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JP5860330B2 - 変速機 - Google Patents

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JP5860330B2
JP5860330B2 JP2012082352A JP2012082352A JP5860330B2 JP 5860330 B2 JP5860330 B2 JP 5860330B2 JP 2012082352 A JP2012082352 A JP 2012082352A JP 2012082352 A JP2012082352 A JP 2012082352A JP 5860330 B2 JP5860330 B2 JP 5860330B2
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Description

本発明は、変速の際のトルク切れを防止した変速機に関する。
変速の際のトルク切れを防止した自動車用の変速機として、変速機の出力シャフトに夫々回転自在に装着された第1ギヤ(低段ギヤ)及び第2ギヤ(高段ギヤ)と、第1ギヤと第2ギヤとの間のシャフトに固定されたハブと、ハブに夫々軸方向に移動自在且つ周方向に相対回転不能に装着された第1スリーブリング及び第2スリーブリングとを備えた変速機が知られている(特許文献1)。
かかる変速機においては、第1及び第2スリーブリングを共に第1ギヤ側に移動させると、第1スリーブリングのみで第1ギヤの回転をハブに伝達する状態となる。よって、トルクを伝達している第1スリーブリングをその位置から動かさずに、トルクが加わっていない第2スリーブリングのみを第2ギヤ側に移動させることができる。第2スリーブリングを第2ギヤ側に移動させると、第2スリーブリングによって第2ギヤの回転をハブに伝達する状態となるため、これと同時に第1スリーブリングを第1ギヤから離間させることで、トルク切れなく第1ギヤから第2ギヤへの変速が完了する。
特表2009−536713号公報
上述した従来の変速機においては、変速の対象となる第1ギヤと第2ギヤとの間に配設された2つのシフトスリーブ(第1、第2スリーブリング)を、1回の変速操作に際して、連係させて時間差を付けて別々に移動制御する必要がある。すなわち、第1、第2スリーブリングに係合された第1、第2シフトフォークに、第1、第2シフトロッドを夫々取り付け、これら第1、第2シフトロッドを連係させて時間差を付けて別々のアクチュエータで移動制御しなければ変速できないことになり、アクチュエータによるシフト制御及びシフトリンケージ等の操作系構造の複雑化を招く。
また、一般に自動車用の変速機は、上述した第1、第2ギヤのみではなく、変速の段数に応じて多数の変速ギヤを備えており、変速時のトルク切れを防止するために、各ギヤ同士の間に夫々2つのシフトスリーブを配設し、それらシフトスリーブに夫々シフトフォークを係合させ、各シフトフォークに夫々シフトロッドを取り付けると、シフトロッドの数が通常のマニュアル変速機の2倍となってしまう。よって、それらシフトロッドを全て別々のアクチュエータで移動制御しなければならず、シフト制御及び操作系構造の複雑化が深刻となる。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、変速の際のトルク切れを防止した変速機において、変速する際のシフトロッドの移動制御及び操作系構造を簡素化できる変速機を提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本発明に係る変速機は、シャフトに回転自在に装着され、側面に第1ドグが突設された第1ギヤと、シャフトに回転自在に装着され、側面に第2ドグが突設された第2ギヤと、第2ギヤと第1ギヤとの間に、シャフトと一体的に回転し且つシャフトの軸方向に移動自在に設けられ、一端が第1ドグのリーディング面と係合し他端が第2ドグのトレーリング面と係合する第1キーを有する第1スリーブリングと、第2ギヤと第1ギヤとの間に、シャフトと一体的に回転し且つシャフトの軸方向に移動自在に設けられ、一端が第1ドグのトレーリング面と係合し他端が第2ドグのリーディング面と係合する第2キーを有する第2スリーブリングと、第1スリーブリングに係合された第1シフトフォークと、第2スリーブリングに係合された第2シフトフォークと、第1シフトフォーク、第2シフトフォークに接続され、シフト操作に連動して軸方向に移動されるシフトロッドと、シフトロッドと第1シフトフォーク、第2シフトフォークとの間に夫々設けられた保持機構とを備え、保持機構は、シフトロッドに対する第1シフトフォーク、第2シフトフォークの位置を初期位置に保持すると共に、第1キー、第2キーが第1ドグ、第2ドグと係合した状態でシフトロッドの移動を許容し、且つ第1シフトフォーク、第2シフトフォークを初期位置に戻すためのリターン力を発揮することを特徴とする変速機である。
本発明の変速機においては、第1キーは、一端に第1ドグのリーディング面と係合するリーディング爪を有すると共に、他端に第2ドグのトレーリング面と係合するトレーリング爪を有し、第2キーは、一端に第1ドグのトレーリング面と係合するトレーリング爪を有すると共に、他端に第2ドグのリーディング面と係合するリーディング爪を有し、第1ドグ、第2ドグの各リーディング面、トレーリング面は、根元から先端に向けて末広がりとなるように逆テーパー状に形成され、第1キー、第2キーの各リーディング爪、トレーリング爪は、各リーディング面、トレーリング面と係合するように逆テーパー状に形成され、保持機構のリターン力は、変速の際、各リーディング爪、トレーリング爪が各リーディング面、トレーリング面に係合しているときの逆テーパーによる係合力よりも弱く設定されていてもよい。
本発明の変速機においては、第1シフトフォークは、シフトロッドが軸方向に移動自在に挿通される第1挿通部を有し、第2シフトフォークは、シフトロッドが軸方向に移動自在に挿通される第2挿通部を有し、保持機構は、第1挿通部とシフトロッドとの間に設けられた第1ディテント機構と、第2挿通部とシフトロッドとの間に設けられた第2ディテント機構とを有していてもよい。
本発明の変速機においては、第1ディテント機構は、第1挿通部に挿通されるシフトロッドに軸方向に沿って形成されその軸方向に沿った中央が両端よりも深い第1溝部と、第1溝部に配置された第1ボールまたは第1ローラと、第1ボールまたは第1ローラを第1溝部に押し付ける第1付勢手段とを備え、第2ディテント機構は、第2挿通部に挿通されるシフトロッドに軸方向に沿って形成されその軸方向に沿った中央が両端よりも深い第2溝部と、第2溝部に配置された第2ボールまたは第2ローラと、第2ボールまたは第2ローラを第2溝部に押し付ける第2付勢手段とを備えていてもよい。
本発明の変速機においては、第1溝部は、シフトロッドに対する第1挿通部が初期位置にあるとき第1ボールまたは第1ローラが当接する急傾斜部と、急傾斜部に繋げて形成された緩傾斜部とを有し、第2溝部は、シフトロッドに対する第2挿通部が初期位置にあるとき第2ボールまたは第2ローラが当接する急傾斜部と、急傾斜部に繋げて形成された緩傾斜部とを有していてもよい。
本発明に係る変速機においては、シフト動作に連動して移動されるシフトロッドと第1シフトフォーク、第2シフトフォークとの間に、保持機構が設けられている。保持機構は、シフトロッドに対する第1シフトフォーク、第2シフトフォークの位置を初期位置に保持すると共に、第1シフトフォークに係合された第1シフトスリーブの第1キー、第2シフトフォークに係合された第2シフトスリーブの第2キーが、第1ギヤの第1ドグ、第2ギヤの第2ドグと係合した状態でシフトロッドの移動を許容し、且つ第1シフトフォーク、第2シフトフォークを初期位置に戻すためのリターン力を発揮する。
この保持機構を備えた変速機においては、シフトロッドを軸方向に移動させることで、第1シフトフォーク及び第2シフトフォークをシフトロッドと一体的に移動させることができると共に、第1キー及び第2キーのうちトルクを伝達しているキーが第1ドグ又は第2ドグと係合した状態で、トルクフリーのキーのシフトスリーブに係合されたシフトフォークのみを移動させることができる。よって、変速の際には、第1シフトフォーク、第2シフトフォークに接続された単独のシフトロッドを軸方向に移動することのみでトルク切れの無い変速が達成でき、シフトロッドの移動制御及び操作系構造を簡素化できる。
本発明の一実施形態に係る変速機の概略を示す全体図である。 上記変速機の要部を示す分解斜視図である。 上記変速機の要部を示す組立斜視図である。 (a)は上記変速機の要部を示す側断面図(ニュートラル状態)、(b)はニュートラル状態における第1ギヤの第1ドグ、第2ギヤの第2ドグ、第1キー、第2キーの位置関係を模式的に示す概略図である。 上記変速機による加速時シフトアップの様子を示す説明図である。(a)は第1ギヤ(低段ギヤ)にシフトされている側断面図、(a1)は(a)の状態における概略図、(a2)は(a1)に至る前の概略図である。(b)は第1ギヤ(低段ギヤ)から第2ギヤ(高段ギヤ)へのシフトアップが完了する途中の側断面図、(b1)は(b)の状態における概略図である。(c)は第2ギヤ(高段ギヤ)へのシフトが完了した側断面図、(c1)は(c)の状態における概略図である。 上記変速機による減速時シフトダウンの様子を示す説明図である。(a)は第2ギヤ(高段ギヤ)にシフトされている側断面図、(a1)は(a)の状態における概略図である。(b)は第2ギヤ(高段ギヤ)から第1ギヤ(低段ギヤ)へのシフトダウンが完了する途中の側断面図、(b1)は(b)の状態における概略図である。(c)は第1ギヤ(低段ギヤ)へのシフトが完了した側断面図、(c1)は(c)の状態における概略図である。 上記変速機の保持機構としての第1、第2ディテント機構を構成する第1、第2溝部の変形例を示す説明図であり、(a)はボールが初期位置にて急傾斜部に配置された状態を示す概略図、(b)はボールが初期位置からずれて緩傾斜部に配置された状態を示す概略図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(変速機1の概要)
図1に本発明の一実施形態に係る自動車用の変速機1を模式的に示す。本実施形態に係る変速機1は、ミッションケース2に夫々ベアリング3で平行に軸支されたメインシャフト(入力軸)4とカウンタシャフト(出力軸)5とを有する。メインシャフト4は、クラッチ6を介してエンジン7のクランクシャフトに接続されており、カウンタシャフト5の端部には、デファレンシャル機構8に繋がる傘歯車9が設けられている。
メインシャフト4には、1速メインギヤ1m、2速メインギヤ2mが固設されており、カウンタシャフト5には、1速メインギヤ1mに噛合する1速カウンタギヤ1c、2速メインギヤ2mに噛合する2速カウンタギヤ2cが回転自在に装着されている。なお、実際の変速機1には、上述したギヤ1m、2m、1c、2cのみではなく、変速の段数に応じて複数のギヤが配設されている。
(変速機1の要部)
本実施形態においては、カウンタシャフト5が特許請求の範囲のシャフトに相当し、1速カウンタギヤ1cが第1ギヤに相当し、2速カウンタギヤ2cが第2ギヤに相当する。図2に変速機1の要部の分解斜視図、図3に要部の組立斜視図、図4(a)に要部の側断面図、図4(b)に要部の模式概略図を夫々示す。
第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1cの側面には第1ドグ1dが突設され、第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2cの側面には第2ドグ2dが突設されている。これら第1ギヤ1cと第2ギヤ2cとの間のシャフト(図1に示すカウンタシャフト)5には、ハブ10が固設されている。ハブ10には、第1キー1kを有する第1スリーブリング1s、第2キー2kを有する第2スリーブリング2sが、夫々、ハブ10と一体的に回転するように、且つハブ10の軸方向に移動自在に設けられている。
第1スリーブリング1sには第1シフトフォーク1fが係合され、第2スリーブリング2sには第2シフトフォーク2fが係合されている。第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fには、シフトロッド11が接続されている。シフトロッド11と第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fとの間には、保持機構12が設けられている。なお、実際の変速機1では、変速の段数に応じて複数のギヤが配設されているため、それに応じてこれらの構成要素が複数セット配設されている。
以下、これらの構成要素について説明する。
(第1ドグ1d、第2ドグ2d)
図1、図2、図4(a)に示すように、第1ギヤ1cには、第2ギヤ2cと対向する側の側面に、第1ドグ1dが突設され、第2ギヤ2cには、第1ギヤ1cと対向する側の側面に、第2ドグ2dが突設されている。第1ドグ1d、第2ドグ2dは、夫々、第1ギヤ1c、第2ギヤ2cの周方向に等間隔を隔てて、複数配設されている。本実施形態では、第1ドグ1d、第2ドグ2dは、夫々、第1ギヤ1c、第2ギヤ2cの側面に60度間隔で6個配設されているが、180度間隔で2個、120度間隔で3個、90度間隔で4個、72度間隔で5個、或いは7個以上の個数でも構わない。
図2、図4(b)に示すように、第1ドグ1dは、第1ギヤ1cの回転方向の前方面となるリーディング面(駆動歯面)1dfと、回転方向の後方面となるトレーリング面(被駆動歯面)1drとを有し、これらリーディング面1dfとトレーリング面1drとは根元から先端に向けて末広がりとなるように逆テーパー状に形成されている。同様に、第2ドグ2dは、第2ギヤ2cの回転方向の前方面となるリーディング面2dfと、回転方向の後方面となるトレーリング面2drとを有し、これらリーディング面2dfとトレーリング面2drとは根元から先端に向けて末広がりとなるように逆テーパー状に形成されている。
(ハブ10)
図1、図4(a)に示すように、第1ギヤ1cと第2ギヤ2cとの間のカウンタシャフト5には、ハブ10がカウンタシャフト5と一体回転するように、周方向に相対回転不能に装着されている。図2、図4(a)に示すように、ハブ10の外周面には、カウンタシャフト5の軸方向に沿って形成されたハブ溝13が、周方向に等間隔を隔てて、複数設けられている。本実施形態では、ハブ溝13の数は12本であるが、12本に限定されるものではなく、2本以上であればよい。
図2に示すように、各ハブ溝13には、第1スリーブリング1sの第1キー1kと第2スリーブリング2sの第2キー2kとが、周方向に交互に係合されており、夫々、カウンタシャフト5の軸方向に移動自在となっている。各ハブ溝13は、底よりも開口が狭くなるように形成されており、カウンタシャフト5の回転によってハブ10が回転された際、遠心力を受ける第1キー1k及び第2キー2kがハブ溝13の開口から径方向外方に飛び出さないようになっている。
(第1スリーブリング1s、第2スリーブリング2s)
図2、図4(a)に示すように、第1スリーブリング1sは、ハブ溝13に周方向に一つおきに収容された第1キー1kと、各第1キー1kの外面を連結するようにリング状に形成された第1リング1rとから構成されている。第1キー1kは、ハブ溝13に軸方向に移動自在に収容されており、図4(b)に示すように、一端に第1ドグ1dのリーディング面(駆動歯面)1dfと係合するリーディング爪(駆動歯面爪)1kfが形成され、他端に第2ドグ2dのトレーリング面(被駆動歯面)2drと係合するトレーリング爪(被駆動歯面爪)1krが形成されている。これらリーディング爪1kf、トレーリング爪1krは、夫々、第1ドグ1dのリーディング面1df、第2ドグ2dのトレーリング面2drと係合するように、逆テーパー状に形成されている。
同様に、第2スリーブリング2sは、ハブ溝13に周方向に一つおきに収容された第2キー2kと、各第2キー2kの外面を連結するようにリング状に形成された第2リング2rとから構成されている。第2キー2kは、ハブ溝13に軸方向に移動自在に収容されており、一端に第1ドグ1dのトレーリング面1drと係合するトレーリング爪2krが形成され、他端に第2ドグ2dのリーディング面2dfと係合するリーディング爪2kfが形成されている。これらリーディング爪2kf、トレーリング爪2krは、夫々、第2ドグ2dのリーディング面2df、第1ドグ1dのトレーリング面1drと係合するように、逆テーパー状に形成されている。
(第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2f)
図2、図4(a)に示すように、第1スリーブリング1sの第1リング1rには、第1シフトフォーク1fが係合され、第2スリーブリング2sの第2リング2rには、第2シフトフォーク2fが係合されている。第1シフトフォーク1fは、第1リング1rに略半周に亘って係合される断面コ字状の第1係合部1faと、シフトロッド11が軸方向に移動自在に挿通される第1挿通部1fbとを有する。同様に、第2シフトフォーク2fは、第2リング2rに略半周に亘って係合される断面コ字状の第2係合部2faと、シフトロッド11が軸方向に移動自在に挿通される第2挿通部2fbとを有する。
(シフトロッド11)
図2、図4(a)に示すように、シフトロッド11は、第1シフトフォーク1fの第1挿通部1fb、第2シフトフォーク2fの第2挿通部2fbに挿通されており、シフト動作に連動してカウンタシャフト5と平行に移動される。シフトロッド11は、図示しないアクチュエータによって、或いは、運転者によるシフトレバーのシフト操作に連動するリンク機構(シフトリンケージ:図示せず)によって、カウンタシャフト5と平行に移動される。アクチュエータは、車両の走行状況に応じたコンピュータ制御により、或いは運転者によるシフトレバーのシフト操作に応じて、シフトロッド11を移動させる。
(保持機構12)
図2、図4(a)に示すように、シフトロッド11と第1シフトフォーク1fの第1挿通部1fbとの間、シフトロッド11と第2シフトフォーク2fの第2挿通部2fbとの間には、保持機構12が設けられている。保持機構12は、シフトロッド11に対する第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fの位置を初期位置に保持すると共に、第1スリーブリング1sの第1キー1k、第2スリーブリング2sの第2キー2kが第1ギヤ1cの第1ドグ1d、第2ギヤ2cの第2ドグ2dと係合した状態で、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fに対するシフトロッド11の相対移動を許容し、且つ第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fを初期位置に戻すためのリターン力を発揮する。このリターン力は、変速の際、第1キー1k、第2キー2kのリーディング爪1kf、2kf、トレーリング爪1kr、2krが第1ドグ1d、第2ドグ2dのリーディング面1df、2df、トレーリング面1dr、2drに係合しているときの逆テーパーによる係合力よりも弱く設定されている。
図4(a)に示すように、保持機構12は、第1シフトフォーク1fの第1挿通部1fbとシフトロッド11との間に設けられた第1ディテント機構1detと、第2シフトフォーク2fの第2挿通部2fbとシフトロッド11との間に設けられた第2ディテント機構2detとを有する。第1ディテント機構1detは、第1挿通部1fbに挿通されるシフトロッド11に形成された第1溝部1gと、第1溝部1gに配置された第1ボール1bと、第1ボール1bを第1溝部1gに押し付ける第1付勢手段1xとを備えている。第2ディテント機構2detは、第2挿通部2fbに挿通されるシフトロッド11に形成された第2溝部2gと、第2溝部2gに配置された第2ボール2bと、第2ボール2bを第2溝部2gに押し付ける第2付勢手段2xとを備えている。
(第1ディテント機構1det、第2ディテント機構2det)
図4(a)に示すように、第1ディテント機構1detの第1溝部1gは、第1シフトフォーク1fの第1挿通部1fbに挿通されるシフトロッド11に軸方向に沿って形成され、軸方向に沿った中央が両端よりも深くなっている。同様に、第2ディテント機構2detの第2溝部2gは、第2シフトフォーク2fの第2挿通部2fbに挿通されるシフトロッド11に軸方向に沿って形成され、軸方向に沿った中央が両端よりも深くなっている。図4(a)に示すように、第1溝部1g、第2溝部2gの断面形状は、本実施形態ではV字状となっているが、これに限らず、U字状、逆さ台形状でも構わない。
第1ディテント機構1detの第1溝部1gに配置された第1ボール1bは、略円筒状に形成された第1ホルダ1hの端部に装着され、第2ディテント機構2detの第2溝部2gに配置された第2ボール2bは、略円筒状に形成された第2ホルダ2hの端部に装着されている。第1ホルダ1hは、第1付勢手段1xを構成する第1バネ(コイルバネ)1xbによって第1溝部1gに向けて付勢され、第2ホルダ2hは、第2付勢手段2xを構成する第2バネ(コイルバネ)2xbによって第2溝部2gに向けて付勢されている。なお、第1ボール1b、第2ボール2bの代わりに第1ローラ、第2ローラを用いてもよい。
第1ディテント機構1detの第1バネ1xbは、第1シフトフォーク1fの第1挿通部1fbに設けられた円筒状の第1バネ収容部1yに収容され、第2ディテント機構2detの第2バネ2xbは、第2シフトフォーク2fの第2挿通部2fbに設けられた円筒状の第2バネ収容部2yに収容されている。第1バネ収容部1yには第1蓋1zが装着され、第2バネ収容部2yには第2蓋2zが装着されている。第1バネ収容部2yの内周面には、第1ホルダ1hの外周面が摺接し、第2バネ収容部2yの内周面には、第2ホルダ2hの外周面が摺接する。
第1ディテント機構1detの第1バネ1xbは、第1蓋1zに反力をとって、第1ホルダ1hを介して第1ボール1bを第1溝部1gに押し付ける。これにより、シフトロッド11に対する第1シフトフォーク1fの位置が、初期位置(第1溝部1gのV字底)に保持される。第2ディテント機構2detの第2バネ2xbは、第2蓋2zに反力をとって、第2ホルダ2hを介して第2ボール2bを第2溝部2gに押し付ける。これにより、シフトロッド11に対する第2シフトフォーク2fの位置が、初期位置(第2溝部2gのV字底)に保持される。なお、第1ホルダ1h、第2ホルダ2hを省略し、第1バネ1xb、第2バネ2xbで直接第1ボール1b、第2ボール2bを第1溝部1g、第2溝部2gに押し付けるようにしてもよい。
(加速時シフトアップ)
図4、図5を用いて、上述した変速機1の加速時シフトアップについて説明する。図5(a)は第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1cにシフトされている側断面図、図5(a1)は図5(a)の状態における第1ギヤ1cの第1ドグ1d、第2ギヤ2cの第2ドグ2d、第1キー1k、第2キー2kの位置関係を模式的に示す概略図、図5(a2)は図5(a1)に至る前の概略図である。図5(b)は第1ギヤ1cから第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2cへのシフトアップが完了する途中の側断面図、図5(b1)は図5(b)の状態における概略図である。図5(c)は第2ギヤ2cへのシフトが完了した側断面図、図5(c1)は図5(c)の状態における概略図である。
図4のニュートラル状態のシフトロッド11を第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1c側に移動(シフト)すると、図5(a)に示すように、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fが第1ディテント機構1det、第2ディテント機構2detを介して共に第1ギヤ1c側に移動し、図5(a1)に示すように、第1シフトフォーク1fに係合された第1スリーブリング1sの第1キー1kのリーディング爪1kfが、第1ギヤ1cの第1ドグ1dのリーディング面1dfと係合する。
なお、図5(a2)に示すように、シフトした瞬間、第2キー2kが第1ドグ1dに衝突した場合、第2シフトフォーク2fとシフトロッド11との間の第2ディテント機構2detによって第2シフトフォーク2fがシフトロッド11に対してずれて待ち状態となるため、第1ギヤ1cの回転に伴って図5(a1)の状態となる。ここで、待ち状態とは、第2キー2kが第1ドグ1dに当接してそれ以上第1ギヤ1c側に移動できないが、第2キー2kが第2シフトフォーク2fとシフトロッド11との間の第2ディテント機構2detによって第1ギヤ1c側に付勢されている状態をいう。
よって、図5(a2)に示す状態(待ち状態)から第1ギヤ1cの回転に伴って第1ドグ1dが第2キー2kから離れると、第2キー2kが第2ディテント機構2detの付勢力によって第1ギヤ1c側に移動し、図5(a1)の状態となる。なお、シフトした瞬間、第1キー1kが第1ドグ1dに衝突した場合も同様である。これにより、図5(a1)に示す1速の状態となり、エンジン加速時にトルクが第1キー1kによって伝達され、第2キー2kにはトルクが加わっていない(トルクフリー)。
加速時に、図5(a)の1速の状態から2速に変速する際には、図5(b)に示すように、シフトロッド11を第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2c側に移動(シフト)する。すると、トルクが掛かっている第1キー1kは移動せず第1ドグ1dに係合した状態のまま、トルクフリーの第2キー2kのみが第2ギヤ2c側に移動する。すなわち、第1キー1kを有する第1スリーブリング1sに係合された第1シフトフォーク1fは第2ギヤ2c側に移動することなく、第2キー2kを有する第2スリーブリング2sに係合された第2シフトフォーク2fのみがシフトロッド11と一体的に第2ギヤ2c側に移動する。
このとき、図5(b)に示すように、第1キー1kを有する第1スリーブリング1sに係合された第1シフトフォーク1fとシフトロッド11との間の第1ディテント機構1detのボール1bは、初期位置からずれた状態(待ち状態)となる。すなわち、第1ディテント機構1detのリターン力は、変速の際、第1キー1kのリーディング爪1kfが第1ドグ1dのリーディング面1dfに係合しているときの逆テーパーによる係合力よりも弱く設定されているため、第1キー1kは、第1ドグ1dから抜けることはなくトルクの伝達を継続する。
図5(b1)に示すように、第2ギヤ2c側に移動された第2キー2kのリーディング爪2kfは、第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2cが第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1cよりも速く回っているため、第2ギヤ2cの第2ドグ2dのリーディング面2dfと係合する。すなわち、ギヤ比の関係で第1キー1kおよび第2キー2kから見た第2ギヤ2cの相対回転方向は図5(b1)の矢印A方向となるため、第2ドグ2dのリーディング面2dfが第2キー2kのリーディング爪2kfに係合する。この係合により、2速の状態となり、トルクが第2キー2kによって伝達される。
ここで、図5(b1)に示すように、第2ドグ2dのリーディング面2dfが第2キー2kのリーディング爪2kfに係合した瞬間、即ち、1速から2速にシフトアップした瞬間、1速と2速のギヤ比に応じてエンジン回転数(rpm)が落ちる。このため、第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1cの回転数が低下し、第1キー1kおよび第2キー2kから見た第1ギヤ1cの相対回転方向が図5(c1)の矢印B方向となり、第1ドグ1dのリーディング面1dfが第1キー1kのリーディング爪1kfから離間する。これにより、第1キー1kによる1速状態でのトルクの伝達が終了する。第1ドグ1dから離間した第1キー1kは、第1ディテント機構1detのリターン力によって第2ギヤ2c側に移動されるため、第1ドグ1dと干渉することはない。
上述したように、エンジン加速時に、1速から2速に変速する場合には、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fに、夫々、第1ディテント機構1det、第2ディテント機構2detを介して接続されたシフトロッド11を、第1ギヤ1c側から第2ギヤ2c側に移動させる。すると、1速状態でトルクを伝達している第1キー1kが第1ドグ1dに係合した状態で、トルクフリーの第2キー2kのみが第2ギヤ2c側に移動されて第2ドグ2dと係合するため、トルク切れの無いシフトアップが行える。すなわち、加速時シフトアップする際には、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fを接続する単独のシフトロッド11のみを第1ギヤ1c側から第2ギヤ2c側に軸方向に移動すれば足り、シフトロッド11の移動制御及び操作系構造を簡素化できる。なお、このシフトロッド11の移動は、通常のマニュアル変速機のシフトアップの場合と同様である。
(減速時シフトダウン)
図6を用いて、上述した変速機1の減速時シフトダウンについて説明する。図6(a)は第2ギヤ2cにシフトされている側断面図、図6(a1)は図6(a)の状態における第1ギヤ1cの第1ドグ1d、第2ギヤ2cの第2ドグ2d、第1キー1k、第2キー2kの位置関係を模式的に示す概略図である。図6(b)は第2ギヤ2cから第1ギヤ1cへのシフトダウンが完了する途中の側断面図、図6(b1)は図6(b)の状態における概略図である。図6(c)は第1ギヤ1cへのシフトが完了した側断面図、図6(c1)は図6(c)の状態における概略図である。
図6(a)、図6(a1)は、図5(c)、図5(c1)に示す2速でエンジン加速状態から、エンジン減速状態となった場合を示す。減速状態となると、車両の車輪によってエンジンが回されるエンジンブレーキ状態となるため、図5(c1)に示すようにそれまで第2ドグ2dのリーディング面2dfが第2キー2kのリーディング爪2kfに係合していた状態から、図6(a1)に示すように第2ドグ2dのトレーリング面2drが第1キー1kのトレーリング爪1krと係合する状態となる。従って、第1キー1kによってトルクが伝達され、第2キー2kがトルクフリーの状態となる。
このため、図6(b)に示すように、シフトロッド11を第1ギヤ1c側に移動(シフト)すると、トルクが掛かっている第1キー1kは移動せず第2ドグ2dに係合した状態のまま、トルクフリーの第2キー2kのみが第1ギヤ1c側に移動する。すなわち、第1キー1kを有する第1スリーブリング1sに係合された第1シフトフォーク1fは第1ギヤ1c側に移動することなく、第2キー2kを有する第2スリーブリング2sに係合された第2シフトフォーク2fのみがシフトロッド11と一体的に第1ギヤ1c側に移動する。
このとき、図6(b)に示すように、第1キー1kを有する第1スリーブリング1sに係合された第1シフトフォーク1fとシフトロッド11との間の第1ディテント機構1detのボール1bは、初期位置からずれた状態(待ち状態)となる。すなわち、第1ディテント機構1detのリターン力は、変速の際、第1キー1kのトレーリング爪1krが第2ドグ2dのトレーリング面2drに係合しているときの逆テーパーによる係合力よりも弱く設定されているため、第1キー1kは、第2ドグ2dから抜けることはなくトルクの伝達を継続する。
図6(b1)に示すように、第1ギヤ1c側に移動された第2キー2kのトレーリング爪2krは、第1ギヤ(1速カウンタギヤ)1cが第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2cよりも遅く回っているため、第1ギヤ1cの第1ドグ1dのトレーリング面1drと係合する。すなわち、ギヤ比の関係で第1キー1kおよび第2キー2kから見た第1ギヤ1cの相対回転方向は図6(b1)の矢印C方向となるため、第1ドグ1dのトレーリング面1drが第2キー2kのトレーリング爪2krに係合する。この係合により、1速の状態となり、トルクが第2キー2kによって伝達される。
ここで、図6(b1)に示すように、第1ドグ1dのトレーリング面1drが第2キー2kのトレーリング爪2krに係合した瞬間、即ち、2速から1速にシフトダウンした瞬間、1速と2速のギヤ比に応じてエンジン回転数(rpm)が上がる。このため、第2ギヤ(2速カウンタギヤ)2cの回転数が上昇し、第1キー1kおよび第2キー2kから見た第2ギヤ2cの相対回転方向が図6(c1)の矢印D方向となり、第2ドグ2dのトレーリング面2drが第1キー1kのトレーリング爪1krから離間する。これにより、第1キー1kによる2速状態でのトルクの伝達が終了する。第2ドグ2dから離間した第1キー1kは、第1ディテント機構1detのリターン力によって第1ギヤ1c側に移動されるため、第2ドグ2dと干渉することはない。
上述したように、エンジン減速時に、2速から1速に変速する場合には、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fに、夫々、第1ディテント機構1det、第2ディテント機構2detを介して接続されたシフトロッド11を、第2ギヤ2c側から第1ギヤ1c側に移動させる。すると、2速状態でトルクを伝達している第1キー1kが第2ドグ2dに係合した状態で、トルクフリーの第2キー2kのみが第1ギヤ1c側に移動されて第1ドグ1dと係合するため、トルク切れの無いシフトダウンが行える。すなわち、減速時シフトダウンする際には、第1シフトフォーク1f、第2シフトフォーク2fを接続する単独のシフトロッド11のみを第2ギヤ2c側から第1ギヤ1c側に軸方向に移動すれば足り、シフトロッド11の移動制御及び操作系構造を簡素化できる。なお、このシフトロッド11の移動は、通常のマニュアル変速機のシフトダウンの場合と同様である。
(変形例)
第1、第2ディテント機構1det、2detを構成する第1、第2溝部1g、2gの変形例を、図7を用いて説明する。なお、図7には第1ディテント機構1detの第1溝部1gのみを示すが、第2ディテント機構2detの第2溝部2gも同様の構成となっているため、第2溝部2gについての説明は省略する。変形例における第1溝部1gは、第1ディテント機構1detのディテント作動量(第1シフトフォーク1fの初期位置からの移動量)に対するディテント荷重(第1シフトフォーク1fのリターン力)の最適化を図ったものである。
図7に示すように、シフトロッド11に形成される第1溝部100gは、シフトロッド11に対する第1シフトフォーク1fが初期位置にあるとき第1ボール1bが当接する急傾斜部1gaと、急傾斜部1gaに繋げて形成された緩傾斜部1gbとを有する。緩傾斜部1gbは、急傾斜部1gaよりも傾斜角が小さい。図7(a)はボール1bが初期位置にて急傾斜部1gaに配置された状態を示し、図7(b)はボール1bが初期位置からずれて緩傾斜部1gbに配置された状態を示す。
図7において、F1、F2は第1バネ1xb(図4(a)参照)のバネ荷重、Fa1、Fa2はバネ荷重のうち急傾斜部1gaまたは緩傾斜部1gbに対する垂直力、Fb1、Fb2は垂直力のうち急傾斜部1gaまたは緩傾斜部1gbにおけるシフトロッド11の軸方向力(この力がリターン力となる)、Fc1、Fc2は垂直力のうち急傾斜部1gaまたは緩傾斜部1gbにおけるシフトロッド11の径方向力である。この構成によれば、図7(b)に示すように、ボール1bが初期位置からずれて図4(a)に示す第1バネ1xbの圧縮長が長くなってボール1bの溝部1gへの押付力(バネ荷重F2)が大きくなっても、緩傾斜部1gbによる力の分解によって軸方向のリターン力Fb2が増大しない。
このように、第1ディテント機構1detのリターン力が初期位置からずれても増大しないため、低駆動トルクでのパワーオン変速において、図5(a1)から図5(b1)に移行する際(パワーオンシフトアップ)、または図6(a1)から図6(b1)に移行する際(パワーオンシフトダウン)に、シフトロッド11を軸方向に移動させたとき、第1ドグ1d、第2ドグ2dのリーディング面1df、2df、トレーリング面1dr、2drの逆テーパーに打ち勝って第1キー1k、第2キー2kがリターン力によって抜けることを抑制できる。この結果、低駆動トルクでのパワーオン変速でのトルク抜けを回避できる。
加えて、第1溝部1gの急傾斜部1gaの傾斜角をより大きくすれば、第1ディテント機構1detの作動量が零の初期位置においては、高い保持力を確保できる。これにより、初期位置での外乱による第1シフトフォーク1fの意に反する動きを規制しつつ、作動状態から初期位置に戻った後の慣性による第1シフトフォーク1fの暴れを抑制できる。第2溝部2gについても同様である。なお、第1溝部1gの緩傾斜部1gbは、傾斜角が一つではなく、複数の傾斜角を有していてもよい。この場合、緩傾斜部1gbは、初期位置から離れるに連れて傾斜角が徐々に小さくなる特性を有するようにする。また、緩傾斜部1gbは、同様な特性を有する湾曲面、円弧状としてもよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。例えば、第1ギヤ、第2ギヤは、変速機のカウンタシャフト(出力軸)ではなく、メインシャフト(入力軸)に装着されていてもよい。
本発明は、変速の際のトルク切れを防止した変速機に利用できる。
1 変速機
5 シャフト(カウンタシャフト)
1c 第1ギヤ(1速カウンタギヤ)
2c 第2ギヤ(2速カウンタギヤ)
1d 第1ドグ
1df リーディング面
1dr トレーリング面
2d 第2ドグ
2df リーディング面
2dr トレーリング面
1s 第1スリーブリング
1k 第1キー
1kf リーディング爪
1kr トレーリング爪
2s 第2スリーブリング
2k 第2キー
2kf リーディング爪
2kr トレーリング爪
1f 第1シフトフォーク
1fb 第1挿通部
2f 第2シフトフォーク
2fb 第2挿通部
11 シフトロッド
12 保持機構
1det 第1ディテント機構
1g 第1溝部
1b 第1ボール
1x 第1付勢手段
2det 第2ディテント機構
2g 第2溝部
2b 第2ボール
2x 第2付勢手段
1ga 急傾斜部
1gb 緩傾斜部

Claims (5)

  1. シャフトに回転自在に装着され、側面に第1ドグが突設された第1ギヤと、
    前記シャフトに回転自在に装着され、側面に第2ドグが突設された第2ギヤと、
    該第2ギヤと前記第1ギヤとの間に、前記シャフトと一体的に回転し且つ前記シャフトの軸方向に移動自在に設けられ、一端が前記第1ドグのリーディング面と係合し他端が前記第2ドグのトレーリング面と係合する第1キーを有する第1スリーブリングと、
    該第2ギヤと前記第1ギヤとの間に、前記シャフトと一体的に回転し且つ前記シャフトの軸方向に移動自在に設けられ、一端が前記第1ドグのトレーリング面と係合し他端が前記第2ドグのリーディング面と係合する第2キーを有する第2スリーブリングと、
    前記第1スリーブリングに係合された第1シフトフォークと、
    前記第2スリーブリングに係合された第2シフトフォークと、
    前記第1シフトフォーク、第2シフトフォークに接続され、シフト操作に連動して前記軸方向に移動されるシフトロッドと、
    該シフトロッドと前記第1シフトフォーク、第2シフトフォークとの間に夫々設けられた保持機構とを備え、
    該保持機構は、前記シフトロッドに対する前記第1シフトフォーク、第2シフトフォークの位置を初期位置に保持すると共に、前記第1キー、第2キーが前記第1ドグ、第2ドグと係合した状態で前記シフトロッドの移動を許容し、且つ前記第1シフトフォーク、第2シフトフォークを初期位置に戻すためのリターン力を発揮することを特徴とする変速機。
  2. 前記第1キーは、一端に前記第1ドグのリーディング面と係合するリーディング爪を有すると共に、他端に前記第2ドグのトレーリング面と係合するトレーリング爪を有し、
    前記第2キーは、一端に前記第1ドグのトレーリング面と係合するトレーリング爪を有すると共に、他端に前記第2ドグのリーディング面と係合するリーディング爪を有し、
    前記第1ドグ、第2ドグの各リーディング面、トレーリング面は、根元から先端に向けて末広がりとなるように逆テーパー状に形成され、
    前記第1キー、第2キーの各リーディング爪、トレーリング爪は、前記各リーディング面、トレーリング面と係合するように逆テーパー状に形成され、
    前記保持機構のリターン力は、変速の際、前記各リーディング爪、トレーリング爪が前記各リーディング面、トレーリング面に係合しているときの逆テーパーによる係合力よりも弱く設定されたことを特徴とする請求項1に記載の変速機。
  3. 前記第1シフトフォークは、前記シフトロッドが軸方向に移動自在に挿通される第1挿通部を有し、
    前記第2シフトフォークは、前記シフトロッドが軸方向に移動自在に挿通される第2挿通部を有し、
    前記保持機構は、前記第1挿通部と前記シフトロッドとの間に設けられた第1ディテント機構と、前記第2挿通部と前記シフトロッドとの間に設けられた第2ディテント機構とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の変速機。
  4. 前記第1ディテント機構は、
    前記第1挿通部に挿通されるシフトロッドに軸方向に沿って形成されその軸方向に沿った中央が両端よりも深い第1溝部と、
    該第1溝部に配置された第1ボールまたは第1ローラと、
    該第1ボールまたは第1ローラを前記第1溝部に押し付ける第1付勢手段とを備え、
    前記第2ディテント機構は、
    前記第2挿通部に挿通されるシフトロッドに軸方向に沿って形成されその軸方向に沿った中央が両端よりも深い第2溝部と、
    該第2溝部に配置された第2ボールまたは第2ローラと、
    該第2ボールまたは第2ローラを前記第2溝部に押し付ける第2付勢手段とを備えた ことを特徴とする請求項3に記載の変速機。
  5. 前記第1溝部は、前記シフトロッドに対する前記第1挿通部が初期位置にあるとき前記第1ボールまたは第1ローラが当接する急傾斜部と、該急傾斜部に繋げて形成された緩傾斜部とを有し、
    前記第2溝部は、前記シフトロッドに対する前記第2挿通部が初期位置にあるとき前記第2ボールまたは第2ローラが当接する急傾斜部と、該急傾斜部に繋げて形成された緩傾斜部とを有することを特徴とする請求項4に記載の変速機。
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