以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
<第1実施形態>
[第1実施形態の概要]
図1は、第1実施形態に係る端末装置100を含む情報管理システム1の構成を示す構成図である。この情報管理システム1は、端末装置100と、情報通信媒体300とあらかじめ対応付けられた機器200と、機器200にあらかじめ対応付けられると共に端末装置100と近距離無線通信を行う情報通信媒体300と、遠隔に設置され端末装置100と無線通信により接続されたサーバー装置400とから構成されている。
端末装置100の例としては、本実施形態ではスマートフォンに代表されるような無線通信が可能な携帯型の端末装置について説明するが、当然これには限らない。すなわち、他の例として、携帯型ゲーム機、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコンなど、端末装置を保持するユーザとともに持ち運びが可能な装置であれば、本発明を好適に適用することが可能である。
機器200の例としては、本実施形態ではテレビについて説明するが、当然これには限らない。すなわち、他の例として、セットトップボックスなどのテレビ放送用受信機、ビデオやDVD、CDなどを再生する各種オーディオデッキ、家庭用ゲーム機、冷蔵庫、電子レンジ、照明器具、エアコン、体重計などの健康器具等の各種家電製品に加えて、自動車等も挙げることが可能である。
情報通信媒体300の例としては、本実施形態では端末装置100との間で近距離無線通信が可能なビーコンと呼ばれる小型の端末について説明するが、当然これには限らない。すなわち、他の例として、無線LANの宅内ルーター、アクセスポイントなどが挙げられる。このような情報通信媒体300は、端末装置100と近距離無線通信によって接続される。このような近距離無線通信方式としては、無線LANやBluetooth(登録商標)などが挙げられるが、好ましくはBluetooth LEと呼ばれる方式が用いられる。このBluetooth LEでは、例えばリチウムボタン電池のような電源部しか備えない情報通信媒体であっても長時間の駆動が可能となり、通常のBluetoothに比して低消費電力化が図られている。
本実施形態に係る情報管理システム1は、上記端末装置100、機器200、情報通信媒体300に加えてサーバー装置400から構成されており、これらが適宜連携して端末装置100に対して所定の情報を提供する。
ここでは、端末装置100がスマートフォン、機器200がテレビ、情報通信媒体300がビーコンから構成される場合を例に本実施形態に係る情報管理システム1の概略について説明する。まず、ビーコンはテレビ内部にあらかじめ組み込まれているか、あるいは後付けてテレビに関連付けられて配置されている。したがって、ユーザに保持されるスマートフォンがビーコンと近距離無線通信可能なエリア内にない場合には、それを保持するユーザはビーコンが配置されたテレビの周辺にいないと仮定できる。そのような場合には、サーバー装置はスマートフォンに対してテレビの視聴を促すような情報(例えば、本日のおすすめ番組情報)を送信する。一方で、ユーザに保持されるスマートフォンがビーコンと近距離無線通信可能なエリア内にいる場合には、それを保持するユーザはビーコンが配置されたテレビの周辺にいると仮定できる。そのような場合には、サーバー装置はスマートフォンに対してテレビ視聴に関連するアプリケーション(SNSアプリケーション)を起動するための情報(プログラム)を送信する。
上記の例ではスマートフォンがビーコンと近距離無線通信可能なエリア内にあるか否かで送信する情報を区別したが、さらにビーコンが配置されたテレビの状態に関する情報も加味して情報を送信することも可能である。すなわち、ユーザがテレビの周辺にいるときであるがテレビがオンの状態でない場合には、サーバー装置はスマートフォンに対して現在視聴可能な番組の詳細情報を送信するが、オンの状態になっているような場合には、ユーザはテレビを視聴している可能性が極めて高いので、サーバー装置はスマートフォンに対して視聴中のテレビ情報をSNS等で他ユーザと共有することを促すような情報や番組連動アプリの使用を促すような情報を送信する。
[端末装置100の構成]
図2は、図1に示した情報管理システム1に含まれる端末装置100の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態に係る端末装置100は、図2に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能である。
端末装置100は、制御部111、コネクタ112、表示部113、メモリ部114、タッチパネル116及びハードキー117を含む操作部115、スピーカー119及びマイクロフォン120と接続された音声処理部118、アンテナ122と接続された無線通信処理部121、カメラ124に接続された画像処理部123を含み、これら各要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続されている。
制御部111は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、タッチパネル116への接触により入力される座標情報に基づいて、メモリ部114に記憶された各画像情報の表示部113への表示を制御する。また、制御部111は、メモリ部114に記憶された各種アプリケーションを実行するためのプログラムを読みだして、これらアプリケーションの実行を制御する。すなわち、制御部111は、メモリ部114に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する。
本実施形態においては、制御部111は、無線通信処理部121が情報通信媒体300から近距離無線信号を受信する処理を行ったか否か、すなわち、端末装置100が情報通信媒体300との間で近距離無線通信の確立が可能になったか否かを判断する処理を行うことも可能である。
コネクタ112は、端末装置100内に設けられたバッテリー部(図示しない)への充電をするための端子や、外部端末との接続をするための端子等を含む。
表示部113は、メモリ部114に記憶された画像情報に基づいて所定のプログラムを実行する制御部111によって指示された表示を行う。具体的には、制御部111による本実施形態に係るプログラムの実行に伴い、サーバーから受信した所定の情報の表示を行う。一例としては、表示部113は、液晶ディスプレイから構成される。なお、本実施形態に係る端末装置は単一の表示部を備えるものであるが、2つ以上の表示部を備えるものであっても良い。
メモリ部114は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等から構成され、本実施形態に係るアプリケーションを実行するためのプログラムが記憶される。ROMは、例えば本実施形態に係るプログラムを記憶するメモリである。制御部111は、このプログラムをロードすることにより各種処理を実行する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより生成される各種命令が制御部111により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。
操作部115は、タッチパネル116やハードキー117等から構成され、ユーザからの各種指示を受け付ける。
タッチパネル116は、表示部113を被覆するように配置され、表示部113の表示する画像データに対応する位置座標のデータを制御部111に出力するものである。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。また、その利用する方式に応じて、指やスタイラスペンなど公知の指示体によるタッチパネルへの接触を検出する。
ハードキー117は、物理的にスイッチを押下することにより信号のオン・オフを制御するもので、電源キーや音量キーなどから構成される。これらのハードキー117は、端末装置の電源のオン・オフや、プログラム実行中のバックミュージックの音量などを制御する。
音声処理部118は、マイクロフォン120から入力された音声情報をメモリ部114に記憶するため符号化する。また、音声処理部118は、メモリ部114に記憶されたバックミュージックなどの音声情報を復号化してスピーカー119から出力する。
無線通信処理部121は、接続されたアンテナ122とともに通信部として機能する。メモリ部114に記憶された情報を遠隔に設置されたサーバー装置等の他の端末にネットワークを介して送信するため、又はサーバー装置等の他の端末から送信されて来た情報を受信するために、変調や復調などの各種処理を行うものである。
無線通信処理部121は、第1の無線通信処理部と第2の無線通信処理部など、通信処理方式に応じて複数の処理部を有する(図示しない)。本実施形態においては、一例として、情報通信媒体300との通信を行う第1の無線通信処理部と、サーバー装置400との通信を行う第2の無線通信処理部を備える。
この無線通信処理部121のうち、第1の無線通信処理部は、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や、NFCなどの非接触通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。
本実施形態においては、好ましくは、無線通信処理部121のうち第1の無線通信処理部は情報通信媒体300から近距離無線信号を受信するにあたり、端末装置100を保持するユーザの意思にかかわらず情報通信媒体300との間で近距離無線通信が開始される通信方式が用いられる。すなわち、このような通信方式は、いわば端末装置100と情報通信媒体300との間で近距離無線通信が受動的に開始される通信方式であるといえる。
なお、本実施形態においては、「ユーザの意思にかかわらず」というのは、例えば、「ユーザ自身が端末装置100の近距離無線通信機能を起動することなく」ということを意味しているのではなく、ユーザにそれ以外の特段の動作を強いることなく近距離無線通信が開始されることを意味している。すなわち、本実施形態に係る近距離無線通信とは、近距離無線通信機能の起動がなされている状態において、ユーザにそれら以外の特段の操作を強いることなく情報通信媒体300との間で近距離無線通信を行うものを指す。したがって、上記状態において、ユーザに対して情報通信媒体300に意図的に近づけるような動作を強いるようなものではない。
また、本実施形態において、「受動的」に行われる通信というのは、ユーザに特段の動作を強いることなく情報通信媒体300との間で近距離無線通信を確立することが可能なものであって、「能動的」に行われる通信というのは、1mなどの非常に接近したエリア内に、ユーザが端末装置100を近づけようという意図をもって、端末装置100を近づけたことにより近距離無線通信を確立するものである。
このような近距離無線通信としては、情報通信媒体300と端末装置100との間が1m以上の距離があいていたとしても通信可能なものが挙げられる。このような通信距離であっても通信可能であれば、端末装置100を保持するユーザが情報通信媒体300の通信可能なエリア内に入ることを意識せずとも通信が可能となる。
本実施形態に係る無線通信処理部121のうち第1の無線通信処理部で用いられる通信方式の具体例としては、無線LANやBluetooth(登録商標)による近距離無線通信方式が挙げられる。より典型的には、Bluetooth LE(低消費電力Bluetooth)、Zigbee(登録商標)、ANT+による近距離無線通信が挙げられる。
無線通信処理部121のうち第2の無線通信処理部は、サーバー装置400との間で機器特定情報等の情報を送受信するにあたり、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理することも可能であるし、IEEE802.11に代表されるような無線LANのような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。
なお、情報通信媒体300との通信、サーバー装置400との通信に同じ通信方式を採用するような場合には、当然、無線通信処理部を分ける必要はなく、単一の構成にすることも可能である。
画像処理部123は、カメラ124に接続され、カメラ124において撮像された画像を保存に適したデータ形式に変換して、メモリ部114に保存する。
[機器200の構成]
図3は、図1に示した情報管理システム1に含まれる機器200及び情報通信媒体300の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態に係る機器200及び情報通信媒体300は、図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能である。
機器200は、制御部211、コネクタ212、表示部213、メモリ部214、チューナ215、スピーカー217に接続された音声処理部216、アンテナ219に接続された無線通信処理部218を含み、これらの各要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続されている。
制御部211は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)などから構成され、チューナ215を介して受信したTV番組の表示部213への表示を制御する。また、制御部211は、メモリ部214に記憶された各種アプリケーションを実行するためのプログラムを読みだして、これらアプリケーションの実行を制御する。また、制御部211は、図示しないリモコン装置からの信号を受信する赤外線受信部によって受信した赤外線信号に基づいてTV番組の視聴を制御する。
コネクタ212は、DVDデッキなどの外部端末との接続をするための端子や、端末装置100と有線接続するための端子を含む。
表示部213は、チューナ215を介して受信したTV番組を制御部211の制御に基づいて表示する。また、無線通信処理部218を介して入手した各種画像コンテンツを制御部211の制御により表示する。
メモリ部214は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、所定のアプリケーションを実行するためのプログラムが記憶される。ROMは、例えば本実施形態に係るプログラムを記憶するメモリである。制御部211は、このプログラムをロードすることにより各種処理を実行する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより生成される各種命令が制御部211により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。HDDは、無線通信処理部218を介して入手した各種画像コンテンツや、チューナ215を介して受信したTV番組情報を記憶する。
チューナ215は、複数のTV番組のそれぞれに対応する地上波デジタルテレビ放送信号のうち少なくとも一つを受信する。そして受信した地上波デジタルテレビ放送信号を表示部213で表示可能な映像信号に変換することにより、受信したTV番組を表示可能にする。
音声処理部216は、メモリ部214に記憶された画像コンテンツに対応する音声コンテンツや、チューナ215を介して受信したTV番組に含まれる音声信号などの音声情報を復号化してスピーカー217から出力する。
無線通信処理部218は、接続されたアンテナ219とともに通信部として機能する。メモリ部214に記憶された情報を遠隔に設置されたサーバー装置400や端末装置100等の他の端末にネットワークを介して送信するため、又はサーバー装置400や端末装置100等の他の端末から送信されて来た情報を受信するために、変調や復調などの各種処理を行うものである。
この無線通信処理部218は、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されることを排除するものではないが、一例としては、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理される。
なお、特に図示はしないがサーバー装置400等との通信においては有線通信を利用することも可能である。そのような場合には、無線通信処理部218に加えて有線通信処理部を有する。
[情報通信媒体300の構成]
引き続き図3を参照して情報通信媒体300の構成について説明する。このような情報通信媒体300は、例えば機器200の内部にあらかじめ組み込むことも可能であるし、機器200の近辺に後から配置することも可能である。そして、このような情報通信媒体300には、あらかじめ機器200を特定する機器特定情報が割り当てられることにより、機器200と1対1に対応付けられている。
情報通信媒体300は、制御部311、メモリ部312、アンテナ314と接続された無線通信処理部313、機器200の現在の状態を取得する状態取得部315を含み、これら各要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続されている。
制御部311は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)などから構成されメモリ部312への情報の記憶及び読み出しを制御する。本実施形態においては、対応付けられた機器200の現在の状態を示す機器状態情報に応じた処理を行う場合には、機器200の現在の状態を取得する状態取得部315を制御する。
メモリ部312は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等から構成され、情報通信媒体300による近距離無線信号の送受信に必要なプログラムが記憶される。ROMは、例えば当該プログラムを記憶するメモリである。制御部311は、このプログラムをロードすることにより近距離無線通信や状態取得部315による状態取得処理を実行する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより生成される各種命令が制御部311により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。
本実施形態においては、メモリ部312に、あらかじめ対応付けられた機器200を特定するための機器特定情報が記憶されている。この機器特定情報としては、対応付けられた機器200が特定されればよいので、機器200に対してあらかじめ付与されたMACアドレスやUUID(Universally Unique Identifier:ユニバーサル一意識別子)などの機器200を特定する識別IDや、情報通信媒体300にあらかじめ付与されたUUIDなどの情報通信媒体300を特定する識別IDを用いることが可能である。なお、情報通信媒体300を特定する識別IDを用いる場合には、サーバー装置400において機器200と情報通信媒体300を特定する識別IDとの対応関係を示すテーブルに基づいて機器200が特定される。
無線通信処理部313は、アンテナ314に接続され、端末装置100との間の近距離無線通信のための信号の変調や復調などの各種処理を行うものである。
この無線通信処理部313は、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や、NFCなどの非接触通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。
本実施形態においては、好ましくは、端末装置100の無線通信処理部121において処理される通信方式に対応した通信方式が採用される。すなわち、無線通信処理部313には、端末装置100が情報通信媒体300から近距離無線信号を受信するにあたり、端末装置100を保持するユーザの意思にかかわらず情報通信媒体300との間で近距離無線通信が開始される通信方式が用いられる。すなわち、このような通信方式は、いわば端末装置100と情報通信媒体300との間で近距離無線通信が受動的に開始される通信方式である。
このような近距離無線通信としては、情報通信媒体300と端末装置100との間が1m以上の距離があいていたとしても通信可能なものが挙げられる。このような通信距離であっても通信可能であれば、端末装置100を保持するユーザが情報通信媒体300の通信可能なエリア内に入ることを意識せずとも通信が可能となる。
本実施形態に係る無線通信処理部313で用いられる通信方式の具体例としては、無線LANやBluetooth(登録商標)による近距離無線通信方式が挙げられる。より典型的には、Bluetooth LE(低消費電力Bluetooth)、Zigbee(登録商標)、ANT+による近距離無線通信が挙げられる。
なお、本実施形態においては、情報通信媒体300は、近距離無線信号を出力するために、機器200から電力の供給を受けることも可能であるし、機器200とは独立した電源部(図示しない)を備えることも可能である。いずれにしても、本実施形態においては、情報通信媒体300と近距離無線通信を行う端末装置100との間で前もってペアリング等の操作を必要としないことにより通信回数が減らされて、低消費電力化がなされた近距離無線通信を用いることが可能である。これにより、無線通信処理部313の低消費電力駆動を実現する。すなわち、情報通信媒体300は、低消費電力で駆動された無線通信処理部313から近距離無線信号が出力され、端末装置100に送信する。
このような近距離無線信号の典型としては、ビーコン信号が挙げられる。
状態取得部315は、制御部311の制御によって、あらかじめ対応付けられた機器200の現在の状態を取得し、制御部311と共に機器状態情報を生成する。状態取得部315によって取得される状態の例としては、機器200の電源のオン状態であって、機器200の電源にかかる電圧を監視することによりその状態を取得する。また、他の機器状態情報としては、機器200がスタンバイ状態か実行状態かに関する情報や、機器200において現在視聴されているTV番組情報、機器200において実行されているアプリケーションに関する情報なども利用することができ、状態取得部315によっていずれの状態であるのかが取得される。
[サーバー装置400の構成]
図4は、図1に示した情報管理システム1に含まれるサーバー装置400の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態に係るサーバー装置400は、図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能である。
サーバー装置400は、制御部411、アンテナ413と接続された通信処理部412、メモリ部414を含み、これら各要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続されている。
制御部411は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ部414に記憶されたプログラムを読みだして、これらアプリケーションの実行を制御する。すなわち、制御部411は、メモリ部414に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する。本実施形態においては、制御部411は、端末装置100が情報通信媒体300との近距離無線通信が可能なエリア内にいるか否かを判断するとともに、その判断の結果に基づいて、端末装置100に送信する所定の情報を決定する処理を制御する。
通信処理部412は、接続されたアンテナ413とともに通信部として機能する。メモリ部414に記憶された情報を端末装置100等の他の端末にネットワークを介して送信するため、又は端末装置100等の他の端末から送信されて来た情報を受信するために、変調や復調などの各種処理を行うものである。
この通信処理部412は、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されることを排除するものではないが、一例としては、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理される。なお、当該通信処理部412は、アンテナ413に接続され外部と無線通信可能に接続されているが、必ずしも無線通信である必要はなく、有線ケーブルを介して外部と通信可能に接続されていても良い。
メモリ部414は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、本実施形態に係る情報管理システムにおいてサーバー装置400の制御に必要な各種プログラムを記憶する。本実施形態においては、端末装置100に対して送信される所定の情報に加えて、端末装置100から送信される機器特定情報、情報通信媒体300で生成された機器状態情報などがそれぞれ対応付けて記憶される。また、本実施形態に係る情報管理システム1を実現するためにサーバー装置400で行われる各種処理を実行するためのプログラムが記憶される。
[各メモリ部に記憶される情報]
1.情報通信媒体300のメモリ部312
図5は、情報通信媒体300のメモリ部312が記憶する情報の具体例を示す図である。図5によると、情報通信媒体300のメモリ部312には、機器特定情報及び機器状態情報が互いに対応付けて記憶されている。なお、本実施形態に係る情報管理システム1については、少なくとも端末装置100による情報通信媒体300との間で近距離無線通信が可能か否かが判断できれば実現可能であるので、ここに例示する情報は適宜必要に応じて記憶され利用される。
機器特定情報は、情報通信媒体300にあらかじめ対応付けられた機器200を特定するための情報である。一例としては、MACアドレスやUUIDなどの機器200に対して一意に割り当てられた機器200を特定する識別ID情報を利用する。なお、本実施形態においては、対応付けられた機器200や、その機器200の種別のいずれかが少なくとも特定できさえすればよいので、機器200に割り当てられた識別ID以外も当然利用することが可能である。例えば、機器200の種別を示す情報(テレビ、冷蔵庫、自動車、オーディオデッキなど)であっても良い。さらに、情報通信媒体300に割り当てられたUUIDなどの情報通信媒体300を特定する識別IDも利用することが可能である。このような場合は、当該識別IDからは機器200や機器200の種別などを直接的には把握できないので、サーバー装置400内に情報通信媒体300の識別IDと機器200との対応関係を把握するためのテーブルを設けることにより実現することが可能である。
機器状態情報は、本実施形態において機器200の現在の状態に関する情報を利用する場合に記憶される情報である。機器状態情報は、情報通信媒体300の状態取得部315によって取得された機器200の現在の状態を示す情報である。
機器状態情報の一例としては、機器200の電源のオン状態に関する情報、機器200で実行中のアプリケーションに関する情報、機器200で視聴中の番組情報、機器200と遠隔に設置されたサーバー装置400との通信状況情報など、機器200に関連するあらゆる情報を利用することが可能である。このような情報は公知の方法によって機器200等から取得可能である。また、記憶される情報は、本実施形態に係る情報管理システム1をどのような機器200に適用するか(例えば、テレビや冷蔵庫、自動車など)に応じて、適宜決定される。
2.端末装置100のメモリ部114
図6は、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる場合に端末装置100のメモリ部114が記憶する情報の具体例を示す図である。図6によると、端末装置100のメモリ部114には、端末ユーザ情報、機器特定情報、機器状態情報がそれぞれ対応付けて記憶される。
端末ユーザ情報は、端末装置100を所有するユーザを特定するための情報である。端末装置100がスマートフォンである場合には、端末識別番号や加入者識別番号などを用いることが可能である。また、本実施形態に係る情報管理システム1によるサービスの加入によって付与されるユーザIDなども利用することが可能である。端末ユーザ情報は、本実施形態に係る情報管理システム1によるサービスの加入者であるか否かの認証や、端末装置100からサーバー装置400に対して情報が送信されたとき、端末装置100のユーザと機器200の登録ユーザが同一であるか否かを確認するために用いられる。
機器特定情報及び機器状態情報については、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にあり、情報通信媒体300から所定周期で送信されるビーコン信号を受信することで情報通信媒体300から入手する情報である。すなわち、これらの情報は、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる場合にのみ、記憶される情報である。
3.サーバー装置400のメモリ部414
図7は、サーバー装置400のメモリ部414が記憶する情報の具体例を示す図である。図7(a)によると、機器200の種別(テレビ、冷蔵庫、自動車など)ごとに、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信中である場合(「通信中」)と、そうでない場合(「非通信」)に応じて端末装置100に送信する所定の情報を決定するための動作指定情報テーブルが記憶されている。
端末装置100と情報通信媒体300とが近距離無線通信中である場合(「通信中」)とそうでない場合(「非通信」)とは、サーバー装置400の制御部411が、端末装置100から端末装置100のメモリ部114に記憶された機器特定情報及び/又は機器状態情報を受信したか否かに応じて判断する。すなわち、サーバー装置400の制御部411は、端末装置100から機器特定情報及び/又は機器状態情報を受信すれば、端末装置100と情報通信媒体300とが近距離無線通信中(「通信中」)の状態であると判断するが、受信していなければ非通信の状態であると判断する。
サーバー装置400は端末装置100からメモリ部114に記憶された情報を受信した際に、図7(a)に示す動作指定情報テーブルを参照して端末装置100に送信する所定の情報、つまりは動作指定情報を決定する。なお、動作指定情報とは、当該情報に基づいて端末装置100がする動作を指定する情報である。
本実施形態においては、端末装置100と情報通信媒体300とが「非通信」である場合の動作指定情報として「情報A」が、端末装置100と情報通信媒体300とが「通信中」であってさらに機器状態情報が「電源オン」である場合の動作指定情報として「情報B」が、端末装置100と情報通信媒体300とが「通信中」であってさらに機器状態情報が「電源オンでない」状態である場合の動作指定情報として「情報C」が記憶されている。
図7(b)によると、端末ユーザ情報に対応付けて様々なプロファイル情報がユーザプロファイルテーブルに記憶されている。このような情報は、図7(a)に示す動作指定情報テーブルを参照して端末装置100に送信する動作指定情報を決定する際に、当該ユーザプロファイルテーブルのプロファイル情報も参照して、端末装置100のユーザの趣向により最適な情報を決定するために参照される。また、端末装置100から機器特定情報を受信していないときに、端末ユーザ情報に対応付けられた機器200を特定するために利用される。
当該ユーザプロファイルテーブルには、図7(a)に示された情報の中からユーザにとって最適な情報を決定するために、端末ユーザ情報ごとに過去のサービス利用履歴、趣味情報、職業、利用中のSNSなど様々な情報を加えることが可能である。
なお、特に図示はしないが、サーバー装置400のメモリ部414には、当然に、端末装置100から送信された端末装置100のメモリ部114に記憶された情報、すなわち端末ユーザ情報、機器特定情報、機器状態情報が記憶され、その後の処理に用いられる。また、受信した機器特定情報に基づいて情報通信媒体300に対応づけられた機器200の種別を判断するために、機器特定情報に対応付けてその機器200の種別(テレビ、冷蔵庫、自動車など)、機器200のメーカー、機器200の購入日時、機器200のサポート期限などを記憶したテーブルを備えている。また、必要に応じて、情報通信媒体300に付与されたUUIDなどの情報通信媒体300を特定するための識別IDと登録された機器200との対応関係を示すテーブルも記憶される。
[本実施形態に係る情報管理システム1の処理シーケンス]
A.端末装置100が情報通信媒体300に機器状態情報等の要求をしない例
図8(a)は、本実施形態に係る情報管理システム1の処理シーケンスのうち、端末装置100が情報通信媒体300に機器状態情報等の要求をしない場合の例を示すシーケンス図である。なお、図8(a)においては説明の便宜のため、状況I、状況II、状況IIIの順でそれぞれシーケンスを記載するが、当然各状況の順番が前後することもあるし、同じ状況が連続的に起きることもあるし、一部の状況は起きないこともある。
1.状況I
ここでは状況I、すなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、サーバー装置400は、端末装置100から機器状態情報及び機器特定情報を受信したか否かを確認する。状況Iにおいては、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にはいないので、情報通信媒体300から機器特定情報及び機器状態情報の入手ができない。そのような場合には端末装置100はサーバー装置400に対して特段の情報の通信を行うことはない。したがって、サーバー装置400はまだ機器状態情報及び機器特定情報を受信していないので、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S1)。
そして、サーバー装置400は、その判断の結果に基づいて、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、ユーザが登録している利用機器を特定し、次に機器ごとに設けられた図7(a)に示す動作指定情報テーブルを参照して、端末装置100に提供する情報を決定する(S2)。ここでは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいないので情報Aに決定され、サーバー装置400から端末装置100にその決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置100の制御を実行する(S3)。
2.状況II
ここでは、状況II、すなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、端末装置100は、情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内に入ると、情報通信媒体300が所定周期で送信する近距離無線信号を受信する(S7)。なお、情報通信媒体300は、この近距離無線信号を送信するにあたり、定期的に機器200から機器状態信号を受信することで機器200が電源オンの状態であるか否かを確認し、その結果に応じて機器状態情報を生成し、機器特定情報に対応付けて記憶する(S4及びS5)。そして情報通信媒体300は、記憶した機器状態情報と機器特定情報を近距離無線信号に含め、端末装置100が近距離無線通信可能なエリア内にいるか否かに関わらず、所定周期で送信する。
上記S7のとおり、端末装置100が当該近距離無線信号を受信すると、機器特定情報及び機器状態情報と端末ユーザ情報とを対応付けて、すなわち図6に示す情報を、サーバー装置400に送信する。機器特定情報を含むこれら情報を受信したサーバー装置400は、機器特定情報を含むこれら情報の受信に基づいて端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S8)。
そして、サーバー装置400は、その判断の結果に基づいて、図7(a)に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置100に提供する情報を決定する(S9)。ここでは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいると判断されているので、動作指定情報として情報B又はCのいずれかに決定され、決定後は端末装置100に決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置100の制御を実行する(S10)。
3.状況III
状況IIIは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリアの外に出てしまった場合の状況である。これは状況Iと全く同じ状況であるので、以降の処理S11〜S13に関する処理は、S1〜S3の処理と同じである。
B.端末装置100が情報通信媒体300に機器状態情報等の要求をする例
図8(b)は、本実施形態に係る情報管理システム1の処理シーケンスのうち、端末装置100が情報通信媒体300に機器状態情報等の要求をする場合の例を示すシーケンス図である。なお、図8(b)においては説明の便宜のため、状況I、状況II、状況IIIの順でそれぞれシーケンスを記載するが、当然各状況の順番が前後することもあるし、同じ状況が連続的に起きることもあるし、一部の状況は起きないこともある。
1.状況I
ここでは状況I、すなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア外にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、端末装置100の制御部111は当該端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能になったか否か、すなわち情報通信媒体300から近距離無線信号を受信したか否かを判断する通信可否判断を実施する(S14)。状況Iにおいては、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる状況下である。したがって、端末装置100は情報通信媒体300に対して機器状態情報等の送信を要求することはない。また、端末装置100は、機器状態情報等の情報を入手していないので、サーバー装置400に対してこれらの情報を送信することもない。
一方、サーバー装置400は、まだ機器状態情報及び機器特定情報を受信していないので、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S15)。
そして、サーバー装置400は、その判断の結果に基づいて、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、ユーザが登録している利用機器を特定し、次に機器ごとに設けられた図7(a)に示す動作指定情報テーブルを参照して、端末装置100に提供する情報を決定する(S16)。ここでは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいないので情報Aに決定され、サーバー装置400から端末装置100にその決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置100の制御を実行する(S17)。
2.状況II
状況IIは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる状況であるので、当該状況の下行われる処理シーケンスについて説明する。
情報通信媒体300は、端末装置100が近くにいるか否かにかかわらず、所定周期で近距離無線信号すなわちビーコン信号を送信している(S18)。そして、状況IIにおいては、端末装置100は情報通信媒体300と無線通信が可能なエリア内にいるので、当該近距離無線信号を受信する。これにより、端末装置100は情報通信媒体300と近距離無線通信が可能になったと判断する(S19)。そして端末装置100は、情報通信媒体300に対して機器特定情報等、メモリ部312に記憶した情報を要求する(S20)。
当該情報を受信した情報通信媒体300は、状態取得部315によって機器200の現在の状態に関する情報を取得し、機器状態情報を生成しメモリ部312に記憶する(S21〜23)。本実施形態においては、機器200における電源オンの状態か否かを判断するための情報を機器状態信号として機器200から受信し、当該信号に基づいて機器状態情報を生成しメモリ部312に記憶する。次に情報通信媒体300は、メモリ部312に記憶された機器状態情報及び機器特定情報を端末装置100に送信する。端末装置100は、情報通信媒体300から機器状態情報及び機器特定情報を受信すると(S24)、機器状態情報及び機器特定情報と端末ユーザ情報とを対応付けて、すなわち図6に示す情報をサーバー装置400に送信する。機器特定情報を含むこれら情報を受信したサーバー装置400は、機器特定情報を含むこれらの情報の受信に基づいて端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S25)。
そして、サーバー装置400は、その判断の結果に基づいて、図7(a)に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置100に提供する情報を決定する(S26)。ここでは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいると判断されているので、動作指定情報として情報B又はCのいずれかに決定され、決定後は端末装置100に決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置100の制御を実行する(S27)。
3.状況III
状況IIIは、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリアの外に出てしまった場合の状況である。これは状況Iと全く同じ状況であるので、以降の処理S28〜S31に関する処理は、S14〜S17の処理と同じである。
[各状況下で決定される情報A〜Cについて]
図9は、上記処理シーケンスに記載した状況I〜IIIとサーバー装置400によって決定される動作指定情報との対応関係を示す概念図である。
まず、状況Iすなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア外にいる場合、サーバー装置400は、端末装置100から機器特定情報及び機器状態情報を受信していないので、端末装置100が情報通信媒体300との間で近距離無線通信が可能か否かを判断した結果として「非通信」の状態であると判断する。そのような場合には、端末装置100に送信する機器200に関連する動作指定情報としては、情報Aのいずれかが選択される。
次に、状況II−1すなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる場合、サーバー装置400は、端末装置100から機器特定情報及び機器状態情報を受信しているので、端末装置100が情報通信媒体300との間で近距離無線通信が可能か否かを判断した結果として、「通信中」の状態であると判断する。状況II−1においては、まだユーザは機器200の利用を開始していないので、機器状態情報として、「電源がオンでない」という情報を受信する。このような場合には、端末装置100に送信する機器200に関連する動作指定情報としては、情報Cのいずれかが選択される。
次に、状況II−2すなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる場合、サーバー装置400は、端末装置100から機器特定情報及び機器状態情報を受信しているので、端末装置100が情報通信媒体300との間で近距離無線通信が可能か否かを判断した結果として、「通信中」の状態であると判断する。状況II−2においては、ユーザが機器200の利用を開始したことによって、機器状態情報として「電源オン」という情報が受信される。このような場合には、端末装置100に送信する機器200に関連する動作指定情報としては、情報Bのいずれかが選択される。
次に、状況IIIすなわち端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信が可能なエリアの外に出てしまった場合は、状況Iと同様に、サーバー装置400によって、端末装置100に送信する機器200に関連する動作指定情報としては、情報Aのいずれかが選択される。
なお、情報Aのいずれかに決定される場合は、端末装置100を保持するユーザが機器200の周辺にはおらず機器200を利用している状態ではないと仮定できる。したがって、図7(a)に示すように、端末装置100を保持するユーザに機器200の利用を促すような情報を動作指定情報として端末装置100に送信する。例えば機器200としてユーザがあらかじめ「テレビ」を登録していた場合には、動作指定情報として「本日のおすすめ番組情報」を送信することを決定する。なお、具体的に情報Aに含まれるどの情報を送信するかは、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルに基づいて決定する。
情報Bのいずれかに決定される場合は、端末装置100を保持するユーザが機器200の周辺におり実際に機器200を利用している状態であると仮定できる。したがって、図7(a)に示すように、「機器200の利用に関連するアプリケーション情報」(特定のアプリケーションの利用を推奨する情報、及び/又は特定のアプリケーションを起動するためのプログラム情報)を端末装置100に送信する。例えば、機器特定情報によって「テレビ」が特定された場合には、動作指定情報として現在視聴中の番組の感想を他ユーザと共有するためのSNSアプリケーションの利用を推奨する情報とそのアプリケーションを起動するための起動プログラムや、現在視聴中の番組に連動した番組連動アプリケーションの利用を推奨する情報とそのアプリケーションを起動するための起動プログラムを端末装置100に送信する。なお、情報Bに含まれるどのアプリケーションを推奨するかは、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルに基づいて決定する。
情報Cのいずれかに決定される場合は、端末装置100を保持するユーザが機器200の周辺にいるものの機器200を利用していない状態であると仮定できる。したがって、図7(a)に示すように、端末装置100を保持するユーザに機器200のすぐの利用を促すような情報を動作指定情報として端末装置100に送信する。例えば機器特定情報によって「テレビ」が特定された場合には、動作指定情報として「現在視聴可能な番組の詳細情報」を送信することを決定する。なお、具体的に情報Cに含まれるどの情報を送信するか、すなわち視聴可能などの番組の詳細情報を送信するかは、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルに基づいて決定する。
本実施形態においては、このようにサーバー装置400は、端末装置100が情報通信媒体300と通信可能なエリア内にいるか否かによって、端末装置100を保持するユーザが機器200の近辺にいるか否かを判断している。そして、端末装置100を保持するユーザに、特段の動作を強いることなく、サーバー装置400はその判断を実行する。また、その判断の結果によって、その状況に応じた情報の提供を行う。したがって、サーバー装置400は、ユーザに対して煩雑な操作を強いることなく受動的に所望の情報を提供することが可能となる。また、更に機器200の現在の状態を監視することによって、現在の状況をより細かく判断することができ、より適切な情報の提供が可能となる。
なお、本実施形態においては、ユーザプロファイルテーブルからどのように情報を決定するかを詳細に説明してはいないが、ユーザの趣向やサービス利用履歴等が記憶されたユーザプロファイルテーブルに基づいて、他の同種のユーザのプロファイル情報から推薦する情報を決定する公知の方法を用いることが可能である。
[端末装置100で実行される制御フロー]
図10は、本実施形態に係るプログラムを実行することにより端末装置100の制御部111によって行われる制御フローを示す図である。
端末装置100のメモリ部114に記憶された本実施形態に係るプログラムが制御部111によって実行されることで本制御フローはスタートする。なお本制御フローは、一定の周期で随時実行される。
まず、制御部111は、情報通信媒体300との間で近距離無線通信が可能なエリア内にいない場合、すなわち、情報通信媒体300からビーコン信号である近距離無線信号を受信していない場合は(S101)、制御部111は、サーバー装置400から機器200に関連する動作指定情報が送信されるまで待機する。その後、制御部111は、サーバー装置400から機器200に関連する動作指定情報として情報Aのいずれかを受信するよう制御すると(S102)、この受信した動作指定情報に基づく端末装置100の制御を実行する(S103)。
本実施形態においては、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルから、端末ユーザB1の利用登録機器が「テレビ」と登録されているので、制御部111は、動作指定情報として情報Aの中から決定された本日のおすすめ番組情報のいずれかを表示部113に表示するよう制御する。
一方、制御部111は、S101において、情報通信媒体300との間で近距離無線通信なエリア内にいる場合、すなわち情報通信媒体300から近距離無線信号を受信した場合は(S101)、受信した近距離無線信号内に含まれる機器特定情報及び機器状態情報をメモリ部114に記憶するよう制御する(S105及びS106)。
なお、S101で受信した近距離無線信号内に機器特定情報及び機器状態情報が含まれていないような場合には、制御部111は、情報通信媒体300に対してそれら情報を送信するよう要求を行う(S104)。当該要求後、情報通信媒体300からこれら情報を受信すると、制御部111は、メモリ部114に受信した情報を記憶するよう制御する(S105及びS106)。
その後、サーバー装置400に対して、受信した機器特定情報及び機器状態情報を端末ユーザ情報に対応付けて、すなわち図6に示す情報を送信する(S107)。そして、機器状態情報が機器200の電源オンの状態を示す情報である場合には、制御部111は、サーバー装置400から機器200に関連する動作指定情報として情報Bのいずれかを受信するよう制御する(S108及びS109)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置100の制御を実行する(S110)。
本実施形態においては、機器特定情報によって機器200が「テレビ」であることが特定されるので、決定された情報Bのいずれかの動作指定情報に基づいて、制御部111は端末装置100の制御を行う。一例としては、制御部111は、現在視聴中の番組の感想を他ユーザと共有するためのSNSアプリケーションの利用を推奨する情報を表示部113に表示するように制御した後、そのSNSアプリケーションを起動するための起動プログラムにしたがって当該アプリケーションを起動するよう制御する。また、他の例としては、制御部111は、現在視聴中の番組に連動した番組連動アプリケーションの利用を推奨する情報を表示部113に表示するように制御した後、そのアプリケーションを起動するための起動プログラムにしたがって当該アプリケーションを起動するよう制御する。
また、機器状態情報が機器200の電源オンの状態を示す情報ではない場合には、制御部111は、サーバー装置400から機器200に関連する動作指定情報として情報Cのいずれかを受信するよう制御する(S108及びS111)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置100の制御を実行する(S112)。
本実施形態においては、機器特定情報によって機器200が「テレビ」であることが特定されているので、動作指定情報として情報Cの中から決定された現在視聴可能な番組の詳細情報を表示部113に表示するよう制御する。
[サーバー装置400で実行される制御フロー]
図11は、本実施形態に係る情報管理システム1のためのプログラムをサーバー装置400において実行することにより、サーバー装置400の制御部411によって行われる制御フローを示す図である。
まず、サーバー装置400の制御部411は、端末装置100から機器特定情報を含む図6に例示する情報を受信したか否かを判断する(S201)。そして、制御部411は、当該情報を受信していない場合には、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S202)。次に、制御部411は、図7(a)に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置100に送信する動作指定情報として、情報Aのいずれかを決定する(S203〜S205)。そして、決定された動作指定情報を端末装置100に対して送信し(S206)、当該プログラムの次の実行のタイミングまで待機する。
一方、制御部411は、S201において端末装置100から機器特定情報を含む図6に例示する情報を受信したと判断した場合には、当該情報をメモリ部414に記憶するよう制御する。そして、端末装置100が情報通信媒体300と近距離無線通信可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S207)。次に、S208において、受信した情報のうち機器状態情報に基づいて機器200の電源がオン状態であるか否かを確認する(S208)。その後、機器200の電源がオンの状態であると判断した場合には、制御部411は、図7(a)に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置100に送信する動作指定情報として、情報Bのいずれかを決定する(S209〜S211)。そして、決定された動作指定情報を端末装置100に対して送信し(S212)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。
また、制御部411は、S208において、機器200の電源がオンの状態ではないと判断した場合には、制御部411は、図7(a)に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置100に送信する動作指定情報として、情報Cのいずれかを決定する(S213〜S215)。そして、決定された動作指定情報を端末装置100に対して送信し(S216)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。
上記のとおり、本実施形態においては、サーバー装置400は、端末装置100が情報通信媒体300と通信可能なエリア内にいるか否かによって、端末装置100を保持するユーザが機器200の近辺にいるか否かを判断している。特に情報通信媒体300との通信において、Bluetooth LEなどの信号出力範囲が1mを越えるような近距離無線通信方式を採用することにより、端末装置100を保持するユーザに、アプリケーションの起動後は特定の動作を強いることなく、サーバー装置400におけるその判断を実行する。そして、その判断の結果によって、その状況に応じた情報の提供が可能となる。すなわち、サーバー装置400は、ユーザに対して煩雑な操作を強いることなく受動的に所望の情報を提供することが可能となる。
また、機器200の現在の状態を監視することによって、現在の状況をより細かく判断することができ、より適切な情報の提供が可能となる。また、これらの情報に加えてユーザプロファイルテーブルの情報も加味することによって、ユーザの嗜好をよりよく反映した情報の提供が可能となる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について説明する。なお、上記第1実施形態に係る端末装置100と同じ機能を果たすものについては、説明を省略する。また、第1実施形態、及び以下で説明する第2実施形態は、適宜それらの一部又は全部を組み合わせることが可能である。
[第2実施形態の概要]
第1実施形態に係る情報管理システム1においては、機器状態情報が端末装置100を介してサーバー装置400に送信される形態について説明した。第2実施形態に係る情報管理システム1000においては、機器1200がネットワークを介してサーバー装置1400及び/又は端末装置1100と通信可能に接続されることによって、情報通信媒体1300を介することなく、機器状態情報をサーバー装置1400に送信することが可能となる。さらに、サーバー装置1400から機器1200に対しても端末装置1100等を介することなく動作指定情報を送信することが可能となる。
なお、第2実施形態に係る情報管理システム1000に含まれる端末装置1100、機器1200、情報通信媒体1300、サーバー装置1400が備える各構成要素は、図2〜図5に示すものと「状態取得部」を除いて同じである。したがって、以下の説明では、第2実施形態に係る端末装置1100、機器1200、情報通信媒体1300、サーバー装置1400の各構成要素を用いて説明する際であっても、図2〜図5に記載の参照符号を用いて説明する。
図12は、本実施形態に係る端末装置1100を含む情報管理システム1000の構成を示す構成図である。この情報管理システム1000は、端末装置1100と、情報通信媒体1300とあらかじめ対応付けられた機器1200と、機器1200にあらかじめ対応付けられると共に端末装置1100と近距離無線通信を行う情報通信媒体1300と、遠隔に設置され端末装置1100及び機器1200と無線通信により接続されたサーバー装置1400とから構成されている。
[端末装置1100及びサーバー装置1400の構成]
端末装置1100及びサーバー装置1400の構成は、第1実施形態において図2及び図4で説明する構成と同じであるので、各構成要素の説明は省略する。
[機器1200の構成]
図13は、図12に示した情報管理システム1000に含まれる機器1200及び情報通信媒体1300の構成を示すブロック図である。第1実施形態に係る機器200との相違点は、機器1200が状態取得部1220を備える点である。その他の構成要素は第1実施形態にかかる機器200と同じであるので、各構成要素の説明は省略する。
状態取得部1220は、制御部211の制御によって、機器1200の現在の状態を取得する。状態取得部1220によって取得される状態の例としては、第1実施形態と同様に、機器1200の電源のオンの状態を取得することが可能である。また、第1実施形態と比較してより詳細で細かな情報を送信することも可能である。例えば、電源のオンの状態に関する情報に加えて、現在視聴されているTV番組情報、機器1200において現在実行されているアプリケーションに関する情報を一緒に取得することもできる。ここで取得された機器状態情報は、無線通信処理部218及びアンテナ219を介してサーバー装置1400に送信される。
なお、サーバー装置1400への機器状態情報の送信は、サーバー装置1400からの要求を受けて、機器1200から直接サーバー装置1400へ送信することも可能であるし、機器1200から一旦端末装置1100に送信した後、端末装置1100からサーバー装置1400に送信することも可能である。
また、本実施形態においては、機器1200は、上記のとおりサーバー装置1400と無線通信可能に接続されているが、当然有線ケーブルによる接続を行い、無線通信と同様にサーバー装置1400及び/又は端末装置1100との間で所定の情報の送受信を行うことも可能である。したがって、本実施形態においては、無線通信処理部218に加えて、有線通信処理部(図示しない)も備え、無線通信処理部218と有線通信処理部とで通信処理部(図示しない)を形成する。
さらに、制御部211は、所定の情報として動作指定情報をサーバー装置1400から受信した場合には、その情報に基づいて機器1200を制御する。すなわち、動作指定情報に基づいて、表示部213を制御したり、電源管理部(図示しない)を制御する。
[情報通信媒体1300の構成]
引き続き図13を参照して情報通信媒体1300の構成について説明する。本実施形態に係る情報通信媒体1300においては、状態取得部を備えていない。したがって、その他の点においては、第1実施形態の情報通信媒体300と同じであるので、個々の構成要素の説明は省略する。
[各メモリ部に記憶される情報]
図14は、情報通信媒体1300のメモリ部312が記憶する情報の具体例を示す図である。第1実施形態とは異なり、状態取得部1220によって取得された機器状態情報は機器1200から情報通信媒体1300を介することなくサーバー装置1400に送信されるので、当該メモリ部312に機器状態情報は記憶されない。したがって、機器特定情報が記憶される。
図15は、端末装置1100のメモリ部114が記憶する情報の具体例を示す図である。第1実施形態とは異なり、機器状態情報は機器1200から情報通信媒体1300を介することなくサーバー装置1400に送信されるので、当該メモリ部312に機器状態情報は記憶されない。したがって、端末ユーザ情報に対応づけて機器特定情報が記憶される。
図16は、サーバー装置1400のメモリ部414が記憶する情報の具体例を示す図である。図16は、動作指定情報テーブルの例を示す。本実施形態においては、サーバー装置1400から機器1200にも所定の情報を送信することが可能である。したがって、動作指定情報は、端末装置1100及び機器1200の少なくとも一方に送信される。
また、当該動作指定情報テーブルにおいては、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信可能なエリア内にいない、すなわち「非通信」の場合であっても機器1200から機器状態情報を入手可能なので、動作指定情報として情報Dが追加されている。なお、サーバー装置1400に記憶されるユーザプロファイルテーブルや他の記憶情報については、入手経路の違いはあるものの、第1実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
[本実施形態に係る情報管理システム1000の処理シーケンス]
A.端末装置1100が情報通信媒体1300に機器特定情報の要求をしない例
図17(a)は、第2実施形態に係る情報管理システム1000の処理シーケンスのうち、端末装置1100が情報通信媒体1300に機器状態情報等の要求をしない場合の例を示すシーケンス図である。なお、図17(a)においては説明の便宜のため、状況I、状況II、状況IIIの順でそれぞれシーケンスを記載するが、当然各状況の順番が前後することもあるし、同じ状況が連続的に起きることもあるし、一部の状況は起きないこともある。
1.状況I
ここでは状況I、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、サーバー装置1400は、端末装置1100から機器特定情報等を受信したか否かを確認する。状況Iにおいて、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にはいないので、情報通信媒体1300から機器特定情報を入手できない。そのような場合には端末装置1100はサーバー装置1400に対して特段の情報の通信を行うことはない。したがって、上記確認の結果、サーバー装置1400は機器特定情報等を受信していないので、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S1001)。
そして、次にサーバー装置1400は機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器1200の機器状態情報を送信するように要求するため、機器状態情報要求信号を送信する。機器1200の電源がオンの状態である場合には、当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報をサーバー装置1400に送信する。一方、状況Iにおいては、機器1200は電源がオンの状態ではないので、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信しないので、機器1200の電源がオンの状態ではないと判断し、動作指示情報テーブル及びユーザプロファイルテーブルに基づいて端末装置1100に提供する情報を決定する(S1002)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内におらず、かつ機器1200の電源がオンの状態ではないので、動作指定情報が情報Aに決定され、サーバー装置1400から端末装置1100にその決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1003)。
2.状況II
ここでは、状況II、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、端末装置1100は、情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内に入ると、情報通信媒体1300が所定周期で送信する機器特定情報を含む近距離無線信号を受信する(S1004及びS1005)。そして端末装置1100は、近距離無線信号に含まれる機器特定情報と端末ユーザ情報をサーバー装置1400に送信する。
機器特定情報等を受信したサーバー装置1400は、これらの情報の受信に基づいて端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S1006)。次に、サーバー装置1400は、機器特定情報によって特定される機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器状態情報要求を送信する。
機器1200の電源がオンの状態である場合には、当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報として、電源がオンの状態であることを示す情報を、直接又は端末装置1100を介して、サーバー装置1400に送信する(S1007)。一方、機器1200は電源がオンの状態ではない場合は、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信することはないので、その場合は機器1200の電源がオンの状態ではないと判断する。
サーバー装置1400は、図16に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100に提供する情報を決定する(S1008)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいると判断されているので、機器1200が電源オンの状態であるか否かに応じて、動作指定情報として情報B又はCのいずれかに決定される。決定された動作指定情報は端末装置1100及び機器1200の少なくともいずれか一方に送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1009−1)。また、当該情報を受信した機器1200の制御部211は、その動作指定情報に基づいて機器1200を制御する(S1009−2)。
3.状況III
ここでは状況III、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外に再度出た状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
S1010及び機器状態情報要求の送信は、状況Iの場合と同じであるので説明を省略する。機器状態情報の要求を受けた機器1200は、電源がオンの状態である場合には、当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報として、電源がオンの状態であることを示す情報を、直接又は端末装置1100を介して、サーバー装置1400に送信する(S1011)。一方、機器1200は電源がオンの状態ではない場合は、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信することはないので、その場合は機器1200の電源がオンの状態ではないと判断する。
サーバー装置1400は、図16に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100に提供する情報を決定する(S1012)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいないと判断されているので、機器1200が電源オンの状態であるか否かに応じて、動作指定情報として情報A又はDのいずれかに決定される。決定された動作指定情報は端末装置1100及び機器1200の少なくともいずれか一方に送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1013−1)。また、当該情報を受信した機器1200の制御部211は、その動作指定情報に基づいて機器1200を制御する(S1013−2)。
B.端末装置1100が情報通信媒体1300に機器特定情報の要求をする例
図17(b)は、第2実施形態に係る情報管理システム1000の処理シーケンスのうち、端末装置1100が情報通信媒体1300に機器状態情報等の要求をする場合の例を示すシーケンス図である。なお、図17(b)においては説明の便宜のため、状況I、状況II、状況IIIの順でそれぞれシーケンスを記載するが、当然各状況の順番が前後することもあるし、同じ状況が連続的に起きることもあるし、一部の状況は起きないこともある。
1.状況I
ここでは状況I、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
まず、端末装置1100の制御部111は当該端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能になったか否か、すなわち情報通信媒体1300から近距離無線信号を受信したか否かを判断する通信可否判断を実施する(S1014)。状況Iにおいては、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる状況下である。したがって、端末装置1100は情報通信媒体1300に対して機器特定情報の送信を要求することはない。また、端末装置1100は、機器特定情報を入手していないので、サーバー装置1400に対して当該情報及び端末ユーザ情報を送信することもない。
よって、サーバー装置1400は、まだ機器特定情報及び端末ユーザ情報を受信していないので、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S1015)。
そして、サーバー装置1400は機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器1200の機器状態情報を送信するように要求するため、機器状態情報要求信号を送信する。機器1200の電源がオンの状態である場合には、機器1200は当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報をサーバー装置1400に送信する。一方、状況Iにおいては、機器1200は電源がオンの状態ではないので、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信しないので、機器1200の電源がオンの状態ではないと判断し、動作指示情報テーブル及びユーザプロファイルテーブルに基づいて端末装置1100に提供する情報を決定する(S1016)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内におらず、かつ機器1200の電源がオンの状態ではないので情報Aに決定され、サーバー装置1400から端末装置1100にその決定された動作指定情報が送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1017)。
2.状況II
状況IIは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる状況であるので、当該状況の下行われる処理シーケンスについて説明する。
情報通信媒体1300は、端末装置1100が近くにいるか否かにかかわらず、所定周期で近距離無線信号すなわちビーコン信号を送信している(S1018)。そして、状況IIにおいては、端末装置1100は情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいるので、当該近距離無線信号を受信する。これにより、端末装置1100は情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能になったと判断する(S1019)。そして端末装置1100は、情報通信媒体1300に対して機器特定情報を要求する(S1020)。
当該情報を受信した情報通信媒体1300は、メモリ部312に記憶された機器特定情報を送信する(S1021)。
端末装置1100は、情報通信媒体1300から機器特定情報を受信するとメモリ部114に端末ユーザ情報に対応づけて記憶する(S1022)。その後、図15に示す機器特定情報と端末ユーザ情報がサーバー装置1400に送信される。
機器特定情報と端末ユーザ情報を受信したサーバー装置1400は、これらの情報の受信に基づいて端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S1023)。次に、サーバー装置1400は、機器特定情報によって特定される機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器状態情報要求を送信する。
機器1200の電源がオンの状態である場合には、当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報として、電源がオンの状態であることを示す情報を、直接又は端末装置1100を介して、サーバー装置1400に送信する(S1024)。一方、機器1200は電源がオンの状態ではない場合は、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信することはないので、その場合は機器1200の電源がオンの状態ではないと判断する。
サーバー装置1400は、図16に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100に提供する情報を決定する(S1025)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいると判断されているので、機器1200が電源オンの状態であるか否かに応じて、動作指定情報として情報B又はCのいずれかに決定される。決定された動作指定情報は端末装置1100及び機器1200の少なくともいずれか一方に送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1026−1)。また、当該情報を受信した機器1200の制御部211は、その動作指定情報に基づいて機器1200を制御する(S1026−2)。
3.状況III
ここでは状況III、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外に再度出た状況下で行われる処理シーケンスについて説明する。
S1027の端末装置1100による通信可否判断、及びS1028のサーバー装置1400による端末装置が通信中であるか非通信であるかの判断は、S1014及びS1015と同様であるので、説明を省略する。機器状態情報の要求を受けた機器1200は、電源がオンの状態である場合には、当該要求を受信したのち生成した自身の機器状態情報として、電源がオンの状態であることを示す情報を、直接又は端末装置1100を介して、サーバー装置1400に送信する(S1029)。一方、機器1200は電源がオンの状態ではない場合は、その要求に対する応答がなされない。したがって、サーバー装置1400は、機器状態情報要求信号に対する応答を機器1200から受信することはないので、その場合は機器1200の電源がオンの状態ではないと判断する。
サーバー装置1400は、図16に示す動作指定情報テーブル及び図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100に提供する情報を決定する(S1030)。ここでは、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいないと判断されているので、機器1200が電源オンの状態であるか否かに応じて、動作指定情報として情報A又はDのいずれかに決定される。決定された動作指定情報は端末装置1100及び機器1200の少なくともいずれか一方に送信される。
当該情報を受信した端末装置1100の制御部111は、その動作指定情報に基づいて端末装置1100の制御を実行する(S1031−1)。また、当該情報を受信した機器1200の制御部211は、その動作指定情報に基づいて機器1200を制御する(S1031−2)。
[各状況下で決定される情報A〜Dについて]
図18は、上記処理シーケンスに記載した状況I〜IIIとサーバー装置1400によって決定される動作指定情報の対応関係を示す概念図である。なお、本実施形態においては、上記のとおり、機器状態情報が、機器1200から直接又は端末装置1100を介して、サーバー装置1400に送信されるので、端末装置1100が情報通信媒体1300と通信ができなくても機器状態情報を入手することが可能である。また、機器1200はサーバー装置1400から動作指定情報を入手可能であるので、当該動作指定情報は機器1200に対しても送信される。
まず、状況I、II−1、II−2については、第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
状況III−1、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる場合、サーバー装置1400は、端末装置1100から機器特定情報を受信していないので、端末装置1100が情報通信媒体1300との間で近距離無線通信が可能か否かを判断した結果として「非通信」の状態であると判断する。状況III−1においては、サーバー装置1400は、機器1200から機器状態情報として「電源オン」を受信しているので、このような場合には、動作指定情報として情報Dのいずれかが選択される。
一方、状況III−2、すなわち端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリアの外にいる場合、サーバー装置1400は、端末装置1100から機器特定情報を受信していないので、端末装置1100が情報通信媒体1300との間で近距離無線通信が可能か否かを判断した結果として「非通信」の状態であると判断する。状況III−2においては、サーバー装置1400は、機器1200から機器状態情報を受信しておらず電源がオンの状態ではないと判断されるので、このような場合には、動作指定情報として情報Aのいずれかが選択される。
なお、情報A〜Cについては、以下の点を除いて、第1実施形態と同様である。本実施形態においては、機器1200に対してもサーバー装置1400から動作指定情報を送信することが可能である。したがって、状況II−1では端末装置1100を保持するユーザが機器1200の近くにいるにもかかわらず機器1200を利用していないことが想定されるので、情報Cの動作指定情報として、機器1200に対して電源をオンにするための電源オン指令情報を送信する。また、状況II−2では端末装置1100を保持するユーザが機器1200を実際に利用していることが想定される。そして、機器状態情報を参照してお勧め番組以外を見ているような場合には、機器1200に対して強制的にお勧め番組にチャンネルを変更するチャンネル切替指令を機器1200に対して情報Bの動作指定情報として送信する。
また、情報Dのいずれかに決定される場合は、端末装置1100を保持するユーザが機器1200の周辺にいないにもかかわらず機器1200の電源がついている状態と仮定できる。このような場合は、端末装置1100を保持するユーザによる機器1200の電源消し忘れや、当該ユーザ以外のユーザが機器1200の電源をオンにしていることが想定される。具体的には、本実施形態に係る情報管理システムに加入する他のユーザ(ユーザX、Y)が当該システムに基づいて機器1200を使用しているような場合は、その旨を端末装置1100に表示するよう情報Dの動作指定情報を送信する。一方で、誰も機器1200を利用しておらず機器1200の電源の消し忘れが想定される場合には、端末装置1100に対して電源消し忘れ情報を、機器1200に対して電源を強制的にオフ(スタンバイ状態)にする電源オフ指令情報を、情報Dの動作指定情報として送信することも可能である。
[端末装置1100で実行される制御フロー]
図19は、本実施形態に係るプログラムを実行することにより端末装置1100の制御部111によって行われる制御フローを示す図である。
端末装置1100のメモリ部114に記憶された本実施形態に係るプログラムが制御部111によって実行されることにより、本制御フローはスタートする。なお本制御フローは、一定の周期で随時実行される。
まず、制御部111は、情報通信媒体1300との間で近距離無線通信が可能なエリア内にいない場合、すなわち、情報通信媒体1300からビーコン信号である近距離無線信号を受信していない場合は(S1101)、サーバー装置1400から機器1200に関連する動作指定情報が送信されるまで待機する。このときサーバー装置1400において、機器状態情報を受信しておらず機器1200の電源がオンの状態ではないと判断された場合には(S1102)、制御部111は、サーバー装置1400から動作指定情報として情報Aのいずれかを受信するよう制御する(S1103)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置1100の制御を実行する(S1104)。
本実施形態においては、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルから、端末ユーザB1の利用登録機器が「テレビ」と登録されているので、制御部111は、動作指定情報として情報Aの中から選択された本日のおすすめ番組情報のいずれかを表示部113に表示するよう制御する。
一方、このときサーバー装置1400において機器状態情報を受信し機器1200の電源がオンの状態であると判断された場合には(S1102)、制御部111は、サーバー装置1400から動作指定情報として情報Dのいずれかを受信するよう制御する(S1105)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置1100の制御を実行する(S1106)。
本実施形態においては、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルから、端末ユーザB1の利用登録機器が「テレビ」と登録されているので、制御部111は、動作指定情報として情報Dの中から選択されたいずれかの情報を表示部113に表示するよう制御する。
次に、制御部111は、S1101において、情報通信媒体1300との間で近距離無線通信が可能なエリア内にいる場合、すなわち情報通信媒体1300から近距離無線信号を受信した場合は(S1101)、受信した近距離無線信号内に含まれる機器特定情報をメモリ114に記憶するよう制御する(S1108)。
なお、S1101で受信した近距離無線信号内に機器特定情報が含まれていないような場合には、制御部111は、情報通信媒体1300に対してそれら情報を送信するよう要求を行う(S1107)。当該要求後、情報通信媒体1300からこれら情報を受信すると、制御部111は、メモリ部114に受信した情報を記憶するよう制御する(S1108)。
その後、サーバー装置1400に対して、図15に示す機器特定情報及び端末ユーザ情報を送信する(S1109)。そして、サーバー装置1400において機器状態情報を受信し機器1200の電源がオンの状態であると判断された場合には(S1110)、制御部111は、サーバー装置1400から動作指定情報として情報Bのいずれかを受信するよう制御する(S1111)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置1100の制御を実行する(S1112)。
本実施形態においては、機器特定情報によって機器1200が「テレビ」であることが特定されるので、決定された情報Bのいずれかの動作指定情報に基づいて、制御部111は端末装置1100の制御を行う。一例としては、制御部111は、現在視聴中の番組の感想を他ユーザと共有するためのSNSアプリケーションの利用を推奨する情報を表示部113に表示するように制御した後、そのSNSアプリケーションを起動するための起動プログラムにしたがって当該アプリケーションを起動するよう制御する。また、他の例としては、制御部111は、現在視聴中の番組に連動した番組連動アプリケーションの利用を推奨する情報を表示部113に表示するように制御した後、そのアプリケーションを起動するための起動プログラムにしたがって当該アプリケーションを起動するよう制御する。
また、このときサーバー装置1400において機器状態情報を受信しておらず、機器1200の電源がオンの状態ではないと判断された場合には(S1110)、制御部111は、サーバー装置1400から動作指定情報として情報Cのいずれかを受信するよう制御する(S1113)。そして、制御部111は、この受信した動作指定情報に基づく端末装置1100の制御を実行する(S1114)。
本実施形態においては、機器特定情報によって機器1200が「テレビ」であることが特定されるので、動作指定情報として情報Cの中から決定された現在視聴可能な番組の詳細情報を表示部113に表示するよう制御する。
[サーバー装置1400で実行される制御フロー]
図20は、本実施形態に係る情報管理システム1000のためのプログラムをサーバー装置1400において実行することにより、サーバー装置1400の制御部411によって行われる制御フローを示す図である。
まず、サーバー装置1400の制御部411は、端末装置1100から機器特定情報を含む図15に例示する情報を受信したか否かを判断する(S1201)。そして、制御部411は、当該情報を受信していない場合には、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信可能なエリア内にいない、すなわち非通信の状態であると判断する(S1202)。次に、制御部411は、機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器状態情報要求を送信する(S1203)。そして、制御部411は、機器1200から機器状態情報要求に対する応答がなく機器状態情報を受信しなかった場合には、機器1200の電源はオンの状態ではないと判断する(S1204)。次に、制御部411は、図16に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100に送信する動作指定情報として、情報Aのいずれかを決定する(S1205〜S1207)。そして、決定された動作指定情報を端末装置1100に対して送信し(S1208)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。なお、この場合は、機器1200に対して送信される動作指定情報は情報Aには含まれていないので、機器1200に対して動作指定情報は送信されない。
一方、制御部411は、S1204において機器状態情報要求に対する応答として機器1200から機器状態情報を受信した場合には、その受信した情報に基づいて機器1200の電源がオンの状態であると判断する(S1204)。次に、制御部411は、図16に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに送信する動作指定情報として、情報Dのいずれかを決定する(S1209〜S1211)。そして、その決定に応じて動作指定情報を端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに対して送信し(S1212)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。
次に、制御部411は、S1201において端末装置1100から機器特定情報を含む図15に例示する情報を受信したと判断した場合には、当該情報をメモリ部414に記憶するよう制御する。そして、端末装置1100が情報通信媒体1300と近距離無線通信が可能なエリア内にいる、すなわち通信中の状態であると判断する(S1213)。次に、制御部411は、機器1200に対して、直接又は端末装置1100を介して、機器状態情報要求を送信する(S1214)。そして、制御部411は、機器1200から機器状態情報要求に対する応答として機器状態情報を受信した場合には、その受信した情報に基づいて機器1200の電源がオンの状態であると判断する(S1215)。次に、制御部411は、図16に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに送信する動作指定情報として、情報Bのいずれかを決定する(S1216〜S1218)。そして、その決定に応じて動作指定情報を端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに対して送信し(S1219)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。
一方、制御部411は、S1215において、機器1200から機器状態情報要求に対する応答がなく機器状態情報を受信しなかった場合には、機器1200の電源はオンの状態ではないと判断する(S1215)。次に、制御部411は、図16に示す動作指定情報テーブルと、図7(b)に示すユーザプロファイルテーブルを参照して、端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに送信する動作指定情報として、情報Cのいずれかを決定する(S1220〜S1222)。そして、その決定に応じて動作指定情報を端末装置1100及び機器1200の少なくとも一つに対して送信し(S1223)、当該プログラムの次の実行タイミングまで待機する。
なお、本実施形態では、機器状態情報について、直接又は端末装置1100を介して、機器1200に要求し、この要求に応答して機器1200からサーバー装置1400に送信するようにした。しかし、機器1200からあらかじめ機器1200の状態を管理するサーバー装置に送信し、そのサーバー装置に対してサーバー装置1400から要求を送信することで、機器状態情報を入手するようにしても良い。
上記のとおり、本実施形態においては、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。また、機器1200がネットワークを介してサーバー装置1400と通信可能に接続されるので、情報通信媒体1300を介することなく機器状態情報をサーバー装置1400に送信する。したがって、端末装置1100と情報通信媒体1300との間で近距離無線通信ができない状態であっても、サーバー装置1400は機器状態情報を入手することが可能であり、より細かな状況を反映した情報の提供が可能となる。
さらに、機器1200はサーバー装置1400と動作指定情報を受信可能に接続されているので、状況に応じた制御を機器1200に対しても行うことが可能となる。
<その他の実施形態>
なお、第1及び第2実施形態においては、サーバー装置400又は1400が一体の場合について説明したが、当然、扱う情報や処理に応じてサーバー装置を複数備え、それぞれが連携して処理をすることが可能である。サーバー装置400又は1400のメモリ部414には、動作指定情報テーブルとユーザプロファイルテーブルに加えて、機器特定情報に対応付けてその機器200又は1200の種別(テレビ、冷蔵庫、自動車など)、機器200又は1200のメーカー、機器200又は1200の購入日時、機器200又は1200のサポート期限などを記憶したテーブルや、情報通信媒体300又は1300に付与された識別IDと機器200又は1200との対応関係を示すテーブルが記憶されると説明した。しかし、例えば、動作指定情報テーブルとユーザプロファイルテーブルを管理するサーバー装置と、他のテーブルや情報を管理するサーバー装置とに分けて構成することも可能である。
第1及び第2実施形態においては、機器200又は機器1200としてテレビを中心に説明したが、当然他の機器においても本発明を適用することが可能である。他の例として、セットトップボックスなどのテレビ放送用受信機、ビデオやDVD、CDなどを再生する各種オーディオデッキ、家庭用ゲーム機、冷蔵庫、電子レンジ、照明器具、エアコン、体重計などの健康器具等の各種家電製品に加えて、自動車等も挙げることが可能である。
家庭用ゲーム機を機器200又は1200として利用する場合には、機器状態情報としては、電源オンの状態に関する情報に代えて、現在実行中のゲーム情報を送信することが可能である。また、健康器具を利用する場合には、機器状態情報としては電源のオンの状態に関する情報を用いることで、ユーザに定期的に健康器具の利用を促し、より健康的な生活を提供することができる。
また、第2実施形態においてサーバー装置1400から機器1200に対して動作指定情報が送信される場合について説明したが、当然、第1実施形態においても、同様に、動作指定情報を機器200に対して送信し、機器200を動作指定情報に基づいて制御させることが可能である。このような場合は、一例としては、機器200が備える無線通信処理部218及びアンテナ219を介して、または有線通信処理部を介して、サーバー装置400と接続することにより行うことが可能である。
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能なものである。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明されるデータ、テーブル又はデータベースが単一のメモリに格納される旨説明されたとしても、そのようなデータ、テーブル又はデータベースは、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。