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JP5863979B2 - 改質装置及び改質方法、改質装置を備えた化成品の製造装置及び化成品の製造方法 - Google Patents

改質装置及び改質方法、改質装置を備えた化成品の製造装置及び化成品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、天然ガス等を改質する改質器の燃料として天然ガスを用いて天然ガスを改質する改質装置およびそれを備えた化成品の製造装置に関する。
メタノールやアンモニアを製造する際、天然ガス等を改質器で改質した改質ガスが用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。天然ガス等を改質器で改質して改質ガスとする際、天然ガスを改質器に供給する前に天然ガスの一部を抜き出して改質器の燃料として用い、改質器に供給した天然ガスを改質している。
特開平6−234517号公報 特開2000−63115号(特許第4168210号)公報
特許文献1、2のように、従来から用いられているメタノールやアンモニアを製造する方法では、一般的に、まず天然ガスを改質圧まで圧縮している。そして、天然ガスを圧縮する前に脱硫していない天然ガスの一部を抜き出して改質器の燃料として使用している。今後、メタノールやアンモニアの生産効率の向上を図る上で、改質器排ガスからの熱回収量を向上させ、天然ガスを改質する際の熱効率の向上を図るため、改質装置を更に改善する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、天然ガスを改質する際の熱効率を向上させることができる改質装置及び改質方法、改質装置を備えた化成品の製造装置及び化成品の方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する第1の発明は、炭化水素、硫黄を含む原料ガスを圧縮する第1圧縮部と、圧縮された前記原料ガスを加熱する第1熱交換部と、加熱された前記原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫部と、前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に改質し、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方を含む改質ガスを生成する改質部と、圧縮された前記原料ガスを前記原料ガスの流れ方向に対して前記脱硫部の上流側と下流側との何れか一方又は両方から一部を抜き出して、前記改質部で加熱に用いる燃焼用燃料として供給する原料ガス分岐ラインと、前記改質部で燃焼により発生した燃焼排ガスを、前記改質部から排出する燃焼排ガス排出ラインと、前記改質部で加熱に用いる燃焼空気を前記第1熱交換部で熱交換した前記燃焼排ガスと熱交換させる第2熱交換部と、を有し、前記第1熱交換部が前記燃焼排ガス排出ラインに設けられ、前記燃焼排ガスは圧縮された前記原料ガスの加熱媒体として用いられると共に、前記第2熱交換部が前記燃焼排ガス排出ラインの前記第1熱交換部の下流側に設けられ、前記第1熱交換部で熱交換した余熱で前記燃焼空気の加熱媒体として用いられることを特徴とする改質装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記改質部が、前記原料ガスに水蒸気を供給して、前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に一次改質する第1の改質部と、燃焼空気と前記原料ガス分岐ラインから供給される圧縮された前記原料ガスとを用いて、前記第1の改質部で一次改質後の前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に二次改質して改質ガスとする第2の改質部と、を有することを特徴とする改質装置にある。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間に、蒸気発生部に供給する供給水を前記燃焼排ガスと熱交換させる第3熱交換器を有することを特徴とする改質装置にある。
第4の発明は、第3の発明において、前記原料ガス分岐ラインに設けられ、前記第1熱交換部に導入する前の圧縮された前記原料ガスを、分岐した前記原料ガスの一部と熱交換させる第4熱交換器を有することを特徴とする改質装置にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記燃焼排ガス排出ラインの前記改質部と前記熱交換部との間に設けられ、前記改質部で生成された燃焼排ガス中に含まれるNOxを除去する脱硝部と、前記燃焼排ガス排出ラインの前記燃焼排ガスの流れ方向に対して前記熱交換部よりも下流側に設けられ、前記燃焼排ガス中に含まれるCO2を除去するCO2回収部と、の何れか一方又は両方を有することを特徴とする改質装置にある。
第6の発明は、第1乃至5の何れか一つの発明に記載の改質装置と、前記改質ガスを用いて化成品を製造する化成品生成部と、を有することを特徴とする化成品の製造装置にある。
第7の発明は、第6の発明において、前記化成品生成部が、改質された前記改質ガスを用いてアンモニアを合成するアンモニア合成部であることを特徴とする化成品の製造装置にある。
第8の発明は、第7の発明において、前記化成品生成部が、得られた前記アンモニアを用いて尿素を合成する尿素合成部であることを特徴とする化成品の製造装置にある。
第9の発明は、第6の発明において、前記化成品生成部が、改質された改質ガスを用いてメタノールを合成するメタノール合成部であることを特徴とする化成品の製造装置にある。
第10の発明は、圧縮された炭化水素、硫黄を含む原料ガスを加熱する第1熱交換工程と、加熱された前記原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫工程と、前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に改質し、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方を含む改質ガスを生成する改質工程と、前記改質工程で加熱に用いる燃焼空気を前記第1熱交換工程で熱交換した前記燃焼排ガスと熱交換させる第2熱交換工程と、を有し、圧縮された前記原料ガスを前記原料ガスの流れ方向に対して前記脱硫工程の上流側と下流側との何れか一方又は両方から抜き出して、前記改質工程で加熱に用いる燃焼用燃料として供給し、前記改質工程で燃焼により発生した燃焼排ガスを、前記改質工程から排出すると共に、該燃焼排ガスを、圧縮された前記原料ガスの加熱媒体として用いて第1の熱交換をし、前記圧縮された前記原料ガスを熱交換した後の余熱の前記燃料排ガスを、前記燃焼空気の加熱媒体として第2の熱交換をすることを特徴とする改質方法にある。
第11の発明は、第10の発明において、前記第1熱交換工程と前記第2熱交換工程との間に、蒸気発生手段に供給する供給水を前記燃焼排ガスと熱交換させる第3熱交換工程を有することを特徴とする改質方法にある。
第12の発明は、第11の発明において、前記原料ガス分岐ラインに設けられ、前記第1熱交換工程に導入する圧縮された前記原料ガスを、前記分岐した原料ガスの一部と熱交換させる第4熱交換工程を有することを特徴とする改質方法にある。
第13の発明は、第10乃至12の何れか一つの発明に記載の改質工程と、前記改質ガスを用いて化成品を製造する化成品生成工程と、を有することを特徴とする化成品の製造方法にある。
第14の発明は、第13の発明において、前記化成品生成工程が、改質された前記改質ガスを用いてアンモニアを合成するアンモニア合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法にある。
第15の発明は、第14の発明において、前記化成品生成工程が、得られた前記アンモニアを用いて尿素を合成する尿素合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法にある。
第16の発明は、第13の発明において、前記化成品生成工程が、改質された前記改質ガスを用いてメタノールを合成するメタノール合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法にある。
本発明によれば、天然ガスを加熱する際に熱媒体から天然ガスへの熱回収量を向上させることができるため、天然ガスを改質する際の熱効率を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る改質装置の概略図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る改質装置の概略図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図6は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図7は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係る他の改質装置の概略図である。 図9は、図1に示す改質装置のシステム構成の一例を示す図である。 図10は、図3に示す改質装置のシステム構成の一例を示す図である。 図11は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図12は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図13は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図14は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図15は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図16は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図17は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図18は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。 図19は、本発明の第2の実施形態に係る他の改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
[第1の実施形態]
<改質装置>
本発明の第1の実施形態に係る改質装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る改質装置の概略図である。図1に示すように、改質装置10は、圧縮機(圧縮部)11と、第1熱交換器(熱交換部)12と、脱硫装置(脱硫部)13と、改質器(改質部)14と、脱硝装置(脱硝部)15と、第2熱交換器16と、冷却装置17と、CO2回収装置(CO2回収部)18と、原料ガス分岐ラインL11と、燃焼排ガス排出ラインL12と、を有するものである。
なお、本実施形態では、炭化水素、硫黄を含む原料ガスとして、天然ガス21を用いているが、これに限定されるものではなく、炭化水素を含む原料ガスであればよく、例えば、液化石油ガス(Liquefied Petroleum Gas:LPG)、ブタンあるいはナフサ等他の炭化水素から得られる合成ガス、原油や天然ガスの生産に随伴して生産される天然ガス液(Natural Gas Liquid:NGL)、メタンハイドレートなどが挙げられる。
圧縮機11は天然ガス21を圧縮するものであり、天然ガス21を所定の圧力にまで上昇させる。天然ガス21は原料ガス供給ラインL13−1を通って圧縮機11に供給される。天然ガス21は圧縮機11で所定の圧力にまで上昇させ、高温にした後、原料ガス供給ラインL13−2を通って第1熱交換器12に供給される。
第1熱交換器12は、圧縮された天然ガス21を加熱するものである。第1熱交換器12は、燃焼排ガス排出ラインL12に設けられている。第1熱交換器12としては、例えばコンベクションコイル式熱交換器が用いられる。第1熱交換器12は、ダクト側を2次側として、ダクト内に燃焼排ガス22を流通させ、第1熱交換器12のチューブ(伝熱管)側を1次側としている。そして、ダクト内に、後述するように、改質器14から排出される燃焼排ガス22を加熱媒体として流通させる。第1熱交換器12は、伝熱管外周に供給される燃焼排ガス22を熱源として用い、天然ガス21を伝熱管内に流通させて、天然ガス21を加熱する。
なお、第1熱交換器12はコンベクションコイル式熱交換器に限定されるものではなく、天然ガス21と燃焼排ガス22とを間接的に熱交換できるものであればよい。
天然ガス21は第1熱交換器12で燃焼排ガス22と熱交換され加熱された後、原料ガス供給ラインL13−3を通って脱硫装置13に供給される。
脱硫装置13は、加熱された天然ガス21中に含まれる硫化水素(H2S)、有機硫黄化合物などの硫黄分(S分)を除去するものである。脱硫装置13は従来より公知のものが用いられ、湿式又は乾式のいずれでも用いることができる。脱硫装置13が湿式法で天然ガス21中のS分を除去する吸収塔である場合、脱硫装置13では、アルカリ吸収液として例えば石灰スラリー(水に石灰石粉末を溶解させた水溶液)が用いられ、塔内の温度は30℃〜80℃程度に調節されている。石灰スラリーは脱硫装置13の塔底部に供給される。脱硫装置13の塔底部に供給された石灰スラリーは吸収液送給ラインなどを介して脱硫装置13内の複数のノズルに送られ、前記ノズルから例えば吸収塔の塔頂部側に向かって噴出される。脱硫装置13の塔底部側から上昇してくる天然ガス21が前記ノズルから噴出する石灰スラリーと気液接触することにより、天然ガス21中のS分が石灰スラリーにより吸収され、天然ガス21から分離、除去される。脱硫装置13の内部において、天然ガス21中のS分は石灰スラリーと下記式(1)で表される反応を生じる。さらに、天然ガス21中のS分を吸収した石灰スラリーは、脱硫装置13の塔底部に供給される空気(図示せず)により酸化処理され、空気と下記式(2)で表される反応を生じる。このようにして、天然ガス21中のS分は脱硫装置13において石膏CaSO・2HOの形で捕獲される。
CaCO + SO + 0.5HO → CaSO・0.5HO + CO ・・・(1)
CaSO・0.5HO + 0.5O + 1.5HO → CaSO・2HO ・・・(2)
石灰スラリーにより浄化された天然ガス21は脱硫装置13の塔頂部側より排出される。その後、天然ガス21は原料ガス供給ラインL13−4を通って改質器14内に供給される。原料ガス供給ラインL13−4は水蒸気供給ラインL14と連結されている。水蒸気24は水蒸気供給ラインL14を通って原料ガス供給ラインL13−4内に供給され、天然ガス21と混合される。天然ガス21は水蒸気供給ラインL14中で水蒸気24が混合された後、改質器14内に供給される。
改質器14は、天然ガス21中の炭化水素を、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に改質し、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方を含む改質ガス23を生成するものである。改質器14は、本体14aと、触媒反応管14bと、バーナ14cとを有する。触媒反応管14bは、本体14aの内部に設けられ、触媒反応管14b内には改質触媒を備える改質触媒層を備えている。バーナ14cは本体14aの内部に設けられ、燃焼空気26を燃焼して燃焼排ガス22を発生させ、触媒反応管14bを加熱する。バーナ14cは空気供給ラインL15と連結されている。燃焼空気26が空気供給ラインL15を通ってバーナ14cに供給される。燃焼空気26は、後述するように、第2熱交換器16で燃焼排ガス22と熱交換されて加熱された後、改質器14に供給される。触媒反応管14bは燃焼排ガス22により加熱されて、天然ガス21が触媒反応管14bの前記改質触媒層を通過する際に前記改質触媒と接触することで、下記式(3)、(4)のように、天然ガス21中の炭化水素がH2及びCOとCO2とに改質される。これにより、H2及びCOとCO2とのいずれか一方又は両方を含む改質ガス23が生成される。この改質ガス23のガス温度は、例えば400℃〜1000℃の範囲内になっている。
CH4 + H2O → CO + 3H2 ・・・(3)
CH4 + 2H2O → CO2 + 4H2 ・・・(4)
原料ガス分岐ラインL11は、脱硫装置13の下流側と空気供給ラインL15とを連結している。原料ガス分岐ラインL11は、圧縮機11で圧縮された天然ガス21を天然ガス21の流れ方向に対して脱硫装置13の下流側から天然ガス21の一部を分岐ガス21aとして抜き出し、空気供給ラインL15を通過する燃焼排ガス22に混合する。この分岐した分岐ガス21aは、天然ガス21中に含まれるS分は脱硫装置13で除去されているため、S分を含まない天然ガス21が空気供給ラインL15に供給される。
改質器14で生成された改質ガス23は、水素、液体炭化水素、メタノール又はアンモニアなどを合成するための原料ガスとして用いられる。また、改質器14から排出される燃焼排ガス22は燃焼排ガス排出ラインL12を通って脱硝装置15に供給される。
燃焼排ガス排出ラインL12は改質器14で燃焼空気26を用いて燃料用として原料ガス分岐ラインL11に抜き出した天然ガス21を含む燃料を燃焼して発生した燃焼排ガス22を排出するためのラインである。燃焼排ガス排出ラインL12はその途中に脱硝装置15と、脱硝装置15の上流側に還元剤注入器28とを備えている。燃焼排ガス排出ラインL12を通る燃焼排ガス22は脱硝装置15に供給される途中で還元剤注入器28から還元剤29が燃焼排ガス22に供給される。還元剤29としては、例えばアンモニア(NH3)、尿素(NH2(CO)NH2)、塩化アンモニウム(NH4Cl)などが用いられる。還元剤29は、還元剤29を含む溶液又は気体で燃焼排ガス排出ラインL12に供給される。還元剤29を含む溶液が燃焼排ガス排出ラインL12に供給される場合、還元剤29を含む溶液の液滴は燃焼排ガス22の高温雰囲気温度により蒸発して気化される。
燃焼排ガス22は還元剤29を含んだ状態で燃焼排ガス排出ラインL12を通って脱硝装置15に供給される。
脱硝装置15は、燃焼排ガス排出ラインL12の改質器14と第1熱交換器12との間に設けられ、改質器14で生成された燃焼排ガス22中に含まれる窒素酸化物(NOx)を除去するものである。脱硝装置15は、従来より公知のものが用いられ、例えば脱硝装置15はその内部に燃焼排ガス22中のNOxを除去する脱硝触媒が充填されている脱硝触媒層を備えたものが用いられる。脱硝装置15内に供給された燃焼排ガス22は、脱硝触媒層に充填されている脱硝触媒と接触することにより、脱硝触媒上で燃焼排ガス22中のNOxは下記式(5)のように還元剤29と還元反応が進行して還元され、窒素ガス(N)と水(HO)に分解・除去される。
4NO+4NH3+O2 → 4N2+6H2O・・・(5)
燃焼排ガス22は脱硝装置15で燃焼排ガス22中のNOxが除去された後、第1熱交換器12に供給される。そして、第1熱交換器12において、燃焼排ガス22は、上述の通り、天然ガス21と熱交換されて天然ガス21を加熱する。その後、燃焼排ガス22は燃焼排ガス排出ラインL12を通って第1熱交換器12から第2熱交換器16に供給される。
第2熱交換器16は、燃焼空気26を加熱するものである。第2熱交換器16は、第1熱交換器12と同様、燃焼排ガス排出ラインL12に設けられている。第2熱交換器16としては、第1熱交換器12と同様、コンベクションコイル式熱交換器が用いられる。第2熱交換器16は、ダクト側を2次側として、ダクト内に燃焼排ガス22を流通させ、チューブ(伝熱管)側を1次側として、伝熱管内に燃焼空気26を流通させる。第2熱交換器16は伝熱管外側に供給される燃焼排ガス22を熱源として用い、燃焼空気26を伝熱管内に流通させて、燃焼空気26を加熱する。
燃焼排ガス22は第2熱交換器16で燃焼空気26と熱交換された後、冷却装置17に供給される。また、燃焼空気26は、第2熱交換器16で燃焼排ガス22と熱交換されて加熱された後、改質器14に供給される。
冷却装置17は、燃焼排ガス22を冷却するものである。冷却装置17は、その内部と外部を冷却水30が循環する冷却塔である。冷却装置17では、塔頂部側から冷却水30を供給し、塔内部に供給された燃焼排ガス22を冷却水30と気液接触させて冷却する。冷却水30は燃焼排ガス22と気液接触した後、塔底部に貯留され、外部に抜き出されて冷却器で冷却された後、再度、塔内に供給され、燃焼排ガス22と気液接触させる。なお、冷却装置17は、燃焼排ガス22を冷却水30と直接接触させて燃焼排ガス22を冷却する装置に限定されるものではなく、燃焼排ガス22を冷却水30と間接的に熱交換させて冷却するものでもよい。
燃焼排ガス22は冷却装置17で冷却された後、CO2回収装置18に供給される。
CO2回収装置18は、燃焼排ガス22中に含まれるCO2を除去するものである。CO2回収装置18は、燃焼排ガス排出ラインL12の燃焼排ガス22の流れ方向に対して第2熱交換器16よりも下流側に設けられる。CO2回収装置18は従来より公知のものを用いることができる。CO2回収装置18としては、例えば、塔内でアミン系のCO2吸収液と燃焼排ガス22とを気液接触させてCO2吸収液中に燃焼排ガス22中のCO2を吸収するCO2吸収塔と、塔内でCO2吸収液に吸収されたCO2を放散してCO2吸収液を再生する再生塔とを備えた装置などを用いることができる。燃焼排ガス22はCO2吸収塔内でCO2吸収液と気液接触させることで、燃焼排ガス22中のCO2はCO2吸収液に吸収され、燃焼排ガス22中のCO2が除去される。燃焼排ガス22はCO2回収装置18で燃焼排ガス22中に含まれるCO2が除去された後、浄化ガスとして大気中に放出される。
また、原料ガス分岐ラインL11は、脱硫装置13の下流側と空気供給ラインL15とを連結し、圧縮機11で圧縮された天然ガス21を天然ガス21の流れ方向に対して脱硫装置13の下流側から抜き出して空気供給ラインL15を通過する燃焼排ガス22に混合している。天然ガス21中に含まれるS分は脱硫装置13で除去されているため、空気供給ラインL15にはS分を含まない天然ガス21を供給することができる。この結果、改質器14から排出される燃焼排ガス22中にはS分が含まれない。この結果、燃焼排ガス22中のS分が極微量となることで、酸露点温度そのものが低くなる。よって、排ガス温度をより下げることができ、排ガスからの回収熱量を増すことができるので、改質器14の燃料を低減することができる。
例えば、改質器14で燃料として用いられる天然ガス21の量を例えば0.7%〜8.5%程度低減することができる。
すなわち、特許文献1、2などのように従来から用いられているメタノールおよびアンモニアを製造する方法では、一般に脱硫していない天然ガスの一部を抜き出して改質器の燃料として使用している場合が多い。そのため、燃焼排ガスの熱回収量を増大して燃焼排ガスの温度が低下した場合などでは、燃焼排ガスが通る配管の通路内で燃焼排ガス中に含まれる無水硫酸などS分に起因して硫酸腐食を生じる可能性がある。硫酸腐食とは、燃焼排ガスの温度が燃焼排ガス中に含まれる無水硫酸などS分の酸の露点温度以下となって、燃焼排ガス中に含まれるS分が水分と結合して硫酸(H2SO4)となって凝縮し、金属を腐食させることをいう。そのため、燃焼排ガスが通る配管の材料には硫酸など酸に対して高い耐食性を有する耐酸鋼を使用する必要がある。これに対し、本実施形態では、改質器14から排出される燃焼排ガス22はS分を含んでいないため、燃焼排ガス22が第2熱交換器16で燃焼空気26と熱交換して燃焼排ガス22の温度が低下しても燃焼排ガス排出ラインL12の第2熱交換器16よりも燃焼排ガス22のガス流れ方向の後流側で燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。そのため、燃焼排ガス排出ラインL12の材料は耐酸鋼に限定されることなく他の材料を用いることができ、適用範囲を広げることができる。
また、特許文献1、2などのように従来から用いられているメタノールおよびアンモニアを製造する方法では、燃焼排ガスが通る配管の通路内に硫酸腐食を生じる可能性を考慮して、燃焼排ガスと天然ガスとを熱交換させる熱交換器で燃焼排ガスが保有する熱の回収を十分に行えない。そのため、メタノールおよびアンモニアを製造するプラント設備の運転費用は高くなり、製品の製造コストが高くなる可能性がある。これに対し、本実施形態では、燃焼排ガス22の温度が第2熱交換器16で低下しても燃焼排ガス排出ラインL12に腐食が生じるのを抑制することができるため、燃焼排ガス22を更に冷却することが可能となる。そのため、第2熱交換器16において燃焼排ガス22が保有する熱を燃焼空気26により多く回収することができ、改質装置10の熱効率を向上させることができる。
ここで、第2熱交換器16での熱交換は、酸露点を考慮すると例えば175℃であったものが、下限値120℃まで低下させることができる。なお、下限値の120℃は水の露点を考慮して決定される排ガス温度である。
また、燃焼排ガス排出ラインL12に脱硝装置15などが設置されている場合にはアンモニアなどの還元剤29を煙道中に供給するが、特許文献1、2などのように従来から用いられているメタノールおよびアンモニアを製造する方法では、未反応のアンモニア(リークアンモニアともいう)とS分が反応して硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウムなどが析出する可能性があった。硫酸アンモニウムは燃焼排ガスと天然ガスとを熱交換させる熱交換器内の伝熱管やコイルなどに析出して燃焼排ガスが通る配管内を閉塞して圧力損失を増大させる可能性がある。硫酸水素アンモニウムは燃焼排ガスと天然ガスとを熱交換させる熱交換器、燃焼排ガスが通る配管を形成する材料などに腐食を生じさせる可能性がある。これに対し、本実施形態では、改質器14から排出される燃焼排ガス22にはS分が存在していないため、アンモニアなどの還元剤29を脱硝装置15の上流側で燃焼排ガス排出ラインL12中に供給しても、未反応のアンモニアなどの還元剤29とS分が反応して硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウムなどが生成されるのを抑制することができる。これにより、燃焼排ガス排出ラインL12中に硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウムなどが堆積して燃焼排ガス排出ラインL12内の圧力損失の増加、燃焼排ガス排出ラインL12の通路内の腐食等が生じるのを抑制することができる。
また、環境規制等に対応するため、CO2回収装置18を設け、燃焼排ガス22に含まれるCO2を除去するようにしているが、特許文献1、2などのように従来から用いられているメタノールおよびアンモニアを製造する方法では、CO2回収装置よりも燃焼排ガスのガス流れ方向の上流側に脱硫装置を設け、CO2回収装置の入口での燃焼排ガス中の硫黄濃度を所定値(例えば1ppm)以下とする必要がある。また、脱硫装置を設ける分だけ設置する装置数が多くなり、各装置を配置する場所が限定されると共に設備費用が増大する。これに対し、本実施形態では、改質器14から排出される燃焼排ガス22にはS分が存在しないため、CO2回収装置18よりも燃焼排ガス22のガス流れ方向の上流側に脱硫装置を設けることなく、燃焼排ガス22中のCO2を回収することができる。そのため、燃焼排ガス22中のCO2を回収するために要する設備費用の低減を図ることができる。
なお、本実施形態においては、改質装置10は、燃焼排ガス排出ラインL12に第1熱交換器12と、第2熱交換器16とを介装しているが、これに限定されるものではなく、燃焼排ガス22により熱交換するための熱交換器を複数備えるようにしてもよい。
図2は、改質装置10の他の構成の一例を示す図である。図2に示すように、燃焼排ガス排出ラインL12には、第1熱交換器12と、第2熱交換器16との間に、第3熱交換器(熱交換部)19を介装している。
この第3熱交換器19は、蒸気発生部70に供給する供給水75を余熱する熱交換器である。この第3熱交換器19を第1熱交換器12と、第2熱交換器16との間に備えることにより、蒸気発生部70に供給する供給水75の水量及び熱量の増大を図ることができる。
また、図3に示すように、原料ガス供給ラインL13−2の圧縮機11と第1熱交換器12との間に第4熱交換器(熱交換部)20を設け、脱硫後の分岐した天然ガス21aにより、第1熱交換器12に供給する天然ガス21を余熱するようにしている。
この天然ガス21同士で熱交換する第4熱交換器20は、さらに第1熱交換器12に導入する天然ガス21を予め高温側としておくことで、図2に示すシステムと較べて、熱交換後の燃焼排ガス22の回収熱量を減らし、第3熱交換器19での回収熱量を増大させることができる。
また、第3熱交換器19へ導入する燃焼排ガス22の温度を上げることで、熱交換する流体の温度差を向上させ、第3熱交換器19の伝熱面積の低減を図ることができる。
なお、本実施形態においては、改質装置10は、改質器14を1つだけ備えているが、これに限定されるものではなく、改質器14は複数備えていてもよい。図4は、改質装置10の他の構成の一例を示す図である。図4に示すように、改質器14は、第1改質器14−1と、第2改質器14−2とを備えていてもよい。
図4に示すように、第1改質器14−1は、脱硫された圧縮天然ガス21に水蒸気24を供給して、天然ガス21中の炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に一次改質するものである。第1改質器14−1は、図1に示す第1改質器14の構成と同一であり、本体14a(図4では図示省略)と、触媒反応管14b(図4では図示省略)と、バーナ14c(図4では図示省略)とを有する。触媒反応管14bはバーナ14cで燃焼により発生した燃焼排ガス22により加熱されて、導入された天然ガス21が触媒反応管14bの前記改質触媒層を通過する際に前記改質触媒と接触することで、上記式(3)、(4)のように、天然ガス21中の炭化水素がH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に水蒸気改質される。
天然ガス21は第1改質器14−1で一次改質された後、第2改質器14−2に供給される。
第2改質器14−2は、改質ガス23に空気(酸素)を供給し、改質ガス23中の炭化水素を、部分酸化反応を利用して二次改質するものである。第2改質器14−2は、外部より加熱された燃焼空気26を導入し、改質ガス23中の炭化水素がH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に二次改質される。
図5は、改質装置10の他の構成の一例を示す図である。図5に示すように、改質器14は、プレ改質器14−3、第1改質器14−1と、第2改質器14−2とを備えていてもよい。
プレ改質器14−3は、天然ガス21に水蒸気24を供給して、天然ガス21中の炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に一次改質するものである。プレ改質器14−3は、本体と、その内部に改質触媒を備える改質触媒層とを有する。また、プレ改質器14−3は水蒸気供給ラインL14と連結されている。水蒸気24は水蒸気供給ラインL14を通ってプレ改質器14−3内に供給され、天然ガス21と混合される。天然ガス21は前記本体内で水蒸気24が混合された後、前記改質触媒層に供給される。天然ガス21はプレ改質器14−3内の前記改質触媒層を通過する際に前記改質触媒と接触することで、上記式(3)、(4)のように、天然ガス21中の炭化水素がH2及びCOとCO2とのいずれか一方又は両方に一次改質される。
改質器14が第1改質器14−1と第2改質器14−2とプレ改質器14−3との3段で構成される場合、第1改質器14−1から排出される燃焼排ガス22の一部又は全部をプレ改質器14−3の改質触媒層の加熱用の加熱媒体として用いてもよい。
図6乃至8は、改質装置10の他の構成の変形例を示す図である。
本実施形態においては、原料ガス分岐ラインL11は、空気供給ラインL15と接続するように設け、天然ガス21を燃焼空気26と共に空気供給ラインL15を通って改質器14内に供給するようにしているが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、原料ガス分岐ラインL11を改質器14に直接接続して天然ガス21と燃焼空気26とをそれぞれ別々に改質器14内に供給するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、原料ガス分岐ラインL11が天然ガス21の流れ方向に対して脱硫装置13の下流側と接続するように設けられているが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、脱硫装置13の上流側と空気供給ラインL15とを接続する原料ガス分岐ラインL21を設け、天然ガス21の一部の分岐ガス21bを原料ガス分岐ラインL21が天然ガス21の流れ方向に対して脱硫装置13の上流側から抜き出すようにしてもよい。
また、図8に示すように、原料ガス分岐ラインL11、L21を設け、天然ガス21の一部21aを天然ガス21の流れ方向に対して脱硫装置13の上流側および下流側から抜き出すようにしてもよい。
また、本実施形態においては、改質装置10は脱硝装置15を備えているがこれに限定されるものではなく、脱硝装置15は備えなくてもよい。
また、本実施形態においては、改質装置10は、冷却装置17およびCO2回収装置18を備えているが、これに限定されるものではなく、燃焼排ガス22中に含まれるCO2の回収が不要な場合などにはこれらの装置は備えなくてもよい。
以上のように、改質装置10は、上記のような諸特性を有することから、改質装置10で得られる改質ガス23を用いて化成品の製造等に用いることができる。化成品として、具体的には、例えば、アンモニア、メタノール、尿素、水素、FT合成によりワックス、軽油、灯油、ガソリンなどの液体炭化水素の液体燃料等が挙げられる。特に、改質装置10をアンモニアおよびメタノールの製造システム又は尿素およびメタノールの製造システムに適用することで、メタノールおよびアンモニアの製造効率又は尿素およびメタノールの製造効率の向上を図ることができる。
図9及び図10は、図1に示す改質装置及び図3に示す改質装置のシステム構成の一例を示す図である。
図9は、図1に示す改質装置に対応するシステム構成の一例であり、改質器14からの燃焼排ガス排出ラインL12に導入される燃焼排ガス22は、ガス煙道内に設けられた複数の熱交換部で熱交換されている。
先ず、図9に示すように、圧縮機11で圧縮された温度(T10=50℃)の天然ガス21を最初に熱交換させる第1熱交換器12においては、温度(T1=320℃)の燃焼排ガス22と熱交換される。第1熱交換器12に導入された天然ガス21は、温度(T10=50℃)から温度(T12=300℃)まで高温に熱交換される。この加熱された天然ガス21は、その後、脱硫部13を通過し、図示しない熱交換器でさらに熱交換されて改質器14側に導入される。なお、改質器14からの燃焼排ガス22は温度(T0=1050℃)の高温で排出されるが、図示しない熱交換器により熱回収され、脱硝装置15の後流側では、320℃程度になっている。
第1熱交換器12で熱交換後の燃焼排ガス22は温度(T2=230℃)に低下し、燃焼排ガス排出ラインL12の下流側において、燃焼空気26と第2熱交換器16で熱交換させている。第2熱交換器16で熱交換することで、燃焼排ガス22は温度(T2=230℃)から温度(T4=120℃)まで低下させることで、燃焼空気26を加熱している。この第2熱交換器16での熱交換により、燃焼空気26を温度(T21=35℃)から温度(T21=170℃)まで高温とすることができる。改質器14の温度が高温側となるので、改質器14に導入する天然ガス21の燃焼排ガス排出ラインL12での分岐量を低減させ、改質用の天然ガス21の導入量の向上を図ることができる。
図10は、図3に示す改質装置に対応するシステム構成の一例である。
本例では、圧縮機11で圧縮された温度(T10=50℃)の天然ガス21を天然ガス21の一部の天然ガス21a(温度T13=350℃)により第4熱交換器20で最初に熱交換させている。この第4熱交換器20での熱交換の結果、天然ガス21は、温度(T10=50℃)から温度(T11=120℃)まで加熱することができる。この加熱された天然ガス21は、次に第1熱交換器12で、温度(T1=350℃)の燃焼排ガス22と熱交換され、温度(T12=290℃)まで加熱される。この加熱された天然ガス21は、その後、図示しない熱交換器によって360℃程度まで昇温され、脱硫部13を通過し、図示しない熱交換器でさらに熱交換されて改質器14側に導入される。なお、改質器14からの燃焼排ガス22は温度(T0=1050℃)の高温で排出されるが、図示しない熱交換器により熱回収され、脱硝装置15の後流側では、350℃程度になっている。
第1熱交換器12で熱交換後の燃焼排ガス22は温度(T2=290℃)に低下し、その下流側において、蒸気発生部70へ導入する供給水75と第3熱交換器19で熱交換させている。第3熱交換器19で供給水75と熱交換することで、燃焼排ガス22は温度(T2=290℃)から温度(T3=160℃)まで低下され、供給水75を温度(T31=130℃)から温度(T32=260℃)まで加熱している。この加熱された供給水75は蒸気発生部70に導入される。
その後、第3熱交換器19で熱交換後の温度(T3=160℃)の燃焼排ガス22は、燃焼空気26と第2熱交換器16で熱交換させている。第2熱交換器16で熱交換することで、燃焼排ガス22は温度(T2=160℃)から温度(T4=120℃)まで低下させ、燃焼空気26を加熱している。この第2熱交換器16での熱交換により、燃焼空気26を温度(T21=35℃)から温度(T21=85℃)まで加熱している。
本例では、蒸気発生部70に導入する供給水75を第3熱交換器19で加熱することで、温度(T32=260℃)のボイラ供給水を得ることができ、全体の蒸気発生量の増大を図ることができる。
以上の結果、図10の改質システムとすることで、蒸気発生部70に導入する水蒸気発生の供給水75の水量が増大するので、蒸気発生量が図9の改質システムの場合と較べて、約20t/h向上し、補助ボイラの設置を含めたアンモニアの製品原単位(Gcal/ton−NH3)で1.9%の削減を図ることができる。
[第2の実施形態]
<化成品の製造装置>
次に、上記図1に示す第1の実施形態に係る改質装置10を化成品の製造装置に適用した場合の一例について、図面を参照して説明する。化成品の製造装置は、改質装置10と、改質装置10で得られる改質ガス23を用いて化成品を製造する化成品生成部とを有するものである。本実施形態では、化成品としてアンモニア、メタノール又は尿素を製造する場合について説明する。
[アンモニアの製造例]
図11は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。本実施形態においては、図4に示す2段構成の改質装置を用いている。なお、上記図4に示す第1の実施形態に係る改質装置と同様の構成については同一であるため、重複した説明は省略する。本実施例では、改質器は一次改質器14が一次改質器14−1と第2改質器14−2とからなる構成としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図11に示すように、アンモニアを製造する化成品製造装置40は、改質装置10と、蒸気発生部70と、COシフト反応装置(COシフト反応部)41と、炭酸ガス除去装置(炭酸ガス除去部)42と、メタン化装置(メタン化部)43と、圧縮機44と、水素分離装置(水素分離部)45と、アンモニア合成部46と、冷却部72と、分離部73とを有するものである。なお、本実施形態では、COシフト反応装置41、炭酸ガス除去装置42、メタン化装置43と、圧縮機44−1、44−2、水素分離装置45、アンモニア合成部46を化成品生成部とする。
また、蒸気発生部70に供給する供給水75を予備加熱する2つの第1及び第2予備加熱部76−1、76−2が、COシフト反応装置(COシフト反応部)41と、炭酸ガス除去装置(炭酸ガス除去部)42との間と、アンモニア合成部46と冷却部72との間に介装されている。なお、図11中、符号80は蒸気発生部70で得られた水蒸気を供給するスチームヘッダを図示する。なお、このスチームヘッダには補助ボイラ等からの水蒸気も導入され、ここから各水蒸気供給先に水蒸気を必要量送られるようにしている。
(蒸気発生部)
蒸気発生部70は、システム内のスチームヘッダ80に水蒸気24を供給するものである。蒸気発生部70は、改質ガス23の廃熱を回収する廃熱回収ボイラ(WHB)と過熱器とを備えており、供給水75を廃熱により熱加熱し、加熱蒸気を得たのち、さらに過熱器により過熱させてスチームヘッダ80に水蒸気24を送っている。なお、本システムでは、改質ガス23の通過ラインの下流側及びアンモニア合成部46の下流側に、さらに廃熱回収ボイラを設置して熱回収するようにしてもよいが、本実施例では省略している。
(COシフト反応装置)
COシフト反応装置41は、改質ガス23中のCOをCO2に転化(シフト)し、CO2を含むシフトガス51を生成するものである。COシフト反応装置41は、例えば、COをCO2に転化(シフト)するCOシフト反応用触媒を充填した充填部を備えるCOシフト反応器などが用いられる。
改質装置10で天然ガス21を改質して得られた改質ガス23は、改質装置10から排出され、COシフト反応装置41に供給される。COシフト反応装置41では、下記式(6)のように、改質ガス23中のCOをCO2に転化し、CO2を含むシフトガス51を生成する。また、シフトガス51のガス温度は、例えば150℃〜1000℃の範囲内になっている。
CO + H2O → CO2 + H2 ・・・(6)
COシフト反応装置41で生成されたシフトガス51は、COシフト反応装置41から排出され、炭酸ガス除去装置42に供給される。
(炭酸ガス除去装置)
炭酸ガス除去装置42は、シフトガス51中の炭酸ガス(CO2)を除去するものである。炭酸ガス除去装置42としては、例えば、アミン溶剤などCO2吸収液を用いて化学吸着を利用してシフトガス51中のCO2を除去する装置、CO2を除去する触媒を備えた装置、又はシフトガス51中のCO2を分離する分離膜を備えた膜分離装置などが用いられる。炭酸ガス除去装置42で、シフトガス51中のCO2を除去して、CO2が除去されたCO2除去ガス52とを生成する。また、CO2除去ガス52のガス温度は、例えば50℃程度である。
炭酸ガス除去装置42は、シフトガス51からCO2を分離する。なお、分離されたCO2は、メタノール合成用のガスとして用いるようにしてもよい。
炭酸ガス除去装置42から排出されたCO2除去ガス52は、メタン化装置43に供給される。
(メタン化装置)
メタン化装置43は、炭酸ガス除去装置42でCO2が除去されたCO2除去ガス52中のCO2をメタン化するものである。メタン化装置43としては、例えば、内部にメタネーション触媒を充填した触媒部を備えたメタネーション反応器(メタネータ)などが用いられる。前記触媒部での反応温度(メタネーション温度)は、メタネーション触媒が使用できる限界温度の観点から、220℃以上450℃以下であることが好ましく、より好ましくは290℃以上350℃以下である。
メタン化装置43では、下記式(7)のように、CO2除去ガス52中のCO2をメタン化し、メタンを含むCO2除去ガス53を生成する。
CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O ・・・(7)
メタン化装置43から排出されたCO2除去ガス53は、圧縮機44に供給される。
(圧縮機)
圧縮機44は、CO2除去ガス53を圧縮するものである。
圧縮機44でCO2除去ガス53の圧力を上昇させた後、CO2除去ガス53は水素分離装置45に供給される。
(アンモニア合成部)
アンモニア合成部46は、メタン化装置43でCO2除去ガス53中のCO2をメタン化した後、アンモニア(NH3)55を製造するものである。アンモニア合成部46は、従来より一般的に用いられているものを用いることができ、例えば、反応器内の1つ以上の床に触媒を配置したアンモニア合成反応器などが挙げられる。このアンモニア合成反応器に、窒素(N2)および水素を含有する合成ガスとしてCO2除去ガス53を流してアンモニアを合成する方法などが用いられる。
アンモニア合成部46では、下記式(8)のように、CO2除去ガス53中の窒素と水素とが反応して、アンモニア55を生成する。
2 + 3H2 → 2NH3 ・・・(8)
アンモニア合成部46で得られたアンモニア合成物は第2予備加熱部76−2を通過した後、冷却部72で冷却され、分離部73で目的のアンモニア55を分離している。
このように、アンモニアを製造する化成品製造装置40は、前述した改質装置10を備えることで天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に、燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、アンモニアを製造する化成品製造装置40によれば、アンモニア55を安定して生産することができると共にアンモニア55の生産効率を向上させることができる。
また、脱硫装置13で硫黄分を除去しているので、熱交換後の燃焼排ガス22の温度を120℃まで低下させることができ、燃焼排ガス排出ラインL12の第2熱交換器16での熱交換効率を上昇させることができる。すなわち、従来では、硫黄分を除去していないので、燃焼排ガス22の温度を175℃程度までしか低下させることができず、その分分岐燃料の導入量が増大し、その結果改質ガスの生産量が低下していた。
よって、本実施形態の化成品製造装置によれば、改質器14に導入する燃焼用空気26の温度を上昇させることができるので、改質器14に分岐して導入する天然ガス21の分岐量の低減を図ることができる。この結果、改質ガスの生産量の増大を図ることができるので、アンモニアの製造量を増大させることができる。
このように、本実施形態では、天然ガス21の原料ガス分岐ラインL11での分岐ガスの分岐量が低減されるので、改質器14に導入する天然ガス21の導入量は8.5%の向上となる。この結果、プラント全体の効率も製品原単位(Gcal/ton−NH3)で1.1%の削減を図ることができる。
次に、前述した実施形態の図3の示す改質装置を用いる化成品製造装置について説明する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る図3に示す改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。なお、図3に示す改質装置は、改質器14が1段であるが、本例では図4に示すように2段構成の改質器としている。
図12に示す化成品製造装置40の改質装置10では、燃焼排ガス排出ラインL12に介装された第1熱交換器12と第2熱交換器16との間に、第3熱交換器19を介装している。これにより、蒸気発生部70へ供給する供給水75を第3熱交換器19で加熱することができるので、水蒸気発生量が大幅に上昇する。また、図12に示す改質装置10では、さらに燃焼排ガス排出ラインL12に蒸気発生部70からの水蒸気24を熱交換する蒸気過熱機89を介装している。これにより、スチームヘッダ80に供給する水蒸気24を、高温(例えば890℃)の燃焼排ガス22により過熱しているので、水蒸気の温度をより高温(例えば515℃)とすることができる。
これにより、図11に示すような化成品製造装置では、例えば水蒸気発生量が足りない場合には、別途補助ボイラを設けて、該補助ボイラにより水蒸気を賄うようにしていたが、図12に示すような化成品製造装置において、水蒸気発生量が大幅に増大するので、補助ボイラを不要又は補助ボイラの大幅な小型化を図ることができる。
このように、アンモニアを製造する化成品製造装置40は、改質装置10を備えることで天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、本実施形態の化成品製造装置40によれば、アンモニア55を安定して生産することができると共にアンモニア55の生産効率を向上させることができる。
[尿素の製造例]
図13は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。
図13は、本発明の第2の実施形態に係る尿素およびメタノールの製造システムの概略図である。図13に示すように、尿素を製造する化成品製造装置40は、図12に示す化成品製造装置40において、さらに尿素合成部61と、炭酸ガス分岐供給ラインL33とを備えたものである。
尿素合成部61はアンモニア合成部46のアンモニア流れ方向の後流側に設けられている。尿素合成部61はアンモニア合成部46で得られたアンモニア55を用いて尿素62を合成するものである。尿素合成部61は、従来より一般に用いられているものを用いることができ、例えば、アンモニアとCO2とを管内で反応させる尿素合成管などが挙げられる。
炭酸ガス分岐供給ラインL33は、炭酸ガス除去装置42で除去したCO2を尿素合成部61へ導入するラインである。
アンモニア合成部46で得られたアンモニア55は、尿素合成部61に供給される。また、炭酸ガス除去装置42から炭酸ガス供給ラインL33から尿素合成部61に供給される。
尿素合成部61では、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55と、炭酸ガス除去装置42で分離されたCO2とが、下記反応式(9)のように反応して、尿素(NH2(CO)NH2)を合成している。
2NH3+CO2→NH2(CO)NH2+H2 ・・・(9)
よって、尿素を製造する化成品製造装置40は、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55と、アンモニア合成の際に炭酸ガス除去装置42で分離されたCO2とを用いて、尿素62を製造することができる。
このように、尿素を製造する化成品製造装置40は、第1実施形態の改質装置10を備えることで、上記第2の実施形態に係るアンモニアを製造する化成品製造装置40と同様、天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、尿素を製造する化成品製造装置40によれば、尿素62を安定して生産することができると共に尿素62の生産効率を向上させることができる。
[アンモニアとメタノールとの併産製造例]
図14は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。前述の実施形態では、アンモニア又は尿素を単独で製造していたが、本実施形態では、化成品製造装置として、アンモニアのみならず、メタノールも同時に製造できる装置を提供する。
図14に示すように、アンモニア及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、改質装置10と、COシフト反応装置(COシフト反応部)41と、炭酸ガス除去装置(炭酸ガス除去部)42と、メタン化装置(メタン化部)43と、第1及び第2圧縮機44−1、44−2、アンモニア合成部(アンモニア合成部)46と、メタノール合成部47とを有するものである。
本実施形態の化成品製造装置40は、メタン化装置43の上流側にメタノール合成部47を設置している。また、圧縮機44を炭酸ガス除去装置42とメタノール合成部47との間に第1圧縮機44−1を設置すると共に、メタン化装置43とアンモニア合成部46との間に第2圧縮機44−2を設置している。なお、本実施例では、圧縮機44を2段構成としているが、さらに、低圧圧縮機と中圧圧縮機と高圧圧縮機との三段構成とするなど複数段としてもよい。
(メタノール合成部)
メタノール合成部47は、改質装置10で得られた改質ガス23中の二酸化炭素と水素とを原料としてメタノール56を合成するものである。メタノール合成部47は、従来より一般的に用いられているものを用いることができ、例えば、触媒反応器を有するメタノール合成装置などが用いられる。
ここで、メタノール製造原料である改質ガス23中の二酸化炭素は、COシフト反応装置41及び炭酸ガス除去装置42とを一部バイパスする開閉弁V、Vを各々備えたバイパスラインL35、L36を設けることで、その含有量を調整するようにしている。
メタノール合成部47では、下記式(10)、(11)のように、改質ガス23中の水素と一酸化炭素、水素と二酸化炭素とが反応して、メタノール56を生成する。
2H2 + CO → CH3OH ・・・(10)
3H2 + CO2 → CH3OH+H2O・・・(11)
よって、アンモニア及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55と、メタノール合成部47で得られたメタノール56とを得ることができ、アンモニア55およびメタノール56を並列して同時に製造することができる。
このように、アンモニア及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、第1の実施形態の改質装置10を備えることで、上記第2の実施形態に係るアンモニアを製造する化成品製造装置40と同様、天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、尿素を製造する化成品製造装置40によれば、アンモニア55及びメタノール56を安定して生産することができると共にそれらの生産効率を向上させることができる。
[尿素とメタノールとの併産製造例]
図15は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。前述の実施形態では、アンモニア及びメタノールを製造していたが、本実施形態では、化成品製造装置として、アンモニアを原料として尿素を製造すると共にメタノールも同時に製造できる装置を提供する。
図14の化成品製造装置40において、さらにアンモニア合成部46で得られたアンモニア55を尿素合成部61に導入して、尿素を製造している。
よって、尿素及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55を原料する尿素62と、メタノール合成部47で得られたメタノール56とを得ることができ、尿素62およびメタノール56を並列して同時に製造することができる。
このように、尿素及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、第1実施形態の改質装置10を備えることで、上記第2の実施形態に係るアンモニアを製造する化成品製造装置40と同様、天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、尿素を製造する化成品製造装置40によれば、尿素62及びメタノール56を安定して生産することができると共にそれらの生産効率を向上させることができる。
[アンモニアとメタノールとの併産製造例]
図16は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。図14の実施形態では、メタノールの製造を改質ガス23により製造していたが、本実施形態では、化成品製造装置として、改質ガス23から炭酸ガス及び水素を分離して別途メタノール合成部により、メタノールを製造できる装置を提供する。
図16に示すように、第1圧縮機44−1と第2圧縮機44−2との間に、水素分離装置45を設けている。
(水素分離装置)
第1圧縮機44−1と第2圧縮機44−2との間に設けられる水素分離装置45は、CO2除去ガス53からCO2除去ガス53に含まれる一部の水素(H2)を分離するものである。水素分離装置45は、水素透過性機能膜を備えた膜分離装置である。なお、本実施形態において、水素透過性機能膜とは、ガス中に含まれる少なくとも一部の水素(H2)を分離するための膜である。
水素透過性機能膜としては、例えば、パラジウム(Pd)膜、ポリスルフォン、ポリアミド、ポリイミド等の高分子膜や、中空糸状に成形されたものを多数束ねたものを使用することが好ましい。水素透過性機能膜は、材質、使用条件、寿命、水素透過係数、選択率を基に適宜最適な設計とすることができる。
水素分離装置45で、CO2除去ガス53は水素透過性機能膜を透過することで、CO2除去ガス53に含まれる水素は水素透過性機能膜で分離される。水素分離装置45で水素が分離されたCO2除去ガス53は、水素分離装置45から排出される。
水素分離装置45は、水素供給ラインL32と連結されており、水素分離装置45においてシフトガス51から分離された水素(H2)の一部は、水素供給ラインL32を通ってメタノール合成部47に供給され、メタノール合成用のガスとして用いられる。
なお、本実施形態において、水素分離装置45として、水素透過性機能膜を備えた膜分離装置を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば圧力スイング吸着装置(PSA)等を用いることができ、CO2除去ガス53中に含まれる少なくとも一部の水素を分離できる装置であればよい。
水素分離装置45から排出されたCO2除去ガス53は第2圧縮機44−2に供給される。第2圧縮機44−2でCO2除去ガス53の圧力をアンモニア合成に好適な圧力に適宜調整された後、CO2除去ガス53はアンモニア合成部46に供給される。また、水素分離装置45で分離された水素は水素供給ラインL32を通ってメタノール合成部47に供給される。
水素分離装置45で分離された水素は水素供給ラインL32を通り、炭酸ガス除去装置42で分離されたCO2は炭酸ガス供給ラインL31を通り、水素分離装置45で分離された水素および炭酸ガス除去装置42で分離された二酸化炭素(CO2)は、メタノール合成部47に供給される。
(メタノール合成部)
メタノール合成部47は、炭酸ガス除去装置42で分離された二酸化炭素と水素分離装置45で分離された水素とを原料としてメタノール56を合成するものである。メタノール合成部47は、従来より一般的に用いられているものを用いることができ、例えば、触媒反応器を有するメタノール合成装置などが用いられる。
よって、アンモニア55及びメタノール56を製造する化成品製造装置40は、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55と、炭酸ガス除去装置42で分離された二酸化炭素と水素分離装置45で分離された水素とを用いてメタノール56を得ることができ、アンモニア55およびメタノール56を並列して同時に製造することができる。
このように、アンモニアおよびメタノールの製造システム40は、改質装置10を備えることで天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、アンモニアおよびメタノールの製造システム40によれば、アンモニア55およびメタノール56を安定して生産することができると共にアンモニア55およびメタノール56の生産効率を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、第1圧縮機44−1と第2圧縮機44−2との間に水素分離装置45を設け、水素分離装置45で分離された全てのCO2除去ガス53中の水素を分離するようにしているが、これに限定されるものではなく、第1圧縮機44−1又は第2圧縮機44−2で分離されたCO2除去ガス53の一部のみを水素分離装置45に供給して水素分離装置45でCO2除去ガス53中の水素を分離するようにしてもよい。
[尿素とメタノールとの併産製造例]
図17は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。図16の実施形態では、アンモニア55及びメタノール56を製造していたが、本実施形態では、化成品製造装置として、得られたアンモニア55から尿素合成部61により、尿素を製造できる装置を提供する。
図17に示すように、本実施形態の化成品製造装置40では、図14の化成品製造装置40において、さらにアンモニア合成部46で得られたアンモニア55を尿素合成部61に導入して、尿素を製造している。
本実施形態の尿素及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、アンモニア合成部46で得られたアンモニア55を原料する尿素62と、メタノール合成部47で得られたメタノール56とを得ることができ、尿素62およびメタノール56を並列して同時に製造することができる。
このように、尿素及びメタノールを製造する化成品製造装置40は、第1の実施形態の改質装置10を備えることで、上記第2の実施形態に係るアンモニアを製造する化成品製造装置40と同様、天然ガス21を改質する際の熱効率を向上させることができると共に燃焼排ガス22を処理する過程において燃焼排ガス排出ラインL12の通路内に腐食が生じることを抑制できる。よって、尿素を製造する化成品製造装置40によれば、尿素62及びメタノール56を安定して生産することができると共にそれらの生産効率を向上させることができる。
[メタノールの製造例]
図18及び図19は、本発明の第2の実施形態に係る改質装置を備えた化成品製造装置の概略図である。前述の実施形態では、化成品製造装置としてメタノール単独の製造装置を提供する。
図18に示すように、メタノールを製造する化成品製造装置40は、改質装置10と、蒸気発生部70と、圧縮機44と、メタノール合成部47とを有するものである。
本実施形態の化成品製造装置40は、改質装置10で得られた改質ガス23中の二酸化炭素と水素とを原料としてメタノール56を合成するものである。メタノール合成部47は、従来より一般的に用いられているものを用いることができ、例えば、触媒反応器を有するメタノール合成装置などが用いられる。
また、図19に示すように、改質器14を2段構成とし、第1改質器14−1を図1の改質器の構成と、第2改質器14−2をオートサーマル改質炉(ATR:Auto Thermal Reformer)を用いて空気の代わりに酸素を供給して、メタノール合成に好適なガス組成の改質ガス23を得るようにしている。
なお、上記第2の実施形態においては、アンモニア、メタノール又は尿素を単独で又は併産して製造する場合について説明し、上記第2の実施形態はこれに限定されるものではなく、アンモニア又は尿素と他の炭化水素などを並列に同時に製造する場合においても同様に用いることができる。
また、改質装置10は水素を製造する水素製造システム、FT合成により液体炭化水素の液体燃料を製造するシステムなどにおいても同様に用いることができる。また、これらの化成品を複数組み合わせて製造するようにしてもよい。
10 改質装置
11 圧縮機(第1圧縮部)
12 第1熱交換器(熱交換部)
13 脱硫装置(脱硫部)
14 改質器(改質部)
14a 本体
14b 触媒反応管
14c バーナ
14−1 第1改質器
14−2 第2改質器
14−3 プレ改質器
15 脱硝装置(脱硝部)
16 第2熱交換器(熱交換部)
17 冷却装置
18 CO2回収装置(CO2回収部)
19 第3熱交換器(熱交換部)
20 第4熱交換器(熱交換部)
21 天然ガス
22 燃焼排ガス
23 改質ガス
24 水蒸気
26 燃焼空気
28 還元剤注入器
29 還元剤
30 冷却水
40 化成品製造装置
41 COシフト反応装置(COシフト反応部)
42 炭酸ガス除去装置(炭酸ガス除去部)
43 メタン化装置(メタン化部)
44、44−1、44−2 圧縮機
45 水素分離装置
46 アンモニア合成部
47 メタノール合成部
51 シフトガス
52、53 CO2除去ガス
55 アンモニア
56 メタノール
61 尿素合成部
62 尿素
L11、L21 原料ガス分岐ライン
L12 燃焼排ガス排出ライン
L13−1〜L13−4 原料ガス供給ライン
L14 水蒸気供給ライン
L15 空気供給ライン
L31 炭酸ガス供給ライン
L32 水素供給ライン
L33 炭酸ガス分岐供給ライン

Claims (12)

  1. 炭化水素、硫黄を含む原料ガスを圧縮する第1圧縮部と、
    圧縮された前記原料ガスを加熱する第1熱交換部と、
    加熱された前記原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫部と、
    前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に改質し、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方を含む改質ガスを生成する改質部と、
    圧縮された前記原料ガスを前記原料ガスの流れ方向に対して前記脱硫部の上流側と下流側との何れか一方又は両方から一部を抜き出して、前記改質部で加熱に用いる燃焼用燃料として供給する原料ガス分岐ラインと、
    前記改質部で燃焼により発生した燃焼排ガスを、前記改質部から排出する燃焼排ガス排出ラインと、
    前記改質部で加熱に用いる燃焼空気を前記第1熱交換部で熱交換した前記燃焼排ガスと熱交換させる第2熱交換部と、
    前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間に、蒸気発生部に供給する供給水を前記燃焼排ガスと熱交換させる第3熱交換器と、
    前記原料ガス分岐ラインに設けられ、前記第1熱交換部に導入する前の圧縮された前記原料ガスを、分岐した前記原料ガスの一部と熱交換させる第4熱交換器と、を有し、
    前記第1熱交換部が前記燃焼排ガス排出ラインに設けられ、前記燃焼排ガスは圧縮された前記原料ガスの加熱媒体として用いられると共に、
    前記第2熱交換部が前記燃焼排ガス排出ラインの前記第1熱交換部の下流側に設けられ、前記第1熱交換部で熱交換した余熱で前記燃焼空気の加熱媒体として用いられることを特徴とする改質装置。
  2. 請求項1において、
    前記改質部が、
    前記原料ガスに水蒸気を供給して、前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に一次改質する第1の改質部と、
    燃焼空気と前記原料ガス分岐ラインから供給される圧縮された前記原料ガスとを用いて、前記第1の改質部で一次改質後の前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に二次改質して改質ガスとする第2の改質部と、
    を有することを特徴とする改質装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記燃焼排ガス排出ラインの前記改質部と前記熱交換部との間に設けられ、前記改質部で生成された燃焼排ガス中に含まれるNOxを除去する脱硝部と、
    前記燃焼排ガス排出ラインの前記燃焼排ガスの流れ方向に対して前記熱交換部よりも下流側に設けられ、前記燃焼排ガス中に含まれるCO2を除去するCO2回収部と、
    の何れか一方又は両方を有することを特徴とする改質装置。
  4. 請求項1乃至の何れか一つに記載の改質装置と、
    前記改質ガスを用いて化成品を製造する化成品生成部と、
    を有することを特徴とする化成品の製造装置。
  5. 請求項において、
    前記化成品生成部が、改質された前記改質ガスを用いてアンモニアを合成するアンモニア合成部であることを特徴とする化成品の製造装置。
  6. 請求項において、
    前記化成品生成部が、得られた前記アンモニアを用いて尿素を合成する尿素合成部であることを特徴とする化成品の製造装置。
  7. 請求項において、
    前記化成品生成部が、改質された改質ガスを用いてメタノールを合成するメタノール合成部であることを特徴とする化成品の製造装置。
  8. 圧縮された炭化水素、硫黄を含む原料ガスを加熱する第1熱交換工程と、
    加熱された前記原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫工程と、
    前記原料ガス中の前記炭化水素をH2及びCOとCO2との何れか一方又は両方に改質し、H2及びCOとCO2との何れか一方又は両方を含む改質ガスを生成する改質工程と、
    前記改質工程で加熱に用いる燃焼空気を前記第1熱交換工程で熱交換した前記燃焼排ガスと熱交換させる第2熱交換工程と、
    前記第1熱交換工程と前記第2熱交換工程との間に、蒸気発生手段に供給する供給水を前記燃焼排ガスと熱交換させる第3熱交換工程と、
    前記原料ガス分岐ラインに設けられ、前記第1熱交換工程に導入する圧縮された前記原料ガスを、前記分岐した原料ガスの一部と熱交換させる第4熱交換工程と、を有し、
    圧縮された前記原料ガスを前記原料ガスの流れ方向に対して前記脱硫工程の上流側と下流側との何れか一方又は両方から抜き出して、前記改質工程で加熱に用いる燃焼用燃料として供給し、
    前記改質工程で燃焼により発生した燃焼排ガスを、前記改質工程から排出すると共に、該燃焼排ガスを、圧縮された前記原料ガスの加熱媒体として用いて第1の熱交換をし、前記圧縮された前記原料ガスを熱交換した後の余熱の前記燃料排ガスを、前記燃焼空気の加熱媒体として第2の熱交換をすることを特徴とする改質方法。
  9. 請求項に記載の改質方法と、
    前記改質ガスを用いて化成品を製造する化成品生成工程と、
    を有することを特徴とする化成品の製造方法。
  10. 請求項において、
    前記化成品生成工程が、改質された前記改質ガスを用いてアンモニアを合成するアンモニア合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記化成品生成工程が、得られた前記アンモニアを用いて尿素を合成する尿素合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法。
  12. 請求項において、
    前記化成品生成工程が、改質された前記改質ガスを用いてメタノールを合成するメタノール合成工程であることを特徴とする化成品の製造方法。
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