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JP5811838B2 - 物品収納設備 - Google Patents

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JP5811838B2
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Description

本発明は、ピッキング対象の物品を保持する保管用保持体を収納自在な収納部を上下左右に複数並べて備えた収納棚と、前記収納棚の前面側に設けられた移動空間を移動自在なスタッカークレーンとからなる自動倉庫を備え、前記スタッカークレーンが、前記保管用保持体から取り出された物品を保持する集品用保持体を支持自在な集品用保持体支持部と、物品を前記保管用保持体から取り出して前記集品用保持体に移載するピッキング装置とを備えて構成され、外部から前記保管用保持体を入庫する入庫口及び外部へ前記集品用保持体を出庫する出庫口が、前記スタッカークレーンの移載対象箇所として設けられ、前記集品用保持体支持部が、前記集品用保持体を自己と前記出庫口との間で授受自在な状態で支持するように構成された物品収納設備に関する。
かかる物品収納設備の従来例として、上下左右に並べて備える収納部に保管用保持体としての保管用パレットを収納するように構成された物品収納棚と、棚前面側を棚左右方向に走行移動自在な走行台車に立設される支柱に沿って上下方向に昇降移動自在な昇降台を備え、その昇降台上に、収納部と自己との間で保管用パレットを移載自在に構成された保管パレット用フォークと、出庫口と自己との間で集品用保持部としての集品用パレットを移載自在に構成された集品用保持体支持部としての集品用パレット用フォークとを備えて構成されたスタッカークレーンとを備えた自動倉庫が設けられたものが知られている。
この従来例では、スタッカークレーンが、昇降台において並ぶ状態で載置された保管用パレット及び集品用パレットの上方にて移動自在で、かつ、ピッキング対象の物品を保管用パレットから集品用パレットに移載自在に構成されたピッキング装置としての真空ノズル式移載装置を供えて構成されている。
そして、外部から保管用パレットを入庫する入庫口及び外部へ集品用パレットを出庫する出庫口が、スタッカークレーンの移載対象箇所として設けられ、集品用パレット用フォークが出退することで、集品用パレットを自己と出庫口との間で授受自在な状態で支持するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このような物品収納設備では、スタッカークレーンの昇降台上に集品用パレットを支持するとともに、ピッキング対象の物品を保持した保管用パレットが収納されている収納部に対してピッキング装置を位置させて、当該収納部に収納されている保管用パレットを昇降台上に移載し、昇降台上に位置した保管用パレットから昇降台上に支持されている集品用パレットにピッキング対象の物品を移載する。このように、保管用パレットが収納されている収納部の近傍で物品のピッキングを行うことができるものであるから、保管用保持体をピッキング用の収納部に搬送したり、自動倉庫から一旦出庫してピッキング箇所に搬送し、そのピッキング箇所にてピッキング作業を実行する場合と比べて、ピッキングに要する時間を短縮することができるものであった。
また、別の従来例として、夫々にスタッカークレーンを備えた複数の自動倉庫を並べて備えた複数の物品収納設備が設けられ、それら複数の物品収納設備の間を搬送台車で接続したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、物品収納設備が、複数の自動倉庫と、その夫々に対応して設ける入庫コンベヤ及び出庫コンベヤと、自動倉庫から取り出した保管用保持体に保持される物品に対してピッキング作業を行うピッキングステーションと、それら入庫コンベヤ、出庫コンベヤ及びピッキングステーションを互いに接続する搬送台車とを備えて構成され、さらに、複数の物品収納設備の間を接続する設備間搬送装置を備えている。
そして、ピッキング頻度の高い種類の物品(特定物品)を保持する保管用保持体を各物品収納設備に分散して保管するように構成し、一の物品収納設備において特定物品に不足が生じた場合には、特定物品を保持している保管用保持体を、特定物品に余剰がある物品収納設備から特定物品が不足している物品収納設備に向けて、上記設備間搬送装置を介して移し替えすることによって、特定の物品収納設備のみに負荷が集中する状態を抑制し、効率を向上するようになっている。
特開平8−113315号公報 特開2009−7101号公報
しかしながら、このような物品収納設備では、同一の出荷先に対して集品すべき物品を保持する保管用パレットが複数の自動倉庫に分散されて収納されていた場合、夫々の自動倉庫において個別に集品用パレットに物品を集品した後に、それらの集品用パレットを出庫口から出庫し、出庫された複数の集品用パレット上の物品をさらにまとめる作業が必要になるため、ピッキング作業の効率が悪いものとなっていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ピッキング対象の複数種の物品が複数の自動倉庫に分散して保管されていても、効率よくピッキング作業を行うことができる物品収納設備を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る物品収納設備の第1特徴構成は、ピッキング対象の物品を保持する保管用保持体を収納自在な収納部を上下左右に複数並べて備えた収納棚と、前記収納棚の前面側に設けられた移動空間を移動自在なスタッカークレーンとからなる自動倉庫を備え、前記スタッカークレーンが、前記保管用保持体から取り出された物品を保持する集品用保持体を支持自在な集品用保持体支持部と、物品を前記保管用保持体から取り出して前記集品用保持体に移載するピッキング装置とを備えて構成され、外部から前記保管用保持体を入庫する入庫口及び外部へ前記集品用保持体を出庫する出庫口が、前記スタッカークレーンの移載対象箇所として設けられ、前記集品用保持体支持部が、前記集品用保持体を自己と前記出庫口との間で授受自在な状態で支持するように構成されたものであって、
前記自動倉庫が複数設けられ、前記複数の自動倉庫の夫々に前記スタッカークレーンが各別に設けられ、前記複数の自動倉庫のうち、一の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送元とし、他の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送先として、前記スタッカークレーンにおける前記集品用保持体支持部から受け取った前記集品用保持体を搬送自在な棚間搬送装置が設けられている点にある。
すなわち、自動倉庫が複数設けられる場合において、同一の出荷先に対して集品すべき物品を保持する保管用保持体が複数の自動倉庫に分散されて収納されていたときに、複数の自動倉庫のうち、一の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送元とし、他の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送先として集品用保持体を搬送することができるものとなるから、一の自動倉庫において保管用保持体から集品用保持体への物品の移載を完了した後、その集品用保持体を他の自動倉庫に搬送し、当該他の自動倉庫のスタッカークレーンにて集品用保持体を受け取って、他の自動倉庫において引き続き保管用保持体から当該集品用保持体への物品の移載を行う形態でピッキング作業を行うことができ、従来のように各自動倉庫単位での集品作業が完了する度に集品用保持体を自動倉庫から出庫することなく、単一の集品用保持体に対して複数の自動倉庫で集品を連続して行うことができるものとなる。
そして、仮に棚間搬送装置が設けられていない場合には、集品すべき複数種の物品を保持する保管用保持体が複数の自動倉庫に分散されて収納されていたときに、集品用保持体を自動倉庫から出庫し、夫々の自動倉庫から出庫された集品用保持体上に集品された物品をまとめるべく1つの保持体(例えば、出庫された集品用保持体のうちの一つや、別の保持体等)に移し替える作業が発生することになるが、第1特徴構成によれば、単一の集品用保持体に対して複数の自動倉庫で集品を行うことができるから、複数の集品用保持体から1つの集品用保持体(例えば出荷パレット等)への移し替え作業を極力行う必要がなく、ピッキング作業を迅速に行えるものとすることができる。
要するに、上記第1特徴構成によれば、ピッキング対象の複数種の物品が複数の自動倉庫に分散して保管されていても、効率よくピッキング作業を行うことができる物品収納設備を提供できる。
本発明に係る物品収納設備の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記複数の自動倉庫が、各々における前記収納棚の背面が対向する状態で隣接して設けられ、前記棚間搬送装置の搬送元及び搬送先が、隣接する自動倉庫の各々の前記収納棚における高さ方向の位置及びスタッカークレーンの走行方向の位置が同じ箇所である点にある。
すなわち、棚間搬送装置の搬送元及び搬送先が、隣接する自動倉庫の各々の前記収納棚における高さ方向の位置及びスタッカークレーンの走行方向の位置が同じ箇所であるから、棚間搬送装置による集品用保持体の搬送距離が短いものとなり、棚間搬送装置による集品用保持体の搬送を迅速に行えるものとなる。
要するに、上記第2特長構成によれば、第1特徴構成による作用効果に加えて、ピッキング作業をより迅速に行える物品収納設備を提供できる。
本発明に係る物品収納設備の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記棚間搬送装置が、前記集品用保持体支持部が支持する前記集品用保持体を自己との間で移載する移載装置を備えて構成されている点にある。
すなわち、集品用保持体支持部が支持する集品用保持体を、棚間搬送装置に備える移載装置によって集品用保持体支持部と棚間搬送装置との間で移載することができるから、棚間搬送装置に対する集品用保持体の授受に関して、集品用保持体支持部には移載装置を備える必要がない。
なお、集品用保持体支持部は、スタッカークレーンに設けられる、詳しくは、スタッカークレーンに備える昇降台上に設けられるものであるが、昇降台上には集品用保持体支持部の他に保管用保持体を移載するための移載装置を設ける必要があるため、集品用保持体支持部にも移載機能を備えさせる構成とすると、スタッカークレーン(とくに昇降台)が大型化する虞がある。
ちなみに、集品用保持体支持部に集品用保持体を支持させるに当たっては、集品用保持体支持部に人為的に集品用保持体を載置したり、集品用保持体支持部に対して棚間搬送装置又は入庫コンベヤ等に備える移載装置(例えば移載用フォーク)によって集品用保持体を載置する。
これに対して、第3特徴構成の如く移載装置を棚間搬送装置に設ける構成とすれば、集品用保持体支持部としては単に集品用保持体を載置支持する載置台を備えるのみでよいものとなり、スタッカークレーンを小型化できるものとなる。
本発明に係る物品収納設備の第4特徴構成は、上記第1〜第3のいずれかの特徴構成に加えて、前記保管用保持体が、単一の保管用保持体に対して1種類の物品を保持する形態に構成され、前記スタッカークレーンが、前記棚間搬送装置に対して前記保管用保持体を搬送自在に構成されている点にある。
すなわち、集品用保持体を、棚間搬送装置によって、自動倉庫から出庫することなく複数の自動倉庫間で搬送することができたにしても、ピッキング対象の物品を自動倉庫毎に重複しない状態で保管するようにした場合、集品用保持体に集品される物品の種類として多く現れる種類の物品を保管する自動倉庫に負荷が集中することによって、その箇所でのピッキング作業がボトルネックとなり、全体としてピッキング作業の効率が低下する虞がある。
このような場合、各自動倉庫間の負荷分散のため、ピッキング対象の物品として頻度の高い種類のものを複数の自動倉庫に入庫しておく必要がある。
しかしながら、ピッキング作業の実行に伴って該重複保管する種類の物品がある自動倉庫において不足が生じたときには、上述のような負荷の偏りが発生することになり、自動倉庫に対してその物品が補充されるまでは、上記のようにピッキング作業の効率が低下する状態となる虞があった。
これに対して、第4特徴構成によれば、スタッカークレーンが、棚間搬送装置に対して保管用保持体を搬送自在に構成されるから、一方の自動倉庫で不足し、他方の自動倉庫で余剰となっている種別の物品を保持する保管用保持体を、他方の自動倉庫から一方の自動倉庫に移動させることが可能となり、自動倉庫間の負荷の偏りを抑制して、ピッキング作業を効率的に行うことができるものとなる。
物品収納設備の平面図 物品収納設備の複数の自動倉庫のうちの1つを表す斜視図
本発明に係る物品収納設備について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る物品収納設備としての複数の自動倉庫(図においては2つ)の平面図であり、自動倉庫Jとして、自動倉庫J1と自動倉庫J2の2つを備えている。
自動倉庫J1、及び自動倉庫J2の夫々には、ピッキング対象の物品Bを保持する保管用保持体としての保管用パレットP1を収納自在な収納部Sを上下左右に複数並べて備えた収納棚Tと、その収納棚Tの前面側に設けられた移動空間を移動自在なスタッカークレーンSCとを備えている。
なお、図1における収納棚T11、T12、T21、T22の夫々は、収納部の左右方向の幅及び上下方向の幅が略同じに構成され、収納部Sの夫々の存在位置が、各収納棚Tの並び方向視において同じ位置となるように構成されている。
図2に示すように、スタッカークレーンSCは、収納棚Tの前面側(すなわち、対向する収納棚T11とT12夫々の前面側及び対向する収納棚T21とT22夫々の前面側)に設けられた移動空間に敷設される走行レールSR上を図1におけるHP側端部とOP(オポジットポジション)側端部とに亘って走行移動自在な走行台車10と、その走行台車10上に立設された前後一対の支柱11と、一対の支柱11の上端部同士を接続する接続枠13と、支柱11に案内されて昇降移動自在な昇降台12とを備えて構成されている。
昇降台12上には、保管用パレットP1を収納部Sと自己との間で移載自在なフォーク式の移載装置21と、保管用パレットP1から取り出された物品を保持する集品用保持体としての集品用パレットP2を載置支持する集品用保持体支持台22(集品用保持体支持部との一例)とが、スタッカークレーンSCの走行方向に並ぶ状態で備えられている。
また、昇降台12上には、その隅角部に4本の支柱12hが立設され、その4本の支柱12hの上端部を接続する上枠部のうち、スタッカークレーンSCの走行方向に沿う枠部に走行レール12aが取付けられている。そして、スタッカークレーンSCの走行方向と直交する方向に第2走行レールを備える移動枠体12bが、走行レール12a上を走行移動自在に設けられている。さらに、移動枠体12bの下面側には、上下方向に出退移動自在な可動支柱12cが備えられ、その可動支柱12cの下端部に真空吸着式移載装置20が取付けられている。
上記構成により、真空吸着式移載装置20は、平面視で昇降台12上の所定範囲を縦横に移動自在で、かつ、側面視で昇降台の上方における所定範囲を上下に移動自在に構成される。
なお、上記の所定範囲とは、保管用パレットP1に積みつけられている複数の物品Bのうち、必要個数の物品Bを真空吸着式移載装置20によって真空吸着し、集品用パレットP2に積みつける作業(ピッキング作業)が実行できる範囲として設定されている。つまり、真空吸着式移載装置20がピッキング装置に相当する。
また、保管用パレットP1は、単一の保管用パレットP1に対して1種類の物品を保持する形態に構成されている。
すなわち、ピッキング対象の物品Bを保持する保管用パレットP1を収納自在な収納部Sを上下左右に複数並べて備えた収納棚Tと、収納棚Tの前面側に設けられた移動空間を移動自在なスタッカークレーンSCとからなる複数の自動倉庫Jを備え、スタッカークレーンSCが、保管用パレットP1から取り出された物品Bを保持する集品用パレットP2を支持自在な集品用保持体支持台22と、物品Bを保管用パレットP1から取り出して集品用パレットP2に移載するピッキング装置としての真空吸着式移載装置20とを備えて構成されている。
なお、本実施形態において、スタッカークレーンSCの走行、昇降台12の昇降、及び後述の棚間搬送装置Hの作動を制御する制御手段が設けられているが、その制御構成は既知のものであるため説明を省略する。
隣接する自動倉庫J1と自動倉庫J2とは、自動倉庫J1における収納棚T12と自動倉庫J2における収納棚T21との背面が対向する状態で隣接して設けられている。
また、収納棚T12におけるHP側端部かつ最下段に位置する収納部Sに相当する位置と収納棚T21におけるHP側端部かつ最下段に位置する収納部Sに相当する位置とに亘って、平面視でスタッカークレーンSCの走行方向と直交する走行レールHRが設けられ、さらに、その走行レールHR上を走行自在で、集品用パレットP2又は保管用パレットP1を自動倉庫J1と自動倉庫J2との間で搬送自在な走行移動体30が設けられている。
走行移動体30は、下端に走行車輪を備え、上端側にスタッカークレーンSCの走行方向と平面視で直交する方向に出退自在で、集品用保持体支持台22が支持する集品用パレットP2を自己との間で移載する移載装置としてのフォーク装置31を、上端側にスタッカークレーンSCの走行方向に離間する状態で2本備えている。
また、走行移動体30の上端側には、スタッカークレーンSCの走行方向に沿う方向に回転自在で、載置した集品用パレットP2又は保管用パレットP1を載置状態で移動させるローラ32が設けられている。
すなわち、本実施形態においては、上記走行レールHRと上記走行移動体30とから棚間搬送装置Hが構成され、棚間搬送装置Hは、フォーク装置31によって自動倉庫J1又は自動倉庫J2のスタッカークレーンSCにおける集品用保持体支持台22の一方側を搬送元とし、他方側を搬送先として、集品用パレットP2を搬送自在に構成されている。
また、棚間搬送装置Hの搬送元及び搬送先が、隣接する自動倉庫Jの各々の収納棚Tにおける高さ方向の位置及びスタッカークレーンSCの走行方向の位置が同じ箇所であるように構成されている。
また、隣接する自動倉庫J1と自動倉庫J2との間の位置に、端部が棚間搬送装置Hの走行経路に隣接する状態で、外部から保管用パレットP1を入庫する入庫コンベヤCV1と、外部へ集品用パレットP2を出庫する出庫コンベヤCV2とが設けられている。
外部から保管用パレットP1を入庫する場合には、制御手段(図示なし)は、まず走行移動体30を入庫コンベヤCV1に隣接する箇所に移動させる。保管用パレットP1が入庫コンベヤCV1によって棚間搬送装置H側端部に向けて搬送されると、棚間搬送装置Hは、当該保管用パレットP1をローラ32の回転によって走行移動体30上に引き込む形態で受け取り、保管用パレットP1を載置支持した状態で入庫すべき自動倉庫J側端部に走行移動させる(保管用パレットP1を入庫すべき自動倉庫が自動倉庫J1である場合には、入庫コンベヤCV1から保管用パレットP1を受け取った箇所から走行移動体30を走行移動させる必要がないものとなる)。
走行移動体30が入庫すべき自動倉庫J側端部に到達すると、スタッカークレーンSCは、走行移動体30が移載装置21の移載対象箇所となるまで走行台車10を走行移動させ、かつ、昇降台12を昇降移動させる。
そして、移載装置21が、フォークを突出させる状態で保管用パレットP1を掬い、その後フォークを引退させて昇降台12上に移載する。続いて、入庫対象の収納部Sに対応する位置となるまで走行台車10を走行移動させ、かつ、昇降台12を昇降移動させ、目的の収納部Sにピッキング対象の物品Bが載置された保管用パレットを入庫することができる。
上述のように、スタッカークレーンSCから見た場合、棚間搬送装置Hにおける走行移動体30が入庫口として機能することになる。
すなわち、外部から保管用パレットP1を入庫する入庫口としての棚間搬送装置Hが、スタッカークレーンSCの移載対象箇所として設けられている。
保管用パレットP1に保持される物品Bを集品用パレットP2に積みつける作業(ピッキング作業)を実行した後、当該集品用パレットP2を外部に出庫する場合は、制御手段は、まず集品用保持体支持台22がフォーク装置31の移載対象箇所となる位置まで、走行台車10を走行移動させ、かつ、昇降台12を昇降移動させる。次に、走行移動体30を、集品用パレットP2の出庫を行う自動倉庫J側に走行移動させる。集品用保持体支持台22は移載機能を持たないため、走行移動体30に備えるフォーク装置31をスタッカークレーンSCの集品用保持体支持台22に載置支持される集品用パレットP2側に突出させる状態で集品用パレットP2を掬い、その後フォーク装置31を引退させて集品用パレットP2を走行移動体30上に移載する。続いて、走行移動体30が出庫コンベヤCV2に隣接する位置となるように走行移動体30を走行移動させる(集品用パレットP2を出庫する自動倉庫が自動倉庫J2である場合には走行移動体30を走行移動させる必要はないものとなる)。
走行移動体30が出庫コンベヤCV2に隣接する位置に到達すると、走行移動体30上のローラ32を回転移動させて集品用パレットP2を出庫コンベヤCV2に向けて移動させ、引き続き出庫コンベヤCV2が集品用パレットP2を載置搬送することになる。
このようにして、単一の出庫コンベヤCV2を用いて自動倉庫J1、J2のいずれからも集品用パレットP2を出庫することができる。
上述のように、スタッカークレーンSCから見た場合、棚間搬送装置Hにおける走行移動体30が出庫口として機能することになる。
すなわち、外部へ集品用パレットP2を出庫する出庫口としての棚間搬送装置Hが、スタッカークレーンSCの移載対象箇所として設けられ、集品用保持体支持台22が、集品用パレットP2を自己と出庫口との間で授受自在な状態で支持するように構成されている。
2つの自動倉庫Jには、集品用パレットP2にピッキングされる物品の種別の組み合わせとして多く現れるパターン(出荷パターン)にしたがって、夫々の自動倉庫Jに入庫しておく物品Bの種別を設定している。また、異なる自動倉庫Jに対する出荷パターンにおいて同一の種類の物品Bが現れる場合には、自動倉庫J夫々に同一の種類の物品Bを入庫しておく必要がある。
本実施形態においては、スタッカークレーンSCが、棚間搬送装置Hに対して保管用パレットP1を搬送自在に構成されているから、ある種類の物品Bが収納されている自動倉庫Jにおいて、その物品Bに不足が生じた場合には、一方の自動倉庫J(例えば自動倉庫J1)で余剰となっている種類の物品Bを保持する保管用パレットP1を、その一方の自動倉庫(自動倉庫J1)から他方の自動倉庫(自動倉庫J2)に移動させることが可能となり、自動倉庫Jに対して収納されている物品Bを、より迅速な出荷作業ができる状態に適正化することができるものとなる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態においては、物品を載置支持する保管用保持体としての保管用パレットP1を収納する収納部Sを上下左右に複数並べて収納棚Tを構成し、スタッカークレーンに備える昇降台12上に、保管用パレットP1を収納部Sと自己との間で移載するフォーク式の移載装置21と、物品を載置支持する集品用保持体としての集品用パレットP2を載置支持する集品用保持体支持台22とを備える構成を例示したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、物品を収納する引き出し式のカセットを保管用保持体とし、それら複数のカセットを収納する収納部を上下左右に複数並べて収納棚Tを構成し、スタッカークレーンは、上記カセットを引き出して自己の上に移載する移載装置と、そのカセットに収納された物品を集品する集品用保持体としての集品トレーを保持する集品トレー保持部(例えば集品トレー保持アーム等)と、カセットに収納された複数の物品の一部又は全部を集品トレー上に移載するピッキング装置とを備える構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ピッキング装置として真空吸着式移載装置20を備える構成を例示したが、このような構成に代えて、例えば物品Bを挾持する状態で移載するロボットハンド式移載装置を備える構成としてもよく、保管用パレットP1に保持される複数の物品Bのうちの一部又は全部を適切に集品用パレットP2に移載できるものであれば、各種の移載装置を使用することが可能である。
(2)上記実施形態では、2つの自動倉庫Jを並べて備える物品収納設備を例示したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば3つ以上の自動倉庫Jを並べて備える物品収納設備としてもよい。
また、上記実施形態では、複数の自動倉庫Jを水平方向に並べて供え、その複数の自動倉庫Jのうち、一の自動倉庫JにおけるスタッカークレーンSCについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送元とし、他の自動倉庫JにおけるスタッカークレーンSCについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送先として集品用パレットP2を水平方向に搬送自在な棚間搬送装置Hを備える構成を例示したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、複数の自動倉庫Jを上下方向に並べて備え、集品用パレットP2を垂直方向に搬送自在な棚間搬送装置Hを備える構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、棚間搬送装置Hの搬送元及び搬送先が、隣接する自動倉庫Jの各々の収納棚Tにおける高さ方向の位置及びスタッカークレーンの走行方向の位置が同じ箇所であるように構成したが、このような構成に限定されるものではなく、棚間搬送装置Hの搬送元及び搬送先を、隣接する自動倉庫Jの各々の収納棚Tにおける高さ方向の位置及びスタッカークレーンSCの走行方向の位置が異なる位置となるように構成してもよい。また、上記実施形態では、棚間搬送装置Hの搬送元及び搬送先を、平面視において収納棚Tの一方側端部に設ける構成を例示したが、収納棚TのスタッカークレーンSC走行方向中央部に設けたり、両端部に設ける等、その設置箇所及び設置数量は限定されるものではない。
なお、複数の自動倉庫Jを上下方向に並べて備える場合においても、棚間搬送装置Hの搬送元及び搬送先は、それら複数の自動倉庫Jにおいて自動倉庫Jの各々の収納棚Tにおける高さ方向の位置及びスタッカークレーンSCの走行方向の位置が同じ箇所としてもよいし、自動倉庫Jの各々の収納棚Tにおける高さ方向の位置及びスタッカークレーンSCの走行方向の位置が異なる箇所としてもよい。
(3)上記実施形態においては、棚間搬送装置Hが、集品用保持体支持台22が支持する集品用パレットP2を自己との間で移載するフォーク装置31を備えて構成されている構成を例示したが、このような構成に代えて、スタッカークレーンSCの昇降台12上に、集品用パレットP2を棚間搬送装置Hと自己との間で移載する移載装置を備えるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、移載装置21が、フォークを突出させる状態で保管用パレットP1を掬い、昇降台12上に移載する構成を例示したが、このような構成に代えて、例えばピッキング装置を収納部に対して突出させる形態で、保管用パレットP1上の複数の物品のうちの一部又は全部をピッキングし、集品用パレットP2に移載するように構成してもよい。
(4)上記実施形態では、棚間搬送装置Hにおける走行移動体30が入庫口又は出庫口となるように構成したが、スタッカークレーンSCの移載対象箇所として、棚間搬送装置H以外の箇所、例えば、自動倉庫Jの外部から保管用パレットP1又は集品用パレットP2を入庫する入庫用コンベヤを入庫口とし、保管用パレットP1又は集品用パレットP2を自動倉庫Jの外部へ出庫する出庫用コンベヤを出庫口とするように構成してもよい。また、この場合、上記入庫用コンベヤ及び出庫用コンベヤを、入出庫共用とすることも可能である。
(5)上記実施形態では、保管用パレットP1が、単一の保管用パレットP1に対して1種類の物品Bを保持する形態に構成したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、単一の保管用パレットP1に対して複数種類の物品Bを保持する形態としてもよい。このような場合においても、複数の自動倉庫Jのうちある自動倉庫Jにおいて特定の種類の物品Bが不足する状態となったときに、当該不足となった種類の物品Bを相対的に多く収納している、又は当該不足となった種類の物品Bが余剰状態である自動倉庫Jから、その物品Bを保持している保管用パレットP1を、特定の種類の物品Bが不足する状態となった自動倉庫に移動させるように構成してもよい。
B 物品
S 収納部
T 収納棚
P1 保管用保持体
P2 集品用保持体
22 集品用保持体支持部
SC スタッカークレーン
20 ピッキング装置
J 自動倉庫
H 棚間搬送装置
31 移載装置

Claims (4)

  1. ピッキング対象の物品を保持する保管用保持体を収納自在な収納部を上下左右に複数並べて備えた収納棚と、前記収納棚の前面側に設けられた移動空間を移動自在なスタッカークレーンとからなる自動倉庫を備え、
    前記スタッカークレーンが、前記保管用保持体から取り出された物品を保持する集品用保持体を支持自在な集品用保持体支持部と、物品を前記保管用保持体から取り出して前記集品用保持体に移載するピッキング装置とを備えて構成され、
    外部から前記保管用保持体を入庫する入庫口及び外部へ前記集品用保持体を出庫する出庫口が、前記スタッカークレーンの移載対象箇所として設けられ、
    前記集品用保持体支持部が、前記集品用保持体を自己と前記出庫口との間で授受自在な状態で支持するように構成された物品収納設備であって、
    前記自動倉庫が複数設けられ、
    前記複数の自動倉庫の夫々に前記スタッカークレーンが各別に設けられ、
    前記複数の自動倉庫のうち、一の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送元とし、他の自動倉庫におけるスタッカークレーンについての複数の移載対象箇所のうちの1つを搬送先として、前記スタッカークレーンにおける前記集品用保持体支持部から受け取った前記集品用保持体を搬送自在な棚間搬送装置が設けられている物品収納設備。
  2. 前記複数の自動倉庫が、各々における前記収納棚の背面が対向する状態で隣接して設けられ、
    前記棚間搬送装置の搬送元及び搬送先が、隣接する自動倉庫の各々の前記収納棚における高さ方向の位置及びスタッカークレーンの走行方向の位置が同じ箇所である請求項1記載の物品収納設備。
  3. 前記棚間搬送装置が、前記集品用保持体支持部が支持する前記集品用保持体を自己との間で移載する移載装置を備えて構成されている請求項1又は2記載の物品収納設備。
  4. 前記保管用保持体が、単一の保管用保持体に対して1種類の物品を保持する形態に構成され、
    前記スタッカークレーンが、前記棚間搬送装置に対して前記保管用保持体を搬送自在に構成されている請求項1〜3のいずれか1項記載の物品収納設備。
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