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JP5860513B2 - 椅子 - Google Patents

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JP5860513B2
JP5860513B2 JP2014166845A JP2014166845A JP5860513B2 JP 5860513 B2 JP5860513 B2 JP 5860513B2 JP 2014166845 A JP2014166845 A JP 2014166845A JP 2014166845 A JP2014166845 A JP 2014166845A JP 5860513 B2 JP5860513 B2 JP 5860513B2
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Description

本願発明は椅子に関し、特に、後傾動可能な背もたれを有するロッキング椅子を好適な対象にしている。
ロッキング椅子は背もたれの後傾動をばねやゴム等の弾性手段で支持しており、一般に、ロッキングに伴うモーメントはそのまま弾性手段に作用するようになっており、このため、弾性手段としてはかなりの大きさのコイルスプリングやガススプリングなどが使用されていることが多い。
しかし、これでは弾性手段のコストが嵩むのみならず、弾性手段を収納する部材(一般に、脚の上端に設けたベース)が大型化するという問題がある。これに対して、特許文献1にはロッキングに連動して座が上昇する機構が開示されており、この機構を採用すると、ロッキング時にも着座者の重量が背もたれを戻そうと作用しているため、ロッキング時に弾性体に作用する力は僅かであり、このため、弾性体を小型化してコストダウンやベース部のコンパクト化に貢献できる。
米国特許第6709058号明細書
特許文献1は、平行リンク機構に類したリンク機構によって背もたれの後傾動と座の上昇及び後退動を連動させている。すなわち、座の前部とベースとを、側面視前傾姿勢(正確には鉛直線に対して前傾した姿勢)のフロントリンクにピンで連結する一方、背もたれが取付けられた背フレームと座とを、ベースに対する背フレームの連結箇所よりも手前の部位においてピンで連結しており、背フレームの前部とフロントリンクとが平行リンク機構に類した機構になっている。背フレームの前部とフロントリンクとは背もたれが後傾し切った状態でも前傾姿勢になっている。
しかして、この特許文献1では、フロントリンクとベース及び座との連結、及び、背フレームと座との連結はそれぞれピン(軸)を挿入することで行っているが、これでは、部材を位置決めしてからピンを挿入してスナップリング等の抜け止め材を取り付けるという作業をせねばならないため、椅子の組み立てに手間が掛かって生産性が悪いという問題がある。
本願発明はこのような現状を端緒として成されたものであり、組み立て性のアップなどより改良された構造を提供せんとするものである。
請求項1の発明は、まず、脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上方に配置した座部と、前記座部の後ろ側に配置された背もたれとを備えており、前記背もたれは前記ベースに後傾動自在に連結された背支持装置に設けられている構成になっている。
更に、前記座部は、前記ベースに前後回動自在に連結された側面視前傾姿勢のフロントリンクに連結されたフロント連結部と、前記背支持装置に直接に又は中間部材を介して連結されたリア連結部とを有しており、前記フロント連結部とフロントリンクとの連結、及び、前記リア連結部と背支持装置との連結は、座部を略前後方向又は略上下方向若しくは側面視傾斜方向に相対動させることで嵌まり合う係合方式になっている。
この請求項1において、「座部を略前後方向又は略上下方向若しくは側面視傾斜方向に相対動させる」とは、座部自体を前後方向等に動かすことと、座部は略静止していて他の部材を動かすこととの両方を含んでいる。背支持装置に対する連結は座部を動かすことによって行うのが一般的であるが、座部とフロントリンクとの連結は、座部を動かしてフロントリンクに連結してもよいし、フロントリンクを動かして座部に連結させてもよいし、両者をそれぞれ動かして互いに嵌め合わせてもよい。
請求項2の発明は、請求項1において、前記フロントリンクと前記フロント連結部とは、前記フロントリンクを略直立姿勢又は前傾姿勢にすると嵌脱可能でフロントリンクを前傾姿勢にすると互いに抜け不能となる係合構造になっている一方、前記リア連結部と背支持装置とは、座部を後ろから前に移動させることで嵌まり合うようになっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記フロント連結部には左右方向に延びる溝形の雌形嵌合部が形成されている一方、前記フロントリンクの上端には前記雌形嵌合部に嵌まる左右横長のボス部が形成されており、前記フロントリンクのボス部に側断面視で上下長手の係合部が形成されている一方、前記雌形嵌合部の下端部には、前記フロントリンクにおけるボス部の係合部が側面視で縦長姿勢のときには嵌入することを許容して前記係合部が前傾姿勢になると抜け不能に規制する係合突起を設けている。
請求項4の発明は、請求項2又は3において、前記座部に、前記リア連結部と背支持装置との前後相対動を阻止するストッパーが設けられている。
請求項1の発明では、座部のフロント連結部とリア連結部とは、座部を動かしたりフロントリンクを動かしたりすることで、フロントリンク及び背支持装置に連結されるため、一々ピンを挿入する手間を無くすか減らすことができ、このため椅子の組み立て作業の能率を向上できる。
なお、請求項1の発明では、フロントリンクをベースに連結してから座部を取り付けても良いし、先に座部にフロントリンクを取り付けておいてから、フロントリンクをベースに取り付けてもよい。
請求項1,2では、フロントリンクと座部との連結構造は様々に具体化できるが、請求項3のように左右横長のボス部と雌形嵌合部との嵌め合わせ方式を採用すると、連結状態をしっかりと保持できるため、座部やフロントリンクが樹脂製であっても高い連結強度を確保できる利点がある(座部やフロントリンクが樹脂製であると、美感に優れた形態とすることを容易に実現できると共に、ロッキング時に擦れ音が発生することを無くすことができる。)。
実施形態のように座部を座体と座受け体とから成る構成にすると、座体は連結機能とは関係なく設計できるため、座体にベンディング機能を持たせて高いクッション性を付与するといったことを容易に実現でき、また、座体を座受け体に前後位置調節可能に取り付けることも可能になる。また、実施形態では、リア係合ピンとリア係合爪との相対位置はストッパーで規制されているため、背支持装置の戻り回動に伴って座部が前進することが確実になる。この場合、実施形態のようにストッパーを座受け体に上から差し込む方式を採用すると、ストッパーの脱落を確実に防止できて好適である。
(A)は実施形態に係る椅子の部分斜視図、(B)は側面視図である。 分離斜視図である。 分離斜視図である。 下方から見た分離図である。 分離斜視図である。 (A)は弾力調節機構の部分的な分離斜視図、(B)はバックフレームの取付け構造を示すための分離斜視図である。 側断面図である。 (A)は要部の分離背面図、(B)は座受け体の部分斜視図である。 分離側面図である。 (A)は上カバーの斜視図、(B)は上カバーとベースとの分離斜視図である。 リア連結部の周辺を下方から見た斜視図である。 ストッパーの装着態様を説明するための図で、(A)は分離斜視図、(B)は分離平面図である。 ストッパーの装着態様を説明するための図で、(A)は破断した状態での分離斜視図、(B)は側断面図である。 (A)は図7の部分拡大図、(B)はフロントリンクを裏返した状態での斜視図である。 (A)(B)ともフロントリンクの破断斜視図である。 (A)はフロントリンクと座受け体との嵌め合いを示すための断面図、(B)はフロントリンクと座受け体とを嵌め合わせた状態での断面図である。 (A)はフロントリンクと座受け体との分離斜視図、(B)はフロントリンクとベースとの分離斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、事務用等に使用される回転椅子に適用している。以下の説明及び請求項では、方向を特定するため「前後」「左右」の文言を使用しているが、椅子に普通の姿勢で着座した人が向いた方向を前として定義している。正面視は着座者と相対向した方向から見た状態である。
(1).椅子の概要
図1に示すように、椅子は、脚支柱(ガスシリンダ)1のみを表示した脚装置、脚支柱1の上端に固定したベース2、ベース2の上方に配置した座体3、着座した人がもたれ掛かり得る背もたれ4を有している。なお、ベース2にはオプション品として肘掛け装置を取り付けることができる。
図2から理解できるように、座体3は合成樹脂製の座板(座インナーシェル)5とその上面に重ね配置したクッション材6とを有しており、クッション材6にはクロス等の表皮材が張られている。また、座板5は合成樹脂製の座受け体(座アウターシェル)7に前後移動調節可能に取り付けられている。従って、本実施形態では、座体3と座受け体7とで座部8が構成されている。
図2に示すように、背もたれ4は合成樹脂製のバックフレーム10とその前面に固定した合成樹脂製の背板11とを備えている。背板11は横長の穴が多段に空いた横縞状に形態になっており、これにメッシュ等の表皮材12(図1参照)が張られている。背板11の前面にクッション材を配置することもある。この場合は、クッション材は袋状の表皮材で覆われる。バックフレーム10は、上下長手の左右サイドフレーム13と、その上端を繋ぐアッパーフレーム14と、左右サイドフレーム13の下端を繋ぐロアフレーム15とを有しており、左右サイドフレーム13とアッパーフレーム14とに背板11が固定されている。
バックフレーム10はサイドフレーム13から一連に延びる左右の前向きアーム部16を有しており、左右の前向きアーム部16に上板17aと左右側板17bとを有するジョイント部17が一体に繋がっている。ベース2の後部には金属板製の揺動部材18が左右長手の第1軸19によって傾動自在に連結されており、揺動部材18にバックフレーム10のジョイント部17がビスで固定されている。
実形態では、揺動部材18バックフレーム10の前向きアーム部16、及びジョイント部17とにより、請求項に記載した背支持装置が構成されており、背もたれ4は第1軸19を中心にして傾動する。バックフレーム10の左右前向きアーム部16はジョイント部17で一体に連結されているため、左右前向きアーム部18の剛性は格段に高くなっている。
例えば図3に示すように、揺動部材18には側面視傾斜姿勢で前方及び上方に延びるサポートアーム18aが一体に設けられており、左右サポートアーム18aの先端に、リア係合部の一例としてのリア係合ピン20を挿通している。そして、例えば図5や図8(B)に示すように、座受け体7の下面にはリア係合ピン20に後ろから引っ掛かり嵌合する左右一対のリア係合爪21が一体成形されている。このため、背もたれ4が後傾すると座受け体7及び座体3は後ろに引っ張られる。
他方、例えば図5から理解できるように、ベース2は金属板製であって、左右の側板2aを有する上向き開口の箱状の形態を成しており、その前部に左右横長の第2軸22を取り付けて、この第2軸22に単一構造のフロントリンク23を回動自在に連結し、かつ、フロントリンク23の上端は座受け体7に形成した雌形嵌合部24に回動可能に嵌入している。従って、着座した人が背もたれ4に凭れ掛かると、揺動部材18で座受け体7が後ろに引っ張られ、これに伴ってフロントリンクが回動して座部8は上昇しながら後退する。
図5や図10(A)に示すように、ベース2には上から上カバー25が装着されており、リア係合ピン20は上カバー25で支持されている。また、ベース2は下方から下カバー26で覆われている。ベース2の後部には回転式レバー装置27と背面カバー28とを有する制御ユニット29が配置されている。この制御ユニット29により、ロッキングに対する抵抗の切り換えと、ロッキング可能状態とロッキング不能状態との切り換えが行われる。
(2).ベース2と揺動部材18とバックフレーム10との関係
以下、各部の詳細を説明する。まず、ベース2と揺動部材18とバックフレーム10との関係を説明する。既述のとおりベース2は上向きに開口した箱型の形態であり、例えば図5及び図7に示すように、ベース2の内部のうち略中央部に、側断面下向き開口コの字型の第1インナーブラケット31を溶接しており、この第1インナーブラケット31とベース2の底板とにブッシュ32を固着し、このブッシュ32に脚支柱1を下方から嵌着している。
第1インナーブラケット31には上向き開口コの字形の第2インナーブラケット33が固着されており、両インナーブラケット31,33で囲われた空間に肘掛け装置の基端部が横方向から挿入されるようになっている。図5に示すように、ベース2の側板2aには肘掛け装置の基端部を挿入する穴が空いており、また、第2インナーブラケット33の左右両端部はベース2の外側に露出していてその先端に下向き片33aを形成しており、下向き片33aに肘掛け装置の基端部がビスで締結される。
図5に示すように、下カバー26の側板には肘掛け装置の基端部が嵌まる穴34が空いており、この穴34は着脱自在な蓋板35で塞がれている。また、下カバー26における側板26aの前部には、第2軸22を抱持する挟持溝穴36が形成されている。挟持溝穴36は、その上端部をくびれさせており、このため下カバー26は弾性に抗して変形させることによって第2軸22に嵌まり込む。
例えば図5のとおり、揺動部材18は上板と左右側板18bとを有する基本形態であり、左右側板18bでベース2を外側から囲い、ベース2の左右側板2aと揺動部材18の左右側板18bとに第1軸19が貫通している。第1軸19はブッシュを介してベース2に取り付けている。揺動部材18のサポートアーム18aは側板18bから延びている。
揺動部材18における左右側板の後部には左右長手の第3軸37が挿通している。他方、例えば図4に示すようにバックフレーム10の前向きアーム部16はある程度の左右巾を有する厚肉状になっており、左右前向きアーム部16の先端には第1軸19に嵌入する前向き開口溝38が形成されており、更に、前向き開口溝38よりも後ろの部位には、第3軸37の先端部に上方から嵌まる下向き開口溝39が形成されている。
両開口溝38,39は左右外側には開口しておらず、従って、第1軸19と第2軸22とは前向きアーム部16によって左右抜け不能に保持されている。このため、第1軸19及び第2軸22にはスナップリングのような抜け止め手段は必要ない。
図6(B)から容易に理解できるように、バックフレーム10のジョイント部17は揺動部材18に上から重なっており、更に、揺動部材18の下面には樹脂製の押圧部材41が重なっている。そして、ジョイント部17の上面板17aと揺動部材18の上面板とに貫通したビス40を押圧部材41にねじ込むことにより、三者を共締めしている。これにより、バックフレーム10と揺動部材18とは一体に回動する。
図6(A)に示すように、押圧部材41とベース2との間には弾性体の一例としての左右一対の固定式ゴム44が介在しており、固定式ゴム44はベース2に取り付けた受け部材45に装着されている。なお、非着座状態でも固定式ゴム44は押圧部材41で圧縮されている。すなわち、固定式ゴム44にはプリテンションが掛かっている。
既述のとおり(図3参照)、制御ユニット29は回転式レバー装置27とこれが取り付いた背面カバー28とで構成されている。背面カバー28は左右の側板28aを有しており、左右の側板28aに、背面カバー28を第3軸37に取り付けるための挟持部28bが前向き開口している。図5に示すように、背面カバー28は揺動部材18の後部上面に重なる庇部28cを有しており、庇部28cが図示しない示すビスで揺動部材18に固定されている。
図3,6のとおり、回転式レバー装置27は中心軸46と外筒47とを有している。中心軸46はロッキングの硬さを調節するためのものであり、その一端部は外筒47の外側にはみ出しており、ここに強弱調節レバー48を設けている。他方、外筒47はロッキング可能状態とロッキング不能状態とに切り換えるためのものであり、その一端部にロックレバー49を設けている。
例えば図6に示すように、揺動部材18の側板18bには、回転式レバー装置27が嵌まる逃がし溝50を後ろ向きに開口させている。図3に示すように、回転式レバー装置27の外筒47には下向きに突出したロック体51を設けており、ロックレバー49に指を掛けて外筒47を回転させると、ロック体51は、殆どロッキングしないようにベース2の後端縁に当接するロック姿勢と、ロッキングしてもベース2の後端縁に当たらないフリー姿勢とに切り換わる。なお、ロッキング角度の規制をロック体51で行うことも可能である。
他方、図6(A)に示すように、中心軸46には、当該中心軸46を回転させると軸方向に移動するスライダー52が取り付けられており、スライダー52に可動ゴム50aを取り付けて、スライダー52を左右移動させると、可動ゴム53が受け部材45の段部45aを介してベース2で支持されている強状態と、可動ゴム53が受け部材45で支持されない(自由に回動する)弱状態とに切り換わるようになっている。つまり、可動ゴム53がロッキングに際して抵抗として作用したり作用しなかったりすることにより、ロッキングの硬さが2段階に切り換えられる。
(2).座受け体7と上カバー25と揺動部材18との関係
次に、座受け体7と上カバー25と揺動部材18との関係を説明する。図2を参照して既に説明したとおり、座部8は座体3と座受け体7とで構成されている。座板5には着座によってベンディングする(沈む)ように多数のスリットが形成されている。例えば図2から理解できるように、座板5は正面視で上向き凹状に緩く湾曲しており、先端部は下向きに大きなカーブで曲がっており、後部は緩く曲がって上向きに反っている。他方、座受け体7も基本的には正面視で上向き凹状に緩く湾曲しているが、強度確保のため縦横に延びる多数のリブを形成している。
本願発明との関係は薄いので詳細は省略するが、座板5はある程度の寸法だけ前後スライドするように座受け体7に装着されており、座受け体7の右側部に設けたレバー(図示せず)を引っ張るとスライド可能なフリー状態になり、レバーがばねによって戻るとスライド不能なロック状態になる。図12において座受け体7の左右両側部に2対ずつのガイド爪54が上向きに突出しているが、これら4個のガイド爪54が、座板5に形成した長溝に上向き抜け不能に嵌まることにより、座体3は前後スライド可能に保持される。
図5及び図8(B)を参照して触れたように、座受け体7のうち後ろ寄り部位の下面には、リア連結部の一例として、側面視で前向き鉤状の左右一対のリア係合爪21が一体に設けられている。リア係合爪21の左右外側にはサイド突壁55が下向き突設されており、このサイド突壁55がストッパーになることで、リア係合ピン20は左右方向いずれにも抜け不能に保持されている。従って、リア係合ピン20にはスナップリングのような抜け止め手段を講じる必要はないのであり、その結果、加工コストと組み立てコストとを低減できる。
例えば図1(B)から理解できるように、座受け体7における左右のサイド突壁55は揺動部材18におけるサポートアーム18aの先端部を左右外側からカバーしている。また、図5及び図8(B)に示すように、左右のサイド突壁55にはフロント突壁56が一体に連続している。従って、左右のリア係合爪21はサイド突壁55とフロント突壁56とで三方から囲われている。このため、人が指先を座受け体7の下方に差し込んでもリア係合ピン20やリア係合爪21に触れることはなく、安全性が確保されている。
ロッキングするとリア係合ピン20でリア係合爪21が後ろに引っ張られるが、ロッキングの戻り時にリア係合ピン20で座受け体7を前に押さねばならない。そこで、例えば図11〜13に示すように、座受け体7に、リア係合ピン20を前後相対動不能に保持するためのストッパー57を装着している。 このストッパーは、側面視で略T形の形態を成しており、下端には上向きに鉤状の係止片57aが前向きに突設されている。係止片57aは本体部よりも左右巾が大きくなっており、かつ、左右外側部には、指先等を引っ掛けできるようにするため、前向きに開口した凹み57bを形成している。また、係止片57aの先端面は側面視で鉛直線に対してやや前傾姿勢に傾斜している。
図12及び図13に示すように、座受け体7には、ストッパー57を上方から差し込み装着する収納穴60が形成されている。収納穴60は、ストッパー57の平面視形態に合わせて平面視略L形になっており、かつ、ストッパー57の上部を受けて落下不能に保持する支持部61を形成している。そして、図11に明示するように、座受け体7におけるフロント突壁56の左右両側部には、ストッパー57の係止片57aが下方から引っ掛かり係合するストッパー受け部62を下向きに突設している。
ストッパー57を収納穴60に差し込むと、係止片57aはいったん弾性変形し、差し込み切ると係止片57aは元の状態に戻ってストッパー受け部62に下方から引っ掛かり係合する。これにより、ストッパー57は抜け不能に保持される。そして、ストッパー57はリア係合ピン20の前側に位置しているため、ロッキングの戻りによってリア係合ピン20が前進すると、リア係合ピン20によってストッパー57が押されることで座受け体7は前進動する。すなわち、リア係合ピン20と座受け体7とは前後相対動不能に保持される。
ストッパー57は係止片57aによって座受け体7に係合しているため、リア係合ピン20の規制機能が阻害されることはない。また、座板5を取り外さないとストッパー57も取り外すことはできないため、例えば着座した人が係止片57aに指先を当てるといったことをしても、ストッパー57が抜け出ることはない。また、ストッパー57は、座板5を取り外してから係止片57aを後ろに押し曲げてストッパー受け部62との係合を解除することにより、簡単に抜き外すことができる。従って、例えばリア係合ピン20の交換といったことも簡単に行える。
本実施形態のようにストッパー57の係止片57aに段部57bを形成してこれをストッパー受け部62に噛み合わせる構成を採用すると、ストッパー57が左右方向にずれることを的確に防止できる利点がある。
図5及び図10(A)を参照して触れたとおり、リア係合ピン20は合成樹脂製の上カバー25で支持されている。次に、この上カバー25を説明する。例えば図10(A)に示すように、上カバー25にはリア係合ピン20を受ける左右一対のピン受け部64が形成されている。ピン受け部64は、リア係合ピン20を広い面積で受けるように上向き凹状に凹んでいる。また、ピン受け部64の左右内側は凹所65になっているが、この凹所65はリア係合爪21を逃がすためのものである。
上カバー25には、ピン受け部64を左右から囲う上向き側壁部66と、左右上向き側壁部66の前端に一体に連続した上向き前壁部67と、左右の上向き側壁部66の後端に一体に連続した上向き後ろ壁部68とが突設されている。図7に示すように、上カバー25の上向き前壁部67の前側に座受け体7のフロント突壁56が近接した状態で配置されている。このため人が指先を座受け体7と上カバー25との間に挿入しても、リア係合ピン20とフロント突壁56とで指を挟むことは皆無である。
更に、例えば図10(A)に示すように、上カバー25における上向き後ろ壁部68の内端には上向き前壁部67向けて突出した上向き内壁部69を設けている。従って、人がリア係合ピン20やリア係合爪21に後ろから指先を当てようとしても、上向き後ろ壁部68と上向き内壁部69とでガードされて指を当てることはできず、このため安全性は確保されている。
上カバー25は左右の側板25aを有しているが、図5から理解できるように、上カバー25の左右側縁と下カバー26の左右側縁とは重なるように設定されている。換言すると、上カバー25の左右側面と下カバー26の左右側面とが略同一面を成すように設定されている。そこで、例えば図10(A)に示すように、上カバー25における左右側板25aの前端部と後端寄りとの2カ所の部位に、薄肉状の下向き位置決め片70を設けて、この下向き位置決め片70を、下カバー26における側板26aの上端面に形成した位置決め溝(図示せず)に嵌め込んでいる。
図10(B)に示すように、上カバー25には、左右一対の前係合爪71と左右一対の後ろ係合爪72とを下向きに突設している。前係合爪71は側面視で後ろ向き鉤形になっており、後ろ係合爪72は側面視で前向き鉤形になっている。
他方、ベース2には左右一対の内向きフランジ2bが形成されており、上カバー25の前係合爪71はベース2における内向きフランジ2bの前端縁に引っ掛かるようになっている。また、ベース2に設けた第1インナーブラケット31には左右一対の起立片31aを曲げ形成し、この起立片31aの上水平部で上カバー25を支持すると共に、上カバー25の後ろ係合爪72を起立片33aの後端縁に係合させている。
上カバー25には後ろ向きに開口した平面視U形の溝73が形成されているが、これは、脚支柱1のプッシュバルブを押圧操作するロッド74(図7参照)との干渉を回避するためのものである。ロッド74は、例えば図2や図3に示す昇降操作レバー75で操作される。すなわち、昇降操作レバー75を上向きに起こすと脚支柱1のロックが解除される。
(3).フロントリンク23とベース2との関係
次に、フロントリンク23とベース2との連結構造を説明する。フロントリンク23は合成樹脂の成形品であり、多数の板状リブの組み合わせにより、大雑把には板状のような外観を呈している。そして、例えば図17(B)に示すように、フロントリンク23の下端部には、下連結部の一例として、ベース2の内部において第2軸22に嵌まるインナー軸受け溝部78と、ベース2の外側において第2軸22に嵌まるサイド軸受け溝部79とを設けている。
インナー軸受け溝部78とサイド軸受け溝部79との間にはベース2の側板2aに当たらないように切り開き溝80が形成されている。左右のサイド軸受け溝部79は外壁79aを有していて袋状になっており、この外壁79aによって第2軸22は左右抜け不能に保持されている。
図17(B)のとおり、両軸受け溝部78,79は第2軸22に嵌脱するように断面U形になっており、インナー軸受け溝部78に左右一対の軸受けブッシュ81を装着している。軸受けブッシュ81は摩擦係数が小さくて耐磨耗性が高い樹脂で製造されており、図14(A)及び図17に明瞭に示すように、その開口縁に係合爪82を形成し、この係合爪82をインナー軸受け溝部78に形成した係合穴83に弾性に抗して嵌め込んでいる。従って、フロントリンク23において軸受けとして機能しているのは左右の軸受けブッシュ81であり、他の部位は第2軸22とは接触していない。インナー軸受け溝部78は左右に長く延びているため高い剛性を有している。
軸受けブッシュ81は側面視U形であるため、第2軸22には上方からの嵌め込みによってワンタッチで装着できる。そして、図14に示すように、ベース2の前端部は側断面視で前向き凸状に緩くカーブした前壁2cになっている一方、フロントリンク23のうちインナー軸受け溝部78の裏側には、ベース2の前壁2cに近接した規制リブ84が複数枚形成されており、この規制リブ84により、フロントリンク23は前傾姿勢で第2軸22から抜け出ることが阻止されている。
また、座受け体7を手で掴んで椅子を持ち上げるといったことも想定され、その場合にフロントリンク23が第2軸22から抜け出るにはフロントリンク23は略鉛直姿勢にならねばならないが、座受け体7の後退限度は決まっているためフロントリンク23が鉛直姿勢に近い姿勢まで回動することはなく、このため、フロントリンク23が第2軸22から抜け出ることはない。
(3).フロントリンク23と座受け体7との関係
次に、フロントリンク23と座受け体7との連結構造を説明する。例えば図17(A)に示すように、座受け体7の前部には、フロント連結部の一例として、左右横長で下向きに開口した雌形嵌合部24を下向きに突設している。他方、フロントリンク23の上端部には、上連結部の一例として、座受け体7の雌形嵌合部24に嵌入するボス部86を一体に設けている。
雌形嵌合部24はその左右両側部が断面U形の軸受け部87になっており、左右軸受け部87の間は上下に貫通している。そして、雌形嵌合部24のうちその前部24aには、左右軸受け部87の間において左右方向に延びる前規制片88が溝内に突出するように形成されている。一方、雌形嵌合部24のうちその後部24bには、その左右中間部において溝の内部に向いた側面視鉤形の係合爪89と、係合爪89と左右軸受け部87と間に位置して溝内に向いた左右一対の後ろ規制片90とが形成されている。
他方、図15に示すように、フロントリンク23のボス部86は基本的には角柱に近い形態を成しており、その左右両側部には、座受け体7の左右軸受け部87と面接触する円弧状部91が形成されている。ボス部86は左右側板23aで支持された両端支持の状態になっており、フロントリンク23を略鉛直姿勢にした状態でボス部86の手前に位置する部位には、前カバー部92がボス部86とある程度の間隔を空けて形成されており、更に、フロントリンク23を略鉛直姿勢にした状態でボス部86の下方に位置する部位には中間底板93が形成されている。
前カバー部92及び中間底板93とボス部86との間には空間が空いており、このため、ボス部86を雌形嵌合部24に嵌入させることと、フロントリンク23がボス部86を中心にして回動することとが許容されている。フロントリンク23の左右側板23aは雌形嵌合部24の左右外側に位置しており、このためフロントリンク23は左右動不能に保持されている。また、ボス部86には、左右中間部を挟んで一対の補強リブ94が一体に繋がっている。補強リブ94は前カバー部92と中間底板93とに繋がっている。
既述のとおり、ボス部86は基本的には角柱状の形態を成しているが、図16から容易に理解できるように、左右の軸受け部87を除いた部位は、フロントリンク23を略鉛直姿勢にした状態では側面視で上下長い断面略長方形になっており、左右横幅寸法Wは雌形嵌合部24における前後規制片88,90の間の間隔寸法Eと略同じ程度に設定して、上下長さ寸法Lは雌形嵌合部24における前後規制片88,89の間の間隔寸法Eよりも長い寸法に設定している。
このため、フロントリンク23を座受け体7に対して側面視で略直交した姿勢にすると、ボス部86を雌形嵌合部24に簡単に挿入することができ、かつ、大きく前傾させた使用状態では、座受け体7を上向きに起こそうとしても雌形嵌合部24から抜けることはない。雌形嵌合部24へのボス部86の挿入は係合爪89を弾性変形させて行われる。
従って、椅子の組み立て前に予めフロントリンク23を座受け体7に取り付けている場合、フロントリンク23が座受け体7からブラブラした状態であってもフロントリンク23が抜け落ちることはない。なお、図15に示すように、ボス部86には、その軸心と直交した方向に開口した多数の溝穴95が空いているが、これは、肉厚をできるだけ均等化して成形後のヒケを防止するための措置である。
(4).まとめ
以上の構成において、椅子の組み立ては概ね次の手順で行われる。すなわち、
1).脚支柱にベース2を固定する、
2).第2軸22や上カバー25をベース2に取り付ける、第1軸19で揺動部材18をベース2に連結する、制御ユニット29を後ろから嵌め込む、
3).バックフレーム10を、まずその前向き開口溝38を第3軸37に後ろから挿入し次いで下向き開口溝39を第3軸37に嵌め込む、という手順で取り付ける、
4).バックフレーム10を後傾させることでゴムを圧縮させ、その状態でリア係合ピン20を揺動部材18のサポートアーム18aに挿入し、それからバックフレーム10を戻してリア係合ピン20を上カバー25のピン受け部64に当接させる(この状態ではゴムは少し圧縮させられているため、リア係合ピン20はピン受け部64に強く当接し、ロッキングに際してのプリテンションが効いている。)、
5).フロントリンク23は座受け体7に予め連結しておき、そして、フロントリンク23を略鉛直姿勢にすることでそのボス部86と座受け体7の雌形嵌合部24との嵌め合わせを行い、それからリア係合爪21をリア係合ピン20に後ろから引っ掛け係合させる、
6).ストッパー57を装着し、次いで、座受け体7に座体3を取り付ける、
という手順で組み立てられる。背もたれ4の取り付けは座体3の取り付けに行ってもよいし、後で行ってもよい。フロントリンク23は先に座受け体7に取り付けておいてもよい。組み立て後においてはフロントリンク23は前傾姿勢になるため、既述のとおり規制用リブ84の作用で抜け不能に保持されている。
そして、座受け体7へのフロントリンク23の取り付け、ベース2へのフロントリンク23の取り付け、及びリア係合ピン20(揺動部材18)への座受け体7の取り付けは一々ピンの挿入作業を要することなくフロントリンク23や座受け体7を各軸19,22,37の軸線と直交した方向に動かすことでワンタッチ的に行えるため、椅子の組み立て作業の能率を格段に向上できるのである。
さて、リア係合爪21はその弾性に抗しての変形によってリア係合ピン20と嵌め合わせることも可能であるが、これでは、強い力で嵌め合わせしなければならないため、作業者に負担を強いる問題がある。これに対して、本実施形態のようにストッパー57によってリア係合ピン20がリア係合爪21から抜け出るのを阻止する構成を採用すると、リア係合ピン20とリア係合爪21とが遊びを持って嵌まり合う状態であっても嵌まり合った状態を確実に保持できるため、組み立て作業の容易性を確保しつつしっかりと連結できる利点である。
ストッパー70の形状は実施形態のような板状でなくてもよいのであり、平板状や棒状やブロック状などでもよい。ボルトや頭付きピンを使用することも可能である。
本実施形態は様々の利点がある。まず、バックフレーム10は、その前向き開口溝38を第3軸37に後ろから挿入してから下向き開口溝39を第3軸37に嵌め込む、という手順で取り付けられるため、バックフレーム10の取り付け作業も簡単に行える。
更に、ゴムにプリテンテョンを掛けてからリア係合ピン20を取り付けると、当該リア係合ピン20はゴムの弾性によって上カバー25に押圧された状態が保持されるため、リア係合ピン20は一々人が手で保持していなくてもずれ移動したり抜けたりすることはないのであり、このため、半製品をラインに流しながら組み立てていくにおいて、座受け体7の取り付けを容易に行える。また、上カバー25はリア係合ピン20によって抜け不能に保持されるため、上カバー25のカバー機能が確実化する。
本願発明ではフロントリンク23は回動して座受け体7は昇降しつつ後退動するが、動く部材に人が触れても指を挟まないように配慮されている。すなわち、まず、例えば図1(B)から理解できるように、ベース2及びフロントリンク23と座受け体7との間には座受け体7が下降し切った状態においても大きな上下寸法(数十ミリ)の空間S1が空いており、このため座受け体7とベース2又はフロントリンク23とで指を挟むことはない。
次に、図7から理解できるように、フロントリンク23の先端と雌形嵌合部24の前部下端との間の隙間S2は数ミリしかないため、人がここに指を当てても挟むことはない。また、フロントリンク23の先端部と雌形嵌合部24の後面との箇所に指を差し込んでも、補強リブ94でガードされると共に、フロントリンク23の中間底板93と雌形嵌合部24との間の空間S3には20mm以上はあるため、ここに指を挿入しても挟むことはない。また、図7に示すように、下カバー26の前端とフロントリンク23の中間底板93との間の隙間S4は人の指が挿入されても余裕を持った寸法(20mm以上)になっているため、ここで指を挟むこともない。
(6).その他
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。フロントリンクは左右複数に分離した構成とすることも可能である。フロントリンクとベースとの連結は、フロントリンクにボス部を形成してこれをベースに設けた雌形嵌合部に嵌め込むことも可能であり、更に、フロントリンクと座受け体との連結手段としては、フロントリンクに雌形嵌合部を形成して座受け体にボス部を形成してもよい。
本実施形態では揺動部材とバックフレームとで背支持装置が構成されているが、実施形態におけるバックフレームの前向きアーム部と揺動部材とが一体化された構成にしても良いし、或いは、背もたれのフレームや背支柱が一体成形されたバックフレームをそのまま背支持装置と成すことも可能である
更に、座受け体とベースとをリアリンクで連結して、このリアリンクに背支持装置を連結しても良い。つまり、座受け体は何らかの中間部材を介して背支持装置に連結しても良いのである。また、座受け体をフロントリンクとリアリンクとでベースに昇降及び前後移動可能に連結して、背支持装置と座受け体とを連結しても良い。
適用対象となる椅子は回転椅子に限定されるものではなく、会議用椅子のような非昇降式の椅子や劇場用椅子のような固定式椅子にも適用可能である。座板に雌形嵌合部やリア係合爪のような連結部を一体に設けることも可能である。更に、本願発明は背もたれがロッキングしない椅子や背もたれを備えていない椅子にも適用できる。
本願発明は、椅子に具体化してその有用性が発揮される。従って産業上利用できる。
1 脚支柱(ガスシリンダ)
2 ベース
3 座体
4 背もたれ
5 座板
7 座受け体
8 座部
10 バックフレーム
16 背支持装置の一部を構成する前向きアーム部
18 背支持装置の一部を構成する揺動部材
19 背もたれの傾動支点である第1軸
20 リア係合ピン
21 リア連結部の一例であるリア係合爪
22 第2軸
23 フロントリンク
24 フロント連結部の一例としての雌形嵌合部
25 上カバー
56 ストッパー
64 上カバーのピン受け部
86 フロントリンクのボス部

Claims (5)

  1. 脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上方に配置した座部と、前記座部の後ろ側に配置された背もたれとを備えており、前記背もたれは前記ベースに後傾動自在に連結された背支持装置に設けられている構成であって、
    前記座部は、前記ベースに前後回動自在に連結された側面視前傾姿勢のフロントリンクに連結されたフロント連結部と、前記背支持装置に直接に又は中間部材を介して連結されたリア連結部とを有しており、前記フロント連結部とフロントリンクとの連結、及び、前記リア連結部と背支持装置との連結は、座部を略前後方向又は略上下方向若しくは側面視傾斜方向に相対動させることで嵌まり合う係合方式になっている、
    椅子。
  2. 前記フロントリンクと前記フロント連結部とは、前記フロントリンクを略直立姿勢又は前傾姿勢にすると嵌脱可能でフロントリンクを前傾姿勢にすると互いに抜け不能となる係合構造になっている一方、前記リア連結部と背支持装置とは、座部を後ろから前に移動させることで嵌まり合うようになっている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記フロント連結部には左右方向に延びる溝形の雌形嵌合部が形成されている一方、前記フロントリンクの上端には前記雌形嵌合部に嵌まる左右横長のボス部が形成されており、前記フロントリンクのボス部に側断面視で上下長手の係合部が形成されている一方、前記雌形嵌合部の下端部には、前記フロントリンクにおけるボス部の係合部が側面視で縦長姿勢のときには嵌入することを許容して前記係合部が前傾姿勢になると抜け不能に規制する係合突起を設けている。
    請求項1又は2に記載した椅子。
  4. 前記座部に、前記リア連結部と背支持装置との前後相対動を阻止するストッパーが設けられている、
    請求項2又は3に記載した椅子。
  5. 脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上方に配置した座部とを備えており、前記座部は、フロントリンクとリアリンクとを介して前記ベースに前後動可能に連結されており、このため、前記座部は、前記フロントリンクに連結されたフロント連結部と、前記リアリンクに連結されたリア連結部とを有している構成であって、
    前記フロント連結部とフロントリンクとの連結、及び、前記リア連結部とリアリンクとの連結は、略前後方向又は略上下方向若しくは側面視傾斜方向に相対動させることで嵌まり合う係合方式になっており、座部の使用状態では、前記座部はフロントリンク及びリアリンクから抜け不能に保持されている、
    椅子。
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