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JP5818510B2 - ガスタービン吸気冷却装置及び方法 - Google Patents

ガスタービン吸気冷却装置及び方法 Download PDF

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JP5818510B2 JP2011116247A JP2011116247A JP5818510B2 JP 5818510 B2 JP5818510 B2 JP 5818510B2 JP 2011116247 A JP2011116247 A JP 2011116247A JP 2011116247 A JP2011116247 A JP 2011116247A JP 5818510 B2 JP5818510 B2 JP 5818510B2
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Description

本発明は、ガスタービンの吸気を冷却するガスタービン吸気冷却装置及び方法に関する。
ガスタービン設備単体、あるいはガスタービン設備に蒸気タービン設備および排熱回収ボイラを組み合わせたコンバインドサイクルプラントは、気温の上昇によって空気密度が低下することにより、最大発電量が低下してしまう特性がある。
そこで、最大発電量の低下を防止する手段の一つとして、圧縮機への吸気中に冷却水を噴霧し、冷却水の液滴が蒸発する際の気化熱によって吸気温度を低下させて空気密度を大きくし、吸気の質量流量と燃料の比率によって燃焼器に供給される燃料投入量を大きくして最大発電量を増大させるガスタービン吸気冷却装置がある。
図4は、従来のガスタービン吸気冷却装置100を示す系統図である。ガスタービン設備101は、流体の流れ方向に沿って吸気室102、圧縮機103、燃焼器104及びガスタービン105が配置され、ガスタービン105に発電機106が連結されて駆動される。
ガスタービン吸気冷却装置100は、上記ガスタービン設備101の圧縮機103へ導かれる吸気室102内の吸気に、ノズル系統107A〜107Dから冷却水を噴霧して吸気を冷却する噴霧装置108と、この噴霧装置108へ冷却水タンク112内の冷却水を供給する冷却水供給系109と、を有して構成される。
冷却水供給系109では、冷却水を圧送するための給水ポンプ110A〜110Dが4台設置され、各給水ポンプ110A〜110Dが4本の給水配管111A〜111Dのそれぞれに配設され、これらの各給水配管111A〜111Dに4本の前記ノズル系統107A〜107Dがそれぞれ独立して接続されている。
各給水ポンプ110A〜110Dの吐出重量は、給水ポンプ110Aが1流量単位に、給水ポンプ110Bが2流量単位に、給水ポンプ110Cが4流量単位に、給水ポンプ110Dが8流量単位にそれぞれ設定されている。このように吐出重量が異なる4台の給水ポンプ110A〜110Dを単独で、又は2台以上を組み合わせて運転させる運転台数制御を実施することで、噴霧装置108へ供給する冷却水の総流量を2進数形式で制御している。
特開2002−201958号公報
しかしながら、上述のようなガスタービン吸気冷却装置100では、冷却水供給系109から噴霧装置108へ供給する冷却水の流量の増加に対応して、設置される給水ポンプ110A〜110Dなどの構成機器が増加して、ガスタービン吸気冷却装置100が大型化してしまう。このため、ガスタービン吸気冷却装置100の設置場所に広いスペースが必要になるうえ、設置工事が増大するなどで初期コストが上昇し、更に所要電力等が増加して運用コストも上昇してしまう。
また、大気条件の変化に応じて噴霧装置108にて噴霧すべき冷却水の流量を変化させる必要があることから、冷却水供給系109から噴霧装置108へ供給する冷却水の流量制御を、上述のように給水ポンプ110A〜110Dの運転台数制御で実施する場合には、大気条件の変化に応じて給水ポンプ110A〜110Dの起動、停止を頻繁に行なわなければならない。この結果、給水ポンプ110A〜110Dでは運転時間のばらつきが大きくなり、これら運転時間が異なる給水ポンプ110A〜110Dの保守管理が煩雑または困難になってしまう。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、複数のノズル系統を備えた場合であっても、装置全体を小型化且つ簡素化してコストを低減できるガスタービン吸気冷却装置及び方法を提供することにある。
本発明に係るガスタービン吸気冷却装置は、複数のノズル系統を備え、ガスタービン設備の圧縮機に導かれる吸気に前記ノズル系統から冷却水を噴霧して吸気を冷却する噴霧装置と、この噴霧装置へ冷却水を供給する冷却水供給系と、を有するガスタービン吸気冷却装置であって、前記冷却水供給系は遮断弁、ポンプ、圧力調節手段及び流量調節手段を有して構成され、前記遮断弁は、一つの前記ポンプに対し複数設けられ、更に前記噴霧装置の複数の前記ノズル系統にそれぞれ対応して複数設けられて、複数の前記ノズル系統へ冷却水を選択的に供給可能に構成され、前記ポンプは、給水タンクに貯留された冷却水を吸い込んで吐出する吐出流量を一定とした状態で前記遮断弁へ向かって冷却水を供給し、
前記圧力調節手段は、前記ポンプの吐出側に設置されて、前記噴霧装置へ供給する冷却水の圧力を所定の一定圧力に調節し、前記流量調節手段は、前記ポンプの吐出側で且つ前記圧力調節手段と前記遮断弁との間と前記給水タンクとを接続するバイパスラインに配設され、前記噴霧装置へ供給する冷却水の流量を、前記遮断弁の開閉動作に応じた所定流量に調節するように構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係るガスタービン吸気冷却方法は、複数のノズル系統を備え、ガスタービン設備の圧縮機に導かれる吸気に前記ノズル系統から冷却水を噴霧して吸気を冷却する噴霧装置と、この噴霧装置へ冷却水を供給する冷却水供給系と、を用いて実施するガスタービン吸気冷却方法であって、前記冷却水供給系では、ポンプが、給水タンクに貯留された冷却水を吸い込んで吐出する吐出流量を一定とした状態で、一つの前記ポンプに対し複数設けられ且つ複数の前記ノズル系統にそれぞれ対応して複数設けられた遮断弁へ向かって冷却水を供給し、前記遮断弁が、複数の前記ノズル系統のそれぞれへ冷却水を選択的に供給し、前記ポンプの吐出側と前記給水タンクとを接続するバイパスラインに配設された流量調節手段が、前記噴霧装置へ供給する冷却水の流量を、前記遮断弁の開閉動作に応じた所定流量に調節することを特徴とするものである。
本発明に係るガスタービン吸気冷却装置及び方法によれば、噴霧装置が複数のノズル系統を備えた場合であっても、装置の信頼性を損なうことなく、最小限のポンプ台数で噴霧装置へ供給する冷却水の流量を効率良く制御できる。この結果、装置全体を小型化且つ簡素化してコスト(初期コスト及び運用コスト)を低減できる。
本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第1実施形態の構成を示す系統図。 本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第2実施形態の構成を示す系統図。 本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第3実施形態の構成を示す系統図。 従来のガスタービン吸気冷却装置を示す系統図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
[A]第1実施形態(図1)
図1は、本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第1実施形態の構成を示す系統図である。この図1に示すガスタービン吸気冷却装置10が適用されるガスタービン設備1は、流体の流れ方向に配置された吸気室2、圧縮機3、燃焼器4及びガスタービン5を有して構成され、このガスタービン5に発電機6が連結されている。
吸気室2は圧縮機3に接続されており、この圧縮機3に供給される吸込空気(吸気)Aを吸い込む。また、圧縮機3は、吸気室2から導かれた吸気Aを圧縮して燃焼器4へ供給する。この燃焼器4は燃料と、圧縮機3から導入された吸気Aとを燃焼させて燃焼ガスBを生成し、ガスタービン5へ送給する。このガスタービン5は、燃焼ガスBにより回転駆動されて発電機6を回転させ、この発電機6が発電する。ガスタービン5からの排気Cは、浄化処理を施した後に大気中に排出される。
さて、ガスタービン吸気冷却装置10は、ガスタービン設備1の圧縮機3へ供給される吸気Aを冷却するものであり、吸気室2内の吸気Aに冷却水を噴霧する噴霧装置11と、この噴霧装置11へ冷却水を供給する冷却水供給系12とを有して構成される。
噴霧装置11は、複数本(本実施形態では4本)の導水管13A〜13Dのそれぞれの先端にノズル14A〜14Dが取り付けられて設けられた、複数系統(本実施形態では4系統)のノズル系統15A〜15Dを有して構成される。これらのノズル系統15A〜15Dの各ノズル14A〜14Dは、ガスタービン設備1の吸気室2内に配置され、この吸気室2内を流れる吸気Aに冷却水を噴霧する。噴霧された冷却水の微細な液滴が気化するとのきの気化熱によって、吸気Aが冷却される。
各ノズル系統15A〜15Dのそれぞれのノズル14A〜14Dは、噴霧流量が異なるようにノズル数またはノズル径が構成されている。例えば、ノズル14Aの噴霧流量を1流量単位としたとき、ノズル14Bは2流量単位に、ノズル14Cは4流量単位に、ノズル14Dは8流量単位にそれぞれ設定されている。従って、後に詳説するが、噴霧動作するノズル14A〜14Dの組み合わせによって、吸気室2内に噴霧される冷却水の噴霧流量を、1流量単位から15流量単位の範囲で、1流量単位ごとに変化させることが可能になる。
噴霧装置11へ冷却水を供給する前記冷却水供給系12は、給水タンク16、給水ポンプ17、アキュムレータ18、圧力調節手段としての圧力調節弁19、流量調節手段としての流量調節弁20、遮断弁21A〜24D、及び制御装置22を有して構成される。
給水タンク16は、注水配管23から注水された水を冷却水として貯溜する。この給水タンク16に接続された給水配管24に給水ポンプ17が配設される。給水配管24の下流端側は複数本、本実施形態では4本に分岐され、これらの各分岐部が噴霧装置11のノズル系統15A〜15Dのそれぞれに接続されると共に、各分岐部に遮断弁21A〜21Dのそれぞれが互いに並列に配設される。
給水ポンプ17は単一(1個)であり、給水タンク16に貯溜された冷却水を吸い込んで吐出する。この給水ポンプ17は容積式ポンプであり、例えばポンプケーシング内でプランジャ(共に図示せず)が往復運動することにより冷却水を吐出するプランジャポンプである。プランジャは、駆動モータ25により駆動される。従って、この給水ポンプ17は、吐出圧力が一定であり、更に駆動モータ25の回転数が一定ならば吐出流量も一定になる。本実施形態では、給水ポンプ17は、制御装置22による駆動モータ25の制御によって、吐出流量を一定とした状態で遮断弁21A〜21Dへ向かって冷却水を供給する。
給水配管24の各分岐部にそれぞれ並列に配設された遮断弁21A〜21Dは、一つの給水ポンプ17に対し複数設けられると共に、噴霧装置11の複数系統(例えば4系統)のノズル系統15A〜15Dにそれぞれ対応して複数個(例えば4個)設けられる。これらの遮断弁21A〜21Dは、全開または全閉動作する仕切弁であり、給水配管24を流れる冷却水を複数系統のノズル系統15A〜15Dへ選択的に供給可能とする。例えば、遮断弁21Aのみを開動作することにより、給水配管24内の冷却水をノズル系統15Aのみへ供給し、また、遮断弁21C及び21Dのみを開動作することにより、給水配管24内の冷却水をノズル系統15C及び15Dのみへ供給する。
アキュムレータ18は、給水ポンプ17の作動により生ずる圧力脈動を吸収するために設けられたものであり、給水ポンプ17のポンプケーシングまたは給水配管24の吐出側に設置される。このアキュムレータ18は、給水ポンプ17に可能な限り近接して設置されることが好ましい。
圧力調節弁19は、全開と全閉との間で弁開度を変更可能に構成され、1次配管26を経て給水配管24における給水ポンプ17の吐出側で且つアキュムレータ18の下流側に設置される。この圧力調節弁19は、制御装置22の制御により弁開度を変更することで、噴霧装置11のノズル系統15A〜15へ供給する冷却水の圧力(即ちノズル前圧力)を所定の一定圧力に調整する。
つまり、ガスタービン設備1における圧縮機3の動翼及び静翼をエロージョンから防止するためには、ノズル系統15A〜15Dから噴霧される冷却水の液滴の粒径を所定値以下に微細化する必要がある。この条件を満たす液滴をノズル系統15A〜15Dのノズル14A〜14Dから噴霧させるために、圧力調節弁19は、給水ポンプ17からのポンプ吐出圧力を、所定の一定圧力のノズル前圧力に調節する。尚、圧力調節弁19の2次配管27は、給水タンク16に大気解放状態で接続される。これにより、圧力調節弁19を通過した余水は給水タンク16に戻され、冷却水として再度利用される。
流量調節弁20はバイパスライン28に配設される。このバイパスライン28は、一端28Aが、給水配管24における給水ポンプ17の吐出側で且つ圧力調節弁19と遮断弁21A〜21Dとの間に接続され、他端28Bが、給水タンク16に大気解放状態で接続される。このバイパスライン28に配設された流量調節弁20は、全閉と全開との間で弁開度を段階的に変更して、バイパスライン28内を流れて給水タンク16へ戻る冷却水の流量を調節することにより、給水配管24から噴霧装置11へ供給する冷却水の流量を調節するものである。
例えば、給水ポンプ17からの冷却水の吐出流量Qを一定流量としたとき、バイパスライン28へ流れる冷却水の流量を流量調節弁20により流量Q1に調節することによって、噴霧装置11へ供給する冷却水の流量Q2を、Q2=(Q−Q1)に調節する。
上述のように流量調節弁20が調節する噴霧装置11へ供給する冷却水の流量Q2は、遮断弁21A〜21Dの開閉動作に応じた所定流量であり、制御装置22により決定される。つまり、制御装置22には、温度センサ30から大気温度が取り込まれ、ガスタービン設備1における吸気室2に設置された湿度センサ31から吸気室湿度が取り込まれ、更に、圧縮機3の吸気入口側に設置された流量センサ32から圧縮機3への吸気流量が取り込まれる。制御装置22は、上述の大気温度、吸気室湿度及び圧縮機3への吸気流量に基づいて、噴霧装置11により吸気室2内に噴霧されるべき冷却水流量、即ち冷却水供給系12から噴霧装置11へ供給する冷却水の流量Q2を演算し決定する。
制御装置22は、更に、上述のようにして算出した吸気室2内へ噴霧されるべき冷却水流量から噴霧動作させるべきノズル系統15A〜15Dを選定し、この選定されたノズル系統15A〜15Dに対応する遮断弁21A〜21Dを開閉動作させるべく、この遮断弁21A〜21Dの開閉動作を制御する。例えば、表1に示すように、吸気室2内に噴霧されるべき冷却水流量が5流量単位である場合には、ノズル系統15A及び15Cが設定され、これらのノズル系統15A及び15Cに対応する遮断弁21A及び21Cが開動作する。
Figure 0005818510
また、制御装置22は、前述のように算出した噴霧装置11へ供給する冷却水の流量Q2と給水ポンプ17の吐出流量Qとを比較して、バイパスライン28へ流す冷却水の流量Q1を算出し、この流量Q1の冷却水をバイパスライン28に流すための流量調節弁20の開度を決定して、この流量調節弁20を制御する。
上述のような制御装置22の制御によって、流量調節弁20は、給水ポンプ17の吐出流量Qが一定流量に制御された状態で、噴霧装置11へ供給する冷却水の流量Q2を、遮断弁21A〜21の開閉動作に応じた所定流量、即ち遮断弁21A〜21Dの開動作により必要とされる流量に調節する。
次に、ガスタービン吸気冷却装置10の作用を説明する。
噴霧装置11へ冷却水を供給する冷却水供給系12では、単一の給水ポンプ17が冷却水の吐出流量を一定とした状態で、流量調節弁20による流量調節によって、複数のノズル系統15A〜15Dにそれぞれ対応して設けられた複数の遮断弁21A〜21Dへ向かって冷却水を供給し、この遮断弁21A〜21Dがノズル系統15A〜15Dへ選択的に冷却水を供給する。例えば、遮断弁21Aを開動作させることでノズル系統15Aへ冷却水を供給し、また、遮断弁21B及び21Cを開動作させることで、ノズル系統15B及び15Cへ冷却水を供給する。
このとき、流量調節弁20が実施する冷却水の流量調節は、複数の遮断弁21A〜21Dの開閉動作に応じた所定流量に調節するものである。つまり、複数の各遮断弁21A〜21Dは、噴霧流量がそれぞれ異なる複数のノズル系統15A〜15Dにそれぞれ対応して設けられたものであるため、流量調節弁20による冷却水の流量調節は、ノズル系統15A〜15Dのそれぞれが必要な噴霧流量に対応したものになる。
例えば、遮断弁21Aが開示動作してノズル系統15Aへ冷却水を供給する場合には、このノズル系統15Aのノズル14Aが噴霧する噴霧流量(1流量単位)の冷却水が、流量調節弁20による流量調節によって冷却水供給系12から噴霧装置11へ供給される。また、遮断弁21B及び21Cが開動作し、ノズル系統15B及び15Cへ冷却水を供給する場合には、これらのノズル系統15B及び15Cのそれぞれのノズル14B及び14Cが噴霧する噴霧流量(2流量単位+4流量単位)の冷却水が、流量調節弁20による流量調節によって冷却水供給系12から噴霧装置11へ供給される。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果を奏する。
複数のノズル系統15A〜15Dを備えた噴霧装置11へ冷却水を供給する冷却水供給系12は、単一の給水ポンプ17が吐出流量を一定とし、複数の遮断弁21A〜21Dが、噴霧装置11における複数のノズル系統15A〜15Dのそれぞれへ冷却水を選択的に供給可能とし、流量調節弁20が、噴霧装置11へ供給する冷却水の流量を、遮断弁21A〜21Dの開閉動作に応じた所定流量に調節する。このため、噴霧装置11が複数のノズル系統15A〜15Dを備えた場合であっても、ガスタービン吸気冷却装置10の信頼性を損なうことなく、給水ポンプ17の最小限のポンプ台数で噴霧装置11へ供給する冷却水の流量を効率良く制御できる。この結果、装置全体を小型化且つ簡素化して初期コスト及び運用コストを低減できる。
[B]第2実施形態(図2)
図2は、本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第2実施形態の構成を示す系統図である。この第2実施形態において、前記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施形態のガスタービン吸気冷却装置40が前記第1実施形態のガスタービン吸気冷却装置10と異なる点は、冷却水供給系43の流量調節手段が、第1実施形態の流量調節弁20に代えて、複数の開閉弁41A〜41Dと、これらの各開閉弁41A〜41Dに直列接続されたオリフィス42A〜42Dと、を有して構成された点である。
開閉弁41A及びオリフィス42Aと、開閉弁41B及びオリフィス42Bと、開閉弁41C及びオリフィス41Cと、開閉弁41D及びオリフィス42Dは、互いに並列状態でバイパスライン28に配設されている。
開閉弁41A〜41Dは、複数の遮断弁21A〜21Dのそれぞれに対応して複数設けられる。また、これらの開閉弁41A〜41Dは、各遮断弁21A〜21Dの開閉動作に同調して開閉動作するよう制御装置22により制御される。つまり、開動作した遮断弁21A〜21Dに対応する開閉弁41A〜41Dが閉動作し、閉動作した遮断弁21A〜21Dに対応する開閉弁41A〜41Dが開動作する。例えば表2に示すように、噴霧装置11へ5流量単位の冷却水を供給すべく、遮断弁21A及び21Cが開動作し、遮断弁21B及び21Dが閉動作した場合には、開閉弁41A及び41Cが閉動作し、開閉弁41B及び41Dが開動作する。
Figure 0005818510
前記オリフィス42A〜42Dのそれぞれは、開閉弁41A〜41Dのそれぞれに直列接続され、これらの開閉弁41A〜41D及び遮断弁21A〜21Dを介してそれぞれ対応するノズル系統15A〜15Dと等価な圧力損失を有して構成される。即ち、オリフィス42Aはノズル系統15Aと、オリフィス42Bはノズル系統15Bと、オリフィス42Cはノズル系統15Cと、オリフィス42Dはノズル系統15Dとそれぞれ等価な圧力損失になるように構成されて、それぞれ1流量単位、2流量単位、4流量単位、8流量単位の冷却水を流動させ得るオリフィス径に構成される。
開閉弁41A〜41D及びオリフィス42A〜42Dによって、給水ポンプ17の吐出流量が一定の状態でも、遮断弁21A〜21Dの開閉動作に対応する開閉弁41A〜41Dがそれぞれ閉開動作することで、給水ポンプ17から吐出された冷却水は、開動作した遮断弁21A〜21Dを経て、この開動作した遮断弁21A〜21Dに対応するノズル系統15A〜15Dへ供給される。と同時に、給水ポンプ17から吐出された冷却水は、閉動作した遮断弁21A〜21に同調して開動作した開閉弁41A〜41Dと、この開動作した開閉弁41A〜41Dに接続されたオリフィス42A〜42Dを通って、給水タンク16に戻される。
以上のように構成されたことから、本実施形態のガスタービン吸気冷却装置40によれば、前記第1実施形態の効果と同様な効果を奏するが、特に給水ポンプ17の吐出圧力が高くなって流量調節弁20による流量調節が困難になった場合においても、冷却水供給系43から噴霧装置11へ供給する冷却水の流量を適切に調節することができ、ガスタービン吸気冷却装置40の信頼性を一層向上させることができる。
[C]第3実施形態(図3)
図3は、本発明に係るガスタービン吸気冷却装置の第3実施形態の構成を示す系統図である。この第3実施形態において、前記第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施形態のガスタービン吸気冷却装置50が前記第2実施形態のガスタービン吸気冷却装置40と異なる点は、給水ポンプ17と並列に、この給水ポンプ17の吐出側の遮断弁21A〜21Dへ冷却水を供給可能なバックアップ系統51が設置された点である。
このバックアップ系統51は、コンバインドサイクルプラントにおける排熱回収ボイラ52へ給水するボイラ給水ポンプ53の下流側からバックアップライン54が分岐され、このバックアップライン54にバックアップ切換弁55が配設されると共に、バックアップライン54が給水ポンプ17の吐出側で、且つ圧力調節弁19と遮断弁21A〜21Dとの間に接続されて構成される。
バックアップ切換弁55の開閉動作とバックアップ系統51のボイラ給水ポンプ53の運転は、制御装置22により制御される。つまり、給水ポンプ17の例えば故障時には、制御装置22によりバックアップ切換弁55が開操作され、ボイラ給水ポンプ53の駆動モータ56が駆動されてボイラ給水ポンプ53が運転され、このボイラ給水ポンプ53にて昇圧された水が冷却水として遮断弁21A〜21Dへ供給される。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、前記第1及び第2実施形態と同様な効果を奏するほか、次の効果を奏する。
給水ポンプ17と並列に、この給水ポンプ17の吐出側の遮断弁21A〜21Dへ冷却水を供給可能なバックアップ系統51が設置されたので、給水ポンプ17に不具合が発生した場合にも、バックアップ系統51からの水を冷却水として遮断弁21A〜21Dへ供給できる。このため、ガスタービン吸気冷却装置50の信頼性をより一層向上させることができる。
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形してもよく、また、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、第3実施形態のバックアップ系統51は、ボイラ給水ポンプ53にて昇圧された水を遮断弁21A〜21Dへ供給するものを述べたが、他の系統のポンプ、または給水ポンプ17のみに並列配置されたバックアップ用のポンプにて昇圧された水を、遮断弁21A〜21Dへ供給してもよい。
1 ガスタービン設備
2 吸気室
3 圧縮機
10 ガスタービン吸気冷却装置
11 噴霧装置
12 冷却水供給系
15 ノズル系統
16 給水タンク
17 給水ポンプ(ポンプ)
19 圧力調節弁(圧力調節手段)
20 流量調節弁(流量調節手段)
21A〜21D 遮断弁
24 給水配管
26 1次配管
27 2次配管
40 ガスタービン吸気冷却装置
41A〜41D 開閉弁
42A〜42D オリフィス
50 ガスタービン吸気冷却装置
51 バックアップ系統
52 排熱回収ボイラ
53 ボイラ給水ポンプ(他のポンプ)
A 吸気

Claims (7)

  1. 複数のノズル系統を備え、ガスタービン設備の圧縮機に導かれる吸気に前記ノズル系統から冷却水を噴霧して吸気を冷却する噴霧装置と、
    この噴霧装置へ冷却水を供給する冷却水供給系と、を有するガスタービン吸気冷却装置であって、
    前記冷却水供給系は遮断弁、ポンプ、圧力調節手段及び流量調節手段を有して構成され、
    前記遮断弁は、一つの前記ポンプに対し複数設けられ、更に前記噴霧装置の複数の前記ノズル系統にそれぞれ対応して複数設けられて、複数の前記ノズル系統へ冷却水を選択的に供給可能に構成され、
    前記ポンプは、給水タンクに貯留された冷却水を吸い込んで吐出する吐出流量を一定とした状態で前記遮断弁へ向かって冷却水を供給し、
    前記圧力調節手段は、前記ポンプの吐出側に設置されて、前記噴霧装置へ供給する冷却水の圧力を所定の一定圧力に調節し、
    前記流量調節手段は、前記ポンプの吐出側で且つ前記圧力調節手段と前記遮断弁との間と前記給水タンクとを接続するバイパスラインに配設され、前記噴霧装置へ供給する冷却水の流量を、前記遮断弁の開閉動作に応じた所定流量に調節するように構成されたことを特徴とするガスタービン吸気冷却装置。
  2. 前記流量調節手段は、全閉と全開の間で開度を段階的に変更して冷却水の流量を調節する流量調節弁であることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン吸気冷却装置。
  3. 前記流量調節手段は開閉弁とオリフィスを備えてなり、
    前記開閉弁は複数の遮断弁に対応して複数設けられ、各遮断弁の開閉動作に同調して開閉動作し、
    前記オリフィスは前記各開閉弁に接続されて複数設けられ、それぞれが対応するノズル系統と等価な圧力損失を有して構成されたことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン吸気冷却装置。
  4. 前記ポンプと並列に、他のポンプにて昇圧された水を冷却水として前記ポンプの吐出側の遮断弁へ供給可能なバックアップ系が設置されたことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン吸気冷却装置。
  5. 前記他のポンプは、コンバインドサイクルプラントにおける排熱回収ボイラへ給水するボイラ給水ポンプであることを特徴とする請求項に記載のガスタービン吸気冷却装置。
  6. 前記圧力調節手段は、全閉と全開の間で開度を段階的に変更可能な圧力調節弁であり、この圧力調節弁の2次側配管が給水タンクに接続されたことを特徴とする請求項に記載のガスタービン吸気冷却装置。
  7. 複数のノズル系統を備え、ガスタービン設備の圧縮機に導かれる吸気に前記ノズル系統から冷却水を噴霧して吸気を冷却する噴霧装置と、
    この噴霧装置へ冷却水を供給する冷却水供給系と、を用いて実施するガスタービン吸気冷却方法であって、
    前記冷却水供給系では、ポンプが、給水タンクに貯留された冷却水を吸い込んで吐出する吐出流量を一定とした状態で、一つの前記ポンプに対し複数設けられ且つ複数の前記ノズル系統にそれぞれ対応して複数設けられた遮断弁へ向かって冷却水を供給し、
    前記遮断弁が、複数の前記ノズル系統のそれぞれへ冷却水を選択的に供給し、
    前記ポンプの吐出側と前記給水タンクとを接続するバイパスラインに配設された流量調節手段が、前記噴霧装置へ供給する冷却水の流量を、前記遮断弁の開閉動作に応じた所定流量に調節することを特徴とするガスタービン吸気冷却方法。
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