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JP5880814B2 - 摺動式スプライン軸装置およびその製造方法 - Google Patents

摺動式スプライン軸装置およびその製造方法 Download PDF

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JP5880814B2 JP2011196757A JP2011196757A JP5880814B2 JP 5880814 B2 JP5880814 B2 JP 5880814B2 JP 2011196757 A JP2011196757 A JP 2011196757A JP 2011196757 A JP2011196757 A JP 2011196757A JP 5880814 B2 JP5880814 B2 JP 5880814B2
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Description

本発明は、摺動式スプライン軸装置およびその製造方法に関するものである。
製造機械や自動車などの種々の機械装置において、軸方向に相対移動可能となるように摺動式スプライン軸装置が用いられている。つまり、第一軸部材の雌スプラインと第二軸部材の雄スプラインとが嵌合することによって、第一軸部材と第二軸部材とが軸方向に相対移動可能としている。さらに、雄スプラインが雌スプラインに嵌合した状態で、雄スプラインが雌スプラインから離脱することを防止するために、雄スプラインの先端にストッパを取り付けることがある(例えば、特許文献1参照)。
例えば、第一軸部材を軸方向に二分割して、当該二部材のそれぞれのフランジ部をボルトにより締結する構造が採用されることがある。この場合、次のように組み付けられる。第一軸部材の雌スプラインの部分に第二軸部材を挿入させ、その後に第二軸部材の先端にストッパを取り付け、その後に第一軸部材の他方部分を雌スプラインの部分にボルトにより締結する。
実開昭60-15410号公報
しかし、従来の構造においては、第一軸部材を二部材に分割しなければならず、締結のためのフランジ部によって、外形が大型化するとともに質量が増加してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、第一軸部材にフランジ部を設けることなく、ストッパを取り付けることができる摺動式スプライン軸装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
(摺動式スプライン軸装置)
(請求項1)本発明に係る摺動式スプライン軸装置は、内周に雌スプラインを有する第一軸部材と、前記雌スプラインに対して軸方向に摺動可能かつ周方向に移動規制されるように嵌合する雄スプラインを外周に有する第二軸部材と、前記第二軸部材の軸方向一方端に取り付けられ、前記雌スプラインに対して軸方向に係合し、前記第二軸部材が前記第一軸部材に対して軸方向他方側へ抜けることを規制するストッパと、を備える摺動式スプライン軸装置であって、前記第一軸部材は、前記雌スプラインと、前記雌スプラインの前記軸方向他方側に形成され前記第二軸部材を挿入する第一開口部と、前記雌スプラインの前記軸方向一方側に形成され前記雌スプラインの溝底直径以上の内接円直径を有する空隙部と、前記雌スプラインの前記軸方向一方側に前記雄スプラインの外接円直径より小さな内接円直径の開口部であり、前記第二軸部材に前記ストッパを本止めするために用いる第二開口部と、を備え、前記ストッパは、前記第一軸部材の前記第一開口部から前記雌スプラインの溝部を軸方向に通過可能に形成され、前記ストッパが前記第二軸部材の前記軸方向一方端に本止めされていない状態において、前記空隙部において前記第一軸部材の中心軸回りに回転可能であり、前記ストッパが前記第二軸部材の前記軸方向一方端に本止めされた状態において、前記空隙部において前記雌スプラインに対して軸方向に係合する
(請求項2)また、前記ストッパは、前記雌スプラインを通過可能な雄スプラインを外周に有し、前記ストッパは、前記ストッパの前記雄スプラインの丘部と前記第一軸部材の前記雌スプラインの丘部とが軸方向に係合した状態で前記第二軸部材に本止めされており、前記第二軸部材は、前記ストッパの前記雄スプラインの丘部と前記第一軸部材の前記雌スプラインの丘部との軸方向の係合により、前記第一軸部材に対して軸方向他方側へ抜けることを規制されている
(摺動式スプライン軸装置の製造方法)
(請求項)本発明に係る摺動式スプライン軸装置の製造方法は、内周に雌スプラインを有する第一軸部材と、前記雌スプラインに対して軸方向に摺動可能かつ周方向に移動規制されるように嵌合する雄スプラインを外周に有する第二軸部材と、前記第二軸部材の軸方向一方端に取り付けられ、前記雌スプラインに対して軸方向に係合し、前記第二軸部材が前記第一軸部材に対して軸方向他方側へ抜けることを規制するストッパと、を備える摺動式スプライン軸装置の製造方法であって、前記第一軸部材は、前記雌スプラインと、前記雌スプラインの前記軸方向他方側に形成され前記第二軸部材を挿入する第一開口部と、前記雌スプラインの前記軸方向一方側に形成され前記雌スプラインの溝底直径以上の内接円直径を有する空隙部と、を備え、前記ストッパの外接円直径は、前記雌スプラインの内接円直径より大きく形成され、前記製造方法は、前記ストッパを、前記第一軸部材の前記第一開口部から挿入して、前記雌スプラインの溝部を軸方向に通過して前記空隙部に配置するストッパ挿入工程と、前記ストッパ挿入工程において前記ストッパを前記第一開口部から挿入した後に、前記第二軸部材を前記第一開口部から挿入して、前記第一軸部材の前記雌スプラインと前記第二軸部材の前記雄スプラインとを嵌合させる第二軸部材挿入工程と、前記ストッパを前記空隙部において前記第一軸部材の中心軸回りに回転して前記雌スプラインに対して軸方向に係合する状態にして、前記ストッパを前記第二軸部材の軸方向一方端に取り付けるストッパ取付工程とを備える。
(請求項)また、前記第一軸部材は、軸方向一方側に前記雄スプラインの外接円直径より小さな内接円直径の開口部であり、前記第二軸部材に前記ストッパを取り付けるために用いる第二開口部を有し、前記ストッパ挿入工程および前記第二軸部材挿入工程は、前記ストッパを締結部材により前記第二軸部材の軸方向一方端に仮止めした状態で、前記ストッパおよび前記第二軸部材を前記第一軸部材の前記第一開口部から挿入し、前記ストッパ取付工程は、前記第二開口部を用いて前記締結部材を弛緩した後に、前記第一軸部材の中心軸回りに回転して前記第二軸部材に前記締結部材を本止めするようにしてもよい。
(請求項1)本発明によれば、ストッパは、第一軸部材の雌スプラインの軸方向他方側に位置する第一開口部から挿入されて、空隙部に配置されている。従って、第一軸部材の雌スプラインの軸方向一方側にストッパを配置するために、従来のように第一軸部材を二分割する必要がない。そのため、従来において第一軸部材を二分割にするために必要であったフランジ部は、本発明における第一軸部材にとって不要なものとなる。従って、第一軸部材は、軸方向中央部においてフランジ部を有しないため、小型化および軽量化を図ることができる。
ここで、ストッパを第一軸部材の第一開口部側、すなわち第二軸部材が挿入される側から挿入し、雌スプラインを通過して空隙部に配置している。しかし、空隙部に配置されたストッパは、第一軸部材の中心軸周りに回転することで、雌スプラインに対して軸方向に係合する状態とされている。このように、ストッパは、第一軸部材の軸回りの位相によって、雌スプラインを通過可能な状態になったり、雌スプラインに対して軸方向に係合する状態になったりする。そこで、空隙部にてストッパを雌スプラインに対して軸方向に係合する位相にして、第二軸部材の軸方向一方端にストッパを取り付けることで、ストッパによって、第二軸部材が第一軸部材から軸方向他方側へ抜けることを確実に防止できる。
また、空隙部において、ストッパを第一軸部材の軸回りに回転させることが必要となる。そこで、第一軸部材の軸方向一方側に第二開口部を設けることで、当該第二開口部を利用してストッパを回転させることができる。
(請求項2)本発明によれば、ストッパが雄スプラインを外周に有する形状としている。これにより、ストッパが第一軸部材の雌スプラインを通過する際には、ストッパの雄スプラインのそれぞれの丘部が、第一軸部材の雌スプラインの溝部を通過する。そして、空隙部にて第二軸部材にストッパを取り付けた状態において、ストッパの雄スプラインの複数の丘部が、第一軸部材の雌スプラインの複数の丘部に対して軸方向に係合する。従って、ストッパによる係止力を大きくすることができる。
(請求項)本発明によれば、上述した摺動式スプライン軸装置に係る発明と同様に、第一軸部材がフランジ部を有しないため、摺動式スプライン軸装置の小型化および軽量化を図ることができる。さらに、空隙部にてストッパを雌スプラインに対して軸方向に係合する位相にして、第二軸部材の軸方向一方端にストッパを取り付けることで、ストッパによって、第二軸部材が第一軸部材から軸方向他方側へ抜けることを確実に防止できる。
(請求項)本発明のように、ストッパおよび第二軸部材を第一軸部材に挿入する前の状態において、ストッパと第二軸部材とを仮止めすることで、両部材の第一軸部材への挿入が容易となる。そして、第一軸部材の第二開口部を利用して、ストッパが第一軸部材の雌スプラインに係合する位相に回転した後に、締結部材を本止めしている。これにより、ストッパの位相合わせが容易にできると共に、締結部材による締結が容易にできる。
本実施形態における摺動式スプライン軸装置の軸方向断面図である。 図1のA−A切断部端面の拡大図である。 図1のB−B切断部端面の拡大図である。 図1の摺動式スプライン軸装置の製造方法を示すフローチャートである。 図4のS2の状態を示す摺動式スプライン軸装置の軸方向断面図である。 図5のC−C切断部端面の拡大図である。 図4のS3の状態を示す摺動式スプライン軸装置の軸方向断面図である。 図7のD−D切断部端面の拡大図である。 変形態様における図1のB−B切断部端面の拡大図に対応する図である。破線は、ストッパが雌スプラインを通過する状態を示す。二点鎖線は、雌スプラインのうち第一溝部と第二溝部とに入り込む仮想長方形を示す。
以下、本発明の摺動式スプライン軸装置およびその製造方法を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の摺動式スプライン軸装置について、図1〜図3を参照して説明する。
摺動式スプライン軸装置は、例えば、圧延機や自動車のプロペラシャフトなどに適用され、両端のヨークを軸方向に相対移動可能に構成されたユニバーサルジョイントを例にあげる。摺動式スプライン軸装置は、第一軸部材10と、第二軸部材20と、ストッパ30と、蓋部材40とを備えて構成される。
第一軸部材10は、ヨーク部11と、ヨーク部11の軸方向他方側に一体的に形成された筒部12とを備える。ヨーク部11は、他部材(図示せず)に対して角度を付与した状態で連結されるユニバーサルジョイントの一部を構成する。このヨーク部11は、軸方向一方側に開口するU字形状に形成されている。
第一軸部材10の筒部12は、ほぼ円筒形状に形成されている。この筒部12の内周には、雌スプライン12aが形成されている。筒部12の雌スプライン12aの軸方向他方側には、雌スプライン12aの溝底直径以上の内径を有する円形の第一開口部12bが形成されている。また、筒部12において、雌スプライン12aの軸方向一方側には、雌スプライン12aの溝底直径以上の内接円直径の円筒形状の空隙部12cが形成されている。さらに、筒部12の軸方向一方端、すなわち、ヨーク部11の底部には、空隙部12cと外部とを軸方向に貫通する第二開口部12dが形成されている。第二開口部12dの内径は、雌スプライン12aの内接円直径よりも小さい。この第二開口部12dは、空隙部12cにおいてストッパ30を第二軸部材20の軸方向一方端に取り付けるために、取り付け作業穴として用いる。なお、筒部12は、雌スプライン12aの部分と、ヨーク部11に一体形成された空隙部12cの部分とを別体に形成した後に、溶接などにより結合されている。これは、雌スプライン12aの加工を容易に行うためである。
第二軸部材20は、第一軸部材10に対して軸方向に摺動可能であり、かつ、回転規制される。第二軸部材20は、ヨーク部21と、ヨーク部21の軸方向一方側に一体的に形成された軸部22とを備える。ヨーク部21は、他部材(図示せず)に対して角度を付与した状態で連結されるユニバーサルジョイントの一部を構成する。このヨーク部21は、軸方向他方側に開口するU字形状に形成されている。
第二軸部材20の軸部22は、ほぼ円柱形状に形成されている。この軸部22の外周には、雄スプライン22aが形成されている。雄スプライン22aは、第一軸部材10の雌スプライン12aに対して軸方向に摺動可能であり、かつ、周方向に移動規制されるようにスプライン嵌合する。従って、図2に示すように、第二軸部材20の雄スプライン22aの丘部(径方向外側に突出する部位)が、第一軸部材10の雌スプライン12aの溝部(隣接する二つの丘部の間)に嵌り込んでいる。
そして、雄スプライン22aの軸方向長さは、雌スプライン12aの軸方向長さより長く形成されている。そのため、雄スプライン22aの軸方向一方端は、雌スプライン12aの軸方向一方端位置を通過して空隙部12cに到達している。
ストッパ30は、図1および図3に示すように、雄スプライン30aを外周に有する板状に形成されている。このストッパ30の雄スプライン30aの丘部の数は、第一軸部材10の雌スプライン12aの丘部の数と同数とされている。そして、ストッパ30の雄スプライン30aの外接円直径は、第一軸部材10の雌スプライン12aの溝底径より僅かに小さく、かつ、雌スプライン12aの内接円直径より大きく形成されている。雄スプライン30aの溝底径は、雌スプライン12aの内接円直径より僅かに小さく形成されている。また、ストッパ30の雄スプライン30aの丘部の幅は、第一軸部材10の雌スプライン12aの溝幅より僅かに小さく形成されている。従って、ストッパ30は、第一軸部材10の雌スプライン12aを通過可能であり、ストッパ30の雄スプライン30aのそれぞれの丘部は、雌スプライン12aの溝部を通過する。
このストッパ30の中心には、軸方向に貫通するボルト挿通穴30bが形成されている。また、ストッパ30の径方向中央付近には、軸方向に貫通するボルト挿通穴30cが、周方向に複数箇所形成されている。そして、ストッパ30は、第一軸部材10の空隙部12cにおいて、第二軸部材20の軸方向一方端に、複数の締結部材としてのボルト51,52により取り付けられている。そして、図3に示すように、ストッパ30を第二軸部材20に取り付けた状態において、ストッパ30の雄スプライン30aのそれぞれの丘部は、第一軸部材10の雌スプライン12aのそれぞれの丘部に対して、軸方向に係合する。従って、ストッパ30は、第二軸部材20が第一軸部材10に対して軸方向他方側へ抜けることを規制することができる。
蓋部材40は、円板状に形成されており、軸方向に貫通する複数のボルト挿通穴が形成されている。この蓋部材40は、第一軸部材10の第二開口部12dを閉塞するように、第二開口部12dの軸方向一方側に取り付けられる。
(摺動式スプライン軸装置の製造方法)
上述した摺動式スプライン軸装置の製造方法(組立方法)について、図4のフローチャートを主として用い、適宜、図1〜図3、および図5〜図8を参照しながら説明する。図4のS1に示すように、第二軸部材20の軸方向一方端にストッパ30を仮止めする(仮止め工程)。この仮止め状態は、図5および図6に示すように、ストッパ30の中心のボルト挿通穴30bのみを用いて、第二軸部材20に対してストッパ30をボルト51により仮止めする。このとき、ストッパ30の雄スプライン30aのそれぞれの丘部の位相は、第二軸部材20の雄スプライン22aのそれぞれの丘部の位相と一致する状態とされている。
続いて、図4のS2に示すように、仮止めされた状態の第二軸部材20およびストッパ30を、第一軸部材10の第一開口部12b側から挿入する(ストッパ挿入工程、第二軸部材挿入工程)。この状態を、図7および図8に示す。このとき、ストッパ30を第二軸部材20より先に、第一軸部材10に挿入されるようにする。
つまり、第二軸部材20より先に、ストッパ30が、第一軸部材10の第一開口部12bから挿入される。ここで、ストッパ30の雄スプライン30aのそれぞれの丘部は、雌スプライン12aの溝部を軸方向に通過可能な形状である。従って、ストッパ30は、雌スプライン12aの溝部を軸方向に通過して、空隙部12cに配置される(ストッパ挿入工程)。
そして、ストッパ30に続いて、第二軸部材20が、第一軸部材10の第一開口部12bから挿入される。そして、第二軸部材20の雄スプライン22aが第一軸部材10の雌スプライン12aに嵌合される(第二軸部材挿入工程)。ここで、この時点においては、第二軸部材20の軸方向一方端が空隙部12cに位置する状態となるまで、第二軸部材20を第一軸部材10の軸方向一方側に挿入しておく。
続いて、作業者が第二開口部12dを利用して、六角レンチなどの工具(図示せず)を空隙部12cに挿入して、空隙部12cに位置しているストッパ30の仮止めボルト51を弛緩する。ここで、空隙部12cの内径は、雌スプライン12aの溝底直径以上である。従って、空隙部12cの内径は、ストッパ30の外接円直径より大きい。つまり、空隙部12cにおいて、ストッパ30は、第一軸部材10の中心軸周りの回転を許容されている。そして、仮止めボルト51は、ストッパ30の中心のみに取り付けられているため、ストッパ30は、第二軸部材20に対して、中心軸周りに容易に回転可能となる。そこで、図4のS3に示すように、ストッパ30を中心軸周りに回転して、ストッパ30の雄スプライン30aの丘部と雌スプライン12aの丘部との位相を一致させる。つまり、図8に示すように、軸方向から見た場合に、ストッパ30の雄スプライン30aの丘部は、雌スプライン12aの丘部に対して軸方向に係合する状態となっている。
図1および図3に示すように、この状態にて、第二開口部12dを利用して、中心のボルト51を本止めするとともに、周囲の複数のボルト挿通穴30cを通してボルト52により締結する。このようにして、図4のS3に示すように、空隙部12cにおいて、第二軸部材20の軸方向一方端にストッパ30を取り付けることができる(ストッパ取付工程)。そして、ストッパ30が雌スプライン12aに対して軸方向に係合することにより、第二軸部材20は、第一軸部材10に対して軸方向他方側へ抜けることを規制されている。続いて、図4のS5に示すように、第一軸部材10の第二開口部12dに蓋部材40を取り付けて、完成する(蓋部材取付工程)。
(効果)
本実施形態によれば、ストッパ30は、第一軸部材10の第一開口部12bから挿入されて、空隙部12cに配置されている。従って、第一軸部材10の雌スプライン12aの軸方向一方側にストッパ30を配置するために、従来のように、第一軸部材10を二分割する必要がない。そのため、従来において第一軸部材10を二分割にするために必要であったフランジ部は、第一軸部材10にとって不要なものとなる。従って、第一軸部材10は、軸方向中央部においてフランジ部を有しないため、小型化および軽量化を図ることができる。
ここで、ストッパ30を第一軸部材10の第一開口部12b側、すなわち第二軸部材20が挿入される側から挿入し、雌スプライン12aを通過して空隙部12cに配置している。しかし、空隙部12cに配置されたストッパ30は、第一軸部材10の中心軸周りに回転することで、雌スプライン12aに対して軸方向に係合する状態とされている。このように、ストッパ30は、第一軸部材10の軸回りの位相によって、雌スプライン12aを通過可能な状態になったり、雌スプライン12aに対して軸方向に係合する状態になったりする。そこで、空隙部12cにてストッパ30を雌スプライン12aに対して軸方向に係合する位相にして、第二軸部材20の軸方向一方端にストッパ30を取り付けることで、ストッパ30によって、第二軸部材20が第一軸部材10から軸方向他方側へ抜けることを確実に防止できる。
さらに、ストッパ30は、雄スプライン30aを外周に有する形状としている。これにより、ストッパ30が第一軸部材10の雌スプライン12aを通過する際には、ストッパ30の雄スプライン30aのそれぞれの丘部が、第一軸部材10の雌スプライン12aの溝部を通過する。そして、空隙部12cにて第二軸部材20にストッパ30を取り付けた状態において、ストッパ30の雄スプライン30aの複数の丘部が、第一軸部材10の雌スプライン12aの複数の丘部に対して軸方向に係合する。従って、ストッパ30による係止力を大きくすることができる。
ここで、空隙部12cにおいて、ストッパ30を第一軸部材10の軸回りに回転させるために、第二開口部12dを利用している。これにより、確実にかつ容易に、ストッパ30を回転できる。さらに、第二開口部12dは、小さな穴で足りるため、従来のようなフランジ部を用いることは必要ないことはもちろんである。
さらに、ストッパ30および第二軸部材20を第一軸部材10に挿入する前の状態において、ストッパ30と第二軸部材20とを仮止めすることで、両部材の第一軸部材10への挿入が容易となる。そして、第一軸部材10の第二開口部12dを利用して、ストッパ30が第一軸部材10の雌スプライン12aに係合する位相に回転した後に、ボルト51を本止めしている。これにより、ストッパ30の位相合わせが容易にできると共に、ボルト51,52による締結が容易にできる。特に、仮止めにおいて、ストッパ30の中心のボルト挿通穴30bのみを用いてボルト51により仮止めすることで、ストッパ30を第二軸部材20に対して中心軸周りに回転することが非常に容易となる。
<他の実施形態>
上記実施形態においては、ストッパ30が、外周に雄スプライン30aを有する形状としたが、これに限られるものではない。その他の実施形態について、図9を参照して説明する。図9に示すように、ストッパ130は、第一軸部材10の中心軸方向から見た場合に長尺矩形状とし、ストッパ130の外接円直径を雌スプライン12aの内接円直径より大きく、かつ、雌スプライン12aの溝底径より小さく形成している。
そして、雌スプライン12aのうち、ストッパ130の長尺矩形の一端側を通過させる第一溝部61(隣接する二つの丘部の間)と、ストッパ130の長尺矩形の他端側を通過させる第二溝部62(隣接する二つの丘部の間)とに入り込む仮想長方形100を設定する。ここで、図9において、第一溝部61と第二溝部62とは、中心軸に対称の位置として示しているが、これに限られず、中心軸に対称でない位置とすることもできる。
そして、ストッパ130の短辺は、仮想長方形100の短辺以下に設定されている。従って、ストッパ130は、雌スプライン12aの第一溝部61および第二溝部62を通過可能となる。ストッパ130が空隙部12cに配置された後には、ストッパ130を第一軸部材10の中心軸周りに回転させて、ストッパ130の両端を雌スプライン12aの丘部に対して軸方向に係合する位相にする。この状態にて、ストッパ130を第二軸部材20に対して取り付ける。
10:第一軸部材、 12a:雌スプライン、 12b:第一開口部、 12c:空隙部、 12d:第二開口部、 20:第二軸部材、 22a:雄スプライン、 30,130:ストッパ、 30a:雄スプライン、 51,52:ボルト

Claims (2)

  1. 内周に雌スプラインを有する第一軸部材と、
    前記雌スプラインに対して軸方向に摺動可能かつ周方向に移動規制されるように嵌合する雄スプラインを外周に有する第二軸部材と、
    前記第二軸部材の軸方向一方端に取り付けられ、前記雌スプラインに対して軸方向に係合し、前記第二軸部材が前記第一軸部材に対して軸方向他方側へ抜けることを規制するストッパと、
    を備える摺動式スプライン軸装置であって、
    前記第一軸部材は、前記雌スプラインと、前記雌スプラインの前記軸方向他方側に形成され前記第二軸部材を挿入する第一開口部と、前記雌スプラインの前記軸方向一方側に形成され前記雌スプラインの溝底直径以上の内接円直径を有する空隙部と、前記雌スプラインの前記軸方向一方側に前記雄スプラインの外接円直径より小さな内接円直径の開口部であり、前記第二軸部材に前記ストッパを本止めするために用いる第二開口部と、を備え、
    前記ストッパの外接円直径は、前記雌スプラインの内接円直径より大きく形成され、
    前記ストッパは、
    記第一軸部材の前記第一開口部から前記雌スプラインの溝部を軸方向に通過可能に形成され、
    前記ストッパが前記第二軸部材の前記軸方向一方端に本止めされていない状態において、前記空隙部において前記第一軸部材の中心軸回りに回転可能であり、
    前記ストッパが前記第二軸部材の前記軸方向一方端に本止めされた状態において、前記空隙部において前記雌スプラインに対して軸方向に係合する摺動式スプライン軸装置。
  2. 請求項1において、
    前記ストッパは、前記雌スプラインを通過可能な雄スプラインを外周に有し、
    前記ストッパは、前記ストッパの前記雄スプラインの丘部と前記第一軸部材の前記雌スプラインの丘部とが軸方向に係合した状態で前記第二軸部材に本止めされており、
    記第二軸部材は、前記ストッパの前記雄スプラインの丘部と前記第一軸部材の前記雌スプラインの丘部との軸方向の係合により、前記第一軸部材に対して軸方向他方側へ抜けることを規制されている摺動式スプライン軸装置。
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