JP5814757B2 - 車線逸脱検出装置 - Google Patents
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Description
かかる技術は、カメラ等の撮影手段を車両に搭載しておき、この撮影手段によって撮影された車両前方画像から、カメラを搭載している車両および標示線(センターラインやサイドライン等)を検出し、車両と標示線との相対的な位置を算出して、車両の走行状態を判断するものである。
とくに、標示線の全体像を抽出する場合には、車道上に存在する他の車両や、電柱やガードレールなどのように車道の側方に存在する物体を標示線と誤認しないようにする必要があり、かかる誤認防止のために画像処理に時間を要するという問題がある。
第2発明の車線逸脱検出装置は、車両に搭載された、該車両前方を撮影する撮影手段と、該撮影手段によって撮影された画像に基づいて該車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、を備えており、前記撮影手段は、前記車両の前端部および該車両が走行する車道が同一画像内に撮影されるように配設されており、前記走行状態検出手段は、該撮影手段によって撮影された画像において、前記車両の前端部直前の前記車道と平行な短冊状領域を検出領域として設定する検出領域設定部と、前記検出領域内に位置する、走行車線を区切る標示線を検出する標示線検出部と、前記検出領域に複数の判断領域を設定して、該複数の判断領域と前記標示線の相対的な位置に基づいて、前記車両の走行状態を判断する走行判断部を備えており、前記検出領域設定部は、前記撮影手段によって撮影された画像において、前記検出領域の高さが該画像中の前記車両の走行方向に沿った方向における前記標示線の長さよりも短く、前記検出領域の高さがその内部に位置する前記標示線の幅とほぼ同じになるように、前記検出領域を設定するものであることを特徴とする。
第3発明の車線逸脱検出装置は、第1または第2発明において、前記走行判断部は、異なるタイミングで撮影された複数枚の画像を比較して、前記標示線が存在する前記判断領域の変化に基づいて車両の走行状態を判断する機能を備えていることを特徴とする。
第4発明の車線逸脱検出装置は、第1、第2または第3発明において、前記検出領域設定部は、前記検出領域に、前記車両の車幅方向における中心に対して左右対称な位置に配設された一対の安定走行領域を形成するようになっており、該一対の安定走行領域は、前記走行車線の両側に前記標示線が標示されている前記走行車線を前記車両がその中心軸と該走行車線の中心軸とが一致するように走行している状態において、前記一対の標示線がいずれも前記一対の安定走行領域内に位置するように設定されていることを特徴とする。
第2発明によれば、検出領域設定部が設定した短冊状の検出領域内の標示線を検出するだけであり、また、走行判断部は検出領域に複数の判断領域を設定してどの判断領域に標示線が存在するかを判断するだけである。したがって、標示線の検出するための処理および走行状態の判断処理を短時間で行うことができるから、車両の走行状態を短時間で判断することができる。しかも、車両の前端部直前領域を検出領域として設定しているので、領域中に存在する標示線以外のものが検出領域内に存在する可能性を低くできる。したがって、標示線の検出ミスを少なくすることができるので、車両の走行状態を精度よく検出することができる。また、検出領域を、その高さが標示線の長さよりも短くしているので、標示線検出部による標示線の検出が容易になるので、標示線を検出するための処理を短時間で行うことができる。さらに、検出領域の高さは、その内部に位置する標示線の幅とほぼ同じになるように設定される。すると、検出領域内に標示線が存在した場合において、標示線の領域が取りうる幅の範囲を小さくできるので、標示線検出部において標示線の検出が容易になるし、その検出精度も高くすることができる。
第3発明によれば、走行車線の幅方向に沿った車両の移動状況を判断することができるので、車両の走行状態をより正確に検出することができる。
第4発明によれば、走行車線の両側に標示線が標示されている道路において、走行車線のセンターに対する走行車線の幅方向への車両の移動を精密に検出することができる。
本発明の車線逸脱検出装置は、車両に搭載された撮影手段によって撮影された画像に基づいて車両の走行状態、具体的には、車両が走行車線を逸脱する可能性があるか否を検出する装置であり、車道に標示されている標示線と車両との相対的な位置関係に基づいて車両が走行車線を逸脱する可能性を検出するものである。
なお、本明細書において、標示線とは、車道において、走行車線を区切る線のことである。例えば、センターラインやサイドライン(車道外側線)が標示線に該当し、線の色(白色か黄色か)や線の形態(連続線か破断線か)などはとくに限定されない。
図1に示すように、本実施形態の車線逸脱検出装置1は、撮影手段10と、走行状態検出手段20とを備えたものであり、車線逸脱を検出する対象となる車両Aに搭載されている。
図1に示すように、撮影手段10は、例えば、CCDカメラ等の画像を撮影し、外部に撮影した画像のデータ(画像データおよび撮影タイミング等)を送信することができるものである。この撮影手段10は、車両A前方の車道Rの状況が撮影できる位置に配設されている。例えば、車両のフロントウインドウを通して車両A前方の車道Rを測定することができるように、バックミラーの近傍に配設することができるが、車両A前方の車道Rを測定できる位置であれば、車両Aにおいて撮影手段10を配設する位置はとくに限定されない。
さらに、撮影手段10は、平坦な車道R上に車両Aを配置したときに、撮影される画像Pの横方向が車道Rと平行となるように配設されるが、その理由は後述する。
走行状態検出手段20は、撮影手段10によって撮影された画像Pに基づいて車両Aの走行状態を検出する機能を有するものである。この走行状態検出手段20は、検査領域設定部21と、標示線検出部22と、走行判断部23と、記憶部25とを備えている。
また、走行状態検出手段20は、撮影手段10の作動(例えば、画像Pを撮影するタイミング等)を制御する制御機能を有していてもよい。
検査領域設定部21は、撮影手段10から送信される画像Pのデータを受信し、この画像Pのデータに基づいて、標示線LMを検出する領域(検出領域DA)を設定する機能を有するものである。検査領域設定部21によって設定される検出領域DAは、画像P内における車両Aの前端部直前に位置する車道Rと平行な横長の短冊状領域である。
また、検査領域設定部21は、画像Pから検出領域DA内の画像を切り出して、検査領域画像DA1(図2(C)参照)とする機能を有している。つまり、画像Pからその一部を横長の短冊状の画像として切り出す機能を有している。
しかも、検査領域設定部21は、検査領域画像DA1を、撮影手段10から送信された画像のデータとともに、標示線検出部22および記憶部25に送信する機能も有している。
上述した検出領域DAは、検査領域設定部21によって画像Pの特定の位置に設定される。つまり、どの画像Pにおいても、同じ位置に検出領域DAを設定する。
例えば、平坦な車道R上に車両Aを配置した状態で撮影された設定用画像Pにおいて、車両Aの前端部から所定の距離だけ離れた位置に、横長短冊状であって車道Rと平行な指定領域を設定し、この指定領域の位置(例えば領域の四隅の座標)を検査領域設定部21に記憶させておく。すると、どの画像Pにおいても、指定領域と同じ位置に検出領域DAを設定することができる。
例えば、画像Pから車両Aの前端部および道Rの表面と平行な方向を求め、車両Aの前端部から所定の距離だけ離れた位置に、軸方向が車道Rの表面と平行となるように、検出領域DAを設定してもよい。この場合、検出領域DAの幅および高さは予め定められた長さとしてもよいが、車両Aの挙動に応じて画像P毎に変更するようにしてもよい。例えば、画像Pから得られる車両Aの前端部の幅と同程度となるように検出領域DAの幅を設定したり、検出領域DAの高さを予め定められている高さから車両の傾きに応じて変更したりするようにしてもよい。
標示線検出部22は、検査領域設定部21から送信される検査領域画像DA1のデータを受信し、この検査領域画像DA1のデータから標示線LMを検出する機能を有するものである。
また、標示線検出部22は、検出された標示線LMの検査領域画像DA1内における位置、具体的には、検査領域画像DA1の中心CLからどの程度離れた位置に標示線LMが存在するかを算出して、標示線LMの存在位置に関する情報(中心CLから標示線LMまでの距離等)を走行判断部23および記憶部25に送信する機能も有している。
まず、標示線LMは、通常、車道Rの路面よりも輝度が高く撮影されるので、検査領域画像DA1において、輝度の高い部分を標示線LMである可能性が高い領域とする。
ついで、図2(C)に示すように、標示線LMである可能性が高いと判断された領域について、その領域が検査領域画像DA1の上端から下端まで連続する領域であるか否かを判断する。そして、上端から下端まで連続すると判断された領域について、その幅を算出し、その幅が所定の範囲内である領域を標示線LMであると判断する。
かかる方法を採用すれば、検査領域画像DA1において、所定の値以上の輝度を有する領域を検出し、その領域が上端から下端まで連続するか否か、また、その幅が所定の範囲内であるか否かを判断するだけであるから、迅速かつ簡単な処理で標示線LMを検出することができる。
以下では、標示線LMと判断された領域から検査領域画像DA1の中心CLまでの距離に関する情報を、標示線情報という。
走行判断部23は、検査領域画像DA1に複数の判断領域を設定して、標示線検出部22によって検出された標示線LMがどの判断領域に存在しているかを判断する標示線位置検出機能を有している。
また、走行判断部23は、標示線位置検出機能によって検出された標示線LMの存在する領域に基づいて、車両Aの走行状態を判断する走行判断機能を有している。
なお、走行判断部23は、運転者に警告を発する警報手段30に接続されており、車両Aの走行状態に応じて警報手段30を作動させる信号を発信する機能を有している。警報手段30は、例えば、走行判断部23からの信号を受信すると、ブザーを鳴らしたりインジケータを点滅させたりする機能を有する装置を採用することができる。
走行判断部23は、検査領域画像DA1に複数の判断領域を設定する機能を有している。具体的には、検査領域画像DA1を、その中心CLを挟んで線対照となるように、複数の判断領域JAを設定する。判断領域JAは、検査領域画像DA1の中心CLを挟んで片側に以下の3つの領域を設定する。
まず、車両Aが走行車線TLの中心に沿って移動している状況において、標示線LMが位置すると考えられる領域に、安定走行領域SAが設定される。この安定走行領域SAは、所定の幅に設定される。例えば、安定走行領域SAの幅は、走行車線TLの中心から±0.5m以下の範囲で走行車線TLの幅方向に車両Aが移動しても、標示線LMの全体が安定走行領域SA内に位置するように設定される。この場合、走行車線TLの両側に標示線LMが存在する場合には、車両Aが走行車線TLの中心に沿って移動している状況において上記範囲内で走行車線TLの幅方向に車両Aが移動しても、両方の標示線LMがいずれも安定走行領域SA内に位置するように、安定走行領域SAを設定することが好ましい。
走行判断部23は、標示線LMがどの領域に属しているかが検出されると、この標示線LMの属している領域に基づいて、車両Aの走行状態を判断する。具体的には、標示線LMが安定走行領域SAに属している場合には、車両Aは安全に走行していると判断する。この場合には、走行判断部23は、警報手段30に対して信号を発信しないようになっている。
一方、標示線LMが危険領域BAに属している場合には、車両Aがどちらかの標示線LMに近づいており、対向車線へのハミ出しや歩道に突っ込む可能性があると判断する。この場合には、走行判断部23は、警報手段30に対して信号を発信するようになっている。
そして、走行判断部23は、標示線LMが判断領域JAのどの領域に位置するかによって車両Aの走行状態を判断しているだけであるから、車両Aの走行状態を判断する処理も短時間で行うことができるから、
なお、上記判断領域の設定は、検出領域DAを設定用画像Pに基づいて行う場合には、設定用画像Pに基づいて設定すればよい。
また、検査領域設定部21が撮影された各画像Pに基づいて検出領域DAを設定するようになっている場合には、ある特定の画像(例えば設定用画像P)で各判断領域を設定したときにおける相対的な比率に応じて、設定された検出領域DAに各判断領域を設定するようにすることもできる。
上記例では、あるタイミングで撮影された画像Pだけに基づいて車両Aの走行状態を判断する場合を説明したが、車両Aの蛇行や車両Aの走行方向が突然変化したことを検出する上では、車両Aの挙動を連続して把握する方が好ましい。
そこで、異なるタイミングで撮影された複数枚の画像Pについて、各画像Pから得られる標示線LMが属する領域の情報に基づいて、車両Aの走行状態を判断してもよい。
なお、距離MLの変動速度が把握できる場合であれば、その変動速度から標示線LMが安定走行領域SAから危険領域BAに入るタイミングを推測することができる。したがって、距離MLの変動速度が把握できる場合には、標示線LMが安定走行領域SAから危険領域BAに入ると推定される時間の前(例えば0.5秒前)に警報装置30による警告を行うようにしておけば、より安全性を高めることができる。
10 撮影手段
20 走行状態検出手段
21 検出領域設定部
22 標示線検出部
23 走行判断部
DA 検出領域
JA 判断領域
SA 安定走行領域
BA 危険領域
LM 標示線
A 車両
P 画像
R 車道
Claims (4)
- 車両に搭載された、該車両前方を撮影する撮影手段と、
該撮影手段によって撮影された画像に基づいて該車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、を備えており、
前記撮影手段は、
前記車両の前端部および該車両が走行する車道が同一画像内に撮影されるように配設されており、
前記走行状態検出手段は、
該撮影手段によって撮影された画像において、前記車両の前端部直前の前記車道と平行な短冊状領域を検出領域として設定する検出領域設定部と、
前記検出領域内に位置する、走行車線を区切る標示線を検出する標示線検出部と、
前記検出領域に複数の判断領域を設定して、該複数の判断領域と前記標示線の相対的な位置に基づいて、前記車両の走行状態を判断する走行判断部を備えており、
前記検出領域設定部は、
前記撮影手段によって撮影された画像において、前記検出領域の高さが該画像中の前記車両の走行方向に沿った方向における前記標示線の長さよりも短く、前記車両が走行する車線がカーブしていても該検出領域内では前記標示線がほぼ直線として見なせる程度の長さとなるように、前記検出領域を設定するものである
ことを特徴とする車線逸脱検出装置。 - 車両に搭載された、該車両前方を撮影する撮影手段と、
該撮影手段によって撮影された画像に基づいて該車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、を備えており、
前記撮影手段は、
前記車両の前端部および該車両が走行する車道が同一画像内に撮影されるように配設されており、
前記走行状態検出手段は、
該撮影手段によって撮影された画像において、前記車両の前端部直前の前記車道と平行な短冊状領域を検出領域として設定する検出領域設定部と、
前記検出領域内に位置する、走行車線を区切る標示線を検出する標示線検出部と、
前記検出領域に複数の判断領域を設定して、該複数の判断領域と前記標示線の相対的な位置に基づいて、前記車両の走行状態を判断する走行判断部を備えており、
前記検出領域設定部は、
前記撮影手段によって撮影された画像において、前記検出領域の高さが該画像中の前記車両の走行方向に沿った方向における前記標示線の長さよりも短く、前記検出領域の高さがその内部に位置する前記標示線の幅とほぼ同じになるように、前記検出領域を設定するものである
ことを特徴とする車線逸脱検出装置。 - 前記走行判断部は、
異なるタイミングで撮影された複数枚の画像を比較して、前記標示線が存在する前記判断領域の変化に基づいて車両の走行状態を判断する機能を備えている
ことを特徴とする請求項1または2記載の車線逸脱検出装置。 - 前記検出領域設定部は、
前記検出領域に、前記車両の車幅方向における中心に対して左右対称な位置に配設された一対の安定走行領域を形成するようになっており、
該一対の安定走行領域は、
前記走行車線の両側に前記標示線が標示されている前記走行車線を前記車両がその中心軸と該走行車線の中心軸とが一致するように走行している状態において、前記一対の標示線がいずれも前記一対の安定走行領域内に位置するように設定されている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の車線逸脱検出装置。
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