JP5716341B2 - 三次元成形加飾フィルム - Google Patents
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Description
そこで、基材に金属薄膜層を形成して加飾フィルムを得、該加飾フィルムを用いて、真空成形法によって加飾樹脂成形品を得る方法が提案された(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に開示される方法では、成形品に加飾フィルムをラミネートする際に、フィルムが伸びた部分で金属膜が割れて外観を損なう場合があった。
そこで、接着剤の構成樹脂として、酸価の高い樹脂を用いたところ、金属との接着性は十分であることが実証されたが、一方で、金属本来の光沢が消失してしまい、金属光沢感が得られない場合があり、このような問題を解決する必要に迫られていた。
本発明は、このような状況下で、金属薄膜層を用いた加飾フィルムであって、三次元加工に追従し、光輝性に優れる外観を与えることができるインサート成形用として特に有用な加飾フィルムを提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、
(1)基材上に、少なくとも、金属薄膜層及び接着層をこの順に有する三次元成形用加飾フィルムであって、該接着層を構成する樹脂が、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、又は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂であり、少なくとも酢酸ビニル樹脂及び塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂のいずれかを含み、該樹脂の平均酸価が1〜6mgKOH/gであり、かつ金属薄膜層を構成する金属がスズ又はインジウムである三次元成形用加飾フィルム、
(2)前記接着層を構成する樹脂の数平均分子量が1万〜10万であり、ガラス転移温度が70〜90℃である上記(1)に記載の三次元成形用加飾フィルム、
(3)前記金属薄膜層が蒸着法により形成される上記(1)又は(2)に記載の三次元成形用加飾フィルム、
(4)前記基材における金属薄膜層の反対側に表面保護層を有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の三次元成形用加飾フィルム、
(5)前記表面保護層が電離放射線硬化型樹脂を架橋硬化してなるものである上記(4)に記載の三次元成形用加飾フィルム、
(6)前記接着層の上にバッカー層を有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の三次元成形用加飾フィルム、及び
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の三次元成形用加飾フィルムを貼着してなる加飾樹脂成形品、
を提供するものである。
図1に示す本発明の三次元成形加飾フィルム10は、基材11上に金属薄膜層12及び接着層13をこの順に有する。また、図1に示す態様では、基材における金属薄膜層の反対側(以下、「基材の裏面側」と称する場合がある。)に表面保護層15を有しており、該表面保護層15と基材11の間には、所望によりプライマー層14が設けられてもよい。
本発明の加飾フィルムに用いられる基材11としては、透明性又は半透明性を有していればよく、例えば、アクリル系樹脂;ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、エチレン−プロピレン系共重合体樹脂、エチレン−プロピレン−ブテン系共重合体樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;アクリル変性ウレタン系樹脂、ポリエステル変性ウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体変性ウレタン系樹脂等のポリウレタン系樹脂;ポリスチレン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;酢酸ビニル系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂等を挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を組合せて用いることができる。
中でも、密着性およびコストの点で、ポリエステル系樹脂が好ましく、易接着処理したポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
なお、該基材には、必要に応じて、着色剤、減摩剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤などを加えてもよい。
本発明にかかる金属薄膜層12は、基材11に設けられる層であり、金属表面と同様な高輝性を与え、意匠性に優れた成形体を得るためのものである。
使用できる金属としては、本発明の効果を奏する範囲で特に制限はなく、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、金、白金、スズ、真鍮、インジウム、クロム、亜鉛などが挙げられ、これらの金属は、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記金属のうち、伸展性に富むとの観点から、スズ及びインジウムが好ましい。なお、伸展性が良好な材料は、3次元成形した際に伸ばされてもクラックが発生しない。
また、本発明では、真空成形のような熱がかかった状態で、金属が金属酸化物となり、この金属酸化物が透明なものとなり、金属薄膜層が変色又は透明化するようなものであるときに、より本発明の効果が達成され、顕著なものとなる。上記スズ及びインジウムはこれに該当する金属である。
本発明では、特に真空蒸着法が低コスト、基材へのダメージが少ないという点で好ましく、その蒸着条件としては、用いる金属の溶融温度又は蒸発温度に応じて適宜設定されるが、通常、真空度が10-3〜10-4Pa、温度1000〜1100℃の条件が好ましい。
なお、基材11に真空蒸着等により金属薄膜を形成する際に、密着性を高めるため、上述のように、基材をコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などのいわゆる易接着性処理を施してから、金属薄膜を形成することも好ましい態様である。
本発明における接着層13は、基材に設けられた金属薄膜層と射出成形樹脂、バッカー層などとの接着性を高めるとともに、金属薄膜層の安定化を図るためのものであり、該接着層を構成する樹脂は、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、又は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂(以下、これらを総称して「ビニル系樹脂」と称する場合がある。)である。これらのうち、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂が接着性の観点から最も好ましい。
また、該ビニル系樹脂の数平均分子量は、1万〜10万であることが好ましく、ガラス転移温度(Tg)が70〜90℃であることが好ましい。
なお、ビニル系樹脂の平均酸価は、平均酸価が既知のビニル系樹脂を複数混合して調製することで、制御することができる。
酸価=樹脂1の酸価×樹脂1の重量+樹脂2の酸価×樹脂2の重量+…/全樹脂の重量
また、接着層の膜厚としては、通常1〜2μm程度である。
本発明の加飾フィルムは、基材の裏面側に表面保護層15を設けることが好ましい。表面保護層は、基材の表面を保護し、耐摩耗性や耐擦傷性、耐薬品性などを付与する機能を有する。
該表面保護層は、基材の裏面に直接又は他の層を介して、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を塗工し、これを架橋硬化したもので構成される。架橋硬化された硬化性樹脂を含有することで、加飾フィルムの表面特性を向上させることができる。
これらのうち、表面保護層を形成する樹脂の架橋密度を高め、表面の耐摩耗性や耐擦傷性を向上させ得るとの観点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましく、また、無溶媒で塗工することができ、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂がさらに好ましい。
電離放射線硬化性樹脂とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂を指す。具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂などが挙げられる。
熱硬化性樹脂の中では、2液硬化型樹脂が好ましく、ポリオールとイソシアネートとの2液硬化性の樹脂が好ましい。2液硬化性の樹脂については、後にプライマー層で詳述するものと同様のものを用いることができる。
本発明の加飾フィルムの表面保護層を構成する樹脂組成物中には、その性能を阻害しない範囲で、上記以外の各種添加剤を含有することができる。各種添加剤としては、例えば重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが挙げられる。
このような耐候性改善剤としては、後に詳述する紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。また、耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の球状粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とすることが好ましい。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
表面保護層の形成は上述の表面保護層形成用樹脂組成物を含有する塗工液を調製し、これを塗布し、架橋硬化することで得ることができる。なお、塗工液の粘度は、後述の塗工方式により、基材の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、調製された塗工液を、基材の表面に、あるいは、後述するプライマー層の表面上に、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。
次いで、上記のようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
また、表面保護層を設ける際には、基材と表面保護層の間にプライマー層14を設けることが好ましい。プライマー層は、接着性を向上させる機能を有し、さらには、成形性を向上させ、かつ耐候密着性を向上させるという作用効果も発揮する層である。すなわち、表面保護層に対する応力緩和層としても機能し、表面保護層の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくする効果を有する。
2液型の樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系ウレタンアクリレートやポリエステル系ウレタンアクリレート、あるいはポリカーボネート系ウレタンアクリレートとアクリルポリオールとからなる樹脂を用いて形成することが好ましく、ポリカーボネート系ウレタンアクリレート系のものがより好ましい。これらの樹脂を用いてプライマー層を形成することで、基材と表面保護層の密着性の良好な加飾フィルムが得られる。
紫外線吸収剤としては、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、サリチレート系、アクリロニトリル系などが好ましく挙げることができる。なかでも、紫外線吸収能が高く、また紫外線などの高エネルギーに対しても劣化しにくいトリアジン系がより好ましい。
また、プライマー層14の形成は、上記樹脂組成物をそのままで又は溶媒に溶解若しくは分散させた状態のものを用い、公知の印刷方法、塗布方法などによって、基材に塗布し、乾燥、硬化することによって行うことができる。また、該プライマー層を完全に硬化していない状態にとどめ、その後、前記表面保護層を塗布し、両者を硬化するようにしてもよい。
また、このプライマー層を基材上に形成する際に、基材に対して、コロナ放電処理やプラズマ処理などの易接着処理を施し、基材との接着性を高めるようにすることもできる。
本発明の加飾フィルムをインサート成形用として用いる場合には、接着層13上にバッカー層が積層され、一体化される(図示せず)。このバッカー層は、加飾成形体との密着性を高めるためのもので、バッカー層に用いる樹脂は、成形される樹脂に応じて選択されるが、一般に、ABS系樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体樹脂)、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を好ましく挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を組み合せて用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
バッカー層に用いられる樹脂としては、これらの樹脂の内、ABS系樹脂、ポリプロピレン樹脂を含むことが特に好ましく、ABS系樹脂を含むことが最も好ましい。
その厚さとしては、100〜500μm程度が好ましく、250〜400μm程度がより好ましい。
本発明の加飾フィルムは、バッカー層を必須としない射出成形同時加飾法にも使用できるが、バッカー層を必須とするインサート成形用として好適であり、真空成形工程、トリミング工程、及び樹脂射出工程からなるインサート成形法に好適に用いられる。
インサート成形法では、真空成形工程において、本発明の加飾フィルムを真空成形型により予め成形品表面形状に真空成形(オフライン予備成形)し、次いで必要に応じて余分な部分をトリミングして成形フィルムを得る。この成形フィルムを射出成形型に挿入し、射出成形型を型締めし、流動状態の樹脂を型内に射出し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に加飾フィルムを一体化させ、加飾成形品を製造する。
また、射出成形同時加飾法では、特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報等に記載されるように、加飾フィルムを射出成形の雌雄両型間に配置した後、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、樹脂成形物の成形と同時にその表面に加飾フィルムを積層することで、樹脂成形物を加飾して加飾成形品を製造する。
以上のようにして製造された加飾成形体は、表面保護層を有するものでは、特に、表面保護層に成形過程でクラックが入ることがなく、その表面は高い耐摩耗性や耐擦傷性を有する。
(評価方法)
(1)密着性
各実施例及び比較例で得られた加飾フィルムの接着層に対して、碁盤目密着試験により、密着性を評価した。接着層を100マスにカットして碁盤目を作成し、これに粘着テープ(ニチバン(株)製「セロテープ(登録商標)」)を貼付して、90度方向に剥離させ、剥がれた碁盤目の数で評価した。評価基準は以下とした。
○;100マスすべてが剥離しなかった。
△;100マス中95〜99マスが剥離しなかった。
×;100マス中5マス以上が剥離した。
(2)外観の変化
各実施例及び比較例で得られた加飾フィルムの接着層にエンボス機(100tプレス機、東邦マシナリー(株)製)を用いて、バッカー層を熱融着した。融着の温度は140℃、圧力は2000kPaとし、2時間プレスした。このようにして、バッカー層付きの加飾フィルムを得、該フィルム温度が170℃になるまで、40〜45秒程度の速度で昇温して、加熱し、外観の変化を目視にて評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;金属色及び光輝性に変化がなかった。
△;金属色が薄くなり、光輝性が若干落ちた。
×;金属色が消失し、バッカー層の色が見えた。
厚さ25μmのPETフィルムをプラズマ処理して易接着層を設け、その上に、スズを真空蒸着法により蒸着した。真空蒸着の条件としては、真空度10-3Pa、温度1000℃とした。このようにして得た金属薄膜層の厚さは、光学濃度OD値0.7〜1.4であった。
次に、金属薄膜層の上に平均酸価が4.2のビニル系樹脂をグラビア印刷により塗布して接着層を設けて、三次元成形用加飾フィルムを得た。該接着層の50℃乾燥後の厚さを2μmとなるようにした。
該加飾フィルムについて、上記方法にて評価した結果を第1表に示す。
なお、酸価が4.2のビニル系樹脂は、第2表に示す平均酸価7、数平均分子量70000、Tg78℃の塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂Aと、平均酸価0、数平均分子量50000、Tg75℃の塩化ビニル樹脂Bを6:4(質量比)の比率で混合したものである。
実施例1において、平均酸価4.2のビニル系樹脂に代えて、平均酸価2.8のビニル系樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして三次元成形用加飾フィルムを得た。なお、平均酸価2.8のビニル系樹脂は、第2表に示す共重合体樹脂Aと樹脂Bを4:6(質量比)の比率で混合したものである。実施例1同様に評価した結果を第1表に示す。
実施例1において、平均酸価4.2のビニル系樹脂に代えて、平均酸価1.4のビニル系樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして三次元成形用加飾フィルムを得た。なお、平均酸価1.4のビニル系樹脂は、第2表に示す共重合体樹脂Aと樹脂Bを2:8(質量比)の比率で混合したものである。実施例1同様に評価した結果を第1表に示す。
実施例1において、平均酸価4.2のビニル系樹脂に代えて、平均酸価5.6のビニル系樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして三次元成形用加飾フィルムを得た。なお、平均酸価5.6のビニル系樹脂は、第2表に示す共重合体樹脂Aと樹脂Bを8:2(質量比)の比率で混合したものである。実施例1同様に評価した結果を第1表に示す。
実施例1において、平均酸価4.2のビニル系樹脂に代えて、平均酸価7.0の塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして三次元成形用加飾フィルムを得た。なお、平均酸価7.0の塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂は、第2表に示す共重合体樹脂Aをそのまま用いたものである。実施例1同様に評価した結果を第1表に示す。
実施例1において、平均酸価4.2のビニル系樹脂に代えて、平均酸価0の塩化ビニル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして三次元成形用加飾フィルムを得た。なお、平均酸価0の塩化ビニル樹脂は、第2表に示す樹脂Bをそのまま用いたものである。実施例1同様に評価した結果を第1表に示す。
11 基材
12 金属薄膜層
13 接着層
14 プライマー層
15 表面保護層
Claims (7)
- 基材上に、少なくとも、金属薄膜層及び接着層をこの順に有する三次元成形用加飾フィルムであって、該接着層を構成する樹脂が、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、又は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂であり、少なくとも酢酸ビニル樹脂及び塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂のいずれかを含み、該樹脂の平均酸価が1〜6mgKOH/gであり、かつ金属薄膜層を構成する金属がスズ又はインジウムである三次元成形用加飾フィルム。
- 前記接着層を構成する樹脂の数平均分子量が1万〜10万であり、ガラス転移温度が70〜90℃である請求項1に記載の三次元成形用加飾フィルム。
- 前記金属薄膜層が蒸着法により形成される請求項1又は2に記載の三次元成形用加飾フィルム。
- 前記基材における金属薄膜層の反対側に表面保護層を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の三次元成形用加飾フィルム。
- 前記表面保護層が電離放射線硬化型樹脂を架橋硬化してなるものである請求項4に記載の三次元成形用加飾フィルム。
- 前記接着層の上にバッカー層を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の三次元成形用加飾フィルム。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の三次元成形用加飾フィルムを貼着してなる加飾樹脂成形品。
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