JP5879497B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
本発明は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関する。
近年、太陽電池、燃料電池、あるいは蓄電池などの直流電源の出力する直流電力を入力し、この直流電力を交流電力(例えば、商用電力系統と同期する交流電力)に変換する電力変換装置が提供されている。
この様な電力変換装置として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている電源装置が知られている。特許文献1に記載されている電源装置は、その筐体が、フロントパネルと、側面パネルと、トップパネルと、背面パネルとから構成されている。そして、この背面パネルは、電源装置を家屋の壁面に固定する際に、家屋の壁面に取り付ける面(壁面と対向する面)となる。また、この背面パネルには、電源装置を構成するヒートシンクやリアクトル等が付けられ、またこのヒートシンクを介して電装ボックス等が取り付けられる。つまり、電源装置を構成する主な部品が背面パネルに固定される構成となっている。特許文献2においても、特許文献1と同様に、電源装置は、主な部品が背面パネルに直接固定される構成となっている。
上記特許文献1や特許文献2の記載によれば、背面パネルに、重量部品の固定作業の際にその重量で背面パネルが撓んだりねじれたりすることがあり螺子穴がずれたりし螺子止め作業に支障をきたす。しかしながら、撓み等を防止するために、背面パネルの板厚を厚くすると重量増加や加工性が劣る等の問題がある。
また、背面パネルの強度が足りないと直流電力を交流電力に変換する際に振動や騒音が大きくなることがある。
そこで、本発明は、電力変換装置を構成する背面パネルの形状を工夫することにより、重量部品を固定する際の作業性の向上と共に、運転時の振動や騒音の発生を抑制することのできる電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電力変換装置は、第1リアクトルを有し直流入力電力を昇圧するDC/DCコンバータ回路と、第2リアクトルを有し前記DC/DCコンバータ回路の出力を交流電力に変換するDC/ACインバータ回路とを備えると共に、少なくとも第1リアクトル及び第2リアクトルが並んで螺子止めされる背面パネルを有する筺体の当該背面パネルの第1リアクトル及び第2リアクトルと相対向する位置に前記螺子止めの際の螺子の先端位置より高くこの螺子の先端と同方向に突出する窪み部を夫々備えることを特徴とする。
また、本発明の他の電力変換装置においては、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置において、第1リアクトルを有し前記直流電力の電圧を昇圧するDC/DCコンバータ回路と、第2リアクトルを有し前記DC/DCコンバータ回路の出力を前記交流電力に変換するDC/ACインバータ回路とを備えると共に、少なくとも第1リアクトル及び第2リアクトルが並んで螺子止めされる背面パネルを有する筺体の当該背面パネルの第1リアクトル及び第2リアクトルと相対向する位置に前記螺子止めの際の螺子の先端位置より高くこの螺子の先端と同方向に突出する共通の窪み部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、重量部品を固定する際の作業性を向上させると共に、運転時の振動や騒音の発生を抑制することができる。
以下に本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す各実施形態は、本発明の技術思想を理解するために電力変換装置を例示するものであって、本発明をこの電力変換装置に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。
実施形態の電力変換装置の構成を図1〜図4を用いて説明する。実施形態の電力変換装置1は、表面パネル2、背面パネル3、上面パネル4、下面主パネル5、下面補助パネル6、右側面パネル7及び左側面パネル8によって周囲を覆われた略直方体状の形状を有している。なお、この電力変換装置1は、表面パネル2側が前面となるように、背面パネル3が壁面(図示省略)に取り付けられている。ただし、図1〜図4においては、作図の都合上、表面パネル2が上方向となるように図示してある。
表面パネル2は、金属製又はプラスチック製であり、前方に向かって表示部10が設けられている。上面パネル4、下面主パネル5、下面補助パネル6、右側面パネル7及び左側面パネル8が枠体を構成し、この枠体に表面パネル2は取り付け及び取り外しが可能なように成されている。また、この枠体は鉄板等の金属で形成されており、同じく鉄板等の金属で形成されている背面パネル3に螺子止や溶接等によって取り付けられている。なお、背面パネル3については、詳細を後述する。
そして、下面主パネル5には通気孔5a及び通気スリット5bが形成されており、夫々上面パネル4の通気孔4a及び通気スリット(図示省略)に対応して冷却空気の流れを作っている。両通気スリット間には、ヒートシンク21が配置されこのヒートシンク21のフィン21aの間を通気スリット5bから入った空気が上面パネル4の通気スリットへ向かって流れるようになっている。また、下面補助パネル6は、下面主パネル5から取り外し可能でありなお、右側面パネル7には、適宜電源スイッチ7bやACコンセント7c等が設けられている。
ヒートシンク21は、背面パネル3に螺子止め等によって固定されている。
メイン基板20は、ヒートシンク21上に、サポート23、23a(スペーサ)を介して所定間隔で取り付けられている。
スイッチ素子モジュール24は、スイッチ素子固定用ホルダ25に複数のスイッチ素子を内蔵して成る。スイッチ素子固定用ホルダ25を開口20cを介してヒートシンク21上に固定することにより、スイッチ素子のヒートシンク21への放熱を可能にしている。
また、ヒートシンク21の左側面パネル8側には、図3に示したように、直流用リアクトルDCL(第1リアクトル)と、交流用リアクトルACL(第2リアクトル)とが並んで配置されている。さらに、ヒートシンク21の右側面パネル7側にはサブ基板26が配置されており、このサブ基板26にはメイン基板20からの交流出力と系統との間の電気的接続及び遮断を行う連系リレーRLYが複数個、ここでは4個設けられている。このサブ基板26は、一方の端部側がオス螺子状に加工されたサポート(図示省略)によって、背面パネル3に取り付けられている。なお、背面パネル3に形成されている窪み部50については詳細を後述する。
次に、実施形態の電力変換装置1の回路構成について、図5を用いて説明する。電力変換装置1は、ノイズを除去する第1のノイズフィルタ回路CMF1、第2のノイズフィルタ回路CMF2を有する。また、電力変換装置1は、太陽電池モジュール30から供給される直流の入力電力を昇圧するDC/DCコンバータ回路36、及びこのDC/DCコンバータ回路36が昇圧した直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータ回路37を備える。これらの第1のノイズフィルタ回路CMF1、第2のノイズフィルタ回路CMF2、DC/DCコンバータ回路36、及びDC/ACインバータ回路37は主にメイン基板上に設けられる。
ここで、スイッチ素子モジュール24は、それぞれトランジスタ及び還流ダイオードの並列回路を直列接続した第1〜第3のアーム回路を3つ並列に接続したものであり、ノイズフィルタ回路CMF1の側のアーム回路の負極側のトランジスタと直流用リアクトルDCLと平滑コンデンサCONを用いてDC/DCコンバータ回路36を構成し、残りの2つのアーム回路を用いてインバータ回路37を構成している。
直流用リアクトルDCLの入力側は第1のノイズフィルタ回路CMF1を介して太陽電池モジュール30の正極に接続され、出力側はアーム回路の入力側A点(アーム回路の2つのスイッチ素子の接続点)に接続される。また、アーム回路の両端B点、C点を平滑コンデンサCONに並列に接続すると共に、このB点C点をDC/ACインバータ回路37の入力側(直流側)に接続する。また、DC/ACインバータ回路37の出力点D点及びE点(交流側)はそれぞれ交流用リアクトルACLに接続されている。
直流用リアクトルDCL及び交流用リアクトルACLは、周波数50Hzないし60Hzの低周波数交流に対するリアクタンスが大きいものが要求されるため、サイズが大きく、重くなる。なお、本実施形態のような家庭用の電力変換装置1(出力が4Kw〜6Kw程度)の場合でも、それぞれ2〜3kg程度の重量を有している。同様に、平滑コンデンサCONも大容量が必要である。
この様にすることで、太陽電池モジュール30からの直流電力は、直流入力端子17a、17bを介して入力される。外部からのノイズは第1のノイズフィルタ回路CMF1により減衰される。そして、DC/DCコンバータ回路36は、入力電力を昇圧してDC/ACインバータ回路37に出力し、DC/ACインバータ回路では入力された直流電力を商用電力系統と同期した交流電力に変換してノイズフィルタ回路CMF2、連系リレーRLY1〜4を介して商用電力系統へ重畳される。又は負荷へ出力されるものである。
次に、背面パネル3について詳細に述べる。上述のように、筐体内に収容される多くの部品が、背面パネル3に取り付けられており、背面パネル3は、電力変換装置1を組み立てる際や、電力変換装置1を使用する際、非常に大きな力が加わることになる。そのため、背面パネル3には機械的強度の高いものが望まれるが、単に背面パネル3の板厚を厚くすると、電力変換装置1の重量が増えてしまったり、背面パネル3の加工が難しくなったりするため、背面パネル3の板厚を厚くすることにも限界がある。
そこで、本実施形態の電力変換装置1においては、背面パネル3の強度を高めるために、背面パネル3に複数の窪み部が設けられている。具体的には、図4や図6に示すように、金属製の背面パネル3の中央上下には、ヒートシンク21冷却用の開口部3b、3cが設けられ、背面パネル3には、この開口部3b、3cを挟んで第1パネル部61、及び第2パネル部と前記第1パネル部、及び前記第2パネル部とを繋ぐ連結部63が形成している。そして、プレス加工によって円形の窪み部50が第1パネル部61に3つ、第2パネル部62に2つ計5つ設けられている。そして、この窪み部50は、図6に示すように、背面パネル3の外側に向かって窪んでいる。なお、本実施形態においては、第1パネル部61と第2パネル部62と連結部63は、一枚の板金からなる一体の部材であるが、第1パネル部61と第2パネル部62と連結部63とは、それぞれが別の部材でも良い。
また、背面パネル3の外側には、この窪み部50による凸部とともに、補強部材51が螺子によって連結部63に取り付けられている。この補強部材51及び連結部63は、背面パネル3の上面パネル4寄りの位置で、ヒートシンク21の反対側に取り付けられており、背面パネル3の連結部63の強度を高めるとともに、電力変換装置1を壁面に取り付ける際の固定手段を兼ねている金属製の部材である。そして、図7(図6のA―Aの断面図を示している)に示すように、窪み部50の深さは、補強部材51の高さと略面一となっている(破線aで示す位置)。
電力変換装置1を組み立てる際には、通常、まず表面パネル2以外の各カバーを組み立てて、箱状の筐体をつくる。そして、次に背面パネル3を下にして支持台の上に置き、背面パネル3に各種の部品を取り付けていく。この時、窪み部50が支持台に当接して背面パネル3を略水平に保つことができる。この時、窪み部50に相対向して重量物(リアクトルなど)を置いてもその重量を窪み部50が直接支持するので背面パネル3が撓むことはない。また、補強部材51の高さを窪み部50の深さと略面一にしておくと、窪み部50の周辺が不必要に歪んだりすることを抑制できるものである。
また、図3や図8に示すように、本実施形態においては、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLは、背面パネル3に直接螺子止めにより固定されるのではなく、背面パネル3との間に空間が形成されるよう、設置部材52(52a〜52d)をそれぞれ2つ用いて固定されている。設置部材52は、アーチ状の金属製部材であり、上面にリアクトルを載置し、図示しない固定手段によってリアクトルを載置部材52上に固定するものである。設置部材52の端部には螺子を通すための貫通孔が2つずつ設けられている。直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLは、設置部材52の貫通孔に螺子を通して背面パネル3に設けられる螺子穴81に螺子止めして強固に固定される。この際、螺子の長さはリアクトルの取付時にその先端が窪み部50の深さを超えない長さである。また、螺子穴81は直流リアクトルDCLや交流リアクトルACLに相対向している夫々の窪み部50の周囲を囲むように配置され、設置部材52を介して夫々のリアクトルの重量を窪み部52に伝えるものである。直流用リアクトルDCLや交流用リアクトルACLは、大電流が流れるために、使用状態では非常に高温になるが、このようなアーチ状の設置部材52を用いて、背面パネル3との間に空間を形成しておくことで、空気の流れによって直流用リアクトルDCLとACLは、冷却されることになる。
また、直流用リアクトルDCLや交流用リアクトルACLは、スイッチング素子によるスイッチングで大電流が間欠通電され振動が生じるが、このようなアーチ状の設置部材52を用いて背面パネル3に固定することで、この振動が一部吸収されるが、残りの振動は設置部材52を介して背面パネル3に伝わる。この背面パネル3上の振動は窪み部50の周辺の押出部によって減衰し周辺へ広がるのが抑制される。特に振動の中心が窪み部50内に位置する振動は効率よく減衰される。例えば、直流用リアクトルDCLや交流用リアクトルACLの中心が上面視(上面パネル側から見て)で窪み部50内に位置させたり、直流用リアクトルDCLや交流用リアクトルACLを止める複数の螺子穴81を頂点とした図形の重心を窪み部50内に位置させたりすると良い。
上述のように、5つの窪み部50は、図4に示すように、背面パネル3において左側(第1パネル部61)に3つ、右側(第2パネル部62)に2つ設けられている。ここで、背面パネル3の左側に設けられている3つの窪み部50は、図3に示すように、直流用リアクトルDCLと相対向するように略真下に1つ、交流用リアクトルACLと相対向するように略真下に1つ、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLとの間に1つ設けられている。
このような構成によって窪み部50周辺では背面パネル3が撓みやねじれが生じ難くなり螺子穴のずれが抑制され、直流用リアクトルDCLや交流用リアクトルACLを背面パネル3に螺子止めする際、螺子止めしやすくなる。また背面パネル3に伝わった振動は窪み部で減衰し外部へ伝わり難くなる。
例えば、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLとの間側に位置する螺子(図8の場合、設置部材52bや設置部材52cを固定する螺子)を締める場合、一方の螺子を締めると、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLとの間で、背面パネル3に撓みやねじれが生じて螺子穴がずれてしまい、他方の螺子を締めることが困難になる。したがって、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLとの間に窪み部50を設けておくことにより、この部分の機械的強度が増し、背面パネル3の撓みやねじれが防止され、作業者は螺子止めしやすくなる。
また、例えば図4に示しているように、本実施形態の電力変換装置1では、背面パネル3に固定される部品の中で大きな面積を占めるヒートシンク21を背面パネル3の真ん中に固定し、その隣に、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLを固定する構成にしている。したがって、背面パネル3の中でも一番撓みやすい真ん中は、広い面積を占めるヒートシンク21が固定されることで、背面パネル3全体として撓み難くなっている。
また、ヒートシンク21は、第1パネル部、及び第2パネル部の縁部に螺子止め等により固定され、ヒートシンク21により開口部3b、3cが覆われている。これにより、ヒートシンク21が冷やせると共に、第1パネル部61、及び第2パネル部62の縁部に取り付けられたヒートシンク21によって背面パネル3の強度が増えて振動抑制効果などが向上する。
なお、本実施形態においては、第2パネル部62(右側面パネル7側)に設けられている2つの窪み部50は、背面パネル3に窪み部50をプレス加工により形成する際、左側の3つの窪み部50だけではプレスの圧力が基板に対して均一に加わり難いため、プレスの際の圧力を均一にするために設けているものである。したがって、右側の窪み部50は1つでも構わない。また、背面パネル3の右側においても重量部品を固定する構成を採用するのであれば、当然ながら、窪み部50は、背面パネル3の機械的強度を高めるものとして機能する。
また、本実施形態では、複数の窪み部50が設けられているため、この窪み部50を支持台におくと、複数の窪み部50が支持台に均等に当接するため、筐体は支持台上で安定し、作業者にとって組み立て作業が容易に行える。このように、背面パネル3の振動や騒音の発生を低減するために設けられた複数の窪み部50が作業性の向上をするために兼用することができる。
また、本実施形態では、背面パネル3の中央には、開口部3b、3cが設けられ、この開口部3b、3cを挟んで第1パネル部61、及び第2パネル部62とが形成され、窪み部50は、第1パネル部61と、第2パネル部62とに設けられている。これにより、複数の窪み部50の距離がはなれ、窪み部50を支持台において作業する際に更に安定性が増し作業者にとって組み立て作業が容易になる。
また、本実施形態では、第2パネル部62には、第2パネル部62に設けられる窪み部50にサブ基板26が相対向して設けられる。この窪み部50により背面パネル3の機械的強度が高まり、サブ基板26を背面パネル3に取り付ける際に撓み難くなっている。
また、本実施形態では、第1パネル部61に直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLを設け、第2パネル部62に設けられる窪み部50の数よりも第1パネル部61に設けられる窪み部50の数を多くしている。これにより、振動の発生源である直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLが取り付けられている側の背面パネル3の機械的強度をより強固なものにでき振動の抑制効果が向上する。
また、本実施形態では、背面パネル3の外側に向かって窪んでいる窪み部50を説明したが、窪み部50は背面パネル3の内側に向かって窪んでいるものでも構わない。しかしながら、本実施形態のような、設置部材50を介して直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLを設置し、また、直流用リアクトルDCLと交流用リアクトルACLの下に窪み部50を設けておく構成の場合、窪み部50を、背面パネル3の内側に向かって窪む構成にしてしまうと、設置部材50を用いて形成した背面パネル3との間の空間が狭くなってしまい、冷却性が低下する虞がある。したがって、このような場合には、本実施形態のように、窪み部50が背面パネル3の外側に向かって窪んでいる構成が好ましい。
また、本実施形態では、円形状の窪み部50を説明したが、矩形状、長円形状、楕円形状等、他の形状からなるものでも構わない。また、矩形状であっても、角が直角である必要はなく、R付の角からなる矩形状でも構わない。
また、本実施形態では、左側に窪み部50が3つ、それぞれ独立して設けられているが、独立に設けるのではなく、直流用リアクトルDCL及び交流用リアクトルACLに相対向する共通の窪み部を一つ設ける構成でも構わない。図9に電力変換装置の変形例の平面図を示す。この図では、共通の窪み部50aとして、縦長形状の窪み部50aを設けている。尚、この共通の窪み部50aの形状は、縦長形状に限らず、円形状、長円形状、楕円形状等様々な形状を利用することができる。また、右側の2つの窪み部についても同様に、窪み部は連続する一つのもので構成されても構わない。
また、本実施形態では、ヒートシンク21を配置する背面パネル3の中央に開口部3b、3cを設けるようにしたが、開口部3b、3cを設けず、更に窪み部50を設けない(平面にする)構成としても良い。このようにヒートシンク21の位置には窪み部50を設けないことで、ヒートシンク21の位置では背面パネル3の表面が均一となるので、均一な冷却効果を得ることができる。
1…電力変換装置 2…表面パネル 3…背面パネル 3b、3c…開口部 4…上面パネル 5…下面主パネル 6…下面補助パネル 7…右側面パネル 8…左側面パネル 21…ヒートシンク 26…サブ基板 36…DC/DCコンバータ回路 37…DC/ACインバータ回路 DCL…直流用リアクトル(第1リアクトル) ACL…交流用リアクトル(第2リアクトル) RLY1〜RLY4…連系リレー 50…窪み部 51…補強部材 52、52a〜52d…設置部材 61…第1パネル部 62…第2パネル部 63…連結部
Claims (8)
- 直流電力を交流電力に変換する電力変換装置において、
第1リアクトルを有し前記直流電力の電圧を昇圧するDC/DCコンバータ回路と、第2リアクトルを有し前記DC/DCコンバータ回路の出力を前記交流電力に変換するDC/ACインバータ回路とを備えると共に、
少なくとも第1リアクトル及び第2リアクトルが並んで螺子止めされる背面パネルを有する筺体の当該背面パネルの第1リアクトル及び第2リアクトルと相対向する位置に前記螺子止めの際の螺子の先端位置より高くこの螺子の先端と同方向に突出する窪み部を夫々備えることを特徴とする電力変換装置。 - 第1リアクトル及び第2リアクトルに相対向している前記窪みは夫々のリアクトルから放射される振動の前記背面パネル上の中心を含む円形であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記第1リアクトルと前記第2リアクトルとの間に前記窪み部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記背面パネルの中央には、開口部が設けられ、この開口部を挟んで第1パネル部、及び第2パネル部とが形成され、
前記窪み部は、前記第1パネル部と、前記第2パネル部とに設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかにに記載の電力変換装置。 - 前記第2パネル部には、前記第2パネル部に設けられる窪み部に基板が相対向して設けられることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
- 前記DC/ACインバータ回路は、複数のスイッチ素子を有し、
前記複数のスイッチ素子を冷却するためのヒートシンクを備え、
前記開口部を形成する前記第1パネル部、及び前記第2パネル部の縁部に前記ヒートシンクを固定し、前記ヒートシンクにより前記開口部を覆うことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記第1パネル部に前記第1リアクトルと前記第2リアクトルを設け、前記第2パネル部に設けられる前記窪み部の数よりも前記第1パネル部に設けられる前記窪み部の数を多くしたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電力変換装置。
- 直流電力を交流電力に変換する電力変換装置において、
第1リアクトルを有し前記直流電力の電圧を昇圧するDC/DCコンバータ回路と、第2リアクトルを有し前記DC/DCコンバータ回路の出力を前記交流電力に変換するDC/ACインバータ回路とを備えると共に、
少なくとも第1リアクトル及び第2リアクトルが並んで螺子止めされる背面パネルを有する筺体の当該背面パネルの第1リアクトル及び第2リアクトルと相対向する位置に前記螺子止めの際の螺子の先端位置より高くこの螺子の先端と同方向に突出する共通の窪み部を備えることを特徴とする電力変換装置。
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