合、相関処理に用いられたレプリカの信号の生成に用いられたプリアンブル系列と同一の信号が、移動局装置5より送信されたと判断する。そして、プリアンブル検出部331は、最も相関値の高いタイミングをプリアンブル系列の到来タイミングと判断する。そして、プリアンブル検出部331は、検出したプリアンブル系列を示す情報と、到来タイミングを示す情報を少なくとも含むプリアンブル検出情報を生成し、制御部105に出力する。
制御部105は、基地局装置3が、移動局装置5にPDCCHを用いて送信した制御情報(DCI)、及びPDSCHを用いて送信した制御情報(RRCシグナリング)に基づいて、サブキャリアデマッピング部315、データ復調部325、ターボ復号部327、伝搬路推定部317、および物理上りリンク制御チャネル検出部329の制御を行なう。また、制御部105は、基地局装置3が移動局装置5に送信した制御情報に基づき、各移動局装置5が送信した(送信した可能性のある)PRACH、PUSCH、PUCCH、SRSがどのリソース(上りリンクサブフレーム、UL PRB(UL PRB pair)、周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列)により構成されているかを把握している。
<移動局装置5の全体構成>
以下、図4、図5、図6を用いて、本実施形態に係る移動局装置5の構成について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、移動局装置5は、受信処理部(第一の受信処理部)401、無線リソース制御部(第一の無線リソース制御部)403、制御部(第一の制御部)405、送信処理部(第一の送信処理部)407を含んで構成される。
受信処理部401は、基地局装置3から信号を受信し、制御部405の指示に従い、受信信号を復調、復号する。受信処理部401は、自装置宛てのPDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)の信号を検出した場合は、PDCCHの信号を復号して取得したDCIを制御部405に出力する。例えば、受信処理部401は、基地局装置3から指定された第二のPDCCH領域内のSearch Spaceにおいて自装置宛ての第二のPDCCHを検出する処理を行う。例えば、受信処理部401は、E−CCE aggregation numberの候補に対してSearch spaceを設定して、自装置宛ての第二のPDCCHを検出する処理を行う。例えば、受信処理部401は、基地局装置3から指定された第二のPDCCH領域内のUE−specific RSを用いて伝搬路の推定を行い、第二のPDCCHの信号の復調を行ない、自装置宛ての制御情報を含む信号を検出する処理を行う。例えば、受信処理部401は、基地局装置3から通知された、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせに応じて、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEの信号の復調に用いるUE−specific RSが対応する送信アンテナ(アンテナポート)を認識して、自装置宛ての制御情報を含む信号を検出する処理を行う。
また、受信処理部401は、PDCCHに含まれるDCIを制御部405に出力した後の制御部405の指示に基づき、自装置宛てのPDSCHを復号して得た情報データを、制御部405を介して上位層に出力する。PDCCHに含まれるDCIの中で下りリンクアサインメントがPDSCHのリソースの割り当てを示す情報を含む。また、受信処理部401は、PDSCHを復号して得た基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報を制御部405に出力し、また制御部405を介して自装置の無線リソース制御部403に出力する。例えば、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報は、第二のPDCCH領域のDL PRB pairを示す情報、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す情報(第一の物理リソースマッピング、または第二の物理リソースマッピングを示す情報)、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを示す情報(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせ)を含む。
また、受信処理部401は、PDSCHに含まれる巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check: CRC)符号を制御部405に出力する。基地局装置3の説明では省略したが、基地局装置3の送信処理部107は情報データからCRC符号を生成し、情報データとCRC符号をPDSCHで送信する。CRC符号は、PDSCHに含まれるデータが誤っているか、誤っていないかを判断するために使われる。例えば、移動局装置5において予め決められた生成多項式を用いてデータから生成された情報と、基地局装置3において生成され、PDSCHで送信されたCRC符号とが同じ場合はデータが誤っていないと判断され、移動局装置5において予め決められた生成多項式を用いてデータから生成された情報と、基地局装置3において生成され、PDSCHで送信されたCRC符号とが異なる場合はデータが誤っていると判断される。
また、受信処理部401は、下りリンクの受信品質(RSRP: Reference Signal Received Power; 参照信号受信電力)を測定し、測定結果を制御部405に出力する。受信処理部401は、制御部405からの指示に基づき、CRS、またはCSI−RSからRSRPを測定(計算)する。受信処理部401の詳細については後述する。
制御部405は、PDSCHを用いて基地局装置3から送信され、受信処理部401より入力されたデータを確認し、データの中で情報データを上位層に出力し、データの中で基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報に基づいて、受信処理部401、送信処理部407を制御する。また、制御部405は、無線リソース制御部403からの指示に基づき、受信処理部401、送信処理部407を制御する。例えば、制御部405は、無線リソース制御部403から指示された第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の信号に対して第二のPDCCHを検出する処理を行なうように受信処理部401を制御する。例えば、制御部405は、無線リソース制御部403から指示された第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングを示す情報に基づき、第二のPDCCH領域の物理リソースのデマッピングを行なうように受信処理部401を制御する。ここで、第二のPDCCH領域の物理リソースのデマッピングとは、例えば、図21、図22に示すように、第二のPDCCH領域内の信号から検出処理を行う第二のPDCCH候補を構成(形成、構築、作成)する処理のことを意味する。また、制御部405は、第二のPDCCH領域内で第二のPDCCHを検出する処理を実行する領域を受信処理部401に対して制御する。具体的には、制御部405は、それぞれの第二のPDCCH領域に対して、Search spaceを設定するE−CCE aggregation number、第二のPDCCH領域内で第二のPDCCHを検出する処理を実行する最初のE−CCEの番号、第二のPDCCH候補の数を、それぞれのE−CCE aggregation number毎に受信処理部401に指示(設定)する。また、制御部405は、無線リソース制御部403から指示されたDL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ(DL PRB pair内の各E−CCEと対応するUE−specific RSの送信アンテナとの対応関係)に基づき、各E−CCEの信号の復調に対応する送信アンテナ(アンテナポート)のUE−specific RSを用いるように受信処理部401を制御する。
また、制御部405は、PDCCHを用いて基地局装置3から送信され、受信処理部401より入力されたDCIに基づいて、受信処理部401、送信処理部407を制御する。具体的には、制御部405は検出された下りリンクアサインメントに主に基づき受信処理部401を制御し、検出された上りリンクグラントに主に基づき送信処理部407を制御する。また、制御部405は下りリンクアサインメントに含まれるPUCCHの送信電力制御コマンドを示す制御情報に基づき送信処理部407を制御する。制御部405は、受信処理部401より入力されたデータから予め決められた生成多項式を用いて生成した情報と、受信処理部401より入力されたCRC符号とを比較し、データが誤っているか否かを判断し、ACK/NACKを生成する。また、制御部405は、無線リソース制御部403からの指示に基づき、SR、CQIを生成する。また、制御部405は、基地局装置3から通知された上りリンクの送信タイミングの調整値等に基づいて、送信処理部407の信号の送信タイミングを制御する。また、制御部405は、受信処理部401より入力された下りリンクの受信品質(RSRP)を示す情報を送信するように、送信処理部407を制御する。なお、基地局装置3の説明では省略したが、基地局装置3は移動局装置5より通知された下りリンクの受信品質(RSRP)などから、E−CCE aggregation numberの候補を移動局装置5に対して設定してもよい。例えば、基地局装置3は、下りリンクの受信品質が良い移動局装置5(セル中央付近の移動局装置)に対しては、Localized E−PDCCHのE−CCE aggregation numberの候補として、E−CCE aggregation 1と、E−CCE aggregation 2と、E−CCE aggregation 4とを設定してもよい。例えば、基地局装置3は、下りリンクの受信品質が良くない移動局装置5(セルエッジ付近の移動局装置)に対しては、Localized E−PDCCHのE−CCE aggregation numberの候補として、E−CCE aggregation 2と、E−CCE aggregation 4とを設定してもよい。
無線リソース制御部403は、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成され、基地局装置3より通知された制御情報を記憶して保持すると共に、制御部405を介して受信処理部401、送信処理部407の制御を行なう。つまり、無線リソース制御部403は、各種パラメータなどを保持するメモリの機能を備える。例えば、無線リソース制御部403は、第二のPDCCH領域のDL PRB pairに関する情報、第二のPDCCH領域の物理リソースマッピングに関する情報、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ(第一の組み合わせ、第二の組み合わせ、第三の組み合わせ、または第四の組み合わせ)に関する情報を保持し、各種制御信号を制御部405に出力する。無線リソース制御部403は、PUSCH、PUCCH、SRS、PRACHの送信電力に関連するパラメータを保持し、基地局装置3より通知されたパラメータを用いるように制御信号を制御部405に出力する。
無線リソース制御部403は、PUCCH、PUSCH、SRS、PRACHなどの送信電力に関連するパラメータの値を設定する。無線リソース制御部403において設定された送信電力の値は、制御部405により送信処理部407に対して出力される。なお、PUCCHと同じUL PRB内のリソースより構成されるDM RSは、PUCCHと同じ送信電力制御が行なわれる。なお、PUSCHと同じUL PRBのリソースより構成されるDM RSは、PUSCHと同じ送信電力制御が行なわれる。無線リソース制御部403は、PUSCHに対して、PUSCHに割り当てられるUL PRB pairの数に基づくパラメータ、予め基地局装置3より通知されたセル固有、および移動局装置固有のパラメータ、PUSCHに用いられる変調方式に基づくパラメータ、推定されたパスロスの値に基づくパラメータ、基地局装置3より通知された送信電力制御コマンドに基づくパラメータなどの値を設定する。無線リソース制御部403は、PUCCHに対して、PUCCHの信号構成に基づくパラメータ、予め基地局装置3より通知されたセル固有、および移動局装置固有のパラメータ、推定されたパスロスの値に基づくパラメータ、通知された送信電力制御コマンドに基づくパラメータなどの値を設定する。
なお、送信電力に関連するパラメータとして、セル固有、および移動局装置固有のパラメータはPDSCHを用いて基地局装置3より通知され、送信電力制御コマンドはPDCCHを用いて基地局装置3より通知される。PUSCHに対する送信電力制御コマンドは上りリンクグラントに含まれ、PUCCHに対する送信電力制御コマンドは下りリンクアサインメントに含まれる。なお、基地局装置3より通知された、送信電力に関連する各種パラメータは無線リソース制御部403において適宜記憶され、記憶された値が制御部405に入力される。
送信処理部407は、制御部405の指示に従い、情報データ、UCIを符号化および変調した信号をPUSCH、PUCCHのリソースを用いて、基地局装置3に送信アンテナ411を介して送信する。また、送信処理部407は、制御部405の指示に従い、PUSCH、PUCCH、SRS、DM RS、PRACHの送信電力を設定する。送信処理部407の詳細については後述する。
<移動局装置5の受信処理部401>
以下、移動局装置5の受信処理部401の詳細について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の受信処理部401の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、受信処理部401は、受信RF部501、A/D部503、シンボルタイミング検出部505、GI除去部507、FFT部509、多重分離部511、伝搬路推定部513、PDSCH用の伝搬路補償部515、物理下りリンク共用チャネル復号部517、PDCCH用の伝搬路補償部519、物理下りリンク制御チャネル復号部521、下りリンク受信品質測定部531、およびPDCCHデマッピング部533を含んで構成される。また、この図に示すように、物理下りリンク共用チャネル復号部517は、データ復調部523、および、ターボ復号部525、を備える。また、この図に示すように、物理下りリンク制御チャネル復号部521は、QPSK復調部527、および、ビタビデコーダ部529、を備える。
受信RF部501は、受信アンテナ409で受信した信号を、適切に増幅し、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調する。受信RF部501は、直交復調したアナログ信号を、A/D部503に出力する。
A/D部503は、受信RF部501が直交復調したアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号を、シンボルタイミング検出部505と、GI除去部507と、に出力する。シンボルタイミング検出部505は、A/D部503が変換したディジタル信号に基づいて、シンボルのタイミングを検出し、検出したシンボル境界のタイミングを示す制御信号を、GI除去部507に出力する。GI除去部507は、シンボルタイミング検出部505からの制御信号に基づいて、A/D部503の出力したディジタル信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、残りの部分の信号を、FFT部509に出力する。FFT部509は、GI除去部507から入力された信号を高速フーリエ変換し、OFDM方式の復調を行ない、多重分離部511に出力する。
多重分離部511は、制御部405から入力された制御信号に基づき、FFT部509が復調した信号を、PDCCH(第一のPDCCH、第二のPDCCH)の信号と、PDSCHの信号とに分離する。多重分離部511は、分離したPDSCHの信号を、PDSCH用の伝搬路補償部515に出力し、また、分離したPDCCHの信号を、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。例えば、多重分離部511は、自装置に指定された第二のPDCCH領域の第二のPDCCHの信号をPDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。また、多重分離部511は、下りリンク参照信号が配置される下りリンクリソースエレメントを分離し、下りリンク参照信号(CRS、UE−specific RS)を、伝搬路推定部513に出力する。例えば、多重分離部511は、自装置に指定された第二のPDCCH領域のUE−specific RSを伝搬路推定部513に出力する。また、多重分離部511は、下りリンク参照信号(CRS、CSI‐RS)を下りリンク受信品質測定部531に出力する。
伝搬路推定部513は、多重分離部511が分離した下りリンク参照信号と既知の信号とを用いて伝搬路の変動を推定し、伝搬路の変動を補償するように、振幅および位相を調整するための伝搬路補償値を、PDSCH用の伝搬路補償部515と、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。伝搬路推定部513は、CRSとUE−specific RSをそれぞれ用いて独立に伝搬路の変動を推定し、伝搬路補償値を出力する。例えば、伝搬路推定部513は、自装置に指定された第二のPDCCH領域内の複数のDL PRB pairに配置されたUE−specific RSを用いて推定した伝搬路推定値から伝搬路補償値を生成し、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。なお、伝搬路推定部513は、制御部405から指定された送信アンテナ(アンテナポート)毎のUE−specific RSを用いて、伝搬路推定および伝搬路補償値の生成を行う。例えば、伝搬路推定部513は、自装置に割り当てられ、PDSCHに割り当てられた複数のDL PRB pairに配置されたUE−specific RSを用いて推定した伝搬路推定値から伝搬路補償値を生成し、PDSCH用の伝搬路補償部515に出力する。例えば、伝搬路推定部513は、CRSを用いて推定した伝搬路推定値から伝搬路補償値を生成し、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。例えば、伝搬路推定部513は、CRSを用いて推定した伝搬路推定値から伝搬路補償値を生成し、PDSCH用の伝搬路補償部515に出力する。
PDSCH用の伝搬路補償部515は、多重分離部511が分離したPDSCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部513から入力された伝搬路補償値に従って調整する。例えば、PDSCH用の伝搬路補償部515は、あるPDSCHの信号に対して伝搬路推定部513でUE−specific RSに基づいて生成された伝搬路補償値に従って調整し、異なるPDSCHの信号に対して伝搬路推定部513でCRSに基づいて生成された伝搬路補償値に従って調整する。PDSCH用の伝搬路補償部515は、伝搬路を調整した信号を物理下りリンク共用チャネル復号部517のデータ復調部523に出力する。
物理下りリンク共用チャネル復号部517は、制御部405からの指示に基づき、PDSCHの復調、復号を行ない、情報データを検出する。データ復調部523は、伝搬路補償部515から入力されたPDSCHの信号の復調を行ない、復調したPDSCHの信号をターボ復号部525に出力する。この復調は、基地局装置3のデータ変調部221で用いられる変調方式に対応した復調である。ターボ復号部525は、データ復調部523から入力され、復調されたPDSCHの信号から情報データを復号し、制御部405を介して上位層に出力する。なお、PDSCHを用いて送信された、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報等も制御部405に出力され、制御部405を介して無線リソース制御部403にも出力される。なお、PDSCHに含まれるCRC符号も制御部405に出力される。
PDCCH用の伝搬路補償部519は、多重分離部511が分離したPDCCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部513から入力された伝搬路補償値に従って調整する。例えば、PDCCH用の伝搬路補償部519は、第二のPDCCHの信号に対して伝搬路推定部513でUE−specific RSに基づいて生成された伝搬路補償値に従って調整し、第一のPDCCHの信号に対して伝搬路推定部513でCRSに基づいて生成された伝搬路補償値に従って調整する。例えば、PDCCH用の伝搬路補償部519は、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEの信号を、制御部405から指定され、各E−CCEと対応する送信アンテナ(アンテナポート)のUE−specific RSに基づいて生成された伝搬路補償値に従って調整する。PDCCH用の伝搬路補償部519は、調整した信号をPDCCHデマッピング部533に出力する。
PDCCHデマッピング部533は、PDCCH用の伝搬路補償部519より入力された信号に対して、第一のPDCCH用のデマッピング、または第二のPDCCH用のデマッピングを行う。更に、PDCCHデマッピング部533は、PDCCH用の伝搬路補償部519より入力された第二のPDCCHの信号に対して、第一の物理リソースマッピングに対するデマッピング、または第二の物理リソースマッピングに対するデマッピングを行う。PDCCHデマッピング部533は、入力された第一のPDCCHの信号に対して、物理下りリンク制御チャネル復号部521において、図15に示すCCE単位で処理が行われるように、図16を用いて説明したように、入力された第一のPDCCHの信号をCCE単位の信号に変換する。PDCCHデマッピング部533は、入力された第二のPDCCHの信号に対して、物理下りリンク制御チャネル復号部521において、図18に示すE−CCE単位で処理が行われるように、入力された第二のPDCCHの信号をE−CCE単位の信号に変換する。PDCCHデマッピング部533は、入力された、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域の第二のPDCCHの信号を、図21を用いて説明したように、E−CCE単位の信号に変換する。PDCCHデマッピング部533は、入力された、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域の第二のPDCCHの信号を、図22を用いて説明したように、E−CCE単位の信号に変換する。PDCCHデマッピング部533は、変換した信号を物理下りリンク制御チャネル復号部521のQPSK復調部527に出力する。
物理下りリンク制御チャネル復号部521は、以下のように、PDCCH用の伝搬路補償部519から入力された信号を復調、復号し、制御データを検出する。QPSK復調部527は、PDCCHの信号に対してQPSK復調を行ない、ビタビデコーダ部529に出力する。ビタビデコーダ部529は、QPSK復調部527が復調した信号を復号し、復号したDCIを制御部405に出力する。ここで、この信号はビット単位で表現され、ビタビデコーダ部529は、入力ビットに対してビタビデコーディング処理を行なうビットの数を調整するためにレートデマッチングも行なう。
先ず、第一のPDCCHに対する検出処理について説明する。移動局装置5は、複数のCCE aggregation numberを想定して、自装置宛てのDCIを検出する処理を行なう。移動局装置5は、想定するCCE aggregation number(符号化率)毎に異なる復号処理を第一のPDCCHの信号に対して行ない、DCIと一緒に第一のPDCCHに付加されるCRC符号に誤りが検出されなかった第一のPDCCHに含まれるDCIを取得する。このような処理をブラインドデコーディングと称す。なお、移動局装置5は、下りリンクシステム帯域の全てのCCE(REG)の信号(受信信号)に対して第一のPDCCHを想定したブラインドデコーディングを行なうのではなく、一部のCCEに対してのみブラインドデコーディングを行なう。ブラインドデコーディングが行なわれる一部のCCE(CCEs)をSearch space(第一のPDCCH用のSearch space)と呼称する。また、CCE aggregation number毎に異なるSearch space(第一のPDCCH用のSearch space)が定義される。本発明の実施形態の通信システム1では、第一のPDCCHに対して、それぞれ異なるSearch space(第一のPDCCH用のSearch space)が移動局装置5において設定される。ここで、各移動局装置5の第一のPDCCHに対するSearch space(第一のPDCCH用のSearch space)は、全く異なるCCE(CCEs)により構成されてもよいし、全く同じCCE(CCEs)により構成されてもよいし、一部が重複するCCE(CCEs)により構成されてもよい。
次に、第二のPDCCHに対する検出処理について説明する。移動局装置5は、複数のE−CCE aggregation numberを想定して、自装置宛てのDCIを検出する処理を行なう。移動局装置5は、想定するE−CCE aggregation number(符号化率)毎に異なる復号処理を第二のPDCCHの信号に対して行ない、DCIと一緒に第二のPDCCHに付加されるCRC符号に誤りが検出されなかった第二のPDCCHに含まれるDCIを取得する。このような処理をブラインドデコーディングと称す。なお、移動局装置5は、基地局装置3から構成された第二のPDCCH領域の全てのE−CCEの信号(受信信号)に対して第二のPDCCHを想定したブラインドデコーディングを行なうのではなく、一部のE−CCEに対してのみブラインドデコーディングを行なってもよい。ブラインドデコーディングが行なわれる一部のE−CCE(E−CCEs)をSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)と呼称する。また、E−CCE aggregation number毎に異なるSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)が定義される。複数の第二のPDCCH領域が構成された移動局装置5は、それぞれの構成された第二のPDCCH領域にSearch spaceが設定(構成、定義)される。移動局装置5は、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域と、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域とのそれぞれに対して、Search spaceが設定される。複数の第二のPDCCH領域が構成された移動局装置5は、ある下りリンクサブフレームにおいて同時に複数のSearch spaceが設定される。
本発明の実施形態の通信システム1では、第二のPDCCHに対して、それぞれ異なるSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)が移動局装置5において設定される。ここで、同じ第二のPDCCH領域が構成された各移動局装置5の第二のPDCCHに対するSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)は、全く異なるE−CCE(E−CCEs)により構成されてもよいし、全く同じE−CCE(E−CCEs)により構成されてもよいし、一部が重複するE−CCE(E−CCEs)により構成されてもよい。
複数の第二のPDCCH領域が構成された移動局装置5は、各第二のPDCCH領域においてSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)が設定される。Search space(第二のPDCCH用のSearch space)とは、移動局装置5が第二のPDCCH領域内で第二のPDCCHの復号検出を行なう論理的な領域を意味する。Search space(第二のPDCCH用のSearch space)は、複数の第二のPDCCH候補から構成される。第二のPDCCH候補とは、移動局装置5が第二のPDCCHの復号検出を行う対象である。E−CCE aggregation number毎に、異なる第二のPDCCH候補は異なるE−CCE(1つのE−CCE、複数のE−CCEsを含む)から構成される。第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の複数の第二のPDCCH候補を構成するE−CCEは、領域の連続する複数のE−CCEから構成される。第二のPDCCH領域内でSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)に用いられる最初のE−CCE番号が移動局装置5毎に設定される。第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の複数の第二のPDCCH候補を構成するE−CCEは、非連続な複数の領域から構成される。第二のPDCCH領域内でSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)に用いられる最初のE−CCE番号が移動局装置5毎に、第二のPDCCH領域毎に設定される。例えば、移動局装置5に割り当てられた識別子(移動局識別子)を用いたランダム関数により、Search space(第二のPDCCH用のSearch space)に用いられる最初のE−CCE番号が設定される。例えば、基地局装置3がRRCシグナリングを用いて、Search space(第二のPDCCH用のSearch space)に用いられる最初のE−CCE番号を移動局装置5に通知する。
複数の第二のPDCCH領域のそれぞれのSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)では、第二のPDCCHの候補の数が異なってもよい。第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数を、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数より多くしてもよい。
また、あるE−CCE集合数では、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数と、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数とが同じで、異なるE−CCE集合数では、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数と、第二の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補の数とが、異なってもよい。
また、あるE−CCE集合数の第二のPDCCH候補が、一方の第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)には設定され、異なる一方の第二のPDCCH領域のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)には設定されなくてもよい。
また、移動局装置5に構成される第二のPDCCH領域の数に応じて、1つの第二のPDCCH領域内のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補数を変動させてもよい。例えば、移動局装置5に構成される第二のPDCCH領域の数が増えるにつれ、1つの第二のPDCCH領域内のSearch space(第二のPDCCH用のSearch space)の第二のPDCCH候補数を少なくする。
移動局装置5は、E−CCE aggregation numberの候補に対応したSearch spaceを、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域に設定する。なお、移動局装置5は、基地局装置3から通知された、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせ(第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEとそれぞれのE−CCEが対応するアンテナポート(送信アンテナ)との対応関係)に応じて、第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEの信号の送信に用いられる送信アンテナ(アンテナポート)を認識する。
なお、制御部405は、ビタビデコーダ部529より入力されたDCIが誤りなく、自装置宛てのDCIかを判定し、誤りなく、自装置宛てのDCIと判定した場合、DCIに基づいて多重分離部511、データ復調部523、ターボ復号部525、および送信処理部407、を制御する。例えば、制御部405は、DCIが下りリンクアサインメントである場合、受信処理部401にPDSCHの信号を復号するように制御する。なお、PDCCHにおいてもPDSCHと同様にCRC符号が含まれており、制御部405はCRC符号を用いてPDCCHのDCIが誤っているか否かを判断する。
下りリンク受信品質測定部531は、下りリンク参照信号(CRS、CSI‐RS)を用いてセルの下りリンクの受信品質(RSRP)を測定し、測定した下りリンクの受信品質情報を制御部405に出力する。また、下りリンク受信品質測定部531は、移動局装置5において基地局装置3に通知するCQIの生成のための、瞬時的なチャネル品質の測定も行う。下りリンク受信品質測定部531は、測定したRSRP等の情報を制御部405に出力する。
<移動局装置5の送信処理部407>
図6は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の送信処理部407の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、送信処理部407は、ターボ符号部611、データ変調部613、DFT部615、上りリンクパイロットチャネル処理部617、物理上りリンク制御チャネル処理部619、サブキャリアマッピング部621、IFFT部623、GI挿入部625、送信電力調整部627、ランダムアクセスチャネル処理部629、D/A部605、送信RF部607、および、送信アンテナ411を含んで構成される。送信処理部407は、情報データ、UCIに対して符号化、変調を行ない、PUSCH、PUCCHを用いて送信する信号を生成し、PUSCH、PUCCHの送信電力を調整する。送信処理部407は、PRACHを用いて送信する信号を生成し、PRACHの送信電力を調整する。送信処理部407は、DM RS、SRSを生成し、DM RS、SRSの送信電力を調整する。
ターボ符号部611は、入力された情報データを、制御部405から指示された符号化率で、データの誤り耐性を高めるためのターボ符号化を行ない、データ変調部613に出力する。データ変調部613は、ターボ符号部611が符号化した符号データを、制御部405から指示された変調方式、例えば、QPSK、16QAM、64QAMのような変調方式で変調し、変調シンボルの信号系列を生成する。データ変調部613は、生成した変調シンボルの信号系列を、DFT部615に出力する。DFT部615は、データ変調部613が出力した信号を離散フーリエ変換し、サブキャリアマッピング部621に出力する。
物理上りリンク制御チャネル処理部619は、制御部405から入力されたUCIを伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル処理部619に入力されるUCIは、ACK/NACK、SR、CQIである。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ベースバンド信号処理を行ない、生成した信号をサブキャリアマッピング部621に出力する。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、UCIの情報ビットを符号化して信号を生成する。
また、物理上りリンク制御チャネル処理部619は、UCIから生成される信号に対して周波数領域の符号多重および/または時間領域の符号多重に関連する信号処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ACK/NACKの情報ビット、またはSRの情報ビット、またはCQIの情報ビットから生成されるPUCCHの信号に対して周波数領域の符号多重を実現するために制御部405から指示された符号系列を乗算する。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ACK/NACKの情報ビット、またはSRの情報ビットから生成されるPUCCHの信号に対して時間領域の符号多重を実現するために制御部405から指示された符号系列を乗算する。
上りリンクパイロットチャネル処理部617は、基地局装置3において既知の信号であるSRS、DM RSを制御部405からの指示に基づき生成し、サブキャリアマッピング部621に出力する。
サブキャリアマッピング部621は、上りリンクパイロットチャネル処理部617から入力された信号と、DFT部615から入力された信号と、物理上りリンク制御チャネル処理部619から入力された信号とを、制御部405からの指示に従ってサブキャリアに配置し、IFFT部623に出力する。
IFFT部623は、サブキャリアマッピング部621が出力した信号を高速逆フーリエ変換し、GI挿入部625に出力する。ここで、IFFT部623のポイント数はDFT部615のポイント数よりも多く、移動局装置5は、DFT部615、サブキャリアマッピング部621、IFFT部623を用いることにより、PUSCHを用いて送信する信号に対してDFT−Spread−OFDM方式の変調を行なう。GI挿入部625は、IFFT部623から入力された信号に、ガードインターバルを付加し、送信電力調整部627に出力する。
ランダムアクセスチャネル処理部629は、制御部405から指示されたプリアンブル系列を用いて、PRACHで送信する信号を生成し、生成した信号を送信電力調整部627に出力する。
送信電力調整部627は、GI挿入部625から入力された信号、またはランダムアクセスチャネル処理部629から入力された信号に対して、制御部405からの制御信号に基づき送信電力を調整してD/A部605に出力する。なお、送信電力調整部627では、PUSCH、PUCCH、DM RS、SRS、PRACHの平均送信電力が上りリンクサブフレーム毎に制御される。
D/A部605は、送信電力調整部627から入力されたベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、送信RF部607に出力する。送信RF部607は、D/A部605から入力されたアナログ信号から、中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去する。次に、送信RF部607は、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送信アンテナ411を介して、基地局装置3に送信する。
図7は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の第二のPDCCH領域のDL PRB pair内の各E−CCEの復調に用いるUE−specific RSの設定に関わる処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域における処理の一例について説明する。
移動局装置5は、基地局装置3から、RRCシグナリングを用いて、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを示す情報を受信する(ステップS101)。次に、移動局装置5は、基地局装置3から受信した情報に基づき、DL PRB pair内の各E−CCEの信号をそれぞれ対応するアンテナポートのUE−specific RSを用いて復調するように設定する(ステップS102)。
図8は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の第二のPDCCH領域DL PRB pair内の各E−CCEの送信に用いる送信アンテナ(アンテナポート)の設定に関わる処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域における処理の一例について説明する。
基地局装置3は、セル内の移動局装置5の配置状況等に基づき(MU−MIMOの適用の判断結果に基づき)、ある移動局装置5に対して、DL PRB pair内の各E−CCEと対応するアンテナポートとの組み合わせを設定する(ステップT101)。次に、基地局装置3は、DL PRB pair内の各E−CCEの信号をそれぞれ対応するアンテナポートを用いて送信するように設定する(ステップT102)。
また、別の観点から本実施形態を説明すると、基地局装置は、システム帯域幅内において周波数方向にL個(Lは2以上の整数)並んだリソースブロックペアを用いて、端末装置宛のデータを運ぶPDSCH(物理共用チャネルあるいは共用チャネル)と、端末装置宛の制御情報を運ぶE−PDCCH(物理制御チャネル、あるいは制御チャネル)とを周波数多重された信号を送信する送信部(送信RF部)と、1つのE−PDCCHを構成するM個(MはE−CCE aggregation numberで意味し、Mは自然数である)のE−CCE(第1の要素、制御情報要素)の各々を、前記L個のリソースブロックの各々をN個(Nは自然数)に分割したL×N個の領域(第2の要素)のいずれかK個(Kは自然数)におけるリソースエレメントにマッピングするマッピング部(多重部)と、前記NまたはKを指定する情報、および/または前記Mが取り得る範囲を指定する情報を前記端末装置に通知する通知部(無線リソース制御部)と、を備える。
一方、端末装置は、システム帯域幅内において周波数方向にL個(Lは2以上の整数)並んだリソースブロックペアを用いて、この端末装置宛のデータを運ぶ物理共用チャネルと、この端末装置宛の制御情報を運ぶ物理制御チャネルとを周波数多重された信号を受信する受信部(受信RF部)と、L個のリソースブロックの各々をN個(Nは自然数)に分割したL×N個の領域のいずれかK個(Kは自然数)におけるリソースエレメントにマッピングされた制御情報要素をM個(Mは自然数)組み合わせて1つの前記物理制御チャネルを構成するモニタリング部(PDCCHデマッピング部および物理下りリンク制御チャネル復号部)と、前記NまたはKを指定する情報、および/または前記Mが取り得る範囲を指定する情報を前記基地局装置から取得する取得部(無線リソース制御部)と、を備える。
ここで、例えば、図21(あるいは図22)と図23ではともにN=4である一方、図21(あるいは図22)では、K=2であり、図23ではK=1である。このように、Nを固定してKを切り替えた場合、基地局装置は端末装置にKを通知し、端末装置はKを取得する。これにより、1つのE−CCEに含まれるリソースエレメント数を制御することができる。あるいは、Kを固定してNを切り替えることもできる。例えば、N=1に固定し、K=2とK=1とを切り替える。N=2かつK=1は、リソースエレメントを2分割して、それぞれの領域に1つずつE−CCEがマッピングされるため、実質的に図21で示される割り当てと同様になる。N=1かつK=1は図23で示される。このように、Kを固定してNを切り替えた場合、基地局装置は端末装置にNを通知し、端末装置はNを取得する。これにより、1つのE−CCEに含まれるリソースエレメント数を制御することができる。なお、図21から図23は、リソースブロックペアを周波数軸上で分割する場合について示しているが、これに限るものではない。例えば、周波数軸上でi分割し、時間軸上でj分割した場合は、リソースブロックペアを周波数および時間軸上でi×j分割することになる(i、jは自然数)。
あるいは、NとKとを固定し、Mが取り得る範囲を切り替え、基地局装置は端末装置にMを通知し、端末装置はMを取得することもできる。例えば,N=1かつK=1とし、Mが取り得る範囲(Mが取り得る値の集合)として、第1の範囲である{1,2,4,8}と第2の範囲である{2,4,8,16}とを切り替える。端末は,通知されたE−CCE aggregation numberの候補に対して、ブラインドデコーディング(E−PDCCHの構成および復号の試行)を行う。これにより、1つのE−PDCCHに含まれるリソースエレメント数を制御することができる。ここで、第2の範囲は、第1の範囲に含まれるいずれの値よりも大きい値(ここでは16)を含むことが好ましい。これにより、E−PDCCHに含まれる最大リソースエレメント数を切り替えることができる。また、第1の範囲と第2の範囲は、同数の値(ここでは4個)から構成されることが好ましい。これにより、第1の範囲と第2の範囲とで候補数が同じとなるため、ブラインドデコーディング数(E−PDCCHの構成および復号の試行数)が一定となる。
以上のように、本発明の実施形態では、通信システム1において、制御チャネル(第二のPDCCH)が配置される可能性のある領域である制御チャネル領域(第二のPDCCH領域)(第一の物理リソースマッピングが適用される第二のPDCCH領域)として複数の物理リソースブロックペア(PRB pair)が構成され、1つの物理リソースブロックペア(PRB pair)を分割したリソースから第一の要素(E−CCE)が構成され、制御チャネル(第二のPDCCH)(Localized E−PDCCH)は1個以上の第一の要素(E−CCE)の集合(E−CCE aggegation)から構成され、複数の移動局装置5および複数の移動局装置5と制御チャネル(第二のPDCCH)を用いて通信を行う基地局装置3から構成され、基地局装置3は、物理リソースブロックペア(PRB pair)内の複数の第一の要素(E−CCE)と、それぞれの第一の要素(E−CCE)の信号の送信に用いる複数のアンテナポートとの対応に関して、複数の組み合わせの中から何れか1つの組み合わせを移動局装置5に対して設定し、移動局装置5は、基地局装置3より設定された組み合わせに基づき、物理リソースブロックペア(PRB pair)内のそれぞれの第一の要素(E−CCE)の信号の復調に用いる参照信号(UE−specific RS)が対応するアンテナポートを設定する。これにより、基地局装置3は、MU−MIMOを適用して第二のPDCCHの空間多重により全体の制御チャネルのキャパシティを向上させることと、MU−MIMOを適用せずにビームフォーミングを適用して第二のPDCCHの特性改善を図ることにより全体の制御チャネルのキャパシティを向上させることを効率的に制御できる。
なお、本発明の実施形態では、説明の簡略化のため、第二のPDCCHが配置される可能性があるリソースの領域を第二のPDCCH領域と定義したが、異なる文言で定義されても、類似した意味を持つのであれば、本発明を適用できることは明らかである。
また、移動局装置5とは、移動する端末に限らず、固定端末に移動局装置5の機能を実装することなどにより本発明を実現しても良い。
以上説明した本発明の特徴的な手段は、集積回路に機能を実装し、制御することによっても実現することができる。すなわち、本発明の集積回路は、制御チャネルが配置される可能性のある領域である制御チャネル領域として複数の物理リソースブロックペアが構成され、1つの前記物理リソースブロックペアを分割したリソースから第一の要素が構成され、制御チャネルは1個以上の前記第一の要素の集合から構成され、基地局装置と前記制御チャネルを用いて通信を行う移動局装置に実装される集積回路であって、前記物理リソースブロックペア内の複数の前記第一の要素と、それぞれの前記第一の要素の信号の送信に用いられ複数のアンテナポートとの対応に関して、複数の組み合わせの中から何れか1つの組み合わせを示す情報を前記基地局装置より受信する第一の受信部と、前記第一の受信部で受信された前記組み合わせを示す情報に基づき、前記物理リソースブロックペア内のそれぞれの前記第一の要素の信号の復調に用いる前記参照信号が対応するアンテナポートを設定する第一の無線リソース制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の集積回路は、制御チャネルが配置される可能性のある領域である制御チャネル領域として複数の物理リソースブロックペアが構成され、1つの前記物理リソースブロックペアを分割したリソースから第一の要素が構成され、制御チャネルは1個以上の前記第一の要素の集合から構成され、複数の移動局装置と前記制御チャネルを用いて通信を行う基地局装置に実装される集積回路であって、前記物理リソースブロックペア内の複数の前記第一の要素と、それぞれの前記第一の要素の信号の送信に用いる複数のアンテナポートとの対応に関して、複数の組み合わせの中から何れか1つの組み合わせを前記移動局装置に対して設定する第二の無線リソース制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態に記載の動作をプログラムで実現してもよい。本発明に関わる移動局装置5および基地局装置3で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送することができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における移動局装置5および基地局装置3の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。移動局装置5および基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。移動局装置5および基地局装置3の各機能ブロックは、複数の回路により実現してもよい。
情報及び信号が、種々の異なるあらゆる技術及び方法を用いて示され得る。例えば上記説明を通して参照され得るチップ、シンボル、ビット、信号、情報、コマンド、命令、及びデータは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光粒子、またはこれらの組み合わせによって示され得る。
本明細書の開示に関連して述べられた種々の例示的な論理ブロック、処理部、及びアルゴリズムステップが、電子的なハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組み合わせとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアとのこの同義性を明瞭に示すために、種々の例示的な要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、概してその機能性に関して述べられてきた。そのような機能性がハードウェアとして実装されるかソフトウェアとして実装されるかは、個々のアプリケーション、及びシステム全体に課された設計の制約に依存する。当業者は、各具体的なアプリケーションにつき種々の方法で、述べられた機能性を実装し得るが、そのような実装の決定は、この開示の範囲から逸脱するものとして解釈されるべきではない。
本明細書の開示に関連して述べられた種々の例示的な論理ブロック、処理部は、本明細書で述べられた機能を実行するように設計された汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイシグナル(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものによって、実装または実行され得る。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであっても良いが、代わりにプロセッサは従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして実装されても良い。例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと接続された一つ以上のマイクロプロセッサ、またはその他のそのような構成を組み合わせたものである。
本明細書の開示に関連して述べられた方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはこれら2つを組み合わせたものによって、直接的に具体化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または本分野で既知のあらゆる形態の記録媒体内に存在し得る。典型的な記録媒体は、プロセッサが情報を記録媒体から読み出すことが出来、また記録媒体に情報を書き込むことが出来るように、プロセッサに結合され得る。別の方法では、記録媒体はプロセッサに一体化されても良い。プロセッサと記録媒体は、ASIC内にあっても良い。ASICは、移動局装置(ユーザ端末)内にあり得る。あるいは、プロセッサ及び記録媒体は、ディスクリート要素として移動局装置5内にあっても良い。
1つまたはそれ以上の典型的なデザインにおいて、述べられた機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらを組み合わせたもので実装され得る。もしソフトウェアによって実装されるのであれば、機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体上の一つ以上の命令またはコードとして保持され、または伝達され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所への持ち運びを助ける媒体を含むコミュニケーションメディアやコンピュータ記録メディアの両方を含む。記録媒体は、汎用または特殊用途のコンピュータによってアクセスされることが可能な市販のいずれの媒体であって良い。一例であってこれに限定するものではないものとして、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CDROMまたはその他の光ディスク媒体、磁気ディスク媒体またはその他の磁気記録媒体、または汎用または特殊用途のコンピュータまたは汎用または特殊用途のプロセッサによりアクセス可能とされ且つ命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコード手段を持ち運びまたは保持するために使用可能な媒体を含むことが出来る。また、あらゆる接続が、適切にコンピュータ読み取り可能な媒体と呼ばれる。例えば、もしソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外、無線、またマイクロ波のような無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバ、またはその他の遠隔ソースから送信される場合には、これらの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外、無線、またマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk、disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光学ディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、ブルーレイディスク、を含み、ディスク(disk)は、一般的に、磁気的にデータを再生する一方で、ディスク(disc)はレーザによって光学的にデータを再生する。上記のものを組み合わせたものもまた、コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるべきである。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。