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JP5879534B2 - カバー、及び、空気調和装置の室外ユニット - Google Patents

カバー、及び、空気調和装置の室外ユニット Download PDF

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Description

本発明は、電気配線される電気部品に装着されるカバー、及び、電気部品にカバーが装着された空気調和装置の室外ユニットに関する。
一般に、空気調和装置の室外ユニットでは、電装ユニットに設けられる端子台やマグネットスイッチ等の電気配線される電気部品にカバーを装着して、配線が接続される接点への塵や埃の付着を防止している。電気部品の接点には配線を接続する必要がある為、この種のカバーには、配線の接続位置を臨ませた開口部が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−78203号公報
しかしながら、カバーの開口部が、配線の接続位置に臨むため、接点への塵や埃の付着を効果的に防止することができなかった。また、この種のカバーは、固定用のねじ等で固定されていたため、脱着を容易に行うことができず、電気部品のメンテナンス性を低下させていた。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、電気配線される電気部品の接点への塵や埃の付着を防止し、また、電気部品のメンテナンス性を向上することができるカバー、及び、カバーが装着された空気調和装置の室外ユニットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、カバーであって、支持板に固定され、電気配線される電気部品に該電気部品側から電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、前記スリットの反対側に前記孔から延出する切り込みと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明は、電気配線される電気部品に装着されるカバーであって、一枚の板状の樹脂部材を略矩形箱型に折り曲げて形成され、前記部材に前記カバーを略矩形箱型に保持する保持具を一体に形成し、前記保持具は、爪部と、前記爪部が嵌入される嵌入孔とから成り、前記爪部に前記嵌入孔に引掛けられる引掛け部を設け、支持板に固定され、前記電気部品側から当該電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されることを特徴とする。また、前記スリットのスリット幅は、前記配線の径より幅狭に形成されることを特徴とする。また、前記カバーは、上下の面、及び、左右の面がそれぞれ対称に形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、筐体内を熱交換室と機械室とに区分けする縦に延びた仕切り板を備え、前記熱交換室に熱交換器及び送風機を収容し、前記機械室に圧縮機及び電装ユニットを収容した空気調和装置の室外ユニットにおいて、前記筐体の外板に通風口を形成し、前記通風口から導入した空気を前記電装ユニットの背面側に流し、前記電装ユニットに、前記空気の流れに平行な支持板を設け、前記支持板から前記空気の風路上に突出され、電気配線される電気部品に該電気部品側から電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されるカバーを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、支持板に固定され、電気配線される電気部品に該電気部品側から電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されるため、配線の接続位置を開口部に臨ませることなく配線を接続することができるとともに、カバーを孔から導出される配線で支承することができ、電気部品の接点への塵や埃の付着を防止し、カバーの脱着を容易に行って電気部品のメンテナンス性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る室外ユニットの外観斜視図である。 室外ユニットの内部構成を示す斜視図である。 室外ユニットの背面側の内部構成の斜視図である。 電装ユニットを示す斜視図である。 マグネットスイッチにカバーを取り付けた状態を示す電装ユニットの斜視図である。 カバーの斜視図である。 カバーの展開図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
本実施形態に係る空気調和装置は、室外ユニット10と室内ユニット(不図示)とから構成されており、冷媒配管により接続された冷媒回路に冷媒を流して、冷房運転および暖房運転を行う。室外ユニット10は、室外に設置され、室外空気と熱交換して冷房運転時には冷媒を凝縮させて外気に熱を放出し、暖房運転時には冷媒を蒸発させて外気から熱を取り込むものである。なお、以下に述べる上下および左右といった方向は、室外ユニット10を設置した状態でその前面側から見た場合の方向を示している。
図1は、室外ユニット10の斜視図である。この室外ユニット10は、略直方体箱形状のユニットケース(筐体)11を備え、ユニットケース11は、底板12、天井パネル13、前面パネル14および外板15を備えている。ユニットケース11の内部は、底板12に立設された後述する仕切り板60によって縦に仕切られ、熱交換室R1と機械室R2とに区分けされている。前面パネル14は、仕切り板60を境に左右に二分割された第1前面パネル14Aと第2前面パネル14Bとから構成される。第1前面パネル14Aを取り外すことによって、作業者は室外ユニット10の前面側から熱交換室R1内の部品のメンテナンス作業を行うことができ、第2前面パネル14Bを取り外すことによって、作業者は室外ユニット10の前面側から機械室R2内の部品のメンテナンス作業を行うことができる。
また、熱交換室R1側の第1前面パネル14Aには、熱交換室R1内部で熱交換された空気が吹き出す2つの吹出口28,28が上下方向に並べて形成されている。吹出口28,28は、それぞれ網状のファンガード29により覆われている。図示は省略したが、吹出口28,28は、例えば、丸形フランジ形状のファン覆い部で覆われ、ファン覆い部の開口部内に後述する送風機22が設けられる。
図2は、天井パネル13、前面パネル14、及び、外板15を取り外した状態の室外ユニット10の斜視図である。ユニットケース11内は、底板12に立設する仕切り板60で、熱交換室R1と、機械室R2と、に区分けされる。熱交換室R1には、図2に示すように、その背面側に熱交換器21が収容され、その前面側に上下方向に並べて配置された送風機22,22が収容される。熱交換器21は、上面視略L字形状に屈曲されて形成され、熱交換室R1の左側面(外側面)から背面に沿わせて配置されている。このように、熱交換器21は熱交換室R1(すなわちユニットケース11)の左側面及び背面を形成し、この左側面から背面にかけての露出面全体が通風路(吸込口)として機能する。また、図示は省略したが、熱交換器21の表面は、この熱交換器21への人体などの接触を防止するため、樹脂性のネットなどからなるフィンガードで覆われている。
送風機22は、熱交換室R1内に配置された左右一対の支柱24L、24Rに取り付けられている。これら支柱24L、24Rは、当該支柱24L、24Rの上端部をそれぞれ熱交換器21の上縁部に引掛けるとともに、当該支柱24L、24Rの下端部は底板12にねじ止めにより固定されている。
送風機22は、支柱24L、24Rの上部に台座25を介して固定されたファンモータ26と、このファンモータ26の軸に取り付けられたプロペラファン(軸流ファン)27とから構成され、このプロペラファン27が熱交換室R1の前面側に近接配置される。ファンモータ26によりプロペラファン27が回転駆動されると、室外ユニット10の周囲、より具体的には、熱交換器21の背面側および左側面側から外気が熱交換室R1内に吸い込まれ、熱交換器21内を流れる冷媒と熱交換し、熱交換室R1の前面に設けられた吹出口28,28通って室外ユニット10外に排出される。つまり、この室外ユニット10は、前面から熱交換後の空気を吹き出す前面吹き出しタイプに構成されている。
また、機械室R2には、冷媒回路の一部を構成する圧縮機31、アキュムレータ32および四方弁33や膨張弁(不図示)といった弁体などの冷媒回路構成部品が配管接続され、当該機械室R2の略下方空間内に収容される。
本構成では、圧縮機31とアキュムレータ32とは、機械室R2内に上下方向に並べて配置されている。具体的には、圧縮機31は底板12上に設置され、この圧縮機31の上方でアキュムレータ32は仕切り板60に取り付けられている。これによって機械室R2内における圧縮機31及びアキュムレータ32の設置スペースを小さく抑えることができる。
また、機械室R2の前面側における略中間位置には支持片36が配置され、この支持片36には、ガス管用サービスバルブ37と液管用サービスバルブ38とが固定されている。これらガス管用サービスバルブ37及び液管用サービスバルブ38には、室内ユニットから延びるユニット配管のガス管及び液管(不図示)がそれぞれ接続され、これにより、冷媒を循環する冷媒回路が構成される。
仕切り板60は、仕切り板本体16と、この仕切り板本体16の上部に連結される電装ユニット40によって構成される。電装ユニット40は、機械室R2の上方空間に配置され、空気調和装置を制御する制御基板などの各種電装品が実装されている。この電装ユニット40は、仕切り板本体16の上部に延在する第1支持板(支持板)41と、この第1支持板41に取り付けられる第2支持板42とを備えて構成され、これら第1支持板41及び第2支持板42に基板等の電装品が配置されている。第1支持板41は、仕切り板本体16と略同一の幅を有し、この仕切り板本体16の上部に配置されることにより、当該仕切り板16と協働して熱交換室R1と機械室R2とを区分けする機能を有する。
また、第1支持板41の機械室R2側には、電装ユニット40と一体に、ヒートシンク55が備えられる。ヒートシンク55は、電装ユニット40が備えるインバータ回路などの比較的発熱量が多い電装品で生じた熱を放出するために設けられる。ヒートシンク44は、複数のフィンを構成する金属板を左右に間隔をあけて配列した構成を備える。第1支持板41の熱交換室R1側には、ヒートシンク44を覆うカバー体45が配置されている。このカバー体45は、金属板を折り曲げて形成され、上部及び下部には、ヒートシンク44のフィンと熱交換する冷却空気が通過する開口45Aが形成されている。
仕切り板本体16は、熱交換室R1と機械室R2との間に配置されて当該熱交換室R1と機械室R2とを区分けする仕切り板本体部(仕切り板本体)16Bと、この仕切り板本体部16Bの前面側の側縁部を機械室R2側に折り曲げて形成した前面部(端部)16Cと、仕切り板本体部16Bの背面側の側縁部を機械室R2側に、上記前面部16Cと略平行に折り曲げて形成した背面部(端部)16Dと、仕切り板本体部16Bの上縁部を機械室R2側に折り曲げて形成した上面部(上端面)16Aとを備える。仕切り板本体16は、薄い板金を上記のように折り曲げて形成され、仕切り板本体16の剛性(強度)の向上を図っている。仕切り板本体16は、底板12に立設し、背面部16Dを熱交換器21にねじ止めして固定される。
次に、電装ユニット40について説明する。電装ユニット40は、仕切り板本体16の上部に延在する第1支持板(支持板)41と、この第1支持板41に取り付けられる第2支持板42と、この第2支持板42に取り付けられる第3支持板43と、を備える。第3支持板43には複数の接続端子を備える端子台46A,46Bが備えられる。端子台46Aには、室外ユニット10に電源を供給する電源線が接続される。端子台46Bには、室外ユニット10と、不図示の室内ユニット間の通信を可能とする通信線が接続される。第3支持板43には、図示は省略したが、これらの電源線、或いは、通信線を支持する複数のクリップが取り付けられる。また、第2支持板42の前方には、電装ユニットカバー44が設けられる。電装ユニットカバー44は、前面パネル14Bを取り外して機械室R2のメンテナンスを行う際等に、第2支持板42に取り付けられる基板などの電装品を保護する役割を果たす。
電装ユニット40の背面側には、図3に示すように、インバータ用のリアクタ80と、室外ユニット10が備える送風機22、或いは、圧縮機31の駆動モータの電源のオン/オフの切り替えを行うマグネットスイッチ90と、が第2支持板42にねじ等によって固定されて取り付けられる。図示は省略したが、外板15には、外気を取り込むための通風用開口が設けられ、リアクタ80、及び、マグネットスイッチ90は、この通風用開口から機械室R2に取り込まれる空気によって冷却される。外板15に設けられた通風用開口から機械室R2に取り込まれた空気は、電装ユニット40の上方から、ヒートシンク44を覆うカバー体45の開口45Aを通って、熱交換室R1側に流れ込み、熱交換室R1の前面に設けられた吹出口28,28から排気される。
第2支持板42の背面側に取り付けられるマグネットスイッチ90は、図4に示されるように、配線が接続される接続端子が複数設けられ、各接続端子のうち、所定の接続端子が、第2支持板42の前面側に取り付けられるハイブリッドIC(HIC)等の基板に、配線を介して接続される。ところで、上述のように、マグネットスイッチ90は、機械室R2に取り込まれ、電装ユニット40の背面側を流れる空気によって冷却される。そのため、マグネットスイッチ90の周囲では下方から上方に向かって吹き上げられるように空気が流れ、この空気の流れによって、マグネットスイッチ90の周囲に塵や埃が舞い上がる場合がある。本実施形態では、図5に示すように、マグネットスイッチ90の周囲を塵埃保護カバー(カバー)100で囲み、これらの塵や埃がマグネットスイッチ90の配線の接点に付着するのを防いでいる。
塵埃保護カバー100は、マグネットスイッチ90だけではなく、例えば、電装ユニット40が備える端子台46A,46B等のように、電気配線される電気部品に装着して、当該電気部品の接点への塵や埃の付着を防ぐために好適に用いることができる。本実施形態では、本実施形態の室外ユニット10の構成に基づいて、特に塵や埃の影響が考えられる電装ユニット40の背面側に配設された電気部品であるマグネットスイッチ90に塵埃保護カバー100を装着する形態について説明する。
図6は、塵埃保護カバー100の斜視図であり、図7は、塵埃保護カバー100を形成するカバー部材101の展開図である。塵埃保護カバー100は、例えば半透明、或いは、透明な樹脂で略矩形の箱型に形成され、上面100A、下面100B、側面100C,100D、及び、背面100Eを有する。また、背面100Eと対向する前面側は開口し、前面開口部100Fが形成される。塵埃保護カバー100は、前面開口部100Fを介して、塵埃保護カバー100の内部にマグネットスイッチ90を収容し、マグネットスイッチ90の周囲を囲むように取り付けられる。
塵埃保護カバー100の上面100A、及び、下面100Bには、マグネットスイッチ90の接点に接続されるケーブル(配線)91(図5参照)が導出されるケーブル孔104,104と、前面開口部100Fから、各ケーブル孔104に連通し、互いに略平行のスリット105Aとが設けられる。スリット105Aは、マグネットスイッチ90への塵埃保護カバー100の装着時に、ケーブル孔104にケーブル91を案内するために設けられ、スリット105Aのスリット幅は、ケーブル孔104に導入されるケーブルの径よりも幅狭に形成されている。また、ケーブル孔104の大きさは、ケーブル孔104から導出されるケーブル91の径と略同じ大きさに形成されている。
また、上面100A、及び、下面100Bには、ケーブル孔104から、近傍の側面に向かって斜めに背面100E側に延出する切り込み105Bが設けられる。これによって、上面100A、及び、下面100Bには、左右対称に形成されたスリット105A、ケーブル孔104、及び、切り込み105Bによって、舌部106が設けられる。舌部106は、先端部106Aが前面開口部100Fより後方側に配置されるように形成され、先端部106Aの前方には、塵埃保護カバー100がマグネットスイッチ90に取り付けられたさいに、先端部106Aと第2支持板42の背面との間に間隙Gが形成され、この間隙Gによって、塵埃保護カバー100の上方、及び、下方空間に連通する上面開口部106Bと、下面開口部106Cとが設けられる。
塵埃保護カバー100は、図7に示すように、一枚の板状の樹脂材を予め狙った形状に形成された型を用いてパンチプレス等によって切り抜いて形成されたカバー部材101を組み立てて形成される。カバー部材101には、予め筋目107が形成され、カバー部材101は、この筋目107に沿って容易に折り曲げることができ、この筋目107に沿って折り曲げることで、図6に示した箱状の塵埃保護カバー100を形成することができる。
カバー部材101は、塵埃保護カバー100の背面100Eを形成する背面形成部101Aと、塵埃保護カバー100の側面100C、或いは、側面100Dを形成する側面形成部101Bと、塵埃保護カバー100の上面100A、或いは、下面100Bを形成する上下面形成部101Cと、を備える。上下面形成部101Cには、カバー部材101を筋目107にそって折り曲げたさいに、側面形成部101Bの内面に当接し、側面形成部101Bとともに、塵埃保護カバー100の側面100C、或いは、側面100Dの一部を形成すると共に、上下面形成部101Cと、側面形成部101Bとを連結させる連結部108が設けられる。
また、側面形成部101Bには、連結部108に設けられる爪部102が嵌入される略楕円形状に形成される嵌入孔103が設けられる。塵埃保護カバー100は、カバー部材101を折り曲げて、この爪部102を、嵌入孔103に嵌入させることで、略矩形箱状に保持される、つまり、爪部102と、嵌入孔103とは、塵埃保護カバー100を略矩形箱状に保持する保持具として用いられる。
爪部102は、嵌入孔103に嵌合する首部102Aを備え、嵌入孔103の長径L2と、首部102Aの幅L1とは、略同じ寸法に形成されている。また、爪部102は、首部102Aの両外側に向かって突出する引掛け部102B,102Bを備える。爪部102を嵌入孔103に嵌入させて、上下面形成部101Cと、側面形成部101Bとを連結するさいには、連結部108を側面形成部101Bの内側に配置し、爪部102を嵌入孔103を介して、側面形成部101Bの内側から外側に、爪部102をわずかに湾曲させて引き出す。これによって、引掛け部102B,102Bは、側面形成部101Bの外側に、嵌入孔103に引っ掛けられた状態で係止され、嵌入孔103には、首部102Aが嵌合される。これによって、爪部102は、嵌入孔103から容易に外れることがなく、また、ねじ等の固定具を用いることなく、上下面形成部101Cと、側面形成部101Bとを連結させて、塵埃保護カバー100を箱型に形成することができる。
本実施形態では、嵌入孔103は、縦長であり、側面形成部101Bに一直線状に上下に並べて配設され、爪部102を、塵埃保護カバー100の取り付け方向と略平行に嵌入孔103を介して引き出す構成としたが、これに限らず、嵌入孔103は、横長に形成され、上下の爪部102が互いに対向し、塵埃保護カバー100の取り付け方向と略直角に嵌入孔103を介して引き出される構成としても良い。
次に、塵埃保護カバー100を、図5に示すように、第2支持板42の背面側に取り付けられるマグネットスイッチ90を囲むように装着するときの、装着方法について説明する。塵埃保護カバー100は、図6に示したように、カバー部材101を組み立てて、前面側に前面開口部100Fを有する略矩形の箱形状に形成される。塵埃保護カバー100は、この前面開口部100Fを介して、図4に示したマグネットスイッチ90側からマグネットスイッチ90を覆うようして、塵埃保護カバー100に装着され、マグネットスイッチ90を内部に収容する。マグネットスイッチ90には、所定の接点にケーブル(配線)91が接続されおり、これらのケーブル91は、マグネットスイッチ90への塵埃保護カバー100の装着時には、スリット105Aに案内されて、ケーブル孔104に導入される。
塵埃保護カバー100の上面100A、及び、下面100Bには、それぞれ切り込み105Bが設けられるため、塵埃保護カバー100の装着時には、両側面100C,100Dを外側に押し広げるようにして、塵埃保護カバー100を弾性変形させて、スリット105Aのスリット幅を広げることができ、ケーブル91が太い場合、或いは、複数本纏められている場合であっても、容易に、スリット105Aを介して、ケーブル91をケーブル孔104から導出させることができる。また、スリット105Aを介してのケーブル孔104へのケーブル91の導入時には、スリット105A側方に位置する舌部106が塵埃保護カバー100の外側に押し上げられる、或いは、塵埃保護カバー100の内側に押し下げられて弾性変形するため、よりスリット105Aのスリット幅を広げることができ、容易に、スリット105Aを介して、ケーブル91をケーブル孔104に導入させることができる。また、舌部106は、ケーブル孔104へケーブル91が導入された後には、元の位置に復元するため、舌部106によって、塵埃保護カバー100の上面100A、及び、下面100Bからの塵や埃の浸入と、接点への塵や埃の付着を防止することができる。
また、上述したように、スリット105Aのスリット幅は、ケーブル孔104に導入されるケーブルの径よりも幅狭に形成されているため、ケーブル孔104にケーブル91が導入され、塵埃保護カバー100が弾性変形から復元した後には、ケーブル91がスリット105Aを介して外れることがなく、塵埃保護カバー100をねじ等の締結具を用いて固定することなく、安定して支承させることができる。さらに、ケーブル孔104の大きさは、ケーブル孔104から導出されるケーブル91の径と略同じ大きさに形成されているため、ケーブル孔104から塵や埃が塵埃保護カバー100内に侵入するのを防ぐことができ、マグネットスイッチ90の接点への塵や埃の付着を防止することができる。
このようにして、塵埃保護カバー100の上面100A、及び、下面100Bにそれぞれ2つずつ設けられたケーブル孔104からは、マグネットスイッチ90の接点に接続されたケーブル91が導出されるため、塵埃保護カバー100は、このケーブル91によって支承され、所望する姿勢を維持させることができる。そのため、塵埃保護カバー100は、ねじ等の固定具を用いて第2支持板42の背面等に固定する必要がなく、マグネットスイッチ90の周囲を覆うように、着脱自在に所望する姿勢を維持させて支承させることができるため、塵埃保護カバー100の着脱時の作業性を向上することができる。また、塵埃保護カバー100は、上下、及び、左右が対称に形成されているため、取り付ける方向を気にすることなく取り付けることができ、作業性を向上することができる。
ところで、マグネットスイッチ90には、図4に示すように、上段90Aと、下段90Bとの2段に分かれて配線が接続される接点が備えられている。塵埃保護カバー100をマグネットスイッチ90に取り付ける際に、上段90Aに設けられた接点に接続される配線は、上述のように、スリット105Aを介して、ケーブル孔104から導出される。室外ユニット10が高出力の場合等には、の上段90Aだけではなく、下段90Bに設けられた接点にもケーブル91が接続されるが、下段90Bに設けられた接点に接続されたケーブル91は、図示は省略したが、舌部106の先端部106Aと、第2支持板42の背面との間に形成される間隙Gから上方、或いは、下方に引き出されて、第2支持板42の前面側に取り付けられた基板に接続される。また、下段90Bに設けられた接点の上方、或いは、下方は、舌部106によって覆われ、これらの接点に塵や埃が付着するのを防ぐことができる。
また、マグネットスイッチ90が発した熱は、舌部106の先端部106Aと、第2支持板42の背面との間に形成される隙間から塵埃保護カバー100の外に排出することができる。さらに、ユニットケース11の外板15に設けられた不図示の通風用開口から機械室R2内に取り込まれ、電装ユニット40の背面側を下から上に吹き上げられるように流れる空気を、塵埃保護カバー100の上方、及び、下方空間に連通する上面開口部106Bと、下面開口部106Cを介して塵埃保護カバー100内に誘引することができる。これによって、塵埃保護カバー100でマグネットスイッチ90の配線が接続される接点に塵や埃が付着するのを防ぐことができると共に、マグネットスイッチ90が発した熱を効率よく放熱させることができる。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、塵埃保護カバー(カバー)100は、第2支持板42に固定されるマグネットスイッチ(電気部品)90にマグネットスイッチ90側からマグネットスイッチ90を覆うように装着されると共に、マグネットスイッチ90に接続されるケーブル91が導出されるケーブル孔(孔)104と、マグネットスイッチ90への装着時に孔104にケーブル91を案内するスリット105Aと、を備え、スリット105Aを介しての孔104へのケーブル91の導入時にはスリット105A側方の舌部(一部)106が弾性変形し、孔104へのケーブル91の導入後には舌部106が復元することにより孔104から導出されるケーブル91で支承される。これにより、塵埃保護カバー100は、ねじ等の締結具を用いて固定することなく、ケーブル孔104から導出されるケーブル91によって支承させることができるため、着脱を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上することができる。また、ケーブル91をスリット105Aを介してケーブル孔104に案内する際には、スリット105A側方の舌部106が弾性変形するため、ケーブル91を容易にケーブル孔104に導入させることができる。さらに、舌部106は、ケーブル91がケーブル孔104から導入された後には元の位置に復元するため、舌部106が形成された塵埃保護カバー100の上下の面100A,100Bからの内部への塵や埃の浸入の防ぐことができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、スリット105Aのスリット幅は、ケーブル91の径より幅狭に形成されるため、ケーブル孔104にケーブル91が導入され、塵埃保護カバー100が弾性変形から復元した後には、ケーブル91がスリット105Aを介して外れることがなく、塵埃保護カバー100をねじ等の締結具を用いて固定することなく、安定して支承させることができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、塵埃保護カバー100は、スリット105Aの反対側にケーブル孔104から延出する切り込み105Bを備えるため、塵埃保護カバー100の脱着時には、この切り込み105Bによって塵埃保護カバー100を外側に押し広げるようにして変形させて、スリット105Aのスリット幅を広げることができるため、ケーブル91を容易にスリット105Aに案内させてケーブル孔104に導入することができ、塵埃保護カバー100の脱着を容易に行うことができるため、メンテナンス性を向上することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、塵埃保護カバー100は、一枚の板状の樹脂材から成るカバー部材101を略矩形箱型に折り曲げて形成され、カバー部材101に塵埃保護カバー100を略矩形箱型に保持する保持具を一体に形成し、保持具は、爪部102と、爪部102が嵌入される嵌入孔103とから成り、爪部102に、嵌入孔103に引掛けられる引掛け部102Bを設けたため。これにより、カバー部材101は、一枚の板状の樹脂材を予め狙った形状に切り抜いて簡単に形成することができる。また、カバー部材101は樹脂材から形成されているため、工具等を用いることなく簡単に手で折り曲げることができる。また、カバー部材101に塵埃保護カバー100を略矩形箱型に保持する保持具を構成する爪部102、及び、嵌入孔103を一体に形成したため、塵埃保護カバー100は、接着材等を用いて形状を保持することなく、簡単に製作することができる。また、カバー部材101は、樹脂材から形成されているため、軽量である。また、塵埃保護カバー100は、樹脂材から形成されているため、側面を手で外側に押し広げるようにして簡単に弾性変形させることができ、脱着時の作業性が向上する。また、塵埃保護カバー100の取り付け時などに、塵埃保護カバー100を弾性変形させても、嵌入孔103に引掛け部102Bが引っ掛かるため、嵌入孔103から爪部102が外れることがなく、取付作業を容易に行うことができるため、メンテナンス性が向上する。
また、本発明を適用した実施形態によれば、塵埃保護カバー100は、上下の面100A,100B、及び、左右の側面100C,100Dがそれぞれ対称に形成されているため、塵埃保護カバー100は、上下、或いは、左右の方向性を気にすることなく取り付けることができ、塵埃保護カバー100の取付間違い等がなく、作業性を向上することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、ユニットケース11内を熱交換室R1と機械室R2とに区分けする縦に延びた仕切り板16を備え、熱交換室R1に熱交換器21び送風機22を収容し、機械室R2に圧縮機31及び電装ユニット40を収容した空気調和装置の室外ユニット10において、ユニットケース11の外板15に通風口を形成し、通風口から導入した空気を電装ユニット40の背面側に流し、電装ユニット40に、空気の流れに平行な第2支持板42を設け、第2支持板42から空気の風路上に突出されるマグネットスイッチ90にマグネットスイッチ90側からマグネットスイッチ90を覆うように装着されると共に、マグネットスイッチ90に接続されるケーブル91が導出されるケーブル孔104と、マグネットスイッチ90への装着時にケーブル孔104にケーブル91を案内するスリット105Aと、を備え、スリット105Aを介してのケーブル孔104へのケーブル91の導入時にはスリット105A側方の舌部106が弾性変形し、ケーブル孔104へのケーブル91の導入後には舌部106が復元することによりケーブル孔104から導出されるケーブル91で支承される塵埃保護カバー100を設けた。これにより、機械室R2の内部を流れる空気の流れによって電装ユニット40の周りに塵や埃がまっても、これらの塵や埃がマグネットスイッチ90の接点に付着するのを防止することができる。また、マグネットスイッチ90のメンテナンス時には容易に塵埃保護カバー100の着脱を行うことができるため、メンテナンス性が向上する。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では、塵埃保護カバー100は、第2支持板42の背面側に取り付けられたマグネットスイッチ90を囲って、マグネットスイッチ90の接点に塵や埃が付着するのを防ぐ構成としたが、これに限らず、塵埃保護カバー100は、マグネットスイッチ90以外にも、例えば、電装ユニット40の前面側に設けられた電気配線される端子台46A、或いは、通信線が接続される端子台46Bを覆うように装着され、これらの端子台46A,46Bを塵や埃から保護する構成であっても良い。
R1 熱交換室
R2 機械室
10 室外ユニット
11 ユニットケース(筐体)
12 底板12
15 外板
21 熱交換器
22 送風機
31 圧縮機
40 電装ユニット
42 第2支持板(支持板)
90 マグネットスイッチ(電気部品)
91 ケーブル(配線)
100 塵埃保護カバー(カバー)
101 カバー部材(部材)
102 爪部
102 首部
102B 引掛け部
103 嵌入孔
104 ケーブル孔(孔)
105A スリット
105B 切り込み
106 舌部(一部)

Claims (5)

  1. 支持板に固定され、電気配線される電気部品に該電気部品側から電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、前記スリットの反対側に前記孔から延出する切り込みと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されることを特徴とするカバー。
  2. 電気配線される電気部品に装着されるカバーであって、一枚の板状の樹脂部材を略矩形箱型に折り曲げて形成され、前記部材に前記カバーを略矩形箱型に保持する保持具を一体に形成し、前記保持具は、爪部と、前記爪部が嵌入される嵌入孔とから成り、前記爪部に前記嵌入孔に引掛けられる引掛け部を設け、
    支持板に固定され、前記電気部品側から当該電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されることを特徴とするカバー。
  3. 前記スリットのスリット幅は、前記配線の径より幅狭に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のカバー。
  4. 前記カバーは、上下の面、及び、左右の面がそれぞれ対称に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカバー。
  5. 筐体内を熱交換室と機械室とに区分けする縦に延びた仕切り板を備え、前記熱交換室に熱交換器及び送風機を収容し、前記機械室に圧縮機及び電装ユニットを収容した空気調和装置の室外ユニットにおいて、
    前記筐体の外板に通風口を形成し、前記通風口から導入した空気を前記電装ユニットの背面側に流し、前記電装ユニットに、前記空気の流れに平行な支持板を設け、前記支持板から前記空気の風路上に突出され、電気配線される電気部品に該電気部品側から電気部品を覆うように装着されると共に、前記電気部品に接続される配線が導出される孔と、前記電気部品への装着時に前記孔に前記配線を案内するスリットと、を備え、前記スリットを介しての前記孔への配線の導入時には該スリット側方の一部が弾性変形し、前記孔への配線の導入後には前記一部が復元することにより前記孔から導出される前記配線で支承されるカバーを設けたことを特徴とする空気調和装置の室外ユニット。
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