JP5705605B2 - ポリプロピレン系樹脂多孔シート及びポリプロピレン系樹脂多孔シートの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)動的粘弾性測定により周波数10Hzで測定した損失正接のピーク温度が−60〜20℃の間に少なくとも2つ存在するポリプロピレン系樹脂組成物を主成分としており、かつ、空孔倍率が1.1〜5倍であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂多孔シート。
(A)成分:ポリプロピレン
(B)成分:プロピレン比率が40〜60mol%であるエチレン−プロピレン共重合体
なお、本発明における数値範囲の上限値及び下限値は、本発明が特性する数値範囲内から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の均等範囲に包含するものである。
得られたポリプロピレン系樹脂多孔シートを1/1000mmのダイヤルゲージにて、面内を不特定に5箇所測定しその平均を厚みとした。
多孔化させる前の成形体をJIS K−7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、岩本製作所(株)製粘弾性スペクトロメーター「VES−F3」を用い、振動周波数10Hz、歪み0.1%にて、昇温速度=3℃/分で、−100℃〜170℃まで測定し、得られた損失正接(tanδ)のピーク温度を測定した。
得られたポリプロピレン系樹脂多孔シートから直径φ40の大きさでサンプルを切り出し、JIS P 8117に準拠して透気度(秒/100ml)を測定した。
得られたポリプロピレン系樹脂多孔シートを10cm角に切り出し、そのサンプルの質量と厚みを測定して、質量と厚みの比から見かけ比重(ρ)を算出し、ポリプロピレン系樹脂組成物の密度(ρ0)との比ρ0/ρを空孔倍率として求めた。なお、空孔倍率は厚みによる依存性が大きいため5回平均の値とした。
ポリプロピレン系樹脂組成物として、ポリプロピレン:48質量%と、エチレン−プロピレン共重合体:52質量%(共重合体中のプロピレン成分:48mol%)との混合樹脂組成物(MFR=7.0g/10分:230℃、荷重:21.18N)を用い、幅300mm、リップギャップ1mmのTダイ口金を具備したφ40mm単軸押出機にて、押出設定温度180〜200℃に設定で押出し、設定温度110℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて、幅210mm、厚み330μmの成形体を得た。成形体の動的粘弾性測定結果を図1に示す。次いで、フィルムロール縦延伸機を用い、表1に記載の条件1の延伸温度及び延伸倍率で延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
ポリプロピレン系樹脂組成物として、ポリプロピレン:60質量%と、エチレン−プロピレン共重合体:40質量%(共重合体中のプロピレン成分:33mol%)との混合樹脂組成物(MFR=7.0g/10分:230℃、荷重:21.18N)を用い、実施例1と同様の方法にて幅200mm、厚み330μmの成形体を得た。成形体の動的粘弾性測定結果を図2に示す。次いで、フィルムロール縦延伸機を用い、表1に記載の条件1の延伸温度及び延伸倍率で延伸を行った。しかしながら得られたシートはほとんど白化することが無く、通気性は発現しなかった。
実施例1において、表1に記載の条件2でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行い、次いで京都機械製フィルムテンター設備にて横方向に延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
実施例1において、表1に記載の条件3でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行い、次いで京都機械製フィルムテンター設備にて横方向に延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
実施例1において、表1に記載の条件4でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
実施例1において、表1に記載の条件5でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行い、次いで京都機械製フィルムテンター設備にて横方向に延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
実施例1において、表1に記載の条件6でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行い、次いで京都機械製フィルムテンター設備にて横方向に延伸を行った。得られたシートを評価した結果を表2に示す。
実施例1において、表1に記載の条件7でフィルムロール縦延伸機を用いて縦延伸を行った。縦延伸温度を50℃にした場合、延伸時に破断が見られ多孔シートを得ることが出来なかった。
Claims (3)
- 動的粘弾性測定により周波数10Hzで測定した損失正接のピーク温度が−60〜20℃の間に少なくとも2つ存在し、−60〜0℃の間に少なくとも1つのピークと、−20〜20℃の間に少なくとも他の1つのピークを有するポリプロピレン系樹脂組成物を主成分としており、かつ、空孔倍率が1.1〜5倍であるポリプロピレン系樹脂多孔シートであって、該ポリプロピレン系樹脂組成物は、下記(A)成分と(B)成分との混合樹脂組成物であり、該組成物中の(A)成分が60〜40質量%、(B)成分が40〜60質量%であり、該ポリプロピレン系樹脂組成物の下記条件で測定したMFRが3〜10g/10分であり、厚みが50μm〜1mmであることを特徴とするポリプロピレン系樹脂多孔シート。
(A)成分:ポリプロピレン
(B)成分:プロピレン比率が40〜60mol%であるエチレン−プロピレン共重合体
(MFRの測定条件)JIS K7210に準拠し、230℃、荷重21.18Nで測定する。 - 動的粘弾性測定により周波数10Hzで測定した損失正接のピーク温度が−60〜20℃の間に少なくとも2つ存在し、−60〜0℃の間に少なくとも1つのピークと、−20〜20℃の間に少なくとも他の1つのピークを有するポリプロピレン系樹脂組成物を主成分とする成形体を、0℃〜35℃の延伸温度で少なくとも1方向に延伸する工程を1回以上経ることにより多孔化するポリプロピレン系樹脂多孔シートの製造方法であって、該ポリプロピレン系樹脂組成物は、下記(A)成分と(B)成分との混合樹脂組成物であり、該組成物中の(A)成分が60〜40質量%、(B)成分が40〜60質量%であり、該ポリプロピレン系樹脂組成物の下記条件で測定したMFRが3〜10g/10分であり、厚みを50μm〜1mmとすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂多孔シートの製造方法。
(A)成分:ポリプロピレン
(B)成分:プロピレン比率が40〜60mol%であるエチレン−プロピレン共重合体
(MFRの測定条件)JIS K7210に準拠し、230℃、荷重21.18Nで測定する。 - 前記ポリプロピレン系樹脂組成物中のドメインのアスペクト比を30以下に制御した請求項2に記載のポリプロピレン系樹脂多孔シートの製造方法。
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