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JP5859087B1 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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JP5859087B1
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Abstract

【課題】後ウエスト域において、ウエスト開口側へ移動する排泄物を収容、保持するための下方へ開口可能なポケットを備えた使い捨ておむつの提供。【解決手段】後ウエスト域14は、前後方向において対向する下方へ開口可能なポケット30を備えるポケット形成部20を有する。ポケット形成部20は、帯状域23に固定された両側固定部45と、両側固定部45間において帯状域23とつながる部分から上方へ延びるポケット内側域42と、横方向Xへ延びる折曲部33を介してポケット内側域42と前後方向において対向してクロッチ域15へ延び、かつ、吸収体85の延長上に位置するポケット外側域43とを有する。ポケット内側域42には、横方向Xへ延びるポケット弾性体49が配置され、ポケット外側域43は、吸収体85の両側縁部85cの延長上に位置する前記横方向Xへ折曲された部分を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
従来、排泄物を収容保持するためポケットを備えた使い捨ておむつは公知である。例えば、特許文献1には、クロッチ域を中心に配置された吸液構造体と、前後ウエスト域において肌対向面側に位置し、かつ、吸液構造体の前後端部を被覆するように横断する伸縮性シートとを有し、伸縮性シートと吸液構造体の前後端部との間には、排泄物を収容するためのポケットが画定された使い捨ておむつが開示されている。
特開2001−252303号公報
特許文献1に開示された発明に係る使い捨ておむつでは、前後ウエスト域においてポケットが画定されていることによって、前後ウエスト域へ移動した排泄物を収容、保持することができる。
しかし、おむつの着用状態において、前後ウエスト域がウエスト回り方向へ伸長されるのと連動して伸縮シートが伸長されるので、伸縮シートが吸液構造体の前後端部に密着するようにして着用者の身体にフィットされる。それにより、伸縮シートと前後端部との間に画定されるポケットの開口が閉じたような態様となり、排泄物がポケット内に進入せず、伸縮シート上に移動して着用者の背面が汚れるおそれがある。また、たとえ収容ポケットが形成されたとしても、乳幼児が仰臥や横臥の状態を繰り返すことによって、体圧によってポケット形状が変形されて、排泄物を収容する程度の開口が形成されず、元の形状に戻らないおそれもある。
本発明の課題は、従来のおむつの改良であって、後ウエスト域において、ウエスト開口側へ移動する排泄物を収容、保持するための下方へ開口可能なポケットを備えた使い捨ておむつの提供にある。
前記課題を解決するために、本発明は、着用状態において上下方向及び横方向とそれらに交差する前後方向とを有し、肌当接面及びその反対側の非肌当接面と、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前後ウエスト域へ延びる吸収体とを含む使い捨ておむつに関する。
本発明に係る使い捨ておむつは、前記後ウエスト域は、前記肌当接面側に位置して前記横方向へ延びる帯状域と、前記非肌当接面側に位置し、前記横方向における中央部において前記帯状域と前記前後方向において対向する下方へ開口可能なポケットを備えるポケット形成部とを有し、前記ポケット形成部は、前記帯状域に固定された両側固定部と、前記両側固定部間において前記帯状域とつながる部分から上方へ延びるポケット内側域と、前記横方向へ延びる折曲部を介して前記ポケット内側域と前記前後方向において対向して前記クロッチ域へ延び、かつ、前記吸収体の延長上に位置するポケット外側域と、前記ポケット内外側域の両側部から形成されたポケット両側域とを有し、前記ポケット内側域には、前記横方向へ延びるポケット弾性体が配置されており、前記ポケット弾性体の収縮によって前記ポケット内側域の前記横方向の寸法が縮められて、前記ポケット両側域が前記横方向の内側へ折曲される。
本発明に係る使い捨ておむつは、後ウエスト域において、下方へ開口可能なポケットを備えるポケット形成部が配置されており、着用状態において後ウエスト域が伸長されてもポケット開口が閉じることはなく、後ウエスト開口へ移動する排泄物をポケット内に流入させて外部への漏れを防止することができるとともに、肌への排泄物の接触による不快感や肌トラブル等を避けることができる。
本発明に係る使い捨ておむつの背面図。 おむつの非着用状態における後ウエスト域を上方から視た図。 おむつの着用状態における後ウエスト域の斜視図。 各弾性体をおむつの縦方向及び横方向に伸長させた状態における、おむつの一部破断展開図。 おむつの分解斜視図。 (a)ベースシートの展開平面図、(b),(c)ベースシートの折り畳み行程を示す図。(d)ベースシートの折曲状態を示す図。 図2に示すVII−VII線に沿う模式的断面図。 図1に示すVIII−VIII線に沿う模式的断面図。 図3に示すIX−IX線に沿う模式的断面図。 変形例1における図8と同様の断面図。 変形例2における図8と同様の断面図。 変形例3における図3と同様の断面図。 変形例4における図8と同様の断面図。
本発明の使い捨ておむつの一例として示すプルオンタイプ(パンツ型)のおむつ10は、縦方向Yと、横方向Xと、それらに直交する厚さ方向(3次元)Zと、着用状態における上下方向とを有し、縦方向Yに沿って延び、その横方向Xの寸法を2等分する縦軸Pと、横方向Xへ沿って延び、その縦方向Yの寸法を2等分する横軸Qとを有する。なお、本明細書において、「おむつ10の平面視において互いに重なる」とは、厚さ方向Zにおいて互いに重なることを意味する。
図1及び図4を参照すると、おむつ10は、肌対向面及びそれに対向する非肌対向面と、ウエスト周り方向へ延びる環状の弾性ウエストパネル11と、弾性ウエストパネル11に取り付けられた吸収シャーシ12と、前ウエスト域13と、後ウエスト域14と、前後ウエスト域13,14の間に位置するクロッチ域15とを含む。おむつ10は、縦軸Pに関して対称に形成されており、弾性ウエストパネル11は、前ウエスト域13に位置する前ウエストパネル17と、後ウエスト域14に位置する後ウエストパネル18とから構成される。吸収シャーシ12は、縦方向Yへ延びる両側縁85cを有する吸収体85を備える。
前後ウエスト域13,14は、それぞれ、横方向Xへ延びる内端縁13a,14aと、縦方向Yにおいて内端縁13a,14aと離間対向して横方向Xへ延びる外端縁(前後ウエスト開口縁)13b,14bと、内外端縁13a,13b,14a,14b間において縦方向Yへ延びる両側縁13c,14cとによって画定された横長矩形状を有する。前ウエスト域13の両側縁13cのそれぞれと後ウエスト域14の両側縁14cとは、互いに重ね合わされて、縦方向Yへ断続的に配置されたサイドシーム19によって連結されておむつ10の両側縁部が形成され、ウエスト開口21と一対のレッグ開口とが画定される。サイドシーム19は、公知の接着手段、例えば、熱エンボス/デボス加工、ソニック加工等の各種公知の熱溶着手段によってなされる。
<ポケット>
図1〜図3、図8を参照すると、おむつ10は、後ウエスト域14のウエスト開口側において、肌当接面側に位置して横方向Xへ延びる帯状域23と、後ウエスト域14の横方向Xの中央部において、着用状態における前後方向において帯状域23と対向するポケット30を備えたポケット形成部20とを有する。帯状域23は、ポケット30と前後方向において対向し、後ウエスト域14の横方向の中央部に位置する中央部41を有する。ポケット形成部20は、帯状域23に固定された両側固定部45と、両側固定部45間において帯状域23の中央部41とつながる部分から上方へ延びるポケット内側域42と、横方向Xへ延びる折曲部33を介してポケット内側域42と前後方向において対向してクロッチ域15側へ延びるポケット外側域43と、ポケット内外側域42,43の両側部によって形成されたポケット両側域32とを有する。帯状域23の中央部41は、内外端部(上下端部)41a,41bを有し、ポケット内側域42は中央部41の内端部(下端部)41aと折曲部31を介してつながっている。
既述のとおり、ポケット両側域32は、ポケット内外側域42,43の両側部が互いに重ね合されて形成されており、ポケット両側域32以外からなる両側固定部45が帯状域23の両側部に固定される。両側固定部45は、サイドシーム19から横方向Xの内側へ延びており、そのため、ポケット30は、少なくとも後ウエスト域14の中央部において開口する程度の大きさを有するものであって、サイドシーム19間の全域において開口する大きさを有するものではない。帯状域23とポケット30とは、後ウエスト域14のウエスト開口側に位置する。ここで、「後ウエスト域14のウエスト開口側」とは、後ウエスト域14の縦方向の寸法を2等分する線よりも外端縁14b側の領域を意味する。
帯状域23は、後記のストリング状またはストランド状の後上方ウエスト弾性体64によって少なくとも横方向Xへ弾性が付与されている。また、ポケット内側域42には、横方向Xへ延びるストリング状又はストランド状のポケット弾性体49が配置される。本実施形態において、ポケット弾性体49は、両側固定部45間において横方向Xへ延びている。
図2及び図3を参照すると、本実施形態のおむつ10の着用状態及び自然状態において、ポケット内側域42が横方向Xにおいて収縮することによって、複数のギャザー78が形成されて、ポケット内側域42の横方向Xの寸法がポケット外側域43の横方向Xの寸法よりも小さくなっている。また、ポケット外側域43は、クロッチ域15の吸収体85の存在領域を帯状域23側へ延長した位置にあり、ポケット両側域32は、吸収体85の両側縁85cを帯状域23側へ延長した部分において内方へ折り曲がる。ポケット弾性体49の収縮作用によるポケット内側域42の横方向Xの寸法とポケット外側域43の横方向Xの寸法との相違とポケット両側域32の吸収体85の両側縁85cの延長部分における内方への折れ曲がりとによって、ポケット両側域32は、横方向Xの内側へ(縦軸Pへ向かって)伸展可能に折り込まれた状態となる。
このように、ポケット両側域32が伸展可能に折り込まれた態様となることによって、折曲部31とポケット両側域32とがそれぞれ僅かに展開された状態では、おむつ10の上面視において、帯状域23とポケット30との間には、上方へ開口した凹部25が画定される(図2参照)。また、ポケット30は、横軸Qへ(下方向へ)向かって折り曲げられた折曲部31と、横方向Xの内側へ向かって折り曲げられたポケット両側域32と、ウエスト開口21へ(上方向へ)向かって折り曲げられた折曲部33とを有し、それらが互いに異なる方向(3方向)へ折曲されていることによって、帯状域23がウエスト周り方向へ伸長されたときに、ポケット両側域32が起立して、ポケット内側域42が帯状域23に対して斜め後方へ延びて、ポケット30内部に排泄物を収容、保持するための立体的なポケット空間Sが形成される。ポケット内側域42が連なる中央部41の内端部41aは、後ウエスト域14の縦方向Yにおける中央部よりも縦方向Yの外側に位置している。なお、ポケット両側域32の折り曲げをより安定的に形成するために、加圧加工及び/または加熱加工によって、吸収体85の両側縁の延長上に予め縦方向Yへ延びる折曲線を形成してもよい。
図8及び図9を参照すると、ポケット内側域42は、中央部41に対して傾斜して位置し、それが後方へ移動するほどに中央部41に対する傾斜角度αは大きくなる。したがって、傾斜角度αが大きくなるほどに、ポケット内側域42は倒伏した状態となってポケット30の天面としての役割を果たし、ポケット30はその内部に比較的に多くの排泄物を収容、保持することが可能なポケット空間(収容スペース)Sを有するボックス状を呈する。
<弾性ウエストパネル>
図4及び図5を参照すると、前ウエストパネル17は、前ウエスト域13の外形を画定する前ウエストシート50を有する。前ウエストシート50は、吸収シャーシ12の前端部12Aが配置される主体部52と、主体部の縦方向Yの外側に位置する延出部53を有する。延出部53は、横方向Xへ延びる折曲ライン54に沿って縦方向Yの内側に折曲されて主体部52と吸収シャーシ12の前端部12Aとに固定される。前ウエストシート50の主体部52と延出部53との間には、横方向Xへ延びるストリング状又はストランド状の複数条の前ウエスト弾性体55が伸長状態で収縮可能に取り付けられる。
前ウエストシート50の前ウエスト弾性体55よりもクロッチ域15側の部分には、横方向Xへ伸縮可能な前補助シート51が配置される。前補助シート51は、肌対向面側に位置し、吸収シャーシ12の前端部12Aを被覆するように、前端部12Aの一部とその両側に位置する主体部52とに固定される。前補助シート51は、エラストマー繊維からなる繊維不織布から形成される。前補助シート51が伸縮性繊維不織布から形成されていることから、それが非伸縮性繊維不織布から形成されている場合よりも肌当たりが良くなり、着用感に優れる。
後ウエストパネル18は、肌対向面側に位置する内面シート61と非肌対向面側に位置する外面シート62とから構成された後ウエストシート60と、内外面シート61,62間に伸長状態で収縮可能に固定された、横方向Xへ延びる複数条のストリング状又はストランド状の後下方ウエスト弾性体63を有する。後ウエスト域14は、後ウエストパネル18の外端部に断面Z字状に折曲された状態で固定されたベースシート70を有する。
<ベースシート>
図5及び図6(a)を参照すると、ベースシート70は、横方向Xへ延びる内端縁70a及び外端縁(後ウエスト開口縁14b)と、内外端縁14b,70a間において縦方向Yへ延びる両側縁70cとによって画定された横長矩形状であって、第1面80A(肌対向面)とその反対側に位置する第2面80B(非肌対向面)と、横方向Xへ並行して延びる第1折曲線71と第2折曲線72とを有する。ベースシート70は、外端縁14bと第1折曲線71との間に位置する外端部73と、第1折曲線71と第2折曲線72との間に位置する中間部74と、第2折曲線72と内端縁70aとの間に位置する内端部75とを有する。外端部73の第2面80B側には、横方向Xに対向して位置する一対の第1接合域81Aが位置し、それらの間には第1非接合域81Bが位置する。中間部74の第1面80A側には、横方向Xに対向して位置する一対の第2接合域82Aが位置し、それらの間には第2非接合域82Bが位置する。
ベースシート70は、肌対向面側に位置する内面シート76と、非肌対向面側に位置する外面シート77と、外端部73において横方向Xへ延びる、内外面シート76,77間において伸長状態で収縮可能に固定された複数条のストリング状又はストランド状の後上方ウエスト弾性体64と、中間部74において横方向Xへ延びる、内外面シート76,77間において伸長状態で収縮可能に固定された複数条のストリング状又はストランド状のポケット弾性体49とをさらに有する。
図6(b),(c)を参照すると、ベースシート70は、第1折曲線71に沿って外端部73の第2面80B側と中間部74の第2面80B側とが互いに当接されるように折曲されるとともに、第2折曲線72に沿って中間部74の第1面80A側と内端部75の第1面80A側とが互いに当接されるように折曲されることによって、縦断面において略Z字状に折曲された状態が維持される。
第1接合域81Aと第2接合域82Aとは、それらの横方向Xの寸法がほぼ同等であって、それらの間に位置する第1及び第2非接合域81B,82Bの横方向Xの寸法もほぼ同等であり、第1及び第2非接合域81B,82Bは、おむつ10の平面視において互いに重なって位置する。第1及び第2接合域81A,82Aは、例えば、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤を塗布したり、ヒートシール等の公知の熱溶着手段によって形成される。
図6(d)を参照すると、ベースシート70は、外端部73が後上方ウエスト弾性体64によって収縮しており、第1及び第2折曲線71,72に沿って折り曲げられて第1及び第2接合域81A,82Aを介して接合された状態から、積層された中間部74と内端部75とを第2非接合域82Bの側縁に沿って縦方向Yへ延びる一対の第3折曲線79Aと第4折曲線(山折り折曲線)79Bとに沿ってさらに折り曲げられることによって、外端部73を除く部分が断面略Ω状を有する。かかる折り畳まれた状態のベースシート70の横方向Xの寸法は、自然状態(各弾性体が非伸長の状態)における後ウエスト域14の横方向Xの寸法とほぼ同じである。
図4,図7〜図9を参照すると、断面略Ω状に折曲されたベースシート70が横軸Qへ向かって凹状を有する接合域(第3接合域)83を介して、吸収シャーシ12と後ウエストパネル18とに固定される。このようにベースシート70が複数の折曲ラインによって折り畳まれた状態で固定されることによって、外端部73によって後ウエスト域14の帯状域23、中間部74の第2非接合域82Bによってポケット内側域42、内端部75の第2非接合域82Bと対向する部分によってポケット外側域43がそれぞれ形成される。また、第2接合域82Aを介してポケット内側域42の両側部とポケット外側域43の両側部とが互いに重なり合った状態で接合される。
本実施形態においては、後ウエストシート60に別体からなるベースシート70を固定することによってポケット30等を形成したが、本発明の技術的な効果を奏する限りにおいて、後ウエストシート60とベースシート70とを一体のシートで形成してもよいし、帯状域23を後ウエストシート60と同一のシート部材で形成し、帯状域23に別体のシート部材を固定してポケット30を形成してもよい。また、ベースシート70を弾性伸縮性の1枚の繊維不織布シートから形成してもよいし、後上方ウエスト弾性体64の代わりに弾性伸縮性の繊維不織布シートを内外面シート76、77間に配置してもよい。したがって、本明細書において、例えば、「ポケット内側域42が帯状域23の中央部41の内端部41aとつながる」とは、中央部41とポケット内側域42とが同一のシート部材によって形成されて折曲部31において折曲されている場合と、それらが別体のシート部材から形成されて、折曲部31において両シート部材が連結されている場合とを含む。また、吸収シャーシ12を形成するシート部材を後方へ延出させて、後ウエストパネルとそれよりもさらに後方へ延出する部分を折り曲げてポケットとを形成することもできる。
<吸収シャーシ>
吸収シャーシ12は、長方形状であって、前端部12Aと、後端部12Bと、前後端部12A,12B間に位置する中間部12Cとを有する。吸収シャーシ12は、肌対向面側に位置し、透液性を有する繊維不織布製の身体側ライナ84と、吸液性の吸収体85と、吸収体85の底面全体を被覆する不透液性のプラスチックフィルムから形成された防漏シート86と、吸収シャーシ12の非肌対向面全体を形成する不透液性又は難透液性の被覆シート87とを含む。
吸収体85は、フラッフパルプと吸収性ポリマー粒子との混合物から形成された芯材と、芯材全体を被包するテッシュペーパ等から形成された液拡散性のコアラップシートとから構成される。吸収体85は、横方向Xへ延びる前後端縁と、前後端縁間において縦方向Yへ延びる両側縁とから画定された矩形状であって、クロッチ域15から後ウエスト域14へ向かって延びる凹状の誘導溝80を有する。誘導溝80においては、吸収体85の吸液性コアが非存在又は他の部分に比して質量が小さくなっているものであって、切欠又は有底の溝である。本実施形態においては、誘導溝80は、他の部分に比して厚さ寸法の小さい有底である。また、誘導溝80は、一条であるが、複数条形成されていてもよい。
被覆シート87は、防漏シート86の両側縁の横方向Xの外側に位置する両側部を有する。両側部は、防漏シート86の両側縁に隣接して縦方向Yへ延びる折曲ラインに沿って内方へ(吸収体85側へ)折曲されて身体側ライナ84に固定される。両側部は、身体側ライナ84に固定される縦方向Yへ互いに離間する両端固定部と、身体側ライナ84の両側縁部に固定される近位縁部と、両端固定部間において縦方向Yへ延び、かつ、近位縁部と並行して縦方向Yへ延びる遠位縁部(自由縁部)88とを有する。遠位縁部88は、被覆シート87の外側縁部を折り曲げて固定することによって形成されたスリーブ状をなし、該縁部には縦方向Yへ延びる複数条のストリング状又はストランド状のカフ弾性体89が伸長状態で収縮可能に配設される。カフ弾性体89が収縮することによって、該縁部が身体側ライナ84から着用者の身体側へ離間してバリアカフを形成し、着用者の大腿部にフィットして排泄物の漏れを防止する。また、被覆シート87の両側部には、縦方向Yへ延びる複数条のストリング状又はストランド状のレッグ弾性体90が伸長状態で収縮可能に固定される。
レッグ弾性体90は、横方向Xにおいて所与寸法離間して配置された複数の弾性材料から形成されており、一定幅において弾性を有する弾性帯を形成するので、着用状態において着用者の脚周りに面状にフィットして排泄物の横漏れを効果的に防止しうる。また、レッグ弾性体90の後端部は、後ウエスト域14において後下方ウエスト弾性体63と平面視において重なっている。レッグ弾性体90の収縮力の作用するレッグ弾性域と後下方ウエスト弾性体63の収縮力の作用するウエスト弾性域とが平面視において重なることによって、着用者の大腿部を囲む仮想の弾性帯が形成される。
図4を参照すると、ポケット内外側域42,43の両側固定部45は、横軸Qへ向かって凹状を有する接合域83を介して帯状域23と吸収シャーシ12の後端部12Bとに固定されており、被覆シート87の遠位縁部88間の部分において吸収シャーシ12の後端部12Bと固定されていない。ベースシート70がかかる接合態様を有することによって、その非接合域と吸収シャーシ12の後端部12Bとの間には後ウエスト域14へ移動した排泄物を収容、保持するための後方スペースRが画定される。
通常、比較的に低月齢の乳幼児は、授乳時や母親に抱きかかえられた体勢等の様々なシチュエーションで流動性のある軟便を排泄するので、後ウエスト開口から軟便が漏れたり、着用者の背面に軟便が押し付けられて汚れたりするおそれがある。また、おむつ10の着用中に、前ウエスト域13においては、ウエスト開口部がずり下がったときに排泄物を収容させることのできるスペースが身体との間に形成されることも考えられるが、後ウエスト域14においては、臀部が突出した外形を有することからかかる隙間が形成され難く、排泄物を一時的に、収容保持するためには、本実施形態に係るおむつ10のように、着用状態において立体形状を呈するようなポケット空間Sを意図的に形成することが必要となる。
従来のおむつにおいて、このような課題を解決するために、前後ウエスト域及び/又はクロッチ域に下方向又は後方へ延びる収容スペースに排泄物を収容する構成は開示されているが、本実施形態のように、後ウエスト域の背面において下方へ(横軸Qへ向かって)開口して上方へ延びるポケット30を備えるおむつ10は公知ではない。
本実施形態においては、帯状域23とポケット30とが後ウエスト域14のウエスト開口側に位置し、帯状域23が後上方ウエスト弾性体64の伸長応力によって着用者の身体にフィットされるので、クロッチ域15側から後ウエスト開口側へ移動した排泄物の漏れが防止されるとともに、移動が阻止された排泄物が上方へ凸状に延びるポケット空間Sに流入して一時的に、収容、保持される。このように、移動が阻止された排泄物を後ウエスト域14の背面側に位置するポケット30に進入させることによって、排泄物が身体に接触することによる不快感や肌トラブルを抑制することができる。ポケット30は、帯状域23の伸縮と連動するものではないから、後ウエスト域14が伸長されてもポケット開口が閉じたりするおそれはない。また、ポケット30は、吸収体85の上端部(後端部)よりも上方に位置することから、吸収体85で吸収されずに後ウエスト開口側へ移動した体液を収容することができる。
また、ポケット30を形成するベースシート70の一部が後ウエスト域14にサイドシーム19から横方向Xの内側へ延びる接合域83を介して接合されており、ベースシート70自体が、レッグ弾性体90及びカフ弾性体89よりも縦方向Yの外側に位置して、それらとおむつ10の平面視において互いに重なっていない。したがって、レッグ弾性体90やカフ弾性体89の収縮力が間接的にポケット外側域43に作用してそれを下方へ引っ張ろうとする力が働いたとしても、ポケット外側域43が下方へ引っ張られることによって折曲部33が崩れてポケット空間Sが消滅するおそれはない。
再び、図2、図3及び図7を参照すると、おむつ10の非着用状態においては、ポケット30のポケット両側域32が内側へ(展開状態においては、縦軸P側へ)折曲された態様を有する一方、着用状態においては、ポケット両側域32が起立してポケット内側域42が帯状域23の中央部41から離間する方向Fへ移動して、中央部41との傾斜角度αが大きくなってポケット空間Sが形成される。一方、おむつ10の非着用状態においては、ポケット両側域32が折曲された態様を有して帯状域23の中央部41とポケット内側域42とが当接した状態となることによって、後ウエスト域14全体がよりコンパクトになって、厚さ方向Zの寸法が着用状態に比べて小さくなるので、複数のおむつ10の収納性及び運搬時の利便性に優れる。
また、着用者が仰臥状態であって、ポケット30に着用者の体圧が掛かったときにおいても、ポケット両側域32が折曲された態様を有して帯状域23の中央部41とポケット内側域42とが互いに当接した状態となるので、ベースシート70が体圧によって歪に変形されたりして、後ウエスト域14における部分的な厚みの変化によって生じる異物感を着用者に与えるおそれはない。ポケット両側域32は、着用者の身体に接近離間する方向、すなわち、厚さ方向Zにおいて屈伸運動可能であるから、体圧から開放されたときに、ポケット両側域32が身体から離間する方向F(図9参照)へ起立して、再び立体的なポケット空間Sが形成される。
したがって、着用者が仰臥状態になったり、母親に背中を抑えられた状態で抱きかかえられたりして、ポケット30にそれを身体側へ押し付けようとする力が繰り返し作用した場合であっても、ポケット両側域32の屈伸運動によってポケット30が安定的に繰り返して立体形状を呈することができるので、頻繁に姿勢を変化させたり、頻度高い軟便を繰り返す低月齢の乳幼児が着用する場合であっても、軟便を確実にポケット空間Sに収容することができる。また、本実施形態においては、既述のとおり、ポケット内側域42は、所要の縦方向Yの寸法を有することから、ポケット両側32が起立することによって中央部41に対して傾斜して後方へ移動し、ポケット30の天面としての役割を果たし得るので、天面及びポケット両側域32側の折曲構造を有しない態様に比して、より多くの排泄物を収容することができる。
おむつ10の着用状態において、帯状域23が横方向X(ウエスト方向)へ伸長されたときには、ポケット両側域32による折曲が解除されてポケット内側域32が帯状域23に向かって移動してポケット空間Sが消滅して立体形状が損なわれるおそれがある。本実施形態においては、ポケット内側域42に横方向Xへ伸長可能なポケット弾性体49が配置されていることによって、中央部41が伸長されてポケット両側域32にそれを倒伏させようとする力が作用するときに、該弾性体49が収縮せずにその力に抗してポケット両側域32の起立状態及び帯状域23からポケット内側域42が離間した状態を維持するので、ポケット30がより安定的に立体形状を呈することができる。
また、ポケット内側域42の横方向Xにおける収縮率は、帯状域23の横方向Xにおける収縮率よりも低いことが好ましい。かかる場合には、帯状域23の中央部41の横方向Xにおける収縮量(収縮している部分の横方向Xにおける長さ寸法)が、ポケット内側域42及びポケット外側域43の横方向Xにおける収縮量よりも大きくなり、帯状域23が自然状態(収縮時)に比して横方向Xへ所定倍率伸長されたときであっても、ポケット両側域32が完全に倒伏されず、ポケット30は立体形状を維持することができる。
<各領域の収縮率の測定方法>
まず、おむつ10の展開状態において、ポケット内側域42と平面視において重なるポケット外側域43と帯状域23との積層領域(図4の太枠Kで囲んだ領域)を所定幅の大きさ(例えば、縦寸法15mm×横寸法100mm)で切り出してそれぞれサンプルとして、以下の手順により、各サンプルの寸法を測定した。i)各サンプルの横方向Xにおいて対向する両端部のうちの一方端部を把持し、ii)他方端部にクリップと錘を取り付けて、各サンプルが捩じれることなく床面に対して垂直となるように吊持した。かかる状態において、弾性要素(弾性要素がない場合にはシートの所定箇所)の配置領域において横方向に離間対向する2カ所の部分にインク等でマークを付し、該マーク間の離間寸法を測定して、それを各サンプルの収縮時の寸法(L1)とした。なお、錘の重さは、各サンプルに配置された弾性要素が伸長されない程度のものであれば調整することが可能であって、本測定では、約5.0gの錘を用いた。iii)次に、各サンプルからクリップと錘を外して、表面に弾性要素によるギャザーがなくなるまで横方向Xへ伸長させた後、2カ所のマークの離間寸法を測定して、伸長時の寸法(L2)とした。かかる測定方法によって測定した寸法L1,L2を収縮率=((L2−L1)/L2)×100(%)の算式に当てはめて各サンプルの収縮率(%)を算出した。
ポケット内側域42に連なる中央部41の内端部41aは、後ウエスト域14の縦方向Yにおける中央部分よりも縦方向Yの外側に位置している。したがって、中央部41は、着用者の臀部における臀裂(割れ目)よりも上方において身体にフィットされるので、凹状の臀裂に当接される場合に比して中央部41と身体との間に隙間が生じ難く、排泄物の漏れを効果的に抑制することができる。なお、図示していないが、前ウエスト域13においても、尿を一時的に収容保持するために、後ウエスト域14と同様に下方へ開口可能なポケットを配置してもよい。
本実施形態においては、帯状域23の縦方向Yの寸法全域において、ほぼ均等に後上方ウエスト弾性体64が配置されている。後上方ウエスト弾性体64の収縮力はほぼ一定であってもよいし、互いに異なるものであってもよい。例えば、下端部(内端部)41aの収縮力が下端部を除く他の部分に比して高くなるように、後上方ウエスト弾性体64の収縮力を調整することもできる。すなわち、下端部41aに配置された後上方ウエスト弾性体64の収縮力を下端部41a以外に配置された他の後上方ウエスト弾性体64よりも高くすることによって、ポケット30の開口付近における身体へのフィット性を向上させて、排泄物を確実にポケット空間Sへ流入させることができる。
また、後ウエスト域14において、吸収体85には、クロッチ域15から後ウエスト域14へ向かって延びる凹状の誘導溝80が形成されている。ポケット30の開口付近に体圧等のそれを変形させようとする力が作用して開口が小さくなる場合であっても、吸収体85上に排泄された軟便が誘導溝80に沿ってポケット空間Sへ誘導されるので、排泄物をポケット空間Sに収容、保持することができる。排泄物をポケット空間Sへ誘導しやすくするために、誘導溝80は、後ウエスト域14のサイドシーム19間に位置する後ウエスト弾性体63,64よりもクロッチ域15側の位置から後ウエスト域14へ向かって延びていることが好ましく、必ずしも吸収体85の後端縁まで延在していなくてもよい。また、誘導溝80において吸収体85が肉薄になることによって、その上方に位置するポケット形成部20の下端部との間の段差が小さくなることによって、より排泄物がポケット空間S内へ流入されやすくなるといえる。
<変形例1>
図10は、本実施形態にかかるおむつ10の変形例の一例を示す、図8と同様の図である。
図10を参照すると、帯状域23の肌対向面側には、弾性伸縮性を有する後補助シート58が配置されている。帯状域23をストリング状又はストランド状の後上方ウエスト弾性体64による収縮力によってのみ身体にフィットさせる場合には、身体の漏れの原因となるような比較的に大きなギャザーが形成されるおそれがあるところ、帯状域23の肌対向面側に後補助シート58を配置することによって、肌触りが向上するだけではなく、表面に弾性シート特有の比較的に小さなギャザーが形成されるので、ギャザーに沿って軟便がウエスト開口から外部に漏れ出るのを防止しうる。
また、後補助シート58は、弾性又は非弾性であって、比較的に嵩高であって、かつ、クッション性の高いシート材料から形成されていてもよい。かかる場合には、後ウエスト域14のフィット性を向上させるために、後上方ウエスト弾性体64の収縮力を比較的に高くした場合であっても、少なくとも帯状域23の肌対向面側に位置する後補助シート58がクッション機能を発揮して身体にギャザー痕を付けるおそれはない。
<変形例2>
図11は、本実施形態に係るおむつ10の変形例の一例を示す、図8と同様の図である。
図11を参照すると、本変形例においては、帯状域23がベースシート70から形成され、ポケット内外側域42,43が後ウエストシート60から形成される。後ウエストシート60の一端縁部60aが折曲された状態で接合域92を介してベースシート70に接合される。接合域92は、例えば、両シート60,70の対向面に塗布されたホットメルト接着剤、各種公知の熱溶着手段からなる。このように、帯状域23と、ポケット内外側域42,43とがそれぞれ別体のシート部材から形成されていてもよいし、ポケット内側域42とポケット外側域43とが別体のシート部材から形成されていてもよい。ベースシート70の内端部93は、接合域92よりも縦方向Yの内側へ(下方へ)延出している。帯状域23を形成するベースシート70が接合域92よりも下方へ延出することによって、該延出下部分がポケット空間Sへ流入した排泄物が身体側へ移動するのを防止する障壁として機能しうる。
<変形例3>
図12は、本実施形態に係るおむつ10の変形例の一例を示す、図3と同様の図である。
図12を参照すると、本変形例においては、帯状域23に不透液性のシート94が配置される。シート94は、ベースシート70を形成する内外面シート76、77間に固定されている。帯状域23に不透液性のシート94が配置されていることによって、ポケット空間Sへ流入せずに、後ウエスト開口側へ移動した排泄物の外部への漏れを効果的に防止しうる。
<変形例4>
図13は、本実施形態に係るおむつ10の変形例の一例を示す、図8と同様の図である。
図13を参照すると、本変形例においては、防漏シート86がポケット外側域43から折曲部33へ延び、さらに、折曲部33からポケット内側域42へ延びている。繊維不織布からなるベースシート70のみでは、流動性の高い軟便を十分に保持することができず、その外面に滲出するおそれがあるところ、不透液性の防漏シート86の後端部86aがポケット30内に位置することによって防漏性に優れ、かかる軟便の滲出を防ぐことができる。また、防漏シート86は、ポケット30のポケット開口の横方向Xの寸法よりも大きな横方向Xの寸法を有する。したがって、ポケット開口からポケット空間Sへ進入する排泄物の滲出を効果的に防止しうる。
本発明のおむつ10を構成する各構成材料には、特に記述がなされている場合を除き、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、おむつ10の基本構造として、本明細書においては、前後ウエスト域13,14が別体の前後ウエストパネル17,18から形成されるものを例示したが、前後ウエスト域13,14及びクロッチ域15とが連続するパネルによって形成された構成であってもよいし、前後ウエスト域13,14の両側縁部が予め連結されたプルオン型ではなく、それらをテープファスナで連結するオープン型のおむつであってもよい。また、本明細書において使用されている「第1」〜「第3」等の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いてある。
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
着用状態において上下方向及び横方向とそれらに交差する前後方向とを有し、肌当接面及びその反対側の非肌当接面と、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前後ウエスト域へ延びる吸収体とを含む使い捨ておむつにおいて、
前記後ウエスト域は、前記肌当接面側に位置して前記横方向へ延びる帯状域と、前記非肌当接面側に位置し、前記横方向における中央部において前記帯状域と前記前後方向において対向する下方へ開口可能なポケットを備えるポケット形成部とを有し、
前記ポケット形成部は、前記帯状域に固定された両側固定部と、前記両側固定部間において前記帯状域とつながる部分から上方へ延びるポケット内側域と、前記横方向へ延びる折曲部を介して前記ポケット内側域と前記前後方向において対向して前記クロッチ域へ延び、かつ、前記吸収体の延長上に位置するポケット外側域と、前記ポケット内外側域の両側部から形成されたポケット両側域とを有し、前記ポケット内側域には、前記横方向へ延びるポケット弾性体が配置されており、前記ポケット弾性体の収縮によって前記ポケット内側域の前記横方向の寸法が縮められて、前記ポケット両側域が前記横方向の内側へ折曲される。
上記段落0058に開示した本発明に係る使い捨ておむつは、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)前記ポケット両側域は、前記吸収体の両側縁部の延長部分から前記横方向の内側へ折曲される
(2)前記ポケット弾性体は、前記ポケット形成部の前記両側固定部間において前記横方向へ延びる。
(3)前記帯状域は、前記横方向へ弾性的に伸縮可能である。
(4)前記帯状域の前記横方向における収縮率が前記ポケット内外側域の前記横方向における収縮率よりも高い。
(5)前記後ウエスト域において、前記吸収体には前記クロッチ域から前記後ウエスト域へ延びる誘導溝が形成される。
(6)前記帯状域と前記ポケット形成部とは、前記後ウエスト域のウエスト開口側に位置する。
(7)前記帯状域の前記ポケット内側域と前記前後方向において対向する部分の前記肌対向面側には、弾性伸縮性を有するシートが配置される。
(8)前記帯状域は、前記上下方向において対向する上下端部を有し、前記下端部の収縮力が前記下端部以外の他の部分の収縮力よりも高くなっている。
(9)前記吸収体の上端部から前記折曲部まで延び、かつ、前記横方向の寸法が前記ポケットの開口の前記横方向の寸法よりも大きい不透液性シートをさらに有する。
10 使い捨ておむつ
13 前ウエスト域
14 後ウエスト域
14b 後ウエスト域の開口縁
15 クロッチ域
23 後ウエスト域の帯状域
30 ポケット
32 ポケット両側域
33 折曲部
41 帯状域の中央部
41a 帯状域の内端部
42 ポケット内側域
43 ポケット外側域
49 ポケット弾性体
58 後補助シート
80 誘導溝
85 吸収体
85a 吸収体の側縁部
94 不透液性のシート
X 横方向
Y 縦方向

Claims (10)

  1. 着用状態において上下方向及び横方向とそれらに交差する前後方向とを有し、肌当接面及びその反対側の非肌当接面と、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前後ウエスト域へ延びる吸収体とを含む使い捨ておむつにおいて、
    前記後ウエスト域は、前記肌当接面側に位置して前記横方向へ延びる帯状域と、前記非肌当接面側に位置し、前記横方向における中央部において前記帯状域と前記前後方向において対向する下方へ開口可能なポケットを備えるポケット形成部とを有し、
    前記ポケット形成部は、前記帯状域に固定された両側固定部と、前記両側固定部間において前記帯状域とつながる部分から上方へ延びるポケット内側域と、前記横方向へ延びる折曲部を介して前記ポケット内側域と前記前後方向において対向して前記クロッチ域へ延び、かつ、前記吸収体の延長上に位置するポケット外側域と、前記ポケット内外側域の両側部から形成されたポケット両側域とを有し、前記ポケット内側域には、前記横方向へ延びるポケット弾性体が配置されており、前記ポケット弾性体の収縮によって前記ポケット内側域の前記横方向の寸法が縮められて、前記ポケット両側域が前記横方向の内側へ折曲されることを特徴とする前記おむつ。
  2. 前記ポケット両側域は、前記吸収体の両側縁部の延長部分から前記横方向の内側へ折曲される請求項1に記載のおむつ。
  3. 前記ポケット弾性体は、前記ポケット形成部の前記両側固定部間において前記横方向へ延びる請求項1又は2に記載のおむつ。
  4. 前記帯状域は、前記横方向へ弾性的に伸縮可能である請求項1〜3のいずれかに記載のおむつ。
  5. 前記帯状域の前記横方向における収縮率が前記ポケット内外側域の前記横方向における収縮率よりも高い請求項4に記載のおむつ。
  6. 前記後ウエスト域において、前記吸収体には前記クロッチ域から前記後ウエスト域へ延びる誘導溝が形成される請求項1〜5のいずれかに記載のおむつ。
  7. 前記帯状域と前記ポケット形成部とは、前記後ウエスト域のウエスト開口側に位置する請求項1〜6のいずれかに記載のおむつ。
  8. 前記帯状域の前記ポケット内側域と前記前後方向において対向する部分の前記肌対向面側には、弾性伸縮性を有するシートが配置される請求項1〜7のいずれかに記載のおむつ。
  9. 前記帯状域は、前記上下方向において対向する上下端部を有し、前記下端部の収縮力が前記下端部以外の他の部分の収縮力よりも高くなっている請求項4〜8のいずれかに記載のおむつ。
  10. 前記吸収体の上端部から前記折曲部まで延び、かつ、前記横方向の寸法が前記ポケットの開口の前記横方向の寸法よりも大きい不透液性シートをさらに有する請求項1〜9のいずれかに記載のおむつ。
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