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JP5897961B2 - すべり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車やその他の産業機械のエンジン等に用いられるすべり軸受に関し、特に、裏金鋼と、前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する軸受基材上に、固体潤滑剤を含む樹脂被覆層を設けた、すべり軸受に関する。
近年、高出力及び高回転による自動車エンジンの高性能化が著しく、すべり軸受材料に対して、初期なじみ性、耐焼付性、耐久性、耐熱性などの優れたしゅう動性能が望まれている。
すべり軸受には、耐摩耗性と相手しゅう動部材とのなじみ性の両立が求められるが、その特性は相反するものである。一般的に、すべり軸受の裏金鋼上にアルミニウムや銅の軸受合金層(ライニング層)を設けることで、耐疲労性や耐焼付性を確保できることが知られているが、初期なじみ性が不足する場合がある。そこで、なじみ性確保のために、Sn、Pbなどの軟質金属被膜や、固体潤滑剤を含む樹脂被覆層等の、オーバレイとも称される被覆層を軸受合金層上にさらに設けることが行われている(特許文献1)。
特開平7−247493号公報
固体潤滑剤を樹脂で保持した樹脂層は軟質金属被膜に比べて耐摩耗特性が良好である反面、耐熱性が低く、初期のしゅう動時に焼付きが発生するなど改善の余地があった。
そこで本発明は固体潤滑剤を樹脂で保持した樹脂被覆層の耐熱性を向上し、耐焼付性に優れたすべり軸受を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研鑽を積んだ結果、樹脂被覆層にワックスと酸化防止剤を添加することにより、上記目的を達成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の<1>から<7>に関するものである。
<1> 裏金鋼と前記裏金鋼上に設けられた軸受合金層とを有するすべり軸受基材上に、樹脂被覆層が設けられたすべり軸受であって、
前記樹脂被覆層は、バインダー樹脂、固体潤滑剤、ワックス、及び酸化防止剤を含むすべり軸受。
<2> 前記樹脂被覆層の厚さが3〜20μmである上記<1>に記載のすべり軸受。
<3> 前記固体潤滑剤が、二硫化モリブデン、グラファイト、及びフッ素化合物からなる群より選択される1種以上を含む、上記<1>または<2>に記載のすべり軸受。
<4> 前記樹脂被覆層におけるワックス含有量がバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部である、上記<1>〜<3>のいずれか1に記載のすべり軸受。
<5> 前記樹脂被覆層における酸化防止剤含有量がバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部である、上記<1>〜<4>のいずれか1に記載のすべり軸受。
<6> 前記樹脂被覆層が二層構造であり、上層の樹脂被覆層は前記ワックス及び酸化防止剤を含み、下層の樹脂被覆層はワックスを含まない、上記<1>〜<5>のいずれか1に記載のすべり軸受。
<7> 前記下層の樹脂被覆層の厚さが0.1μm以上である上記<6>に記載のすべり軸受。
本発明によれば、固体潤滑剤をバインダー樹脂で保持した樹脂被覆層がワックス及び酸化防止剤を含有することで、しゅう動面のしゅう動抵抗を減少させ、優れた耐焼付性が付与されたすべり軸受を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかるすべり軸受は、裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有するすべり軸受基材上に、樹脂被覆層を設けたすべり軸受である。
樹脂被覆層におけるバインダー樹脂としては、機械的強度があり耐熱性が高い樹脂が好ましく用いられる。具体的にはポリイミド樹脂(PI)、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、PES等の熱可塑性樹脂が挙げられ、中でもポリイミド樹脂(PI)又はポリアミドイミド(PAI)樹脂が、機械強度、軸受合金層との密着性の点から好ましい。
バインダー樹脂は1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよく、組み合わせる場合には、PAI樹脂やPI樹脂にPA樹脂や、エポキシ樹脂等を組合せ、高せん断を加え、ポリマーアロイ化してもよい。
固体潤滑剤としては特に制限されず、配向性の有無に関わらず、一般に用いられる固体潤滑剤を用いることができる。具体的には二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト、六方晶系窒化ホウ素(h−BN)、WS、フッ素化合物などが挙げられ、中でも低摩擦性、樹脂との密着性の点から二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト、フッ素化合物が好ましく用いられる。フッ素化合物としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。また、固体潤滑剤は1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
固体潤滑剤の含有量はバインダー樹脂100重量部に対して総量で、50〜300重量部であることが好ましい。
本発明において、樹脂被覆層は上記バインダー樹脂及び固体潤滑剤に加え、ワックスを含有する。ワックスを含有することで、相手軸とのしゅう動抵抗が減少するため、樹脂被覆層の耐熱性が向上し、その結果、耐焼付き性を向上することができる。またワックス添加により、潤滑オイルやグリースを用いた潤滑条件下における濡れ性も改善されるため、この点でも耐焼付き性向上に寄与する。
ワックスとしては、植物系のカルバナワックス、鉱物系のパラフィンワックス、オレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、合成石油系のポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が例示される。
特に合成石油系のポリエチレンワックスや、ポリプロピレンワックスが、耐熱性の観点から好ましく用いられる。
なお、ワックスは1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ワックスはバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部含まれていることが好ましく、より好ましくは1〜10重量部である。前記上限以下であれば、軸受合金層への接着性の点から好ましく、前記下限以上であれば潤滑性の向上の点から好ましい。
樹脂被覆層は、ワックスと共に酸化防止剤を含有する。樹脂被覆層の形成に際してバインダー樹脂硬化のために焼成処理を行うが、ワックスには高温下で酸化分解しやすいという性質があるため、この焼成処理においてワックスが分解し、樹脂被覆層中に残存できないまたは仕込み量よりも減少するおそれがある。そこで本発明では酸化防止剤の添加によりワックスの酸化分解を抑制し、樹脂被覆層中にワックスを安定に存在させるとともに、ワックスの仕込み量を低減することもできる。
酸化防止剤としては特に限定されず、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などを用いることができる。
フェノール系酸化防止剤としては、「Sumilizer MDP−S2」(商品名)(住友化学工業、2’−Methylenebis(6−tert−butyl−4−methylphenol))、「Sumilizer BBM−S」(商品名)(住友化学工業、4,4’−Butylidenebis(6−tert−butyl−3−methylphenol))、「Sumilizer WX−R WX−RA WX−RC」(商品名)(住友化学工業、4,4’−Thiobis(6−tert−butyl−3−methylphenol))、「Sumilizer NW(N)」(商品名)(住友化学工業、Alkylated bisphenol)、「Sumilizer GA−80」(商品名)(住友化学工業、3,9−Bis[2−〔3−(3−tert−butyl−4−hydroxy−5−methylphenyl)propionyloxy〕−1,1−dimethylethyl]−2,4,8,10−tetraoxaspiro[5・5]undecane)、「IRGANOX」(商品名)(BASF)、「IRGAMOD」(商品名)(BASF)等が挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、「Sumilizer 9A」(商品名)(住友化学工業、Alkylated diphenylamine)等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、「Sumilizer MB」(商品名)(住友化学工業、2−Mercaptobenzimidazole)等が挙げられる。
なお、酸化防止剤は1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部であればよく、1〜5重量部であることが好ましい。酸化防止剤がかかる範囲にあれば、ワックスの酸化防止機能の点から好ましい。
樹脂被覆層は軸受合金層上に形成されるが、上記組成の一層構造でもよく、下記に説明する二層構造でもよい。
二層構造の場合は、上層(表面層)はワックス及び酸化防止剤を含み、下層(中間層)はワックスを含まないことが好ましい。ワックスは多量に添加すると、軸受合金層への密着性が低下するおそれがある。そのため、ワックスを含む上層を設けることにより耐熱性を向上しつつ、ワックスを含まない下層部を設けることにより、樹脂被覆層の軸受合金層への密着性を高めることができる。
また、バインダー樹脂及び固体潤滑剤は、上層と下層のいずれにも含まれることが好ましい。
樹脂被覆層の層数によらず、樹脂被覆層全体の厚さは下限は耐摩耗性、上限は耐疲労性の点から3〜20μmであることが好ましい。樹脂被覆層が二層構造である場合、下層の厚さは0.1μm以上であることが樹脂被覆層とライニング層との密着性を確保できる点から好ましい。また、上層の厚さは2.9μm以上とすることで耐熱性を確保することができるため好ましい。また、上層及び下層の厚さはそれぞれ10μm以下が好ましい。
上記樹脂被覆層は裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する軸受基材上に設けられる。ここで裏金鋼と軸受合金層には、当該分野において従来用いられる種々のものを、種々の条件で用いることができる。
軸受合金層は、主成分として例えばAlやCu等が挙げられ、中でもアルミニウム系軸受合金、銅系軸受合金等を使用することができる。
アルミニウム系軸受合金の組成は特に限定されないが、10質量%以下のCr、Si、Mn、Sb、Sr、Fe、Ni、Mo、Ti、W、Zr、V、Cu、Mg、Znなどからなる群より選ばれる1種以上の元素と、20質量%以下のSn、Pb、In、Tl、Biなどからなる群より選ばれる1種以上の元素とを含有する合金を好ましく使用することができる。
前者の群の元素は主として強度及び耐摩耗性を付与し、後者の群の元素は主としてなじみ性を付与し、添加する元素の種類と量により軸受特性を発揮する。
また、アルミ合金鋳物であるAC8A、AC9Bなどの高Si−Al合金からなるピストンのスカート部を下地として、本発明の樹脂被覆層を使用し、その耐摩耗性を向上することもできる。
銅合金の組成は、特に限定されないが、25質量%以下のBiと、10質量%以下のSnと、2質量%以下のP、Ag、In、Ni、Al等を含有する合金を、好ましく使用することができる。
これらの元素において、軟質金属であるBiはなじみ性を発揮し、青銅の基本成分であるSnは高強度性と耐摩耗性を発揮し、その他の成分は補助的に特性を向上する。特に、Pは脱酸素、焼結促進、強化などに有効であり、Agは潤滑油又は銅中の不純物成分Sとの反応でしゅう動特性向上に有効な化合物を形成し、Inは耐食性と潤滑油の濡れ性を向上し、NiやAlは銅を強化する等の作用がある。
軸受合金層は一般に厚さが0.2mm〜0.5mmである。これを支える裏金鋼は一般に相手軸径に応じて厚さを適宜選択することができる。
本発明のすべり軸受の形状は円筒状でも半割状でもよい。軸受が半割状である場合には、半割すべり軸受を2個組み合わせて円筒状にして使用される。
本発明のすべり軸受を使用する際、潤滑条件は特に限定されない。ワックス自体が、潤滑剤としての効果を発揮するため、しゅう動面に潤滑油やグリースが存在しない環境下で効果がより発揮される。潤滑油やグリースを用いた環境下でも、ワックスと潤滑油との濡れ性がよく、樹脂被覆層全体として潤滑油を保持するため、軸受の性能を向上できる。
本発明にかかるすべり軸受の製造方法を以下に示すが、製造方法はこれらの方法に限定されるものではない。
(a)裏金鋼に軸受合金層を形成する工程、
(b)切出しやプレス等で成形し、円筒状又は半割状のすべり軸受基材を作製する工程、
(c)すべり軸受基材の軸受合金層表面に、当該基材と樹脂被覆層との密着性を確保するための処理を施す工程、
(d)すべり軸受基材の軸受合金層上に、樹脂被覆層を塗布する工程、
(e)樹脂被覆層を乾燥する工程、
(f)樹脂被覆層を焼成する工程。
上記工程は順序が入れ替わったり、間に他の工程が入ってもよい。
工程(c)としては、サンドブラストなどの粗面化処理に代表される物理的処理や、エッチング、化成処理などの化学処理が挙げられる。なお、この処理は軸受基材の油分を洗浄剤で脱脂した後に行うことが好ましい。
工程(d)の樹脂被覆層を塗布する際には、固体潤滑剤、バインダー樹脂、ワックス及び酸化防止剤と、その他の任意成分を混合した塗布液を調製する。また、固体潤滑剤とバインダー樹脂の分散性を高めるためや、塗布液の粘度調整のために、必要に応じてメチルピロリドン、キシレン等の溶剤を用いることができる。
塗布方法は特に制限されないが、エアスプレー法、エアレススプレー法、ロール法、パッド法、スクリーン印刷法、静電塗装、タンブリングなどが例示される。
また、厚さが不足する場合には、希釈剤中の固体潤滑剤とバインダー樹脂の濃度を高くするのではなく、複数回に渡って重ね塗りをする方法が好ましく用いられる。
上記工程(e)において、乾燥により溶剤を蒸発する。乾燥に際しては、溶剤が蒸発すれば特に方法に制限はないが、40〜120℃で5〜60分の条件で行うことがライニングと樹脂との密着性の点から好ましい。なお、乾燥中の温度は上記温度範囲内で一定であっても昇温等変化させてもよい。
上記工程(f)においては、バインダー樹脂が硬化すれば特に方法に制限はないが、150〜300℃で30〜60分行えばよい。
この工程中、温度は上記範囲内で一定であっても昇温変化させてもよいが、ワックス等の添加成分の酸化を防ぐために、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
なお、樹脂被覆層を二層構造にする場合には、ワックスを含まない下層を塗布する工程(d−1)、その後、下層を乾燥する工程(e−1)を経た後に、上層を塗布する工程(d−2)、上層の乾燥工程(e−2)を経て、上層と下層を焼成する工程(f)を経る方法が挙げられる。
また、下層塗布(d−1)後の乾燥工程(e−1)後、一度焼成工程(f−1)を経た後に、上層を塗布し(d−2)、乾燥工程(e−2)、焼成工程(f−2)を経てもよい。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(樹脂組成物塗布液の調製)
ポリアミドイミド樹脂、固体潤滑剤、ワックス、及び酸化防止剤を表1に記載の組成比で混合し、十分に攪拌した。その後、N−メチル−2ピロリドン(NMP)を希釈剤として樹脂組成物の塗布液を調製した。
<バインダー樹脂>
ポリアミドイミド樹脂:HR−13NX(商品名)、東洋紡株式会社
<固体潤滑剤>
MoS:M−5パウダー(商品名)(ダイゾー社)
グラファイト:CSSP(商品名)(セントラル硝子社)
フッ素化合物:フッ化黒鉛(セフボンCMA(商品名))(セントラル硝子社)
<ワックス>
分解型ポリプロピレンワックス:ハイワックスNP805(商品名)(三井化学社)
<酸化防止剤>
フェノール系酸化防止剤:IRGANOX 1330(商品名)(BASF社)
(すべり軸受の作製)
裏金鋼にアルミニウム系半割軸受合金を圧接し、切出しにより半割状の軸受基材を製造した。このとき、軸受基材全体の厚さは1.5mm、アルミニウム軸受合金層の厚さは0.3mmであった。軸受基材と樹脂被覆層との密着性を確保するため、軸受基材の油分を洗浄剤で脱脂後、軸受合金層表面を粗面化処理した。
その後軸受合金層上にエアスプレーにて樹脂被覆層の塗布液を塗布した。その後120℃で30分乾燥し、窒素ガス雰囲気で200℃で0.5時間焼成することにより、樹脂被覆層を形成した。焼成後の樹脂被覆層の厚さは10μmであった。
(焼付試験)
焼付試験は軸受焼付試験機を用いて以下の条件で行った。
回転数:10000rpm
潤滑油:0W−20
給油温度:140℃
荷重:3分毎に3kNずつ荷重漸増
焼付試験の結果を、焼付面圧として表1に示す。
Figure 0005897961
表1に示すように、ワックス及び酸化防止剤を添加することにより焼付面圧が格段に向上した(実施例1〜4)。
また、ワックスの配合量がポリアミドイミド樹脂(PAI)100重量部に対して2重量部と少量であっても、焼付面圧の顕著な向上が認められた(実施例1、比較例1)。高温となる焼成工程においてもワックスが分解しなかったことを意味するものであり、酸化防止剤の添加による効果であるものと考えられる。
以上から、本発明において固体潤滑剤とバインダー樹脂を含む被覆層に、ワックスと酸化防止剤を添加することにより、耐焼付性が著しく向上することが確認された。

Claims (3)

  1. 裏金鋼と前記裏金鋼上に設けられた軸受合金層とを有するすべり軸受基材上に、樹脂被覆層が設けられたすべり軸受であって、
    前記樹脂被覆層は、バインダー樹脂、固体潤滑剤、ワックス、及び酸化防止剤を含み、
    前記樹脂被覆層が二層構造であり、上層の樹脂被覆層は前記ワックス及び酸化防止剤を含み、下層の樹脂被覆層はワックスを含まないすべり軸受。
  2. 前記樹脂被覆層の厚さが3〜20μmである請求項1に記載のすべり軸受。
  3. 前記下層の樹脂被覆層の厚さが0.1μm以上である請求項1または2に記載のすべり軸受。
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