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JP5811950B2 - 車両の制御装置および車両の制御方法 - Google Patents

車両の制御装置および車両の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両に関し、特に坂路発進を容易に行なえるヒルアシスト機能を備えた車両の制御装置および車両の制御方法に関する。
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタなど)に蓄えられた電力をモータなどの駆動装置により駆動力に変換して走行する、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが注目されている。
特開2010−246307号公報(特許文献1)は、ヒルスタート(坂路発進)が行なわれる際に、ブレーキペダルがユーザの足から離されると、ずり下がりを防止するヒルホールド制御がモータの駆動力によって行なわれる。
そして、ブレーキペダルを用いて加速操作が行なわれた場合に、ヒルホールド制御が解除されて、車両はモータの駆動力により進行方向へ走行を開始する。
特開2010−246307号公報
従来の車両は、坂路発進時にモータの駆動力により、ブレーキの制動力を担保している。このため、エネルギ源である電力を消費してしまう。また、モータがヒルホールド制御を継続していると、ロータの回転角度で通電位置に存在する特定の1相に電流が集中することが継続し発熱する。
停車中のモータなど駆動装置等は走行風が発生せず冷却が困難であり、モータの負荷率制限の上限値を引き下げるなど対策を講じなければならず、ヒルホールド状態から再発進した後の車両のドライバビリティが損なわれてしまう可能性があった。
この発明の目的は、坂路発進のドライバビリティを向上させる車両の制御装置および車両の制御方法を提供することである。
この発明は、要約すると、車両は、車輪に駆動力を与える駆動装置と、車輪に制動力を与える制動装置と、アクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作に基づいて、駆動装置および制動装置を制御する制御装置とを備える。
制御装置は、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続する場合には、登坂路停止トルクを駆動装置の駆動力から制動装置を用いた制動力に移行させるための第1の制御を実行し、第1の制御の実行後に加速方向へのアクセルペダルの操作が行なわれ、登坂路停止トルクを超える駆動力が駆動装置から出力された場合には、制動装置による制動力を解除する第2の制御を実行する。
好ましくは、制御装置は、第1の制御において、アクセルペダルが、登坂路停止トルクに対応する位置に保持されているときに、駆動装置の駆動力を制動装置を用いた制動力に置換する。
さらに好ましくは、制御装置は、ユーザによるアクセルペダルの登坂路停止トルクに対応する位置からの踏増し操作が検出された場合には、制動力を解除する。
さらに好ましくは、制御装置は、第1の制御において、ユーザにアクセルペダルからブレーキペダルへの踏替えを促す。
さらに好ましくは、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続されている場合に警報をユーザに報知する報知部をさらに備える。
さらに好ましくは、制御装置は、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態から制動装置を作動させた後にブレーキペダルを開放する操作により、通常時よりも制動力の解除を緩やかにするように制動装置を制御する。
さらに好ましくは、制御装置は、制動装置の制動力の解除の度合いと相殺する量の駆動力を上乗せするように駆動装置を制御する。
さらに好ましくは、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続する場合には、アクセル開度を記憶する記憶部をさらに備え、制御装置は、アクセルペダルからブレーキペダルへ踏替え後、再度ブレーキペダルが離されたときに、記憶部に記憶されたアクセル開度を読出す。
この発明は他の局面では、車両の制御方法であって、車両は、車輪に駆動力を与える駆動装置と、車輪に制動力を与える制動装置と、アクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作に基づいて、駆動装置および制動装置を制御する制御装置とを備える。
制御方法は、登坂走行時に、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態の継続を検出するステップと、登坂路停止トルクを駆動装置の駆動力から制動装置を用いた制動力に移行させるための第1の制御を実行するステップと、第1の制御の実行後に加速方向へのアクセルペダルの操作が行なわれ、登坂路停止トルクを超える駆動力が駆動装置から出力された場合には、制動装置による制動力を解除する第2の制御を実行するステップとを含む。
本発明によれば、制御装置により駆動力による停止トルクを移行させる第1の制御が行なわれて、ヒルホールド状態が制動力で与えられる登坂路停止トルクによって保持される。
また、駆動装置から出力される駆動力が、登坂路停止トルクを超えると第2の制御により制動力が解除されて車両を再発進させることができる。
本実施の形態に従う車両の構成を示すブロック図である。 負荷率制限により低下するモータの出力上限トルクと、実際に出力しているトルクとブレーキアシストするトルクとを対比させたグラフである。 すり替え時点と踏み直し時点とを示し、駆動力と制動力との関係を表わすタイムチャートである。 実施の形態1の車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。 実施の形態2の車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。 実施の形態2の一変形例で、車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。 実施の形態3の車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。 実施の形態3で、車両の駆動力制御のうちブレーキ操作を解除する処理を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態1〜3について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1〜図4は、本発明の実施の形態1の車両1を示し、図1は、車両の構成を示すブロック図、図2は、負荷率制限により低下するモータの出力上限トルクと、実際に出力しているトルクにブレーキアシストする分のトルクを対比させたグラフ、図3は、すり替え時点と踏み直し時点とを示し、駆動力と制動力との関係を表わすタイムチャート、図4は、車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。
まず、図1を用いて車両1の全体構成について説明する。
[車両の構成]
車両1は、車輪38を回転させて走行する。車両1は、車輪38に駆動力を与える駆動装置11と、車輪38に制動力を与える制動装置80と、警報をユーザに報知する報知部90と、駆動装置11を含む車両1の各機器を電子制御する制御装置(Electronic Control Unit、以下「ECU」という)50とを備える。
駆動装置11は、エンジン8と、第1電動機MG1と、第2電動機MG2と、第1,第2電動機MG1,MG2およびエンジン8の各出力軸がそれぞれ3つの入力軸に接続される動力分割機構16とを含む。制動装置80は、車輪38の回転軸に取り付けられた要素に摩擦力を作用させるブレーキ88と、ブレーキ88に油圧を供給するブレーキ油圧制御部86とを含む。
より好ましくは、車両1は、第2電動機MG2の出力軸と車輪38を駆動するための駆動軸79との間に配置される伝達要素としての減速装置20をさらに備える。この減速装置20に代えてまたは減速装置20とともに減速比を変更可能な変速装置を備えてもよい。
車両1は、アクセルペダルの踏込み量を検出するアクセルポジションセンサ82をさらに備える。駆動要求Accは、アクセルペダル81の踏込み量に応じて増加される。
制御装置50は、進行方向と駆動力の作用する方向が逆方向である場合や、変速制御が行なわれる場合に駆動要求Accどおりの駆動力を発生させると、駆動装置11が動作禁止領域で動作するときには、クラッチなどの伝達要素を駆動力非伝達状態に制御してもよい。
車両1は、さらに、複数種類のシフトポジションを手動操作により切換える操作装置46と、ブレーキペダル85と、ブレーキペダルストロークセンサ84と、回転センサ72,74,76,78と、インバータ62と、蓄電装置60と、ブレーキ油圧制御部86と、Gセンサ36とを含む。
操作装置46にはシフトレバー48の各シフトポジションを検出するためのシフトポジションセンサ49が備えられており、そのシフトレバー48のシフトポジションを表す信号Pshや「M」ポジションにおける操作回数等を制御装置50へ出力する。
制御装置50は、記憶部42と、坂路判定部44と、エンジン制御部58と、ハイブリッド制御部52と、ブレーキ制御部56とを含む。
このうち、記憶部42は、たとえばユーザがアクセル操作からブレーキ操作に踏替えた事象をフラグとして読出し可能に記憶する。また、記憶部42は坂路で車両1が停車した状態となるとその時点のアクセル開度を記憶する。そして、アクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替え後、再度ブレーキペダル85が離されたときに、アクセル開度を記憶部42から読出し可能としている。
坂路判定部44は、入力される各種信号および諸条件によって車両1が登坂路の途中に存在しているか否かを判定する。この坂路判定部44の判定には、Gセンサ36から送られてくる加速度信号や、アクセルポジションセンサ82から送られてくるアクセルペダル81の踏込み量に応じた駆動要求Accが用いられる。
また、ブレーキペダルストロークセンサ84が検出するブレーキペダル85の踏込み量に応じた制動力要求などが坂路判定部44による判定に用いられる。坂路判定部44により判定された結果は、ハイブリッド制御部52に出力される。
制御装置50のエンジン制御部58またはハイブリッド制御部52は、アクセルペダル81の操作に基づいて、エンジン8または第2電動機MG2の駆動力を制御する。
すなわち、エンジン制御部58は、エンジン制御信号を出力することにより、エンジン8の回転駆動力を制御して、車輪38から車両1の走行に必要とされる駆動力を発生させる。エンジン制御信号は、アクセルペダル81の踏込み量に基づきアクセルポジションセンサ82からハイブリッド制御部52に入力される駆動要求Accから求められる。エンジン制御部58は、回転センサ72から送られてくるエンジン回転数Neなど検出値で調整された駆動要求Accをエンジン制御信号として出力する。
エンジン制御信号は、エンジン8に入力されることにより、エンジン8のON,OFFおよびエンジン8の回転数などのエンジン駆動力制御を行なう。エンジン8の回転駆動力は、動力分割機構16に伝達される。
また、ハイブリッド制御部52には、回転センサ76から与えられる第2電動機MG2の回転数Nmが入力されている。さらに、ハイブリッド制御部52には、回転センサ78から与えられる駆動軸79の回転数Npが入力されている。そして、ハイブリッド制御部52は、これらの回転数Nmまたは回転数Npに基づいて、車速Vを求める。
さらに、ハイブリッド制御部52は、車速に基づいて駆動要求Accを演算して使用する。駆動要求Accは、ハイブリッド制御部52からモータ制御出力信号として出力される。
モータ制御出力信号は、インバータ62を介して、第2電動機MG2に出力されて、回転数などのモータ駆動力制御が行なわれる。エンジン8および第2電動機MG2の回転駆動力は、動力分割機構16に伝達される。動力分割機構16は、減速装置20を介して駆動軸79に設けられた車輪38を、エンジン8または第2電動機MG2のうち少なくとも何れか一方の回転駆動力を用いて回転させて、駆動装置の駆動力としている。
駆動軸79には、制動装置80のブレーキ88が設けられている。この制動装置80には、ブレーキ88に油圧を供給するブレーキ油圧制御部86が含まれる。
また、制御装置50に設けられたブレーキ制御部56からは、ブレーキペダル85の操作に基づいてブレーキ88を制御するように、このブレーキ油圧制御部86に対して減速指令が出力される。
ブレーキ油圧制御部86は、減速指令を受けてブレーキ88へ油圧を供給する。
ブレーキ88は、この油圧に応じた摩擦力を発生させて、車両1が、減速および、登坂路の途中で停車しても、自重でずり下がることが防止されている。
また、減速指令は、ハイブリッド制御部52からブレーキ制御部56を経由してブレーキ油圧制御部86に与えられている。ハイブリッド制御部52では、エンジン制御部58による駆動力制御とともに、ブレーキ油圧制御部86による制動力制御を協調して行なう。
すなわち、制御装置50は、登坂走行で車両1が停止しているヒルホールド状態が継続されると、駆動装置11が発生させる駆動力から、制動装置80を用いた制動力に坂路停止トルクを移行させて置換する第1の制御としての停止トルクすり替え制御を行なう。
さらにアクセルペダル81の操作による加速で、ヒルホールド状態を上回る駆動力が駆動装置11から出力されて車輪38に与えられると、制御装置50は、制動装置80による制動力を解除する第2の制御としての再発進制御を行なう。
[モータの負荷率制限]
図2は、負荷率の制限(WOUT)により低下する第2電動機MG2の出力上限トルクTMAXと、実際に駆動装置11が出力している駆動トルクTMを示し、ブレーキアシストする分の制動力TBAを対比させたグラフである。
登坂路停止に必要なトルクは、縦軸の0点付近から時間軸TIMEに沿って延ばされた線で示されている。
登坂路停止トルクは、駆動トルクTMと制動力TBAとの合計値が坂路停止に必要なトルクと同じであれば、登坂走行で車両1が停止している状態となる。
ここで、登坂路で車両1が停止している状態を、いわゆるヒルホールド状態という。
このヒルホールド状態には、ブレーキ88が効いて車両1が停止するブレーキホールド状態と、登坂路でユーザの足がアクセルペダル81を一定量踏み続けるアクセルホールド操作により、駆動装置11から出力される駆動トルクTMが、車両1をずり下げようとする力と釣合って車両を停止させるアクセルホールド状態とが存在する。
このヒルホールド状態とは異なり、駆動トルクTMと制動力TBAとの合計値が坂路停止に必要なトルクに満たない場合は、車両1が登坂路からずり下がる。
また、第2電動機MG2によってヒルホールド制御を継続していると、時間の経過とともにロータの回転角度で通電位置に存在する特定の1相に電流が集中することが継続して温度が上昇する。第2電動機MG2の温度が上昇すると負荷率が制限される。負荷率が制限されると、出力上限トルクTMAXが徐々に減少する。
図2の時刻t1以降に示すように駆動トルクTMは、出力上限トルクTMAXを超えないように、一定の余裕代αをもって、出力上限トルクTMAXとともに減少する。その際に、制動装置80によって加えられる制動力TBAが駆動トルクTMに加えられて、坂路停止に必要なトルクが発生されている。
時刻t1では、駆動トルクTMが制動力TBAによって減少する。このため、時刻t1以降、特定の1相に集中していた電流が減少して、温度が低下する。よって、負荷率の制限も緩和され、出力上限トルクTMAXの値が回復する。
[駆動力と制動力]
図3は、すり替え時点と踏増し時点での駆動力と制動力との関係を表わすタイムチャートである。
時刻t1ではアクセルペダル81が所定時間、継続して停止トルクに対応する状態に踏まれていることに応じてすり替え処理が行なわれる。
駆動トルクAが制動力Bにすり替わる時刻t1では、駆動トルクAの減少量A1と、増大した制動力B1とが同量に設定されている。このため、駆動トルクAが制動力Bにすり替えられても、駆動トルクAと制動力Bとの総和が変わらず車両1が坂路からずり下がることはない。
時刻t2では、アクセルペダル81が停止トルクに対応する状態よりも踏み増される。時刻t2では、増大した駆動トルクA2が減少した制動力B1よりも大きく設定されている。
時刻t2では、制動力Bの解除が緩やかに行なわれるのに合わせて、駆動要求Accよりもさらに大きな駆動トルクA3が上乗せされている。
時刻t2以降、制動力Bが徐々に抜かれる。制動力Bの変化は、駆動要求Accに対応する駆動力(破線)に上乗せされた駆動トルクA3が変化することによって相殺される。このため、ユーザは坂路からの再発進であっても制動力Bを意識することなく、所望の駆動要求Accに近いドライバビリティを得られる。
図4は、実施の形態1の車両1の駆動力制御を説明するフローチャートである。
まず、処理制御をスタートすると、このフローチャートのステップS10では、車両1の走行状態がアクセルON状態で、かつシフトポジションが駆動力レンジであるか否かが判定される。アクセルON状態は、アクセルペダルを踏んでいる状態である。駆動力レンジは、たとえばDレンジ(ドライブレンジ)であり、Pレンジ(パーキングレンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)は、駆動レンジではない。
アクセルペダル81の踏込み量を検出するアクセルポジションセンサ82から送られてくる駆動要求Accは、ハイブリッド制御部52に入力する。
また、操作装置46に備えられたシフトレバー48の各シフトポジションは、シフトポジションセンサ49によって検出され、そのシフトレバー48のシフトポジションを表す信号Pshとして制御装置50へ入力する。
制御装置50では、ステップS10で、アクセルON状態で、かつシフトポジションが駆動力レンジであると判定される(ステップS10でYES)と、次のステップS11に処理が進む。アクセルON状態ではないか、あるいはシフトポジションが駆動力レンジではないと判定される(ステップS10でNO)と、リターンに処理が進む。
ステップS11では、ブレーキペダル85によるブレーキペダルストロークセンサ84の検出値がブレーキ制御部56に送られて、制動力がOFFであるか否かが判定される。ブレーキ88による制動力がOFFである場合(ステップS11でYES)には、次のステップS12に処理を進め、ブレーキ88による制動力がOFFでない場合(ステップS11でNO)にはリターンに処理が進む。
ステップS12では、車両1が停止しているか否かが判定される。ハイブリッド制御部52は、車速が0km/h近辺である場合には、停止している(ステップS12にてYES)と判定して、ステップS13に処理を進め、車速が0km/h近辺でない場合には、停止していない(ステップS12にてNO)と判定してリターンに処理を進める。
ステップS13では、車両1が坂路で停止しているか否かが判定される。制御装置50の坂路判定部44は、Gセンサ36から送られてくる加速度信号や、アクセルポジションセンサ82から送られてくるアクセルペダル81の踏込み量などにより、坂路か否かを判定する。
坂路判定部44は、車両1が坂路で停車している(ステップS13でYES)場合には、次のステップS14に処理を進め、坂路でない(ステップS13でNO)と判定する場合にはリターンに処理を進める。なお、このステップS13は、行なわれなくてもよく、坂路判定を行なわない場合には、ステップS12から直接、ステップS14へ処理を進める。
ステップS14では、ユーザの足がアクセルペダル81を踏み続けているいわゆるアクセルホールド操作が継続しているか否かが判定される。
車両1は、アクセルを一定の開度で維持することにより、ブレーキ88を用いずに坂路で停止することができる。このため、アクセルポジションセンサ82が検出したアクセルペダル81の位置により、アクセルホールド制御が実行中であるか否かを判定できる。
すなわち、ステップS14で、一定時間以上継続してアクセルホールド状態である場合(ステップS14でYES)、次のステップS15に処理が進み、アクセルホールド操作が解除された場合(ステップS14でNO)には、リターンに処理が進む。
ステップS15では、アクセルホールド状態であっても、自動で坂路停止トルクをアクセル指令による駆動力から制動力にすり替える。
図3に示す時刻t1では、駆動力が制動力に移行して、置換される停止トルクすり替え制御が行なわれる。この実施の形態では、駆動トルクAの減少量A1と、増大した制動力B1とが同量に設定されている。このため、駆動トルクAが制動力Bに置換(すり替え)されても、駆動トルクAと制動力Bとの総和が変わらない。よって、車両1が坂路からずり下がることがなく、ヒルホールド状態が維持される。しかも、ユーザはアクセルペダル81を一定量で踏み続けているので、駆動トルクAが制動力Bに置換されたことにほとんど気付かない。
また、この実施の形態では、増大した駆動トルクA2が減少した制動力B1よりも大きく設定されて、時刻t2では、制動力Bの解除に合わせて、駆動要求Accよりもさらに大きな駆動トルクA3が上乗せされた駆動トルクAが車輪38に与えられる。たとえば、駆動力を(釣り合い+発進指令値)まで、迅速に発熱量の少ない第2電動機MG2から出力させることができる。このため、車両1が坂路からずり下がることがなく、ヒルホールド状態が維持される。
なお、図3に示す時刻t1では、駆動トルクAの減少量A1と同量に設定された制動力Bが一時に増大されて、置換が行なわれているが特にこれに限らない。徐々に駆動トルクAを減少させて、代わりに制動力Bを徐々に増大させても良く、すり替わりの速度およびすり替える段階に応じた比率が特に限定されるものではない。
ステップS16に処理が進むと、ユーザの再発進意思が判定される。ステップS16でアクセルペダル81の操作によって、踏増しによる加速がアクセルポジションセンサ82で検出されると(ステップS16でYES)、ステップS17に処理を進める。また、アクセルペダル81の操作による加速で、踏増しが検出されないと、リターンに処理を進める。
そして、ユーザの意思により、アクセルペダル81の位置がさらに踏増されて加速操作が行なわれると、駆動装置11からヒルホールド状態の釣り合いを上回る駆動力が出力されて、車輪38を回転させる。
この際、図3に示す時刻t2以降では、制動力Bが徐々に抜かれるため、ブレーキ88に発生する緩やかな解除の遅れが、上乗せされた駆動トルクA3により相殺される。
このため、ユーザは坂路からの再発進であっても制動力Bを意識することなく、所望の駆動要求Accに近いドライバビリティを得られる。
ステップS17では、駆動装置11により駆動力が発生されて、制動装置80による制動力が徐々に解除される。
図3に示す時刻t2以降では、制動力Bが徐々に抜かれる解除の遅れが、上乗せされた駆動トルクA3により相殺される。このため、ユーザは坂路からの再発進であっても制動力Bを意識することなく、所望の駆動要求Accに近いドライバビリティを得られ、ステップS17の処理が終了すると、リターンで処理が繰り返される。
この実施の形態1では、制御装置50で第2の制御としての再発進制御が行なわれ、登坂路停止トルク以上の駆動力が駆動装置11から出力されるまで、制動装置80の制動力によって、車両1はヒルホールド状態で保持されている。このため、ペダル踏み替え操作時に車両1が坂路でずり下がるおそれが減少する。
そして、ヒルホールド状態を保持する登坂路停止トルクを超える駆動力が駆動装置11から出力されると、登坂路停止トルクに用いられていた制動装置80による制動力が解除される。
よって、登坂路停止トルクとして駆動装置11の駆動力が用いられていない状態から迅速に坂路再発進することができる。このようにこの実施の形態1の車両1では、ヒルホールド状態で、蓄電装置60の消費電力量を抑制でき、坂道再発進後のドライバビリティを向上させることが可能となる。
また、第2電動機MG2がヒルホールド状態で、ロータの特定の回転角度で停止されていても、制動装置80による制動力が第2電動機MG2の回転駆動力にすり替わり、駆動力をヒルホールド状態の維持に用いる必要がなくなる。このため、特定の1相に電流が継続して集中することがなくなり発熱が抑制される。
よって、モータの負荷率が制限され、出力の上限値を下げるなど対策を講じる必要がなくなり、徐々に加熱して上限値が低下してしまう従来のヒルホールド状態のように、車両1が登坂路でずり下がるおそれもない。
また、モータの負荷率が制限され、出力の上限値が下げられたまま、再発進しなければならない場合に比して、ヒルホールド状態から再発進した後の走行では、モータの負荷率の制限の影響がなく、所望の第2電動機MG2の回転駆動力が得られることから車両1のドライバビリティが良好に保たれる。
[実施の形態2]
図5は、この発明の実施の形態2の車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。なお、図5に示したステップのうち、前述の図4に示したステップと内容が同じステップについてはすでに説明したため、詳細な説明はここでは繰り返さない。
図5のフローチャートのステップS20〜ステップS23は、図4のフローチャートのステップS10〜ステップS13と同様に制御装置50によって実行処理される。
まず、制御装置50による処理制御がスタートすると、ステップS20〜ステップS23の処理を終えて、ユーザがブレーキペダル85を踏んでいない状態で車両1が坂路で停止したと判定されると(ステップS23でYES)、制御装置50は、ステップS24に処理を進める。
ステップS24では、ハイブリッド制御部52が報知部90に対して警告を出力させる。警告は、音または表示のうち、少なくとも何れか一方で行なわれる。なお、警告は、音または表示以外であってもユーザに認識できるものであれば、たとえば振動、点灯、点滅光など他の方法で行なわれてもよい。
警告の内容としては、アクセルペダル81の踏み代をアクセルポジションセンサ82で検知して、ユーザにブレーキペダル85への踏替えを促す警告の内容であれば、どのような内容のものであってもよい。
また、最初からブレーキペダル85を踏んでいるブレーキホールド状態では、第2電動機MG2の駆動力を登坂路停止トルクとして用いる必要がなく、モータの負荷率の制限を行なう必要がない。このため、報知部90から警告は出力されない。
ステップS25では、ユーザが踏替え警告に従ってアクセルペダル81からブレーキペダル85への踏替えを実施したか否かがハイブリッド制御部52で判定される。
ハイブリッド制御部52での判定では、ユーザがアクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替えた(フラグF=0→F=1)という事実をたとえば、フラグ(F=1)として記憶部42に記憶する。そして、判定がハイブリッド制御部52で行なわれる際には、記憶部42に記憶されたフラグ(F=1)が呼び出されて、判定が行なわれる。
アクセルペダル81からブレーキペダル85への踏替えを実施した場合には(ステップS25でYES)、次のステップS26に処理が進み、実施されていない場合には、リターンに処理が進む。
ステップS26では、警告に従って踏替えたユーザがブレーキペダル85を用いたヒルホールド制御を開始しやすくするため、ヒルホールド開始閾値を変更する制御が行なわれる。
このヒルホールド開始閾値を変更する制御として、たとえばブレーキペダル85の踏み代等を浅く変更する、あるいは、ヒルホールド制御に入るまでに必要とされる踏増し時間を短くするなどが行なわれる。
さらに、ステップS26では、再度、アクセルペダル81が踏まれたときには、ブレーキが緩やかに解除されるように、ブレーキ解除速度を低下させる制御が行なわれる。ステップS26の処理が終了すると、リターンへ処理が進む。
このブレーキリリース後のブレーキ抜き速度を遅くする制御は、フラグ(F=1)として記憶部42に記憶されている、ユーザがアクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替えた(フラグF=0→F=1)という事実に基づいて行なわれる。
この記憶部42に記憶されたフラグに基づいて、ハイブリッド制御部52では、ユーザの足がアクセルペダル81から離れたブレーキリリースを、ブレーキペダルストロークセンサ84が検出することにより、ブレーキ解除速度を低下させる制御が行なわれる。
ブレーキ解除速度を低下させることにより、登坂路の途中から再発進を行なう際にユーザがブレーキリリースしても、直ちに車両1がずり下がるおそれを低減させることができる。
なお、登坂路の途中で停止しても、最初からブレーキペダル85を踏んでいるブレーキホールド状態である場合は、通常のずり下がり抑制制御で十分であると判断される。このため、報知部90から警告が出力されない。
[変形例]
図6は、この発明の実施の形態2の車両の駆動力制御の一変形例で、駆動力制御を説明するフローチャートである。なお、図6に示したステップのうち、前述の図5に示したステップと内容が同じステップについてはすでに説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
この変形例は、単独でもしくは、実施の形態2の車両の駆動制御とともに行なわれる。まず、処理制御をスタートすると、図6のフローチャートのステップS30〜ステップS33は、図5のフローチャートのステップS20〜ステップS23と同様に制御装置50によって実行処理される。
そして、ステップS33の坂路判定で、ハイブリッド制御部52は坂路判定部44が坂路であると判定すると(ステップS33でYES)、ステップS34に処理を進める。
また、ハイブリッド制御部52は、ステップS33で坂路判定部44が坂路でないと判定すると、リターンへ処理を進める。そして、ステップS23と同様、ステップS33で坂路判定が行なわれない場合には、ステップS32の停止判定後(ステップS32にてYES)、ステップS34へ処理を進める。
ステップS34では、モータの負荷率が制限される制御に入り(図2参照)、駆動トルクTM=坂路停止トルク+αが演算により求められて、ハイブリッド制御部52は、インバータ62を介して第2電動機MG2を回転駆動させる。
次のステップS35に処理が進むと、アクセルホールド状態が継続しているか否かが判定される。
アクセルポジションセンサ82から出力される駆動要求Accがハイブリッド制御部52に入力されると、ステップS35では、駆動要求Accに基づいてアクセルホールド操作が継続しているか否かが判定される。
ステップS35でアクセルホールド状態が継続中であると判定されると、次のステップS36に処理が進む。また、ステップS35で、アクセルホールド状態が継続されていないと判定されると、リターンへ処理が進む。
ステップS36では、ステップS15と同様に、ユーザの足がアクセルペダル81を踏み続けているアクセルホールド操作中であっても、自動で坂路停止トルクをアクセル指令による駆動力から制動力にすり替える。
なお、ステップS36で行なわれるすり替えでは、図3に示すように駆動トルクAの減少量A1と同量に設定された制動力Bが一時に増大されてすり替えを行なってもよく、また、徐々に駆動トルクAを減少させて、代わりに制動力Bを徐々に増大させても良い。
ステップS37に処理が進むと、ブレーキホールド状態となった車両1では、駆動装置11の駆動力が抜かれて、モータ電流が減少されることにより第2電動機MG2が冷却するので、モータの負荷率に設定されていた制限が回復する。
ステップS38では、ユーザの意思により、アクセルペダル81の踏増しで加速操作が行なわれたか否かがハイブリッド制御部52によって判定される。
ユーザの意思により、アクセルペダル81の踏増しで加速操作が行なわれると、ステップS39に進み、駆動装置11からヒルホールド状態の釣り合いを上回る駆動力が出力されて、車輪38を回転させる。
この際、図3に示すように時刻t2で制動力Bが徐々に抜かれるため、ブレーキ88に発生する緩やかな解除の遅れが、上乗せされた駆動トルクA3により相殺される。
ステップS38で、アクセルペダル81の踏増しによる加速操作が行なわれないと、ステップS37に戻り、モータの負荷率に設定された制限の回復が継続される。
ステップS39の処理が終了すると、ハイブリッド制御部52はリターンに処理を進めて、処理を終了する。
[実施の形態3]
図7は、この発明の実施の形態3の車両の駆動力制御を説明するフローチャートである。なお、図7に示したステップのうち、前述の図4に示したステップと内容が同じステップについてはすでに説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
まず、処理制御をスタートすると、図7のフローチャートのステップS50〜ステップS54は、図4のフローチャートのステップS10〜ステップS14と同様に制御装置50によって実行処理される。
また、ステップS14と同様、ステップS54では、アクセルホールド操作が継続しているか否かが判定される。
ステップS54で、アクセルポジションセンサ82が検出したアクセルペダル81の位置が停車中にも拘わらず、一定の開度で維持されているか、あるいは所定時間の維持により、アクセルホールド操作の判定により、ヒルホールド制御を実行中で、一定時間以上継続してアクセルホールド操作されている場合(ステップS54でYES)、次のステップS55に処理を進める。
アクセルホールド操作が継続していない解除された場合(ステップS54でNO)には、リターンへ処理を進める。
ステップS55では、ハイブリッド制御部52が報知部90からユーザに報知する警告を出力させる。警告は、音または表示のうち、少なくとも何れか一方で行なわれる。
ステップS56では、ユーザが踏替え警告に従ってアクセルペダル81からブレーキペダル85への踏替えを実施したか否かがハイブリッド制御部52で判定される。
ハイブリッド制御部52での判定では、ユーザがアクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替えたと判定された場合は、次のステップS57に処理が進む。
ステップS57では、釣り合いトルク値を数値として、記憶部42に記憶させる。
次のステップS58に処理が進むと、ステップS48では、ブレーキの解除時刻が遅延処理される。
[ブレーキ操作の解除]
図8は、実施の形態3の車両の駆動力制御のうち、ブレーキ操作を解除する処理を説明するフローチャートである。この実施の形態3では、ブレーキ操作の解除とともに、アクセルペダル81への踏み替えを待たずに、釣り合いトルクを第2電動機MG2から出力することにより、車両1のずり下がりを防止する。
予め、記憶部42に記憶されていたアクセルペダル81の釣り合いトルクの位置は、この駆動力制御で用いられる。まず、この駆動力制御がスタートすると、ステップS60では、ブレーキ操作がONからOFFへ解除されたか否かが判定される。ブレーキ操作がONからOFFへ解除されたと判定されると、次のステップS61に処理を進ませる。解除されていないと判定されると、リターンへ処理が進む。
ステップS61に処理が進むと、ハイブリッド制御部52は、釣り合いトルクを出力する。この踏み替えの初期操作であるブレーキ操作の解除とともに、予め記憶部42に記憶された釣り合いトルクを得られるアクセルペダル81の踏込み量に相当するアクセル開度が与えられて、駆動装置11で直ちに坂路停止トルクが発生する。このため、登坂路から車両1がずり落ちることなくヒルホールド状態が保持される。
ステップS62に処理が進むと、ハイブリッド制御部52は、ブレーキペダル85からユーザの足が離れた時点から、またはアクセルペダル81への踏替えを実施した時点から一定の遅延時間を置いた後にブレーキ88を解除する。
この実施の形態3の駆動力制御では、平坦路などにおける通常時のブレーキリリースよりも、ブレーキ88が解除される時間を遅らせている。このため、車両1の登坂路での再発進時にずり下がるおそれを減少させることができる。
この実施の形態3ではさらに、ユーザがステップS56で警告に従いブレーキペダル85に踏替えた場合、再度ブレーキペダル85から、アクセルペダル81に踏替え行なう際に、ブレーキペダル85からユーザの足が離れた時点で、ハイブリッド制御部52は、記憶部42に記憶されている釣り合いトルク値を呼び出して、第2電動機MG2に出力させる。
このため、ブレーキペダル85からユーザの足が離れた時点から、アクセルペダル81に到達するまでの間に、釣り合いトルク値に相当する駆動力が第2電動機MG2から迅速に出力される。そして、この第2電動機MG2の駆動力が、ブレーキ88の制動力とすり替わり、踏替えのタイムラグによる車両1のずり下がりを防止することができる。
以上説明した実施の形態について、最後に再び図面を参照しながら総括する。
図1に示されるように車両1は、車輪38に駆動力を与える駆動装置11と、車輪38に制動力を与える制動装置80と、アクセルペダル81の操作およびブレーキペダル85の操作に基づいて、駆動装置11および制動装置80を制御する制御装置50とを備える。
制御装置50は、駆動装置11の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両1を停車させる状態が継続する場合には、登坂路停止トルクを駆動装置11の駆動力から制動装置80を用いた制動力に移行させるための第1の制御を実行し、第1の制御の実行後に加速方向へのアクセルペダル81の操作が行なわれ、登坂路停止トルクを超える駆動力が駆動装置11から出力された場合には、制動装置80による制動力を解除する第2の制御を実行する。
好ましくは、制御装置50は、第1の制御において、アクセルペダル81が、登坂路停止トルクに対応する位置に保持されているときに、駆動装置11の駆動力を制動装置80を用いた制動力に置換する。
さらに好ましくは、制御装置50は、ユーザによるアクセルペダル81の登坂路停止トルクに対応する位置からの踏増し操作が検出された場合に、制動力を解除する。
さらに好ましくは、制御装置50は、第1の制御において、ユーザにアクセルペダル81からブレーキペダル85への踏替えを促す。
さらに好ましくは、駆動装置11の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両1を停車させる状態が継続されている場合に警報をユーザに報知する報知部90をさらに備える。
さらに好ましくは、制御装置50は、駆動装置11の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両1を停車させる状態から制動装置80を作動させた後にブレーキペダル85を開放する操作により、通常時よりも制動力の解除を緩やかにするように制動装置80を制御する。
さらに好ましくは、制御装置50は、制動装置80の制動力の解除の度合いと相殺する量の駆動力を上乗せするように駆動装置11を制御する。
さらに好ましくは、駆動装置11の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両1を停車させる状態が継続する場合には、アクセル開度を記憶する記憶部42をさらに備える。制御装置50は、アクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替え後、再度ブレーキペダル85が離されたときに、記憶部42に記憶されたアクセル開度を読出す。
さらに好ましくは、駆動装置11の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両1を停車させる状態が継続する場合には、アクセル開度を記憶する記憶部42をさらに備える。
制御装置50は、アクセルペダル81からブレーキペダル85へ踏替え後、再度ブレーキペダル85が離されたときに、記憶部42に記憶されたアクセル開度を読出す。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、8 エンジン、11 駆動装置、16 動力分割機構、20 減速装置、79 駆動軸、36 センサ、38 車輪、42 記憶部、44 坂路判定部、46 操作装置、48 シフトレバー、49 シフトポジションセンサ、50 制御装置、52 ハイブリッド制御部、56 ブレーキ制御部、58 エンジン制御部、60 蓄電装置、62 インバータ、72,74,76,78 回転センサ、80 制動装置、81 アクセルペダル、82 アクセルポジションセンサ、84 ブレーキペダルストロークセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキ油圧制御部、88 ブレーキ、MG1 第1電動機、MG2 第2電動機。

Claims (8)

  1. 車輪に駆動力を与える駆動装置と、
    前記車輪に制動力を与える制動装置と、
    アクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作に基づいて、前記駆動装置および前記制動装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続する場合には、前記登坂路停止トルクを前記駆動装置の駆動力から前記制動装置を用いた制動力に移行させるための第1の制御を実行し、前記第1の制御の実行後に加速方向への前記アクセルペダルの操作が行なわれ、前記登坂路停止トルクを超える駆動力が前記駆動装置から出力された場合には、前記制動装置による制動力を解除して、前記制動装置の制動力の解除の度合いと相殺する量の駆動力を上乗せする第2の制御を実行する、車両の制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1の制御において、前記アクセルペダルが、前記登坂路停止トルクに対応する位置に保持されているときに、前記駆動装置の駆動力を前記制動装置を用いた制動力に置換する、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記制御装置は、ユーザによる前記アクセルペダルの前記登坂路停止トルクに対応する位置からの踏増し操作が検出された場合には、前記制動力を解除する、請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記第1の制御において、ユーザに前記アクセルペダルから前記ブレーキペダルへの踏替えを促す、請求項1に記載の車両の制御装置。
  5. 前記駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続されている場合に警報をユーザに報知する報知部をさらに備える、請求項4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記制御装置は、駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態から前記制動装置を作動させた後にブレーキペダルを開放する操作により、通常時よりも制動力の解除を緩やかにするように前記制動装置を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  7. 前記駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態が継続する場合には、アクセル開度を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御装置は、アクセルペダルからブレーキペダルへ踏替え後、再度ブレーキペダルが離されたときに、前記記憶部に記憶された前記アクセル開度を読出す、請求項1〜のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  8. 車両の制御方法であって、
    車両は、
    車輪に駆動力を与える駆動装置と、
    前記車輪に制動力を与える制動装置と、
    アクセルペダルの操作およびブレーキペダルの操作に基づいて、前記駆動装置および前記制動装置を制御する制御装置とを備え、
    制御方法は、
    登坂走行時に、前記駆動装置の駆動力を用いた登坂路停止トルクによって登坂路途中で車両を停車させる状態の継続を検出するステップと、
    登坂路停止トルクを前記駆動装置の駆動力から前記制動装置を用いた制動力に移行させるための第1の制御を実行するステップと、
    前記第1の制御の実行後に加速方向への前記アクセルペダルの操作が行なわれ、前記登坂路停止トルクを超える駆動力が前記駆動装置から出力された場合には、前記制動装置による制動力を解除して、前記制動装置の制動力の解除の度合いと相殺する量の駆動力を上乗せする第2の制御を実行するステップとを含む、車両の制御方法。
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